JP2001351092A - 画像処理選択方法および画像選択方法ならびに画像処理装置 - Google Patents

画像処理選択方法および画像選択方法ならびに画像処理装置

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JP2001351092A
JP2001351092A JP2001085093A JP2001085093A JP2001351092A JP 2001351092 A JP2001351092 A JP 2001351092A JP 2001085093 A JP2001085093 A JP 2001085093A JP 2001085093 A JP2001085093 A JP 2001085093A JP 2001351092 A JP2001351092 A JP 2001351092A
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image
radiation
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Tsutomu Kono
努 河野
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射線画像に対して、適切な画像処理条件の
候補を一つまたは複数選択して提示し、それら提示され
た画像処理条件から最適な条件を選択することにより、
煩雑な操作無しに診断に最適な画像を得る。 【解決手段】 放射線画像を形成する放射線画像形成手
段10と、放射線画像について被写体の部位または撮影
方向の少なくとも一方を判別する判別手段30と、被写
体の各部位毎もしくは撮影方向毎またはこれら両方毎に
応じた複数の画像処理条件を記憶する画像処理条件記憶
手段50と、単一または複数の画像処理条件を表示する
表示手段と、表示された画像処理条件から任意の画像処
理条件の選択が可能な画像処理条件選択手段40と、を
有し、判別結果に基づいて適当な画像処理条件を一つま
たは複数読み出して表示し、該表示された画像処理条件
の中から任意の画像処理条件の選択を受け付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射線画像を処理す
る画像処理選択方法および画像選択方法ならびに画像処
理装置に関し、さらに詳しくは、放射線画像の最適な処
理条件の選択が可能な画像処理選択方法および画像選択
方法ならびに画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、放射線画像を直接デジタル画像と
して撮影できる装置が開発されている。たとえば、被写
体に照射された放射線量を検出し、その検出量に対応し
て形成される放射線画像を電気信号として得る装置とし
ては、輝尽性蛍光体を用いたディテクタを用いる方法が
特開昭55-12429号公報、特開昭63-189853号公報など、
多数開示されている。
【0003】このような装置では、シ−ト状の基板に輝
尽性蛍光体を塗布、あるいは蒸着等によって固着したデ
ィテクタに、いったん被写体を透過した放射線を照射し
て輝尽性蛍光体に放射線を吸収させる。その後、この輝
尽性蛍光体を光または熱エネルギ−で励起することによ
り、この輝尽性蛍光体が上記吸収によって蓄積している
放射線エネルギ−を蛍光として放射させ、この蛍光を光
電変換して画像信号を得るようにしている。
【0004】一方、照射された放射線の強度に応じた電
荷を光導電層に生成し、生成された電荷を二次元的に配
列された複数のコンデンサに蓄積し、それら蓄積された
電荷を取り出すことにより得られる放射線画像検出装置
が提案されている。
【0005】このような放射線画像検出装置では、フラ
ットパネルディテクタ(FPD)と呼ばれるものを使用
している。この種のFPDは、特開平9-90048号公報に
記載されているように、照射された放射線強度に応じた
蛍光を発する蛍光体と、蛍光体から発する蛍光を直接ま
たは縮小光学系を介して受光して光電変換を行うフォト
ダイオードやCCDのような光電変換素子の組み合わせ
によって実現されるものが知られている。また、特開平
6-342098号公報にも同様なFPDが記載されている。
【0006】これらの装置では、放射線画像を診断に適
した階調で表現するために、医師が注目する部分(関心
領域)について見やすくなるよう、前記のような装置で
得られた画像を自動的に階調変換することが望ましい。
【0007】このような自動階調変換を行うために、画
像デ−タの統計的特徴(デ−タの最大値・最小値・ヒス
トグラム等)から処理条件を決定し、画像全体に対して
画像処理を施すことが行われる。
【0008】また、細部の構造を見やすくするため、エ
ッジ強調処理を行ったり、被写体の信号領域を狭めて、
濃度の高い部分と低い部分を同時に観察しやすくするた
めのダイナミックレンジ圧縮処理等も行われる。
【0009】しかし、診断に利用する放射線撮影では、
撮影対象となる部位が頭部から四肢まで多岐に渡り、そ
れぞれによって医師が注目する領域も異なるため、診断
に最適な画像を得るための画像処理条件は、撮影部位毎
に異なるものとなる。また、同様に、撮影方向によって
も、処理条件は異なるものとなる。
【0010】そのため、従来これらの装置では、画像処
理を行う前に、最適な処理条件を選択するため、被写体
の撮影部位、方向等を入力する必要がある。一部の病院
では、病院情報システム(HIS)や放射線科情報シス
テム(RIS)を備えているところもあり、放射線撮影
のオーダー情報から、直接撮影部位情報を取得できるた
め、特に放射線技師等の操作無く、最適な処理条件を選
択可能であるが、多数の病院ではこのようなシステムを
備えていないため、技師等が手入力にてこれらの情報を
入力する必要がある。
【0011】また緊急時の撮影においても、迅速に撮影
を行うために、上記のHISやRISを備えた病院で
も、技師等が被写体の部位情報等を手入力する場合もあ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般に撮影さ
れる部位は100種類以上もあり、この中から毎回撮影
を行う度に上記入力作業を行うことは煩雑であり、放射
線撮影を行う放射線技師の負担となっていた。
【0013】そこで、撮影された画像についての最適な
処理条件を容易に選択できることが、技師の負担を軽く
するために求められている。本発明は、放射線画像に対
して、画像を読み取って被写体の撮影部位および撮影方
向を認識することにより、適切な画像処理条件の候補を
一つまたは複数選択して提示し、それら提示された画像
処理条件から最適な条件を選択することにより、煩雑な
操作無しに診断に最適な画像を得ることが可能な画像処
理選択方法および画像選択方法ならびに画像処理装置を
実現することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち、前記した課題
を解決する本発明は、以下の通りである。 (1)請求項1記載の発明は、被写体を透過した放射線
量を検出し、その検出量に対応した放射線画像を形成す
る放射線画像形成手段と、前記放射線画像形成手段によ
って形成された放射線画像に対し、被写体の部位または
撮影方向の少なくとも一方を判別する判別手段と、被写
体の各部位毎もしくは撮影方向毎またはこれら両方毎に
応じた複数の画像処理条件を記憶する画像処理条件記憶
手段と、単一または複数の画像処理条件を表示する表示
手段と、該表示手段に表示された画像処理条件から任意
の画像処理条件を選択可能な画像処理条件選択手段と、
を有する画像処理装置における画像処理選択方法であっ
て、前記判別手段によって得られた判別結果に基づいて
前記画像処理条件記憶手段から画像処理条件を一つまた
は複数読み出し、読み出した画像処理条件を前記表示手
段に表示し、該表示された画像処理条件の中から任意の
画像処理条件の選択を前記画像処理条件選択手段で受け
付ける、ことを特徴とする画像処理選択方法である。
【0015】また、請求項6記載の発明は、被写体を透
過した放射線量を検出し、その検出量に対応した放射線
画像を形成する放射線画像形成手段と、前記放射線画像
形成手段によって形成された放射線画像に対し、被写体
の部位または撮影方向の少なくとも一方を判別する判別
手段と、被写体の各部位毎もしくは撮影方向毎またはこ
れら両方毎に応じた複数の画像処理条件を記憶する画像
処理条件記憶手段と、単一または複数の画像処理条件を
表示する表示手段と、該表示手段に表示された画像処理
条件から任意の画像処理条件の選択が可能な画像処理条
件選択手段と、を有し、前記画像処理条件選択手段で
は、前記判別手段によって得られた判別結果に基づいて
前記画像処理条件記憶手段から画像処理条件を一つまた
は複数読み出して表示し、該表示された画像処理条件の
中から任意の画像処理条件の選択を受け付ける、ことを
特徴とする画像処理装置である。
【0016】これらの発明では、被写体を透過した放射
線量を検出して得た放射線画像を処理する際に、放射線
画像について被写体の部位および撮影方向を判別し、被
写体の各部位毎に予め最適化されて記憶された複数の画
像処理条件の中から適切なものを一つまたは複数を自動
的に読み出し、読み出された画像処理条件に基づいて操
作者が最適な条件と判断したもの選択して画像処理を行
うようにしている。
【0017】このため、放射線画像に対して、撮影され
た被写体の撮影部位および撮影方向を認識することによ
り、適切な画像処理条件の候補を一つまたは複数選択し
て提示し、それら提示された画像処理条件から最適な条
件を選択することができ、煩雑な操作無しに診断に最適
な画像を得ることが可能になる。
【0018】(2)請求項2記載の発明は、画像処理手
段により画像処理が施された放射線画像を表示する画像
表示手段を更に備えた画像処理装置における画像処理選
択方法であって、前記判別手段による判別結果に基づい
て、前記画像処理条件記憶手段から読み出された一つま
