JP2010247890A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、被包装物を収容した包袋の内部に、乾燥剤等を封入した小袋を装着する袋詰め包装装置及びその小袋装着方法に関する。
製袋充填包装装置の場合は、製袋前の帯状フイルムに小袋を等間隔に貼りつけたあと、被包装物の周りで前記の帯状フイルムを製袋しかつ密封する工程を経るため、各小袋は各包袋にしっかりと固定される。
これに対し、予め完成された包袋の内部に被包装物を充填する袋詰め包装装置の場合、各包袋の内側に一つ一つ小袋を装着する作業は、作業工程が増え、その上非能率である。
そこで、下記の特許文献1では、1の工程で空袋内に小袋を投入する。2の工程で永久磁石を前記の空袋に接近させその磁力で酸化鉄を封入した小袋を空袋の一側内面に接着させる。3の工程で前記空袋内に被包装物を充填し、その被包装物の嵩高さと重力とによって前記の小袋を、包袋の定められた側の内面に固定する技術を開示する。
また下記の特許文献2では、被包装物の充填用ホッパー内に隔壁を設け、該隔壁を隔てて小袋通過用の通路と、被包装物通過用の通路とを形成し、小袋と被包装物とを同時充填することで、小袋を被包装物の嵩張りと重量とでもって包袋の、定められた側の内面に固定する技術を開示している。
しかしこれら技術は、いずれも小袋が包袋に固定されておらず、被包装物が調理の必要な食品の場合、小袋が包袋から離れて調理する食品に混ざりこむという不具合が生ずる。
本発明は上記の問題に鑑み、余分な工程を経ることなく包袋に小袋を装着することを目的とするもので、一対を一組とする複数組の各挟持爪によりそれぞれ両側縁を挟持して吊り下げた各包袋を移送して各包袋内に順次、被包装物を充填した後、前記各包袋の開口縁を加熱シールバーの挟圧でもって溶着する袋詰め包装装置において、前記袋詰め包装装置に小袋を装着する装着セクションを設定し、該装着セクションに、小袋を送り込む小袋供給手段と、前記小袋供給手段でもって送り込まれる小袋をクランパーでもって挟持したあと、包袋の開口部の内側のV字型間隙に楔状に差し入れる手段とを備え、前記包袋の開口部の内側に差し入れた小袋の上縁を、加熱シールバーによる挟圧でもって、包袋の開口縁に一体に溶着する。
本発明は、クランパーで挟持した小袋を、該クランパーの回転運動でもって包袋の開口部内に搬入すると共に、その回転エネルギーでもって小袋の側縁を、包袋の開口部内側のV字型間隙に楔状に差し入れる点に特徴がある。つまり、クランパーの回転速度を包袋の移送速度よりも高速に設定した場合は、小袋を、装着セクションで停止させることなく、移送中の包袋を追跡するように同包袋に取り付けることが可能で高能率である。仮に装着セクションにおいて包袋を停止させる設定にしても、クランパーの回転運動を利用し、包袋の内部に小袋を楔状に差し入れて取り付けるので能率的で、そのあと加熱シールバーの挟圧でもって包袋に小袋を取り付けることができる。
なお、包袋の開口縁を加熱シールバーの挟圧で溶着するに当たり、一対の挟持爪を離反して前記開口縁を緊張させる作業を必要とするが、この開口縁の緊張作業を、包袋の開口部内側のV字型間隙に小袋を楔状に差し入れる作業と同期させることで、包袋の開口縁を加熱シールバーの挟圧で溶着するまでの間、小袋の側縁と上縁との二辺を包袋で挟持して、小袋の脱落頻度を下げることができる。
本発明は、余分な工程を経ることなく包袋に小袋を装着することができる。
図1には、ロータリ式袋詰め包装装置の一部分を図示している。該装置は、一対を一組とする複数組の挟持爪11がエンドレス状のチェン或いは円盤等に支持され、各一対の挟持爪11は包袋10の両側縁を挟持し吊り下げ、前記チェン或いは円盤の動力は各包袋10を矢印方向の縦列搬送軌道12に沿って、1ピッチずつ断続移送する構成である。なお、この種の装置は公知例が広く公開されているので全体構造の詳細な図示は省略した。
前記の装置において、一対の挟持爪11の相対接近でもって開口する包袋10が、第一停止セクションAに到達すると、当該第一停止セクションAにおいて包袋10内には被包装物13の充填が行われ、そのあと、包袋10は後域の装着セクションBに向けて移送される。当該セクションBでは包袋10は必ずしも停止する必要はないが、この実施例ではこのセクションBで包袋10が停止するものとして説明する。
