JP2010245188A - 回路モジュール、その放熱構造、その製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】放熱性を向上することのできる樹脂封止型の回路モジュール、その放熱構造、回路モジュールの製造方法を提供する。
【解決手段】電子部品40のうち、パワー半導体素子41が、リードフレーム11の一部であるダイパッド23の一面上に固定されて、電極の一方がダイパッド23と連結されたリード20に電気的に接続されている。残りの電子部品42は、配線基板43に実装されており、配線基板43は、リード20のうちの少なくとも一部に固定された状態で、封止樹脂13により封止されている。そして、ダイパッド23は、パワー半導体素子41の固定面が封止樹脂13により封止され、固定面の裏面が封止樹脂13から露出されるとともに電気絶縁化されている。
【選択図】図1
【解決手段】電子部品40のうち、パワー半導体素子41が、リードフレーム11の一部であるダイパッド23の一面上に固定されて、電極の一方がダイパッド23と連結されたリード20に電気的に接続されている。残りの電子部品42は、配線基板43に実装されており、配線基板43は、リード20のうちの少なくとも一部に固定された状態で、封止樹脂13により封止されている。そして、ダイパッド23は、パワー半導体素子41の固定面が封止樹脂13により封止され、固定面の裏面が封止樹脂13から露出されるとともに電気絶縁化されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、パワー半導体素子を含む複数の電子部品により構成された回路が樹脂封止されてなる回路モジュール、該回路モジュールの放熱構造、該回路モジュールの製造方法に関するものである。
近年、小型化(搭載性)、高気密性、耐久性、コストなどの観点から、複数の電子部品による回路(回路基板)をケース内に収容してなる回路装置に代えて、上記回路を樹脂封止し、回路と電気的に接続されたリードの一部位を封止樹脂から露出してなる回路モジュール(樹脂封止型回路モジュール)が提案されている。
例えば特許文献1に示される自動車用電子回路装置では、金属材料からなるベースの一面上に、素子実装面の裏面を搭載面として基板が接着固定され、この基板が封止樹脂によって封止されている。一方、ベースは、その一部、具体的には基板接着面の裏面、が封止樹脂から露出されており、ベースが、封止樹脂によりハーフモールドされている。
特許文献2に示される樹脂封止形電力半導体装置では、回路を構成する電子部品のうち、IGBTや縦型MOSFETなど、他の電子部品よりも発熱量の大きなパワー半導体素子が、フレーム部(リードフレーム)の一部であるダイパッドの上面にろう材を介して固定されている。一方、パワー半導体素子を除く電子部品は基板に実装され、該基板はリードに固定されている。そして、ダイパッド、基板、及びパワー半導体素子を含む電子部品が、封止樹脂により一体的に封止されている。
また、特許文献3に示される半導体装置では、上記した特許文献2の構成において、ダイパッドにおけるパワー半導体素子の固定面の裏面側に、ろう材を介して絶縁部材が固定されている。そして、絶縁部材におけるろう材との接触面の裏面が、封止樹脂から露出されており、絶縁部材が、封止樹脂によりハーフモールドされている(図8及び図9参照)。
ところで、回路モジュールが、自動車のエンジン周辺などの高温環境に配置される場合、放熱性が十分でないと、電子部品、特にそれ自身が発熱する上記パワー半導体素子、の耐熱保障温度を超えてしまうという問題が生じる。
例えば、排出ガス削減や燃費向上の規制が強化されるに伴い、筒内燃料噴射エンジン(ガソリン直噴、ディーゼル)が増加する傾向にあり、燃焼改善による燃費向上及び排出ガス削減のために、多段噴射制御の高機能化が図られている。一方、この多段噴射化に伴い筒内燃料噴射回路の発熱量は増大しており、その熱を効果的に逃がすことが課題となっている。また、筒内燃料噴射回路は、自動車のエンジンルーム内、またはオンエンジンの高温環境に搭載される。したがって、筒内燃料噴射回路の回路モジュールでは、放熱性が十分でないと、パワー半導体素子などが故障する恐れがある。
これに対し、特許文献1に記載の回路モジュールの構成では、電子部品の熱が、絶縁基材を含む基板を介してベースに伝達されるため、放熱性としては不十分である。
また、特許文献2に記載の回路モジュールの構成では、パワー半導体素子が固定されたダイパッドが、封止樹脂によってフルモールドされており、パワー半導体素子の熱が、熱伝導率の低い封止樹脂(一般にエポキシ樹脂)を介して外部に放熱される。したがって、放熱性としては不十分である。
また、特許文献3に記載の回路モジュールの構成では、パワー半導体素子の熱が、ろう材、ダイパッド、ろう材、及び絶縁部材を介して外部に放熱されるようになっている。すなわち、パワー半導体素子から外部までの伝熱経路(放熱経路)が長くなっている。また、パワー半導体素子と外部との間に4つの部材が存在するため、隣接する部材境界での接続状態による熱伝達ロスが生じやすくなっている。さらには、絶縁部材の厚みは、ろう付け性(作業性)を考慮しなければならず、ろう付けできる所定の厚み以上としなければならない。したがって、放熱性としては不十分である。
本発明は上記問題点に鑑み、放熱性を向上することのできる樹脂封止型の回路モジュール、回路モジュールの放熱構造、回路モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、対をなす電極間に電流が流れるパワー半導体素子を含む複数の電子部品により回路が構成され、電子部品が封止樹脂により一体的に封止されるとともに、リードフレームの一部である複数のリードが回路と電気的に接続され、リードの一部位が封止樹脂から露出された回路モジュールであって、複数の電子部品のうち、パワー半導体素子が、リードフレームの一部であり、一部のリードに連結されたダイパッドの一面上に固定されて、電極の一方が該ダイパッドと連結されたリードに電気的に接続され、残りの電子部品が配線基板に実装されており、配線基板は、リードのうちの少なくとも一部に固定された状態で、封止樹脂により封止され、ダイパッドにおいて、パワー半導体素子の固定面が封止樹脂により封止され、固定面の裏面が封止樹脂から露出されるとともに電気絶縁化されていることを特徴とする。
本発明では、回路を構成する電子部品のうち、他の電子部品よりも発熱量の大きいパワー半導体素子を、リードフレームの一部であるダイパッドに固定しており、ダイパッドにおけるパワー半導体素子の固定面の裏面を、封止樹脂から露出させている。すなわち、ダイパッドが封止樹脂によりハーフモールドされ、パワー半導体素子の熱が、ダイボンド材及びダイパッドを介して外部に放熱されるようになっている。
また、ダイパッドの裏面を電気絶縁化しているため、回路に対しての電気絶縁性を確保しつつ、電気絶縁部位の厚みを極力薄くすることができる。さらには、従来のように、ダイパッドと電気絶縁部位(従来は絶縁部材)との間に、接着部材などが介在されることもない。以上から、本発明によれば、従来の樹脂封止型の回路モジュールよりも、放熱性を向上することができる。
なお、ダイパッドの裏面を電気絶縁化しているので、パワー半導体素子の熱を、ダイパッドを介して上記外部としての放熱部材(後述する請求項12−15参照)に放熱する際に、漏電を抑制することができる。
また、ダイパッドがリードフレームの一部として構成されているので、ダイパッドを別部材とする構成に比べてコストを低減することもできる。
また、パワー半導体素子をダイパッドに固定するため、配線基板に実装する電子部品数を低減し、配線基板の体格を小型化することができる。これによっても、全ての電子部品が配線基板に実装される構成に比べて、コストを低減することができる。
