JP2010250101A - 投影レンズ - Google Patents
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Abstract
【課題】製造しやすいレンズの条件として、レンズ設計や製造に必須のパラメータであるレンズの画角、レンズ系全体の長さ、後群の長さ、前群の長さ、前群の焦点距離、最もスクリーン側のレンズの有効径などに関する関係、法則性を見出し、レンズの設計や製造の初心者であっても、設計し易く、製造し易い投影レンズを提供する。
【解決手段】適切に設定された条件を満たす投影レンズは、3つのレンズ群f1,f2,f3から構成され、少なくとも1枚の非球面を含み、絞り近傍に配置される後群である第3レンズ群f3が、5枚のレンズからなり、絞りに最も近い順に負、正、負の3枚のレンズが一体に接合されて構成されていて、残り2枚のレンズが正レンズであり、第3レンズ群f3全体が正である。
【選択図】図27
【解決手段】適切に設定された条件を満たす投影レンズは、3つのレンズ群f1,f2,f3から構成され、少なくとも1枚の非球面を含み、絞り近傍に配置される後群である第3レンズ群f3が、5枚のレンズからなり、絞りに最も近い順に負、正、負の3枚のレンズが一体に接合されて構成されていて、残り2枚のレンズが正レンズであり、第3レンズ群f3全体が正である。
【選択図】図27
Description
本発明は、3つのレンズからなる投影レンズ、例えば、デジタルマイクロミラー素子(DMD)等で表示された画像を拡大投影するための一連の投影レンズタイプの投影レンズに関し、特に、イメージサークル(画像形成素子面)を大きくとることができ、全長が短くバックフォーカスを長くすることができる投影レンズに関する。
従来から、例えば特許文献1に示すように、3つのレンズ群からなり、最も画像形成素子側の第3レンズ群に、色消しのために、負レンズ、正レンズ、負レンズの3枚のレンズを接合した接合レンズを配置した投影レンズが知られている。
また、例えば、特許文献2に示すように、3つのレンズ群からなり、最も画像形成素子側の第3レンズ群の、絞りに近い位置から、極小側に大きな曲率を持つ負レンズと両面が凸である正レンズの2枚の貼り合わせによる接合レンズ、縮小側に凸のメニスカスの非球面レンズ、縮小側に大きな曲率の正レンズを配置し、後群(第2レンズ群IIの後群(縮小側)IIr)全体で4枚のレンズを有する投影レンズが知られている(特許文献2請求項1)。
また、例えば、特許文献3に示すように、2つのレンズ群からなり、第2レンズ群の絞りに近い位置から順に拡大側に大きな曲率を持つ正レンズ、縮小側に大きな曲率を持つ負レンズと両面が凸である正レンズの2枚の貼り合わせによる接合レンズ、両面が非球面で縮小側に凸のメニスカス負レンズ、縮小側に大きな曲率の正レンズの5枚のレンズを配置したプロジェクタ光学系が知られている(特許文献3請求項1)。
その他にも、例えば特許文献4に示すように、3つのレンズ群からなり、画像形成素子に最も近い第3レンズ群のうち、絞りに最も近い位置に、負レンズ・正レンズ・負レンズの3枚のレンズを接合した接合レンズが配置され、全部8枚のレンズを備えたプロジェクタ光学系などの投影レンズも知られている。
ところで、一般的に、プロジェクタ投影レンズの小型化(全長、外径)は、誤差感度の増加原因となり、部品・組み立てコスト上昇につながってしまう。
本願出願人が出願した特願2008−286297号では、外径に制限を設けない設計であったため、誤差感度は比較的ゆるく、「自然な」設計と考えられる。
そこで、本発明は、製造しやすいレンズの条件として、レンズ設計や製造に必須のパラメータであるレンズの画角、レンズ系全体の長さ、後群の長さ、前群の長さ、前群の焦点距離、最もスクリーン側のレンズの有効径などに関する関係、法則性を見出し、レンズ設計、製造の初心者であっても、設計し易く、製造し易い投影レンズを提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、絞りに最も近い順に負、正、負の3枚のレンズが一体に接合されて構成され、残り2枚のレンズが正レンズであり、後群である第3レンズ群全体が正であるレンズ構成を備え、イメージサークルを大きくとることができ、全長が短くバックフォーカスを長くすることができるとともに、高性能を維持しつつ、コンパクトかつ枚数の少ない一連の投影レンズタイプの投影レンズを提供することである。
