JP2010243884A - 自走式画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成ユニットとスキャナユニットとを有するMFP本体が走行装置によって移動する際に、移動途中において走行不能になることを防止する。
【解決手段】画像形成を実行する画像形成ユニットを備えたMFP本体が、指示された目的地に向けて自走する走行装置に搭載されており、端末装置から指示された要求ジョブを処理する際に、その要求ジョブを実行するために必要なジョブ電力と、要求ジョブを送信した端末装置までの経路に沿って移動するために必要な走行電力とを算出して、それらの合計を、MFP本体および走行装置を駆動するために設けられたバッテリの残容量と比較する。バッテリ残容量がジョブ電力および走行電力の合計より少ない場合には、バッテリを充電するためのバッテリステーショへ移動してバッテリを充電し、合計以上の場合には端末装置へ要求ジョブの処理を実行しながら移動する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、画像を形成する機能を有する画像形成装置本体が、自走機能を有する走行装置に搭載された自走式画像形成装置に関する。
複写機、スキャナ、プリンタ、ファックス等の機能を有する複合機(MFP:Multiple Function Peripheral)は、通常、事務所内に設置されており、ユーザは、画像形成装置を使用する場合に、画像形成装置の設置場所にまで移動して、画像形成装置を操作するようになっている。また、画像形成装置との無線通信が可能な端末装置をユーザが操作して、画像形成装置にプリントジョブを実行させることも可能である。
このような構成では、ユーザが画像形成装置の設置場所にまで移動して画像形成装置に各種ジョブを実行させるために、ユーザは業務を一時中断して、業務を遂行する場所を離れる必要がある。ユーザの業務を遂行する場所と画像形成装置の設置場所との距離が長い場合には、ユーザが画像形成装置の設置場所へ移動するための時間が長くなるために、その間は業務を中断しなければならず、ユーザの業務遂行効率が低下することになる。
無線通信によって画像形成装置にプリントジョブの実行を指示する場合には、ユーザは画像形成装置の設置場所に移動する必要はない。しかし、この場合も、プリントジョブの実行によってプリントアウトされた記録シートを取得するためには、画像形成装置の設置場所に移動する必要がある。また、画像形成装置に対してスキャンジョブおよびコピージョブを実行させる場合には、ユーザは、原稿をセットするために画像形成装置の設置場所にまで移動する必要がある。従って、いずれの場合にも、ユーザの業務遂行効率が低下することになる。
このような問題に対して、特許文献1には、自走機能を有する移動型プリンタが開示されている。この移動型プリンタは、ユーザの指示等に基づいて自己の移動経路を計画して印刷物を所望の場所に届けるように構成されており、従って、ユーザは、印刷物を取得するために業務を一時中断する必要がなく、業務遂行効率が低下するおそれがない。
特許文献2には、ユーザからの印刷データを印刷する画像形成装置に対して接続および分離可能であって、走行経路情報をもとに、印刷および配達指示したユーザにまで駆動用バッテリによって自走する自走型フィニッシャーが開示されている。この自走型フィニッシャーでも、ユーザは、印刷物を取得するために業務を一時中断する必要がなく、従って、ユーザの業務遂行効率が低下するおそれがない。
特開2001−125646号公報 特開2006−321583号公報
特許文献1に開示された移動型プリンタは、通信および印刷に必要な電力を供給する電池(バッテリ)を備えており、電池の供給電圧が所定の基準電圧以下であるときに警告情報を発する警告発生手段も備えている。しかしながら、このような構成では、ユーザは、警告情報が発せられると、電池の交換作業、充電操作等を実施しなければならず、その作業のために業務を一時中断せざるをえない場合がある。また、この場合には、プリンタによるプリント動作を実行することができなくなり、プリンタの稼働率が低下するために、ユーザにとってプリンタを有効に活用できないおそれがある。
特許文献2の自走型フィニッシャーでは、画像形成装置との接続時に画像形成装置を介して駆動用バッテリが充電され、充電時における充電の監視および駆動用バッテリの残容量の監視を行い、移動先までの往復走行が可能かを確認して、往復走行が可能な場合に往復走行する構成になっている。従って、この自走型フィニッシャーは、バッテリの容量不足によって移動途中で停止するおそれはない。
しかし、自走型フィニッシャーは、画像形成装置からプリントアウトされた印刷済み用紙を配達する機能を有するのみであり、画像形成装置から印刷済み用紙がプリントアウトされるまでの間は配達ができないために、ユーザが、離れた場所からプリントジョブを指示しても、印刷済み用紙を受け取るまで時間がかかり、ユーザの要求を満足させることができないおそれがある。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、走行途中において走行不能になることを未然に防止して、ユーザの業務遂行効率の低下を抑制するとともに、ユーザにとって使い勝手のよい自走式画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る自走式画像形成装置は、画像形成を実行する画像形成ユニットを備えた画像形成装置本体が、指示された目的地に向かって自走する走行装置に搭載された自走式画像形成装置であって、前記走行装置を指示された目的地まで走行させる制御を実行する自走制御手段と、端末装置から送信される要求ジョブを受信する受信手段と、前記走行装置および前記画像形成装置本体の駆動源になる充電可能なバッテリと、前記バッテリの残容量を検出するバッテリ残容量検出手段と、前記受信手段によって前記要求ジョブを受け付けると、当該要求ジョブを実行するために必要なジョブ電力を算出するジョブ電力算出手段と、前記端末装置まで前記走行装置が走行するために必要な走行電力を算出する走行電力算出手段と、前記ジョブ電力および前記走行電力の合計と前記バッテリ残容量とを比較して、その比較結果に基づいて、前記端末装置の設置場所と、前記バッテリを充電するためのバッテリステーションのいずれかを目的地として決定し、決定された目的地への走行を前記自走制御手段に指示する指示手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の自走式画像形成装置では、要求ジョブの実行に要するジョブ電力と、走行に必要な走行電力との合計を、バッテリ残容量と比較して、端末装置の設置場所、バッテリステーションのいずれに移動するかを決定するようになっているために、自走式画像形成装置が端末装置の設置場所への移動途中において走行不能になるおそれがない。このために、ユーザが業務を中断して、走行不能になった自走式画像形成装置のメンテナンス等を実行する必要がなく、ユーザの業務遂行効率が低下することを抑制することができる。また、画像形成装置本体そのものが、ユーザの業務遂行場所である端末装置の設置場所へ移動するので、フィニッシャーのように、ジョブが終了するまで移動できないことがなく、端末装置の設置場所への移動をより早く開始することができ、従って、ユーザは、端末装置の設置場所において、要求ジョブを処理することができ、ユーザにとって使い勝手のよいものとなる。
好ましくは、前記自走制御手段は、前記指示手段にて指示された目的地と、前記走行装置の現在位置とに基づいて、当該現在位置から前記目的地までの経路を設定し、設定された経路に沿って前記走行装置を走行させることを特徴とする。
好ましくは、前記指示手段は、前記バッテリ残容量が前記ジョブ電力および前記走行電力の合計以上の場合に、前記端末装置の場所に目的地を決定することを特徴とする。
好ましくは、前記画像形成ユニットは、電子写真プロセスによる画像形成動作を実行し、前記指示手段は、前記要求ジョブが画像形成動作を含む場合に、前記端末装置への移動時に、前記画像形成ユニットに設けられた定着装置のウォームアップの実行を前記画像形成ユニットに指示すること特徴とする。
好ましくは、前記指示手段は、画像形成動作によって形成される画像がフルカラーである場合に、前記端末装置への移動時に、前記画像形成ユニットに対して、前記ウォームアップに加えて、画像安定化処理の実行を指示し、さらにその後に、画像形成動作の実行を指示することを特徴とする。