請求項2に記載のように、パワー半導体素子として、対をなす電極が、半導体基板の表裏面に分けて配置された構成を採用することができる。この場合、はんだ等の導電性のダイボンド材により、一方の電極とダイパッドとを電気的に接続するとともにパワー半導体素子をダイパッドに機械的に接続(固定)することができる。
電気絶縁化としては、請求項3に記載のように、ダイパッドの裏面に成膜された、封止樹脂よりも熱伝導率の高い電気絶縁膜を採用することができる。このように電気絶縁膜の成膜によれば、回路に対しての電気絶縁性を確保しつつ、ダイパッドの裏面における電気絶縁部位(成膜した電気絶縁膜)の厚みを極力薄くすることができる。したがって、熱伝導率が封止樹脂よりも高い効果とも相俟って、放熱性を向上することができる。
電気絶縁膜としては、例えば請求項4に記載のように、SiCN膜を採用することができる。また、請求項5に記載のように、Al2O3膜、AlN膜、Si3N4膜のいずれかを採用することもできる。前者の電気絶縁膜の場合、例えばCVD法を用いることで、ダイパッドの裏面に成膜することができる。後者の電気絶縁膜の場合、平均径がサブミクロンオーダの超微粉体を加熱し、高速でダイパッドの裏面に吹き付けることで成膜することができる。
請求項6に記載のように、リードフレームが、リードとは電気的に分離され、一部位が封止樹脂から露出されたフランジを複数含み、各フランジの露出部位に固定用の螺子孔若しくは切り欠き部が設けられた構成とすると良い。
これによれば、パワー半導体素子の熱を、ダイパッドを介して放熱部材に放熱する構成において、放熱部材にフランジを螺子固定することで、ダイパッドの裏面を放熱部材にしっかりと接触(密着)させることができる。また、ダイパッドと放熱部材との間に、他の伝熱部材を介在させなくともよく、パワー半導体素子と放熱部材との間には、ダイボンド材及びダイパッドの2つの部材が介在されるのみである。したがって、放熱性を向上することができる。また、コストを低減することもできる。
請求項7に記載のように、ダイパッドが、パワー半導体素子の固定面におけるパワー半導体素子の周辺に、溝部又は突起部を有する構成としても良い。好ましくは、請求項8に記載のように、溝部又は突起部が、パワー半導体素子の周囲に設けられた構成とすると良い。
これによれば、パワー半導体素子をダイパッドに固定する導電性のダイボンド材が、ダイパッドの裏面側まで濡れ広がるのを抑制することができる。すなわち、放熱部材への漏電を抑制することができる。なお、溝部はダイボンド材を貯留し、突起部はダムとなってダイボンド材を堰き止めることで、濡れ広がりを抑制する。
また、封止樹脂が溝部に配置されると、アンカー効果によって封止樹脂の剥離を抑制することもできる。すなわち、封止樹脂による封止の信頼性を向上することもできる。なお、溝部と突起部とでは、溝部のほうが、リードフレームの一部であるダイパッドに設けやすい。
請求項9に記載のように、ダイパッドが、パワー半導体素子の固定面として、パワー半導体素子が固定された固定領域と、該固定領域に隣接し、封止樹脂の成形時に押圧ピンによって押圧される領域とを有する構成とすると良い。
これによれば、トランスファ成形法により封止樹脂を成形する際に、ダイパッドの一部を押圧ピンによって押さえつけ、ダイパッドの裏面を金型の内面に密着させることができる。したがって、ダイパッドの裏面上に封止樹脂の樹脂バリが生じるのを抑制することができる。また、樹脂バリを抑制することで、ダイパッドと放熱部材との密着性も向上するため、放熱部材に放熱する構成において、放熱性を向上することができる。
請求項10に記載のように、配線基板の一面上に電子部品が実装され、ダイパッドが連結されたリードを除くリードが、配線基板における電子部品実装面の裏面側で、対応するランドにはんだ付けされた構成としても良い。
これによれば、電子部品実装面の裏面側でリードと配線基板を電気的に接続するので、ダイパッドが連結されたリードを除くリードが、電子部品実装面側で、ワイヤを介して配線基板の対応するランドと接続される構成に比べて、配線基板の体格を小型化することができる。
その際、請求項11に記載のように、ダイパッドが連結されたリードを除くリードのうち、電源電位供給用のリード及びGND電位供給用のリードが、複数のランドと接続された構成とすると、配線基板に実装された電子部品への電源電位及びGND電位の供給が低インピーダンスとなり、ノイズ耐量を向上することができる。
次に、請求項12に記載の発明は、回路モジュールを、金属材料からなる放熱部材に接続してなる回路モジュールの放熱構造であって、ダイパッドの裏面が、放熱部材に直接的に接触していることを特徴とする。
本発明によれば、パワー半導体素子の熱を、ダイボンド材及びダイパッドの2つの部材を介して放熱部材に放熱することができる。また、ダイパッドの裏面を電気絶縁化している。したがって、上記したように、放熱性を向上することができる。また、金属材料からなる放熱部材に直接接触させても、漏電を抑制することができる。
なお、請求項13に記載のように、ダイパッドの裏面が、導電性接着剤を介して放熱部材に接触する構成としても良い。この場合、ダイボンド材及びダイパッドとともに導電性接着剤を介して、パワー半導体素子の熱を放熱部材に放熱することとなる。したがって、請求項12より放熱性が若干劣るものの、従来よりも放熱性を向上することができる。また、導電性接着剤により、ダイパッドと放熱部材とを機械的に接続(固定)することもできる。
請求項14に記載のように、電子制御装置において、内部に回路基板が収容された筐体を放熱部材とし、回路モジュールが筐体内に収容され、ダイパッドの裏面の反対側を搭載側として回路基板に実装された構成としても良い。
これによれば、電子制御装置を構成する筐体を放熱部材としながら、筐体内に回路モジュールを収容させることができる。すなわち、回路モジュールと電子制御装置とが一体化された統合装置とすることができる。
ところで、上記したように、排出ガス削減や燃費向上の規制が強化されるに伴い、筒内燃料噴射エンジン(ガソリン直噴、ディーゼル)が増加する傾向にあり、燃焼改善による燃費向上及び排出ガス削減のために、多段噴射制御の高機能化が図られている。一方、この多段噴射化に伴い筒内燃料噴射回路の発熱量は増大しており、その熱を効果的に逃がすことが課題となっている。また、筒内燃料噴射回路は、自動車のエンジンルーム内、またはオンエンジンの高温環境に搭載される。したがって、上記した発明は、請求項15に記載のように、回路として自動車における筒内燃料噴射装置の駆動回路を備えた回路モジュールと、電子制御装置としてのエンジン用電子制御装置の組み合わせに好適である。
次に、請求項16に記載の発明は、対をなす電極間に電流が流れるパワー半導体素子を含む複数の電子部品により回路が構成され、電子部品が封止樹脂により一体的に封止されるとともに、リードフレームの一部である複数のリードが回路と電気的に接続され、リードの一部位が封止樹脂から露出された回路モジュールの製造方法であって、一面上にパワー半導体素子が固定され、裏面が電気絶縁化されたダイパッドを備えるリードフレームと、パワー半導体素子を除く電子部品が実装された配線基板とを準備する工程と、配線基板を、ダイパッドを除くリードフレームの一部位に固定した状態で、金型のキャビティ内に保持するとともに、ダイパッドにおけるパワー半導体素子の固定面のうち、パワー半導体素子が固定された固定領域に隣接する領域を、金型の押圧ピンによって押圧して、ダイパッドの裏面を金型の内面に密着させ、この状態で、キャビティ内に熱硬化性樹脂を充填して固化させ、封止樹脂とするトランスファ成形工程と、を有することを特徴とする。
