JP2010246705A - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】胸部正面画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きであることを防止する。
【解決手段】処理対象の胸部正面画像から人体胸部内の構造物を認識し(ステップS12)、構造物の配置に基づいて胸部正面画像の特徴量を抽出する(ステップS13)。抽出した特徴量に基づいて、胸部正面画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きである確信度を算出する(ステップS14)。確信度が70%以上の場合には(ステップS15;YES)、赤色で警告を表示する(ステップS16)。確信度が35%以上70%未満の場合には(ステップS15;NO,ステップS17;YES)、黄色で警告を表示する(ステップS18)。
【選択図】図14

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法及びプログラムに関する。
医療診断には、診断対象となる部位をX線等の放射線により撮影した放射線画像が広く使われている。従来、増感紙とフィルムを用いた手法が用いられてきたが、近年では、フィルムを使わないデジタルX線撮影装置を用いたモニタ診断も広く普及しつつある。
単純X線での胸部正面撮影は、通常、背中側から放射線を照射するPA(Postero-Anterior)撮影法で行う。しかし、立位での撮影が行えない患者に対しては、PA撮影法で撮影を行うことが困難であるため、胸側から放射線を照射するAP(Antero-Posterior)撮影法で撮影を行う。したがって、PA撮影法で撮影した画像(以下、PA画像という。)とAP撮影法で撮影した画像(以下、AP画像という。)とでは、撮影された画像の人体における左右が逆になっている。
PA画像とAP画像とが混在していると診断ミスの原因となるおそれがあるため、医師がフィルム又はモニタにより胸部正面画像を診断する際には、PA画像については、心臓が画像の右側に位置するように、画像の左右を反転させる。すなわち、医師が患者に向かい合う向きの画像に揃えて診断を行う。このように、放射線により撮影された医用画像には、読影時に基準となる画像の向きがある。
また、モニタ画面上で医用画像を診断する際には、医用画像に加え、その医用画像に付帯されている付帯情報を表示させる場合が多い。何らかのミスにより医用画像と付帯情報との組合せが誤っている場合には、適切な診断を行うことができない。そこで、医用画像とその医用画像の付帯情報により構成された医用画像情報を取り扱う医用画像情報処理装置において、付帯情報に基づいて被写体(撮影部位、撮影方向)を判別した結果と、医用画像に基づいて被写体を判別した結果とが一致しなかった場合には、その旨を警告するものが提案されている(特許文献1参照)。
医用画像を診断に適した向きで医師に提供するために、通常は、医用画像を生成する撮影装置(モダリティ)において、医用画像を読影時に基準となる向きに揃えた後に、検像装置に送信している。例えば、胸部正面画像がPA画像の場合には、モダリティにおいて画像処理により左右反転処理を行った後に、検像装置に送信する。すなわち、検像装置では、医用画像が読影時に基準となる向きであるものとして画像の確認が行われる。
特開2007−260063号公報
しかしながら、モダリティにおいて、稀にオーダと異なる撮影方向で撮影されてしまうと、画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きの状態で検像装置等の外部機器に出力される場合があった。この場合、検像者や読影医が画像の向きが読影時に基準となる向きでないことに気付かないまま画像を診断すると、誤診を招くおそれがあった。
本発明は、上記の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、胸部正面画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きであることを防止することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の画像処理装置は、人体胸部を放射線により撮影して得られた胸部正面画像から前記人体胸部内の構造物の配置に起因する一又は複数の特徴量を抽出し、当該抽出された一又は複数の特徴量に基づいて、前記胸部正面画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きである確信度を算出し、当該算出された確信度と予め定められた閾値との比較結果に基づいて警告を出力する制御手段を備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記制御手段は、前記算出された確信度に応じて段階的な態様で警告を出力する。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像処理装置において、前記閾値を変更する閾値変更指示を受け付ける操作手段を備え、前記制御手段は、前記閾値変更指示に基づいて、前記閾値を変更する。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像処理装置において、前記警告が出力された胸部正面画像を左右反転させる左右反転指示を受け付ける操作手段を備え、前記制御手段は、前記左右反転指示に基づいて、前記警告が出力された胸部正面画像を左右反転させる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像処理装置において、前記一又は複数の特徴量は、心臓の位置又は心臓の形状に基づく特徴量を含む。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像処理装置において、前記一又は複数の特徴量は、胃泡又は大動脈弓に基づく特徴量を含む。
