JP2010251904A - 電力分配合成器 - Google Patents

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Takeshi Yuasa
健 湯浅
Koichi Shigenaga
晃一 重永
Yukihiro Tawara
志浩 田原
Satoru Owada
哲 大和田
Hisafumi Yoneda
尚史 米田
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Abstract

【課題】2段以上の多段インピーダンス変成器からなる電力分配合成器において、中心周波数近傍から帯域端までの広帯域に亘り、アイソレーション抵抗のリアクタンス成分を低減する。
【解決手段】この発明は、2段以上の多段ウィルキンソン形電力分配合成器において、ストリップ導体22とストリップ導体24との接続部と、ストリップ導体23とストリップ導体27との接続部の間にはアイソレーション抵抗を構成する抵抗膜31が設けられ、ストリップ導体24とストリップ導体25との接続部と、ストリップ導体27とストリップ導体28との接続部の間には、アイソレーション抵抗を構成する抵抗膜32が設けられている。また、抵抗膜32を配置した位置に、アイソレーション抵抗リアクタンス成分補償用容量素子を構成するオープンスタブ41、42を設けた。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電力分配合成器に関し、より詳細には、多段ウィルキンソン形電力分配合成器に関する。
従来のウィルキンソン形電力分配合成器は、分配器として機能する際の分配端子の間に設けられるアイソレーション抵抗(吸収抵抗)のリアクタンス成分を補償するため、分配端子とアイソレーション抵抗の間に使用周波数において全長が1/2波長程度となる延長線路を設けていた。(例えば、特許文献1)
本構成により、使用周波数および使用周波数近傍において、アイソレーション抵抗のリアクタンス成分が低減できるため,アイソレーション抵抗の大きさ、長さが波長に比べて無視できない周波数において、良好な反射特性、分配特性または合成特性、アイソレーション特性を得ることが可能である。
特開平1-241202号公報(第1図)
しかしながら、従来のウィルキンソン形電力分配合成器におけるアイソレーション抵抗のリアクタンス成分補償方法は、帯域幅が広い2段以上の多段ウィルキンソン形電力分配合成器において、中心周波数近傍においては上記効果を得ることができるものの、中心周波数から離れた帯域端において同効果が得られないという問題点があった。
また、上記延長線路の長さは中心周波数において約1/2波長必要となり、ウィルキンソン形電力分配合成器主線路に使用される1/4波長インピーダンス変成器と比較し大きくなり、回路の小形化が困難であるという問題点があった。
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、2段以上の多段ウィルキンソン形電力分配合成器において、上記約1/2波長延長線路を用いずにアイソレーション抵抗のリアクタンス成分を補償し、アイソレーション抵抗の大きさ、長さが波長に比べて無視できない周波数において、良好な反射特性、分配特性または合成特性、アイソレーション特性を得る多段ウィルキンソン形電力分配合成器を提供することを目的とする。
さらに、上記約1/2波長延長線路を用いない構成とし、同多段ウィルキンソン形電力分配合成器の小形化を目的とする。
この発明に係わる電力分配合成器は、分配する高周波信号を入力する、あるいは合成された高周波信号を出力する共通端子と、分配された高周波信号を出力する、あるいは合成する高周波信号を入力する第1の入出力端子と第2の入出力端子と、一端が前記共通端子に接続され他端が前記第1の入出力端子に接続された、第1段から第N段(Nは2以上の整数)までのN個のインピーダンス変成器からなる第1の多段インピーダンス変成器と、一端が前記共通端子に接続され他端が前記第2の入出力端子に接続された、第1段から第N段(Nは2以上の整数)までのN個のインピーダンス変成器からなる第2の多段インピーダンス変成器と、を備え、前記第1の多段インピーダンス変成器と前記第2の多段インピーダンス変成器それぞれの第(M−1)段(Mは2≦M≦Nの整数)と第M段のインピーダンス変成器の接続部を第(M−1)接続部、第N段のインピーダンス変成器と前記第1の入出力端子または前記第2の入出力端子の接続部を第N接続部とし、前記第1の多段インピーダンス変成器と前記第2の多段インピーダンス変成器それぞれの第(M−1)接続部間および第N接続部間にそれぞれ接続した第1から第N抵抗素子を設けると共に、第1接続部から第N接続部の少なくとも一つに第1の容量素子を設けたことを特徴とするものである。