本発明の作用効果は、上記した請求項9に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る回路モジュールの概略構成を示す断面図である。図2は、図1に示す回路モジュールと電子制御装置とを一体化した電子装置の概略構成を示す平面図である。図2では、筐体を構成する上ケース及び下ケースのうち、上ケースを外した状態を示している。図3は、図2のIII−III線に沿う断面図である。図4は、回路モジュールを構成するリードフレームの平面図であり、(a)は素子実装面側、(b)は素子実装面の裏面側を示している。図5は、回路モジュールの回路構成を示す図である。図6は、リードフレームにパワー半導体素子を固定(ダイマウント)した状態を示す平面図である。図7は、電子部品の実装された配線基板を固定するとともに、回路とリードとを電気的に接続した状態を示す平面図であり、(a)は素子実装面側、(b)は素子実装面の裏面側を示している。図8は、樹脂封止した状態を示す平面図であり、(a)は素子実装面側、(b)は素子実装面の裏面側を示している。なお、図4、図6〜図8では、リードフレームの不要部分を除去する前の状態を図示している。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る回路モジュールの概略構成を示す断面図である。図2は、図1に示す回路モジュールと電子制御装置とを一体化した電子装置の概略構成を示す平面図である。図2では、筐体を構成する上ケース及び下ケースのうち、上ケースを外した状態を示している。図3は、図2のIII−III線に沿う断面図である。図4は、回路モジュールを構成するリードフレームの平面図であり、(a)は素子実装面側、(b)は素子実装面の裏面側を示している。図5は、回路モジュールの回路構成を示す図である。図6は、リードフレームにパワー半導体素子を固定(ダイマウント)した状態を示す平面図である。図7は、電子部品の実装された配線基板を固定するとともに、回路とリードとを電気的に接続した状態を示す平面図であり、(a)は素子実装面側、(b)は素子実装面の裏面側を示している。図8は、樹脂封止した状態を示す平面図であり、(a)は素子実装面側、(b)は素子実装面の裏面側を示している。なお、図4、図6〜図8では、リードフレームの不要部分を除去する前の状態を図示している。
本実施形態では、樹脂封止型の回路モジュールとして、筒内燃料噴射装置の駆動回路が構成された筒内燃料噴射回路モジュールの例を示す。また、回路モジュールに対する放熱部材を備えた電子制御装置として、車両のエンジンECU(Electric Control Unit)の例を示す。
先ず、回路モジュールの概略構成について説明する。図1に示すように、回路モジュール10は、要部として、リードフレーム11、回路12(を構成する部材)、封止樹脂13を有している。
リードフレーム11は、回路12の構成部材を搭載(支持)するとともに、回路12と外部機器(例えば電子制御装置60)との電気的な接続を中継する機能を果たすものであり、例えばリン青銅などの銅系の板を、プレス加工や金属エッチングしてなる。なお、リードフレーム11の板厚は全域で均一であることが好適であるが、部分的に板厚が異なっても良い。図4に示すように、リードフレーム11は、要部として、複数本のリード20と複数のダイパッド23を有している。
リード20は、回路12(を構成する電子部品や配線基板43のランド)と外部機器との電気的な接続を中継する機能を果たすものであり、封止樹脂13によって封止されるインナーリード部21と、封止樹脂13から外部に露出されて、外部機器と接続されるアウターリード部22を有している。そして、インナーリード部21側の端部で、はんだやワイヤを介して、回路12に接続されている。すなわち、回路12との接続部位は、封止樹脂13によって封止されている。なお、図4では、封止樹脂13の外形線を破線で示している。
本実施形態では、複数のリード20として、インナーリード部21の先端(アウターリード部22とは反対側)にダイパッド23が連結された複数のリード20a、回路12に電源電位を供給するための電源供給用リード20b、回路12にGND電位を供給するためのGND供給用リード20c、及び上記リード20a〜20cを除く複数のリード20を含んでいる。
具体的には、図4に示すように、平面略矩形状のリードフレーム11において、互いに対向する2辺(紙面横方向に沿う2辺)の一方には、その中央領域に複数のリード20aが辺に沿って配列(紙面横方向に配列)されている。また、横方向に沿って配列された複数のリード20aの両端には、電源供給用リード20bを構成する1本のリード20がそれぞれ配置され、両リード20におけるインナーリード部21の先端が、横方向に沿って伸びる連結部位によって連結されて、平面略コの字状の電源供給用リード20bとなっている。そして、平面略コの字状の電源供給用リード20bにより、複数のリード20aが囲まれた構成となっている。
同様に、互いに対向する2辺の他方には、その中央領域に複数のリード20aが辺に沿って配列(紙面横方向に配列)されている。また、横方向に沿って配列された複数のリード20aの両端には、GND供給用リード20cを構成する1本のリード20がそれぞれ配置され、両リード20におけるインナーリード部21の先端が、横方向に沿って伸びる連結部位によって連結されて、平面略コの字状のGND供給用リード20cとなっている。そして、平面略コの字状のGND供給用リード20cにより、複数のリード20aが囲まれた構成となっている。
一方、平面略矩形状のリードフレーム11において、互いに対向する残りの2辺(紙面縦方向に沿う2辺)には、リード20a〜20cを除く複数のリード20、すなわち、インナーリード部21の先端が、配線基板43の対応するランドとそれぞれ接続される複数のリード20が、辺に沿ってそれぞれ配列(紙面縦方向に配列)されている。
ダイパッド23は、回路12を構成する複数の電子部品40のうち、他の電子部品42よりも動作時の発熱量が大きいパワー半導体素子41が固定される部位であり、該素子41を固定すべく、他のリード20の部位よりも幅広となっている。また、ダイパッド23は、パワー半導体素子41が固定される固定領域23aと、リード20a側で固定領域23aに隣接し、封止樹脂13の成形時に、押圧ピンによって押圧される押圧領域23b(空きスペース)を有している。
また、図1及び図4(b)に示すように、ダイパッド23は、素子固定面の裏面が電気絶縁化(電気絶縁処理)されている。この電気絶縁化は、接着材などを介して電気絶縁部材(絶縁板)を固定するものは含まない。例えば、裏面に成膜した電気絶縁膜24を採用することができる。本実施形態では、電気絶縁膜24の一例として、CVD法を用いることにより、厚さ10〜20μm程度のSiCN膜を各ダイパッド23の裏面全面にそれぞれ成膜(堆積形成)している。なお、電気絶縁膜24としては、SiCN膜に限定されるものではない。例えば、Al2O3膜、AlN膜、Si3N4膜のいずれかを採用することもできる。この場合、平均径がサブミクロンオーダの超微粉体を加熱し、高速でダイパッドの裏面に吹き付けることで成膜することができる。さらには、ダイパッド23の裏面側を選択的に酸化処理して、金属酸化物による電気絶縁膜24を形成することで、ダイパッド23の裏面を電気絶縁化しても良い。
一方、図4(a)に示すように、ダイパッド23の素子固定面には、素子の固定領域23aの端部に溝25が形成されている。この溝25は、パワー半導体素子41をダイパッド23に固定する際に、導電性を有するダイボンド材(例えばはんだ)を貯留して、ダイパッド23の裏面側まで濡れ広がるのを抑制するためのものである。また、溝25がダイボンド材によって完全に埋まっていなければ、アンカー効果によって封止樹脂13の剥離を抑制することもできる。このような溝25は、固定領域23aの端部(縁部)において、パワー半導体素子41の固定部位の周辺に設けられていれば良く、好ましくは固定部位の周囲に設けられると良い。本実施形態では、各素子の固定部位をそれぞれ取り囲むように、環状の溝25が形成されている。なお、溝25に代えて突起を採用しても、溝25と同様の効果を期待することができるが、溝25のほうが、金属板を加工してリードフレーム11とする際に、同時に形成しやすい。