たは複数の画像処理条件毎に、前記画像処理手段により
前記放射線画像に対し画像処理を施した処理画像を作成
し、前記画像表示手段において該処理画像を、該処理画
像に対して施した画像処理条件とともに表示する、こと
を特徴とする請求項1記載の画像処理選択方法である。
【0019】また、請求項7記載の発明は、前記画像処
理条件選択手段は一つまたは複数の画像表示手段を有
し、前記判別手段による判別結果に基づいて、前記画像
処理条件記憶手段から読み出された一つまたは複数の画
像処理条件毎に、前記画像処理手段により前記放射線画
像に対し画像処理を施した処理画像を作成し、前記画像
表示手段において該処理画像を、該処理画像に対して施
した画像処理条件とともに表示する、ことを特徴とする
請求項6記載の画像処理装置である。
【0020】これらの発明では、上記(1)において、
判別結果に基づいて、読み出された一つまたは複数の画
像処理条件毎に、画像処理を施した処理画像を作成し、
前記画像表示手段において該処理画像を、該処理画像に
対して施した画像処理条件とともに表示するようにして
いる。
【0021】このため、上記(1)に加え、画像処理実
行後の画像を視覚的に把握できるようにすることで、容
易に最適な画像処理条件や処理画像を選択することがで
きる。
【0022】(3)請求項3記載の発明は、前記画像処
理条件選択手段において、画像処理条件を特定するため
の画像処理名称を表示する、ことを特徴とする請求項1
または請求項2のいずれかに記載の画像処理選択方法で
ある。
【0023】また、請求項8記載の発明は、前記画像処
理条件選択手段は、画像処理条件を特定するための画像
処理名称を表示する、ことを特徴とする請求項6または
請求項7のいずれかに記載の画像処理装置である。
【0024】これらの発明では、上記(1)または
(2)において、画像処理条件を特定するための画像処
理名称を表示するようにしている。このため、上記
(1)(2)に加え、画像処理の名称の表示で容易に画
像処理条件の種類を把握することが可能になり、容易に
最適な画像処理条件を選択することができる。
【0025】(4)請求項4記載の発明は、前記画像処
理名称は、被写体の撮影部位、被写体の撮影部位および
撮影方向、または撮影方法のいずれかによって表され
る、ことを特徴とする請求項3記載の画像処理選択方法
である。
【0026】また、請求項9記載の発明は、前記画像処
理名称は、被写体の撮影部位、被写体の撮影部位および
撮影方向、または撮影方法のいずれかによって表され
る、ことを特徴とする請求項8記載の画像処理装置であ
る。
【0027】これらの発明では、上記上記(3)におい
て、画像処理名称として、被写体の撮影部位、被写体の
撮影部位および撮影方向、または撮影方法のいずれかに
よって表すようにする。
【0028】このため、上記(3)に加え、画像処理の
名称を撮影部位、および方向または撮影方法を表す名称
とすることで、容易に画像処理条件の種類を把握するこ
とが可能になり、さらに容易に最適な画像処理条件を選
択することができる。
【0029】(5)請求項5記載の発明は、各画像処理
条件、または選択された画像処理条件について、画像回
転の有無および画像反転の有無も併せて表示する、こと
を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の
画像処理選択方法である。
【0030】また、請求項10記載の発明は、前記画像
処理条件選択手段は、各画像処理条件または選択された
画像処理条件について、画像回転の有無および画像反転
の有無も併せて表示する、ことを特徴とする請求項6乃
至請求項9のいずれかに記載の画像処理装置である。
【0031】これらの発明では、上記(1)〜(4)に
おいて、各画像処理条件、または選択された画像処理条
件について、画像回転の有無および画像反転の有無も併
せて表示するようにしている。
【0032】このため、上記(1)〜(4)に加え、画
像反転、および画像回転の有無を容易に知ることができ
るため、不用意な画像処理による誤診等の可能性を減少
させることができる。
【0033】(6)請求項11記載の発明は、被写体を
透過した放射線量を検出し、その検出量に対応した放射
線画像を形成する放射線画像形成手段と、前記放射線画
像形成手段によって形成された放射線画像に対し、被写
体の部位または撮影方向の少なくとも一方を判別する判
別手段と、被写体の各部位毎もしくは撮影方向毎または
これら両方毎に応じた複数の画像処理条件を記憶する画
像処理条件記憶手段と、前記放射線画像に任意の画像処
理条件に基づいた画像処理を施す画像処理手段と、単一
または複数の画像を表示すると共に、表示された画像か
ら任意の画像の選択が可能な画像選択手段と、を有する
画像処理装置における画像選択方法であって、前記判別
手段によって得られた判別結果に基づき、前記画像処理
条件記憶手段から適した画像処理条件を一つまたは複数
読み出し、読み出された画像処理条件毎に、前記画像処
理手段により前記放射線画像に対し画像処理を施した処
理画像を作成し、該処理画像を同時にまたは切り替えて
一つまたは複数表示し、該表示された処理画像から任意
の画像を選択できるようにした、ことを特徴とする画像
選択方法である。
【0034】また、請求項13記載の発明は、被写体を
透過した放射線量を検出し、その検出量に対応した放射
線画像を形成する放射線画像形成手段と、前記放射線画
像形成手段によって形成された放射線画像に対し、被写
体の部位または撮影方向の少なくとも一方を判別する判
別手段と、被写体の各部位毎もしくは撮影方向毎または
これら両方毎に応じた複数の画像処理条件を記憶する画
像処理条件記憶手段と、前記放射線画像に任意の画像処
理条件に基づいた画像処理を施す画像処理手段と、単一
または複数の画像を表示すると共に、表示された画像か
ら任意の画像の選択が可能な画像選択手段と、を有し、
前記判別手段によって得られた判別結果に基づき、前記
画像処理条件記憶手段から適した画像処理条件を一つま
たは複数読み出し、読み出された画像処理条件毎に、前
記画像処理手段により前記放射線画像に対し画像処理を
施した処理画像を作成し、該処理画像を同時にまたは切
り替えて一つまたは複数表示し、該表示された処理画像
から任意の画像を選択できるようにした、ことを特徴と
する画像処理装置である。
【0035】これらの発明では、判別結果に基づき適し
た画像処理条件を一つまたは複数読み出し、読み出され
た画像処理条件毎に画像処理を施した処理画像を作成
し、該処理画像を同時にまたは切り替えて一つまたは複
数表示し、該表示された処理画像から任意の画像を選択
できるようにしている。
【0036】このため、放射線画像に対して最適な条件
で処理された処理画像を選択することができ、処理画像
を視覚的に把握できるため、容易に、診断に最適な画像
を得ることが可能になる。
【0037】(7)請求項12記載の発明は、前記画像
選択手段では、表示する前記処理画像とともに、該処理
画像に対して施した画像処理条件を表示する、ことを特
徴とする請求項11記載の画像選択方法である。
【0038】また、請求項14記載の発明は、前記画像
選択手段では、表示する前記処理画像とともに、該処理
画像に対して施した画像処理条件を表示することを特徴
とする請求項13記載の画像処理装置である。
【0039】これらの発明では、上記(6)に加え、画
像処理実行後の画像と画像処理条件とを視覚的に同時に
把握できるようにすることで、最適な画像処理条件や処
理画像をさらに容易に選択することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態例を詳細に説明する。以下、画像処理装置の構
成と動作を大まかなブロックに従って、ブロック毎に説
明する。
【0041】図1に示すように、放射線画像形成手段1
0により被写体を透過して撮影された放射線画像は、縮
小画像生成手段20に送られる。縮小画像生成手段20
では、以降の処理を高速化するため、前記放射線画像に
対して画素数を減弱させた間引き画像を作成し、判別手
段30へ転送する。判別手段30では、この間引き画像
を参照して被写体の撮影部位、または方向、もしくはそ
の両方を認識し、適当と思われる候補を示す部位情報を
一乃至複数個、画像処理選択手段40に送信する。画像
処理選択手段40では、得られた部位情報に基づいた画
像処理条件を画像処理条件記憶手段50から読み出し、
ユーザに提示する。そして提示された画像処理条件の中
からユーザが選択した画像処理条件が画像処理手段60
に送信され、該画像処理手段60では得られた画像処理
条件に基づいて前記放射線画像に対する処理を行い、最
終的に処理された画像を出力する。
【0042】なお、本実施の形態例の画像処理装置の各
手段は、ハードウェアやファームウェア、またはソフト
ウェアで構成することが可能である。このため、各手段
の処理手順に沿った機能ブロック図を示している。
【0043】[1]放射線画像生成:図1に示すよう
に、放射線画像生成手段10により、照射された放射線
量の対数に比例した信号値を有する画像が生成される。
【0044】この放射線画像生成手段10としては、前
述したFPDやCCDなどのセンサ類を使用したもの
や、輝尽性蛍光体プレートを読み取って放射線画像を生
成する既知の装置を使用することができる。なお、本実
施の形態例においては、いずれの場合も放射線の照射量
の対数に比例した信号値が得られ、かつ照射量が多いほ
ど、信号値が高くなるものとする。
【0045】また、これ以降の各部の処理に必要な時間
を短縮するため、縮小画像生成手段20により、元の放
射線画像からサンプリングをして画素数を縮小させた間
引き放射線画像を作成し、この間引き放射線画像を判別
手段30へ転送する。なお、画像処理装置の処理が十分
に高速である場合や、処理時間がかかっても問題ない場
合には、間引きをしない放射線画像を判別手段30に転
送してもよい。
【0046】なお、この実施の形態例の説明では、以降