この発明によれば、2段以上の多段インピーダンス変成器からなる電力分配合成器において、中心周波数近傍から帯域端までの広帯域に亘り、アイソレーション抵抗のリアクタンス成分を低減でき、良好な反射特性、分配特性または合成特性、アイソレーション特性を得られる効果がある。
また、電力分配合成器を小形化できる効果がある。
本発明の実施の形態1に係わる電力分配合成器の構造を示す構成説明図である。 図1のA−A'面に電気壁境界条件を設定した奇モード励振時における等価回路を示す1ポート回路の回路図である。 図1のA−A'面に磁気壁境界条件を設定した偶モード励振時における等価回路を示す2ポート回路の回路図である。 本発明の実施の形態2に係わる電力分配合成器の構造を示す構成説明図である。 本発明の実施の形態3に係わる電力分配合成器の構造を示す構成説明図である。 本発明の実施の形態4に係わる電力分配合成器の構造を示す構成説明図である。 本発明の実施の形態5に係わる電力分配合成器の構造を示す構成説明図である。 本発明の実施の形態6に係わる電力分配合成器の構造を示す構成説明図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係わる電力分配合成器の構造を示す構成説明図であり、図1(a)は上面図、図1(b)は図1(a)におけるA−A'面についての断面図である。
図1に示すように、誘電体基板10の裏面には接地導体11が設けられている。また、誘電体基板10の表面には共通端子を構成するストリップ導体21、分配端子を構成するストリップ導体22、23が設けられ、ストリップ導体21とストリップ導体22の間には、2段のインピーダンス変成器を構成するストリップ導体24、25が、ストリップ導体21とストリップ導体23の間には、2段のインピーダンス変成器を構成するストリップ導体27、28がそれぞれ設けられている。ここで、使用周波数帯の中心周波数における波長をλとすると、ストリップ導体24、25、27、28の長さはおおよそλ/4の奇数倍に設定することが望ましい。
ストリップ導体22とストリップ導体24との接続部と、ストリップ導体23とストリップ導体27との接続部の間にはアイソレーション抵抗を構成する抵抗膜31が設けられ、ストリップ導体24とストリップ導体25との接続部と、ストリップ導体27とストリップ導体28との接続部の間には、アイソレーション抵抗を構成する抵抗膜32が設けられている。また、抵抗膜32を配置した位置に、アイソレーション抵抗リアクタンス成分補償用容量素子を構成するオープンスタブ41、42が設けられている。
本例では,誘電体基板10の裏面に接地導体11を、誘電体基板10の表面に各種ストリップ導体を形成したマイクロストリップ線路で形成した電力分配合成器について説明しているが、本願発明の電力分配合成器は、ストリップ線路、コプレーナ線路、埋め込み形マイクロストリップ線路、サスペンデッド線路等の他の線路形式を用いて形成しても良い。また、アイソレーション抵抗として抵抗膜を用いている例を用いて説明するが、後述のようにチップ抵抗を用いても良く、チップ抵抗または抵抗膜とストリップ導体を組み合わせてアイソレーション抵抗を構成しても良い。
また本例では、図1に示す対称面A−A'面について完全対称となる分配比1:1の電力分配合成器について便宜上説明するが、図1におけるストリップ導体24とストリップ導体27は同一形状で無くても良く、同様に、ストリップ導体25とストリップ導体28は同一形状で無くても良い。本願発明の電力分配合成器は、上記のように、ストリップ導体24とストリップ導体27、あるいは、ストリップ導体25とストリップ導体28を同一形状とせず、分配比を1:1ではない不等分配としても良い。
以降、図1に例示する電力分配合成器について、対称面A−A'面に磁気壁境界条件および電気壁境界条件を設定した偶奇モード励振解析における等価回路を用い、効果について説明する。
第一に、奇モード励振時について説明する。図2に、図1のA−A'面に電気壁境界条件を設定した奇モード励振時における等価回路を示す。A−A'面が電気壁境界条件となるため、図2に示すような1ポート回路となる。図2に示すように、図1におけるストリップ導体24で構成する伝送線路を特性インピーダンスZ1,電気長φ1の伝送線路モデル124で、ストリップ導体25で構成する伝送線路を特性インピーダンスZ2,電気長φ2の伝送線路モデル125で、オープンスタブ41で構成する伝送線路を特性インピーダンスZ3,電気長φ3の伝送線路モデル141でそれぞれ表現することができる。