請求項7に記載の画像処理方法は、制御手段により、人体胸部を放射線により撮影して得られた胸部正面画像から前記人体胸部内の構造物の配置に起因する一又は複数の特徴量を抽出し、前記制御手段により、当該抽出された一又は複数の特徴量に基づいて、前記胸部正面画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きである確信度を算出し、前記制御手段により、当該算出された確信度と予め定められた閾値との比較結果に基づいて警告を出力する。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の画像処理方法において、前記制御手段により、前記算出された確信度に応じて段階的な態様で警告を出力する。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載の画像処理方法において、操作手段により、前記閾値を変更する閾値変更指示を受け付け、前記制御手段により、前記閾値変更指示に基づいて、前記閾値を変更する。
請求項10に記載の発明は、請求項7〜9のいずれか一項に記載の画像処理方法において、操作手段により、前記警告が出力された胸部正面画像を左右反転させる左右反転指示を受け付け、前記制御手段により、前記左右反転指示に基づいて、前記警告が出力された胸部正面画像を左右反転させる。
請求項11に記載の発明は、請求項7〜10のいずれか一項に記載の画像処理方法において、前記一又は複数の特徴量は、心臓の位置又は心臓の形状に基づく特徴量を含む。
請求項12に記載の発明は、請求項7〜11のいずれか一項に記載の画像処理方法において、前記一又は複数の特徴量は、胃泡又は大動脈弓に基づく特徴量を含む。
請求項13に記載の発明は、コンピュータに、人体胸部を放射線により撮影して得られた胸部正面画像から前記人体胸部内の構造物の配置に起因する一又は複数の特徴量を抽出する特徴量抽出機能と、当該抽出された一又は複数の特徴量に基づいて、前記胸部正面画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きである確信度を算出する確信度算出機能と、当該算出された確信度と予め定められた閾値の比較結果とに基づいて警告を出力する警告出力機能と、を実現させるためのプログラムである。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載のプログラムにおいて、前記コンピュータに、前記警告出力機能を実現させる際に、前記算出された確信度に応じて段階的な態様で警告を出力させる。
請求項15に記載の発明は、請求項13又は14に記載のプログラムにおいて、前記コンピュータに、さらに、前記閾値を変更する閾値変更指示を受け付ける機能と、前記閾値変更指示に基づいて、前記閾値を変更する機能と、を実現させる。
請求項16に記載の発明は、請求項13〜15のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、前記コンピュータに、さらに、前記警告が出力された胸部正面画像を左右反転させる左右反転指示を受け付ける機能と、前記左右反転指示に基づいて、前記警告が出力された胸部正面画像を左右反転させる機能と、
を実現させる。
請求項17に記載の発明は、請求項13〜16のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、前記一又は複数の特徴量は、心臓の位置又は心臓の形状に基づく特徴量を含む。
請求項18に記載の発明は、請求項13〜17のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、前記一又は複数の特徴量は、胃泡又は大動脈弓に基づく特徴量を含む。
請求項1、7、13に記載の発明によれば、確信度と閾値との比較結果に基づいて警告を出力するので、胸部正面画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きであることを防止することができる。
請求項2、8、14に記載の発明によれば、確信度に応じて段階的な態様で警告を出力するので、ユーザに対して注意を喚起する度合いを変更することができる。
請求項3、9、15記載の発明によれば、閾値を変更することにより、胸部正面画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きであることを検出する度合いを変更することができる。
請求項4、10、16に記載の発明によれば、警告が出力された胸部正面画像を左右反転させることにより、読影時に基準となる画像の向きに修正することができる。
請求項5、11、17に記載の発明によれば、心臓の位置又は心臓の形状に基づく特徴量に基づいて、確信度を算出することができる。
請求項6、12、18に記載の発明によれば、胃泡又は大動脈弓に基づく特徴量に基づいて、確信度を算出することができる。
医用画像システムのシステム構成図である。 モダリティから検像装置に送信される胸部正面画像の向きを説明するための図である。 検像装置の機能的構成を示すブロック図である。 検像装置において実行される学習処理を示すフローチャートである。 胸部正面画像における人体胸部内の構造物を説明するための図である。 肺野上部及び肺野下部の認識方法を説明するための図である。 胸郭左端、胸郭右端及び正中線の認識方法を説明するための図である。 心臓左端及び心臓右端の認識方法を説明するための図である。 特徴量P1の抽出方法を説明するための図である。 特徴量P2の抽出方法を説明するための図である。 特徴量P3の抽出方法を説明するための図である。 特徴量P4の抽出方法を説明するための図である。 特徴量P5の抽出方法を説明するための図である。 検像装置において実行される画像判別処理を示すフローチャートである。 警告画面の例である。 不整合画像の確認画面の例である。 不整合画像の確認画面の他の例である。 線形変換を示す図である。
以下、本発明に係る画像処理装置を図1の検像装置30に適用した場合の実施形態について説明する。