の処理は間引き放射線画像を用いて行われるものとす
る。間引き放射線画像は、できるだけ画素数が少ない方
が各種処理の計算時間が短縮されて望ましい。しかし、
本実施の形態例においては、被写体の特徴が判別できる
程の情報量を備えている必要がある。このため、人体各
部について等倍の放射線画像が得られている場合は、1m
m平方から5mm平方程度の画素サイズとすることが望まし
い。
【0047】[2]判別:判別手段30では、まず縮小
画像生成手段20より送信されてきた間引き放射線画像
を解析する。これにより、被写体部位および撮影方向を
判別する。なお、この判別手段30は、図1に示すよう
に、特徴ベクトル生成手段310(被写体領域抽出手段
311、特徴抽出手段312)、相関度計算手段32
0、相関結果比較手段330(一時記憶手段340を含
む)、被写体情報記憶手段360を内蔵している。
【0048】まず、特徴ベクトル生成手段310では被
写体領域を抽出して、抽出された被写体領域のラベル情
報を用いて複数の要素を有する特徴ベクトルを生成し、
相関度計算手段320に送る。
【0049】相関度計算手段320では、特徴抽出手段
312からの特徴ベクトルを受信すると、被写体情報記
憶手段360に予め記憶されている被写体ベクトルを順
次引きだし、特徴ベクトルとの相関演算を行う。そし
て、この相関度計算手段320での相関演算の結果得ら
れた相関値は、相関結果比較手段330に送られる。
【0050】相関結果比較手段330では、予め定めら
れたしきい値と、送られてきた相関値との比較を行う。
相関値が、該しきい値以上である場合、当該する被写体
ベクトルに相当する部位情報を一時記憶手投340に記
憶する。
【0051】全ての被写体ベクトルとの相関演算が終了
した後、一時記憶手投340に記憶されている部位情報
が読み出され、画像処理条件選択手段40に送られる。
もし、前記一時記憶手段340に記憶されている部位情
報が一つも無い場合、予め定められた特定の部位情報が
画像処理選択手段40に送られる。
【0052】[2−1]特徴ベクトル生成:まず、被写
体領域抽出手段311で被写体領域が抽出される。そし
て、抽出された被写体領域を表すラベル情報と間引き放
射線画像とを特徴抽出手段312に転送する。
【0053】特徴抽出手段312では、抽出された被写
体領域のラベル情報を用いて複数の要素を有する特徴ベ
クトルを生成する。なお、特徴ベクトルについては、後
に説明する。そして、特徴抽出手段312は、得られた
特徴ベクトルを、相関度計算手段320に送る。
【0054】(2-1-1)被写体領域抽出:ここで、被写
体領域抽出手段311が、以下に説明するように被写体
領域抽出を行う(図2参照)。
【0055】[2−1−1−a]画像を複数の小領域に
分割する(図2(a))。 [2−1−1−b]各小領域内毎に、該小領域に含まれ
る画素信号値の平均信号値をしきい値Th1としてそれ
ぞれ求める。
【0056】[2−1−1−c]各小領域毎に、しきい
値Th1より信号値の低い画素を被写体領域として検出
する(図2(b))。 [2−1−1−d]各小領域で得られた被写体領域の平
均信号値を求め、しきい値Th2とする。
【0057】[2−1−1−e]画像全体で、しきい値
Th2よりも信号値の低い画素を被写体領域として検出
する(図2(c))。 [2−1−1−f]照射野外領域を検出された被写体領
域から除くために、照射野外領域の境界線を求め、その
境界線と、近い方の画像端までの間を、照射野外領域と
して取り除く(図2(d))。
【0058】[2−1−1−g]照射野外領域の境界線
は次のように求める。まず、被写体領域の境界に位置す
る画素を境界点として検出する。そして、同方向の境界
点が多数並ぶ直線を境界候補線として検出する。境界候
補線は、任意の2点の境界点から直線の方程式を計算
し、その直線上に存在する境界点の個数が、所定のしき
い値Th3以上なら検出する。そして、境界候補線から
画像端までの間が、ほぼ被写体領域となっている場合、
その境界候補線は、照射野外領域境界線として、画像端
までの間の被写体領域を、照射野外領域として取り除
く。
【0059】上記の[2−1−1−a]〜[2−1−1
−g]の各手段(各ステップ)によって得られた被写体
領域を示す被写体領域情報は、縮小画像形成手段20か
ら得られた間引き画像(放射線画像形成手段10から得
られた画像を直接用いる場合は原画像)と同サイズの領
域表示画像として与えられ、被写体領域外の画素は
‘0’、被写体領域に含まれる画素は‘1’、前記照射
野外領域境界線(照射野端)上に位置する画素は‘2’
の画素値の画素値となるように設定する。
【0060】また、被写体領域抽出手段311が被写体
領域抽出を行う手法としては、上記[2−1−1−a]
〜[2−1−1−g]以外に、以下の[2−1−1−
h]〜[2−1−1−i]に示す手法も考えられる。
【0061】[2−1−1−h]特開昭63−2595
38号公報、特開昭63−244029号公報、特開平
5−7579号公報等に記載された手法により、照射野
野領域を検出した後、照射野領域内の画素信号値のヒス
トグラムの形状から、放射線が直接照射された領域に相
当する信号値を見つけ、それらの信号値に相当する領域
を照射野から除外した残りの照射野領域を被写体領域と
する。前記放射線の直接照射領域に相当する信号値の検
出は、例えば判別分析等の手段により、前記ヒストグラ
ムにおいて直接照射領域を示す高信号領域と、被写体を
透過したためそれより低信号となる低信号領域とのしき
い値を求め、該しきい値より高信号の領域を直接照射領
域とみなすことによって可能である。
【0062】[2−1−1−i]また、ヒール効果や放
射線画像形成手段に起因するムラ等による影響を避ける
ため、前記直接照射領域を除外するためのしきい値の検
出は、画像を上下2分割、左右2分割による4分割する
等、複数のブロック化した領域毎に画素信号値ヒストグ
ラムを作成し、前記と同様判別分析等の手段によって行
う方法も可能である。
【0063】以上の[2−1−1−h]または[2−1
−1−i]の手段によって得られた被写体領域を示す被
写体領域情報は、[2−1−1−a]〜[2−1−1−
g]の各手段によって得られた場合と同様に、縮小画像
形成手段20から得られた間引き画像(放射線画像形成
手段10から得られた画像を直接用いる場合は原画像)
と同サイズの領域表示画像として与えられ、被写体領域
外の画素は‘0’、被写体領域に含まれる画素は
‘1’、前記照射野外領域境界線(照射野端)上に位置
する画素は‘2’の画素値の画素値となるように設定す
る。
【0064】被写体領域が互いに連結することのない、
複数の領域からなる場合、このうちの最大の領域のみを
抽出する。被写体領域数の算出、および各領域の分類に
ついては、例えば従来からよく用いられるラベリング処
理等を利用することができる。
【0065】こうして被写体領域が複数の領域に分類さ
れた場合、各領域に含まれる画素の数をそれぞれカウン
トし、画素数が最大となる領域のみを改めて被写体領域
とし、被写体領域情報を更新する。
【0066】このようにして被写体領域抽出手段311
において上記[2−1−1−a]〜[2−1−1−
g]、または[2−1−1−h]、もしくは[2−1−
1−i]の各ステップで得られた被写体領域情報は、前
記間引き画像と共に、特徴抽出手段312へ送られる。
【0067】[2−1−2]特徴抽出:特徴抽出手段3
12では、主に被写体領域から、複数の特徴を抽出し、
それぞれを特徴ベクトルPの要素Cj(j=0,1,2,…,m)
とする。抽出する特徴としては、被写体領域の大ささ、
形状、濃度プロファイルの形状、被写体領域の中心線の
形状、近傍画素間の1次または2次微分によるエッジの
分布、局所的な領域毎の画素信号値の分散値の強弱、な
どがある。
【0068】各要素の値Cjは、予め決められた条件に
基づき、ベクトル値として記憶される。例えば、“被写
体の外形形状”を特徴ベクトルの一要素Csとし、“矩
形型”、“樽形”、“砂時計型”の3タイプのいずれか
に分類されるとすれば、Csは、(e0,e1,e2)という3個
の要素を有するベクトルとする。各要素ek(k=0,1,2)
は、それぞれ“矩形型”、“樽形”、“砂時計型”、に
対応させる。そして、前腕骨や大腿骨のように略矩形で
あると判断されれば、Cs=(1,0,0)という値として表さ
れ、頭部のように略樽型ならCs=(0,1,0)という具合に
表される。
【0069】本実施例では、“被写体領域の外形形状”
と“エッジの空間分布”を用いる特徴とし、特徴ベクト
ルPは、それらの特徴に基づく要素ベクトルC0,C1を
有するものとして説明する。以下に、特徴量を抽出する
外形形状認識手段100(図3参照)およびエッジ分布
認識手段200(図9参照)について説明する。
【0070】[2−1−3]外形形状認識:外形形状認
識を行う外形形状認識手段100では、被写体領域の輪
郭の変化、および被写体領域の幅に関する情報を用い
て、被写体領域の外形形状を認識し、認識された外形形
状の種類によって幾つかの類型に分類する。そして分類
された結果が特徴量として出力される。
【0071】まず、被写体領域情報が領域境界点検出手
段110に入力され、被写体領域の輪郭を表す複数の領
域境界点が求められる。求められた領域境界点は、輪郭
の局所的な位置変化を検出する位置変化量算出手段12
0、および、被写体領域の幅を求める領域幅算出手段1
30へ送られる。位置変化量算出手段120では、輪郭
の凹凸のサイズ、位置を求め、領域幅算出手段130で
は被写体領域を横切る複数の走査線に沿って 局所的な
被写体領域の幅を求める。これらの情報は形状特定手段
140へ送られ、形状特定手段140ではこれらの情報
をもとに、被写体領域の外形形状を特定する。そして特
定された外形形状に基づいて特徴量が出力される。
【0072】[2−1−3−1]領域境界点検出:領域
境界点検出手段120は以下の処理を行う。図4に示す
ように、まず、被写体領域情報を示す領域表示画像に対
