JP2010075327A - 画像診断支援装置、画像診断支援方法及びプログラム - Google Patents

画像診断支援装置、画像診断支援方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】異常陰影候補の位置について、より詳細な情報を提示する。
【解決手段】医用画像から解剖学的構造物の領域を抽出し(ステップS2)、医用画像から異常陰影候補を検出する(ステップS3)。解剖学的構造物の領域の位置情報及び異常陰影候補の位置情報に基づいて、異常陰影候補の医用画像平面上における解剖学的な位置を特定する(ステップS4)。次いで、異常陰影候補の辺縁の状態を示す辺縁情報を取得し(ステップS5)、辺縁情報に基づいて、異常陰影候補の解剖学的構造物に対する3次元的な位置関係を推定する(ステップS6)。そして、推定された3次元的な位置関係を示す情報を表示部に表示させる(ステップS7)。
【選択図】図5

Description

本発明は、画像診断支援装置、画像診断支援方法及びプログラムに関する。
医療の分野では、CR(Computed Radiography)装置、FPD(Flat Panel Detector)装置、CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置等のモダリティにおいて生成された医用画像を表示して、医師が病変部(nodule等)の状態や経時変化を観察する読影診断が行われている。
読影診断を支援するため、医用画像から異常陰影候補を検出し、医用画像上の異常陰影候補の位置を示す画像診断支援装置が用いられている。図13に、従来の胸部画像50における異常陰影候補51の表示例を示す。異常陰影候補51の位置を矢印52で指し示すことにより、医師に注意を促し、異常陰影候補51の見落としを防ぐことができる。
また、医用画像のうち、例えば胸部画像には複数の解剖学的構造物(臓器、骨、筋等)が存在するため、胸部画像から胸郭の境界(特許文献1参照)、肋骨形状(特許文献2参照)、心臓領域や肺野領域(特許文献3参照)を抽出する技術が利用されている。
特開平8−335271号公報 特開2006−175036号公報 特開2004−8419号公報
しかし、従来の画像診断支援装置は、2次元の医用画像から検出された異常陰影候補(nodule等)の画像平面内における2次元的な位置を矢印等で示すものであり、異常陰影候補の3次元的な位置、すなわち、画像平面に対して垂直な方向における位置を示すことはできなかった。
また、専門医ではない医師にとって、医用画像上に存在する異常陰影候補の3次元的な位置を推定することは難しく、医師の経験の差によって、読影結果に基づいて作成されるレポートにもバラツキが生じていた。
本発明は、上記の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、異常陰影候補の位置について、より詳細な情報を提示することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、制御手段により作動する画像診断支援装置であって、前記制御手段は、2次元医用画像から解剖学的構造物の領域を抽出する領域抽出手段と、前記2次元医用画像から異常陰影候補を検出する異常陰影候補検出手段と、前記検出された異常陰影候補の辺縁の状態を示す辺縁情報を取得する辺縁情報取得手段と、前記取得された辺縁情報に基づいて、前記検出された異常陰影候補の前記解剖学的構造物に対する3次元的な位置関係を推定する位置関係推定手段と、前記推定された3次元的な位置関係を示す情報を表示手段に表示させる表示制御手段と、を備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像診断支援装置において、前記表示制御手段は、前記推定された3次元的な位置関係を示す情報を前記2次元医用画像上に重畳して前記表示手段に表示させる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像診断支援装置において、前記2次元医用画像は、胸部画像であり、前記解剖学的構造物は、心臓、肺、気管又は横隔膜である。