好ましくは、前記指示手段は、画像形成動作によって形成される画像がフルカラーでない場合に、前記端末装置への移動時に、前記画像形成ユニットに、前記ウォームアップの後に、画像安定化処理の実行を指示することなく画像形成動作の実行を指示することを特徴とする。
好ましくは、前記画像形成装置本体が原稿画像を読み取るスキャンジョブを実行するスキャナユニットを有し、前記指示手段は、前記要求ジョブがスキャンジョブである場合に、前記端末装置への移動時に、前記スキャナユニットに対して当該スキャナユニットの初期動作の実行を指示し、前記画像形成ユニットに対してウォームアップおよび画像安定化処理の実行を指示しないことを特徴とする。
好ましくは、前記指示手段は、前記バッテリ残容量が前記ジョブ電力および前記走行電力の合計よりも少ない場合に、前記バッテリステーションに目的地を決定することを特徴とする。
好ましくは、前記指示手段は、前記バッテリステーションへの移動時に、前記画像形成ユニットに対して省電力モードへの遷移を指示することを特徴とする。
好ましくは、前記端末装置に信号を送信する送信手段をさらに備え、前記指示手段は、前記バッテリステーションへの到着を、前記送信手段を介して前記端末装置に通知することを特徴とする。
好ましくは、前記指示手段は、前記バッテリステーションへ移動する際に、前記バッテリステーションでの前記要求ジョブの実行の要否を、前記送信手段を介して前記端末装置へ問い合わせることを特徴とする。
好ましくは、前記走行装置には、前記バッテリステーションに設けられた充電器に接続されることによって前記バッテリが充電される充電用接続手段が搭載されており、前記指示手段は、前記端末装置から前記バッテリステーションでの前記要求ジョブの実行が通知されていない場合に、前記自走制御手段に対して、当該バッテリステーションにおいて前記充電用接続手段が前記充電器に接続されるように前記走行装置を制御することを指示することを特徴とする。
好ましくは、前記バッテリステーションに設けられた電源に接続されることによって、当該電源から前記画像形成ユニットへ電力供給する電源用接続手段が前記走行装置に搭載されており、前記指示手段は、前記バッテリステーションでの前記要求ジョブの実行が前記端末装置から通知されている場合に、前記自走制御手段に対して、当該バッテリステーションにおいて前記電源用接続手段が前記電源に接続されるように前記走行装置を制御することを指示するとともに、前記画像形成ユニットに対して、前記電源から供給される電力による前記要求ジョブに関する処理の実行を指示することを特徴とする。
好ましくは、前記指示手段は、前記要求ジョブが複数であって、緊急を要する要求ジョブが含まれる場合に、当該緊急を要する要求ジョブに関する前記目的地の決定を優先的に実行することを特徴とする。
本発明の実施の形態に係る自走式画像形成装置を用いたシステムの構成を示す模式図である。 その自走式画像形成装置における制御系の主要部を示すブロック図である。 その自走式画像形成装置の動作説明のための第1フローチャートである。 その自走式画像形成装置の動作説明のための第2フローチャートである。 その自走式画像形成装置の動作説明のための第3フローチャートである。 その自走式画像形成装置の動作説明のための第4フローチャートである。
<自走式画像形成装置の構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る自走式画像形成装置を用いたシステムの構成の一例を示す模式図である。この自走式画像形成装置Aは、例えば、複数のユーザが業務を遂行する事務所内において使用され、複写機、スキャナ、プリンタ、ファックスなどの機能を有するMFP(Multiple Function Peripheral:複合機)本体10と、MFP本体10が搭載された自走可能な走行装置20と、MFP本体10および走行装置20に対する電力供給のために走行装置20上に搭載された電源供給ユニット30とを有している。
走行装置20は、MFP本体10および電源供給ユニット30が搭載された車台21と、車台21に設けられた後側の一対の駆動輪22および前側の一対の操舵輪23とを備えている。走行装置20は、一対の駆動輪22が車輪駆動モータ24(図2参照)によって回転駆動されることにより走行し、一対の操舵輪23が車輪操舵モータ25(図2参照)によって左右方向に操舵されることにより走行方向を変更する。
MFP本体10には送受信装置17が設けられており、この送受信装置17が、事務所内に設置された複数の端末装置52にLAN53を介して接続された送受信装置51と、無線通信が可能になっている。各端末装置52の設置場所は、それぞれのユーザの業務遂行場所であり、各ユーザは、端末装置52をそれぞれ操作することによって、送受信装置51および17を介して、MFP本体10に対して、プリントジョブ、スキャンジョブ、コピージョブのいずれかの要求ジョブを指示することができる。
MFP本体10は、従来のMFPと同様の構成をしており、記録用紙等の記録シート上に電子写真プロセスによってトナー画像を形成する画像形成ユニット11と、原稿の画像を読み取るために画像形成ユニット11上に設けられたスキャナユニット12と、スキャナユニット12に原稿を自動搬送するために、スキャナユニット12上に開閉可能に設けられたADF(自動原稿給紙)ユニット13とを有している。
ADFユニット13には、スキャナユニット12に供給する原稿が載置される原稿トレイ13aが設けられている。原稿トレイ13aには、原稿トレイ13a上に原稿がセットされたことを検出するADF原稿センサ(図示せず)が設けられている。スキャナユニット12は、ADFユニット13によって供給される原稿の画像、または、操作者によってスキャナユニット12におけるプラテンガラス上に手置きセットされた原稿の画像を、画像読取部12a(図2参照)によって光学的に読み取る。
画像形成ユニット11は、スキャナユニット12において生成された画像データ、あるいは、ネットワークを介していずれかの端末装置52から送られる画像データに基づいて、周知の電子写真プロセスによって記録シートに1または複数の色のトナー画像を形成する画像形成部11aが設けられている。また、画像形成部11aには、記録シート上のトナー画像を熱定着させるための定着装置11bが設けられている。フルカラー、モノクロ等のトナー画像が熱定着された記録シートは、スキャナユニット12の下側に設けられた画像形成ユニット11の排紙トレイ11c上に排出される。
電源供給ユニット30には、走行装置20を走行させるための駆動源であるバッテリ31が設けられている。従って、このバッテリ31から供給される電力によって、走行装置20の車輪駆動モータ24および車輪操舵モータ25が駆動される。また、バッテリ31は、MFP本体10における駆動源としても機能するようになっており、バッテリ31から供給される電力によって、画像形成ユニット11、スキャナユニット12、ADFユニット13のそれぞれが駆動される。
なお、MFP本体10は、電源供給ユニット30に設けられたバッテリ31のみならず、商用電源等から供給される電力によっても駆動されるように構成されている。電源供給ユニット30には、商用電源用コンセントに接続される電源用プラグ(図示せず)が設けられており、電力制御部33は、電源用プラグが商用電源用コンセントに接続された際に、MFP本体10における画像形成部11a、スキャナユニット12、ADFユニット13のそれぞれが、商用電源から供給される電力によって駆動されるように、画像形成ユニット11に対する電力供給を、バッテリ31からの電力供給状態から切り替える。
スキャナユニット12の正面側部分には、ユーザが、情報の入力、プリントジョブ、スキャンジョブおよびコピージョブの指示等を行うために操作する操作パネル14が設けられている。操作パネル14には、ユーザが各種情報、指示等を入力するための操作画面の表示、入力された情報の表示等を行う操作表示部14aが設けられている。ユーザは、操作表示部14aに表示された操作画面をタッチすることによって、各種情報、指示等が後述するシステム制御部15(図2参照)に入力される。
<制御系の構成>
図2は、自走式画像形成装置の制御系の構成を示すブロック図である。MFP本体10は、システム制御部(CPU)15と、各種処理を実行するためのプログラムが格納されたROM19aと、各種データを記憶するRAM19bとを有しており、システム制御部15が、画像形成ユニット11の画像形成部11a、スキャナユニット12の画像読取部12aおよび画像処理部12b、ADFユニット13に対して指示を与えてそれぞれを制御する。