また、図2に示すように、図1に示した抵抗膜31の部分は、抵抗値R1/2を有する抵抗の両端に、特性インピーダンスZr1,電気長θ1の伝送線路モデルを適用し、抵抗膜の大きさ、長さを考慮できるアイソレーション抵抗等価回路131により表現することができる。同様に、抵抗膜32は、抵抗値R2/2を有する抵抗の両端に、特性インピーダンスZr2,電気長θ2の伝送線路モデルを適用したアイソレーション抵抗等価回路132により表現することができる。
図2において、先端を短絡したアイソレーション抵抗等価回路131の入力インピーダンスZin_r1は、θ1がゼロ以外において基本的に複素数で表され、Zin_r1の虚数部に相当するリアクタンス成分が、本電力分配合成器の特性を劣化させる要因となる。但し、上記Zin_r1の虚数部がゼロとなる条件は以下に示す数式で与えられ、同条件を満足すれば、アイソレーション抵抗等価回路131即ち抵抗膜31のリアクタンス成分を除去することが可能である。つまり、既知の抵抗膜物理長に対応するθ1、および既知のアイソレーション抵抗値R1に対し、入力リアクタンスをゼロとする特性インピーダンスZr1が存在することを意味する。特性インピーダンスZr1は、図1においては抵抗膜31の幅の関数であり、抵抗膜31の幅を調整することにより、抵抗膜長により生じるリアクタンス成分を除去することができる。
Figure 2010251904
上記条件をアイソレーション抵抗等価回路131に適用すると、補償すべきリアクタンスはアイソレーション抵抗等価回路132に集約される。先端を短絡したアイソレーション抵抗等価回路132の入力インピーダンスZin_r2は複素数で表され、Zin_r2の虚数部の符号を正、つまり誘導性に選ぶことができる。誘導性のリアクタンス成分は、容量性素子を並列に付加することにより打ち消すことができるため、伝送線路モデル141により表されるオープンスタブの特性インピーダンスZ3,電気長φ3を調整することによりリアクタンス成分を除去することが可能である。
次に偶モード励振時について説明する。図3に、図1のA−A'面に磁気壁境界条件を設定した偶モード励振時における等価回路を示す。A−A'面が磁気壁境界条件となるため、図3に示すような2ポート回路となる。
境界条件、ポート数を除いては、図2と同じ回路構成となるため、各部の詳細な説明は省略する。
図3において、アイソレーション抵抗等価回路131、132は、先端開放のオープンスタブとして機能するため、θ1およびθ2が45度以下において、先端を開放したアイソレーション抵抗等価回路131、132の入力インピーダンスリアクタンス成分は容量性を示し、伝送線路モデル141は、奇モード励振において説明したように、リアクタンス成分は容量性を示す。また、伝送線路モデル124の電気長φ1は通常90度の奇数倍に選ばれるため、アイソレーション抵抗等価回路131の容量性リアクタンスと、アイソレーション抵抗等価回路132および伝送線路モデル141の容量性リアクタンスは互いに打ち消し合い、リアクタンス成分を低減することが可能となる。
以上説明したように、図1に示す電力分配合成器は、A−A'面に磁気壁境界条件および電気壁境界条件を設定した偶奇モード励振時双方において、抵抗膜部で生じるリアクタンス成分を低減することができ、電力分配合成器の特性劣化を軽減することができる。
また、上記のように、図1に示すオープンスタブ41、42は容量性リアクタンスを示し、オープンスタブ長は1/4波長より短くできるため、従来の1/2波長延長線路を用いる構成に比べ回路の小形化が可能である。
以上のように、実施の形態1に係わる電力分配合成器は、アイソレーション抵抗の大きさ、長さが波長に比べて無視できない周波数において、良好な反射特性、分配特性または合成特性、アイソレーション特性を得ることができるとともに、回路の小形化が可能である。
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2に係わる電力分配合成器の構造を示す構成説明図であり、図4(a)は上面図、図4(b)は図4(a)におけるA−A'面についての断面図である。
実施の形態1では、2段のウィルキンソン形電力分配合成器を例に挙げ、効果を説明したが、3段以上の多段ウィルキンソン形電力分配合成器においても同様な効果があり、ここでは、3段のウィルキンソン形電力分配合成器について説明する。
図4に示した電力分配合成器の構造は、図1に示した電力分配合成器の構造にストリップ導体26、29、抵抗膜33、オープンスタブ43、44が付加され、3段ウィルキンソン形電力分配合成器を構成している。
その他の構成については、前述の実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
