JP2018000926A - 動態解析システム - Google Patents

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聡 笠井
昭教 角森
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昭教 角森
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Abstract

【課題】被写体の左右の肺を見比べて初めて認識される異常を的確に見出して、医師が分かり易いように表示することが可能な動態解析システムを提供する。【解決手段】動態解析システム1は、左右の肺を含む被写体の胸部を撮影することにより得られた複数の動態画像P1〜PNからそれぞれ肺野Rを抽出し、肺野Rにおける左部と右部における各対応点pl、prを特定し、各対応点pl、prでの特徴量Cl、Crを比較する比較手段10と、比較手段10が比較した結果を、複数の動態画像P1〜PN若しくは複数の動態画像のうちの1枚の動態画像Pnとともに表示し、又は、複数の動態画像P1〜PN若しくは1枚の動態画像Pnに重ねて表示する表示手段15と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、動態解析システムに関する。
従来のフィルム/スクリーンや輝尽性蛍光体プレートを用いた放射線(X線)の静止画撮影及び診断に対し、FPD(flat panel detector)等の半導体イメージセンサーを利用して診断対象の部位(以下、対象部位という。)の動態画像を撮影し、診断に応用する試みがなされるようになってきている。
具体的には、半導体イメージセンサーの画像データの読取・消去の応答性の早さを利用し、半導体イメージセンサーの読取・消去のタイミングと合わせて放射源からパルス状の放射線を連続的に照射し、1秒間に複数回の撮影を行って、対象部位の動態を撮影する。撮影により取得された一連の複数枚の動態画像を順次表示することにより、医師は対象部位の一連の動きを観察することが可能となる。
例えば肺の診断においては、肺の機能(換気機能や肺血流機能等)が低下している箇所がないかを観察することは重要である(例えば特許文献1参照)。しかし、医師が動態画像を観察して目視で機能の異常個所を認識することは必ずしも容易ではない。そこで、撮影して得られた動態画像を解析して診断支援情報を生成し、早期診断に向けて医師に提供することが提案されている。
例えば、特許文献2には、被写体の胸部の撮影を行い、得られた複数の時間位相における動態画像を領域分割し、分割された領域ごとに各領域に含まれる画素の信号値の平均値等として平均信号値を算出し、平均信号値の時系列のデータを取る。そして、この時系列の平均信号値のデータから特徴量として振幅(すなわち平均信号値の最大値と最小値の差)や周期(すなわち平均信号値の最大値から次の最大値までの時間位相の間隔)を算出し、当該特徴量の各周期間の変化に基づいて肺換気機能の正常/異常を判別することが記載されている。
また、例えば、特許文献3には、被写体の胸部の撮影を行い、得られた動態画像(例えば図13参照)のうち、肺野Rの最大呼気位と最大吸気位間の動態画像の総信号変化量と絶対換気量とから単位信号変化量あたりの推定変化量を算出し、単位信号原価量あたりの推定変化量の値を用いて、最大呼気位と最大吸気位の動態画像と他の動態画像の信号値の変化量から各動態画像における推定換気量を算出することが記載されている。
国際公開第2009/090894号 特開2009−273671号公報 特開2009−153678号公報
ところで、上記の各特許文献1に記載された処理は、動態画像に撮影された被写体の左右の肺ごとに別個に行われるが、本発明者らの研究では、動態画像に撮影された左右の肺を見比べて初めて異常が見出される場合があることが分かってきた。そして、そのような場合も、現状では、医師が動態画像を観察して目視で異常を認識することは必ずしも容易ではなく、また、認識できたとしても感覚的にしか認識することができない。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、被写体の左右の肺を見比べて初めて認識される異常を的確に見出して、医師が分かり易いように表示することが可能な動態解析システムを提供することを目的とする。
前記の問題を解決するために、本発明の動態解析システムは、
左右の肺を含む被写体の胸部を撮影することにより得られた複数の動態画像からそれぞれ肺野を抽出し、肺野における左部と右部における各対応点を特定し、前記各対応点での特徴量を比較する比較手段と、