図1に、医用画像システム100のシステム構成を示す。図1に示すように、医用画像システム100では、RIS(Radiological Information System:放射線情報システム)10、モダリティ20、検像装置30及び画像サーバ装置40が、ネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。
RIS10は、放射線科部門内における診療予約、診断結果のレポート、実績管理、材料在庫管理等の情報管理を行う。RIS10は、撮影や診断の内容を示す検査オーダ情報を生成し、モダリティ20及び検像装置30に送信する。検査オーダ情報には、患者情報、撮影部位、撮影方向等の情報が含まれる。
モダリティ20は、RIS10から受信した検査オーダ情報に基づいて、患者を撮影し、医用画像の画像データを生成する画像生成装置である。モダリティ20としては、CR(Computed Radiography)装置、CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置等が用いられる。モダリティ20は、RIS10から受信した検査オーダ情報に基づいて、生成した医用画像の画像データに関する各種情報(患者情報、検査情報及びシリーズ情報等)を含む付帯情報を生成する。そして、モダリティ20は、画像データに付帯情報を付帯させ、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)規格に則ったデータを生成する。モダリティ20は、医用画像を検像装置30に送信する。
モダリティ20で胸部正面撮影を行う場合、背中側から放射線を照射するPA撮影法、又は、胸側から放射線を照射するAP撮影法で撮影を行う。PA撮影法で撮影したPA画像とAP撮影法で撮影したAP画像とでは、撮影された画像の人体における左右が逆になっている。通常は、医師が患者に向かい合う向きの画像(心臓の位置が向かって右側の画像)に揃えて診断を行うため、図2に示すように、AP画像についてはそのままの状態でモダリティ20から検像装置30に送信されるが、PA画像については左右反転された後にモダリティ20から検像装置30に送信される。ここで、左右反転とは、胸部正面画像の頭尾方向を上下方向とした場合に、この上下方向と直交する方向を左右方向として、画像の左右を反転させることをいう。
モダリティ20は、検査オーダ情報に基づいて、必要に応じて医用画像を読影時に基準となる画像の向き(医師が診断すべき画像の向き)に変更する。例えば、モダリティ20は、医用画像として胸部正面画像を撮影した場合、この画像の検査オーダ情報に含まれる撮影方向がPA撮影を示す場合には、画像処理により左右反転処理を行った後に、検像装置30に送信する。ただし、モダリティ20における撮影が検査オーダ情報と異なる撮影方向で行われた場合等、検像装置30に送信される医用画像が読影時に基準となる画像の向きでない場合もある。
検像装置30は、モダリティ20から受信した医用画像、及び、RIS10から受信した検査オーダ情報に基づいて、検像装置30のユーザである検像者が医用画像の確認及び修正(検像作業)を行うためのものである。例えば、検像装置30では、医用画像が診断に適した画像であるか、検査オーダ情報と合致しているか等が判断される。検像装置30は、胸部正面画像が読影時に基準となる向きの画像(以下、整合画像という。)であるか、又は、読影時に基準となる向きと逆向きの画像(以下、不整合画像という。)であるか、を判別する。検像後、検像装置30は、検像者の操作に従って、検像後の医用画像を画像サーバ装置40に送信する。
画像サーバ装置40は、PACS(Picture Archiving and Communication System)により構成され、検像装置30から受信した医用画像を保存し、管理する。画像サーバ装置40は、外部機器からの要求に応じて医用画像を提供する。
図3に、検像装置30の機能的構成を示す。図3に示すように、検像装置30は、制御部31、操作部32、表示部33、通信部34、ROM(Read Only Memory)35、記憶部36を備えて構成され、各部はバス37により接続されている。
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、検像装置30の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、操作部32から入力される操作信号又は通信部34により受信される指示信号に応じて、ROM35に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
操作部32は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部31に出力する。
表示部33は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、制御部31から入力される表示データに基づいて各種画面を表示する。
通信部34は、RIS10、モダリティ20、画像サーバ装置40等の外部機器との間でデータの送受信を行うインターフェースである。
ROM35は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、制御プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメータやファイル等を記憶している。
記憶部36は、ハードディスク等により構成され、各種データを記憶する。記憶部36には、後述する得点対応テーブル(表1参照)や、確信度と比較するために予め定められている閾値TH1,TH2(TH1>TH2>0)が記憶されている。本実施の形態では、閾値TH1として「70%」、閾値TH2として「35%」を用いる場合について説明する。
