JP2010246292A - 受電装置、電子機器および無接点電力伝送システム - Google Patents

受電装置、電子機器および無接点電力伝送システム Download PDF

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Abstract

【課題】 無接点電力伝送システムにおいて、負荷変調によって受電装置から送電装置にデータを送信する場合において生じる、平滑コンデンサーによる負荷変調信号の波形鈍りの問題を解消する。
【解決手段】 受電装置は、2次コイルL2の一端ノードNA1と他端ノードNA2に接続され、2次コイルL2の誘起電圧を整流する整流部43と、整流部43の出力ノードNA3に接続される平滑コンデンサーCB1と、2次コイルL2の一端ノードNA1または他端ノードNA2に接続される、受電装置の負荷を変調するための負荷変調部46と、負荷変調部46を制御する受電制御装置50と、を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、受電装置、電子機器および無接点電力伝送システム等に関する。
近年、電磁誘導を利用し、金属部分の接点がなくても電力伝送を可能にする無接点電力伝送(非接触電力伝送)が脚光を浴びている、この無接点電力伝送の適用例として、携帯電話機や家庭用機器(例えば電話機の子機)の充電などが提案されている。
1次コイルと2次コイルを用いた無接点電力伝送装置は、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載される無接点電力伝送システムでは、送電装置から受電装置に、周波数変調によってデータを送信することができる。また、受電装置から送電装置に、負荷変調によってデータを送信することができる。
特許文献1に記載される受電装置は、可変負荷部(負荷変調部)を有しており、可変負荷部(負荷変調部)に設けられる負荷変調のためのMOSトランジスターをオン/オフし、これによって、2次コイルおよび1次コイルを経由して、送電装置にデータを送信する。
MOSトランジスターのオン/オフによって受電装置の負荷状態が変化すると、例えば、1次コイルのコイル端の電圧振幅が増減する。よって、送電装置は、1次コイルのコイル端電圧をモニターし、例えば、コイル端電圧の振幅としきい値とを比較することによって、受電装置から送られてくるデータの“0”,“1”を区別することができる。送電装置は、受電装置から負荷変調によって送られてくるデータを、確実に、かつ高速に判定する必要がある。
特開2006−60909号公報
従来の受電装置における負荷変調部は、整流部以降の給電ラインに接続されている。しかし、整流部の後段には平滑コンデンサーが設けられている。平滑コンデンサーは、整流によって得られる直流電圧(高電位電源電圧)の安定化のために設けられており、直流電圧の安定化のためには、平滑コンデンサーの容量値を大きくすることが有効である。平滑コンデンサーの容量値は、整流部の後段の回路のリップル仕様等によって最適値に設定され、例えば、2次側の電力定格が大きくなると、平滑コンデンサーの容量値も増大するのが一般的である。
負荷変調部が整流部の出力ノードに接続された場合、負荷変調素子および2次コイルのインピーダンス(1次コイルとの間の結合度にも依存する)と平滑コンデンサーとによって決まる時定数(すなわち、2次コイルの漏れインダクタンス、負荷変調素子のインピーダンスならびに平滑コンデンサーによって構成される回路の時定数)によって、変調された送信信号の波形が鈍る。つまり、負荷変調された信号の電圧応答が、その時定数によって抑圧されるため、1次側における通信データの検出が困難となる場合がある。特に、2次側から1次側への通信レートを高くする場合には、この送信信号の波形鈍りが問題となる。
負荷変調後の信号の波形鈍りを低減するためには、負荷変調部の負荷変調素子としての抵抗の抵抗値を小さくして、負荷変調オン時の電流を増大することが有効であるが、この場合、送電電力が増大すると、負荷変調素子としての抵抗のサイズの増大、発熱の増大の問題や、負荷変調に伴う不要輻射の増大といった問題が生じる場合がある。
また、2次側から1次側に通信される信号の波形鈍りは、常時通信を実現する場合にも問題となる場合がある。「常時通信」とは、「通常送電期間(給電対象の負荷に供給する電力を連続的に送電する期間)において、給電対象の負荷への電力の供給を止めることなく負荷変調によるデータ通信を行うこと」であり、これによって、通常送電期間において、自由かつ連続的に(つまり、時期を選ばず、かつ中断することなく)データを2次側から1次側に送信することができる(つまり、通常送電期間中に常に負荷変調を行うという意味ではなく、給電対象の負荷への給電を止める必要がないことから、負荷変調動作に関して、給電対象の負荷に関係する制限が生じず、時間を選ばずに自由な期間において連続的な通信が可能であるという意味であり、もちろん必要ならば、通常送電期間の全期間にわたって常時、負荷変調処理を実行することも可能である)。
常時通信を行う場合、負荷変調部における消費電力と給電対象の負荷における消費電力との合計が無接点電力伝送システムの仕様で定められる定格電力値(例えば150W)を超えないようにする必要がある。負荷変調部の負荷変調素子として抵抗を用いた場合、負荷変調部に電流が流れることから電力消費が生じ、この消費電力が大きいと、結果的に、給電対象の負荷に供給する電力が制限を受け、電力供給の効率が低下する。負荷変調部における消費電力を減少させるためには、抵抗の抵抗値を大きく設定する必要がある。しかし、負荷変調部における抵抗の抵抗値の増大は、その抵抗と平滑コンデンサーによって決まるCR時定数の増大をもたらすことから、負荷変調された信号の振幅はますます縮小され、送電装置においては、受電装置から送られてくるデータの復調がますます困難となるという問題が生じ易い。つまり、実用に耐える通信品質をもつ常時通信を可能とするためには、負荷変調部における消費電力を抑制し、かつ、負荷変調された信号の波形の鈍りも抑制することが求められる。
本発明のいつくかの態様によれば、例えば、負荷変調された信号の電圧レベルが変調指示信号に高速に追従して変化し、変調された信号の波形の鈍りは軽減され、かつ、負荷変調部における問題も特に顕在化することがなく、送電装置においては、受電装置から送られてくる信号を確実に検出することができる。また、例えば、負荷変調部における消費電力を低く抑えつつ、鈍りの少ないはっきりとした波形によるデータ通信が可能となり、無接点電力伝送システムの電力の効率を高く維持しつつ、常時通信による通信品質を高くすることが可能となる。
(1)本発明の受電装置の一態様は、1次コイルと2次コイルとを電磁的に結合させて送電装置から受電装置に電力を伝送する無接点電力システムの前記受電装置であって、前記2次コイルの一端ノードと他端ノードに接続され、前記2次コイルの誘起電圧を整流する整流部と、前記整流部の出力ノードに接続される平滑コンデンサーと、前記2次コイルの一端ノードまたは他端ノードに接続される、前記受電装置の負荷を変調するための負荷変調部と、前記負荷変調部を制御する受電制御装置と、を有する。