上記課題を解決するための本発明の解決手段を例示すると、特許請求の範囲の各請求項に記載のとおりである。すなわち、
(I)3つのレンズ群からなる投影レンズにおいて、下記(1)〜(5)のいずれか1つの関係を満たすことを特徴とする投影レンズ。
(I)3つのレンズ群からなる投影レンズにおいて、下記(1)〜(5)のいずれか1つの関係を満たすことを特徴とする投影レンズ。
(1)レンズの画角の正接(タンジェント)をt1とし、第一レンズより像面までの長さ(以下、レンズ全長)をLとするとき、これらの量は略比例関係にあり、かつ以下に示す不等式を満足する範囲内にあること:
114.02×t1+55≦L≦114.02×t1+75
(2)レンズの画角の正接(タンジェント)t1によらず、絞りより後のレンズ群(後群)の長さをL2 とするとき、L2はt1に対して略一定であり、次の不等式を満足する範囲内にあること:
70≦L2≦90
(3)レンズの画角の正接(タンジェント)t1と、絞りより前のレンズ群(前群)の長さL1は略比例関係にあり、かつ以下に示す不等式を満足する範囲内にあること:
123.2×t1−40≦L1≦123.2×t1−10
(4)レンズの画角の正接(タンジェント)t1によらず、後群の焦点距離 f2は略一定である関係にあり、かつ以下に示す不等式を満足する範囲内にあること:
30≦f2≦45
(5)レンズの画角の正接(タンジェント)をt1と、最もスクリーン側のレンズ直径Dは略比例関係にあり、かつ以下に示す不等式を満足する範囲内にあること:
79.57×t1−10≦D≦79.57×t1−25
ここで、レンズの画角とは、投影レンズ第一面における最周辺主光線の傾角を表す。
114.02×t1+55≦L≦114.02×t1+75
(2)レンズの画角の正接(タンジェント)t1によらず、絞りより後のレンズ群(後群)の長さをL2 とするとき、L2はt1に対して略一定であり、次の不等式を満足する範囲内にあること:
70≦L2≦90
(3)レンズの画角の正接(タンジェント)t1と、絞りより前のレンズ群(前群)の長さL1は略比例関係にあり、かつ以下に示す不等式を満足する範囲内にあること:
123.2×t1−40≦L1≦123.2×t1−10
(4)レンズの画角の正接(タンジェント)t1によらず、後群の焦点距離 f2は略一定である関係にあり、かつ以下に示す不等式を満足する範囲内にあること:
30≦f2≦45
(5)レンズの画角の正接(タンジェント)をt1と、最もスクリーン側のレンズ直径Dは略比例関係にあり、かつ以下に示す不等式を満足する範囲内にあること:
79.57×t1−10≦D≦79.57×t1−25
ここで、レンズの画角とは、投影レンズ第一面における最周辺主光線の傾角を表す。
(II)前述の投影レンズにおいて、
少なくとも1枚の非球面を含み、絞り近傍に配置される後群である第3レンズ群が5枚のレンズからなり、絞りに最も近い順に負、正、負の3枚のレンズが一体に接合されて構成されていて、残り2枚のレンズが正レンズであり、後群である第3レンズ群全体が正であることを特徴とする投影レンズ。
少なくとも1枚の非球面を含み、絞り近傍に配置される後群である第3レンズ群が5枚のレンズからなり、絞りに最も近い順に負、正、負の3枚のレンズが一体に接合されて構成されていて、残り2枚のレンズが正レンズであり、後群である第3レンズ群全体が正であることを特徴とする投影レンズ。
以上のとおり、本発明は、製造しやすいレンズの条件として、レンズ設計や製造に必須のパラメータであるレンズの画角、レンズ系全体の長さ、後群の長さ、前群の長さ、前群の焦点距離、最もスクリーン側のレンズの有効径などに関する関係、言い換えれば、第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度、レンズ系全体の長さ、最も画像形成素子側のレンズ群(後群、第2レンズ群又は第3レンズ群)の長さ、最もスクリーン側のレンズ群(前群、第1レンズ群)の長さ、最もスクリーン側のレンズ群(前群、第1レンズ群)の焦点距離や、第1レンズ群の第1レンズの有効径などに関する関係や法則性を見出し、レンズ設計やレンズ製造の初心者であっても、設計し易く、製造し易い投影レンズを提供することができる。