前記比較手段が比較した結果を、前記複数の動態画像若しくは前記複数の動態画像のうちの1枚の前記動態画像とともに表示し、又は、前記複数の動態画像若しくは前記1枚の動態画像に重ねて表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明のような方式の動態解析システムによれば、被写体の左右の肺を見比べて初めて認識される異常を的確に見出して、医師が分かり易いように表示することが可能となる。
本実施形態における動態解析システムの全体構成を表すブロック図である。 動態画像Pnごとの抽出された肺野を表す図である。 動態画像Pnごとの割り出された肺野の中心点等を表す図である。 割り出した中心点を原点とする正規化された座標系等を表す図である。 肺の正常な位置における各対応点での特徴量の時間的推移を表すグラフである。 右肺の対応点での特徴量が時間的に遅れて推移する場合を表すグラフである。 右肺の対応点で特徴量が時間的な変化の大きさが小さくなった場合を表すグラフである。 表示手段の表示画像上での表示例を表す図である。 動画表示の際に差が異常であると判断された動態画像の対応点の部分に所定の記号を重ねて表示することを表す図である。 動画表示の際に左右の特徴量等に差が生じている全ての対応点の部分にそれぞれ記号を表示することを表す図である。 動態画像ごとに算出した各対応点での特徴量の差を正の差ごとにそれぞれ集計した値を表示することを表す図である。 動態画像ごとに算出した各対応点での特徴量の差を負の差ごとにそれぞれ集計した値を表示することを表す図である。 構成例1〜4での処理の結果を肺の解剖学的な位置に記号等で表示することを表す図である。 抽出された肺野等に設けられた関心領域の例等を表す図である。 対応点を動態画像ごとに追跡することを表す図である。 被写体の胸部の撮影で撮影された動態画像等を表す図である。
以下、本発明に係る動態解析システムの実施の形態について、図面を参照して説明する。
[動態解析システムの全体構成]
本実施形態における動態解析システム1の全体構成について説明する。図1は、本実施形態における動態解析システムの全体構成を表すブロック図である。本実施形態では、動態解析システム1は、図1に示すように、CPU(Central Processing Unit)10やROM(Read Only Memory)11、RAM(Random Access Memory)12、入出力インターフェース13等がバスに接続された汎用コンピューターで構成されている。そして、入出力インターフェース13を介してネットワークNに接続されている。
また、CPU10は、さらに、キーボードやマウス、タッチパネル等で構成される入力手段14や、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等で構成される表示手段15等が接続されている。また、CPU10には、不揮発性の半導体メモリーやHDD(Hard Disk Drive)等で構成される記憶手段16が接続されている。
なお、動態解析システム1を、上記のような汎用コンピューターではなく専用の装置として構成することも可能である。また、本実施形態では、後述するようにCPU10が本発明に係る比較手段として機能するように構成されているが、比較手段を、例えばCPU10とは別体のユニットやモジュール等の形で構成することも可能である。さらに、表示手段15以外にも、例えば音声発生手段や光の点灯・点滅手段、或いは振動を発生させる手段等を備えるように構成することも可能であり、その他、印刷手段等の適宜の手段を備えるように構成することが可能である。
また、図1に示したように、動態解析システム1を1つの装置として構成することも可能であるが、例えば、比較手段と表示手段15とを別体の装置として構成することも可能であり、動態解析システム1は、図1に示した場合(すなわち1つの装置として構成する場合)に限定されない。
さらに、図示を省略するが、動態解析システム1に、動態画像を撮影する撮影装置や、撮影を制御するコンソール等の制御装置、撮影された動態画像を解析する画像解析装置、撮影した画像を保存する画像保存用のデータベース等を含む形に構成することも可能である。
また、本実施形態では、左右の肺を含む被写体の胸部を撮影することにより得られた複数の動態画像を画像保存用のデータベースから読み出し、動態解析システム1で画像解析して換気機能や肺血流機能に関する特徴量(すなわち前述した振幅や周期、絶対換気量、推定換気量等)を算出するように構成することも可能であり、また、動態解析システム1とは別体の画像解析装置で予め画像解析した特徴量を動態解析システム1で利用するように構成することも可能である。なお、各特徴量の算出方法等については、前述した特許文献1〜3等を参照されたい。
その他、特徴量として、肺野の濃度変化量や、肺野面積の変化量(肺野輪郭の動き量)、横隔膜の移動量(横隔膜の動き量)、外胸郭の移動量(外胸郭の動き量)、肺野の濃度変化に係る速度、肺野面積の変化に係る速度、横隔膜の動きに係る速度、外胸郭の動きに係る速度、肺コンプライアンス(肺の柔らかさを表す指標)等を用いることも可能である。これらについては、特願2016−063125号に詳しく記載されているのでそちらを参照されたい。