図4のA−A'面に電気壁境界条件を設定した奇モード励振時においては、抵抗膜31に対し実施の形態1で説明した数1の条件を与えることで、抵抗膜31のリアクタンス成分を除去することができる。また、抵抗膜32のリアクタンス成分は、オープンスタブ41、42により、抵抗膜33のリアクタンス成分は、オープンスタブ43、44によりそれぞれ除去することができ、奇モード励振時の抵抗膜により生じるリアクタンス成分を打ち消すことが可能である。
一方、図4のA−A'面に磁気壁境界条件を設定した偶モード励振時においては、抵抗膜31、抵抗膜32およびオープンスタブ41、42、抵抗膜33およびオープンスタブ43、44はいずれも容量性リアクタンスを示す。また、抵抗膜31、32、33の配置位置は、ストリップ導体24、25、27、28で隔てられており、ストリップ導体24、25、27、28の電気長は通常90度の奇数倍に設定される。従って、抵抗膜31、32、33を配置した位置における容量性リアクタンスは、隣り合う容量性リアクタンス同士が打ち消す効果を得ることができ、抵抗膜配置部において生じるリアクタンス成分を低減することが可能である。
上記効果は4段以上の多段ウィルキンソン形電力分配合成器においても同様に得ることができる。
以上のように、実施の形態2に係わる3段以上の電力分配合成器は、実施の形態1で説明した効果と同様な効果を得ることができる。
実施の形態3.
図5は、本発明の実施の形態3に係わる電力分配合成器の構造を示す構成説明図であり、図5(a)は上面図、図5(b)は図5(a)におけるA−A'面についての断面図である。
図5に示した電力分配合成器の構造は、図1に示した電力分配合成器の構造における抵抗膜31、をチップ抵抗61と引き出し線路用ストリップ導体63、65で置き換え、抵抗膜32をチップ抵抗62と引き出し線路用ストリップ導体64、66で置き換えた構成である。
その他の構成については、前述の実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
図5に示す電力分配合成器の偶奇モード励振時の等価回路は、図1示した電力分配合成器と同様、図2および図3により表現できる。図2、図3において、アイソレーション抵抗等価回路131におけるθ1、Zr1の値は引き出し線路用ストリップ導体63、65の形状で決まるため、数1に示したリアクタンス成分を除去する条件は、ストリップ導体63、65の形状を調整することにより満たすことができ、実施の形態1で述べた効果と同様な効果を得ることができる。
加えて、図5の構成ではアイソレーション抵抗にチップ抵抗を適用するため、抵抗膜で構成する場合に比べアイソレーション抵抗部の小形化が可能である。
以上のように、実施の形態3に係わる電力分配合成器は、実施の形態1で説明した効果に加え、アイソレーション抵抗部の小形化が可能である。
実施の形態4.
図6は、本発明の実施の形態4に係わる電力分配合成器の構造を示す構成説明図であり、図6(a)は上面図、図6(b)は図6(a)におけるA−A'面についての断面図である。
図6に示した電力分配合成器の構造は、図1に示した電力分配合成器の構造におけるオープンスタブ41をチップコンデンサ71と導体パターン73、75、接地用柱状導体77で置き換え、オープンスタブ42をチップコンデンサ72と導体パターン74、76、接地用柱状導体78で置き換えた構成である。ここで、接地用柱状導体77は導体パターン75と接地導体11を電気的に接続し、接地用柱状導体78は導体パターン76と接地導体11を電気的に接続している。
その他の構成については、前述の実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
なお、図6では、アイソレーション抵抗は抵抗膜31、32により構成しているが、実施の形態3で示したチップ抵抗を適用しても良い。
図6に示す電力分配合成器の構成は、チップコンデンサ71と導体パターン73、75、接地用柱状導体77により容量性リアクタンスを構成することが可能であり、同様に、チップコンデンサ72と導体パターン74、76、接地用柱状導体78により容量性リアクタンスを構成することが可能である。従って、実施の形態1で述べた効果と同様な効果を得ることができる。
加えて、図6の構成ではアイソレーション抵抗リアクタンス成分補償用容量素子にチップコンデンサを適用するため、オープンスタブで構成する場合に比べ容量素子部の小形化が可能である。
以上のように、実施の形態4に係わる電力分配合成器は、実施の形態1で説明した効果に加え、アイソレーション抵抗リアクタンス成分補償用容量素子部の小形化が可能である。
実施の形態5.