本発明に関する投影レンズについて、図面をもとに本発明の実施形態および実施例1A〜1D、2〜5を説明する。
本発明の実施の形態を説明する前に、それぞれのパラメータの定義を述べておく。
図27に示すように、本発明に係る投影レンズは、スクリーン側から順に、第1レンズ群(f1)、第2レンズ群(f2)、第3レンズ群(f3)からなり、第3レンズ群のみを後群と呼ぶこともあるが、本発明では、絞り(ST)から画像形成素子までのレンズ群を後群と呼ぶ。後群である第3レンズ群(f3)の絞りに近い位置にある3枚のレンズを接合した接合レンズをf3aと呼び、画像形成素子に最も近いレンズをf3bと呼ぶ。第1レンズ群(f1)の第1レンズから絞り(ST)までの長さ、すなわち前群の長さをL1と呼び、絞り(ST)から画像形成素子までの長さ、すなわち後群の長さをL2とする。また、第1レンズ群(f1)の第1レンズから画像形成素子までのレンズ系の全長をLとする。
さらに、第1レンズ群(f1)の第1レンズの径をDとし、画角をw1とする。
本発明の法則性に係る投影レンズは、3群構成(負・正・正)であって、前群=絞りより前の負・正の構成、後群=絞りより後の正の構成からなる。
下記(1)〜(5)のいずれか1つの関係を満たす。
(1)第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度と、レンズ系全体の長さが比例(線形)関係にあること、
(2)第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度によらず、最も画像形成素子側のレンズ群(後群、第2レンズ群又は第3レンズ群)の長さは略一定である関係にあること、
(3)第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度と、最もスクリーン側のレンズ群(前群、第1レンズ群)の長さが比例(線形)関係にあること、
(4)第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度によらず、最もスクリーン側のレンズ群(前群、第1レンズ群)の焦点距離は略一定である関係にあること、
(5)第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度と、第1レンズ群の第1レンズの有効径が比例(線形)関係にあること。
(2)第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度によらず、最も画像形成素子側のレンズ群(後群、第2レンズ群又は第3レンズ群)の長さは略一定である関係にあること、
(3)第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度と、最もスクリーン側のレンズ群(前群、第1レンズ群)の長さが比例(線形)関係にあること、
(4)第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度によらず、最もスクリーン側のレンズ群(前群、第1レンズ群)の焦点距離は略一定である関係にあること、
(5)第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度と、第1レンズ群の第1レンズの有効径が比例(線形)関係にあること。
図28〜41のグラフに示すように、次の法則性がある。
(1)そのレンズ系に入射する最周辺主光線の角度の正接t1はレンズ系全体の長さLと比例(線形)関係にある(図28)。
(2)後群の長さL2は、パラメータt1に対して略一定である(図29)。
(3)前群の長さL1は、パラメータt1と比例(線形)関係にある(図30)。
(4)後群の焦点距離は、パラメータt1に対して略一定である関係にある(図31)。
(5)前群第一レンズ有効径Dは、パラメータt1に対して比例(線形)関係にある(図32)。