特に、肺コンプライアンスは、それが高い場合には肺気腫、COPD、肺嚢胞症等の疾病が疑われ、また、それが低い場合には拘束性肺疾患、間質性肺炎、肺線維症、肺水腫等の疾病が疑われるなど各種の疾病の診断に有効な特徴量となり得るものである。
前述したように、本実施形態では、動態解析システム1のCPU10が本発明に係る比較手段として機能するように構成されている。以下、CPU10が比較手段として機能する場合、比較手段10として説明する。そして、比較手段10は、左右の肺を含む被写体の胸部を撮影することにより得られた複数の動態画像からそれぞれ肺野を抽出し、肺野における左部と右部における各対応点を特定し、各対応点での特徴量を比較するようになっている。
表示手段15は、後述するように比較手段10が肺野Rにおける左部と右部における各対応点pl、prを特定すると、例えば後述する図3や図6等に示すように、複数の動態画像P1〜PN上、或いは複数の動態画像のうちの1枚の動態画像Pn上に各対応点pl、prを表示するようになっている。そして、表示手段15は、比較手段10が比較した結果を、複数の動態画像にそれぞれ若しくは複数の動態画像のうちの1枚の動態画像にとともに表示し、又は、複数の動態画像若しくは1枚の動態画像に重ねて表示するようになっている。
以下、まず、比較手段10における対応点の設定の仕方の一例について説明した後、表示手段15における表示処理について構成例をいくつか挙げて具体的に説明する。また、本実施形態に係る動態解析システム1の作用についてもあわせて説明する。なお、以下では、1回の撮影でN枚の動態画像を撮影した場合について説明し、各動態画像をPn(n=1〜N)として表す。
[比較手段における対応点の設定の仕方の一例について]
本実施形態では、比較手段10は、画像保存用のデータベース等から撮影で得られた複数の動態画像Pn(例えば図13参照)を入手し、図2Aに示すように、動態画像Pnごとにそれぞれ肺野Rを抽出する。なお、その際、比較手段10は、図2Aに示すように、各動態画像Pnから心臓、横隔膜及び椎体の全て或いはそれらのうちのいずれかを除去した画像を対象として処理を行うように構成することが可能である。
そして、比較手段10は、動態画像ごとに、抽出した肺野Rの中心線Lcを割り出し、割り出した中心線Lcから左右に等距離の各点(すなわち中心線Lcに対して互いに対称な位置にある各点)を肺野Rの左部と右部における対応点として特定するように構成されている。具体的には、比較手段10は、図2Bに示すように、抽出した左右両方の肺野Rを含む1つの略釣鐘状の領域rを特定し、特定した領域rの中心点Onを割り出す。
その際、図2Bに示すように、動態画像Pnの横軸をx軸、縦軸をy軸とし、画素を(x,y)と表す場合、比較手段10は、例えば上記の領域r中の左端の位置のx座標と右端の位置のx座標との中心をx座標x(n)、領域r中の上端の位置のy座標と下端の位置のy座標との中心をy座標y(n)とする点(x(n),y(n))を中心点Onとして割り出すことができる。なお、中心点Onのy座標としては、例えば肺尖部と肺底部との位置の各y座標の中心として割り出すように構成することも可能である。
そして、比較手段10は、図3に示すように、割り出した中心点Onを原点とし、横軸をX軸、縦軸をY軸とする正規化された座標系を設定する。この場合、Y軸が上記の中心線Lcに相当する。そして、比較手段10は、そのような座標系において、Y座標が同じでX座標の正負が逆の各点pl、prを対応点とするように構成することが可能である。
この場合、正規化された座標系でが、中心点On(すなわち原点)の座標は(0,0)であり、例えば一方の対応点plの座標が(−0.8,−0.4)であれば、他方の対応点prの座標は(0.8,−0.4)になる。そして、上記のように構成すると、対応点pl、prは互いに中心線Lc(この場合はY軸)から左右に等距離の各点になる。
そして、比較手段10は、この対応点pl、prを特定する処理を、抽出された肺野Rに属する全ての画素について行う。なお、この点については後で説明する。また、肺野Rに属する画素のうち対応点が見出されない画素については、下記の処理の対象から除外される。
ところで、必ずしも上記のように正規化された座標系を設定する必要はないが、上記のように正規化された座標系を動態画像Pnごとに設定すると、各動態画像Pn(すなわち動態画像P1、P2、…、PN)での正規化された座標系でそれぞれ同じ座標(例えば(−0.8,−0.4)、(0.8,−0.4))で表される各対応点pl、prは、図13に示したように各動態画像P1、P2、…中における左肺や右肺の位置が全体的に上がったり下がったりするのに合わせて画像中を上下方向に移動する。