また、リードフレーム11は、上記したリード20及びダイパッド23以外にも、回路モジュール10を、電子制御装置60に固定するためのフランジ26を複数有している。回路モジュール10の状態で、フランジ26は、リード20(及びダイパッド23)とは電気的に分離され、一部位が封止樹脂13から露出されている。そして、フランジ26の露出部位には、電子制御装置60にねじ固定するための切り欠き部27がそれぞれ形成されている。なお、切り欠き部27に代えて貫通孔を採用することもできる。本実施形態では、平面矩形状のリードフレーム11において、4隅にフランジ26が設けられている。
また、フランジ26の素子実装面側及び裏面側の両面において、封止樹脂13により被覆される部位には、アンカー効果により封止樹脂13との密着性を向上するための溝28が形成されている。また、封止樹脂13からの剥離を抑制するための貫通孔である大径のロックホール29が形成されている。本実施形態では、ロックホール29の一部のみが、封止樹脂13によって被覆されるようになっている。
また、リード20a〜20cを除くリード20、ダイパッド23、及びフランジ26には、封止樹脂13により被覆される部位に、封止樹脂13から抜け落ちるのを抑制するための、ロックホール29よりも小径のロックホール30が形成されている。
なお、図4(a),(b)に示すように、リードフレーム11は、封止樹脂13の成形後に不要部分を除去するまで、タイバー31を含む連結部位を有している。このタイバー31などの連結部位は、封止樹脂13の成形(トランスファ成形)時に、樹脂圧によって、リードフレーム11がねじれ変形し、各リード20やフランジ26などが所望の位置からずれるのを抑制するためのものである。このタイバー31などの連結部位は、リードフレーム11における不要部位として、封止樹脂13の成形後に除去される。すなわち、図1に示す回路モジュール10の状態で、リードフレーム11は、タイバー31などの連結部位を有していない。
回路12は、電子部品40、配線基板43の配線(ランドを含む)、及びワイヤ44,45やはんだなどの接続部材によって構成されている。また、電子部品40として、半導体基板の表裏面に対をなす電極が分けて配置され、両電極間、すなわち半導体基板の厚み方向に電流が流れる構成のパワー半導体素子41と、例えば抵抗、コンデンサ、ICなど、その他の電子部品42とを含んでいる。上記パワー半導体素子41は、電子部品42よりも動作時の発熱量が大きいものであり、本実施形態では、図5及び図6に示すように、ダイオード80〜84と、IGBTや縦型のMOSFETなどに代表されるパワースイッチング素子85〜95を有している。
次に、回路12の構成について説明する。図5に示す回路12は、ソレノイドインジェクタの駆動回路となっており、符号96は制御ICを示している。なお、図5に示す破線は、回路モジュール10、すなわち回路12の範囲を示している。以下においては、ソレノイド式の燃料噴射装置の駆動回路の例を示すが、回路12としては、ピエゾ式の燃料噴射装置の駆動回路を採用することもできる。
後述する電子制御装置60の回路基板62に実装されたマイコン63からの信号に従い、電子部品42である制御IC96が、各インジェクタ110〜115を駆動する。駆動電圧の充電制御は、パワースイッチング素子85をオン/オフさせることで、コンデンサ71にエネルギーを充電する。そして、パワースイッチング素子86,87をオンさせ、コンデンサ71に蓄積したエネルギーを開放し、インジェクタ110〜115に電流を流す。これにより、インジェクタ110〜115を開弁させる。次いでパワースイッチング素子88,89をオンさせ、インジェクタ110〜115に通電し、開弁状態を保持する。そして、パワースイッチング素子90〜95を選択的にオン/オフさせることで、気筒毎の多段噴射を制御するようになっている。
なお、ダイオード80は充電電流を整流し、ダイオード81,83は開弁保持電流を整流する。また、ダイオード82,84はインジェクタ110〜115をオフした時の逆起電力を還流させる。
回路12を構成する電子部品40のうち、パワー半導体素子41、すなわち、ダイオード80〜84及びパワースイッチング素子85〜95は、図6に示すように、リードフレーム11におけるダイパッド23の固定領域23aであって、溝25内に固定(ダイボンド)されている。本実施形態では、パワースイッチング素子86とダイオード81,82、パワースイッチング素子87とダイオード83,84が、それぞれ同一のダイパッド23に固定されており、それ以外のパワースイッチング素子85,88〜95及びダイオード80は、1つのダイパッド23につき1つずつ(個別に)固定されている。図示しないダイボンド材としては、パワー半導体素子41の裏面側(固定面側)の電極とリード20aとを電気的に接続すべく、はんだや導電性接着剤などを採用することができる。本実施形態では、ダイボンド材としてPbフリーはんだを採用している。はんだなどのように、ダイパッド23の表面を濡れ広がるダイボンド材を用いた場合、ダイパッド23の裏面側にダイボンド材が濡れ広がり、放熱部材(電子制御装置60の筐体)との電気絶縁性を確保できない恐れがあるが、本実施形態では、上記した溝25により、ダイボンド材の濡れ広がりを抑制するようになっている。
一方、パワー半導体素子41を除く電子部品42のうち、ワイヤやはんだを介して配線基板43に実装されるものについては、図7(a)に示すように、配線基板43の一面43a上に実装(固定)されている。すなわち、電子部品42の大部分は、配線基板43の一面43a上に実装されている。配線基板43は、セラミックや樹脂などの絶縁基材に配線を配置してなるものであり、その層数は特に限定されるものではない。本実施形態では、樹脂基板よりも一般的に放熱に有利なセラミック多層基板を採用している。配線基板43に対する電子部品40の電気的な接続方法も特に限定されるものではない。本実施形態では、パワー半導体素子41が、Alからなるワイヤ44を介して、配線基板43の一面43aに設けられた対応するランドと電気的に接続されており、電子部品42としての制御IC96は、Auからなるワイヤ45を介して、配線基板43の一面43aに設けられた対応するランドと電気的に接続されている。また、チップ抵抗などの電子部品42は、はんだや、銀ペーストなどの導電性接着剤を介して、配線基板43の一面43aに設けられた対応するランドと電気的に接続されている。なお、制御IC96についても、はんだや、銀ペーストなどの導電性接着剤を介して、配線基板43の一面43a上の対応するランドと電気的に接続された構成(所謂フリップチップ接続)とすることができる。
配線基板43の裏面43bには、図7(b)に示すように、印刷による厚膜抵抗46と、リード20との接続用のランドが形成されている。すなわち、一面43aと裏面43bとでは、裏面43bのほうが、スペースに余裕がある。なお、電子部品42として、厚膜抵抗46を有さない構成としても良く、その場合には、電子部品42が、配線基板43の一面43aのみに配置されることとなる。
そして、リード20のうち、電源供給用リード20b、GND供給用リード20c、及びリード20a〜20cを除くリード20、の各インナーリード部21が、配線基板43の裏面43bに形成された対応するランドと、はんだを介して接続されている。より具体的には、電源供給用リード20b及びGND供給用リード20cのうち、横方向に沿って伸びる各連結部位が、複数のランドにはんだ付けされている。これにより、低インピーダンスで電源供給、及びグランドをとるようになっている。また、これら電源供給用リード20b及びGND供給用リード20cにより、配線基板43が主としてリードフレーム11上に支持(固定)された構造となっている。一方、リード20a〜20cを除く各リード20は、対応するランドに1対1ではんだ付けされている。