以上より、請求項に記載された条件を満たすパラメータを選択することにより、性能に優れ、かつ、製造誤差に対して感度の弱い投影レンズ設計が可能となる。
尚、図28〜41の図中の点は、表10に示した、実施例1A、1B、1C、1Dの設計値より算出された各パラメータをプロットしたものであり、図中の直線はプロットした点に対して、最小自乗法に基づき算出した近似直線である。図28〜41の図中の点線は、請求項に記載された各パラメータの範囲を示したものである。
次は、実施例1〜5を説明する。
本発明の実施例2の投影レンズは、非球面を使用した標準画角レンズである。
レンズの仕様は、以下のとおりである。
1. f = 16.67mm F/2.4
2. 設計波長 λ=630nm、550nm、460nm
3. 全長 136.53mm
4. バックフォーカス 36.73mm
なお、屈折率 n=1.5163 、厚み t = 24mm のプリズム含む
5. 像高 y’ = 10.67mm 、半画角33°
6. L2がプラスチックレンズ
図1は、実施例2の投影レンズのレンズ構成を示す。
2. 設計波長 λ=630nm、550nm、460nm
3. 全長 136.53mm
4. バックフォーカス 36.73mm
なお、屈折率 n=1.5163 、厚み t = 24mm のプリズム含む
5. 像高 y’ = 10.67mm 、半画角33°
6. L2がプラスチックレンズ
図1は、実施例2の投影レンズのレンズ構成を示す。
実施例2の投影レンズ1は、スクリーン(図示せず)に最も近い順に、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、絞りD、第3レンズ群G3からなる。第3レンズ群G3の後方には画像形成素子Eが配置されている。
第1レンズ群G1は、2枚のレンズからなり、第1レンズL1はスクリーン(拡大)側に凸の口径の大きな負レンズ、第2レンズL2はスクリーン(拡大)側に凸の両面非球面の負レンズである。
第1レンズ群G1と間隔をあけて第2レンズ群G2が配置されている。第2レンズ群G2は1枚の第3レンズL3からなり、この第3レンズL3は正レンズである。なお、2枚のレンズと、空気間隔をあけた正レンズをひとまとまりにして第1レンズ群と考えても良い。
本発明の実施例2の場合は、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、後群である第3レンズ群G3とわけて考えることにする。
絞りDの後方、すなわち画像形成素子E側に第3レンズ群G3が配置されている。第3レンズ群G3は絞りDに最も近い順に、スクリーン(拡大)側に凸の負レンズである第4レンズL4、両凸の正レンズである第5レンズL5、画像形成素子E(縮小)側に凸の負レンズである第6レンズL6の3枚のレンズが接合された接合レンズと、2枚の正レンズである第7レンズL7及び第8レンズL8の5枚のレンズからなる。
第3レンズ群G3は、以上のとおり、5枚のレンズからなるが、全体として正レンズである。
実施例2の投影レンズ1の光路図は図1に示すとおりである。
また、図2、図3は、実施例2の投影レンズのそれぞれ縦収差、横収差を示す。また、図4、図5は、それぞれ倍率色収差、47line pair/mmに対するスルーフォーカスMTFを示す。
また、実施例2の投影レンズ1のレンズデータは、表1に示すとおりである。表1中の第18面、第19面はカバーガラスである。
第1レンズ群G1の第2レンズL2はスクリーン(拡大)側に凸で両面が非球面のレンズであり、第2レンズL2の2つの面(第3面および第4面)の非球面係数は、表2に示すとおりである。材質はPMMA(nd = 1.49210、vd=57.90)である。非球面、正確には、回転対称非球面の定義式は
Zは非球面のサグ量である。
Xは光軸からの高さを表す。
Rは中心曲率半径である。
Kはコーニック係数である。
本発明の実施例3の投影レンズは、非球面を使用した準広角レンズである。
レンズの仕様は、以下のとおりである。
1. f = 12.87mm F/2.4
2. 設計波長 λ=630nm、550nm、460nm