装着セクションBの上域には、多数の小袋15が連続する帯状体16の、搬送用ガイド17を配置し、包袋10移送方向に向けて、包袋10の個数1に対して、小袋15を個数1の関係で送り込む小袋供給手段18を配置している。
つまり、図2に示すごとくリール19に支持された各小袋15からなる帯状体16は、一対の搬送ローラ21の断続回転動力でもって、包袋10の個数1に対して小袋15の個数1の関係で搬送する関係が成り立っており、一対のカッター22は、小袋15の移送ピッチに合わせて帯状体16から一つの小袋15を切断分離するシステムになっている。
図1の装着セクションBにおいて軸23に支えられたクランパー20は、小袋15のカット動作にタイミングを合わせて帯状体16から分離される小袋15を挟持し、前記の軸23の回転動力でもって小袋15を矢印24に沿って包袋10内に運び入れる。図面おいて軸23は時計方向に回転し、包袋10の移送方向に向けて小袋15を外部から包袋10の内部に運びいれている。
図示した包袋10は、重ね合わせた二枚のフイルムの、底縁25及び両側縁26それぞれを所定幅でシールした三方シール袋であり、図3のごとく、二枚のフイルムを重ね合わせて形成した包袋10の片側の内部には狭窄なるV字型間隙28が形成されている。要するに、この間隙28に小袋15の側縁を楔状に差し入れて支持する。そして図1における包袋10の移送方向に向け、装着セクションBの後域の第二停止セクション(図示省略)に包袋10が到達すると、図4のごとく包袋10の上部開口縁27は一対のシールバーによる挟圧と熱とでもって溶着30される。この場合、小袋15の上縁31をも前記のシールバーでもって挟圧して一体に溶着する結果、包袋に対する小袋の装填が完了する。
図1において仮想線で示す小袋15Aを、包袋10の内部に搬入しかつ楔状に差し入れることで、包袋10のV字型間隙28に突入する楔の摩擦により軽量な小袋15Aは、充分、包袋10に支持される。しかしクランパー20を包袋10の内部から抜き取る時の衝撃により小袋15Aが脱落する可能性もあり得るので、図4に示すごとく装着セクションBにおいて補助クランプ32で包袋10の外部から小袋15を挟持し、かかる状態を第二停止セクションまで維持するか、或いはまた、包袋10への小袋15の搬入作業に、一対の挟持爪11の離反作業を同期させ、包袋開口縁の緊張で小袋15を支えるようにする、などの選択がある。
図2において軸23を操作する正逆転モータ33はベース34に支えられている。前記のベース34に支えられた図1における軸23は、左右35,36の方向、及び上下37,38の方向にそれぞれ変位するようにコントロールされている。前記軸23の左右35,36への移動調整は、主に包袋10の横幅を変更した場合の調整である。ただ、装填セクションBにおいて包袋10を停止させることなく、移動中の包袋10に小袋15を追跡させながら搬入する場合は、包袋10の移動に合わせて軸23を左手方向35に移動させる。一方、軸23の上下37,38への調整は、図4における包袋開口縁に対する溶着30の幅、即ち小袋15上縁の重なり幅の変更のためである。
図1ではクランパー20は時計方向に回転して小袋15を、包袋10の左手内部に搬入するが、これとは対称的にクランパー20を逆時計方向に回転させ、包袋10の右手内部に小袋15を搬入するとも可能である。この場合、包袋10と小袋15の衝撃を避けるために軸23は左方向35に変位してその衝撃が調整される。
図5はプラスチックチューブにより形成した平袋40の部分図であるが、図1の包袋10に比較してこの種の平袋40は両側縁内部にはシールによる狭窄部がなく、また比較的に薄いフイルムを使用している関係で、小袋15を支えるV字型間隙が形成されにくい。このため小袋15の楔効果が発揮されにくい傾向がある。そこで図6のごとく、挟持爪11を形成する一側の固定爪材41と、他側の可動爪材42との、対向コーナ43の間をV字に削り、平袋40を介してこの対向コーナ43の間に小袋15を楔状に差し入れることで、小袋15を平袋40内で支えることが可能になる。