なお、電源供給用リード20b、GND供給用リード20c、及びリード20a〜20cを除くリード20と配線基板43のランドとの接続は、配線基板43の裏面43b側に限定されるものではない。例えば配線基板43の一面43a上において、電源供給用リード20b、GND供給用リード20c、及びリード20a〜20cを除くリード20と、対応するランドとを電気的に接続することもできる。しかしながら、図7(b)に示すように、本実施形態では、配線基板43の裏面43bに、電子部品42として、印刷形成された厚膜抵抗46のみを有しており、裏面43b側に空きスペースがある。したがって、上記接続構造を採用することで、配線基板43の体格を小型化することができる。
封止樹脂13は、熱硬化性樹脂を成形してなり、回路12を被覆・保護するものである。本実施形態では、封止樹脂13がエポキシ樹脂をトランスファ成形してなり、図1及び図8(a),(b)に示すように、リード20のインナーリード部21、ダイパッド23の一部、フランジ26の一部、電子部品40、配線基板43、ワイヤ44,45を被覆している。そして、ダイパッド23の一部、より詳しくはダイパッド23における素子固定面全域が封止樹脂13により被覆され、素子固定面の裏面全域(電気絶縁膜24)が封止樹脂13の外部に露出されて、ダイパッド23がハーフモールド構造となっている。なお、ダイパッド23において、素子固定面と裏面とを繋ぐ側面については、封止樹脂13によって被覆されても良いし、露出されてもよいが、本実施形態では、側面全域も封止樹脂13によって被覆されている。このようなハーフモールド構造とすると、ダイパッド23から、封止樹脂13を介さずに直接外部(放熱部材)へ放熱できるので、放熱性をより向上することができる。
次に、電子制御装置60について説明する。図2及び図3に示すように、電子制御装置60は、要部として、内部空間61aを有するケース61と、上記内部空間61aに収容された回路基板62と、を有している。
ケース61は、特許請求の範囲に記載の筐体に相当し、内部空間61aに回路基板62を収容すべく、アルミニウム、鉄等の金属材料からなる複数の部材により構成されている。本実施形態においては、図3に示すように、ケース61が、主として回路基板62の表面62a側に位置する上ケース64と、主として回路基板62の裏面62b側に位置する下ケース65との2つの部材によって構成されている。上ケース64は、一面が開放された箱状とされており、下ケース65は、上ケース64の開放面を閉塞する略矩形板状の底の浅い箱状となっている。そして、上ケース64と下ケース65とを組み付けることで、回路基板62を収納する内部空間61aを備えたケース61となっている。すなわち、回路基板62の厚さ方向が、ケース64,65の嵌合方向とほぼ一致している。本実施形態では、アルミニウムからなる両ケース64,65における環状の縁部64a,65a(図2では下ケース65の縁部65aのみを図示)を互いに重ね合わせた状態で、螺子締結することで、ケース61が構成されるようになっている。
回路基板62は、絶縁基材に配線が配置されてなる配線基板に、電子部品を実装してなるものであり、上記電子部品や配線によって制御回路が構成されている。本実施形態では、回路基板62の表面62aに、図示しない複数の電子部品が実装されている、一方、回路基板62の裏面62bにも、コネクタ66などの電子部品が実装されている。このコネクタ66は、回路基板62に構成された回路と外部機器とを電気的に接続する中継機能を果たすものであり、図示しない端子の一端が回路基板62の対応するランドと接続され、端子の他端が、ケース61に設けられた図示しない窓部を介して外部と接続可能となっている。なお、コネクタ66(図示しない端子)などの電子部品と、回路基板62に対応するランドとの接続は、リフローはんだ付け(表面実装)、フローはんだ付け(挿入実装)、ワイヤボンディング、抵抗溶接、レーザ溶接など、周知の実装方法を適宜採用することができる。
また、回路基板62の裏面62bには、上記した回路モジュール10も実装されている。本実施形態では、図3に示すように、リード20のアウターリード部22の端部が、回路基板62の裏面62bに設けられた対応するランドにリフローはんだ付けされている。なお、リード20の実装は、リフローはんだ付け(表面実装)に限定されるものではなく、フローはんだ付け(挿入実装)を採用することもできる。
また、下ケース65の内面65bには図示しない螺子孔が設けられており、回路モジュール10のフランジ26は、上記螺子孔に螺子67を螺合することで、図3に示すように、下ケース65の内面65bに固定されている。そして、この固定状態で、回路モジュール10のダイパッド23の裏面、すなわち電気絶縁膜24が、下ケース65の内面65bにしっかりと接触(密着)している。
なお、図2に示す符号68は、回路基板62における螺子67の直上部位に設けられた、螺子67を組み付けるための貫通孔である。この貫通孔68により、回路基板62に回路モジュール10を実装(リフロー実装)した後で、フランジ26を下ケース65に固定することが可能となっている。符号69は、回路基板62を下ケース64に固定するための螺子であり、この螺子69により、平面矩形状の回路基板62は、その4隅で下ケース64に固定されている。なお、ケース61(下ケース64)への回路基板62の固定は、螺子締結に限定されるものではなく、例えば接着固定を採用することもできる。符号70は、上ケース64と下ケース65を組み付けてケース61とするための螺子孔である。符号71,72は、図5で示したコンデンサ(アルミ電解コンデンサ)とコイルである。これらコンデンサ71及びコイル72は、他の電子部品40に比べて体格が大きいため、回路基板62の配置領域に隣接して下ケース65に設けられた凹部に配置された状態で、下ケース65に接着固定されている。そして、それぞれの端子は、例えばはんだを介して回路基板62に接続されている。なお、コンデンサ71及びコイル72の端子と回路基板62との接続は、はんだ接続以外にも、抵抗溶接やレーザ溶接を採用することもできる。これらコンデンサ71及びコイル72も、ケース61内に収容される。
次に、上記した回路モジュール10の製造方法、及び、回路モジュール10と電子制御装置60とを一体化した電子装置の製造方法について説明する。図9は、封止樹脂を成形するトランスファ成形工程を示す断面図である。なお、図9では、リードフレームの不要部分を除去する前の状態を図示している。
先ず、上記したように、図4(a),(b)に示すリードフレーム11を準備する。そして、準備したリードフレーム11に対し、電子部品40や配線基板43、すなわち回路12を実装する。本実施形態では、先ず図6に示すように、パワー半導体素子41を、対応するダイパッド23の素子固定面11aにおける固定領域23a内にダイボンド(はんだ接合)する。このとき、周囲を溝25によって囲まれるように、パワー半導体素子41を固定領域23aにダイボンドする。
そして、図7(a),(b)に示すように、パワー半導体素子41を除く電子部品42が実装された配線基板43を、厚膜抵抗46の形成された裏面43b側を搭載面として、リードフレーム11の一部上に固定する。詳しくは、電源供給用リード20bの上記連結部位と、対応する配線基板43の複数のランドとをはんだ接合するとともに、GND供給用リード20cの上記連結部位と、対応する配線基板43の複数のランドとをはんだ接合する。さらに、上記はんだ接合とともに、リード20a〜20cを除く複数のリード20の各インナーリード部21の端部と、対応する配線基板43のランドとをはんだ接合する。これにより、配線基板43がリードフレーム11に固定される。リードフレーム11に配線基板43を固定後、図7(a)に示すように、パワー半導体素子41と配線基板43の対応するランドなどとを、ワイヤ44を介して電気的に接続する。
リードフレーム11への回路12の実装後、回路12(電子部品40や配線基板43)が実装されたリードフレーム11を、ダイパッド23の裏面、すなわち電気絶縁膜24が金型120のキャビティ123を構成する内面122aの一部に密着するように保持する。