システム制御部15には、スキャナユニット12に設けられた操作パネル14の操作表示部14aが接続されており、システム制御部15と操作表示部14aとの間で、各種データ等が送受信される。さらに、システム制御部15には、端末装置52との間で、送受信装置17によって無線通信される各種データの入出力を制御するデータI/F部18が接続されている。送受信装置17によって受信された端末装置52からのID情報、プリントジョブの画像データ等のジョブデータは、I/F部18を介して、データ記憶部19cに記憶される。
なお、データ記憶部19cに記憶された画像データは、画像形成部11aにて画像形成する場合には、画像処理部12bにて画像処理されて、画像処理部12bから画像形成部11aに出力される。スキャナユニット12の画像処理部12bは、画像読取部12aにて取得された画像データも画像処理するようになっており、画像処理された画像データは、画像形成部11aにて画像形成する場合には画像形成部11aに出力され、保存する場合にはデータ記憶部19cに出力され、端末装置52等に送信する場合にはI/F部18に出力される。
システム制御部15には、MFP本体10において各種ジョブを実行する際に必要とされる電力を算出するジョブ電力算出手段16が接続されている。ジョブ電力算出手段16には、システム制御部15からデータ記憶部19cに記憶されたジョブデータが送信されるとともに、ジョブ電力算出が指示されて、送信されるジョブデータに基づいて、当該ジョブを実行するために必要なジョブ電力量を算出し、算出されたジョブ電力量をシステム制御部15に送信するようになっている。ジョブ電力量は、ジョブデータには、ジョブの種類、プリント枚数、原稿枚数、形成画像の画質(高画質)等の情報が含まれている。ROM19aには、例えば、ジョブの種類、プリント枚数等の情報毎に、必要とされるジョブ電力量が、例えばテーブルとして予め設定されており、そのテーブルに基づいてジョブ電力量が算出される。
MFP本体10が搭載された走行装置20には、自走制御部26が設けられており、自走制御部26によって、駆動輪22の回転を制御する車輪駆動モータ24および操舵輪22の操舵方向を制御する車輪操舵モータ25がそれぞれ制御される。自走制御部26には、走行装置20の現在位置を検出するための位置センサ27が接続されている。位置センサ27としては、例えば、事務所等の室内においては、GPS、複数の所定位置に配置された電磁波発信器から発信される電磁波を受信する電磁波受信器等が用いられる。
さらに、自走制御部26には、地図データが記憶された地図データ記憶部28が接続されている。地図データ記憶部28には、例えば、自走式画像形成装置が使用される事務所内の什器、備品等の配置を示すレイアウトデータ(地図データ)、各端末装置52の位置情報等が記憶されている。
電源供給ユニット30には、バッテリ31から供給される電力の電圧、および、商用電源から電源プラグ32aを介して供給される電圧を、MFP本体10および走行装置20のそれぞれに対応した所定の電圧に変換する電源部32と、電源部32から出力される電力を、MFP本体10および走行装置20のそれぞれに振り分ける電力制御部33とが設けられている。
また、電源供給ユニット30には、バッテリ31の残容量を検出するバッテリ残容量検出手段34が設けられている。バッテリ残容量検出手段34は、システム制御部15からの指示に基づく電力制御部33からの指示に基づいて、バッテリ31の残容量を検出し、検出されたバッテリ31の残容量に関する情報は、電力制御部33を介してシステム制御部15に送信される。
なお、自走式画像形成装置が使用される事務所には、電源供給ユニット30に設けられたバッテリ31を充電するためのバッテリステーションが設けられている。地図データ記憶部28のレイアウトデータには、バッテリステーションの場所に関する情報が含まれている。
自走制御部26は、位置センサ27から取得される走行装置20(自走式画像形成装置)の現在位置と、地図データ記憶部28から取得されるレイアウトデータ、各端末装置52、バッテリステーションの位置情報に基づいて、走行装置20が、取得された現在位置から各端末装置52またはバッテリステーションにまで移動するための最短距離の経路を最適な経路として設定可能になっており、しかも、設定された経路の長さ(距離)を算出するようになっている。なお、経路の設定方法自体は、公知であるので、その説明は省略する。
バッテリステーションには、電源供給ユニット30に設けられたバッテリ31を充電するための充電器、MFP本体10に設けられた電源用プラグが接続される商用電源用コンセント等が設けられている。なお、電源供給ユニット30のバッテリ31には、バッテリステーションに設けられた充電器に接続可能になった充電用プラグ31aが設けられており、充電用プラグ31aが充電器に接続されることによってバッテリ31は充電される。
自走制御部26は、自走式画像形成装置を、バッテリステーションへの進入位置として予め設定された位置まで移動させて、その進入位置から、走行装置20の走行によって、充電用プラグ31aが、バッテリステーションに設けられた充電器に自動的に接続されるように、車輪駆動モータ24および車輪操舵モータ25を、予め設定されたルーチンに従って制御するようになっている。充電用プラグ31aが充電器に接続されることにより、バッテリ31は充電される。
また、自走制御部26は、バッテリステーションにおいて、走行装置20の走行によって、電源制御手段30に設けられた電源用プラグ32aが、商用電源のコンセントに接続されるように、車輪駆動モータ24および車輪操舵モータ25を、予め設定されたルーチンに従って制御するようにもなっている。電源用プラグ32aが商用電源のコンセントに接続されると、電力制御部33のMFP本体11に対する電力供給が、バッテリ31からの商用電源に切り替えられることによって、MFP本体11に電力供給される。
自走制御部26には、算出された経路の長さ(距離)に基づいて、その距離を走行装置20が走行するために必要とされる電力を算出する走行電力算出手段29が接続されている。走行電力算出手段29は、自走制御部26によって設定された最適経路およびその経路を走行するための走行電力量の算出指示に基づいて走行電力量を算出し、算出された走行電力量を自走制御部26に送信する。自走制御部26は、取得した走行電力量をシステム制御部15に送信する。
なお、バッテリ残容量検出手段34は、ジョブが受信されていない状態で、事務所内におけるどの位置からでもバッテリステーションに移動することができる最低限の電力を確保するために、バッテリ31の残容量がその最低限の電力量にまで減少すると、電力制御部33に対して警告信号を出力するようになっている。電力制御部33は、この警告信号をシステム制御部15に送信し、システム制御部15は、この警告信号によって、自走制御部26に対して、バッテリステーションへの移動と、バッテリステーションでのバッテリ31の充電を指示する。
システム制御部15は、いずれかの端末装置52から送信された要求ジョブを受け付けると、電力制御部33から与えられるバッテリ31の残容量と、MFP本体10のジョブ電力算出手段16から与えられるジョブ電力量情報と、走行装置20の自走制御部26から与えられる走行電力量情報とに基づいて、走行装置20が、要求ジョブを送信した端末装置52とバッテリステーションのいずれに移動すべきかを決定する。
<システム制御部による制御>
図3〜図6は、システム制御部15によって実行される制御の処理を説明するためのフローチャートである。なお、システム制御部15は、制御開始時には、スキャンジョブが受け付けられたことを示すフラグF1、緊急を要する要求ジョブが受け付けられたことを示すフラグF2、および、緊急時にバッテリステーションでの要求ジョブを実行することを示すフラグF3をそれぞれリセット状態(F1=0、F2=0、F3=0)とする。
システム制御部15が、端末装置52から送信される要求ジョブを受け付けると(図3のステップS1参照)、受け付けた要求ジョブのジョブデータを、順次、データ記憶部19cに蓄積する(ステップS2)。そして、受け付けた要求ジョブに対して緊急の指示が含まれているかを判断する(ステップS3)。ユーザは、端末装置52を操作することによって緊急が要することを指示することができ、その緊急の指示はジョブデータに含まれる。