請求項4に記載の画像診断支援方法は、制御手段により、2次元医用画像から解剖学的構造物の領域を抽出する領域抽出工程と、前記制御手段により、前記2次元医用画像から異常陰影候補を検出する異常陰影候補検出工程と、前記制御手段により、前記検出された異常陰影候補の辺縁の状態を示す辺縁情報を取得する辺縁情報取得工程と、前記制御手段により、前記取得された辺縁情報に基づいて、前記検出された異常陰影候補の前記解剖学的構造物に対する3次元的な位置関係を推定する位置関係推定工程と、前記制御手段により、前記推定された3次元的な位置関係を示す情報を表示手段に表示させる表示制御工程と、を含む。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像診断支援方法において、前記表示制御工程では、前記推定された3次元的な位置関係を示す情報を前記2次元医用画像上に重畳して前記表示手段に表示させる。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の画像診断支援方法において、前記2次元医用画像は、胸部画像であり、前記解剖学的構造物は、心臓、肺、気管又は横隔膜である。
請求項7に記載の発明は、コンピュータを、2次元医用画像から解剖学的構造物の領域を抽出する領域抽出手段、前記2次元医用画像から異常陰影候補を検出する異常陰影候補検出手段、前記検出された異常陰影候補の辺縁の状態を示す辺縁情報を取得する辺縁情報取得手段、前記取得された辺縁情報に基づいて、前記検出された異常陰影候補の前記解剖学的構造物に対する3次元的な位置関係を推定する位置関係推定手段、前記推定された3次元的な位置関係を示す情報を表示手段に表示させる表示制御手段、として機能させるためのプログラムである。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のプログラムにおいて、前記表示制御手段は、前記推定された3次元的な位置関係を示す情報を前記2次元医用画像上に重畳して前記表示手段に表示させる。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載のプログラムにおいて、前記2次元医用画像は、胸部画像であり、前記解剖学的構造物は、心臓、肺、気管又は横隔膜である。
本発明によれば、2次元医用画像内に存在する異常陰影候補の解剖学的構造物に対する3次元的な位置関係を示す情報を表示することにより、異常陰影候補の位置について、より詳細な情報を提示することができる。
[病院内システム100の構成]
図1に、病院内システム100のシステム構成を示す。
図1に示すように、病院内システム100は、モダリティ10、画像管理サーバ20、画像診断支援装置30等を含んで構成され、各装置は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等の通信回線からなる通信ネットワークNを介してデータ送受信可能に接続されている。病院内システム100を構成する各装置は、DICOM(Digital Image and Communications in Medicine)規格に準じており、各装置間の通信は、DICOM規格に則って行われる。なお、各装置の台数は、特に限定されない。
モダリティ10は、患者の検査対象の部位を撮影し、撮影した画像をデジタル変換して2次元医用画像(以下、単に「医用画像」という。)の画像データを生成し、画像管理サーバ20に出力する。モダリティ10としては、例えば、CR装置、FPD装置等が用いられる。
画像管理サーバ20は、モダリティ10により生成された医用画像の画像データ、及び医用画像に関する付帯情報を蓄積して記憶・管理する装置である。具体的に、画像管理サーバ20は、ハードディスク等により構成される記憶部21を有する。この記憶部21には、医用画像DB(Data Base)211が記憶されている。
医用画像DB211において、医用画像は、DICOM規格に則ったDICOMファイル形式で保存されている。DICOMファイルは、画像部とヘッダ部とから構成される。画像部には医用画像の実データ、ヘッダ部には当該医用画像に関する付帯情報が書き込まれている。医用画像DB211は、医用画像の付帯情報を格納する医用画像管理テーブルを有し、医用画像を検索可能に格納する。