金型120は、図9に示すように、上型121及び下型122を備えている。上型121、下型122は、それぞれ固定盤若しくは可動盤(いずれも図示略)を有しており、成形機のプラテンに固定されている。上型121には、ゲート(図示略)からキャビティ123内へ充填される樹脂の供給通路としての図示しないスプルー(ランナ)が形成されており、スプルーの上流側には樹脂を投入するための上下方向に延びるポット(図示略)が設けられている。そして、ポットの上方には、プラテン(図示略)の貫通孔を介してポット内に進退可能な図示しないプランジャ(ピストン)が配設されている。また、上型121は、ダイパッド23の押圧領域23bを押圧するために、上型121の貫通孔を介してキャビティ123内に進退可能な押圧ピン124を備えている。
一方、下型122には、キャビティ123内にセットされたリードフレーム11のダイパッド23を負圧により吸引して保持するための吸引孔125が形成されている。この吸引孔125は、配管(図示略)を介して外部の真空ポンプ(図示略)に接続されており、必要に応じて吸引孔125内の圧力が負圧に制御される。
回路12が実装されたリードフレーム11は、上型121と下型122が離間した状態において、下型122の内面(型締めした際にキャビティ123の内面となる下型122の上面)122aに、ダイパッド23の裏面をなす電気絶縁膜24の全体が接するように所定位置に配設され、型締めされる。このとき、押圧ピン124にてダイパッド23の押圧領域23bを押圧することにより、ダイパッド23には図示下方へ向かう力が作用し、ダイパッド23の裏面(電気絶縁膜24)は下型122の内面122aに密着する。なお、本実施形態では、吸引孔125内を負圧にすることにより、ダイパッド23の裏面(電気絶縁膜24)が下型122の内面122aにより確実に密着するようにしている。
図9に示すように、金型120を型締めしてキャビティ123内にリードフレーム11を保持したら、ポットの上端開口部から、トランスファ成形用の樹脂材料からなるタブレット(図示略)を投入する。この樹脂材料としては、熱硬化性樹脂、本実施形態ではエポキシ樹脂、を用いる。詳しくは、エポキシ樹脂に、シリカなどのフィラーや硬化剤に加え、触媒(硬化促進剤)や離型剤などを適宜配合してなるものを用いる。そして、予め、Bステージ状の粉末のエポキシ樹脂を押し固めてタブレットとしている。このように、ポットに投入される樹脂材料をタブレットとすることで、作業性が良好となるとともに、成形樹脂中に空気が混入することを抑制することができる。タブレットは、必要に応じて予熱してから、ポットに投入される。
このとき、金型120の温度は、熱硬化性樹脂の硬化反応に適した温度とする必要がある。キャビティ123内に配設され、インサート成形されるリードフレーム11には、電子部品40や配線基板43がはんだ実装されているため、成形時におけるはんだの溶融を防ぐために、金型120の温度は、熱硬化性樹脂を硬化させつつ、はんだの融点よりも充分に低い温度に設定される。
上記したタブレットを金型120のポット内に投入したら、ポット内にプランジャを下降させ、タブレットを軟化させて液状とし、スプルーを介してゲートからキャビティ123内に充填する。キャビティ123内に充填された液状のエポキシ樹脂は、金型120から受熱して重合し、硬化(固化)する。これにより、封止樹脂13が形成される。なお、押圧ピン124は、封止樹脂13にピン穴が残らないように、所定のタイミングで後退制御される。
次いで、金型120の上型121と下型122とを型開きし、図示しないエジェクタ機構を作動して、リードフレーム11がインサート成形された封止樹脂13を離型する。離型された封止樹脂13には、スプルー(ランナ)内で固化した樹脂、及び、ポット内で固化した樹脂(カル)が一体となっているので、ゲート部で切断してカルおよびランナ部を除去する。この状態が図8(a),(b)に示す状態である。また、リードフレーム11のうち、封止樹脂13から露出する不要部位(タイバー31など)を除去する。これにより、複数のリード20が互いに電気的に分離される。また、各フランジ26は、互いに電気的に分離されるとともに、リード20とも電気的に分離される。以上の工程を経て、図1に示す回路モジュール10を得ることができる。
なお、トランスファ成形工程後、必要に応じて、熱硬化性樹脂を硬化させつつ、はんだの融点よりも充分に低い温度にて、リードフレーム11がインサート成形された封止樹脂13を所定時間加熱し、エポキシ樹脂の重合反応を完結させるようにしても良い。
回路モジュール10の形成後、図2及び図3に示すように、回路基板62の裏面62bの所定位置に、回路モジュール10を実装する。本実施形態では、回路基板62の裏面62bに、コネクタ66などの電子部品及び回路モジュール10をリフローはんだ付けする。そして、表裏面62a,62bに電子部品が実装され、且つ、裏面62bに回路モジュール10が実装された回路基板62を、裏面62bを下にして下ケース65の所定位置に位置決め配置し、この状態で、螺子69にて、回路基板62を下ケース65に固定する。
回路基板62を下ケース65に固定した後、図2に示すように、回路基板62の貫通孔68を介して、螺子67を下ケース64の内面64b側に挿入し、螺子締結により、フランジ26を下ケース65に固定する。これにより、ダイパッド23の裏面、すなわち電気絶縁膜24が、金属からなる下ケース65の内面65bに密着(直接的に接触)する。
そして、下ケース65の開口面を上ケース64にて蓋し、両者64,65を螺子締結することで、回路モジュール10の実装された回路基板62が、ケース61の内部空間61aに収容された電子制御装置60、換言すれば、回路モジュール10と電子制御装置60とを一体化してなる電子装置、を得ることができる。特に本実施形態では、筒内燃料噴射回路モジュールとエンジンECUが一体化された電子装置を得ることができる。
次に、本実施形態に係る回路モジュール10、該回路モジュール10の製造方法、該回路モジュール10の放熱構造(電子制御装置60との一体化構造)の特徴部分について、効果を説明する。先ず本実施形態では、回路12を構成する電子部品40のうち、他の電子部品42よりも発熱量の大きいパワー半導体素子41を、リードフレーム11の一部であるダイパッド23に固定している。そして、ダイパッド23におけるパワー半導体素子41の固定面の裏面を、封止樹脂13から露出させている。すなわち、封止樹脂13によりダイパッド23をハーフモールドし、パワー半導体素子41の熱を、ダイボンド材及びダイパッド23を介して外部に放熱するようにしている。また、ダイパッド23の裏面を電気絶縁化しているため、回路12に対しての電気絶縁性を確保しつつ、放熱部材との電気的な絶縁を確保する電気絶縁部位の厚みを極力薄くすることができる。したがって、本実施形態に示す回路モジュール10によれば、従来の樹脂封止型の回路モジュールよりも、放熱性を向上することができる。
また、本実施形態では、上記したようにダイパッド23の裏面を電気絶縁化している。したがって、ダイパッド23の裏面を、金属材料からなる放熱部材、具体的には電子制御装置60の下ケース65、に直接接触させても、漏電を抑制することができる。また、ダイパッド23の裏面を下ケース65に直接接触させることができるので、パワー半導体素子41から下ケース65への伝熱経路に、配線基板(絶縁基材)や封止樹脂13を含まず、ダイボンド材及びダイパッド23の2つの部材を介在するのみである。これにより、伝熱経路が短く、隣接する部材境界での放熱ロスも少ないので、放熱性をより向上することができる。
さらに、本実施形態では、ダイパッド23の裏面に、封止樹脂13よりも熱伝導率の高い電気絶縁膜24を成膜することで、ダイパッド23の裏面を電気絶縁化している。このように電気絶縁膜24を成膜すると、回路12に対しての電気絶縁性を確保しつつ、ダイパッド23の裏面における電気絶縁部位の厚みを極力薄くすることができる。したがって、放熱性をより向上することができる。