制御部31は、胸部正面画像として予め用意された整合画像と不整合画像のセットに基づいて、胸部正面画像の特徴量から「整合画像の得点(整合画像である可能性を示す得点)」と「不整合画像の得点(不整合画像である可能性を示す得点)」を出力する識別器を予め作成しておく。例えば、制御部31は、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン、AdaBoost等のパターン認識技術を用いて、予め用意された整合画像と不整合画像のセットを教師データとして学習を行い、識別器を作成する。
制御部31は、人体胸部を放射線により撮影して得られた胸部正面画像(画像データ)から、人体胸部内の構造物の配置に起因する一又は複数の特徴量を抽出する。抽出される特徴量として、例えば、心臓の位置、心臓の形状、胃泡又は大動脈弓に基づく特徴量が挙げられる。
制御部31は、抽出された一又は複数の特徴量に基づいて、胸部正面画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きである確信度を算出する。確信度は、胸部正面画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きである可能性、すなわち、不整合画像である可能性(確からしさ)を示す指標である。本実施の形態では、確信度の単位として、便宜上「%」を用いる。
制御部31は、算出された確信度と予め定められた閾値TH1(70%),TH2(35%)との比較結果に基づいて警告を出力する。制御部31は、算出された確信度に応じて段階的な態様で警告を出力する。具体的には、制御部31は、算出された確信度が70%以上である場合には、赤色で警告を表示させ、算出された確信度が35%以上70%未満である場合には、黄色で警告を表示させる。
制御部31は、ユーザの操作により、操作部32から閾値TH1,TH2を変更する旨の閾値変更指示を受け付けた場合に、この閾値変更指示に基づいて、記憶部36に記憶されている閾値TH1,TH2の値を変更する。
制御部31は、ユーザの操作により、操作部32から警告が出力された胸部正面画像を左右反転させる旨の左右反転指示を受け付けた場合に、この左右反転指示に基づいて、警告が出力された胸部正面画像を左右反転させて表示部33に表示させる。
次に、動作について説明する。
図4は、検像装置30において実行される学習処理を示すフローチャートである。この処理は、教師データに基づいて、画像判別処理(図14参照)で用いる識別器を作成する処理であり、制御部31のCPUと、ROM35に記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。なお、検像装置30において学習処理を行うのではなく、実験環境で予め識別器を作成し、記憶部36に記憶させておいてもよい。
まず、制御部31は、胸部正面画像について、予め用意されている整合画像と不整合画像のセットを取得する(ステップS1)。ここで、整合画像と不整合画像の割合は1:1とする。制御部31は、通信部34を介して外部機器から教師データとなる整合画像と不整合画像のセットを取得することとしてもよいし、予め記憶部36に記憶されている整合画像と不整合画像のセットを用いることとしてもよい。
次に、制御部31は、取得した整合画像と不整合画像のそれぞれに対して、胸部正面画像から人体胸部内の構造物を認識する構造物認識処理を行う(ステップS2)。
ここで、胸部正面画像における人体胸部内の構造物の認識方法について説明する。具体的に、制御部31は、図5に示すように、胸部正面画像50から肺野上部51、肺野下部52、横隔膜下53、胸郭左端54、胸郭右端55、正中線56、心臓左端57、心臓右端58を認識する。
肺野上部51は、図5に示すように、肺野の上端の位置を示す水平方向(図5に示すX方向)の直線である。図6に示すように、制御部31は、胸部正面画像50の肺野を含む任意の領域A1において、画像の垂直プロファイルを生成する。図6に示す垂直プロファイルは、Y方向の位置に対して、領域A1内の各画素の信号値をX方向に平均した平均信号値を取ったものである。制御部31は、垂直プロファイルから平均信号値の最大値と最小値を求め、この最大値と最小値に基づいて、肺野上部51のエッジ座標を求めるための閾値TH3を決定する。そして、制御部31は、垂直プロファイルの画像上端側から画像下端側に向かって、平均信号値がこの閾値TH3以上になる座標Y1を検出し、肺野上部51とする。
肺野下部52は、図5に示すように、肺野の人体中央部の下端の位置を示す水平方向(図5に示すX方向)の直線である。図6に示すように、制御部31は、肺野上部51の場合と同様に、胸部正面画像50の肺野を含む任意の領域A1において、画像の垂直プロファイルを生成する。制御部31は、垂直プロファイルから平均信号値の最大値と最小値を求め、この最大値と最小値に基づいて、肺野下部52のエッジ座標を求めるための閾値TH4を決定する。そして、制御部31は、垂直プロファイルの画像下端側から画像上端側に向かって、平均信号値がこの閾値TH4以上になる座標Y2を検出し、肺野下部52とする。
横隔膜下53は、図5に示すように、横隔膜を示す線である。制御部31は、胸部正面画像50のY方向(図5参照)のライン毎に垂直プロファイルを生成する。この垂直プロファイルは、Y方向の位置に対して、ライン上の画素の信号値を取ったものである。制御部31は、垂直プロファイルから信号値の最大値と最小値を求め、この最大値と最小値に基づいて、横隔膜下53のエッジ座標を求めるための閾値TH5を決定する。そして、制御部31は、垂直プロファイルの画像下端側から画像上端側に向かって、信号値がこの閾値TH5以上になる座標を検出し、ライン上の横隔膜の位置とする。同様に、制御部31は、Y方向の各ラインについて横隔膜の位置を求めて、曲線で近似し、横隔膜下53とする。
胸郭左端54は、図5に示すように、胸部正面画像50において、胸郭の左端を示す線(胸郭の画像に向かって左側の境界線)である。図7に示すように、制御部31は、胸部正面画像50のX方向のライン毎に水平プロファイルを生成する。図7に示す水平プロファイルは、X方向の位置に対して、ライン上の画素の信号値を取ったものである。制御部31は、水平プロファイルから信号値の最大値と最小値を求め、この最大値と最小値に基づいて、胸郭のエッジ座標を求めるための閾値TH6を決定する。そして、制御部31は、水平プロファイルの画像左端側から画像右端側に向かって、信号値がこの閾値TH6以上になる座標X1を検出し、ライン上の胸郭左端の位置とする。同様に、制御部31は、肺野上部51から肺野下部52までのX方向の各ラインについて胸郭左端の位置を求めて、曲線で近似し、胸郭左端54とする。