そして、その際、対応点plは比較的良好に解剖学的に左肺の同じ位置を追跡して画像中を上下し、対応点prは比較的良好に解剖学的に右肺の同じ位置を追跡して画像中を上下する状態になることが本発明者らの研究で分かっている。そのため、上記のようにして動態画像P1、P2、…上にそれぞれ正規化された座標系を設定してそれぞれ対応点pl、prを特定すると、各対応点pl、prにおける特徴量は、比較的良好に左肺及び右肺の解剖学的に同じ位置における特徴量(の時間的推移)を見ていることになる。
なお、この点については後で説明する。また、以下、対応点plにおける特徴量をCl、対応点prにおける特徴量をCrと表し、左肺や右肺を区別せずに特徴量を表す場合には特徴量Cという。また、上記のように、中心点や座標系を動態画像Pnごとに設定する代わりに、例えば最大吸気位の動態画像Pn(例えば図13のT=t参照)で設定した中心点や座標系を他の動態画像Pnでも共通して用いるように構成することも可能である。
そして、比較手段10は、上記のようにして各動態画像Pn中に抽出した肺野Rにおいて左部と右部における各対応点pl、prを特定すると、各対応点pl、prにおける特徴量Cl、Crを割り出して比較するようになっている。その際、比較手段10は、前述した換気機能や肺血流機能、肺の柔らかさ等に関する特徴量Cが既に他の画像解析装置で算出されている場合にはそれを利用し、また、算出されていなければ自らが算出するように構成される。
[比較手段における比較処理と表示手段における表示処理について]
以下、比較手段10における比較処理や表示手段15における表示処理についての構成例をいくつか挙げて具体的に説明する。
[構成例1]
本発明者らの研究では、肺に疾病や病変等がなければ、左右の肺の対応する個所は同じように動いたり機能したりする、すなわち肺が正常であれば、肺野Rにおける上記の左右の対応点pl、prでの特徴量Cl、Crは互いにほぼ同じ値になるという知見が得られている。
そのため、例えば、複数の動態画像P1〜PNにおいて、上記の対応点pl、prに対応する解剖学上の左肺及び右肺の位置やそれらの近傍に疾病や病変等がなければ、各動態画像Pnでの対応点pl、prにおける特徴量Cl、Crを割り出して、各動態画像Pnごとに、すなわち時間tの経過にあわせてプロットすると、例えば図4に示すように、各対応点pl、prにおける特徴量Cl、Crの時間的推移は、通常、ほぼ重なる。すなわち、左右の肺の対応する個所での各特徴量Cl、Crは、一般的には、時間的に同じように変化する。
しかし、例えば右肺のある部分に異常があると、例えば図5Aに例示するように右肺の対応点prにおける特徴量Crが正常な左肺の対応点plにおける特徴量Clよりも時間的に遅れて推移したり、或いは、図5Bに例示するように右肺の対応点prにおける特徴量Crが正常な左肺の対応点plにおける特徴量Clよりも時間的な変化の大きさ(振れ幅)が小さくなったりする。
そこで、比較手段10は、例えば図4や図5A、図5Bに示したように時間tを横軸に取って各対応点pl、prでの特徴量Cl、Crをそれぞれプロットしたグラフgをそれぞれ作成する。なお、時間tを縦軸に取ることも可能である。そして、表示手段15は、例えば図6に示すように、表示画面15A上に、1枚の動態画像Pnを表示させたり、或いは複数の動態画像P1〜PNを動画表示させたりするとともに、上記のようにして比較手段10が作成した1つのグラフを表示し、或いは複数のグラフを例えば時間tの経過をそろえた形で表示するように構成することが可能である。
このように構成すると、肺野Rのどの位置(すなわちどの対応点pl、pr)でグラフgに異常が生じている可能性があるかを一目で認識することが可能となり、被写体の左右の肺を比較して初めて見出される異常の可能性を医師が分かり易いように表示することが可能となる。
その際、例えば、グラフgを表示する対応点pl、pr(或いはいずれか一方)を、医師等が例えば表示画面15Aに触れたり表示画面15A上のカーソルを移動させる等して指定するように構成することが可能であり、表示手段15が肺野R上で自動的に選択するように構成することも可能である。その場合、表示手段15は、指定され或いは選択した対応点pl、prのグラフgを表示画面15A上に表示する。
また、表示手段15がグラフgを表示する対応点pl、prを肺野R上で所定の順番に自動的に移動させていき、それにあわせて表示するグラフgを自動的に切り替えていくように構成することも可能である。
さらに、表示手段15は、比較手段10が作成したグラフgに異常(例えば図5A、図5B参照)が生じている可能性がある対応点pl、prが集まっている肺野R上の個所がある場合には、例えば図6に示すように、表示画面15Aにサブ画像Psを表示し、サブ画像Psにその個所を着色して表示する(図6中の斜線部分参照)等して医師が一目で認識することができるように表示するように構成することも可能である。
[構成例2]