3. 全長 155.77mm
4. バックフォーカス 32.49mm
なお、屈折率 n=1.5163 、厚み t = 24mm のプリズム含む
5. 像高 y’ = 10.67mm 、半画角40.45°
6. L23がプラスチックレンズ
図11は、実施例3の投影レンズのレンズ構成を示す。
2. 設計波長 λ=630nm、550nm、460nm
3. 全長 155.77mm
4. バックフォーカス 32.49mm
なお、屈折率 n=1.5163 、厚み t = 24mm のプリズム含む
5. 像高 y’ = 10.67mm 、半画角40.45°
6. L23がプラスチックレンズ
図11は、実施例3の投影レンズのレンズ構成を示す。
実施例3の投影レンズ21は、スクリーン(図示せず)に最も近い順に、第1レンズ群G21、第2レンズ群G22、絞りD、第3レンズ群G23からなる。第3レンズ群G23の後方には画像形成素子E(イメージセンサ)が配置されている。
第1レンズ群G21は、3枚のレンズからなり、第1レンズL21はスクリーン(拡大)側に凸の口径の大きな負レンズ、第2レンズL22はスクリーン(拡大)側に凸の球面の負レンズ、第3レンズL23は両面非球面の負レンズである。
第1レンズ群G21と間隔をあけて第2レンズ群G22が配置されている。第2レンズ群G22は2枚のレンズからなる。この2枚のレンズは、画像形成素子E(縮小)側に凸の正レンズである第4レンズL24と、スクリーン(拡大)側に凸の正レンズである第5レンズL25である。
絞りDの後方、すなわち画像形成素子E(縮小)側に第3レンズ群G23が配置されている。第3レンズ群G23は絞りDに最も近い順に、負レンズである第6レンズL26、両凸の正レンズである第7レンズL27、画像形成素子E(縮小)側に凸の負レンズである第8レンズL28の3枚のレンズが接合された接合レンズと、画像形成素子E(縮小)側に凸の正レンズである第9レンズL29と、スクリーン(拡大)側に凸の正レンズである第10レンズL30の5枚のレンズからなる。
第3レンズ群G23は、以上のとおり、5枚のレンズからなるが、全体として正レンズである。
また、図12、図13は、実施例3の投影レンズのそれぞれ縦収差、横収差を示す。また、図14、図15は、それぞれ倍率色収差、47line pair/mmに対するスルーフォーカスMTFを示す。
また、実施例3の投影レンズ21のレンズデータは、表4に示すとおりである。表4中の第22面、第23面はカバーガラスである。
本発明の実施例4の投影レンズは、非球面を1枚だけ使用した広角投影レンズである。
レンズの仕様は、以下のとおりである。
1. f = 11.51 mm F/2.4
2. 設計波長 λ=630nm、550nm、460nm
3. 全長 186.0mm
4. バックフォーカス 32.50mm
なお、屈折率 n=1.5163 、厚み t = 24mm のプリズム含む
5. 像高 y’ = 12.11mm 、半画角46.8°
6. L33がプラスチックレンズ
図16は、実施例4の投影レンズのレンズ構成を示す。
2. 設計波長 λ=630nm、550nm、460nm
3. 全長 186.0mm
4. バックフォーカス 32.50mm
なお、屈折率 n=1.5163 、厚み t = 24mm のプリズム含む
5. 像高 y’ = 12.11mm 、半画角46.8°
6. L33がプラスチックレンズ
図16は、実施例4の投影レンズのレンズ構成を示す。
実施例4の投影レンズ31は、スクリーン(図示せず)に最も近い順に、第1レンズ群G31、第2レンズ群G32、絞りD、後群である第3レンズ群G33からなる。第3レンズ群G33の後方には画像形成素子Eが配置されている。
第1レンズ群G31は、3枚のレンズからなり、第1レンズL31はスクリーン(拡大)側に凸で球面の口径の大きな負レンズ、第2レンズL32はスクリーン(拡大)側に凸の球面の負レンズ、第3レンズL33は両面非球面の負レンズである。
第1レンズ群G31と間隔をあけて第2レンズ群G32が配置されている。第2レンズ群G33は2枚のレンズからなる。この2枚のレンズは、画像形成素子E(縮小)側に凸の正レンズである第4レンズL34と、スクリーン(拡大)側に凸の正レンズである第5レンズL35である。