胸郭右端55は、図5に示すように、胸部正面画像50において、胸郭の右端を示す線(胸郭の画像に向かって右側の境界線)である。図7に示すように、制御部31は、胸郭左端54の場合と同様に、胸部正面画像50のX方向のライン毎に水平プロファイルを生成し、胸郭のエッジ座標を求めるための閾値TH7を決定する。そして、制御部31は、水平プロファイルの画像右端側から画像左端側に向かって、信号値がこの閾値TH7以上になる座標X2を検出し、ライン上の胸郭右端の位置とする。同様に、制御部31は、肺野上部51から肺野下部52までのX方向の各ラインについて胸郭右端の位置を求めて、曲線で近似し、胸郭右端55とする。
正中線56は、図5に示すように、人体の中心を示す線である。制御部31は、図7に示すように、胸部正面画像50のX方向のライン毎に胸郭左端の座標X1と胸郭右端の座標X2の中心点X3を求め、肺野上部51から肺野下部52の範囲で直線に近似し、その直線を正中線56とする。
心臓左端57は、図5に示すように、胸部正面画像50において、心臓の左端を示す線(心臓の画像に向かって左側の境界線)である。図8に示すように、制御部31は、胸部正面画像50のX方向のライン毎に水平プロファイルを生成する。図8に示す水平プロファイルは、X方向の位置に対して、ライン上の画素の信号値を取ったものである。制御部31は、水平プロファイルから信号値の最大値と最小値を求め、この最大値と最小値に基づいて、心臓のエッジ座標を求めるための閾値TH8を決定する。そして、制御部31は、水平プロファイルの画像中心側(正中線56側)から画像左端側に向かって、信号値がこの閾値TH8以上になる座標X4を検出し、ライン上の心臓左端の位置とする。同様に、制御部31は、肺野上部51から肺野下部52までのX方向の各ラインについて心臓左端の位置を求めて、曲線で近似し、心臓左端57とする。
心臓右端58は、図5に示すように、胸部正面画像50において、心臓の右端を示す線(心臓の画像に向かって右側の境界線)である。図8に示すように、制御部31は、心臓左端57の場合と同様に、胸部正面画像50のX方向のライン毎に水平プロファイルを生成し、心臓のエッジ座標を求めるための閾値TH9を決定する。そして、制御部31は、水平プロファイルの画像中心側(正中線56側)から画像右端側に向かって、信号値がこの閾値TH9以上になる座標X5を検出し、ライン上の心臓右端の位置とする。同様に、制御部31は、肺野上部51から肺野下部52までのX方向の各ラインについて心臓右端の位置を求めて、曲線で近似し、心臓右端58とする。
次に、制御部31は、胸部正面画像から認識した人体胸部内の構造物の配置に基づいて、胸部正面画像の特徴量を抽出する特徴量抽出処理を行う(ステップS3)。
ここで、特徴量の抽出方法について説明する。
まず、特徴量P1について説明する。特徴量P1は、正中線56から心臓左端57までの距離と、正中線56から心臓右端58までの距離との差分を用いた特徴量である。
制御部31は、肺野上部51から肺野下部52までの間で、正中線56から心臓左端57までの距離と、正中線56から心臓右端58までの距離を算出する。図9に示すように、制御部31は、肺野上部51から肺野下部52までの範囲内で、正中線56から心臓左端57までの距離の最大値をD1、正中線56から心臓右端58までの距離の最大値をD2として、
特徴量P1=D1−D2
を求める。
特徴量P1は、心臓の位置又は心臓の形状に起因する特徴量である。正中線56から心臓左端57までの距離と、正中線56から心臓右端58までの距離とを比較すると、心臓側の距離の方が長いと考えられる。そのため、胸部正面画像50内で心臓が画像に向かって右側に存在する場合、すなわち、胸部正面画像50が整合画像である場合には、特徴量P1は負の値となる。一方、胸部正面画像50内で心臓が画像に向かって左側に存在する場合、すなわち、胸部正面画像50が不整合画像である場合には、特徴量P1は正の値となる。
次に、特徴量P2について説明する。特徴量P2は、左右の肺野内の平均信号値の差分を用いた特徴量である。
制御部31は、図10に示すように、左右それぞれの肺野を含むように、正中線56から左右に等距離だけ離れた位置に予め定められた高さ及び幅の領域A2,A3をとる。そして、制御部31は、特徴量P2として、画像の右側の領域A3内の平均信号値と、画像の左側の領域A2内の平均信号値との差分を求める。
特徴量P2=(右側の領域A3内の平均信号値)−(左側の領域A2内の平均信号値)
特徴量P2は、心臓の位置又は心臓の形状に起因する特徴量である。左右それぞれの肺野内の平均信号値を算出したとき、心臓側は、平均信号値が小さくなる傾向がある。そのため、胸部正面画像50内で心臓が画像に向かって右側に存在する場合、すなわち、胸部正面画像50が整合画像である場合には、特徴量P2は負の値となる。一方、胸部正面画像50内で、心臓が画像に向かって左側に存在する場合、すなわち、胸部正面画像50が不整合画像である場合には、特徴量P2は正の値となる。
次に、特徴量P3について説明する。特徴量P3は、肺野上部51側における正中線56から心臓左端57までの距離の分散値と、正中線56から心臓右端58までの距離の分散値との差分を用いた特徴量である。
制御部31は、図11に示すように、肺野上部51から下方に任意の幅を取った領域A4内で、正中線56から心臓左端57までの距離の分散値と、正中線56から心臓右端58までの距離の分散値を算出する。そして、制御部31は、
特徴量P3=(正中線56から心臓左端57までの距離の分散値)−(正中線56から心臓右端58までの距離の分散値)
を求める。