一方、前述したように、肺が正常であれば、肺野Rにおける上記の左右の対応点pl、prでの特徴量Cl、Crは互いにほぼ同じ値になるため、例えば下記(1)、(2)式に示すように、対応点pl、prでの特徴量Cl、Crの差ΔCl、ΔCr(すなわち一方の対応点での特徴量と他方の対応点での特徴量との差)を算出すると、差ΔCl、ΔCrはいずれもほぼ0になる。
ΔCl=Cl−Cr …(1)
ΔCr=Cr−Cl …(2)
しかし、左肺や右肺のいずれかに異常がある場合、例えば図5A、図5Bに示したようにある時刻tにおける対応点pl、prでの特徴量Cl、Crの差ΔCl、ΔCrは0とは有意に異なる正の値或いは負の値になる。そのため、例えば表示手段15が動態画像Pnを表示する際に、上記のようにして算出した差ΔCl、ΔCrが0でない場合に動態画像Pn上の対応点pl、prにそれを表す記号を表示すれば、その対応点pl、prの位置が正常でない可能性があることを医師に認識させることができる。
そこで、例えば、比較手段10は、上記(1)、(2)式に従って動態画像Pnの各対応点pl、prごとに特徴量Cl、Crの差ΔCl、ΔCrを算出し、比較手段10が算出した増加量ΔCl、ΔCrが異常であると判断される場合(すなわち例えば差ΔCl、ΔCrの絶対値が所定の閾値以上である場合)には、表示手段15は、表示画面15A上に複数の動態画像P1〜PNを動画表示する際に、差ΔCl、ΔCrが異常であると判断された動態画像Pnの対応点pl、prの部分に所定の記号を動態画像Pnに重ねて表示するように構成することが可能である。
すなわち、表示手段15は、図7に示すように、動態画像P1〜PNを動画表示する際に、差ΔCl、ΔCrが異常であると判断された動態画像Pnの対応点pl、prの部分に、所定の記号Ml、Mrを動態画像Pnに重ねて表示することが可能である。なお、図7では、所定の記号Ml、Mrとして四角の記号を表示する例が示されている。
そして、その際、例えば、差ΔCl(或いは差ΔCr)が正の値である場合には記号Ml(或いは記号Mr)を所定の色(例えば黄色)で表示し、逆に、差ΔCl(或いは差ΔCr)が負の値である場合には、記号Ml(或いは記号Mr)を所定の色(例えば青)で表示するように構成することが可能である。なお、図7や後述する図8等では、記号Ml、Mrにおける斜線の方向を変えることで色の違いが表現されている。
一方、上記のように対応点pl、prでの特徴量Cl、Cr自体ではなく、例えば、対応点pl、prでの特徴量Cl、Crの動態画像Pnごとの差分(すなわち対応点pl、prでの特徴量Cl、Crの時間的変化率)が、左右の肺(すなわち左右の対応点pl、pr)で異なっているような場合にも、その対応点pl、prの位置が正常でない可能性がある。
また、例えば、対応点plでの特徴量Clとその周囲(或いは近傍)の画素での特徴量Clとの差分と、対応点prでの特徴量Crとその周囲(或いは近傍)の画素での特徴量Crとの差分とが、左右の肺(すなわち左右の対応点pl、pr)で異なっているような場合にも、その対応点pl、prの位置が正常でない可能性がある。
このように、対応点pl、prでの特徴量Cl、Cr自体の差ΔCl、ΔCrだけでなく、比較手段10が、対応点pl、prでの特徴量Cl、Crに基づいて算出される値同士の差を算出する。そして、表示手段15は、表示画面15A上に複数の動態画像P1〜PNを動画表示する際に、それらの値の差が異常であると判断された動態画像Pnの対応点pl、prの部分に所定の記号Ml、Mrを動態画像Pnに重ねて表示するように構成することも可能である。
なお、上記の場合、各動態画像P1〜PNにおける、ある対応点pl、prに着目すると、ある動態画像では上記の記号Mlや記号Mrが現れるが、他の動態画像では記号Mlや記号Mrが現れないような状態になる。すなわち、ある対応点pl、prに着目すると、動態画像によって記号Mlや記号Mrが現れたり消えたりするように表示される。
以上のように構成すれば、記号Ml、Mrが表示された肺の対応点pl、prの位置が正常でない可能性があることを分かり易く表示することが可能となる。そして、肺野Rのどの位置(すなわちどの対応点pl、pr)で、かつどのタイミングで異常が生じている可能性があるかを一目で認識することが可能となり、被写体の左右の肺を比較して初めて見出される異常を医師が分かり易いように表示することが可能となる。
なお、以下では、対応点pl、prでの特徴量Cl、Cr自体の差ΔCl、ΔCrを算出する場合やそれに基づいて記号Ml、Mrを表示する場合について説明するが、対応点pl、prでの特徴量Cl、Crに基づいて算出される値同士の差を算出する場合やそれに基づいて記号Ml、Mrを表示する場合も適用可能であり、同様に説明される。