整流部の後段には平滑コンデンサーが設けられている。負荷変調部が整流部の出力ノードに接続されると、負荷変調素子および2次コイルのインピーダンス(1次コイルとの間の結合度にも依存する)と平滑コンデンサーとによって決まる時定数(すなわち、2次コイルの漏れインダクタンス、負荷変調素子のインピーダンスならびに平滑コンデンサーによって構成される回路の時定数)によって、変調された送信信号の波形が鈍る。そこで、本態様では、2次コイルの一端ノードまたは他端ノードに負荷変調部を接続する。この場合、負荷変調部と平滑コンデンサーとの間には、整流部を構成する非線形素子(ダイオードやMOSトランジスター等)が存在し、負荷変調部で生じた電圧の変化が平滑コンデンサーに直接に伝達されることがなく、したがって、負荷変調部は、非線形素子によって平滑コンデンサーから分離されることになる。よって。平滑コンデンサーによる時定数の影響を受けづらくなる。なお、非線形素子とは、素子を流れる電流が印加電圧に比例しない素子(より一般的には、出力信号が入力信号の1次関数とならない素子)である。
すなわち、本態様では、負荷変調信号の応答性に関しては、2次コイルのインピーダンスと負荷変調部に含まれる負荷変調素子(抵抗やコンデンサ等)とにより決まる時定数が支配的となり、平滑コンデンサーの影響は無視できるようになる。よって、負荷変調された信号の高速応答が可能となる。また、負荷変調部の負荷変調素子のインピーダンス値も、適切な値に設定することができ、負荷変調素子のサイズの増大や発熱の増大の問題や、負荷変調抵抗を大きくしたことによって不要なエネルギーを熱に吸収できず不要輻射が発生するというような問題も、特に生じない。つまり、本態様によれば、変調指示信号(負荷変調部の制御信号)に応じて、例えば、負荷変調された信号の電圧レベルが高速に追従して変化し、変調された信号の波形の鈍りは軽減され、かつ、負荷変調部における問題も特に顕在化することがない。送電装置においては、受電装置から送られてくる信号を確実に検出することができる。よって、受電装置から送電装置への通信レートを上げることができ、効率的な通信が実現される。
また、本態様によれば、受電装置から送電装置への通信に関して、実用に耐える通信品質をもつ常時通信を実現することができる。「常時通信」とは、上述のとおり、「通常送電期間(給電対象の負荷に供給する電力を連続的に送電する期間)において、給電対象の負荷への電力の供給を止めることなく負荷変調によるデータ通信を行うこと」であり、これによって、通常送電期間において、自由かつ連続的に(つまり、時期を選ばず、かつ中断することなく常時)データを2次側から1次側に送信することができる(つまり、通常送電期間中に常に負荷変調を行うという意味ではなく、給電対象の負荷への給電を止める必要がないことから、負荷変調動作に関して、給電対象の負荷に関係する制限が生じず、時間を選ばずに自由な期間において連続的な通信が可能であるという意味であり、もちろん必要ならば、通常送電期間の全期間にわたって常時、負荷変調処理を実行することも可能である)。「常時通信」は、例えば、「給電対象の負荷への連続給電を止めることのないデータ通信」と言い換えることができる。
常時通信を行う場合、負荷変調部における消費電力と給電対象の負荷における消費電力との合計が無接点電力伝送システムの仕様で定められる定格電力値(例えば150W)を超えないようにする必要がある。負荷変調部の負荷変調素子として抵抗を用いた場合、負荷変調部に電流が流れることから電力消費が生じ、この消費電力が大きいと、結果的に、給電対象の負荷に供給する電力が制限を受け、電力供給の効率が低下する。負荷変調部における消費電力を減少させるためには、抵抗の抵抗値を大きく設定する必要がある。従来技術のように、負荷変調部が平滑コンデンサーに接続されていれば、抵抗値の増大はCR時定数の増大をもたらすことから、負荷変調された信号の振幅はますます縮小され、送電装置においては、受電装置から送られてくるデータの復調がますます困難となる。これに対して、本態様によれば、負荷変調部の負荷変調素子としての抵抗の抵抗値を大きく設定しても、平滑コンデンサーが分離されていることからCR時定数の増大という問題は生じない。よって、負荷変調部における消費電力を低く抑えつつ、鈍りの少ないはっきりとした波形によるデータ通信が可能となる。よって、給電対象の負荷に対する給電効率(つまり、無接点電力伝送システムの電力の効率)を高く維持しつつ、常時通信による通信品質を高くすることが可能となる。
(2)本発明の受電装置の他の態様は、前記整流部は、複数のダイオードよって構成される全波整流部である。
全波整流部は、例えば4個のPN接合ダイオードを用いて構成されるダイオードブリッジによって構成することができる(但し、これに限定されるものではない)。
(3)本発明の受電装置の他の態様は、前記整流部は、複数の同期整流素子を含む全波同期整流部である。
整流方式としては、同期整流方式を採用することもできる。ダイオード整流方式の場合、ダイオードに順方向電圧が発生し、ダイオード損失が生じる。同期整流方式は、ダイオードの代わりに、低損失の能動素子(例えばパワーMOSFET)を使用すると共に、例えば、受電制御装置に含まれるタイミング制御回路が、その能動素子のオン/オフを適切なタイミングで切り換える。同期整流方式では、パワーMOSFET使用することができる。同期整流方式を採用し、同期整流素子のスイッチングを適切なタイミングで制御することによって、整流部における損失を低減することができる。
なお、本明細書では、同期整流方式を実現するために使用される能動素子を、「同期整流素子」という。低損失であり、かつ、制御信号を制御ノードに入力することによってオン/オフを制御することが可能な能動素子であれば、その種類は問わない。MOSトランジスターは、省電力性に優れ、耐圧も高いため、同期整流素子として適している。全波同期整流部の構成としては、例えば、整流ブリッジを構成する4つの素子をすべて同期整流素子とすることができ、また、例えば、ハイサイドスイッチとしてダイオードを用い、ローサイドスイッチのみを同期整流素子とするような変形は適宜、行うことができる。
(4)本発明の受電装置の他の態様では、前記負荷変調部は、負荷変調素子としての抵抗と、スイッチング素子と、を含み、前記スイッチング素子のスイッチングは、前記受電装置から前記送電装置に送信されるデータに基づいて、前記受電制御装置によって制御される。
本態様では、受電制御装置が、通信データの“1”,“0”に応じて、負荷変調部のスイッチング素子をオン/オフする。これによって、受電装置から送電装置に、“1”,“0”からなる通信データを送信することができる。
(5)本発明の受電装置の他の態様は、前記整流部は、複数のダイオードよって構成される全波整流部、または複数の同期整流素子を含む全波同期整流部であり、前記負荷変調部は、負荷変調素子としての抵抗と、スイッチング素子と、を含み、前記スイッチング素子のスイッチングは、前記受電装置から前記送電装置に送信されるデータに基づいて、前記受電制御装置によって制御され、かつ、前記負荷変調部における、前記負荷変調素子としての抵抗のインピーダンス値と前記スイッチング素子のオン時の等価インピーダンスとを合計したインピーダンス値は、前記全波整流部を構成する前記複数のダイオードの各々のオン時の等価インピーダンス値または前記全波同期整流部を構成する前記複数の同期整流素子の各々のオン時の等価インピーダンス値よりも大きく設定される。