し、水平方向かつ等間隔に、画像の一端から他方の画像
端まで順に 走査する複数の異なる走査線を設定する。
【0073】そして、各走査線上で、画像左端から順に
1画素ずつ右側へ移動しながら画素値を調べ、画素値が
‘0’から‘1’に、または‘2’から‘1’に変わる
位置の画素を領域境界点(左)として検出する。その
後、今度は同じ走査線上で画像右端から順に1画素ずつ
左側へ移動しながら画素値を調べ、画素値が,‘0’か
ら‘1’に、または‘2’から‘1’に変わる位置の画
素も領域境界点(右)として検出する。もし、画像端で
の画素値が‘1’の場合は、その走査線上での画像端の
画素を領域境界点とする。検出された各領域境界点は、
その座標値と、(左)または(右)のいずれに属するか
を示す情報が位置変化量算出手段120、および領域幅
算出手段130に送られる。
【0074】[2−1−3−2]位置変化量算出:前記
領域境界点検出手段110によって得られた領域境界点
について、位置変化量算出手段120が、(左)または
(右)のグループ毎に、隣接する領域境界点との水平座
標値の差を計算する。
【0075】次に、前記水平座標値の差から、前記グル
ープ毎に水平座標について被写体領域形状が‘凸’とな
る極大点((左)グループなら、水平座標が局所的に最
も左側となる点、(右)グループなら水平座標が局所的
に最も右側となる点に相当)、被写体領域形状が‘凹’
となる極小点((左)グループなら、水平座標が局所的
に最も右側となる点、(右)グループなら水平座標が局
所的に最も左側となる点に相当)を求める。
【0076】また、これら極点(極大点、極小点)につ
いてその近傍での凹凸度合を調べる。極点の位置、およ
び凹凸度合は、以下のように算出する。以下に説明する
方法は、(左)グループ、(右)グループとも同様に利
用できるので、片方のグループについてのみ説明する。
【0077】[2−1−3−2a]極点位置検出:被写
体領域の最上方および最下方に存在する領域境界点以外
の領域境界点について、被写体領域上方より順に以下の
処理を行う。
【0078】当該領域境界点(被写体領域の最上方およ
び最下方に存在する領域境界点以外の領域境界点)p0
とその上方に存在する隣接領域境界点p1との水平座標
の差分値s1を求める。同様にして、当該領域境界点p0
とその下方に存在する隣接領域境界点p2との水平座標
の差分値s2を求める。
【0079】次に、s1×s2の符号を調べ、所定の条件
を満たす場合、極点を検出する。s1×s2<0のとき、
当該領域境界点p0を極点とする。s1×s2=0のとき
で、かつ、sj(j=1,2)の一方のみ‘0’のとき、
差分値が‘0’である方向(上または下)に対し、p0
とその近傍に存在する他の領域境界点について、p0か
ら離れる方向へ、順番に水平座標の差分値を計算してい
く。そして最初に差分値が‘0’以外となったとき、改
めてその差分値をsjとする。そして、もう一度s1×s
2を計算する。このときs1×s2<0となれば、前記p0
と、sjが初めて‘0’以外の値となったときの領域境
界点の中点を極点とする。
【0080】[2−1−3−2b]凹凸度合:ここで、
図5を参照して凹凸度合いについて説明する。まず、極
点から上方に隣接領域境界点間の水平座標の差分値を順
次調べてゆき、その差分値が極点上方近傍での差分値と
逆符号となるか、あるいは‘0’となる点aを求める。
また同様にして、極点から下方に隣接領域境界点間の水
平座標の差分値を順次調べてゆき、その差分値が極点下
方近傍での差分値と逆符号となるか、あるいは‘0’と
なる点bを求める。
【0081】このような点a、点bについて、極点近傍
の差分値と逆符号になる点が見つからない場合、被写体
が存在している垂直座標のそれぞれ最も上方、下方の点
を点a、点bとする。
【0082】これら点a、bの水平座標の平均値と当該
極点の水平座標の差を、深度(図5参照)および点a、
b間の垂直座標の差を幅(図5参照)として、それぞれ
極点の凹凸度合を表す指標とする。なお、前記点a、点
bの求め方として、差分値を基準とする代わりに、水平
座標の2次微分値を基準としてもよい。ここで、2次微
分値を基準にする場合も、極点近傍の2次微分値と逆符
号となるか‘0’となる点を点a、点bとする。
【0083】この凹凸度合を調べる際、微小な変化を検
出して大局的な変化を誤らないよう、前記差分値を計算
する領域境界点間の距離をある程度離す等の工夫をする
ことが望ましい。例えば、垂直方向(領域境界点を検出
する際の走査線と直交する方向)の被写体領域の長さを
10〜30等分した等分線上にある領域境界点のみを用
いたり、隣接する複数の領域境界点の平均水平座標をも
とめ、その平均水平座標を基準に前記差分値を求める、
等の方法がある。
【0084】また、被写体領域と照射野端とが接すると
ころでは、本来の被写体の形状と異なって、凸型の形状
となってしまうことがある(図5の部分拡大図参照)。
そのため、極点が極大点で、かつ被写体領域と照射野端
とが接する場合には、この当該極点は検出しなかったも
のとみなし、深度、幅とも‘0’とする。
【0085】以上の場合において、被写体領域と照射野
端とが接するかどうかの判断は、次のように行う。すな
わち、極点近傍かつ上方、または下方のどちらかにある
複数の領域境界点において、所定の距離以内(1画素〜
3画素程度)に照射野端を示す、領域表示画像の画素値
が‘2’となる画素があれば、被写体領域と照射野端は
接していると判断する。また、被写体領域と画像端とが
接する場合も同様に扱う。
【0086】以上のようにして求められた極点のうち、
凹凸度合の大きいものが外形形状をはぼ代表すると考え
られる。そこで前記(左)または(右)のグループ毎
に、深度の絶対値が大きいものから順に所定数(1〜3
個程度が望ましい)だけを抽出し、極点の位置、凹凸の
いずれか、深度、幅の情報を1セットとして、位置変化
量情報とする。
【0087】また上記の被写体の水平方向の位置変化と
同様に、垂直方向の位置変化についても極点を求め、そ
れぞれ位置変化量情報として、形状特定手段140へ送
られる。
【0088】[2−1−3−3]領域幅算出:領域幅算
出手段130では、前記領域境界点のうち、同一の走査
線上にある境界点同士の距離を求める。求めた距離は走
査線の垂直方向座標値とともに、領域幅情報として、形
状特定手段140へ送られる。
【0089】[2−1−3−4]形状特定:形状特定手
段140では、得られた位置変化量情報および領域幅情
報から、予め準備した複数のパターンに分類することに
より、外形形状を特定する。放射線撮影における人体の
外形形状は、その被写体となる部位により、異なる特徴
を有する。例として図6(a),(b)に示すような頭
部画像では、(左)および(右)の各グループから得ら
れた位置変化量情報を画像上端から下端側へ調べていく
と、ともに途中で画像左端、および右端に近づくよう変
化した後、また画像端から遠ざかるような変化をするた
め、外形形状を“樽型”と分類できる。また、図6
(c),(d)に示すような頸部画像では、逆に途中で
一度画像端から遠ざかり、再び画像端に近づくような変
化することが分かる。このような場合、外形形状は“砂
時計型”と分類できる。
【0090】さらに、図7(a),(b)に示すような
腹部画像、図7(c),(d)に示すような下肢画像に
ついては、領域境界点の水平方向の位置変化はあまりな
く、ともに外形形状は略矩形であるが、領域幅情報を用
いることで、腹部画像は幅が広く、一方下肢画像は幅が
狭いことより、それぞれ“正方形型”、“長方形型”と
分類できる。
【0091】さらに、図8(a)(b)に示すような膝
関節画像では、関節部分が途中で折れ曲がった形をして
いるので、“ブーメラン型”と分類することができる。
その他にも、肩関節などでは“扇型”、手指などでは
“枝分かれ型”、踵などでは“片凸型”、鎖骨などでは
“三角形型”、などといった分類が考えられる。
【0092】[2−1−3−4a]分類例の詳細説明:
前記位置変化量情報および領域幅情報を用いて、被写体
の外形を前記に示したような幾つかのパターンのうち、
最適と思われる形状に分類する。
【0093】[2−1−3−4a]樽型分類条件:例
えば、“樽型”と分類するための条件としては、以下の
ように定義される。・最も幅の広い極点は、(左)
(右)とも凸,・前記両極点の位置は、それぞれ被写体
を上下方向に3等分したときの中心部に存在,・前記両
極点の深度は、ともに被写体左右方向の平均幅の20%
以上,である。
【0094】[2−1−3−4a]砂時計型分類条
件:同様に、“砂時計型”と分類するための条件として
は、以下のように定義される。
【0095】・最も幅の広い極点は、(左)(右)とも
凹, ・前記両極点の位置は、それぞれ被写体を上下方向に3
等分したときの中心部に存在, ・前記両極点の深度の合計が、被写体左右方向の平均幅
の20%以上, である。
【0096】[2−1−3−4a]ブーメラン型分類
条件:また、“ブーメラン型”と分類するための条件と
しては、以下のように定義される。
【0097】・最も幅の広い極点は、(左)(右)一方
が凸、他方が凹, ・前記両極点の深度は、ともに被写体左右方向の平均幅
の10%以上, である。
【0098】[2−1−3−4a]正方形型・長方形
型分類条件:さらに、“正方形型”、あるいは、“長方
形型”と分類するための条件としては、以下のように定
義される。
【0099】・最も深度の深い極点は、(左)(右)と
もに被写体左右方向の平均幅の10%未満,であって、 ・被写体左右方向の長さと上下方向の長さの比につい
て、短い方を基準として2倍未満であれば“正方形
型”, ・被写体左右方向の長さと上下方向の長さの比につい
て、短い方を基準として2倍以上であれば“長方形
型”, である。
【0100】なお、以上の具体例で示した分類条件は、
ほんの一例であり、他にも各種考えられる。 [2−1−3−4b]以上のように、位置変化量情報、
および領域幅情報により、外形形状を幾つかのパターン