緊急の指示が含まれた要求ジョブが存在する場合には(ステップS3において「YES」)、ステップS50にて緊急を要することを示す緊急フラグF2をセットし(F2=1)、図6のステップS51に進む。この場合の制御については後述する。緊急の指示が含まれた要求ジョブが存在しない場合には(ステップS3において「NO」)、ステップS4に進む。データ記憶部19cには、受信した要求ジョブのジョブデータを順番に書き込むジョブテーブルが設けられており、そのジョブテーブルを参照して、受け付け順にジョブを実行する。
ステップS4では、システム制御部15は、ジョブテーブルに最初に書き込まれた要求ジョブのジョブデータをジョブ電力算出手段16に送信するとともに、その要求ジョブを実行するために必要な電力量を算出することをジョブ電力算出手段16に指示する。また、システム制御部15は、電源供給ユニット30の電力制御部33に対してバッテリ31の残容量を検出することを指示する。さらには、走行装置20の自走制御部26に対して、要求ジョブを指示した端末装置52に関するID情報(ジョブデータの受信時にデータ記憶部19cに記憶されている)を送信するとともに、走行装置の現在位置から当該端末装置52までの最適な経路の設定と、設定された経路を走行するために必要な走行電力の算出とを指示する。
ジョブ電力算出手段16では、ステップS4においてシステム制御部15からジョブ電力量の算出が指示されると、システム制御部15から送信されたジョブデータに基づいて、その要求ジョブの実行に必要な電力量を算出する。ジョブ電力量は、要求ジョブの種類(プリントジョブ、コピージョブ、スキャンジョブ)、プリント枚数、プリントされる画像の種類(フルカラー、モノクロ)、プリント画像の高画像指示等のジョブデータに含まれる情報に基づいて算出される。ジョブ電力算出手段16は、ジョブ電力量を算出すると、算出されたジョブ電力量をシステム制御部15に送信する。
電源供給ユニット30の電力制御部33は、ステップS4においてシステム制御部15からバッテリ31の残容量の検出が指示されると、バッテリ残容量検出手段34に対してバッテリ31の残容量の検出を指示する。バッテリ残容量検出手段34では、バッテリ31の残容量を検出して、検出された残容量に関する情報を電力制御部33に送信する。電力制御部33は、バッテリ残容量検出手段34からバッテリ残容量に関する情報を取得すると、取得されたバッテリ残容量に関する情報をシステム制御部15に送信する。
走行装置20における自走制御部26は、ステップS4においてシステム制御部15から走行経路の設定および走行電力の算出が指示されると、地図データ記憶部28に記憶された所定のレイアウトデータおよび端末装置52の位置情報と、位置センサ27にて取得される現在位置の情報とに基づいて、当該現在位置から、要求ジョブを送信した端末装置52へ移動するための最短の経路を最適経路として設定するとともに、設定された最適経路の距離を算出し、さらには、算出された最適経路を走行装置20が走行するために必要な走行電力量を算出する。走行電力量が算出されると、自走制御部26は、算出された走行電力量をシステム制御部15に送信する。
システム制御部15は、ステップS4の後に、ジョブ電力算出手段16からのジョブ電力量、電力制御部33からのバッテリ残容量、自走制御部26からの走行電力量の全てが取得されたかを判断し(ステップS5)、全てが取得されると(ステップS5にて「YES」)、バッテリ残容量と、ジョブ電力量および走行電力量の合計とを比較する(ステップS6)。なお、この場合には、いずれの端末装置32からでもバッテリステーションへの移動することができる電力量に対応したバッテリ残容量を確保するために、当該電力量に対応したバッテリ残容量分を差し引いたものがバッテリ残容量として用いられる。
ステップS6において、バッテリ残容量が、ジョブ電力量および走行電力量の合計よりも少なくなっている場合(ステップS6にて「YES」)には、要求ジョブを送信した端末装置52の設置場所へ移動する間または移動した後に、その要求ジョブを実行するために必要な電力がバッテリ31に残っていないことになるから、ステップS7へ進んで、バッテリステーションを目的地として走行するための制御を実行する。
ステップS6において、バッテリ残容量が、ジョブ電力量および走行電力量の合計以上になっている場合(ステップS6にて「NO」)には、要求ジョブを送信した端末装置52の設置場所へ移動する間に当該要求ジョブに関する処理を実行するために必要な電力がバッテリ31に残っていることから、図5のステップS31へ進み、その要求ジョブに対応する処理を実行しつつ、端末装置52の設置場所を目的地として走行するための制御を実行する。この制御については後述する。
ステップS6において、バッテリ残容量が、ジョブ電力量および走行電力量の合計よりも少なくなっている場合(ステップS6にて「YES」)には、システム制御部15は、まず、画像形成ユニット11、スキャナユニット12、ADFユニット13のそれぞれを、電力が供給されない省電力モード(スリーブモード)に遷移させ(ステップS7)、次いで、要求ジョブを送信した端末装置52に対して、バッテリステーションに移動することを、送受信装置17を介して通知し、また、バッテリステーションで要求ジョブを実行する必要があるかの問い合わせを送受信装置17を介して送信する(ステップS8)。
なお、ユーザは、端末装置52に、バッテリステーションで要求ジョブを実行する必要があるかの問い合わせがあれば、当該要求ジョブをバッテリステーションにおいて実行することを望む場合には、要求ジョブの実行を端末装置52の操作によって、システム制御部15に通知する。この場合には、後述するように、自走式画像形成装置は、バッテリステーションにおいて当該要求ジョブを実行することになる。バッテリステーションにおいて当該要求ジョブの実行を望まない場合には、自走式画像形成装置に対して特に指示する必要がなく、この場合には、後述するように、バッテリ31の充電が実行される。
その後、システム制御部15は、自走制御部26に対して、バッテリステーションへの移動を指示する(ステップS9)。自走制御部26は、位置センサ27によって得られる自走車両21の現在位置からバッテリステーションへ移動するための最短経路を最適経路として設定し、設定した経路に沿って走行装置20が走行するように、車輪駆動モータ24および車輪操舵モータ25を制御する。これにより、走行装置20は、設定された経路に沿ってバッテリステーションに向って走行し、その後、バッテリステーションに到着する。走行装置20がバッテリステーションに到着すると、自走制御部26はシステム制御部15に対してバッテリステーションに到着したことを通知する。
システム制御部15は、自走制御部26からバッテリステーションへの到着が通知されると(ステップS10にて「YES」)、要求ジョブを送信した端末装置52から、バッテリステーションでの要求ジョブの実行が指示されているかを確認する(ステップS11)。バッテリステーションでの要求ジョブの実行が指示されていない場合には(ステップS11にて「NO」)、走行装置20の自走制御部26に対して、バッテリ31の充電を指示する(ステップS71)。
自走制御部26は、バッテリ31の充電が指示されることにより、バッテリステーションに設けられた充電器にバッテリ31の充電用プラグ31aが接続されるように、車輪駆動モータ24および車輪操舵モータ25を、予め設定されたルーチンに従って制御する。これにより、バッテリ31の充電用プラグ31aが充電器に接続され、バッテリ31の充電が開始される。
システム制御部15は、バッテリ31の充電が終了するまで待機状態になる(ステップS72)。電力制御部33は、バッテリ残容量が、ジョブ電力量および走行電力量の合計以上になるまで、バッテリ31の充電を実行し、バッテリ31の充電が終了すると、システム制御部15にバッテリ31の充電が終了したことを通知する。システム制御部15は、電力制御部33からバッテリ31の充電終了が通知されると(ステップS72にて「YES」)、緊急フラグF2がセットされていないことを確認して(ステップS73にて「NO」)、図5のステップS31へ進み、要求ジョブを送信した端末装置52へ移動するための制御を実行する。この制御については後述する。