また、以下、上記のように対応点pl、prでの特徴量Cl、Crの差ΔCl、ΔCrや、対応点pl、prでの特徴量Cl、Crに基づいて算出される値同士の差を算出する場合について説明するが、対応点pl、prでの特徴量Cl、Cr同士や、対応点pl、prでの特徴量Cl、Crに基づいて算出される値同士の違いの度合は、上記の差の他に、例えばそれら同士の比(例えばCl/Cr等)などを用いて表すことも可能である。
そして、本明細書中で特徴量同士や特徴量に基づいて算出される値同士の差についての説明は、違いの度合として比などを用いる場合にも同様にあてはまる。例えば、上記の構成例における「差ΔCl(或いは差ΔCr)が正の値である場合」、「差ΔCl(或いは差ΔCr)が負の値である場合」は、違いの度合として比を用いる際には、それぞれ「比Cl/Cr(或いは比Cr/Cl)が1より大きい場合」、「比Cl/Cr(或いは比Cr/Cl)が1未満の場合」と読み替えられる。
[構成例3]
上記の構成例2では、動態画像P1〜PNを動画表示する際に、記号Ml、Mrが、例えば医師が指定したり表示装置15が自動的に選択した対応点pl、prごとに表示される。しかし、例えば図8に示すように、動態画像Pnごとに、特徴量Cl、Crやそれに基づいて算出される値について左右に差が生じている全ての対応点pl、prの部分にそれぞれ記号Ml、Mrを表示するように構成することも可能である。
このように構成すれば、どのタイミングで、かつ、肺野Rのどの辺りで異常が生じている可能性があるかや、そのような個所が肺野Rのどの辺りに集中して現れるかを一目で認識することが可能となり、被写体の左右の肺を比較して初めて見出される異常を医師が分かり易いように表示することが可能となる。
なお、上記の構成例2、3(図7や図8参照)では、表示画面15A上に複数の動態画像P1〜PNを動画表示しながら、差ΔCl、ΔCrが異常であると判断された動態画像Pnの1対または複数の対応点pl、prの部分に所定の記号を動態画像Pnに重ねて表示する場合について説明したが、この他にも、図示を省略するが、例えば、差ΔCl、ΔCrが異常であると判断された動態画像Pnを静止画像状に1枚ずつ表示させながら、各動態画像Pn上にそれぞれ1対または複数の対応点pl、prの部分に所定の記号を重ねて表示するように構成することも可能である。
[構成例4]
また、比較手段1は、上記のようにして動態画像Pnごとに各対応点pl、prでの特徴量Cl、Crの差ΔCl、ΔCrを算出し、表示手段15は、各対応点pl、prにおける差ΔCl、ΔCrを、正の差ごと、及び負の差ごとにそれぞれ全ての動態画像P1〜PNで集計し、図9A、図9Bに示すように、動態画像Pnの各対応点pl、prの各位置を、集計した値σl+、σr+(正の差ごとに集計した値。図9A参照)、σl−、σr−(負の差ごとに集計した値。図9B参照)に対応する態様でそれぞれ表示するように構成することが可能である。
この場合、集計した値に対応する態様とは、例えば、集計した値σl+、σl−、σr+、σr−の絶対値の大きさに応じて色の濃さを変えたり色を変えたりして表示するように構成することが可能である。
このように構成すれば、肺野Rのどの辺りで異常が生じている可能性があるかを一目で認識することが可能となり、被写体の左右の肺を比較して初めて見出される異常を医師が分かり易いように表示することが可能となる。
なお、上記の各構成例1〜4において、動態画像Pn(或いは動態画像P1〜PN)上に記号等を表示する代わりに、動態画像Pnにおける位置が、肺の解剖学的な位置におけるどの位置かを割り出して、例えば図10に示すように、肺の解剖学的な位置に記号等を表示したり、或いは該当する肺の解剖学的構造(肺葉等)自体を着色する等して表示するように構成することも可能である。
このように構成すれば、異常が生じている可能性がある動態画像Pn上の位置が、実際の肺のどの部分に相当するかを視覚的に把握することが可能となり、医師の診断の用に供することが可能となる。
[効果]
以上のように、本実施形態に係る動態解析システム1によれば、比較手段10が、左右の肺を含む被写体の胸部を撮影することにより得られた複数の動態画像P1〜PNからそれぞれ肺野Rを抽出し、肺野Rにおける左右の各対応点pl、prでの特徴量Cl、Crを比較し、表示手段15が、その結果を、複数の動態画像P1〜PNを動画表示したり1枚の動態画像Pnに重ねて表示する等して表示したりするように構成した。
そのため、本実施形態によれば、被写体の左右の肺を見比べなければ見いだせないような異常(疾病や病変等)であっても、それを動態解析システム1が自動的かつ的確に見出して、医師が分かり易いように表示することが可能となる。そして、従来では、医師が感覚的にしか認識できなかった異常を、定量的に示すことが可能となる。
なお、上記の実施形態では、動態画像Pnとして、各動態画像Pnから心臓、横隔膜及び椎体を除去した画像を対象として処理を行うように構成する場合について説明したが、例えば、動態画像Pn中から心臓や横隔膜、椎体の成分を抽出し、それらの成分を動態画像Pnから除去することで、心臓や横隔膜、椎体と重なって撮影されている肺の部分の画像成分を復元し、復元した動態画像Pnを対象として処理を行うように構成することも可能である。