に分類する。分類された結果は、最終的に得られる特徴
量として出力される。この出力結果は、前記特徴ベクト
ルPの要素ベクトルC0の各要素に関連づけて記憶され
る。要素ベクトルC0は、前記分類結果に対応する要素
のみ‘0’以外の値を持つことで表す。例えば、“樽
型”、“砂時計型”、“ブーメラン型”、“正方形
型”、“長方形型”、“その他”に対応する要素番号を
それぞれ‘0’、‘1’、‘2’、‘3’、‘4’、
‘5’と設定しておく。そして、分類結果が“樽型”で
あれば、C0[0]=1とし、“砂時計型”であれば、
C0[1]=1というように記憶される。このように、
この要素ベクトルC0が、形状特定手段140からの特
徴量として出力される。
【0101】[2−1−3−4c]分類判別基準:ま
た、場合によっては単純にどの型とは分類し難いことも
ある。そこで候補となり得るパターンに相当する特徴量
に対し、重み付けを行ってそれぞれ出力するようにして
もよい。この場合、前記要素ベクトルC0のうち、複数
の要素に‘0’以外の値を持たせ、各要素の値の合計を
一定値(例え‘5’)となるように設定する。そして確
信度が高い形状に相当する要素程、大きな値を有するよ
うに値を割り振る。
【0102】例えば、前記“砂時計型”の判別基準にお
いて、深度の条件が少しだけ未達になるような場合、た
とえば、被写体左右方向の平均幅に対し、極点の深度の
合計が18%しかない等、“正方形(長方形)型”と分
類するか“砂時計型”と分類するかは微妙なところであ
る。このような場合、要素ベクトルC0の“砂時計型”
を表す要素と“正方形(長方形)型”を表す要素ともに
値を割り振る。
【0103】この場合、値の割り振り例としては、深度
の合計が10%以下のときは“正方形(長方形)型”を
表す要素C0[3(4)]=5、“砂時計型”を表す要
素C0[1]=0とし、前記深度の合計が被写体左右方
向の平均幅に対し2%増える毎にC0[3(4)]の値
を‘1’ずつ減少させ、逆にC0[1]値を‘1’ずつ
増加させる。
【0104】この“砂時計型”と“正方形(長方形)
型”の例以外にも、“樽型”と“正方形(長方形)
型”、“正方形型”と“長方形型”、“ブーメラン型”
と“正方形(長方形)型”の間などでも、ここに示した
のと同様の判別分類基準を適用することができる。
【0105】[2−1−4]エッジ分布認識:図9に示
すように、以下のエッジ分布認識の処理をエッジ分布認
識手段200が実行する。
【0106】[2−1−4−1]信号変化抽出:信号変
化抽出手段210が、以下に説明するように信号変化の
抽出(たとえば、骨部のエッジの抽出)を行う。
【0107】本実施の形態例では、特に骨部のエッジ等
を抽出するため、二次微分に相当する演算処理を実行す
るものとする。前記間引き画像の各画素Px,y(x:水平
方向座標値、y:垂直方向座標値)に対し、図10
(a)〜(d)に示すような4種類の各フィルタを用い
て演算処理を実施する。
【0108】ここで、各画素Px,yの演算結果として得
られるエッジ強度情報Qx,yは、以下の式のように表さ
れる。
【0109】
【数1】
【0110】ここでMni,jは各フィルタ(n=1,
2,3,4)の値を表す。また、amax()は、前記各
フィルタを用いて演算した結果のうち、絶対値について
比較し、最大となる絶対値をQx,yとすることを示す。
【0111】また、Mni,jの各画素毎の値は図10に
示す各フィルタの個々のマス内に記した数値とする。さ
らに、画像端部で上記演算を実施する際、フィルタ値を
乗ずるべき画素が画像外となって存在しないときには、
その画像外となる画素に、仮想的にそのフィルタ演算の
中心画素の値を代入して演算処理を行う。
【0112】さらに、上記演算処理によって、ama
x()で選択されたフィルタに相当する番号nを、エッ
ジ方向情報Dx,yに、Dx,y=n,として各画素毎に記憶
する。エッジ方向情報Dx,yは、その画素におけるエッ
ジの方向を表す指標となる。たとえばn=1のとき、水
平方向のエッジとなり、n=2のときには、垂直方向の
エッジを表す。
【0113】骨部のエッジ等の重要な情報を有する画素
では、近傍画素間の信号変化が大きい。そこで上記エッ
ジ強度情報Qx,yから、エッジ強度の大きな画素だけを
抽出することにより、重要なエッジ情報を得ることがで
きる。
【0114】そこで、上記Qx,yの値を画像全体で集計
し、各画素についてQx,yの値が大きい方から全体のα
%に属するか否かを判別し、その結果をエッジ選択情報
Lx,yに保存する。ここで、Lx,yは、以下の値で表され
る。 ・Lx,y=1,(Qx,yが値の大きい方から順に、全体の
α%以内の場合) ・Lx,y=0,(Qx,yが値の大きい方から順に、全体の
α%以内でない場合) 上記のα%は、必要なエッジ情報を正しく得るために5
%〜40%であることが望ましい。
【0115】また、特定のエッジ情報を重点的に得るた
めに、各画素の値自体を参照するようにしてもよい。た
とえば、骨部は軟部と比較して放射線の吸収量が多いた
め、相対的に画素値が低くなる。そこでPx,yが画像全
体もしくは後述する手法によって得られる被写体領域の
平均信号値など所定の値以下になる画素についてのみ、
上記Lx,y=1とすれば、骨部の境界に相当するエッジ
を重点的に検出することができる。
【0116】逆に、上記所定の値より大きな信号値を有
する画素についてのみ、上記Lx,y=1とすれば、肺野
内の信号変化や、被写体と直接放射線が照射された直接
照射領域との境界などを重点的に検出することができ
る。
【0117】この信号変化抽出手段210において得ら
れたエッジ方向情報Dx,y、エッジ選択情報Lx,yおよび
エッジ強度情報Qx,yは、それぞれパターン検出手段2
20へ送られる。
【0118】[2−1−4−2]パターン検出:パター
ン検出手段220では、得られたエッジ方向情報Dx,
y、エッジ選択情報Lx,y、エッジ強度情報Qx,yから、
一乃至複数のパターンを検出する。
【0119】人体を被写体として放射線撮影すると、そ
の被写体となる部位及び撮影方向によって特徴的なパタ
ーンを有している。一例として図11(a)(b)に示
す脚部画像のような四肢骨が被写体となっている場合、
骨の境界線に沿って、比較的強度が大きく、また境界線
に直交する方向の成分を有するエッジ(図11(a)
(b)の太線で強調して示した部分)が連続して存在す
ることになる。このような同方向の連続したエッジは、
四肢骨だけでなく、肺野の輪郭や、顎骨の輪郭等(図1
2(b))にも同様に現れる。
【0120】また図12(a)に示す腰椎画像のよう
に、脊椎を主な被写体とする場合には、脊椎が小さな骨
の集合であるために、脊椎部分に強度の大きなエッジが
集中するものの、それらエッジの方向には統一性が無
い。
【0121】そこで、以下に示すように、“連続した同
方向エッジ”(四肢骨、肺野輪郭等に現れる)、“方向
性のないエッジ集中線”(脊椎部分に現れる)、といっ
た「パターン」の抽出を行うことにより、被写体の部位
を認識するために有用な情報を得ることができる。
【0122】[2−1−4−2a]パターン1:連続し
た同方向エッジの抽出:[2−1−4−2a-1]Lx,y=
1である注目画素Ix,yにおいて、Dx,yに示されるエッ
ジ方向と直交する方向の両隣接画素Ii,j、Ik,lについ
て、同方向のエッジ成分を持ち、かつIx,yと同様にL
i,j=1、Lk,l=1であるとき、Lx,yの値を‘1’増
加する。
【0123】[2−1−4−2a-2]次に、Lx,y=2で
ある注目画素Jx,yについて、上記[2−1−4−2a-
1]と同様、Dx,yに示されるエッジ方向と直交する方向
の両隣接画素Ji,j、Jk,lについて、同方向のエッジ成
分を持ち、かつJx,yと同様にLi,j=2、Lk,l=2で
あるとき、Lx,yの値をさらに,‘1’増加する。
【0124】[2−1−4−2a-3]そして、上記[2
−1−4−2a-2]の処理をさらにm回繰り返す。する
と、(m+2)個以上連続して同方向かつ一定以上の強
度を有するエッジが連続していると、その連続したエッ
ジの中心の画素において、Lx,y=m+1,となる。そ
こで、予め設定したしきい値Thd1と、任意の画素につ
いてLx,yの値を比較し、 Lx,y>Thd1 … となるとき、“連続した同方向エッジ”というパターン
を抽出する。
【0125】ここで、しきい値Thd1は、被写体の実寸
で約5〜20cmに相当する値となることが望ましい。ま
た、以上の場合に、計算時間を短縮するため、[2−1
−4−2a-1]〜[2−1−4−2a-3]に示す方法の代
わりに以下に示す方法をとってもよい。
【0126】[2−1−4−2a-4]画像を複数の小領
域に分割する。 [2−1−4−2a-5]各小領域毎に、当該小領域に含
まれる画素について、Lx,y=1となる画素数を、Dx,y
に示されるエッジ方向毎に集計し、En(n=1,2,3,4)に
記憶する。ここでnは、前記Dx,yが有するエッジ方向
の指標と同一とする。
【0127】[2−1−4−2a-6]以上の[2−1−
4−2a-5]の集計結果に基づき、任意の小領域につい
て、ある特定方向Em(m=1,2,3,4)のエッジ成分数Em
が多数を占め、かつ一定以上の値を有するとき、その小
領域中に“連続した同方向エッジ”というパターンが含
まれるとする。
【0128】[2−1−4−2a-7]さらに、上記[2
−1−4−2a-1]〜[2−1−4−2a-3]の方法と、
[2−1−4−2a-4]〜[2−1−4−2a-6]の方法
とを融合し、[2−1−4−2a-1]〜[2−1−4−
2a-3]で求めたLx,y>a(a:0より大きな任意の
値)が多数存在する小領域に、“連続した同方向エッ
ジ”、というパターンが含まれるとしてもよい。
【0129】ここで抽出されたパターンが2本近接して
存在している場合は、大腿骨のような長い大きな骨の両
側面に沿って検出したと考えられる。このような場合、
“長い骨”という特徴を検出したと考え、要素A[u]
(u=0,1,…)の要素A[0]に、そのようなパタ