負荷変調部が2次コイル端に接続されていると、負荷変調部が一種のノイズ源となって、整流部におけるバランス(対称性)のくずれが生じる場合がある。整流部におけるバランス(対称性)は、具体的には、例えば、ハイサイドスイッチを経由して流れる電流の電流量とローサイドスイッチを経由して流れる電流の電流量が等しい(あるいは、誤差が所定の範囲に収まっている)ことであり、また、整流部に入力される交流信号の正極性期間における整流部の出力電流の電流量と、負極性期間における整流部の出力電流の電流量とが等しい(あるいは誤差が所定の範囲内に収まっている)ことである。整流部のバランス(対称性)が許容範囲を超えてくずれると、整流部の出力電圧にリップルが生じる等の不都合が生じる場合がある。また、これらの能動的な負荷変動によって2次側の等価インピーダンスが大きく変化する場合には、1次側で負荷変調信号(2次側からの送信データ)をうまく復調できない場合がある。また、整流部のバランス(対称性)のくずれは、2次コイルのコイル端電圧にも影響を与え、この結果として、2次コイルのコイル端電圧に基づいて再生される、1次コイルの駆動クロック信号(1次側と2次側の同期をとるために使用される同期信号)の波形が乱れて、1次側と2次側との同期に影響を与える場合もあり得る。
そこで、本態様では、負荷調素子としての抵抗のインピーダンス値とスイッチング素子のオン時の等価インピーダンスとを合計したインピーダンス値が、全波整流部を構成する複数のダイオードの各々のオン時の等価インピーダンス値または全波同期整流部を構成する複数の同期整流素子の各々のオン時の等価インピーダンス値よりも大きく(好ましくは、十分に大きく)設定される。この場合、負荷変調部に流れる電流は、全波整流部を構成する各整流素子(ダイオードや同期整流素子)に流れる電流に比べて小さく(好ましくは十分に小さく)なる。よって、全波整流部におけるバランス(対称性)のくずれが、特に問題となることがない。
(6)本発明の受電装置の他の態様では、前記負荷変調部は、負荷変調素子としてのコンデンサーまたは負荷変調素子としてのコンデンサーおよび抵抗と、スイッチング素子と、を含み、前記スイッチング素子のスイッチングは、前記受電装置から前記送電装置に送信されるデータに基づいて、前記受電制御装置によって制御される。
本態様では、負荷変調素子としてコンデンサー、または、コンデンサーと抵抗の組み合わせを使用する。コンデンサーを流れるのは過渡的な(交流)電流のみであり、よって、負荷変調部における消費電力の削減に有効である。また、コンデンサーと抵抗を併用する場合には、抵抗は、例えば、コンデンサーに並列に接続される。コンデンサーと抵抗の併用によって、例えば、負荷変調素子の複素インピーダンスの設計(最適な調整)が容易となる。
(7)本発明の受電装置の他の態様は、前記整流部は、前記整流部の出力ノードから得られる高電位電源電圧と低電位電源電圧との間に直列に接続された、高電位電源電圧側の第1整流素子および低電位電源電圧側の第2整流素子と、高電位電源電圧側の第3整流素子および低電位電源電圧側の第4整流素子と、を含み、少なくとも前記第2整流素子および前記第4整流素子は、同期整流素子で構成され、前記負荷変調部は、負荷変調素子としての抵抗またはコンデンサーと、スイッチング素子と、を含み、前記スイッチング素子のスイッチングは、前記受電装置から前記送電装置に送信されるデータに基づいて、前記受電制御装置によって制御され、前記同期整流素子と前記スイッチング素子とは、同一の製造方法によって形成された同一構造のトランジスターである。
本態様では、同期整流素子と負荷変調部におけるスイッチング素子とを、同一の製造方法によって形成された同一構造のトランジスターで構成する。負荷変調部は、2次コイルのコイル端に接続され、コイル端電圧は交流的に変化し、負荷変調部におけるスイッチング素子にも交流電圧が印加される。例えば、スイッチング素子は電圧耐性に優れたパワーMOSトランジスターで構成することができるが、パワーMOSトランジスターはPN接合ダイオードからなる寄生ダイオード(ボディダイオード)が存在するため、スイッチング素子のスイッチング特性は、ボディダイオードが逆バイアスされた状態から順バイアス状態に復帰するときの逆回復特性等に影響される。このスイッチング素子のスイッチング特性が、整流部の同期整流素子のスイッチング特性と異なるような場合には、例えば、スイッチング素子と同期整流素子とが所定のタイミングで(例えば、同時に)駆動されたときに、その特性の相違に起因して、コイル端電圧や整流部の出力電圧にリップル等のノイズが生じる場合がある。
よって、本態様では、負荷変調部のスイッチング素子と、全波同期整流部における整流素子(少なくともローサイドの同期整流素子)とは、同じ製造プロセスで形成される、同一構造のトランジスターとする。これによって、スイッチング素子のスイッチング特性と整流部の同期整流素子のスイッチング特性とが揃い、よって、各素子のスイッチング特性の相違に起因する電圧変動(ノイズ)が生じない。また、スイッチング素子のスイッチング特性と整流部の同期整流素子のスイッチング特性とが揃えば、そのオン抵抗も揃えることができる(例えばサイズが同じなら同一のオン抵抗となる)。よって、例えば、整流部の同期整流素子のインピーダンスに対する負荷変調部の全体のインピーダンスを、負荷変調素子のインピーダンスのみの調整によって正確に制御することができ、回路設計が容易化される。
(8)本発明の受電装置の他の態様は、前記受電装置は、通常送電期間において、前記送電装置から前記1次コイルおよび前記2次コイルを経由して伝送される前記電力を給電対象の負荷に供給し、かつ、前記通常送電期間において、前記負荷変調部の負荷変調によって通信データを前記送電装置に送信する場合には、前記給電対象の負荷への給電を停止することなく前記負荷変調を実行する。
上述のとおり、本発明の受電装置を用いると、無接点電力伝送システムにおいて、実用的な通信品質をもつ常時通信が可能となる。
(9)本発明の受電装置の他の態様では、前記負荷変調部における消費電力と、前記給電対象の負荷における消費電力との合計が前記無接点電力伝送システムの仕様で定められる定格電力値を超えない。
本態様では、受電側の電力を定格電力値内に制御しつつ、かつ、給電対象の負荷に対する給電効率を高く維持しつつ、常時通信による通信品質を高くすることが可能である。
(10)本発明の電子機器の一態様は、上記いずれかの受電装置を含む。
本発明の受電装置は、高品質の常時通信等を可能とするといった優れた特性を有する。よって、その受電装置を備える電子機器も同様の効果を享受する。
(11)本発明の無接点電力伝送システムの一態様は、1次コイルと、送電装置と、2次コイルと、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の受電装置と、を含む。
本態様によれば、高品質の常時通信等が可能な無接点電力伝送システムを実現することができる。
図1(A),図1(B)は、本発明の受電装置の一例の構成(負荷変調部を2次コイルの一端に接続した構成)を説明するための図 図2(A),図2(B)は、負荷変調部に関係する変形例を示す図 図3(A)〜図3(D)は、第1の実施形態にかかる受電装置の効果を説明するための図 送電装置と本発明を用いた受電装置とによって構成された無接点電力電装システムの構成、および送電装置と受電装置との間のデータ通信について説明するための図 図5(A)〜図5(D)は、定期認証データと通信パケットの送受信について説明するための図 図6(A),図6(B)は、本発明の第3の実施形態にかかる受電装置の要部構成について説明するための図 全波同期整流部における電流(正極性)の流れを示す図 全波同期整流部における電流(負極性)の流れを示す図 送電装置におけるデータ判定のための回路(波形検出回路)の構成例を示す図 図10(A),図10(B)は、パルス幅検出方式を説明するための図 送電装置の構成例を示す図 無接点電力伝送システムの動作の一例(携帯端末に備わる給電対象の負荷を、クレードルからの送電によって充電する例)を示す図