図7は、本発明の実施の形態5に係わる電力分配合成器の構造を示す構成説明図であり、図7(a)は上面図、図7(b)は図7(a)におけるA−A'面についての断面図である。
図7に示した電力分配合成器の構造は、図1に示した電力分配合成器の構造におけるストリップ導体25とストリップ導体28の接続部と、ストリップ導体21の間に、ストリップ導体21で構成する伝送線路に比べて特性インピーダンスが低い低インピーダンス伝送線路51を挿入した構成である。
その他の構成については、前述の実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
なお、図7では、アイソレーション抵抗は抵抗膜31、32により構成しているが、実施の形態3で示したチップ抵抗を適用しても良く、アイソレーション抵抗リアクタンス成分補償用容量素子部はオープンスタブ41、42で構成しているが、実施の形態4で示したチップコンデンサを適用しても良い。
実施の形態1で説明したように、図7のA−A'面に磁気壁を設定した偶モード励振時には、容量性リアクタンス成分を有する抵抗膜31と、同じく容量性リアクタンス成分を有する抵抗膜32、オープンスタブ41は互いに打ち消し合い、抵抗膜部で生じるリアクタンス成分を低減することができるが、打ち消し量が完全で無い場合がある。
例えば、偶モード励振時の抵抗膜32とオープンスタブ41の容量性リアクタンスが、抵抗膜31の容量性リアクタンスに比べ大きい場合、抵抗膜32を配置した位置に容量性リアクタンスが残留し、特性改善が不十分である。
上記の場合、図7に示す構成によれば、ストリップ導体25、28の電気長が90度の奇数倍に設定されることから、低インピーダンス伝送線路51が上記容量性リアクタンスの残留分を打ち消すことが可能となる。
また、低インピーダンス伝送線路51は、図7のA−A'面に電気壁を設定した奇モード励振時においては、A−A'面が短絡面となり、低インピーダンス伝送線路51を挿入した影響は無視できる。
以上より、低インピーダンス伝送線路51を挿入することにより、偶奇モード励振時双方において、上記残留するリアクタンス成分を打ち消すことが可能となる。
ここでは、低インピーダンス伝送線路51を挿入する例を用いて説明したが、上記のような場合、容量性を得る構成を適用すれば良く、A−A'面に沿って延伸させたオープンスタブによる構成や、チップコンデンサと短絡手段を組み合わせた構成で代用しても良い。
以上のように、実施の形態5に係わる電力分配合成器は、実施の形態1で説明した効果に加え、偶モード励振時に残留するアイソレーション抵抗配置部のリアクタンス成分を補償することができる。
実施の形態6.
図8は、本発明の実施の形態6に係わる電力分配合成器の構造を示す構成説明図であり、図8(a)は上面図、図8(b)は図8(a)におけるA−A'面についての断面図である。
図8に示した電力分配合成器の構造は、図7に示した低インピーダンス伝送線路51の代わりに高インピーダンス伝送線路52を設けた構成である。
その他の構成については、前述の実施の形態5と同様であり、その説明を省略する。
実施の形態5では、偶モード励振時の抵抗膜32とオープンスタブ41の容量性リアクタンスが、抵抗膜31の容量性リアクタンスに比べ大きい場合を説明したが、ここでは、偶モード励振時の抵抗膜32とオープンスタブ41の容量性リアクタンスが、抵抗膜31の容量性リアクタンスに比べ小さい場合について説明する。このとき、抵抗膜32を配置した位置に誘導性リアクタンスが残留し、特性改善が不十分である。
上記の場合、図8に示す構成によれば、ストリップ導体25、28の電気長が90度の奇数倍に設定されることから、高インピーダンス伝送線路52が上記誘導性リアクタンスの残留分を打ち消すことが可能となる。
また、実施の形態5で説明したように、図8のA−A'面に電気壁を設定した奇モード励振時においては、高インピーダンス伝送線路52を挿入した影響は無視できる。
以上より、高インピーダンス伝送線路52を挿入することにより、偶奇モード励振時双方において、上記残留するリアクタンス成分を打ち消すことが可能となる。
ここでは、高インピーダンス伝送線路52を挿入する例を用いて説明したが、上記のような場合、誘導性を得る構成を適用すれば良く、A−A'面に沿って延伸させたショートスタブによる構成や、チップコイルによる構成で代用しても良い。
以上のように、実施の形態6に係わる電力分配合成器は、実施の形態1で説明した効果に加え、偶モード励振時に残留するアイソレーション抵抗配置部のリアクタンス成分を補償することができる。