ステップS11において、端末装置52からバッテリステーションでの要求ジョブの実行が指示されている場合(ステップS11にて「YES」)には、バッテリステーションにおいて商用電源からの電力によって要求ジョブを実行するために、図4のステップS13に進んで、電力制御部33に対して、MFP本体10の画像形成部11a等に商用電源からの電力が供給されるように切り替えることを指示するとともに、自走制御部26に対して、バッテリステーションに設けられた商用電源のコンセントに対するMFP本体10の電源用プラグ32aの接続を指示する。
自走制御部26は、商用電源への接続が指示されると、バッテリステーションにおいて電源用プラグ32aが商用電源用コンセントに接続されるように、車輪駆動モータ24および車輪操舵モータ25を、予め設定されたルーチンに従って制御する。そして、電源用プラグが商用電源用コンセントに接続されると、商用電源から、画像形成ユニット11、スキャナユニット12、ADFユニット13のそれぞれに対して電力が供給されるように、電力制御部33が切り替えられて、それぞれが駆動可能状態になる。
システム制御部15は、ステップS14において、要求ジョブがスキャンジョブであるかを判断し、スキャンジョブの場合(ステップS14にて「YES」)には、スキャンジョブを示すフラグF1をセット(F1=1)し(ステップS21)、ステップS22に進んで、スキャナユニット12の初期動作を実行する。従って、この場合には、画像形成ユニット11およびADFユニット13は、画像安定化、定着装置11bのウォームアップ等の初期動作は実行されないことになる。スキャナユニット12の初期動作では、シェーディング補正等が実行される。
その後、ユーザによってスキャンジョブの実行が指示されるまで待機状態になる(ステップS23)。この場合、バッテリステーションでの要求ジョブの実行を指示したユーザが、バッテリステーションにおいて、ADFユニット13またはスキャナユニット12に原稿をセットして、操作パネル14を操作することによってスキャンジョブの実行を指示することになる。
スキャンジョブの実行が指示されると(ステップS23において「YES」)、ステップS24に進み、スキャンジョブを示すフラグF1がセット状態(F1=1)になっているために(ステップS24において「YES」)、システム制御部15は、スキャナユニット12に対してスキャン動作を指示する(ステップS25)。なお、ADFユニット13に原稿がセットされたことがADF原稿センサによって検出された場合には、ユーザの実行指示によって、ADFユニット13に対して原稿の自動搬送動作の実行も同時に指示される。
システム制御部15からの指示により、スキャナユニット12ではスキャン動作が実行されて、得られた画像データは、データ記憶部19cへの記憶、所定の端末装置52への送信等が実行されることにより、スキャンジョブは終了する。従って、バッテリステーションでの要求ジョブ(スキャンジョブ)の実行を指示したユーザは、バッテリ31の充電処理を待たずに、指示したスキャンジョブを終了させることができる。スキャンジョブが終了すると、ステップS27に進む。ステップS27以降の処理については後述する。
ステップS14において、要求ジョブがスキャンジョブでない場合(ステップS14にて「NO」)には、画像形成ユニット11に対して、初期動作として、画像安定化処理および定着装置11bのウォームアップの実行を指示する(ステップS15)。画像安定化処理では、データ記憶部19cに記憶されたパッチ画像データに基づいて、その画像パッチ画像データを像担持体上に形成して、その濃度を読み取って、濃度補正等を実行する。
この場合、バッテリステーションにおける商用電源から画像形成ユニット11等に電力が供給されているために、プリント画像が、フルカラー画像の場合に限らず、モノクロ画像、高画質の設定がされていない場合等であっても、画像安定化処理を実行することにしている。画像安定化処理に際しては、画像形成ユニット11において画像形成動作が実行されることから、画像形成ユニット11での消費電力が増加するが、商用電源から供給される電力を使用しているので、バッテリ31の電力が消費されないことから、プリント画像の種類等に関わらず、画像安定化処理を実行している。
その後、要求ジョブがコピージョブであるかを判断する(ステップS16)。要求ジョブがコピージョブである場合(ステップS16にて「YES」)には、ステップS22に進んで、前述したようにスキャナユニット12の初期動作を実行し、次いで、ユーザによってコピージョブの実行が指示されるまで待機状態になる(ステップS23)。この場合も、バッテリステーションでの要求ジョブ(コピージョブ)の実行を指示したユーザが、バッテリステーションにおいて、ADFユニット13またはスキャナユニット12に原稿をセットして、操作パネル14の操作によってコピージョブの実行を指示することになる。
コピージョブの実行が指示されると(ステップS23において「YES」)、スキャンジョブを示すフラグF1がセット状態(F1=1)になっていないことを確認して(ステップS24において「NO」)、スキャナユニット12および画像形成ユニット11のそれぞれに対して、コピー動作の実行、すなわち、原稿の画像を読み取るスキャン動作および画像形成動作の実行を指示する(ステップS26)。
システム制御部15からの指示により、スキャナユニット12におけるスキャン動作が実行されると、読み取られた原稿の画像データが画像形成ユニット11に送られて、画像形成ユニット11において画像形成動作が実行される。これによって、原稿の画像が形成された記録シートがプリントアウトされ、コピージョブは終了する。従って、バッテリステーションにおいてコピージョブの実行を指示したユーザは、バッテリ31の充電処理を待たずに、コピージョブの実行によってプリントアウトされた記録シートを取得することができる。コピージョブが終了すると、ステップS27に進む。ステップS27以降の処理については後述する。
ステップS16において、要求ジョブがコピージョブでない場合(ステップS16にて「NO」)には、要求ジョブがプリントジョブであるために、システム制御部15は、画像形成ユニット11に対して、データ記憶部19cに記憶されたジョブデータに含まれる画像データに基づくプリント動作の実行を指示する(ステップS17)。この場合、ユーザによる原稿のセットの操作が不要なので、ユーザの指示を待つことなく、プリントジョブの実行を開始する。画像形成ユニット11においてプリント動作が実行されると、画像形成ユニット11において、画像処理された画像データに基づいて記録シートに対する画像形成動作が実行され、画像が形成された記録シートがプリントアウトされる。
システム制御部15は、プリントジョブが終了すると(ステップS18)、当該プリントジョブの実行を指示した端末装置52にプリントジョブの終了を通知する(ステップS19)。これにより、バッテリステーションでの要求ジョブ(プリントジョブ)の実行を指示したユーザは、当該プリントジョブが終了したことを知り、バッテリステーションにおいてプリントアウトされた記録シートを取得することができる。この場合、ユーザは、プリントジョブの終了の通知を受けてから、バッテリステーションで記録シートを取得すればよいために、ユーザの業務中断時間は短くなり、業務遂行効率が向上することになる。
以上のように、バッテリステーションにおいて要求ジョブを商用電源の電力にて実行するために、バッテリ31の電力の消費を抑制することができる。従って、バッテリ31を頻繁に充電する必要がなく、これにより、バッテリ31の充電に際して発生する電力変換ロスによるエネルギーロスを低減することができる。また、バッテリ31の充電を開始するまでの時間間隔が長くなることにより、バッテリ31を長時間にわたって使用することができる。
バッテリステーションでの要求ジョブの実行が終了すると、ステップS27に進んで、緊急時にバッテリステーションでの要求ジョブの実行を示すフラグがセット(F3=1)されていないことを確認して(ステップS27にて「NO」)、データ記憶部19cに蓄積された要求ジョブにおいて、次に処理すべき要求ジョブがあるかを確認する(ステップS28)。次に処理すべき要求ジョブがない場合には(ステップS28において「NO」)、データ記憶部19cに蓄積された全ての要求ジョブの処理が終了したものとして、システム制御部15における処理は終了する。