付帯情報は、例えば、患者情報、検査情報、画像詳細情報を含んで構成されている。患者情報は、患者を識別するための患者識別情報(例えば、患者ID)、患者の名前、性別、生年月日等の患者に関する各種情報を含む。検査情報は、検査を識別するための検査識別情報(例えば、検査ID)、検査日付、モダリティの種類、検査部位、担当医師等の検査に関する各種情報を含む。画像詳細情報は、画像ID、画像生成時刻、医用画像の格納場所を示すファイルパス名等の医用画像に関する各種情報を含む。
画像管理サーバ20は、モダリティ10から医用画像を受信すると、受信した医用画像を医用画像DB211に格納し、その付帯情報を医用画像管理テーブルに登録する。画像管理サーバ20は、画像診断支援装置30等の外部機器から医用画像の取得要求を受信した場合、当該取得要求に応じた医用画像を外部機器に送信する。
画像診断支援装置30は、画像管理サーバ20から取得した医用画像から異常陰影候補を検出し、医用画像を表示するとともに、異常陰影候補の位置を表示する。
[画像診断支援装置30の構成]
図2に、画像診断支援装置30の機能的構成を示す。
図2に示すように、画像診断支援装置30は、CPU(Central Processing Unit)31、操作部32、表示部33、通信部34、RAM(Random Access Memory)35、記憶部36等を備えて構成され、各部はバス37により接続されている。
CPU31は、記憶部36に記憶されている各種処理プログラムを読み出して、RAM35内に形成されたワークエリアに展開し、該プログラムに従って画像診断支援装置30の各部を制御する。
操作部32は、カーソルキー、文字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された指示信号をCPU31に出力する。
表示部33は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)等のモニタにより構成され、CPU31から入力される表示信号の指示に従って、各種画面や医用画像等を表示する。
通信部34は、LANアダプタ、ルータ、TA(Terminal Adapter)等を備え、通信ネットワークNに接続された各装置とデータの送受信を行う。
RAM35は、CPU31により実行制御される各種処理において、記憶部36から読み出された各種処理プログラム、入力若しくは出力データ、及びパラメータ等を一時的に格納する。
記憶部36は、ハードディスクや不揮発性の半導体メモリ等により構成される。記憶部36は、CPU31により実行されるシステムプログラムや、異常陰影候補位置推定処理(図5参照)を始めとする各種処理を行うための各種プログラム、これらのプログラムの実行に必要なデータ(例えば、図3に示す辺縁判断テーブル361や図4に示す位置判断テーブル362)を記憶する。各種プログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部36に格納され、CPU31は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
図3に、医用画像の検査部位が胸部である場合に用いられる辺縁判断テーブル361の一例を示す。辺縁判断テーブル361には、異常陰影候補の存在領域毎に、対象方向における画素値の最大差と、辺縁情報とが対応付けられて格納されている。
対象方向における画素値の最大差とは、異常陰影候補の重心から対象方向に沿って濃度プロファイルを作成した場合に、その方向における画素値の最大値と最小値との差をいう。
辺縁情報とは、異常陰影候補の辺縁の状態を示す情報をいい、異常陰影候補の領域と周囲の領域との間(境界)に予め定められた閾値以上のエッジが存在するか、異常陰影候補が特定の解剖学的構造物(臓器、骨、筋等)の領域と接触しているか等の情報をいう。
図4に、医用画像の検査部位が胸部である場合に用いられる位置判断テーブル362の一例を示す。位置判断テーブル362には、異常陰影候補の存在領域毎に、辺縁情報と、位置情報とが対応付けられて格納されている。