ーンを検出した個数を入力する。
【0130】近接しているかどうかの判断は、その“連
続した同方向エッジ”というパターンのエッジの方向に
沿ってパターン間の距離を調べ、その距離が所定値(例
えば被写体の実寸で3cmとなる画素数)以下であれば近
接していると判断する。
【0131】また、前記“連続した同方向エッジ”が、
被写体領域の左右両端近くにそれぞれ存在する場合、肺
野の輪郭を検出した可能性が高いため、このような場合
“肺野”という特徴を検出したと考え、要素A[1]に
‘1’を入力する。
【0132】さらに、“連続した同方向エッジ”が、被
写体領域を横切るように存在する場合は、例えば、
“顎”の輪郭を検出した場合等が考えられる。そこでこ
のとき要素A[2]に‘1’を入力する。
【0133】[2−1−4−2b]パターン2:方向性
のないエッジ集中線の抽出: [2−1−4−2b-1]まず、画像を複数の小領域に分
割する。 [2−1−4−2b-2]分割した各小領域毎に、当該小
領域に含まれる画素についてLx,y=1となる画素数
を、Dx,yに示されるエッジ方向毎に集計し、En(n=
1,2,3,4)に記憶する。ここでnは、上記Dx,y
が有するエッジ方向の指標と同一とする。また、各En
の合計をE0に記憶する。
【0134】[2−1−4−2b-3]以上のE0が予め定
めたしきい値Thd2より大きな値となる小領域が、直線
的に連続してThd3以上存在するとき、それらの小領域
を抽出する。
【0135】[2−1−4−2b-4]以上の[2−1−
4−2b-3]で抽出された各小領域毎のEnを、nの値毎
に集計し、特定方向のみのエッジ成分が多くなければ、
それら抽出された小領域が示す部分に、“方向性のない
エッジ集中線”というパターンを検出する。
【0136】抽出されたパターンは、要素A[3]に、
‘1’を入力する。[2−1−4−2b-5]上記[2−
1−4−2a-6]や[2−1−4−2b-4]において、複
数のエッジ方向成分のうち、特定方向のエッジ方向成分
が多いかどうか判別するための手段としては、χ自乗検
定のような統計的方法や、特定方向成分の数が全体数の
うち一定の割合以上を占めるかどうか、といった単純な
判定による方法がある。また、これら信号変化から抽出
されるパターンとしては、上記の他、Lx,y=1となる
画素の分布の対称性や、同方向のエッジが周期的に現れ
るかどうかという周期性等も考えられる。
【0137】[2−1−4−3]エッジ特徴量の設定:
上記のパターン抽出手段220によって得られたパター
ンに基づいて、特徴量を抽出することができる。単純に
は、上記Aの値をそのまま特徴量として抽出してもよ
い。
【0138】しかし、検出されたパターンの数や位置の
組み合わせを考慮することによって、より有意義な特徴
量を抽出することができる。たとえば、“連続した同方
向エッジ”のパターンが図11(a)のように1個だけ
存在するときは、特定の四肢骨(図11(a)では下腿
骨)を撮影したものと判別できるが、図11(b)のよ
うに離れて複数存在するときには、それら個々のパター
ンの存在位置毎に四肢骨のような比較的大きな骨が存在
すると考えられ、すなわち、それら比較的大きな骨を連
結する関節も撮影されていることがわかる。
【0139】さらに、“方向性のないエッジ集中線”
と、“連続した同方向エッジ”が直交するように存在す
ると、図12(b)のように頚椎である可能性が高いと
考えられる。
【0140】以上のように、検出したパターンの組み合
わせにより、直接的に被写体を識別することも可能とな
る。そこで特徴量として、上記パターンの組み合わせ毎
に、異なる値を付与して、その組み合わせを識別可能と
し、その値を特徴量として抽出することがより望まし
い。
【0141】そこでエッジ特徴量設定手段230では、
以下のように特徴量を設定し、特徴ベクトルPの要素ベ
クトルC1に値を設定する。
【0142】
【数2】
【0143】前記のようにして各要素ベクトルC0,C1
が求められた特徴ベクトルPは、相関度計算手段320
へ送られる。 [2−2]被写体情報記憶:前記被写体情報記憶手段3
60では、被写体の各部位毎の特徴を記述したn個の被
写体ベクトルSi(i=1,2,…,n)、Siに関連づけられた
部位情報Ii(i=1,2,…,n)が記憶されている。
【0144】該被写体ベクトルSiは、前記特徴ベクト
ル生成手段310によって抽出された特徴ベクトルPの
各要素値毎の評価値が記述されたベクトルであり、後述
する相関手段により、特徴ベクトルPとの相関演算によ
ってその評価値が呼び出され、相関値として用いられ
る。
【0145】被写体ベクトルSiでは、Cjに対応する各
要素Vj(j=0,1,2,…,m)について、Cjが取り得る値に
対して、個々に評価値を記述した評価値テーブルとして
記述する。例えば、前述した被写体形状を表す特徴ベク
トルの要素Csに対し、対応する要素Vsは[a,b,c]とい
う値を有するベクトルとする。
【0146】また、部位情報Iiでは、被写体の各部位
毎に一意に関連づけられた番号および部位名称、撮影方
向等の名称が記憶されており、部位情報Iiが持つ番号
を参照して、画像処理条件の選択がなされるとともに、
記憶されている部位名称や撮影方向は、最終的な選択の
ために画像処理条件選択手段40(例えば操作盤に備え
られたモニタ表示装置等)で表示することに使用され
る。
【0147】さらに、部位情報には、各部位情報毎に一
意に決定される優先度も含まれる。優先度は自然数およ
び‘0’によって表され、数値が大きい程優先順位が高
いものとする。また優先度を表す数値が‘0’の場合、
その部位情報は後述する相関演算の結果如何に係らず、
被写体情報記憶手段360から読み出されないものとす
る。この優先度は、例えば本発明を利用する放射線撮影
装置を使用する病院の診療科等に応じて予め設定され
る。
【0148】このように、予め選択され得る画像処理条
件を一部に限定したり、優先順位を設けるのは以下の理
由による。例えば内科の病院で本発明を利用した放射線
撮影装置を使用する場合、腕や脚の骨を目的とした撮影
を行うことは稀と考えられる。そこでこのような場合、
腕や脚の骨の撮影を目的とする画像処理条件について
は、選択されないようにしたり、また優先順位を下げて
選択され難くすることにより、余分な選択肢を減少させ
られるため、最適な画像処理条件を選択する精度を向上
することができる。特に腹部を主目的とする撮影と、腰
椎を主目的とする撮影のように、被写体の撮影部位が同
時に写り込むような撮影について判別を行う際、この優
先度の設定が有効に作用する。
【0149】[2−3]相関度計算、相関結果比較、一
時記憶:相関度計算手段320では、前記被写体情報記
憶手段360から読み出された被写体ベクトルSiと、
前記特徴ベクトル生成手段310で得られた特徴ベクト
ルPについて、順次相関度を計算する。
【0150】ここで、相関度は、PとSiの対応する各
要素毎に相関値を求め、個々の要素の相関値の総和(す
なわち相関度)Tiとして求められる。相関度Tiは相関
結果比較手段330に送られ、予め定められたしきい値
Th4と比較される。
【0151】相関度Tiが、該しきい値Th4以上であ
る場合、該当する被写体ベクトルSiに対応する部位情
報が被写体情報記憶手段360から読み出され、一時記
憶手段340に記憶される。そして、全ての被写体ベク
トルSiとの相関演算が終了した後、一時記憶手段34
0に記憶されている部位情報が画像処理選択手段40へ
送られる。
【0152】[2−3−1]相関度計算:特徴ベクトル
P、被写体ベクトルSiの各要素Cj、およびVj間の相
関演算は以下のように行う。特徴ベクトルPの要素C
j、およびCjに対応する被写体ベクトルSiの要素Vj
は、ともに同じ要素数のベクトルとして記述されている
ので、tCj・Vjを計算することにより、Vjから、Cj
に対する評価値を呼び出すことができ、これを相関値と
して出力する。
【0153】例えば、前述した被写体の形状を表す特徴
ベクトルの要素Csが[0,0,1]なら、対応する被写体ベク
トルの要素Vsは[a,b,c]と定義されているため、相関値
は‘c’として得られる。またCsが[1,0,0]なら相関値
は‘a’となる。
【0154】また、この相関方法を用いると、被写体ベ
クトル毎に評価値を指定できるため、特定要素に対する
評価値を値を大きくすることで、どの要素に重点を置く
か、きめ細かく設定することができる。
【0155】例えば、“頭部”に対しては、“被写体の
形状”が樽型になるという特徴でほぼ判別できるため、
“被写体の外形形状”に相当する要素Csでの相関結果
が大きくなるよう、“頭部”を表す被写体ベクトルで
は、Csに対応するVsの各要素値を他のVjと比較して
大きな値をとるよう設定する。
【0156】また、被写体が“指”であるかどうか判別
する場合には“被写体のサイズ”が有効な判別要素とな
るため、“指”に相当する被写体ベクトルでは“被写体
のサイズ”に対する評価値を他の要素に対して大きくす
ることで正確に認識することが可能になる。
【0157】前記のように、被写体ベクトル毎に各要素
に対する重み付けを変更することで、より正確な認識を
行うことができる。ここで本実施例における前記被写体
ベクトルSi[i|i=1,2,3,4,5]が、それぞれ以下の式に示
すように人体各部位に対応して設定される。
【0158】
【数3】
【0159】ただし前述したように、特徴ベクトルPの
要素ベクトルC0=(a0,a1,a2,a3,a4,a5)の値は、a0から
順に、“樽型”、“砂時計型”、“ブーメラン型”、
“正方形型”、“長方形型”、“その他”に対応し、要
素ベクトルC1=(b0,b1,b2,b3,b4,b5)の値は、それぞれ
b0から順に、“L1”、“L2”、“0”、“T”、
“N”、“E”に対応するものとする。
【0160】このとき、胸部について撮影が行われ、特
徴抽出された結果、特徴ベクトルP1が求められたとす
る。そして特徴ベクトルP1は、以下のような値を得ら