ステップS28において、次に処理すべき要求ジョブがある場合には(ステップS28において「YES」)、データ記憶部19cに蓄積された全ての要求ジョブの処理が終了していないために、緊急フラグF2がセット(F2=1)されていないことを確認して(ステップS29において「NO」)、図3のステップS4に戻り、データ記憶部19cに蓄積された要求ジョブに緊急の指示がないことを確認して、前述したステップS4以降の処理が同様に繰り返される。この場合には、ステップS6においては、当該要求ジョブを送信した端末装置52を目的地とするか、バッテリステーションを目的地とするかが判断されることになる。
以上が、緊急の指示がなく、しかも、バッテリ31の残容量がジョブ電力量と走行電力量との合計よりも少なくなっている場合の処理である。この場合には、自走式画像形成装置はバッテリステーションへ移動されて、ユーザの指示による要求ジョブの実行が指示されている場合には、そのジョブが実行され、要求ジョブの実行が指示されていない場合には、その要求ジョブを実行することなく、バッテリ31の充電の後に所定の端末装置52の設置場所への移動が実行されることになる。
これに対して、図3のステップS6において、バッテリ残容量が、ジョブ電力量および走行電力量の合計以上になっている場合(ステップS6にて「NO」)には、図5のステップS31へ進み、要求ジョブを送信した端末装置52の設置場所を目的地として走行することを、走行装置20の自走制御部26に指示する。これにより、自走制御部26は、すでに設定された端末装置52の設置場所までの経路に沿って走行するように、車輪駆動モータ24および車輪操舵モータ25を制御する。なお、この場合には、電力制御部33は、バッテリ31から供給される電力を、走行装置20に供給するとともにMFP本体10にも供給する状態に切り替えられている。
システム制御部15は、自走制御部26に端末装置52への走行を指示すると、要求ジョブがスキャンジョブであるかを判断し(ステップS32)、スキャンジョブの場合(ステップS32にて「YES」)には、スキャンジョブを示すフラグF1をセット(F1=1)して(ステップS41)、スキャナユニット12の初期動作を実行する(ステップS42)。従って、この場合には、画像形成ユニット11およびADFユニット13では、画像安定化処理、ウォームアップ等の初期動作は実行されないことになる。その後は、走行装置20が、目的地とした端末装置52の設置場所に到着して、ユーザによって原稿セットされてスキャンジョブの実行が指示されるまで待機状態になる(ステップS43)。
要求ジョブがスキャンジョブでない場合(ステップS32にて「NO」)には、要求ジョブのジョブデータにフルカラーによる画像形成の実行が指示されているかを判断する(ステップS33)。フルカラーによる画像形成の実行が指示されている場合には(ステップS33にて「YES」)、画像形成ユニット11に対して画像安定化処理の実行を指示するとともに(ステップS34)、画像形成ユニット11に対して定着装置11bのウォームアップの実行を指示する(ステップS35)。フルカラーによる画像形成の実行が指示されていない場合(ステップS33にて「NO」)には、画像形成ユニット11に対して画像安定化処理を指示することなく、ステップS35に進んで、画像形成ユニット11に対して定着装置11bのウォームアップの実行のみを指示する。
このように、バッテリ31から供給される電力によって走行装置20を走行させていることから、バッテリ31の電力消費を抑制するために、フルカラー画像の形成が指示された場合においてのみ画像安定化処理を実行するようになっている。モノクロ画像が指示されている場合、高画質画像の形成が指示されていない場合には、画像安定化処理は実行されない。画像安定化処理では、画像形成ユニット11において画像形成動作が実行されることによって画像形成ユニット11において電力が消費される。そのために、モノクロ画像の指示がされている場合等においては、その消費電力を削減するために、画像安定化処理は実行せず、電力消費を抑制している。なお、フルカラー画像を形成する場合には画像安定化処理を実行しているために、画質が低下するおそれがない。
その後、要求ジョブがコピージョブであるかを判断する(ステップS36)。要求ジョブがコピージョブである場合(ステップS36にて「YES」)には、ステップS42に進んで、前述したように、スキャナユニット12の初期動作を実行する。その後は、走行装置20が、目的地とした端末装置52の設置場所に到着して、ユーザによって原稿セットされてコピージョブの実行が指示されるまで待機状態になる(ステップS43)。
ステップS36において、要求ジョブがコピージョブでない場合(ステップS36にて「NO」)には、要求ジョブがプリントジョブであるとして、スキャナユニット12および画像形成ユニット11に対して、要求ジョブに含まれる画像データに基づくプリント動作の実行を指示する(ステップS37)。
この場合、自走制御部26による走行装置20の走行は継続しており、走行装置20は、プリント動作が終了する前、または、プリント動作が終了した後に、目的地である端末装置52に到着することになる。プリント動作が終了するまでに目的地である端末装置52に到着した場合には、到着した状態で、プリントジョブが継続して実行されることになる。
なお、要求ジョブがプリントジョブの場合には、プリントされる画像の画質条件に基づいて走行速度を変更するようにしてもよい。すなわち、プリント画像を高画質にすることが指示されている場合には走行速度を低速に設定する。これにより、走行時における走行装置20の振動等によってプリント画像が乱れることを抑制することができる。また、プリント画像を高画質とすることが指示されていない場合には走行速度を高速に設定する。これにより、自走式画像形成装置を迅速に端末装置52まで走行させることができる。
さらには、要求ジョブの実行が終了する予定時刻と、自走式画像形成装置が端末装置52に到着する予定時刻とをそれぞれ算出して、それらの算出結果に基づいて、自走式画像形成装置が端末装置52に到着する予定時刻に要求ジョブの実行が終了するように、走行装置20の速度を設定するように構成してもよい。このような構成とすることにより、端末装置52に到着した時点でプリントジョブが終了しており、MFP本体10がジョブを実行する際に生じる動作騒音により、端末装置52の設置場所において業務を遂行するユーザが悪影響を受けることが防止される。
要求ジョブの実行指示の後には、図4のステップS27に進んで、バッテリステーションでの要求ジョブの実行を示すフラグがセット(F3=1)されていないことを確認して(ステップS27にて「NO」)、次に処理すべき要求ジョブがあるかを確認する(ステップS28)。次に処理すべき要求ジョブがない場合には(ステップS28において「NO」)、データ記憶部19cに蓄積された全ての要求ジョブの処理が終了したものとして、システム制御部15における処理は終了する。
データ記憶部19cに蓄積された全ての要求ジョブが実行されず、次に処理すべき要求ジョブある場合(ステップS28にて「YES」)には、緊急を要する指示が受け付けられたことを示す緊急フラグF2がセット(F2=1)されていないことを確認して(ステップS28にて「NO」)、図3のステップS4に戻って、次の要求ジョブに対して、ステップS4以降の前述した動作が同様に繰り返されることになる。
以上が、緊急の指示がなく、しかも、バッテリ31の残容量がジョブ電力量と走行電力量との合計以上になっている場合の処理である。この場合には、自走式画像形成装置は、要求ジョブを送信した端末装置52の設置場所へ、途中で停止することなく移動できるために、ユーザは、端末装置52の設置場所において要求ジョブの処理を終了させることができ、業務の中断時間が短くなって、ユーザの業務遂行効率が向上することになる。
次に、図3のステップS3において、緊急を要するジョブが受け付けられて(ステップS3において「YES」)、緊急を要するジョブが受け付けられたことを示す緊急フラグF2がセット(F2=1)された場合(ステップS50)の制御を、図6のフローチャートに基づいて説明する。この場合には、ステップS51において、ジョブ電力算出手段16に対して、ジョブテーブルに書き込まれているそれぞれの要求ジョブを実行するために必要なジョブ電力量の算出を指示する。
次に、電源供給ユニット30の電力制御部33に対して、バッテリ31の残容量を検出して送信することを指示する。また、走行装置20における自走制御部26に対して、ジョブを送信した端末装置52のID情報を送信するとともに、自走式画像形成装置の現在位置から当該端末装置52までの最適経路を求めて、その経路に沿って走行するために必要な走行電力を算出することを指示する(ステップS52)。