位置情報とは、異常陰影候補の解剖学的構造物に対する3次元的な位置関係を示す情報であり、医用画像の平面に垂直な方向における異常陰影候補の解剖学的構造物との相対的な位置関係を示す情報である。
CPU31は、医用画像から解剖学的構造物の領域を抽出する。例えば、医用画像として胸部画像を処理対象とする場合には、CPU31は、胸部画像から心臓、肺、気管、横隔膜等の領域を抽出する。
CPU31は、医用画像から異常陰影候補を検出する。
CPU31は、検出された異常陰影候補の辺縁の状態を示す辺縁情報を取得する。具体的に、CPU31は、異常陰影候補の重心から複数の方向(例えば8方向)を対象方向として濃度プロファイルを作成し、各方向における画素値の最大値と最小値との差(最大差)を算出する。そして、CPU31は、各方向について、辺縁判断テーブル361を参照し、異常陰影候補の存在領域、及び、対象方向における画素値の最大差の組み合わせに対応する辺縁情報を取得する。
例えば、CPU31は、異常陰影候補が「心臓領域」に存在し、対象方向における画素値の最大差が「20未満」の場合には、辺縁判断テーブル361から辺縁情報として「辺縁無」を取得する。また、CPU31は、異常陰影候補が「心臓領域」に存在し、対象方向における画素値の最大差が「20以上50未満」の場合には、辺縁判断テーブル361から辺縁情報として「辺縁有」を取得する。また、CPU31は、異常陰影候補が「心臓領域」に存在し、対象方向における画素値の最大差が「50以上」の場合には、辺縁判断テーブル361から辺縁情報として「肺野内領域と接触」を取得する。
また、CPU31は、異常陰影候補が「横隔膜領域」に存在し、対象方向における画素値の最大差が「20未満」の場合には、辺縁判断テーブル361から辺縁情報として「辺縁無」を取得する。また、CPU31は、異常陰影候補が「横隔膜領域」に存在し、対象方向における画素値の最大差が「20以上50未満」の場合には、辺縁判断テーブル361から辺縁情報として「辺縁有」を取得する。また、CPU31は、異常陰影候補が「横隔膜領域」に存在し、対象方向における画素値の最大差が「50以上」の場合には、辺縁判断テーブル361から辺縁情報として「肺野内領域と接触」を取得する。
CPU31は、取得された辺縁情報に基づいて、医用画像から検出された異常陰影候補の解剖学的構造物に対する3次元的な位置関係を推定する。具体的に、CPU31は、位置判断テーブル362を参照し、異常陰影候補の存在領域、及び、辺縁情報の組み合わせに対応する位置情報を取得する。
例えば、CPU31は、異常陰影候補が「心臓領域」に存在し、辺縁情報が「辺縁有」の場合には、位置判断テーブル362から位置情報として「心臓より後側」を取得する。ここで、「心臓より後側」とは、異常陰影候補が人体において心臓より後側に位置することを意味する。また、CPU31は、異常陰影候補が「心臓領域」に存在し、辺縁情報が「辺縁有」「肺野内領域と接触」の場合には、位置判断テーブル362から位置情報として「心臓より後側」を取得する。また、CPU31は、異常陰影候補が「心臓領域」に存在し、辺縁情報が「辺縁無」「肺野内領域と接触」の場合には、位置判断テーブル362から位置情報として「心臓と同位置又は心臓より前側」を取得する。ここで、「心臓と同位置」とは、異常陰影候補が人体の前後方向において心臓と略同位置に存在することを意味し、「心臓より前側」とは、異常陰影候補が人体において心臓より前側に位置することを意味する。また、CPU31は、異常陰影候補が「心臓領域」に存在し、辺縁情報が「辺縁無」の場合には、位置判断テーブル362から位置情報として「心臓より前側」を取得する。
また、CPU31は、異常陰影候補が「横隔膜領域」に存在し、辺縁情報が「辺縁有」の場合には、位置判断テーブル362から位置情報として「心臓より後側」を取得する。また、CPU31は、異常陰影候補が「横隔膜領域」に存在し、辺縁情報が「辺縁有」「肺野内領域と接触」の場合には、位置判断テーブル362から位置情報として「心臓より後側」を取得する。また、CPU31は、異常陰影候補が「横隔膜領域」に存在し、辺縁情報が「辺縁無」「肺野内領域と接触」の場合には、位置判断テーブル362から位置情報として「心臓と同位置」を取得する。また、CPU31は、異常陰影候補が「横隔膜領域」に存在し、辺縁情報が「辺縁無」の場合には、位置判断テーブル362から位置情報として「心臓より前側」を取得する。