れたとする。 P1:C0=(0,0,0,1,0,0)、C1=(0,0,1,0,0,0)、 この特徴ベクトルP1と、前記各被写体ベクトルとの相
関度Ti[i|i=1,2,3,4,5]は以下のようになる。
【0161】T1=0、T2=10、T3=100、T4=
50、T5=30、 また、頚部について撮影が行われ、特徴ベクトルP2が
求められ、以下のような値を持つとする。 P2:C0=(0,0,0,0,1,0)、C1=(0,1,0,0,0,0)、 このとき特徴ベクトルP2と、前記各被写体ベクトルと
の相関度Ti[i|i=1,2,3,4,5]は以下のようになる。
【0162】T1=0、T2=100、T3=10、T4=
20、T5=0、 以上のようにして求められた各相関度Tiは、相関結果
比較手段330に対して送られる。
【0163】[2−3−2]相関結果比較:相関結果比
較手段330では、相関度Tiが、予め定められたしき
い値Th4と比較される。ここで該しきい値Th4=50だ
とすると、前記特徴ベクトルP1の場合には、T3,T4
≧Thd4であるため、S3,S4に相当する胸部、腹部の
部位情報が一時記憶手段340に記憶された後、画像処
理条件選択手段40へ送られる。
【0164】また、前記特徴ベクトルP2の場合には、
T2≧Thd4であるため、S2に相当する頚部の部位情報が
一時記憶手段340に記憶された後、画像処理条件選択
手段40へ送られる。
【0165】このしきい値Thd4の設定値は、前記相関
度Tiが取り得る最高値の値により最適な値は異なる
が、目安としては撮影毎に1〜5個程度の部位情報が選
択されるよう設定することが望ましい。しきい値Th4の
値をあまりに高く設定しすぎると、全ての被写体ベクト
ルについて、相関度Tiがしきい値Th4を超えられなく
なる場合が頻発し、結果として適当な画像処理条件をユ
ーザに提示することができなくなる。
【0166】反面、しきい値Th4をあまりに低く設定し
過ぎると、多くの画像処理条件をユーザに提示せざるを
得なくなり、適当と思われる画像処理条件を自動的に提
示することによるユーザの負担低減という、本発明の目
的を果たせなくなってしまう。
【0167】相関結果比較手段330の別の構成方法と
しては、以下のようなものもある。すなわち、求められ
た全ての相関度Tiについて、相互に値を比較すること
により、最も相関度が高いと判定されたものから順に、
一定数(1〜5個程度)のみについて、その対応する部
位情報が画像処理選択手段40へ送られることとする方
法である。この方法では、常に一定数の画像処理条件を
ユーザに提示することができる。またこのように、相関
度の相互比較によって部位情報を選択する場合でも、前
記のしきい値Th4を定めておき、しきい値Th4を超えら
れない相関度しか得られなかった部位情報については、
画像処理選択手段40へ送らないようにすることもでき
る。このようすることにより、被写体に対する誤った認
識結果に基づく、不適当な画像処理条件をユーザに提示
する可能性を低減することができる。
【0168】[2−4]他の実施の形態例:以上に述べ
てきた方法により、被写体の部位情報を得ることが可能
であるが、判別手段の別の構成方法としては、パターン
マッチングを用いる方法や、ニューラルネットワークを
用いる方法も考えられる。
【0169】[3]画像処理条件選択、画像処理条件記
憶および画像処理:画像処理条件選択手段40は、判別
手段30から送られた部位情報に対応する画像処理条件
を、画像処理条件記憶手段50から一つ乃至複数読み出
す。そして、読み出された画像処理条件は、ユーザに選
択可能なように表示手段などに表示される。
【0170】または、読み出された画像処理条件のうち
の一部または全部を予め画像処理手段60へ送信し、こ
れら画像処理条件毎に原画像に対する画像処理を行う。
その結果得られた処理画像が画像選択手段40へ送り返
され、処理画像が画像処理条件とともにユーザに対して
表示される。
【0171】そしてユーザの選択により選ばれた画像処
理条件が画像処理手段60に送られる。画像処理手段6
0では放射線画像生成手段10から送られてきた原画像
に対し、この画像処理条件を用いて画像処理を行い、最
終的な出力画像を得る。実施される画像処理としては、
階調変換やエッジ強調、イコライゼーション処理、拡大
/縮小処理およびそれらを組み合わせたものが実施され
る。
【0172】前記画像処理条件は、これら画像処理のう
ちどの処理を行うかを示す処理指定情報や、処理の実施
に必要なパラメータ群からなる。例えば実施される画像
処理が階調変換の場合、原画像の画素信号値を出力画像
の画素信号値に変換するために利用するルックアップテ
ーブル(LUT)が含まれ、エッジ強調処理では強調す
る空間周波数を示すパラメータや強調度の度合いを示す
パラメータを含む。
【0173】また、前記画像処理条件に含まれるものに
は、直接的に画像処理を決定するものでなく、間接的な
パラメータも含まれる。この間接的なパラメータの例と
しては、階調変換処理を行うためのLUTを作成するた
めの処理を指定するものや、LUT作成に必要な原画像
の基準信号値等がある。このような間接的なパラメータ
が有用なのは、同じ撮影部位についても、被写体となる
患者の体格、撮影を行ったときの放射線の線量等の条件
により、最適な出力画像を作成するためのLUTが異な
るためである。
【0174】図13の例では、画像処理条件選択手段4
0は、操作画面と一体になっており、前記判別手段30
により、最も相関結果の大きかった、すなわち最も適当
と思われる画像処理条件だけを用いて画像処理を行い、
その処理済み画像、または処理済み画像の画素数を減弱
して簡略した確認用画像を操作画面上に表示する。ま
た、処理に用いた画像処理条件が一目で分かるよう、画
像処理条件の名称、画像回転、画像反転の有無も同時に
表示される。
【0175】そして、その処理済み画像が、ユーザにと
って、適当な処理を施した画像であれば、「OK」と表
示されたボタンを押すことにより、処理が確定する。ま
た、前記判別手段30から送られた画像処理条件のう
ち、処理が実行されていないものについては、その処理
名称を示した「次候補ボタン」(図13における「胸椎
AP」、「肋骨」など)として表示される。
【0176】もし、前記処理済み画像が、ユーザにとっ
て適当な画像でない場合、これら「次候補ボタン」のい
ず れかを選択することにより、その選択された「次候
補ボタン」に対応付けられた画像処理条件が画像処理手
段60に送信され、この画像処理条件に従って画像処理
が施される。
【0177】このとき、先に表示された画像に替わって
再処理された画像が表示され、ユーザが一目で処理を確
認することができる(図14参照)。そして前記と同
様、ユーザにとって、望ましい処理を施した画像であれ
ば、「OK」と表示されたボタンを押すことにより、処
理が確定する。
【0178】また、操作画面に十分な広さがある場合
は、前記各「次候補ボタン」と関連付けて、各候補に相
当する画像処理条件を施した画像を表示するようにして
も良い。
【0179】さらに、画像処理条件記憶手段50から読
み出された画像処理条件毎に、予め前記原画像に対して
処理を施した処理画像を画像処理手段60を用いて作成
し、それら処理画像を画像選択手段70(図16参照)
により表示し、その表示された画像を見比べて最適と思
われるものを選択する構成とすることも可能である。
【0180】この実施例を図15に示す。このような構
成とした場合、直接処理画像を確認しつつ処理画像を選
択するため、特に画像処理条件を表示する必要はない。
また、判別手段30から得られた部位情報に基づく画像
処理条件が、常にユーザの望む画像処理条件 を含むと
は限らない。そこで画像処理条件選択手段40では、判
別手段30から得られた部位情報に基づく画像処理条件
に係らず、予め準備されている全ての画像処理条件か
ら、ユーザが任意に画像処理条件を選択できる手段を設
けておくことが望ましい。例えば、図13において「条
件」と表示されたボタンを押すことにより、予め準備さ
れた画像処理条件の一覧が表示され、その中からユーザ
が任意に画像処理条件を選択できるようにすればよい。
【0181】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、放射線画像に対して、画像を読み取って被写体
の撮影部位および撮影方向を認識することにより、適切
な画像処理条件の候補を一つまたは複数選択して提示
し、それら提示された画像処理条件から最適な条件を選
択することにより、煩雑な操作無しに診断に最適な画像
を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例の画像処理装置の構成を
示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態例における被写体領域の抽
出の様子を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態例の外形形状認識手段のフ
ローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態例の領域境界点検出の説明
図である。
【図5】本発明の実施の形態例の位置変化量情報の説明
図である。
【図6】本発明の実施の形態例の被写体の撮影部位によ
る外形形状の例1の説明図である。
【図7】本発明の実施の形態例の被写体の撮影部位によ
る外形形状の例2の説明図である。
【図8】本発明の実施の形態例の被写体の撮影部位によ
る外形形状の例3の説明図である。
【図9】本発明の実施の形態例のエッジ分布認識手段の
フローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態例のエッジ強度情報算出
に用いるマスクの形状図である。
【図11】本発明の実施の形態例のエッジ分布によるパ
ターンの例1の説明図である。
【図12】本発明の実施の形態例のエッジ分布によるパ
ターンの例2の説明図である。