次に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成のすべてが、本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
(第1の実施形態)
図1(A),図1(B)は、本発明の受電装置の一例の構成(負荷変調部を2次コイルの一端に接続した構成)を説明するための図である。図1(A)は、本発明の受電装置の一例の要部構成を示し、(B)は、従来の受電装置の要部構成(比較例)を示す図である。
図1(A)の受電装置は、2次コイルL2と、整流部(4つのダイオードを用いた整流ブリッジを有する)43と、平滑コンデンサーCB1と、負荷変調部46と、給電対象の負荷90と、を有する。
負荷変調部46は、負荷変調素子としての抵抗RB3と、スイッチング素子としてのNMOSトランジスターM5と、を有する。負荷変調部46は、2次コイルL2の一端ノードNA1(あるいは他端ノードNA2)と所定の基準電位ノードN5との間に接続されている。負荷変調部46における抵抗RB3は、2次コイルの一端ノードNA1あるいは他端ノードNA2に接続される(図1(A)では、他端ノードNA2に接続されている)。なお、基準電位ノードは例えばVSS1の電位である。この基準電位VSS1は、整流部43以降の回路の低電位電源電圧VSS2と同じ電位(例えば接地電位)とすることができる。
また、スイッチング素子としてのNMOSトランジスターM5は、受電制御装置50によって、通信データの“1”,“0”に応じてスイッチングされる。すなわち、スイッチング素子としてのNMOSトランジスターM5のオン/オフは、受電制御装置50から出力されるスイッチング制御信号P3Qによって制御される。
図1(A)の回路構成では、負荷変調部46と平滑コンデンサーCB1との間には、整流部43を構成する非線形素子(ダイオード)が存在し、したがって、負荷変調部46は、非線形素子によって平滑コンデンサーCB1から分離されている。よって。平滑コンデンサーCB1による時定数の影響を受けづらくなる。
すなわち、図1(A)の回路構成では、負荷変調信号の応答性に関しては、2次コイルL2のインピーダンスと、負荷変調部46に含まれる負荷変調素子である抵抗RB3の抵抗値とにより決まる時定数が支配的となり、平滑コンデンサーの影響は無視できるようになる。よって、負荷変調された信号は、変調指示信号であるスイッチング制御信号P3Q(方形波)に高速に追従し、波形鈍りが軽減される。
また、平滑コンデンサーCB1に関係なく、負荷変調部46の最適設計が可能となり、よって、負荷変調部46における負荷変調素子としての抵抗RB3の抵抗値(インピーダンス値)も、適切な値に設定することができる。負荷変調素子としての抵抗RB3のサイズの増大や発熱の増大の問題や、負荷変調抵抗を大きくしたことによって不要なエネルギーを熱に吸収できず不要輻射が発生するというような問題も、特に生じない。
よって、送電装置においては、受電装置から、2次コイルL2および1次コイルL1を経由して送られてくる通信データを確実に検出することができる。よって、受電装置から送電装置への通信レートを上げることができ、効率的な通信が実現される。
一方、図1(B)の従来の回路構成の場合は、負荷変調部46が整流部43の出力ノードNA3に接続されている。したがって、2次コイルL2のインピーダンス(1次コイルL1との間の結合度にも依存する)と平滑コンデンサーCB1とによって決まる時定数(LC時定数)によって、変調された送信信号の波形が鈍る。よって、通信レートをあげることには限界がある。また、例えば、送電電力定格が大きい場合は、受電装置における平滑コンデンサーCB1の容量値も大きくなり、変調された信号の波形鈍りが、さらに顕著になることが懸念される。図1(A)の回路構成の場合は、このような問題は生じない。
また、図1(A)の回路構成によれば、受電装置から送電装置への通信に関して、実用に耐える通信品質をもつ常時通信を実現することができる。「常時通信」とは、「通常送電期間(給電対象の負荷に供給する電力を連続的に送電する期間)において、給電対象の負荷への電力の供給を止めることなく負荷変調によるデータ通信を行うこと」であり、これによって、通常送電期間において、自由かつ連続的に(つまり、時期を選ばず、かつ中断することなく常時)データを2次側から1次側に送信することができる。(つまり、通常送電期間中に常に負荷変調を行うという意味ではなく、給電対象の負荷への給電を止める必要がないことから、負荷変調動作に関して、給電対象の負荷に関係する制限が生じず、時間を選ばずに自由な期間において連続的な通信が可能であるという意味であり、もちろん必要ならば、通常送電期間の全期間にわたって常時、負荷変調処理を実行することも可能である)。「常時通信」は、例えば、「給電対象の負荷への連続給電を止めることのないデータ通信」と言い換えることができる。
常時通信を行う場合、負荷変調部46における消費電力と給電対象の負荷90における消費電力との合計が無接点電力伝送システムの仕様で定められる定格電力値(例えば150W)を超えないようにする必要がある。負荷変調部46の負荷変調素子として抵抗RB3を用いた場合、負荷変調部46に電流が流れることから電力消費が生じ、この消費電力が大きいと、結果的に、給電対象の負荷90に供給する電力が制限を受け、電力供給の効率が低下する。
負荷変調部46における消費電力を減少させるためには、抵抗RB3の抵抗値を大きく設定する必要がある。従来技術(図1(B))のように、負荷変調部46が平滑コンデンサーCB1に接続されていれば、抵抗値の増大は負荷変動率の減少はもとより、さらにCR時定数の増大をもたらすことから、負荷変調された信号の振幅はますます縮小され、送電装置においては、受電装置から送られてくるデータの復調がますます困難となる。
これに対して、図1(A)の回路構成によれば、負荷変調部46の負荷変調素子としての抵抗RB3の抵抗値を大きく設定しても、平滑コンデンサーCB1が分離されていることからCR時定数の増大という問題は生じない。よって、負荷変調部における消費電力を低く抑えつつ、鈍りの少ないはっきりとした波形によるデータ通信が可能となる。よって、給電対象の負荷に対する給電効率(つまり、無接点電力伝送システムの電力の効率)を高く維持しつつ、常時通信による通信品質を高くすることが可能となる。
図2(A),図2(B)は、負荷変調部に関係する変形例を示す図である。上述したとおり、図2(A)に示すように、負荷変調部46は、2次コイルL2のノードNA1に接続することもできる。また、図2(B)に示すように、負荷変調素子として、抵抗の代わりにコンデンサーCPXを用いることもできる。コンデンサーを流れるのは過渡的な(交流)電流のみであり、よって、負荷変調部46における消費電力の削減に有効である。また、コンデンサーCPXと抵抗RPX(図2(B)において点線で示される)を併用することも有効である。図2(B)では、抵抗RPXは、コンデンサーCPXに並列に接続されている。コンデンサーCPXと抵抗RPXの併用によって、例えば、負荷変調素子M5の複素インピーダンスの設計(最適な調整)が容易となる。