絞りDの後方、すなわち画像形成素子E(縮小)側に第3レンズ群G33が配置されている。第3レンズ群G33は、絞りDに最も近い順に、負レンズである第6レンズL36、両凸の正レンズである第7レンズL37、画像形成素子E(縮小)側に凸の負レンズである第8レンズL38の3枚のレンズが接合された接合レンズと、画像形成素子E(縮小)側に凸の正レンズである第9レンズL39と、スクリーン(拡大)側に凸の正レンズである第10レンズL40の5枚のレンズからなる。
第3レンズ群G33は、以上のとおり、5枚のレンズからなるが、全体として正レンズである。
また、図17、図18は、実施例4の投影レンズのそれぞれ縦収差、横収差を示す。また、図19、図20は、それぞれ倍率色収差、47line pair/mmに対するスルーフォーカスMTFを示す。
また、実施例4の投影レンズ31のレンズデータは、表6に示すとおりである。
本発明の実施例5の投影レンズは、非球面を2枚使用した超広角レンズである。
レンズの仕様は、以下のとおりである。
1. f = 11.41 mm F/2.4
2. 設計波長 λ=630nm、550nm、460nm
3. 全長 187.95mm
4. バックフォーカス 32.50mm
なお、屈折率 n=1.5163 、厚み t = 24mm のプリズム含む
5. 像高 y’ = 12.11mm 、半画角47.1°
6. L41およびL42がプラスチックレンズ
図21は、実施例5の投影レンズのレンズ構成を示す。
2. 設計波長 λ=630nm、550nm、460nm
3. 全長 187.95mm
4. バックフォーカス 32.50mm
なお、屈折率 n=1.5163 、厚み t = 24mm のプリズム含む
5. 像高 y’ = 12.11mm 、半画角47.1°
6. L41およびL42がプラスチックレンズ
図21は、実施例5の投影レンズのレンズ構成を示す。
実施例5の投影レンズ41は、スクリーン(図示せず)に最も近い順に、第1レンズ群G41、第2レンズ群G42、絞りD、後群である第3レンズ群G43からなる。第3レンズ群G43の後方には画像形成素子E(イメージセンサ)が配置されている。
第1レンズ群G41は、4枚のレンズからなり、第1レンズL41はスクリーン(拡大)側に凸で非球面の口径の大きな負レンズ、第2レンズL42はスクリーン(拡大)側に凸で非球面の負レンズ、第3レンズL43はスクリーン(拡大)側に凸の球面の負レンズ、第4レンズL44は負レンズである。
第1レンズ第G41と間隔をあけて第2レンズ群G42が配置されている。第2レンズ群G42は2枚のレンズからなる。この2枚のレンズは、画像形成素子(縮小)側に凸の正レンズである第5レンズL45と、スクリーン(拡大)側に凸の負レンズからである第6レンズ46である。
絞りDの後方、すなわち画像形成素子E(縮小)側に第3レンズ群G43が配置されている。第3レンズ群G43は、絞りDに最も近い順に、負レンズである第7レンズL47、両凸の正レンズである第8レンズL48、画像形成素子E(縮小)側に凸の負レンズである第9レンズL49の3枚のレンズが接合された接合レンズと、画像形成素子E(縮小)側に凸の正レンズである第10レンズL50と、スクリーン(拡大)側に凸の正レンズである第11レンズL51の5枚のレンズからなる。
第3レンズ群G43は、以上のとおり、5枚のレンズからなるが、全体として正レンズである。
また、図22、図23は、実施例5の投影レンズのそれぞれ縦収差、横収差を示す。また、図24、図25は、それぞれ倍率色収差、47line pair/mmに対するスルーフォーカスMTFを示す。
また、実施例5の投影レンズ41のレンズデータは、表8に示すとおりである。
第1レンズ群G41の第1レンズL41の2つの面(第1面および第2面)、第2レンズL42の2つの面(第3面および第4面)の非球面係数は、表9に示すとおりである。非球面、正確には、回転対称非球面の定義式は、実施例1と同じである。