特徴量P3は、大動脈弓59の配置に起因する特徴量である。大動脈弓59は、肺動脈幹の分岐部を囲むように人体の左方向へ背側に弯曲した弓状の動脈である。領域A4内で、正中線56から心臓左端57までの距離の分散値と、正中線56から心臓右端58までの距離の分散値とを比較すると、大動脈弓59が存在する側の分散値の方が大きいと考えられる。そのため、胸部正面画像50内で心臓が画像に向かって右側に存在する場合、すなわち、胸部正面画像50が整合画像である場合には、特徴量P3は負の値となる。一方、胸部正面画像50内で、心臓が画像に向かって左側に存在する場合、すなわち、胸部正面画像50が不整合画像である場合には、特徴量P3は正の値となる。
次に、特徴量P4について説明する。特徴量P4は、肺野下部52より下の領域における平均信号値の左右の差分を用いた特徴量である。
制御部31は、図12に示すように、肺野下部52の下方に、正中線56から左右に等距離だけ離れた位置に予め定められた高さ及び幅の領域A5,A6をとる。そして、制御部31は、特徴量P4として、画像の右側の領域A6内の平均信号値に対する画像の左側の領域A5内の平均信号値の割合を求める。
特徴量P4=(左側の領域内A5の平均信号値)/(右側の領域内A6の平均信号値)
特徴量P4は、胃泡60の配置に起因する特徴量である。胃の中には嚥下運動の際に呑み込まれた空気が存在し、胸部正面画像50には胃底部に集まった空気(胃泡60)が黒い影として写る。また、心臓と胃とは、左右の同じ側に存在するため、胃泡60の存在を示す特徴量によって心臓位置を特定することができる。また、経験的に、心臓側の肺野は、心臓と反対側の肺野より、横隔膜が下がっている傾向にあるため、特徴量P4は、その特徴も含んでいる。
左右それぞれの肺野下部52より下の領域A5,A6内の平均信号値を算出した場合、心臓側は、平均信号値が大きくなる傾向がある。そのため、胸部正面画像50内で心臓が画像に向かって右側に存在する場合、すなわち、胸部正面画像50が整合画像である場合には、特徴量P4は1より小さい値となる。一方、胸部正面画像50内で心臓が画像に向かって左側に存在する場合、すなわち、胸部正面画像50が不整合画像である場合には、特徴量P4は1より大きい値となる。
次に、特徴量P5について説明する。特徴量P5は、横隔膜下53より下の領域におけるエッジ点を用いた特徴量である。
制御部31は、図13に示すように、画像下端から横隔膜下53までの範囲で、数ライン毎に垂直プロファイルを生成する。この垂直プロファイルは、画像下端から横隔膜下53までのY方向の位置に対して、X方向の数ライン分の画素の平均信号値を取ったものである。制御部31は、垂直プロファイルから平均信号値の最大値と最小値を求め、この最大値と最小値に基づいて、胃泡60を検出するための閾値TH10を決定する。この閾値TH10は、前述した横隔膜下53を算出する際に用いた閾値TH5より小さい値に設定される。制御部31は、垂直プロファイルにおいて、平均信号値がこの閾値TH10以上のエッジ点を検出する。そして、制御部31は、図13に示すように、垂直プロファイルを生成した数ライン分の領域を、横隔膜下53からの距離が近い順に領域B1,B2,B3,B4,・・・と定める。制御部31は、検出したエッジ点が領域B1,B2,B3,B4,・・・のいずれの領域に含まれるかに基づいて、横隔膜下53からの距離に応じた得点を付与し、検出されたエッジ点全ての得点を加算する。表1は、領域B1,B2,B3,B4,・・・に含まれるエッジ点に付与される得点を示す得点対応テーブルである。
Figure 2010246705
エッジ点が横隔膜下53から近いほど、より高い得点となる。このように、制御部31は、正中線56の左右に予め定められた幅の領域をとり、数ライン毎に算出した得点を累積した値を算出する。そして、制御部31は、特徴量P5として、累積された得点の左右の差分を求める。
特徴量P5=(左側の累積得点)−(右側の累積得点)
特徴量P5は、胃泡60の配置に起因する特徴量である。横隔膜下53に近いエッジ点が多い方に、胃泡60が存在すると考えられる。そのため、胸部正面画像50内で心臓が画像に向かって右側に存在する場合、すなわち、胸部正面画像50が整合画像である場合には、特徴量P5は負の値となる。一方、胸部正面画像50内で心臓が画像に向かって左側に存在する場合、すなわち、胸部正面画像50が不整合画像には、特徴量P5は正の値となる。
次に、制御部31は、全画像から抽出した特徴量を用いて学習を行い、識別器を作成する(ステップS4)。具体的には、制御部31は、胸部正面画像(整合画像と不整合画像のセット)から抽出された特徴量P1〜P5を入力として、「整合画像の得点」と「不整合画像の得点」を出力する識別器を作成する。
以上で、学習処理が終了する。
次に、図14を参照して、画像判別処理について説明する。この処理は、胸部正面画像が不整合画像である確信度を算出する処理であり、制御部31のCPUと、ROM35に記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
まず、制御部31は、モダリティ20から通信部34を介して受信された、処理対象となる胸部正面画像を取得する(ステップS11)。
次に、制御部31は、処理対象の胸部正面画像から人体胸部内の構造物を認識する構造物認識処理を行う(ステップS12)。具体的には、制御部31は、図5に示すように、処理対象の胸部正面画像50から肺野上部51、肺野下部52、横隔膜下53、胸郭左端54、胸郭右端55、正中線56、心臓左端57、心臓右端58を認識する。構造物認識処理の詳細については、図4の学習処理のステップS2において説明した内容と同様であるため、説明を省略する。
次に、制御部31は、処理対象の胸部正面画像から認識した人体胸部内の構造物の配置に基づいて、胸部正面画像の特徴量を抽出する特徴量抽出処理を行う(ステップS13)。具体的には、制御部31は、胸部正面画像から上述した特徴量P1〜P5を抽出する。特徴量抽出処理の詳細については、図4の学習処理のステップS3において説明した内容と同様であるため、説明を省略する。