図3(A)〜図3(D)は、第1の実施形態にかかる受電装置の効果を説明するための図である。図3(A),図3(B)は、図1(B)に示される従来の回路構成の場合の、変調指示信号P3Qに対する1次側の受信信号CSGの波形を示し、図3(C),図3(D)は、図1(A)に示される本発明の実施形態の場合の、変調指示信号P3Qに対する1次側の受信信号CGSの波形を示している。また、図3(A)と図3(C)の場合は、平滑コンデンサーCB1の容量値は10μFであり、負荷変調部46の抵抗RB3の抵抗値は30Ωに設定されている。また、図3(B)と図3(D)の場合は、平滑コンデンサーCB1の容量値は100μF(10倍)であり、負荷変調部46の抵抗RB3の抵抗値は30Ω(同一)に設定されている。
図3(A)と図3(C)とを比較すると、図3(C)の1次側の受信信号CSGの波形は、変調指示信号P3Qに、より忠実に応答しているのがわかる。また、図3(B)と図3(D)とを比較すると、図3(B)の場合、1次側の受信信号CSGの波形は、変調指示信号P3Qにほとんど追従できていないが、図3(D)の場合、1次側の受信信号CSGの波形は、変調指示信号P3Qに正確に応答しているのがわかる。図3から明らかなように、本実施形態の回路構成を使用すると、負荷変調された信号の、変調指示信号P3Qに対する応答性が改善され、よって、高速なレートによる通信が可能となる。
(整流部の対称性に関する考察)
次に、負荷変調部46が、整流部43の対称性に及ぼす影響について考察する。図1(A)のように、負荷変調部46が2次コイルL2の一端に接続されていると、負荷変調部46が一種のノイズ源となって、整流部43におけるバランス(対称性)のくずれが生じる場合がある。整流部43におけるバランス(対称性)は、具体的には、例えば、ハイサイドスイッチを経由して流れる電流の電流量とローサイドスイッチを経由して流れる電流の電流量が等しい(あるいは、誤差が所定の範囲に収まっている)ことであり、また、整流部に入力される交流信号の正極性期間における整流部の出力電流の電流量と、負極性期間における整流部の出力電流の電流量とが等しい(あるいは誤差が所定の範囲内に収まっている)ことである。
整流部43のバランス(対称性)が許容範囲を超えてくずれると、整流部43の出力電圧にリップルが生じる等の不都合が生じる。また、これらの能動的な負荷変動によって2次側の等価インピーダンスが大きく変化する場合には、1次側で負荷変調信号(2次側からの送信データ)をうまく復調できない場合がある。また、整流部43のバランス(対称性)のくずれは、2次コイルL2のコイル端電圧にも影響を与え、この結果として、2次コイルL2のコイル端電圧に基づいて再生される、1次コイルL1の駆動クロック信号(1次側と2次側の同期をとるために使用される同期信号)の波形が乱れて、1次側と2次側との同期に影響を与える場合もある。
そこで、図1(A)の回路構成を採用する場合には、負荷調素子としての抵抗RB3のインピーダンス値とスイッチング素子M5のオン時の等価インピーダンスとを合計したインピーダンス値が、整流部43を構成する複数のダイオードの各々のオン時の等価インピーダンス値(後述のように同期整流を採用するときは、各同期整流素子)のオン時の等価インピーダンス値よりも大きく(好ましくは、十分に大きく)設定する。この場合、負荷変調部46に流れる電流は、整流部43を構成する各整流素子(ダイオードや同期整流素子)に流れる電流に比べて十分に小さくすることができる。よって、整流部43におけるバランス(対称性)のくずれが、特に問題となることがない。
(第2の実施形態)
図4は、送電装置と本発明を用いた受電装置とによって構成された無接点電力電装システムの構成、および送電装置と受電装置との間のデータ通信について説明するための図である。
図4に示すように、送電装置は、送電側制御回路22を内蔵する送電制御装置20と、ドライバー制御回路26と、送電部(送電ドライバー)12と、波形モニター回路14と、1次コイルL1と、1次コイルL1に直列に接続される共振コンデンサーC1と、を有する。送電制御装置20は、送電装置の動作を統括的に制御する。送電制御装置20に含まれる送電側制御回路22は、各種の判断処理を実行し、その結果に基づき、ドライバー制御回路26の動作を制御し、また、受電装置から送られてくるデータの判定処理を実行する。送電部(送電ドライバー)12は、1次コイルの駆動クロック(以下、駆動クロックという。また、ドライバークロックという場合もある)DRCKに基づいて、1次コイルL1を交流駆動する。送電装置から受電装置への通信は、周波数変調(駆動クロックの周波数をf1とf2の間で切り換えること)によって行われる。
一方、受電装置は、2次コイルL2と、受電部42と、負荷変調部46と、受電制御装置50(周波数検出回路60および受電側制御回路52をもつ)と、を有する。周波数検出回路60は、駆動クロック(DRCK)再生部61を有する。受電装置から送電装置への通信は、負荷変調(受電装置の負荷状態を強制的に変化させること)によって実行される。
受電部42は、2次コイルのコイル端電圧を、分圧抵抗RB1,RB2によって分圧する。分圧抵抗RB1,RB2の共通接続点からは、駆動クロックDRCKの周波数と同じ周波数をもつ正弦波が得られ、その正弦波は、DRCK再生部61によって波形整形され、これによって駆動クロックが再生される。図4中、再生された駆動クロックは、DRCK(RE)と表記されている。
受電側制御回路52は、再生された駆動クロックDRCK(RE)のエッジタイミングに同期して、負荷変調部46の負荷変調トランジスター(NMOSトランジスター)M5をオン/オフさせる。負荷変調トランジスターM5がオンすると、抵抗RB3および負荷変調トランジスターM5を経由して電流が流れ、受電装置の負荷状態が重くなる。負荷変調トランジスターM5がオフすると、電流が遮断され、受電装置の負荷状態は軽くなる。
受電装置が低負荷状態から高負荷状態となると、例えば、1次コイルL1のコイル端電圧CSGの電圧振幅が増大する。波形モニター回路14は、1次コイルのコイル端電圧CSGと閾値電圧Vthとを比較することによって、受電装置の負荷状態を検出することができる。例えば、受電装置の低負荷状態をデータ“0”に対応させ、高負荷状態をデータ“1”に対応させれば、受信したデータの“0”,“1”の判定が可能である。但し、コイル端のピーク電圧を検出する検出方式の他、位相差に着目した検出方式を使用することもできる。
(定期認証データと通信パケットの送受信)
図5(A)〜図5(D)は、定期認証データと通信パケットの送受信について説明するための図である。
受電装置は、通常送電中に負荷変調を行って、通信パケットを送電装置に送信することができる。また、定期的(例えば、1秒毎)に、所定パターンの定期認証データを送信することができる。定期認証は、いわゆる「乗っ取り状態」の検出のために実行される。送電制御装置20は、受電装置から送られてきたデータが、定期認証データであるか、通信パケットであるかを区別して受信する必要がある。このために、定期認証データと、通信パケットの1ビットのビット長に差異を設ける。