なお、本発明の法則性に則った投影レンズでは、スクリーンに近い順に、第1レンズ群、第2レンズ群、絞り、後群である第3レンズ群からなり、第3レンズ群の後方には画像形成素子が配置されており、第1レンズ群は、4枚のレンズからなり、第1レンズはスクリーン側に凸で非球面の口径の大きな負レンズ、第2レンズはスクリーン側に凸で球面の負レンズ、第3レンズはスクリーン側に凸の非球面の負レンズ、第4レンズは球面の負レンズであり、第1レンズ第と間隔をあけて第2レンズ群が配置されており、第2レンズ群は2枚のレンズからなり、これらの2枚のレンズは、画像形成素子側に凸の正レンズである第5レンズと、スクリーン側に凸の正レンズからである第6レンズである投影レンズであってもよい。
また、スクリーンに近い順に、第1レンズ群、第2レンズ群、絞り、後群である第3レンズ群からなり、第3レンズ群の後方には画像形成素子が配置されており、第1レンズ群は、4枚のレンズからなり、第1レンズはスクリーン側に凸で非球面の口径の大きな負レンズ、第2レンズはスクリーン側に凸で球面の負レンズ、第3レンズはスクリーン側に凸の球面の負レンズ、第4レンズは非球面の負レンズであり、第1レンズ第と間隔をあけて第2レンズ群が配置されており、第2レンズ群は2枚のレンズからなり、これらの2枚のレンズは、画像形成素子側に凸の正レンズである第5レンズと、スクリーン側に凸の正レンズからである第6レンズである投影レンズであってもよい。
以上のとおり、本発明の法則性に則った投影レンズは、第3レンズ群が特徴的なレンズ構成である。絞りに最も近い順に負、正、負の3枚のレンズが一体に接合されて構成され、残り2枚のレンズが正レンズであり、後群である第3レンズ群全体が正であるレンズ構成を備え、イメージサークル(撮像面)を大きくとることができ、全長が短くバックフォーカスを長くすることができるとともに、高性能を維持しつつ、コンパクトかつ枚数の少ない一連の投影レンズタイプを実現することができる。
また、本発明のレンズタイプを用いることによって、標準画角から広角に対応する投影レンズの設計が可能となる。しかも、前群には、非球面を含めても含めなくても良い効果も有している。
本発明は、まとめると、下記のいずれかの関係を満たすプロジェクタ光学系として表現することができる。すなわち、
(1)プロジェクタの第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度に対する、レンズ系全体の長さの比例(線形)関係、
(2)プロジェクタの第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度によらず、最も撮像素子側のレンズ群(後群、第2レンズ群又は第3レンズ群)の長さは略一定である関係、
(3)プロジェクタの第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度に対する、最もスクリーン側のレンズ群(前群、第1レンズ群)の長さの比例(線形)関係、
(4)プロジェクタの第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度によらず、最もスクリーン側のレンズ群(前群、第1レンズ群)の焦点距離は略一定である関係、
(5)プロジェクタの第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度に対する、第1レンズ群の第1レンズの有効径の比例(線形)関係
(6)プロジェクタの第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度に対して、絞りを通過する射出光の角度の比(入射角の比)と、最も撮像素子側のレンズ群(後群、第2レンズ群又は第3レンズ群)の焦点距離の比は、比例(線形)関係であること。
(1)プロジェクタの第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度に対する、レンズ系全体の長さの比例(線形)関係、
(2)プロジェクタの第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度によらず、最も撮像素子側のレンズ群(後群、第2レンズ群又は第3レンズ群)の長さは略一定である関係、