10 誘電体基板、11 接地導体、21 共通端子を構成するストリップ導体、22、23 分配端子を構成するストリップ導体、24、25 2段のインピーダンス変成器を構成するストリップ導体、26 ストリップ導体、27、28 2段のインピーダンス変成器を構成するストリップ導体、29 ストリップ導体、30、31、32、33 アイソレーション抵抗を構成する抵抗膜、41、42、43,44 アイソレーション抵抗リアクタンス成分補償用容量素子を構成するオープンスタブ、51 低インピーダンス伝送線路、52 高インピーダンス伝送線路、61、62 チップ抵抗、63、64、65、66 引き出し線路用ストリップ導体、71、72 チップコンデンサ、73、74、75、76 導体パターン、77、78 接地用柱状導体、124、125 伝送線路モデル、131、132 アイソレーション抵抗等価回路、141 伝送線路モデル。

Claims (13)

  1. 分配する高周波信号を入力する、あるいは合成された高周波信号を出力する共通端子と、分配された高周波信号を出力する、あるいは合成する高周波信号を入力する第1の入出力端子と第2の入出力端子と、一端が前記共通端子に接続され他端が前記第1の入出力端子に接続された、第1段から第N段(Nは2以上の整数)までのN個のインピーダンス変成器からなる第1の多段インピーダンス変成器と、一端が前記共通端子に接続され他端が前記第2の入出力端子に接続された、第1段から第N段(Nは2以上の整数)までのN個のインピーダンス変成器からなる第2の多段インピーダンス変成器と、を備え、前記第1の多段インピーダンス変成器と前記第2の多段インピーダンス変成器それぞれの第(M−1)段(Mは2≦M≦Nの整数)と第M段のインピーダンス変成器の接続部を第(M−1)接続部、第N段のインピーダンス変成器と前記第1の入出力端子または前記第2の入出力端子の接続部を第N接続部とし、前記第1の多段インピーダンス変成器と前記第2の多段インピーダンス変成器それぞれの第(M−1)接続部間および第N接続部間にそれぞれ接続した第1から第N抵抗素子を設けると共に、第1接続部から第N接続部の少なくとも一つに第1の容量素子を設けたことを特徴とする電力分配合成器。
  2. 前記第1から第N抵抗素子の少なくとも一つが抵抗膜により構成されたことを特徴とする請求項1記載の電力分配合成器。
  3. 前記第1から第N抵抗素子の少なくとも一つがチップ抵抗により構成されたことを特徴とする請求項1記載の電力分配合成器。
  4. 前記第1の容量素子の少なくとも一つがオープンスタブにより構成されたことを特徴とする請求項1、2、又は3記載の電力分配合成器。
  5. 前記第1の容量素子の少なくとも一つがチップコンデンサと前記チップコンデンサの一端を接地する短絡手段により構成されたことを特徴とする請求項1、2、又は3記載の電力分配合成器。
  6. 前記共通端子と前記第1の多段インピーダンス変成器および前記第2の多段インピーダンス変成器との接続部位に第2の容量素子を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電力分配合成器。
  7. 前記共通端子と前記第1の多段インピーダンス変成器および前記第2の多段インピーダンス変成器との接続部位に第1の誘導素子を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電力分配合成器。
  8. 前記第2の容量素子が、前記接続部位に形成された前記共通端子の特性インピーダンスよりも低い特性インピーダンスを有する伝送線路により構成されたことを特徴とする請求項6記載の電力分配合成器。
  9. 前記第2の容量素子が、オープンスタブにより構成されたことを特徴とする請求項6記載の電力分配合成器。
  10. 前記第2の容量素子が、チップコンデンサと前記チップコンデンサの一端を接地する短絡手段により構成されたことを特徴とする請求項6記載の電力分配合成器。
  11. 前記第1の誘導素子が、前記接続部位に形成された前記共通端子の特性インピーダンスよりも高い特性インピーダンスを有する伝送線路により構成されたことを特徴とする請求項7記載の電力分配合成器。
  12. 前記第1の誘導素子が、ショートスタブにより構成されたことを特徴とする請求項7記載の電力分配合成器。
  13. 前記第1の誘導素子が、チップコイルにより構成されたことを特徴とする請求項7記載の電力分配合成器。
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