また、本実施形態では、上記したように、電子制御装置60を構成する回路基板62の裏面62bに、ダイパッド23の裏面の反対側(配線基板43の一面43a側)を搭載側として回路モジュール10を実装し、回路モジュール10の実装された回路基板62を、ケース61の内部空間61aに収容するとともに、下ケース65にダイパッド23の裏面(電気絶縁膜24)を直接接触させている。したがって、電子制御装置60を構成するケース61(下ケース65)を放熱部材としながら、ケース61内に回路モジュール10を収容させ、回路モジュール10と電子制御装置60とが一体化された統合装置とすることができる。
なお、上記したように、排出ガス削減や燃費向上の規制が強化されるに伴い、筒内燃料噴射エンジン(ガソリン直噴、ディーゼル)が増加する傾向にあり、燃焼改善による燃費向上及び排出ガス削減のために、多段噴射制御の高機能化が図られている。一方、この多段噴射化に伴い筒内燃料噴射回路の発熱量は増大しており、その熱を効果的に逃がすことが課題となっている。また、筒内燃料噴射回路は、自動車のエンジンルーム内、またはオンエンジンの高温環境に搭載される。したがって、上記構成は、筒内燃料噴射装置の駆動回路を備えた回路モジュール10と、電子制御装置60としてのエンジン用電子制御装置とを一体化してなる本実施形態に示した電子装置に特に好適である。
また、本実施形態では、リードフレーム11が、リード20とは電気的に分離され、一部位が封止樹脂13から露出されたフランジ26を複数含み、各フランジ26の露出部位に、電子制御装置60の下ケース65に固定するための螺子孔若しくは切り欠き部を設けている。そして、放熱部材としての下ケース65に、フランジ26を螺子固定することで、ダイパッド23の裏面(電気絶縁膜24)を下ケース65の内面65bにしっかりと接触(密着)させるようにしている。これにより、放熱性をより向上することができる。また、ダイパッド23と下ケース65との間に、他の伝熱部材を介在させなくともよいので、コストを低減することもできる。
また、本実施形態では、ダイパッド23が、パワー半導体素子41の固定面として、トランスファ成形時に押圧ピン124によって押圧される押圧領域23bを有している。そして、トランスファ成形により封止樹脂13を成形する際に、押圧領域23bを押圧ピン124によって押さえつけることで、ダイパッド23の裏面(電気絶縁膜24)を金型120(下型122)の内面122aに密着させるようにしている。これにより、ダイパッド23の裏面上に封止樹脂13の樹脂バリが生じるのを抑制することができる。また、樹脂バリを抑制することで、ダイパッド23と下ケース65との密着性も向上(接触面積も増加)するため、放熱性をより向上することもできる。
さらに、本実施形態では、下型122に設けた吸引孔125内を負圧にすることによっても、ダイパッド23の裏面(電気絶縁膜24)を、下型122の内面122aに密着させるようにしている。したがって、上記した押圧ピン124の効果と相俟って、ダイパッド23の裏面を下型122の内面122aにより確実に密着させることができる。しかしながら、金型120が押圧ピン124を有し、吸引孔125を有さない構成としても良い。すなわち、押圧ピン124による効果のみによっても、ダイパッド23の裏面(電気絶縁膜24)を、下型122の内面122aに密着させることができる。この場合、吸引孔125や真空装置などを不要とすることができる。一方、ダイパッド23が押圧領域23bを有さず、金型120が吸引孔125を有し、押圧ピン124を有さない構成としても良い。すなわち、吸引孔125による効果のみによっても、ダイパッド23の裏面(電気絶縁膜24)を、下型122の内面122aに密着させることができる。この場合、押圧領域23bを不要とできるので、回路モジュール10の体格を小型化することも可能である。また、封止樹脂13に押圧ピン124の跡がないため、意匠性を向上することもできる。
また、本実施形態では、ダイパッド23が、パワー半導体素子41の固定面におけるパワー半導体素子41の周辺に溝25を有している。この溝25により、導電性を有するダイボンド材を貯留することができるので、ダイボンド材が、ダイパッド23の裏面側まで濡れ広がるのを抑制することができる。すなわち、放熱部材としての下ケース65への漏電を抑制することができる。また、溝25内に封止樹脂13が配置された場合には、アンカー効果によって封止樹脂13の剥離を抑制することもできる。
また、本実施形態では、配線基板43の一面43a上に電子部品42が実装され、ダイパッド23が連結されたリード20aを除くリード20が、配線基板43の裏面43b側で、対応するランドにはんだ付けされている。このように、実装スペースに余裕のある裏面43b側でリード20と配線基板43を電気的に接続すると、ダイパッド23が連結されたリード20aを除くリード20が、一面43a側で、ワイヤを介して配線基板43の対応するランドと接続される構成に比べて、配線基板43の体格を小型化することができる。
特に本実施形態では、リード20aを除くリード20のうち、電源供給用リード20b及びGND供給用リード20cを、複数のランドと接続している。これにより、配線基板43に実装された電子部品42への電源電位及びGND電位の供給が低インピーダンスとなり、ノイズ耐量を向上することができる。
また、本実施形態では、リードフレーム11の一部をダイパッド23としている。したがって、ダイパッド23をリードフレーム11とは別部材とする構成に比べてコストを低減することもできる。
また、本実施形態では、電子部品40のうち、パワー半導体素子41をダイパッド23に固定するため、これにより配線基板43に実装する電子部品42の個数を低減し、ひいては配線基板43の体格を小型化することができる。したがって、パワー半導体素子41を含めた電子部品40全てが配線基板43に実装される構成に比べて、コストを低減することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図10に基づいて説明する。図10は、第2実施形態に係る回路モジュールと電子制御装置とを一体化した電子装置の概略構成を示す断面図である。図10は、第1実施形態に示した図3に対応している。
次に、本発明の第2実施形態を、図10に基づいて説明する。図10は、第2実施形態に係る回路モジュールと電子制御装置とを一体化した電子装置の概略構成を示す断面図である。図10は、第1実施形態に示した図3に対応している。
第2実施形態に係る電子装置(回路モジュールの放熱構造)は、第1実施形態に示した電子装置(回路モジュールの放熱構造)と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
第1実施形態では、ダイパッド23の裏面(電気絶縁膜24)が、放熱部材としての下ケース65に直接接する例を示した。これに対し、本実施形態では、図10に示すように、ダイパッド23の裏面が、導電性接着剤73を介して、放熱部材としての下ケース65に接触する構成としても良い。このような導電性接着剤73とは、金属粒子が混入された接着剤であり、混入された金属粒子により、熱伝導性が向上したものである。例えばダイボンド材で用いるAgペーストを採用することができる。
この場合、ダイボンド材及びダイパッド23とともに、導電性接着剤73を介して、パワー半導体素子41の熱を、下ケース65(放熱部材)に放熱することとなる。したがって、第1実施形態に示した構成に比べると放熱性が若干劣るものの、従来よりも放熱性を向上することができる。また、導電性接着剤73により、ダイパッド23と下ケース65とを機械的に接続(固定)するので、フランジ26を不要(螺子67による固定を不要)とすることができる。これにより、回路基板62の貫通孔68も不要となるので、電子部品の実装領域を増やして、回路基板62、ひいては電子制御装置60を小型化することもできる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