まず、定期認証について説明する。図5(B),図5(C)に示されるように、送電装置から受電装置に向けて通常送電が開始された後、1次コイルL1と2次コイルL2との間に、例えば、大面積の板状の導電性異物(金属異物)MEが挿入された場合、送電される電力は、その金属異物MEで消費され続ける。したがって、受電装置が取り去られた後も、送電装置は、負荷としての受電装置が存在するとみなして通常送電が継続される。この状態を「乗っ取り状態」という。乗っ取り状態となると、その金属異物MEが高温に達して、火傷や機器の破壊等の原因となる場合がある。
そこで、受電装置は、定期認証処理(定期的な負荷の変調処理)を実行し、所定のパターンのデータ(例えば“0”,“1”,“0”)を、所定間隔(例えば1秒ごと)に送電装置に送信する。この場合、“1”が継続する期間は、16個の駆動クロックDRCKに相当する期間に設定される。
なお、以上の説明では、受電装置の負荷が軽い状態に“0”を対応させ、負荷が重い状態に“1”を対応させたが、逆に、受電装置の負荷が重い状態に“0”を対応させ、負荷が軽い状態に“1”を対応させる場合もあり得る。
送電制御装置は、受電装置から定期的に送られてくる定期認証データを検出できるか否かによって、乗っ取り状態の発生を検出することができる。つまり、乗っ取り状態が発生すれば、受電装置から送信される定期認証データは送電装置に到達しないため、送電制御装置は、乗っ取り状態の発生を検出することができる。乗っ取り状態が検出されると、送電制御装置は、通常送電を直ちに停止する。
次に、通信パケットの通信について説明する。図5(D)に示すように、通信パケットを構成する1ビットのデータは、16個の駆動クロックDRCKに相当する期間、継続する。つまり、図5(D)の例では、1ビットのビット長が、定期認証データのビット長の2倍となっている。
図5(A)に示すように、送電制御装置は、波形モニター回路14から得られる受信データの波形変化を検出し、最初の波形変化が検出されてから、駆動クロック16個分の期間を超えて、同じレベルが継続的に検出される場合には、通信パケットと判定し、駆動クロック16個分の期間を過ぎると、受信データのレベルが反転する場合には定期認証データであると判定する。このようにして、送電制御装置は、定期認証データと通信パケットとを区別して検出することができる。
但し、実際には、受電装置の負荷状態が変化したとき、受電装置の負荷状態の変化のタイミングから、送電装置が受電装置の負荷状態の変化を安定的に検出することが可能となるまでに、m個(例えばm=5)の1次コイルの駆動クロックDRCKに相当するデータ不定期間が存在する。したがって、例えば、7回連続して同じデータを受信できたときに、受信したデータを確定するというようなデータ判定方式を採用する必要がある。したがって、電力定格が高くなったり、あるいは通信レートが上がったりすることによって、1次コイルL1のコイル端信号CSGの波形変化が検出することが困難となると、1次側における正確なデータ検出には長い時間がかかることになり、通信効率が低下する。本発明を用いれば、このような問題は生じず、通信レートが高く、かつ、高品質の通信が可能な無接点電力伝送システムが実現される。
(第3の実施形態)
本実施形態においては、同期整流方式を採用する場合について説明する。図6(A),図6(B)は、本発明の第3の実施形態にかかる受電装置の要部構成について説明するための図である。図6(A)は、同期整流方式を採用した全波整流回路と負荷変調部と示す図であり、図6(B)は、同期整流素子およびスイッチング素子としてのNMOSトランジスターの構造例を示す図である。
全波同期整流部100は、出力ノードNA3から得られる高電位電源電圧VDDと低電位電源電圧VSS2との間に直列に接続された、高電位電源電圧側(ハイサイド)の第1整流素子M1および低電位電源電圧側(ローサイド)の第2整流素子M2と、高電位電源電圧側(ハイサイド)の第3整流素子M3および低電位電源電圧側(ローサイド)の第4整流素子M4と、を含む。第1整流素子M1〜第4整流素子M4の各々は、同期整流素子としてのNMOSトランジスターで構成される。なお、第1整流素子M1および第3整流素子M3は、ダイオード素子で構成してもよい。ローサイドの第2整流素子M2および第4整流素子M4は、同期整流素子で構成するのが好ましい。負荷変調部におけるスイッチング素子との整合をとる必要があるからである。
同期整流素子M1〜M4の各々は、タイミング制御回路51から出力されるオン/オフ制御信号TG1〜TG4の各々によって制御される。また、タイミング制御回路51は、全波同期整流部100に設けられた電流検出抵抗RCの両端の電圧VspおよびVsnに基づいて、オン/オフ制御信号TG1〜TG4の各々の電圧レベルを制御する。すなわち、タイミング制御回路51は、2次コイルのコイル端電圧の極性が反転することによって、電流検出抵抗RCに流れる電流の向きが逆転すると、電流検出抵抗RCの両端の電圧VspおよびVsnの変化から、その逆転を検出し、ハイサイドの同期整流素子のオン/オフと、ローサイドの同期整流素子のオン/オフを切り換える。電流検出抵抗RCが、平滑コンデンサーCB1のすぐ近くに配置され、平滑コンデンサーCB1からの電流の向きの現実の逆転を検出して同期整流素子のオン/オフを高速に制御するため、効率の高い同期整流が可能である。
また、本実施形態では、同期整流素子M1〜M4としてのNMOSトランジスターと、負荷変調部46に含まれるスイッチング素子としてNMOSトランジスターM5とは、同一の製造方法によって形成された同一構造のトランジスターである。なお、図6(A)において、DP1〜DP5は、寄生ダイオード(ボディダイオード)である。
また、NMOSトランジスターM1〜M4の各々のオン/オフは、受電制御装置50に含まれるタイミング制御回路51から出力されるオン/オフ制御信号TG1〜TG4の各々によって個別に制御される。
図6(B)は、NMOSトランジスター(M1〜M4およびM5)のデバイス構造を示す断面図である。NMOSトランジスターは、例えば、縦型のパワートランジスターであり、ドレイン電極1(D)と、ドレインを構成するN層2およびN層3と、Pウエル4と、ソースを構成するN層5と、ゲート絶縁膜6と、ポリシリコンゲート7(G)と、保護膜8と、ソース電極9(S)と、により構成される。
なお、同期整流素子は、能動素子からなる低損失のスイッチング素子であり、上述のように、同期整流素子としてMOSFETを使用することができるが、場合によっては、バイポーラトランジスターやその他の能動素子を使用する場合もあり得る。なお、本明細書においては、同期整流方式の「同期」という文言には特別な意味はなく、能動素子を適切なタイミングでスイッチング制御して、交流電圧を整流電圧に変換する整流方式は、すべて同期整流方式ということができる。
図7および図8は、全波同期整流部100における電流の流れを示す図である。図7に示すように、正極性の電圧期間では、NMOSトランジスターM2とM3がオンして電流I1が流れ、図8に示すように、負極性の電圧期間では、NMOSトランジスターM1とM4がオンして電流I2が流れる。
本実施形態では、同期整流素子としてのNMOSトランジスターM5と、負荷変調部46におけるスイッチング素子としてのNMOSトランジスターM1〜M4とを、同一の製造方法によって形成し、かつ、各NMOSトランジスターの構造を同一とする(サイズは、必ずしも同一である必要はない)。