その後、ジョブ電力算出手段16からのジョブ電力量、電力制御部33からのバッテリ残容量、自走制御部26からの走行電力量の全てが取得されたかを判断し(ステップS53)、それらの全てが取得されると(ステップS53にて「YES」)、蓄積された要求ジョブに対して、それぞれの要求ジョブを実行するための優先順位を設定する(ステップS54)。この場合の要求ジョブの優先順位は、緊急を要する要求ジョブが優先して処理されるように設定される。緊急を要する要求ジョブが複数存在する場合には、ジョブ電力量が少ない要求ジョブの優先順位を高く設定する。
その後、ステップS55に進み、取得されたバッテリ残容量と、設定された優先順位が最も高い要求ジョブのジョブ電力量およびそのジョブを送信した端末までの走行に必要な走行電力量の合計とを比較する(ステップS55)。
バッテリ残容量が、ジョブ電力量および走行電力量の合計以上になっている場合(ステップS55にて「NO」)には、図5のステップS31に進み、前述したように、要求ジョブが指示された端末装置52の設置場所へ移動しつつ、要求ジョブの処理のための制御を実行する。その後、要求ジョブを送信した端末装置の設置場所に到着し、かつ、要求ジョブの実行が終了すると、図4のステップS27に進んで、バッテリステーションでの緊急を要する要求ジョブの実行を示すフラグがセット(F3=1)されていないことを確認して(ステップS27にて「NO」)、データ記憶部19cに蓄積された要求ジョブにおいて、処理すべき次の要求ジョブがあるかを確認し(ステップS28)、次に処理すべき要求ジョブがない場合には(ステップS28において「NO」)、データ記憶部19cに蓄積された全ての要求ジョブの処理が終了したものとしてシステム制御部15における処理は終了する。なお、この場合には、緊急フラグF2はリセット(F2=0)される。
このように、緊急を要する要求ジョブを優先させて、その要求ジョブを送信した端末装置52までの走行が可能な場合に、端末装置までの走行を実行しつつ、要求ジョブの処理を実行する。これにより、緊急を要する要求ジョブを指示したユーザは、そのジョブを優先的に実行することができることになる。
ステップS28において、次に処理すべき要求ジョブがある場合には(ステップS28において「YES」)、緊急フラグF2がセット(F2=1)されているために(ステップS29において「YES」)、図3のステップS6に戻る。以降、受け付け順に要求ジョブに対して、前述したように、S6以降の処理を実行する。
ステップS52において、電源供給ユニット30の電力制御部33に対して、バッテリ31の残容量を検出して送信することを指示する。また、走行装置20における自走制御部26に対して、次の優先順位の緊急を要する要求ジョブを送信した端末装置52に関するID情報を送信するとともに、自走式画像形成装置の現在位置から当該端末装置52までの経路を求めて、その経路に沿って走行するために必要な走行電力を算出することを指示する。
その後、ジョブ電力量、バッテリ残容量、走行電力量の全てが取得されると(ステップS53において「YES」)、すでに実行された要求ジョブを除外して、要求ジョブの優先順位を再設定する(ステップS54)。その後、バッテリ残容量と、ジョブ電力量および走行電力量の合計とを比較し(ステップS55)、バッテリ残容量が、ジョブ電力量および走行電力量の合計以上になっている場合(ステップS55にて「NO」)には、前述した処理と同様の処理が実行される。
このように、緊急を要する要求ジョブが受け付けられた場合には、緊急を要する要求ジョブを優先的に処理するように優先順位を設定して、優先順位の最も高い要求ジョブに関して、バッテリ31の残容量がジョブ電力量と走行電力量との合計以上になっている場合には、当該要求ジョブを送信した端末装置52に移動しつつ当該要求ジョブの処理を実行する。従って、緊急を要する要求ジョブを送信した端末装置52の設置場所へ、途中で停止することなく移動できるために、端末装置52の設置場所において、ユーザは、緊急を要する要求ジョブを迅速に処理することができ、ユーザにとっての利便性が向上することになる。しかも、ユーザの業務中断時間を短くすることができ、ユーザの業務遂行効率が向上する。
ステップS55において、バッテリ残容量が、要求ジョブのジョブ電力量および走行電力量の合計よりも少なくなっている場合(ステップS55にて「YES」)には、要求ジョブが指示された端末装置52の設置場所へ移動する間に要求ジョブを終了させることができないために、バッテリステーションへ移動する制御を実行する。この場合には、ステップS56へ進み、MFP本体10を省電力モード(スリーブモード)に遷移させ、次いで、要求ジョブを送信した全ての端末装置52に対して、バッテリステーションに移動中であること、および、バッテリステーションで要求ジョブを実行する必要があるかの問い合わせを、送受信装置17を介して送信する(ステップS57)。
次いで、システム制御部15は、自走制御部26に対して、バッテリステーションへの移動を指示する(ステップS59)。走行装置20は、設定された経路に沿ってバッテリステーションに向って走行し、その後、バッテリステーションに到着する。走行装置20がバッテリステーションに到着すると、自走制御部26はシステム制御部15に対してバッテリステーションに到着したことを通知する。
システム制御部15は、自走制御部26からバッテリステーションへの到着が通知されると(ステップS59にて「YES」)、設定された優先順位に基づいて、要求ジョブ毎に、当該要求ジョブを送信した端末装置52から、バッテリステーションでの実行が指示されているかを判断する(ステップS60)。優先順位の最も高い要求ジョブについてバッテリステーションでの実行が指示されている場合には(ステップS60にて「YES」)、緊急時にバッテリステーションでの要求ジョブが実行されたことを示すフラグがセットされていないことを確認して(ステップS62にて「NO」)、そのフラグをセット(F3=1)して(ステップS63)、図4のステップ13に進んで、前述したように、バッテリステーションの商用電源から供給される電力によって要求ジョブの処理を実行する。
バッテリステーションにおいて、優先順位の最も高い要求ジョブが実行されると、ステップS27に進んで、バッテリステーションでの要求ジョブの実行を示すフラグがセット(F3=1)されているために(ステップS27にて「YES」)、図6のステップS61に進み、次の優先順位の要求ジョブがあるかを判断する。次の優先順位の要求ジョブがある場合には(ステップS61にて「YES」)、ステップS60に戻って、その要求ジョブについてバッテリステーションでの実行が指示されているかを判断し、バッテリステーションでの実行が指示されている場合には(ステップS60にて「YES」)、バッテリステーションでの要求ジョブの実行を示すフラグがセット(F3=1)されていることを確認して(ステップS62にて「YES」)、図4のステップS13に進み、前述した処理と同様の処理が、その要求ジョブに対してもバッテリステーションにおいて実行される。
以上の処理が、データ記憶部19cに蓄積された全ての要求ジョブについて繰り返し実行されて、バッテリステーションでの実行が指示されている次の要求ジョブがなくなると(ステップS60において「NO」)、バッテリステーションでの要求ジョブの実行を示すフラグをリセット(F3=0)して(ステップS64)、図3のステップS71に進んで、走行装置20の自走制御部26に対して、バッテリ31の充電を指示する。そして、バッテリ31の充電が終了すると(ステップS72にて「YES」)、緊急フラグがセット(F2=1)されているために(ステップS73にて「YES」)、ステップS74に進み、バッテリステーションにおいてすでに実行された要求ジョブを除外して、要求ジョブの優先順位を再設定して、図5のステップS31に進み、前述したように、実行されていない要求ジョブが送信された端末装置52へ移動しつつ、その要求ジョブの処理を行う。
このように、自走式画像形成装置が、緊急を要する要求ジョブを送信した端末装置52の設置場所へ移動することができない場合には、バッテリステーションに移動して、バッテリステーションでの要求ジョブの実行が指示されている全ての要求ジョブに対して、緊急を要する要求ジョブから順番に、バッテリステーションの商用電源から供給される電力によって処理する。従って、緊急を要する要求ジョブを指示したそれぞれのユーザは、バッテリステーションにおいて、迅速に要求ジョブを終了させることができる。