なお、本実施の形態では、胸部画像として、人体の背中側から撮影したPA(Postero-Anterior)画像を用いる場合を例にして説明するが、人体の胸側から撮影したAP(Antero-Posterior)画像を用いる場合には、位置判断テーブル362の解剖学的構造物(心臓、横隔膜等)に対する前後関係を逆にすればよい。また、撮影方向毎に別の位置判断テーブル362を用意しておき、医用画像のDICOM情報から撮影方向を取得して、撮影方向に応じた位置判断テーブル362を用いることとしてもよい。
CPU31は、推定された異常陰影候補の解剖学的構造物に対する3次元的な位置関係を示す情報を表示部33に表示させる。この際、CPU31は、3次元的な位置関係を示す情報を医用画像上に重畳して表示部33に表示させてもよい。
[画像診断支援装置30の動作]
次に、画像診断支援装置30の動作について説明する。
図5は、画像診断支援装置30において実行される異常陰影候補位置推定処理を示すフローチャートである。この処理は、CPU31と記憶部36に記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
まず、操作部32からの操作に応じて、CPU31により、異常陰影候補の検出対象となる医用画像が画像管理サーバ20から取得される(ステップS1)。具体的には、操作部32からの操作により、表示部33に表示された医用画像リスト画面から異常陰影候補の検出対象となる医用画像が選択されると、医用画像の取得要求が通信部34を介して画像管理サーバ20に送信される。画像管理サーバ20では、医用画像の取得要求が受信されると、要求された医用画像が記憶部21の医用画像DB211から読み出され、画像診断支援装置30に送信される。画像診断支援装置30では、画像管理サーバ20から送信された医用画像が通信部34により受信され、取得される。取得された医用画像は、CPU31により、RAM35に記憶される。
次に、CPU31により、画像管理サーバ20から取得した医用画像から解剖学的構造物の領域が抽出される(ステップS2)。具体的に、画像管理サーバ20から取得した医用画像が胸部画像の場合には、CPU31により、胸部画像から気管領域、肺野縁領域、横隔膜領域、心臓領域が抽出される。抽出された解剖学的構造物の領域の位置情報は、CPU31により、RAM35に記憶される。
図6(a)は、胸部画像40から気管領域41を抽出した例である。
気管領域41は、公知の手法を用いて抽出することができる。この抽出方法として、例えば、特開2004−8419号公報に記載のように、被写体(ここでは、気管領域41)の構造を表す複数の人工画像を用いて解剖学的特徴位置を検出する手法を用いることができる。この手法では、気管を表す複数の人工画像であってそれぞれが表す気管の形状情報が付帯された人工画像を予め記憶部36に保存しておき、保存されている人工画像の中から胸部画像40と略合致する構造を有する人工画像を選択し、選択された人工画像に付帯された形状情報に基づいて胸部画像40における気管領域41を検出(抽出)する。
図6(b)は、胸部画像40から肺野縁領域42を抽出した例である。
肺野縁領域42は、公知の手法を用いて抽出することができる。この抽出方法として、例えば、特開平8−335271号公報に記載されているように、胸部画像40の水平方向及び垂直方向を順次走査してそれぞれの方向における信号値のプロファイルを作成し、プロファイルにおける変曲点に基づいて肺野縁領域42を抽出する手法を用いることができる。
また、肺野縁領域42及びその内部の領域を抽出することにより、肺野内領域を抽出することができる。
図6(c)は、胸部画像40から横隔膜領域43を抽出した例である。