[対応点のとり方について]
また、上記の実施形態では、比較手段10は、対応点pl、prを特定する処理(図3参照)を、抽出された肺野Rに属する全ての画素について行う場合について説明したが、例えば正規化された座標系における所定の各点(例えば座標が(0.1×k,0.1×m)(k、mは整数)で表される各点)についてのみ行うように構成することも可能である。
さらに、例えば図11に示すように、抽出された肺野R上や正規化された座標系上に関心領域ROIを設け、例えば関心領域ROIを代表する点(例えば関心領域ROIの中心当)として対応点pr等を特定する。そして、関心領域ROIに含まれる各点における特徴量Cの平均値等を対応点pr等の特徴量Cr等として処理を行うように構成することも可能である。
上記のように構成することで、抽出された肺野Rに属する全ての画素を対応点pl、prとして処理を行う場合に比べて比較手段10における処理の負担を軽減することが可能となる。
[動態画像ごとの対応点の追跡について]
また、上記の実施形態では、上記のようにして動態画像Pn中に正規化された座標系を設定し、各動態画像P1〜PNにおいて対応点pl、prとして同じ座標の点を特定することで、対応点plや対応点prが比較的良好に解剖学的に左右の肺の同じ位置を追跡する状態になることを説明した。しかし、下記のように構成すれば、動態画像Pnごとに、対応点pl、prがより的確に解剖学的に左右の肺の同じ位置を追跡するように構成することができる。
すなわち、例えば、図13に示したように複数の動態画像のうち例えば最大吸気位の動態画像(図13中ではT=tの動態画像)を基準画像に設定し、肺野Rを含む領域を矩形状の小領域(関心領域に相当する。)に分割する。そして、基準画像と他の動態画像Pnとの間でローカルマッチング処理やワーピング処理(非線形歪変換処理。例えば特開2012−5729号公報等参照)を施して、動態画像ごとに関心領域を追跡して対応点を追跡するように構成することが可能である。
また、例えば、図12に示すように、まず、動態画像P1で対応点pr(或いは対応点pl)を特定する。そして、動態画像P1上に特定した対応点pr(或いは対応点pl)を含む小領域(図示省略)のパターンと最も近いパターンの小領域を次の動態画像P2上に特定して動態画像P2上での対応点pr(或いは対応点pl)の位置を特定する。そして、この処理を各動態画像Pnで繰り返していくことで、動態画像Pnごとに対応点pr(或いは対応点pl)を追跡して特定するように構成することも可能である。
この場合、対応点pl(或いは対応点pr)は、例えば、上記のようにして動態画像Pnごとに対応点pr(或いは対応点pl)を特定するごとに、前述した肺野Rの中心線Lcに対してそれに対称な点として特定するように構成することが可能である。
また、例えば、動態画像P1において前述した肺野Rの中心線Lcに対して対称な点として対応点pl、prを特定し、それ以降の各動態画像Pnにおいては、対応点plと対応点prとでそれぞれ独立に上記のようにして対応点を追跡していくように構成することも可能である。
このように構成すれば、動態画像Pnごとの対応点pl、prをより厳密に割り出して特定することが可能となり、上記の実施形態に係る動態解析システム1における作用効果をより的確に発揮させることが可能となる。
なお、本発明が上記の実施形態等に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更可能であることは言うまでもない。
1 動態解析システム
10 CPU(比較手段)
15 表示手段
Cl、Cr 特徴量
g グラフ
Lc 中心線
Ml、Mr 記号
On 中心点
pl、pr 対応点
Pn、P1〜PN 動態画像
R 肺野
ROI 関心領域
t 時間
ΔCl、ΔCr 差(違いの度合)
σl+、σr+、σl−、σr− 集計した値

Claims (15)

  1. 左右の肺を含む被写体の胸部を撮影することにより得られた複数の動態画像からそれぞれ肺野を抽出し、肺野における左部と右部における各対応点を特定し、前記各対応点での特徴量を比較する比較手段と、
    前記比較手段が比較した結果を、前記複数の動態画像若しくは前記複数の動態画像のうちの1枚の前記動態画像とともに表示し、又は、前記複数の動態画像若しくは前記1枚の動態画像に重ねて表示する表示手段と、
    を備えることを特徴とする動態解析システム。
  2. 前記表示手段は、前記複数の動態画像上、または前記複数の動態画像のうちの1枚の前記動態画像上に前記各対応点を表示することを特徴とする請求項1に記載の動態解析システム。
  3. 前記比較手段は、時間を一軸に取って前記各対応点での前記特徴量をそれぞれプロットしたグラフをそれぞれ作成し、