(3)プロジェクタの第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度に対する、最もスクリーン側のレンズ群(前群、第1レンズ群)の長さの比例(線形)関係、
(4)プロジェクタの第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度によらず、最もスクリーン側のレンズ群(前群、第1レンズ群)の焦点距離は略一定である関係、
(5)プロジェクタの第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度に対する、第1レンズ群の第1レンズの有効径の比例(線形)関係
(6)プロジェクタの第1レンズ群の第1レンズから出射する光の射出光の角度に対して、絞りを通過する射出光の角度の比(入射角の比)と、最も撮像素子側のレンズ群(後群、第2レンズ群又は第3レンズ群)の焦点距離の比は、比例(線形)関係であること。
なお、上記実施例に限定されず、3つのレンズ群からなる投影レンズであれば、本発明に属するものである。
さらに望ましくは、3つのレンズ群からなる投影レンズであり、少なくとも1枚の非球面を含み、第3レンズ群に特徴的なレンズ構成である、絞りに最も近い順に負、正、負の3枚のレンズが一体に接合されて構成され、残り2枚のレンズが正レンズであり、後群である第3レンズ群全体が正であるレンズ構成を備えている投影レンズであれば、本発明に属するものである。
Claims (2)
- 3つのレンズ群からなる投影レンズにおいて、下記(1)〜(5)のいずれか1つの関係を満たすことを特徴とする投影レンズ。
(1)レンズの画角の正接(タンジェント)をt1とし、第一レンズより像面までの長さ(以下、レンズ全長)をLとするとき、これらの量は略比例関係にあり、かつ以下に示す不等式を満足する範囲内にあること:
114.02×t1+55≦L≦114.02×t1+75
(2)レンズの画角の正接(タンジェント)t1によらず、絞りより後のレンズ群(後群)の長さをL2 とするとき、L2はt1に対して略一定であり、次の不等式を満足する範囲内にあること:
70≦L2≦90
(3)レンズの画角の正接(タンジェント)t1と、絞りより前のレンズ群(前群)の長さL1は略比例関係にあり、かつ以下に示す不等式を満足する範囲内にあること:
123.2×t1−40≦L1≦123.2×t1−10
(4)レンズの画角の正接(タンジェント)t1によらず、後群の焦点距離 f2は略一定である関係にあり、かつ以下に示す不等式を満足する範囲内にあること:
30≦f2≦45
(5)レンズの画角の正接(タンジェント)をt1と、最もスクリーン側のレンズ直径Dは略比例関係にあり、かつ以下に示す不等式を満足する範囲内にあること:
79.57×t1−10≦D≦79.57×t1−25
ここで、レンズの画角とは、投影レンズ第一面における最周辺主光線の傾角を表す。 - 請求項1に記載の投影レンズにおいて、
少なくとも1枚の非球面を含み、絞り近傍に配置される後群である第3レンズ群が5枚のレンズからなり、絞りに最も近い順に負、正、負の3枚のレンズが一体に接合されて構成されていて、残り2枚のレンズが正レンズであり、後群である第3レンズ群全体が正であることを特徴とする投影レンズ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2009099979A JP2010250101A (ja) | 2009-04-16 | 2009-04-16 | 投影レンズ |
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CN114460725A (zh) * | 2022-01-17 | 2022-05-10 | 北京理工大学 | 一种水空两用全景镜头 |
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- 2009-04-16 JP JP2009099979A patent/JP2010250101A/ja active Pending
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