ステップS74にて要求ジョブの優先順位が再設定されると、図5のステップS31に進み、再設定された優先順位の最も高い要求ジョブを送信した端末装置52を目的地として走行することを指示するとともに、当該要求ジョブの実行を指示する。これにより、前述したように、走行装置20の走行時に、当該要求ジョブの処理が実行される。その後、走行装置20が該当端末装置52の設置場所に到達すると、図4のステップS27に進み、バッテリステーションでの要求ジョブの実行を示すフラグがリセット(F3=0)されているために(ステップS27にて「NO」)、次に処理すべき優先順位の要求ジョブがあるかを判断し(ステップS28)、全ての要求ジョブの実行が終了して次に処理すべき要求ジョブがない場合(ステップS28にて「NO」)には、システム制御部15における処理を終了する。全ての要求ジョブの実行が終了していないことにより次に処理すべき優先順位の要求ジョブがある場合(ステップS28にて「YES」)には、緊急フラグがセット(F2=1)されていることから(ステップS29にて「YES」)、図6のステップS52に戻り、前述したように、次の要求ジョブについての処理が実行される。
このように、自走式画像形成装置が、緊急を要する要求ジョブを送信した端末装置52の設置場所へ移動することができない場合に、バッテリステーションに移動して充電を実行して、緊急を要する要求ジョブから順番に、当該要求ジョブを送信した端末装置52の設置場所に移動しつつ、当該要求ジョブの処理を実行することから、優先順位の高い要求ジョブを送信した端末装置52へ移動する際に、途中において走行および要求ジョブの処理が停止するおそれがなく、当該要求ジョブの実行を指示したユーザは、当該要求ジョブを確実に実行することができる。
なお、上記の実施形態では、電子写真プロセスによる画像形成を実行する画像形成ユニット11と、原稿の画像の読み取りを実行するスキャナユニット12の両方が設けられたMFP本体10について説明したが、本発明は、画像形成ユニット11のみが設けられた画像形成装置にも適用できる。
本発明は、自走式画像形成装置において、端末装置への移動途中において走行不能になることを防止する。
10 MFP本体
11 画像形成ユニット
11a 画像形成部
11b 定着装置
12 スキャナユニット
12a 画像読取部
13 ADFユニット
13a 原稿トレイ
14 操作パネル
15 システム制御部
16 ジョブ電力算出手段
17 送受信装置
20 走行装置
22 駆動輪
23 操舵輪
24 車輪駆動モータ
25 車輪操舵モータ
26 自走制御部
27 位置センサ
29 走行電力算出手段
30 電源供給ユニット
31 バッテリ
32 電源部
33 電力制御部
34 バッテリ残容量検出手段

Claims (14)

  1. 画像形成を実行する画像形成ユニットを備えた画像形成装置本体が、指示された目的地に向かって自走する走行装置に搭載された自走式画像形成装置であって、
    前記走行装置を指示された目的地まで走行させる制御を実行する自走制御手段と、
    端末装置から送信される要求ジョブを受信する受信手段と、
    前記走行装置および前記画像形成装置本体の駆動源になる充電可能なバッテリと、
    前記バッテリの残容量を検出するバッテリ残容量検出手段と、
    前記受信手段によって前記要求ジョブを受け付けると、当該要求ジョブを実行するために必要なジョブ電力を算出するジョブ電力算出手段と、
    前記端末装置まで前記走行装置が走行するために必要な走行電力を算出する走行電力算出手段と、
    前記ジョブ電力および前記走行電力の合計と前記バッテリ残容量とを比較して、その比較結果に基づいて、前記端末装置の設置場所と、前記バッテリを充電するためのバッテリステーションのいずれかを目的地として決定し、決定された目的地への走行を前記自走制御手段に指示する指示手段と、
    を備えることを特徴とする自走式画像形成装置。
  2. 前記自走制御手段は、前記指示手段にて指示された目的地と、前記走行装置の現在位置とに基づいて、当該現在位置から前記目的地までの経路を設定し、設定された経路に沿って前記走行装置を走行させることを特徴とする請求項1に記載の自走式画像形成装置。
  3. 前記指示手段は、前記バッテリ残容量が前記ジョブ電力および前記走行電力の合計以上の場合に、前記端末装置の場所に目的地を決定することを特徴とする請求項2に記載の自走式画像形成装置。
  4. 前記画像形成ユニットは、電子写真プロセスによる画像形成動作を実行し、
    前記指示手段は、前記要求ジョブが画像形成動作を含む場合に、前記端末装置への移動時に、前記画像形成ユニットに設けられた定着装置のウォームアップの実行を前記画像形成ユニットに指示すること特徴とする請求項3に記載の自走式画像形成装置。
  5. 前記指示手段は、画像形成動作によって形成される画像がフルカラーである場合に、前記端末装置への移動時に、前記画像形成ユニットに対して、前記ウォームアップに加えて、画像安定化処理の実行を指示し、さらにその後に、画像形成動作の実行を指示することを特徴とする請求項4に記載の自走式画像形成装置。
  6. 前記指示手段は、画像形成動作によって形成される画像がフルカラーでない場合に、前記端末装置への移動時に、前記画像形成ユニットに、前記ウォームアップの後に、画像安定化処理の実行を指示することなく画像形成動作の実行を指示することを特徴とする請求項4に記載の自走式画像形成装置。
  7. 前記画像形成装置本体が原稿画像を読み取るスキャンジョブを実行するスキャナユニットを有し、
    前記指示手段は、前記要求ジョブがスキャンジョブである場合に、前記端末装置への移動時に、前記スキャナユニットに対して当該スキャナユニットの初期動作の実行を指示し、前記画像形成ユニットに対してウォームアップおよび画像安定化処理の実行を指示しないことを特徴とする請求項3に記載の自走式画像形成装置。
  8. 前記指示手段は、前記バッテリ残容量が前記ジョブ電力および前記走行電力の合計よりも少ない場合に、前記バッテリステーションに目的地を決定することを特徴とする請求項2に記載の自走式画像形成装置。
  9. 前記指示手段は、前記バッテリステーションへの移動時に、前記画像形成ユニットに対して省電力モードへの遷移を指示することを特徴とする請求項8に記載の自走式画像形成装置。
  10. 前記端末装置に信号を送信する送信手段をさらに備え、
    前記指示手段は、前記バッテリステーションへの到着を、前記送信手段を介して前記端末装置に通知することを特徴とする請求項8または9に記載の自走式画像形成装置。
  11. 前記指示手段は、前記バッテリステーションへ移動する際に、前記バッテリステーションでの前記要求ジョブの実行の要否を、前記送信手段を介して前記端末装置へ問い合わせることを特徴とする請求項10に記載の自走式画像形成装置。
  12. 前記走行装置には、前記バッテリステーションに設けられた充電器に接続されることによって前記バッテリが充電される充電用接続手段が搭載されており、
    前記指示手段は、前記端末装置から前記バッテリステーションでの前記要求ジョブの実行が通知されていない場合に、前記自走制御手段に対して、当該バッテリステーションにおいて前記充電用接続手段が前記充電器に接続されるように前記走行装置を制御することを指示することを特徴とする請求項11に記載の自走式画像形成装置。
  13. 前記バッテリステーションに設けられた電源に接続されることによって、当該電源から前記画像形成ユニットへ電力供給する電源用接続手段が前記走行装置に搭載されており、
    前記指示手段は、前記バッテリステーションでの前記要求ジョブの実行が前記端末装置から通知されている場合に、前記自走制御手段に対して、当該バッテリステーションにおいて前記電源用接続手段が前記電源に接続されるように前記走行装置を制御することを指示するとともに、前記画像形成ユニットに対して、前記電源から供給される電力による前記要求ジョブに関する処理の実行を指示することを特徴とする請求項11に記載の自走式画像形成装置。
  14. 前記指示手段は、前記要求ジョブが複数であって、緊急を要する要求ジョブが含まれる場合に、当該緊急を要する要求ジョブに関する前記目的地の決定を優先的に実行することを特徴とする請求項1に記載の自走式画像形成装置。
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