図4に示す小袋15を形成する包材を、たとえば塩化ビニール系の比較的低温で溶融しやすい材料を用いることで、小袋15は、シールバーにより加熱溶融した包袋10のシール部分と融合し接着しやすい。しかし、小袋15の形成材が難溶融性のものを使用する場合は、図7の(1)のように、小袋15の上縁に予め小穴45を形成しておき、この小穴45を通して、包袋10の上部開口縁27にコーティングした接着剤を溶融することで、包袋に小袋15を取り付けることができる。或いはまた図7の(2)のように、小袋15の両側縁に予め切り欠き46を形成しておき、この切り欠き46を通して包袋10の上部開口縁27をシールすることで、包袋10に小袋15を取り付けるようにすることができる。なお包袋10の上部に形成したミシン目50は、この部分を引き裂くことにより、小袋15は包袋10の上部材に取り付いたまま、包袋上部を開口し得る手段である。
或いはまた、図8のごとく二つ折して形成した小袋15の、片側のフイルム48を他側のフイルムよりも上に突き出し、突き出したフイルム48が備える接着剤のコーティング面47を裸状態にしておき、この面と、包袋10のシール面とを一体に溶着することで、包袋10の内部に小袋15を装填できる。
10‥‥包袋 11‥‥挟持爪 12‥‥縦列搬送軌道
15‥‥小袋 18‥‥小袋供給手段 20‥‥クランパー
23‥‥軸 27‥‥上部開口縁 28‥‥V字型間隙
30‥‥溶着 31‥‥小袋の上縁 40‥‥平袋
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Claims (9)
- 一対を一組とする複数組の各挟持爪により、それぞれ両側縁を挟持して吊り下げた各包袋を移送して順次、被包装物を充填した後、前記各包袋の開口縁を加熱シールバーでもって溶着する袋詰め包装装置の小袋装着方法であって、
前記小袋装着方法は、包袋の開口縁上域に配置したクランパーが支持する小袋を、包袋の開口部の内部のV字型間隙に楔状に差し入れ、加熱シールバーの包袋開口縁の溶着により、包袋開口縁に小袋を溶着するようにした袋詰め包装装置の小袋装着方法。 - 小袋の側縁を、包袋の開口部のV字型間隙に楔状に差し入れるタイミングに合わせて、一対の挟持爪の相対離反でもって包袋開口縁を緊張させ、該包袋開口縁間で小袋を挟持させる請求項1に記載の袋詰め包装装置の小袋装着方法。
- 小袋のシール部に小穴又は切り欠きを形成し、包袋の上部開口縁にコーティングした接着剤を溶融することで、当該小袋が包袋のシール部から外れないようにした請求項1又は請求項2に記載の袋詰め包装装置の小袋装着方法。
- 小袋の片側のフイルムを他側のフイルムよりも上に突き出し、突き出したフイルムが備える接着剤のコーティング面を裸状態にしておき、このコーティング面と、包袋のシール面とを溶着する請求項1又は請求項2に記載の袋詰め包装装置の小袋装着方法。
- ミシン目を包袋の上部に形成し、当該ミシン目を引き裂くことにより、小袋を包袋の上部材に取り付いたまま、包袋上部を開口できる請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4に記載の袋詰め包装装置の小袋装着方法。
- 一対を一組とする複数組の各挟持爪によりそれぞれ両側縁を挟持して吊り下げた各包袋を移送して各包袋内に順次、被包装物を充填した後、前記各包袋の開口縁を加熱シールバーの挟圧でもって溶着する袋詰め包装装置において、
前記袋詰め包装装置に小袋を装着する装着セクションを設定し、該装着セクションに、小袋を送り込む小袋供給手段と、前記小袋供給手段でもって送り込まれる小袋をクランパーでもって挟持したあと、包袋の開口部の内側のV字型間隙に楔状に差し入れる手段とを備え、
前記包袋の開口部の内側に差し入れた小袋の上縁を、加熱シールバーによる挟圧でもって、包袋の開口縁に一体に溶着する袋詰め包装装置。 - 小袋の側縁を、包袋の開口縁内側のV字型間隙に楔状に差し入れるタイミングに合わせて、包袋の外部から該包袋と前記小袋とを挟持する補助クランプを備えた請求項6に記載の袋詰め包装装置。
- 小袋の側縁を、包袋の開口縁内側のV字型間隙に楔状に差し入れるタイミングに合わせて、一対の挟持爪を相対離反して包袋開口縁を緊張させ、緊張した開口縁間で小袋を挟持させる手段を具備する請求項6に記載の袋詰め包装装置。
- 挟持爪の対向コーナの間をV字に削り、V字に削られた対向コーナの間に包袋を介して小袋を楔状に差し入れる請求項6に記載の袋詰め包装装置。
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