上記実施形態では、回路モジュール10として、筒内燃料噴射装置の駆動回路が構成された筒内燃料噴射回路モジュールを示し、電子制御装置60としてのエンジンECUのケース61(下ケース65)を放熱部材とする例を示した。しかしながら、回路モジュール10や電子制御装置60は、上記例に限定されるものではない。例えば車載機器であって他の用途のものでも良いし、民生用であっても良い。
また、放熱部材も、電子制御装置60の下ケース65に限定されるものではない。例えば上ケース64を放熱部材としても良い。また、ケース61以外の、金属部材を放熱部材としても良い。
本実施形態では、パワー半導体素子41として、半導体基板の表裏面に対をなす電極が分けて配置され、半導体基板の厚み方向に電流が流れる構成例を示した。しかしながら、パワー半導体素子41としては、対をなす電極間に電流が流れ、他の電子部品42よりも発熱量の大きいものであれば良い。例えば横型(半導体基板の厚み方向に垂直に電流が流れる)の素子でも良い。
10・・・回路モジュール
11・・・リードフレーム
12・・・回路
13・・・封止樹脂
20・・・リード
23・・・パッド
40・・・電子部品
41,80〜95・・・パワー半導体素子
42・・・(パワー半導体素子を除く)電子部品
43・・・配線基板
60・・・電子制御装置
61・・・ケース(筐体)
65・・・下ケース
11・・・リードフレーム
12・・・回路
13・・・封止樹脂
20・・・リード
23・・・パッド
40・・・電子部品
41,80〜95・・・パワー半導体素子
42・・・(パワー半導体素子を除く)電子部品
43・・・配線基板
60・・・電子制御装置
61・・・ケース(筐体)
65・・・下ケース
Claims (16)
- 対をなす電極間に電流が流れるパワー半導体素子を含む複数の電子部品により回路が構成され、前記電子部品が封止樹脂により一体的に封止されるとともに、リードフレームの一部である複数のリードが前記回路と電気的に接続され、前記リードの一部位が前記封止樹脂から露出された回路モジュールであって、
複数の前記電子部品のうち、前記パワー半導体素子が、前記リードフレームの一部であり、一部の前記リードに連結されたダイパッドの一面上に固定されて、前記電極の一方が該ダイパッドと連結された前記リードに電気的に接続され、残りの前記電子部品が配線基板に実装されており、
前記配線基板は、前記リードのうちの少なくとも一部に固定された状態で、前記封止樹脂により封止され、
前記ダイパッドにおいて、前記パワー半導体素子の固定面が前記封止樹脂により封止され、前記固定面の裏面が前記封止樹脂から露出されるとともに電気絶縁化されていることを特徴とする回路モジュール。 - 前記パワー半導体素子において、対をなす前記電極は、半導体基板の表裏面に分けて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回路モジュール。
- 前記ダイパッドの裏面には、前記封止樹脂よりも熱伝導率の高い電気絶縁膜が成膜されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回路モジュール。
- 前記電気絶縁膜は、SiCN膜であることを特徴とする請求項3に記載の回路モジュール。
- 前記電気絶縁膜は、Al2O3膜、AlN膜、Si3N4膜のいずれかであることを特徴とする請求項3に記載の回路モジュール。
- 前記リードフレームは、前記リードとは電気的に分離され、一部位が前記封止樹脂から露出されたフランジを複数含み、
各フランジの露出部位には、固定用の螺子孔若しくは切り欠き部が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回路モジュール。 - 前記ダイパッドは、前記パワー半導体素子の固定面における前記パワー半導体素子の周辺に、溝部又は突起部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回路モジュール。
- 前記溝部又は前記突起部は、前記パワー半導体素子の周囲に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の回路モジュール。
- 前記ダイパッドは、前記パワー半導体素子の固定面として、前記パワー半導体素子が固定された固定領域と、該固定領域に隣接し、前記封止樹脂の成形時に押圧ピンによって押圧される領域とを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回路モジュール。
- 前記配線基板の一面上に、前記電子部品が実装され、
前記ダイパッドが連結されたリードを除く前記リードが、前記配線基板における電子部品実装面の裏面側で、対応するランドにはんだ付けされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回路モジュール。 - 前記ダイパッドが連結されたリードを除く前記リードのうち、電源電位供給用のリード及びGND電位供給用のリードが、複数の前記ランドと接続されていることを特徴とする請求項10に記載の回路モジュール。
- 請求項1〜11いずれか1項に記載の回路モジュールを、金属材料からなる放熱部材に接続してなる回路モジュールの放熱構造であって、
前記ダイパッドの裏面が、前記放熱部材に直接的に接触していることを特徴とする回路モジュールの放熱構造。 - 請求項1〜11いずれか1項に記載の回路モジュールを、金属材料からなる放熱部材に接続してなる回路モジュールの放熱構造であって、
前記ダイパッドの裏面が、導電性接着剤を介して前記放熱部材に接触していることを特徴とする回路モジュールの放熱構造。 - 前記放熱部材は、電子制御装置において、内部に回路基板が収容された筐体であり、
前記回路モジュールは、前記ダイパッドの裏面の反対側を搭載側として前記回路基板に実装され、前記筐体内に収容されていることを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の回路モジュールの放熱構造。 - 前記回路は、自動車における筒内燃料噴射装置の駆動回路であり、
前記電子制御装置は、エンジン用電子制御装置であることを特徴とする請求項14に記載の回路モジュールの放熱構造。 - 対をなす電極間に電流が流れるパワー半導体素子を含む複数の電子部品により回路が構成され、前記電子部品が封止樹脂により一体的に封止されるとともに、リードフレームの一部である複数のリードが前記回路と電気的に接続され、前記リードの一部位が前記封止樹脂から露出された回路モジュールの製造方法であって、
一面上に前記パワー半導体素子が固定され、裏面が電気絶縁化されたダイパッドを備える前記リードフレームと、前記パワー半導体素子を除く前記電子部品が実装された配線基板とを準備する工程と、
前記配線基板を、前記ダイパッドを除く前記リードフレームの一部位に固定した状態で、金型のキャビティ内に保持するとともに、前記ダイパッドにおける前記パワー半導体素子の固定面のうち、前記パワー半導体素子が固定された固定領域に隣接する領域を、前記金型の押圧ピンによって押圧して、前記ダイパッドの裏面を前記金型の内面に密着させ、この状態で、前記キャビティ内に熱硬化性樹脂を充填して固化させ、前記封止樹脂とするトランスファ成形工程と、を有することを特徴とする回路モジュールの製造方法。
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JP2009090381A JP2010245188A (ja) | 2009-04-02 | 2009-04-02 | 回路モジュール、その放熱構造、その製造方法 |
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-
2009
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