    前記表示手段は、前記複数の動態画像を動画表示するとともに又は前記複数の動態画像のうちの1枚の前記動態画像を表示するとともに、前記比較手段が作成した前記グラフのうちの1つ又は複数を表示することを特徴とする請求項1に記載の動態解析システム。
  4. 前記比較手段は、前記動態画像ごとに前記各対応点を追跡して特定し、時間を一軸に取って前記各対応点での前記特徴量をそれぞれプロットしたグラフをそれぞれ作成し、
    前記表示手段は、特定された前記各対応点ごとに前記グラフを表示することを特徴とする請求項3に記載の動態解析システム。
  5. 前記比較手段は、前記動態画像ごとに、一方の前記対応点での前記特徴量又は前記特徴量に基づいて算出される値と、他方の前記対応点での前記特徴量又は前記特徴量に基づいて算出される値との違いの度合を算出することを特徴とする請求項1に記載の動態解析システム。
  6. 前記比較手段は、前記動態画像ごとに、一方の前記対応点での前記特徴量又は前記特徴量に基づいて算出される値と、他方の前記対応点での前記特徴量又は前記特徴量に基づいて算出される値との差を算出し、
    前記表示手段は、前記各対応点における前記差を、正の前記差ごと、及び負の前記差ごとにそれぞれ全ての前記動態画像で集計し、前記動態画像の前記各対応点の位置を、集計した値に対応する態様でそれぞれ表示することを特徴とする請求項1に記載の動態解析システム。
  7. 前記比較手段は、前記動態画像ごとに、一方の前記対応点での前記特徴量又は前記特徴量に基づいて算出される値と、他方の前記対応点での前記特徴量又は前記特徴量に基づいて算出される値との比を算出し、
    前記表示手段は、前記各対応点における前記比を、1より大きい前記比ごと、及び1未満の前記比ごとにそれぞれ全ての前記動態画像で集計し、前記動態画像の前記各対応点の位置を、集計した値に対応する態様でそれぞれ表示することを特徴とする請求項1に記載の動態解析システム。
  8. 前記比較手段は、前記動態画像ごとに、抽出した前記肺野の中心線を割り出し、割り出した前記中心線から左右に等距離の各点を前記対応点として特定することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の動態解析システム。
  9. 前記比較手段は、前記動態画像ごとに、抽出した前記肺野を含む領域の中心点を割り出し、割り出した前記中心点を原点とする正規化された座標系を設定し、前記中心点を通る縦軸に対して対称な位置の各点を前記対応点とすることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の動態解析システム。
  10. 前記比較手段は、
    所定の前記動態画像について、抽出した前記肺野の中心線を割り出し、割り出した前記中心線から左右に等距離の各点を前記対応点として特定するとともに、
    割り出した前記中心線を他の前記動態画像についても適用して、前記中心線から左右に等距離の各点を前記対応点として特定することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の動態解析システム。
  11. 前記比較手段は、前記動態画像ごとに、関心領域を設定し、当該関心領域を代表する点として前記対応点を特定することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の動態解析システム。
  12. 前記比較手段は、前記動態画像ごとに前記対応点を追跡して特定することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の動態解析システム。
  13. 前記比較手段は、前記複数の動態画像のうち一の前記動態画像を基準画像に設定し、基準画像と他の前記動態画像との間でローカルマッチング処理及び/又はワーピング処理を施して、前記動態画像ごとに前記対応点を追跡することを特徴とする請求項12に記載の動態解析システム。
  14. 前記比較手段は、前記動態画像から心臓、横隔膜及び椎体のいずれか又は全てを除去した画像を対象として処理を行うことを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の動態解析システム。
  15. 前記比較手段が算出した前記違いの度合が異常であると判断される場合には、前記表示手段は、前記違いの度合が異常であると判断された前記動態画像の前記対応点の部分に所定の記号を表示する処理を、前記複数の動態画像を動画表示しながら、または、前記違いの度合が異常であると判断された当該動態画像を静止画像状に表示させた状態で行うことを特徴とする請求項5に記載の動態解析システム。
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