負荷変調部46は、2次コイルL2のコイル端に接続され、図7および図8に示されるように、2次コイルL2のコイル端電圧は交流的に変化し、負荷変調部46におけるスイッチング素子としてのNMOSトランジスターM5にも交流電圧が印加される。例えば、図6(B)に示されるようなパワーNMOSトランジスターは、PN接合ダイオードからなる寄生ダイオード(ボディダイオードDP5)が存在するため、スイッチング素子のスイッチング特性は、ボディダイオードが逆バイアスされた状態から順バイアス状態に復帰するときの逆回復特性等に影響される。
このスイッチング素子としてのNMOSトランジスターM5のスイッチング特性が、全波同期整流部100における同期整流素子としてのNMOSトランジスターM1〜M4のスイッチング特性と異なるような場合には、例えば、スイッチング素子M5と同期整流素子M1〜M4とが所定のタイミングで(例えば、同時に)駆動されたときに、その特性の相違に起因して、コイル端電圧や整流部43の出力電圧にリップル等のノイズが生じる場合がある。
よって、本実施形態では、負荷変調部46のスイッチング素子M5と、全波同期整流部100における同期整流素子M1〜M4(少なくともローサイドの同期整流素子M2,M4)とは、同じ製造プロセスで形成される、同一構造のトランジスターとする。これによって、スイッチング素子M5のスイッチング特性と、全波同期整流部100における同期整流素子M1〜M4のスイッチング特性とが揃い、よって、各素子のスイッチング特性の相違に起因する電圧変動(ノイズ)が生じない。
また、スイッチング素子M5のスイッチング特性と整流部43の同期整流素子M1〜M4のスイッチング特性とが揃えば、そのオン抵抗も揃えることができる(例えばサイズが同じなら同一のオン抵抗となる)。よって、例えば、全波同期整流部100の各同期整流素子M1〜M4のインピーダンスに対する負荷変調部46の全体のインピーダンスを、負荷変調素子(例えば抵抗RB3)のインピーダンスのみの調整によって正確に制御することができ、回路設計が容易化される。例えば、M5とM3(M4)とのサイズが同じであれば、抵抗RB3bの分だけ、負荷変調部46のインピーダンス値が大きくなる。よって、上述のように、負荷変調部46に流れる電流を確実に小さくすることができる。
(第4の実施形態)
本実施形態では、無接点電力伝送システムにおける送電装置におけるデータ判定のための回路の構成例について説明する。
図9は、送電装置におけるデータ判定のための回路(波形検出回路)の構成例を示す図である。1次コイルL1の一端ノード(NA2)から得られるコイル電圧CSGは、波形モニター回路14に入力される。波形モニター回路14の出力信号は波形検出回路30に入力される。波形検出回路30は、パルス幅検出回路630と、レジスターおよび比較器640と、振幅検出回路およびピークホールド回路650と、A/D変換器660と、を有する。パルス幅の検出だけでよい場合には、振幅検出回路およびピークホールド回路650やA/D変換器660は設ける必要はない。受電装置の負荷状態が変化すると、1次コイルL1のコイル端電圧の波形が変化する。パルス幅検出回路630によって、受信した信号の位相変化を検出することによって、受信データの“0”,“1”を判定することができる。
図10(A),図10(B)は、パルス幅検出方式を説明するための図である。例えば図10(A)に、受電側(2次側)の負荷が低い場合(負荷電流が小さい場合)のコイル端信号CSGの信号波形例を示し、図10(B)に、受電側の負荷が高い場合(負荷電流が大きい場合)のコイル端信号CSGの信号波形例を示す。図10(A)、図10(B)に示すように、受電側の負荷が高くなるにつれて、コイル端信号CSGの波形が歪む。
具体的には、図10(A)の低負荷時には、駆動波形(DRCKの波形)である方形波の方が、コイル共振波形である正弦波よりも支配的になる。一方、図10(B)のように高負荷になると、共振波形である正弦波の方が、駆動波形である方形波よりも支配的になって、波形が歪む。
そこで、図10(B)に示すように、コイル端信号CSGの立ち上がりの際のパルス幅期間XTPW1を検出して、受電装置における負荷変動を検出することができる。また、コイル端信号CSGの立ち下がりの際のパルス幅期間XTPW2を検出して、受電装置の負荷変動を検出することもできる。すなわち、コイル端信号CSGが、方形波が支配的な信号波形から正弦波が支配的な信号波形に変化するのを検出することで、負荷変動を検出することができる。
(送電装置の構成例)
図11は、送電装置の構成例を示す図である。送電装置は、発振回路24と、ドライバー制御回路26と、送電部(送電ドライバー)12と、1次コイルL1と、波形モニター回路14と、波形検出回路30と、送電側制御回路22と、を有する。波形検出回路30および送電側制御回路22は、送電制御装置の構成要素である(但し、これに限定されるものではない)。また、波形検出回路30は、1次コイルL1のコイル端の信号(ここではコイル端電圧)を検出するための信号検出回路として機能する。信号検出回路の検出信号は、送電側制御回路22に供給される。送電側制御回路22は、信号検出回路の検出信号に基づき、n連続一致判定(例えば、7連続一致判定)を実行し、受電装置41が受電装置の負荷を変調することによって送信したデータの値(“0”または“1”)を特定し、また、例えば、16クロックを単位として判定を行い、「010」が検出された場合には、乗っ取り状態検出のための定期認証データであると判定し、「011」が検出されたときには、通信パケットのデータであると判定する。
波形検出回路30は、波形整形回路32と、カウンター31と、パルス幅検出回路33と、レジスター23と、比較器29と、を有する。波形整形回路32は、波形モニター回路14から出力されるコイル端信号の波形を整形する。パルス幅検出回路33は、図10(B)に示されるXTPW1(あるいはXTPW2)の長さ(パルス幅)を、駆動クロック(ドライバークロック)DRCKを用いて計測する。パルス幅の計測には、カウンター31が用いられる。パルス幅の測定結果は、レジスター23に格納される。比較器29には、各種判定に用いられる閾値(LEVL,LEVH,SIGH)が供給される。比較器29は、パルス幅と閾値とを比較して、その比較結果を、送電側制御回路22に供給する。送電側制御回路22は、比較結果に基づいて、受信したデータの“0”,“1”を判定する。
(無接点電力伝送システムおよび電子機器の構成と動作の一例)
図12は、無接点電力伝送システムの動作の一例(携帯端末に備わる給電対象の負荷を、クレードルからの送電によって充電する例)を示す図である。
図示されるように、待機状態においては、送電側機器(クレードル)500に内蔵される送電制御装置は、受電側機器(携帯電話機)510の着地(セッティング)を、例えば、0.3秒に1回、検出し(ステップS1)、これによって、受電側機器の着地(セッティング)が検出される(ステップS2)。
次に、送電装置11と受電装置41との間で、種々の情報の交換(ネゴシエーション)が実行される(ステップS3)。ID認証によって、受電装置が適切な送電対象であることが確認された後に、通常送電(充電)が開始される。通常送電が開始されると、受電側機器(携帯電話機)510に設けられているLEDが点灯する。
通常送電中において、満充電が検出されると、満充電通知が受電装置から送電装置に送信され、これを受信した送電装置は、通常送電を停止する(ステップS4)。通常送電が停止されると、受電側機器(携帯電話機)510に設けられているLEDが消灯する。そして、満充電検出後の待機フェーズに移行する(ステップS5)。