次に、制御部31は、抽出した特徴量P1〜P5に基づいて、処理対象の胸部正面画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きである確信度(不整合画像である確信度)を算出する(ステップS14)。具体的には、制御部31は、処理対象の胸部正面画像から抽出した特徴量P1〜P5を、学習処理(図4参照)で作成された識別器に入力して、「整合画像の得点」と「不整合画像の得点」を取得する。そして、制御部31は、「整合画像の得点」と「不整合画像の得点」を用いて、次式により、0〜100の連続値である確信度を算出する。
Figure 2010246705
次に、制御部31は、処理対象の胸部正面画像について算出した確信度が70%(閾値TH1)以上であるか否かを判断する(ステップS15)。処理対象の胸部正面画像について算出した確信度が70%以上であると判断した場合には(ステップS15;YES)、制御部31は、表示部33に赤色で警告を表示させる(ステップS16)。
ステップS15において、処理対象の胸部正面画像について算出した確信度が70%未満であると判断した場合には(ステップS15;NO)、制御部31は、処理対象の胸部正面画像について算出した確信度が35%(閾値TH2)以上であるか否かを判断する(ステップS17)。処理対象の胸部正面画像について算出した確信度が35%以上であると判断した場合には(ステップS17;YES)、制御部31は、表示部33に黄色で警告を表示させる(ステップS18)。
図15に、胸部正面画像が不整合画像である旨の警告を表示する警告画面331の例を示す。警告画面331には、各胸部正面画像に対して、最新受信日時・患者ID・患者氏名等が表示されており、確信度が35%以上の胸部正面画像に対しては、確信度70,71,72,73が表示されている。さらに、確信度が35%以上70%未満の場合には黄色の警告マーク80が表示され、確信度が70%以上の場合には赤色の警告マーク81が表示されている。
ステップS16又はステップS18の後、制御部31は、ユーザの操作部32からの操作により、警告が表示出力された胸部正面画像を左右反転させる旨の左右反転指示があるか否かを判断する(ステップS19)。例えば、図16に示すように、制御部31は、警告が表示出力された胸部正面画像の確認画面332を表示部33に表示させるとともに、左右反転ボタン90を表示させる。この際、左右反転ボタン90を強調するために、他のボタンとは異なる表示態様で表示することとしてもよい。ユーザの操作部32からの操作により、左右反転ボタン90が押下されると、制御部31は、胸部正面画像を左右反転させる旨の左右反転指示があったと判断する。なお、図17に示すように、制御部31は、警告が表示出力された胸部正面画像の確認画面333を表示部33に表示させ、胸部正面画像内に左右反転ボタン91を表示させることとしてもよい。
ステップS19において、胸部正面画像を左右反転させる旨の左右反転指示があったと判断した場合には(ステップS19;YES)、制御部31は、胸部正面画像を左右反転させて表示部33に表示させる(ステップS20)。
ステップS19において、胸部正面画像を左右反転させる旨の左右反転指示がないと判断した場合(ステップS19;NO)、ステップS17において、処理対象の胸部正面画像について算出した確信度が35%未満であると判断した場合には(ステップS17;NO)、そのまま処理が終了する。
以上で、画像判別処理が終了する。
以上説明したように、検像装置30によれば、心臓の位置、心臓の形状、胃泡又は大動脈弓に基づく特徴量に基づいて、確信度を算出することができる。また、確信度と閾値との比較結果に基づいて警告を出力するので、胸部正面画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きであること、すなわち、不整合画像であることを防止することができる。
また、確信度が70%以上の場合には赤色の警告マークとともに確信度を表示し、確信度が35%以上70%未満の場合には黄色の警告マークとともに確信度を表示する等、確信度に応じて段階的な態様で警告を出力するので、ユーザに対して注意を喚起する度合いを変更することができる。これにより、胸部正面画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きであることを、ユーザが見逃すリスクを減らすことができる。
また、確信度と比較するための閾値TH1,TH2を変更することにより、胸部正面画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きであることを検出する度合いを変更することができる。
また、警告が出力された胸部正面画像を左右反転させることにより、読影時に基準となる画像の向きに修正することができる。
また、胸部正面画像の画像データのみで読影時に基準となる画像の向きと逆向きであるか否かを判別することができる。
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る画像処理装置、画像処理方法及びプログラムの一例であり、これに限定されるものではない。装置を構成する各部の細部構成及び細部動作に関しても適宜変更可能である。
例えば、不整合画像である確信度は、識別器によっては、50%付近に値が集中する場合があるため、ユーザのハンドリング性を良くするために、例えば、図18のような線形関数を用いて補正してもよい。
また、上記実施の形態では、確信度と閾値TH1,TH2との比較結果に基づいて、制御部31が表示部33に警告を表示出力することとしたが、音声により警告を出力することとしてもよい。この際、制御部31は、確信度に応じて音声の種類や音声を出力する時間を変える等、段階的な態様で警告を音声出力することとしてもよい。
また、上記実施の形態では、特徴量P1〜P5に基づいて、胸部正面画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きである確信度を算出する場合について説明したが、確信度の算出に用いる特徴量は、人体胸部内の構造物の左右の差を検出するのに適したものであれば、どのような特徴量を用いてもよい。