【図13】本発明の実施の形態例における画像処理選択
の様子を示す説明図である。
【図14】本発明の実施の形態例における画像処理選択
の様子を示す説明図である。
【図15】本発明の実施の形態例における画像処理選択
の様子を示す説明図である。
【図16】本発明の実施の形態例の画像処理装置の構成
を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
10 放射線画像生成手段 20 縮小画像生成手段 30 判別手段 40 画像処理条件選択手段 50 画像処理条件記憶手段 60 画像処理手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C093 AA26 CA15 CA29 FF16 FF18 5B057 AA08 BA03 BA24 BA26 BA30 CA02 CA08 CA12 CA16 CB02 CB08 CB12 CB16 CC03 CE09 CE11 CH08 CH11 CH18 DA08 DA16 DA17 DB02 DB05 DB09 DC02 DC04 DC09 DC16 DC19 DC34 5L096 AA03 AA06 BA06 BA13 CA24 CA25 DA04 EA35 EA37 EA45 FA06 FA08 FA32 FA46 GA19 GA34 GA51

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体を透過した放射線量を検出し、そ
    の検出量に対応した放射線画像を形成する放射線画像形
    成手段と、前記放射線画像形成手段によって形成された
    放射線画像に対し、被写体の部位または撮影方向の少な
    くとも一方を判別する判別手段と、被写体の各部位毎も
    しくは撮影方向毎またはこれら両方毎に応じた複数の画
    像処理条件を記憶する画像処理条件記憶手段と、単一ま
    たは複数の画像処理条件を表示する表示手段と、該表示
    手段に表示された画像処理条件から任意の画像処理条件
    を選択可能な画像処理条件選択手段と、選択された画像
    処理条件により放射線画像に画像処理を施す画像処理手
    段と、を有する画像処理装置における画像処理選択方法
    であって、 前記判別手段によって得られた判別結果に基づいて前記
    画像処理条件記憶手段から画像処理条件を一つまたは複
    数読み出し、 読み出した画像処理条件を前記表示手段に表示し、 該表示された画像処理条件の中から任意の画像処理条件
    の選択を前記画像処理条件選択手段で受け付ける、こと
    を特徴とする画像処理選択方法。
  2. 【請求項2】 画像処理手段により画像処理が施された
    放射線画像を表示する画像表示手段を更に備えた画像処
    理装置における画像処理選択方法であって、前記判別手
    段による判別結果に基づいて、前記画像処理条件記憶手
    段から読み出された一つまたは複数の画像処理条件毎
    に、前記画像処理手段により前記放射線画像に対し画像
    処理を施した処理画像を作成し、前記画像表示手段にお
    いて該処理画像を、該処理画像に対して施した画像処理
    条件とともに表示する、ことを特徴とする請求項1記載
    の画像処理選択方法。
  3. 【請求項3】 前記画像処理条件選択手段において、画
    像処理条件を特定するための画像処理名称を表示する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに
    記載の画像処理選択方法。
  4. 【請求項4】 前記画像処理名称は、被写体の撮影部
    位、被写体の撮影部位および撮影方向、または撮影方法
    のいずれかによって表される、ことを特徴とする請求項
    3記載の画像処理選択方法。
  5. 【請求項5】 各画像処理条件、または選択された画像
    処理条件について、画像回転の有無および画像反転の有
    無も併せて表示する、ことを特徴とする請求項1乃至請
    求項4のいずれかに記載の画像処理選択方法。
  6. 【請求項6】 被写体を透過した放射線量を検出し、そ
    の検出量に対応した放射線画像を形成する放射線画像形
    成手段と、 前記放射線画像形成手段によって形成された放射線画像
    に対し、被写体の部位または撮影方向の少なくとも一方
    を判別する判別手段と、 被写体の各部位毎もしくは撮影方向毎またはこれら両方
    毎に応じた複数の画像処理条件を記憶する画像処理条件
    記憶手段と、 単一または複数の画像処理条件を表示する表示手段と、 該表示手段に表示された画像処理条件から任意の画像処
    理条件の選択が可能な画像処理条件選択手段と、 選択された画像処理条件により放射線画像に画像処理を
    施す画像処理手段と、を有し、 前記画像処理条件選択手段では、前記判別手段によって
    得られた判別結果に基づいて前記画像処理条件記憶手段
    から画像処理条件を一つまたは複数読み出して表示し、
    該表示された画像処理条件の中から任意の画像処理条件
    の選択を受け付ける、ことを特徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記画像処理条件選択手段は一つまたは
    複数の画像表示手段を有し、 前記判別手段による判別結果に基づいて、前記画像処理
    条件記憶手段から読み出された一つまたは複数の画像処
    理条件毎に、前記画像処理手段により前記放射線画像に
    対し画像処理を施した処理画像を作成し、前記画像表示
    手段において該処理画像を、該処理画像に対して施した
    画像処理条件とともに表示する、ことを特徴とする請求
    項6記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記画像処理条件選択手段は、画像処理
    条件を特定するための画像処理名称を表示する、ことを
    特徴とする請求項6または請求項7のいずれかに記載の
    画像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記画像処理名称は、被写体の撮影部
    位、被写体の撮影部位および撮影方向、または撮影方法
    のいずれかによって表される、ことを特徴とする請求項
    8記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 前記画像処理条件選択手段は、各画像
    処理条件または選択された画像処理条件について、画像
    回転の有無および画像反転の有無も併せて表示する、こ
    とを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれかに記載
    の画像処理装置。
  11. 【請求項11】 被写体を透過した放射線量を検出し、
    その検出量に対応した放射線画像を形成する放射線画像
    形成手段と、前記放射線画像形成手段によって形成され
    た放射線画像に対し、被写体の部位または撮影方向の少
    なくとも一方を判別する判別手段と、被写体の各部位毎
    もしくは撮影方向毎またはこれら両方毎に応じた複数の
    画像処理条件を記憶する画像処理条件記憶手段と、前記
    放射線画像に任意の画像処理条件に基づいた画像処理を
    施す画像処理手段と、単一または複数の画像を表示する
    と共に、表示された画像から任意の画像の選択が可能な
    画像選択手段と、を有する画像処理装置における画像選
    択方法であって、 前記判別手段によって得られた判別結果に基づき、前記
    画像処理条件記憶手段から適した画像処理条件を一つま
    たは複数読み出し、読み出された画像処理条件毎に、前
    記画像処理手段により前記放射線画像に対し画像処理を
    施した処理画像を作成し、該処理画像を同時にまたは切
    り替えて一つまたは複数表示し、該表示された処理画像
    から任意の画像を選択できるようにした、ことを特徴と
    する画像選択方法。
  12. 【請求項12】 前記画像選択手段では、表示する前記
    処理画像とともに、該処理画像に対して施した画像処理
    条件を表示する、ことを特徴とする請求項11記載の画
    像選択方法。
  13. 【請求項13】 被写体を透過した放射線量を検出し、
    その検出量に対応した放射線画像を形成する放射線画像
    形成手段と、 前記放射線画像形成手段によって形成された放射線画像
    に対し、被写体の部位または撮影方向の少なくとも一方
    を判別する判別手段と、 被写体の各部位毎もしくは撮影方向毎またはこれら両方
    毎に応じた複数の画像処理条件を記憶する画像処理条件
    記憶手段と、 前記放射線画像に任意の画像処理条件に基づいた画像処
    理を施す画像処理手段と、 単一または複数の画像を表示すると共に、表示された画
    像から任意の画像の選択が可能な画像選択手段と、を有
    し、 前記判別手段によって得られた判別結果に基づき、前記
    画像処理条件記憶手段から適した画像処理条件を一つま
    たは複数読み出し、読み出された画像処理条件毎に、前
    記画像処理手段により前記放射線画像に対し画像処理を
    施した処理画像を作成し、該処理画像を同時にまたは切
    り替えて一つまたは複数表示し、該表示された処理画像
    から任意の画像を選択できるようにした、ことを特徴と
    する画像処理装置。
  14. 【請求項14】 前記画像選択手段では、表示する前記
    処理画像とともに、該処理画像に対して施した画像処理
    条件を表示することを特徴とする請求項13記載の画像
    処理装置。
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