満充電検出後の待機状態では、例えば、5秒に1回の取り去り検出が実行され、また、10分に1回、再充電の要否の確認が実行される。満充電後に受電側機器(携帯電話機)510が取り去られると、初期の待機フェーズに戻る(ステップS6)。また、満充電後に再充電が必要と判定されると、ステップS3に復帰する(ステップS7)。また、ステップ3の状態において、受電側機器(携帯電話機)510の取り去りが検出された場合には、初期の待機状態に復帰する(ステップS8)。
このように、本発明の少なくとも一つの実施形態によれば、例えば、負荷変調された信号の電圧レベルが変調指示信号に高速に追従して変化し、変調された信号の波形の鈍りは軽減され、かつ、負荷変調部における問題も特に顕在化することがなく、送電装置においては、受電装置から送られてくる信号を確実に検出することができる。また、例えば、負荷変調部における消費電力を低く抑えつつ、鈍りの少ないはっきりとした波形によるデータ通信が可能となり、無接点電力伝送システムの電力の効率を高く維持しつつ、常時通信による通信品質を高くすることが可能となる。
なお、本発明の実施形態について詳述したが、本発明の新規事項および効果から逸脱しない範囲で、多くの変形が可能であることは、当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例は、すべて本発明に含まれるものとする。
例えば、同期整流素子としては、種々のスイッチング素子を使用することができる。また、例えば、負荷変調部の構成は、上述の実施例に限定されるものではなく、種々の回路構成を採用することができる。本発明は、整流回路として半波整流回路を用いる場合にも適用可能である。本発明の実施形態にかかる受電装置は、例えば、小型であり、無駄な電力消費が少なく、かつ実用に耐える常時通信を行えるという効果を奏するため、種々の電子機器に搭載することができる。
本発明は、例えば、受電装置、電子機器(携帯端末等)および無接点電力伝送システム(例えば携帯端末の無接点充電システム)等として有用である。
L1 1次コイル、L2 2次コイル、43 整流部、45 全波整流回路、
46 負荷変調部、 50 受電制御装置、90 給電対象の負荷、
RB3 負荷変調素子としての抵抗、100 全波同期整流部、
M5 負荷変調用のスイッチング素子、CB1 平滑コンデンサー

Claims (11)

  1. 1次コイルと2次コイルとを電磁的に結合させて送電装置から受電装置に電力を伝送する無接点電力システムの前記受電装置であって、
    前記2次コイルの一端ノードと他端ノードに接続され、前記2次コイルの誘起電圧を整流する整流部と、
    前記整流部の出力ノードに接続される平滑コンデンサーと、
    前記2次コイルの一端ノードまたは他端ノードに接続される、前記受電装置の負荷を変調するための負荷変調部と、
    前記負荷変調部を制御する受電制御装置と、
    を有することを特徴とする受電装置。
  2. 請求項1記載の受電装置であって、
    前記整流部は、複数のダイオードよって構成される全波整流部であることを特徴とする受電装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の受電装置であって、
    前記整流部は、複数の同期整流素子を含む全波同期整流部であることを特徴とする受電装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の受電装置であって、
    前記負荷変調部は、負荷変調素子としての抵抗と、スイッチング素子と、を含み、前記スイッチング素子のスイッチングは、前記受電装置から前記送電装置に送信されるデータに基づいて、前記受電制御装置によって制御されることを特徴とする受電装置。
  5. 請求項1記載の受電装置であって、
    前記整流部は、複数のダイオードよって構成される全波整流部、または複数の同期整流素子を含む全波同期整流部であり、
    前記負荷変調部は、負荷変調素子としての抵抗と、スイッチング素子と、を含み、前記スイッチング素子のスイッチングは、前記受電装置から前記送電装置に送信されるデータに基づいて、前記受電制御装置によって制御され、かつ、
    前記負荷変調部における、前記負荷変調素子としての抵抗のインピーダンス値と前記スイッチング素子のオン時の等価インピーダンスとを合計したインピーダンス値は、前記全波整流部を構成する前記複数のダイオードの各々のオン時の等価インピーダンス値または前記全波同期整流部を構成する前記複数の同期整流素子の各々のオン時の等価インピーダンス値よりも大きく設定されることを特徴とする受電装置。
  6. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の受電装置であって、
    前記負荷変調部は、負荷変調素子としてのコンデンサーまたは負荷変調素子としてのコンデンサーおよび抵抗と、スイッチング素子と、を含み、前記スイッチング素子のスイッチングは、前記受電装置から前記送電装置に送信されるデータに基づいて、前記受電制御装置によって制御されることを特徴とする受電装置。
  7. 請求項1記載の受電装置であって、
    前記整流部は、前記整流部の出力ノードから得られる高電位電源電圧と低電位電源電圧との間に直列に接続された、高電位電源電圧側の第1整流素子および低電位電源電圧側の第2整流素子と、高電位電源電圧側の第3整流素子および低電位電源電圧側の第4整流素子と、を含み、少なくとも前記第2整流素子および前記第4整流素子は、同期整流素子で構成され、
    前記負荷変調部は、負荷変調素子としての抵抗またはコンデンサーと、スイッチング素子と、を含み、前記スイッチング素子のスイッチングは、前記受電装置から前記送電装置に送信されるデータに基づいて、前記受電制御装置によって制御され、
    前記同期整流素子と前記スイッチング素子とは、同一の製造方法によって形成された同一構造のトランジスターであることを特徴とする受電装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の受電装置であって、
    前記受電装置は、通常送電期間において、前記送電装置から前記1次コイルおよび前記2次コイルを経由して伝送される前記電力を給電対象の負荷に供給し、
    かつ、前記通常送電期間において、前記負荷変調部の負荷変調によって通信データを前記送電装置に送信する場合には、前記給電対象の負荷への給電を停止することなく前記負荷変調を実行する、ことを特徴とする受電装置。
  9. 請求項8記載の受電装置であって、
    前記負荷変調部における消費電力と、前記給電対象の負荷における消費電力との合計が前記無接点電力伝送システムの仕様で定められる定格電力値を超えないことを特徴とする受電装置。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれかに記載の受電装置を含む電子機器。
  11. 1次コイルと、送電装置と、2次コイルと、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の受電装置と、を含むことを特徴とする無接点電力伝送システム。
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