横隔膜領域43は、公知の手法を用いて抽出することができる。例えば、胸部画像40から肺野縁領域42(図6(b)参照)の下端を抽出し、左右の肺野縁領域42の下端同士をつないで横隔膜を抽出する。図6(c)に示す胸部画像40において、横隔膜を含む下の領域を横隔膜領域43として抽出する。
図6(d)は、胸部画像40から心臓領域44を抽出した例である。
心臓領域44は、公知の手法を用いて抽出することができる。例えば、上述の特開2004−8419号公報に記載のように、心臓を表す複数の人工画像を用いて胸部画像40における心臓領域44を抽出する。
次に、CPU31により、医用画像が解析されることによって、医用画像から異常陰影候補が検出される(ステップS3)。ステップS3においては、CPU31により、医用画像の付帯情報に基づいて医用画像の検査部位が判断され、検査部位に応じた異常陰影候補検出プログラムが読み出され、読み出した異常陰影候補検出プログラムに従って異常陰影候補の検出が行われる。検出された異常陰影候補の位置情報は、CPU31により、RAM35に記憶される。
以下、ステップS3の処理の一例として、検査部位が胸部正面である場合の異常陰影候補の検出について説明する。ここでは、異常陰影候補として、結節状陰影の候補を検出する例について説明する(桂川茂彦:「胸部単純X線写真におけるコンピュータ支援診断(Computer-Aided Diagnosis)」放射線医学物理による)。
まず、医用画像から、マッチドフィルタにより結節状陰影のコントラストを増強した画像と、平滑化フィルタによりコントラストを減弱した画像が作成され、両者の対応する画素値の差分をとることによって差分画像が作成される。マッチドフィルタは、例えば、直径9mmの結節状陰影のコントラスト対雑音比が最大となるように設計されたものである。差分画像では肋骨等の胸部正常構造のコントラストは低下し、結節状陰影のコントラストが強調される。
次いで、差分画像に対して複数回の閾値処理が行われる。閾値処理は、予め定めた閾値以上の画素値を1、それ以外を0に変換して二値化する処理である。閾値は、差分画像の画素値のヒストグラムの面積比率で表現した値である。例えば、差分画像のヒストグラムの上位1%〜40%の範囲で閾値を変化させて複数回の閾値処理が行われる。この閾値処理によって、異常陰影、胸郭、血管影等の陰影が抽出される。
次いで、複数回の閾値処理により抽出された陰影のそれぞれの有効直径、円形度、不整度等の特徴量が算出され、算出された特徴量に基づいて、抽出された陰影から異常陰影候補が絞り込まれる。有効直径は、陰影と同じ面積をもつ円の直径である。円形度は、その円を陰影の重心に重ねたときに、円の面積に対する円内に含まれる陰影の面積(画素数)の割合である。不整度は、陰影の周囲の長さに対する上記の円の円周の比を1から差し引いた値である。
図7は、胸部画像40から異常陰影候補45を抽出した例である。
次に、CPU31により、解剖学的構造物の領域の位置情報及び異常陰影候補の位置情報に基づいて、異常陰影候補がいずれの解剖学的構造物の領域に存在するか、すなわち、異常陰影候補の医用画像平面上における解剖学的な位置が特定される(ステップS4)。具体的には、CPU31により、解剖学的構造物の領域と異常陰影候補との間で重なる部分がある場合には、異常陰影候補は、当該解剖学的構造物の領域に存在するものと判断される。特定された異常陰影候補の解剖学的な位置を示す情報は、CPU31により、RAM35に記憶される。
図8は、胸部画像40において、異常陰影候補45が心臓領域44に存在する場合の例である。
次に、CPU31により、異常陰影候補の辺縁情報が取得される(ステップS5)。取得された異常陰影候補の辺縁情報は、CPU31により、RAM35に記憶される。
図9は、図8に示した異常陰影候補45の拡大図である。
まず、図9に示すように、CPU31により、異常陰影候補45の重心46から各方向(例えば8方向)における濃度プロファイルが作成される。例えば、異常陰影候補45の重心46から異常陰影候補45の径の1.5倍外側まで濃度プロファイルを取る等、予め濃度プロファイルの作成条件が定められている。