以上の説明では、各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体としてROMを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)を適用することとしてもよい。
10 RIS
20 モダリティ
30 検像装置
31 制御部
32 操作部
33 表示部
34 通信部
35 ROM
36 記憶部
37 バス
40 画像サーバ装置
50 胸部正面画像
51 肺野上部
52 肺野下部
53 横隔膜下
54 胸郭左端
55 胸郭右端
56 正中線
57 心臓左端
58 心臓右端
59 大動脈弓
60 胃泡
70,71,72,73 確信度
80 黄色の警告マーク
81 赤色の警告マーク
90 左右反転ボタン
91 左右反転ボタン
100 医用画像システム
331 警告画面
332 確認画面
333 確認画面
N ネットワーク

Claims (18)

  1. 人体胸部を放射線により撮影して得られた胸部正面画像から前記人体胸部内の構造物の配置に起因する一又は複数の特徴量を抽出し、
    当該抽出された一又は複数の特徴量に基づいて、前記胸部正面画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きである確信度を算出し、
    当該算出された確信度と予め定められた閾値との比較結果に基づいて警告を出力する制御手段を備える画像処理装置。
  2. 前記制御手段は、前記算出された確信度に応じて段階的な態様で警告を出力する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記閾値を変更する閾値変更指示を受け付ける操作手段を備え、
    前記制御手段は、前記閾値変更指示に基づいて、前記閾値を変更する、
    請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記警告が出力された胸部正面画像を左右反転させる左右反転指示を受け付ける操作手段を備え、
    前記制御手段は、前記左右反転指示に基づいて、前記警告が出力された胸部正面画像を左右反転させる、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記一又は複数の特徴量は、心臓の位置又は心臓の形状に基づく特徴量を含む、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記一又は複数の特徴量は、胃泡又は大動脈弓に基づく特徴量を含む、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  7. 制御手段により、人体胸部を放射線により撮影して得られた胸部正面画像から前記人体胸部内の構造物の配置に起因する一又は複数の特徴量を抽出し、
    前記制御手段により、当該抽出された一又は複数の特徴量に基づいて、前記胸部正面画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きである確信度を算出し、
    前記制御手段により、当該算出された確信度と予め定められた閾値との比較結果に基づいて警告を出力する画像処理方法。
  8. 前記制御手段により、前記算出された確信度に応じて段階的な態様で警告を出力する、
    請求項7に記載の画像処理方法。
  9. 操作手段により、前記閾値を変更する閾値変更指示を受け付け、
    前記制御手段により、前記閾値変更指示に基づいて、前記閾値を変更する、
    請求項7又は8に記載の画像処理方法。
  10. 操作手段により、前記警告が出力された胸部正面画像を左右反転させる左右反転指示を受け付け、
    前記制御手段により、前記左右反転指示に基づいて、前記警告が出力された胸部正面画像を左右反転させる、
    請求項7〜9のいずれか一項に記載の画像処理方法。
  11. 前記一又は複数の特徴量は、心臓の位置又は心臓の形状に基づく特徴量を含む、
    請求項7〜10のいずれか一項に記載の画像処理方法。
  12. 前記一又は複数の特徴量は、胃泡又は大動脈弓に基づく特徴量を含む、
    請求項7〜11のいずれか一項に記載の画像処理方法。
  13. コンピュータに、
    人体胸部を放射線により撮影して得られた胸部正面画像から前記人体胸部内の構造物の配置に起因する一又は複数の特徴量を抽出する特徴量抽出機能と、
    当該抽出された一又は複数の特徴量に基づいて、前記胸部正面画像が読影時に基準となる画像の向きと逆向きである確信度を算出する確信度算出機能と、
    当該算出された確信度と予め定められた閾値の比較結果とに基づいて警告を出力する警告出力機能と、
    を実現させるためのプログラム。
  14. 前記コンピュータに、前記警告出力機能を実現させる際に、
    前記算出された確信度に応じて段階的な態様で警告を出力させる、
    請求項13に記載のプログラム。
  15. 前記コンピュータに、さらに、
    前記閾値を変更する閾値変更指示を受け付ける機能と、
    前記閾値変更指示に基づいて、前記閾値を変更する機能と、
    を実現させる、
    請求項13又は14に記載のプログラム。
  16. 前記コンピュータに、さらに、
    前記警告が出力された胸部正面画像を左右反転させる左右反転指示を受け付ける機能と、
    前記左右反転指示に基づいて、前記警告が出力された胸部正面画像を左右反転させる機能と、
    を実現させる、
    請求項13〜15のいずれか一項に記載のプログラム。
  17. 前記一又は複数の特徴量は、心臓の位置又は心臓の形状に基づく特徴量を含む、
    請求項13〜16のいずれか一項に記載のプログラム。
  18. 前記一又は複数の特徴量は、胃泡又は大動脈弓に基づく特徴量を含む、
    請求項13〜17のいずれか一項に記載のプログラム。
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