図10(a)に示す矢印Pに沿って作成した濃度プロファイルを図10(b)に示す。図10(a)において重心46から左方向についての辺縁情報を取得する際には、CPU31により、図10(b)に示すように、図10(a)において重心46より左側に対応する部分の画素値の最大値maxと最小値minとの差(最大差)が算出される。
そして、CPU31により、辺縁判断テーブル361が参照され、異常陰影候補45の存在領域(図10(a)に示す例では、心臓領域44)、及び、対象方向における画素値の最大差の組み合わせに対応する辺縁情報が取得される。図10(a)及び(b)に示す例では、異常陰影候補45が「心臓領域」に存在し、対象方向における画素値の最大差が「20以上50未満」であるため、CPU31により、辺縁判断テーブル361から辺縁情報として「辺縁有」が取得される。
図11は、心臓領域44に存在する異常陰影候補45において、8方向のうち4方向(左上、左、左下、下)について「辺縁有」と判断され、残りの4方向(右下、右、右上、上)について「肺野内領域と接触」と判断された場合の例である。図11に示す肺野内領域47は、ステップS2において抽出された肺野縁領域42及びその内部の領域からなる領域である。
次に、CPU31により、取得された辺縁情報に基づいて、検出された異常陰影候補の解剖学的構造物に対する3次元的な位置関係が推定される(ステップS6)。具体的には、CPU31により、位置判断テーブル362が参照され、異常陰影候補の存在領域、及び、辺縁情報の組み合わせに対応する位置情報が取得される。
例えば、図11に示すように、異常陰影候補45が「心臓領域」に存在し、異常陰影候補45の辺縁情報として、「辺縁有」「肺野内領域と接触」が取得された場合には、CPU31により、位置判断テーブル362が参照され、位置情報として「心臓より後側」が取得される。
次に、CPU31により、医用画像の画像データに基づいて、医用画像が表示部33に表示されるとともに、推定された3次元的な位置関係を示す情報が表示部33に表示される(ステップS7)。3次元的な位置関係を示す情報は、医用画像上に重畳されて表示されてもよいし、医用画像とは別の領域に表示されてもよい。
図12に、3次元的な位置関係を示す情報の表示例を示す。図12に示す例では、胸部画像40から検出された異常陰影候補45について、「検出された異常陰影候補は、心臓付近に位置し、心臓より後側に存在している可能性があります。」というメッセージ48が表示されている。
以上説明したように、画像診断支援装置30によれば、医用画像内に存在する異常陰影候補の解剖学的構造物に対する3次元的な位置関係を示す情報を表示することにより、異常陰影候補の位置について、より詳細な情報を提示することができる。したがって、医師は、医用画像平面に垂直な方向における異常陰影候補の位置を瞬時に特定することができ、診断の性能を向上させることができる。
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る画像診断支援装置の一例であり、これに限定されるものではない。装置を構成する各部の細部構成及び細部動作に関しても適宜変更可能である。
以上の説明では、各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体としてハードディスクや不揮発性の半導体メモリを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)を適用することとしてもよい。
病院内システムのシステム構成図である。 画像診断支援装置の機能的構成を示すブロック図である。 辺縁判断テーブルの一例を示す図である。 位置判断テーブルの一例を示す図である。 画像診断支援装置において実行される異常陰影候補位置推定処理を示すフローチャートである。 (a)は、胸部画像から気管領域を抽出した例である。(b)は、胸部画像から肺野縁領域を抽出した例である。(c)は、胸部画像から横隔膜領域を抽出した例である。(d)は、胸部画像から心臓領域を抽出した例である。 胸部画像から異常陰影候補を抽出した例である。 胸部画像において、異常陰影候補が心臓領域に存在する場合の例である。 異常陰影候補の拡大図である。 (a)は、濃度プロファイルの作成対象位置の一例を示す図である。(b)は、図10(a)に示す矢印Pに沿って作成した濃度プロファイルである。 心臓領域に存在する異常陰影候補において、8方向のうち4方向について「辺縁有」と判断され、残りの4方向について「肺野内領域と接触」と判断された場合の例である。 3次元的な位置関係を示す情報の表示例である。 従来の胸部画像における異常陰影候補の表示例である。
符号の説明
10 モダリティ
20 画像管理サーバ
30 画像診断支援装置
31 CPU
32 操作部
33 表示部
34 通信部
35 RAM
36 記憶部
361 辺縁判断テーブル
362 位置判断テーブル
37 バス
40 胸部画像
41 気管領域
42 肺野縁領域
43 横隔膜領域
44 心臓領域
45 異常陰影候補
46 重心
47 肺野内領域
48 メッセージ
100 病院内システム
N 通信ネットワーク

Claims (9)

  1. 制御手段により作動する画像診断支援装置であって、
    前記制御手段は、
    2次元医用画像から解剖学的構造物の領域を抽出する領域抽出手段と、
    前記2次元医用画像から異常陰影候補を検出する異常陰影候補検出手段と、
    前記検出された異常陰影候補の辺縁の状態を示す辺縁情報を取得する辺縁情報取得手段と、
    前記取得された辺縁情報に基づいて、前記検出された異常陰影候補の前記解剖学的構造物に対する3次元的な位置関係を推定する位置関係推定手段と、
    前記推定された3次元的な位置関係を示す情報を表示手段に表示させる表示制御手段と、
    を備える画像診断支援装置。
  2. 前記表示制御手段は、前記推定された3次元的な位置関係を示す情報を前記2次元医用画像上に重畳して前記表示手段に表示させる、
    請求項1に記載の画像診断支援装置。
  3. 前記2次元医用画像は、胸部画像であり、
    前記解剖学的構造物は、心臓、肺、気管又は横隔膜である、
    請求項1又は2に記載の画像診断支援装置。
  4. 制御手段により、2次元医用画像から解剖学的構造物の領域を抽出する領域抽出工程と、
    前記制御手段により、前記2次元医用画像から異常陰影候補を検出する異常陰影候補検出工程と、
    前記制御手段により、前記検出された異常陰影候補の辺縁の状態を示す辺縁情報を取得する辺縁情報取得工程と、
    前記制御手段により、前記取得された辺縁情報に基づいて、前記検出された異常陰影候補の前記解剖学的構造物に対する3次元的な位置関係を推定する位置関係推定工程と、
    前記制御手段により、前記推定された3次元的な位置関係を示す情報を表示手段に表示させる表示制御工程と、
    を含む画像診断支援方法。
  5. 前記表示制御工程では、前記推定された3次元的な位置関係を示す情報を前記2次元医用画像上に重畳して前記表示手段に表示させる、
    請求項4に記載の画像診断支援方法。
  6. 前記2次元医用画像は、胸部画像であり、
    前記解剖学的構造物は、心臓、肺、気管又は横隔膜である、
    請求項4又は5に記載の画像診断支援方法。
  7. コンピュータを、
    2次元医用画像から解剖学的構造物の領域を抽出する領域抽出手段、
    前記2次元医用画像から異常陰影候補を検出する異常陰影候補検出手段、
    前記検出された異常陰影候補の辺縁の状態を示す辺縁情報を取得する辺縁情報取得手段、
    前記取得された辺縁情報に基づいて、前記検出された異常陰影候補の前記解剖学的構造物に対する3次元的な位置関係を推定する位置関係推定手段、
    前記推定された3次元的な位置関係を示す情報を表示手段に表示させる表示制御手段、
    として機能させるためのプログラム。
  8. 前記表示制御手段は、前記推定された3次元的な位置関係を示す情報を前記2次元医用画像上に重畳して前記表示手段に表示させる、
    請求項7に記載のプログラム。
  9. 前記2次元医用画像は、胸部画像であり、
    前記解剖学的構造物は、心臓、肺、気管又は横隔膜である、
    請求項7又は8に記載のプログラム。
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