JP2010241616A - 耐衝撃部材およびその製造方法 - Google Patents

耐衝撃部材およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010241616A
JP2010241616A JP2009089370A JP2009089370A JP2010241616A JP 2010241616 A JP2010241616 A JP 2010241616A JP 2009089370 A JP2009089370 A JP 2009089370A JP 2009089370 A JP2009089370 A JP 2009089370A JP 2010241616 A JP2010241616 A JP 2010241616A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon nitride
resistant member
impact
impact resistant
oxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009089370A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5268750B2 (ja
Inventor
Etsuyuki Fukuda
悦幸 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba Materials Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Materials Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Materials Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2009089370A priority Critical patent/JP5268750B2/ja
Publication of JP2010241616A publication Critical patent/JP2010241616A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5268750B2 publication Critical patent/JP5268750B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】衝撃力が繰り返して作用する条件下で使用した場合においても割れ、欠けなどの損傷を発生せず、高温・高速条件化で長寿命特性および耐クラック性を有し長期に亘って安定した特性を発揮する信頼性が高い耐衝撃部材およびその製造方法を提供する。
【解決手段】任意の組織断面領域10μm×10μm内に長径が3μm以上である窒化けい素結晶粒子が5個以上存在する窒化けい素焼結体から成ることを特徴とする耐衝撃部材である。
【選択図】 図1

Description

本発明は耐衝撃部材およびその製造方法に係り、特に衝撃力が繰り返して作用する条件下で使用した場合においても割れ、欠けなどの損傷を発生せず、高温・高速条件化で長寿命特性および耐クラック性を有し長期に亘って安定した特性を発揮する信頼性が高い耐衝撃部材およびその製造方法に関する。
航空機エンジンをはじめとするガスタービンなどは、年々高温度化・高速化による高効率化が図られており、軸受部等の構成部品においても高度化への対応が求められている。また、宇宙、海洋開発事業などの特殊環境下で使用可能な軸受等の部品も必要となり、従来から用いられてきた金属製転がり軸受では対応が困難になりつつある。そこで耐熱性や耐食性などの基本特性が金属材と比較して優れた特性を有するファインセラミックスを軸受等の構成材料として適用する試みが続けられている。
特に窒化けい素セラミックスは、その耐摩耗性、高強度性と優れた対疲労特性とにより転がり軸受等の構成材として優位にあり、また転がり軸受の負荷特性は、従来の軸受鋼の静的および動的な定格荷重をもって代用可能であることが判明している。
また、自動車等の燃料ポンプ用の逆止弁に使用される窒化けい素製チェックボールは、弁を閉止する際に弁座との衝突を伴う。さらに、航空機エンジンやガスタービンでラジアル軸受やスラスト軸受の転動体として使用される窒化けい素ボールには、航空機の離発着時に大きな反力や衝撃力が作用するため、より信頼性が高い材料が使用される。このように高信頼性を要求される技術分野は、特に使用時に衝撃を伴う用途であり、脆性材料である窒化けい素焼結体にはもっとも過酷な使用環境となる。
上記のような用途に使用される窒化けい素製ボールを構成する従来の窒化けい素焼結体の焼結組成としては窒化けい素−希土類酸化物−酸化アルミニウム系、窒化けい素−酸化イットリウム−酸化アルミニウム−窒化アルミニウム−チタニウム系等が知られている。上記焼結組成における酸化イットリウム(Y)などの希土類酸化物等の焼結助剤は、従来から焼結助剤として一般に使用されており、焼結性を高めて焼結体を緻密化し高強度化するために添加されている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2005/030674号パンフレット
しかしながら、従来の組成および結晶組織を有する窒化けい素焼結体で形成した部材を衝撃力が繰り返して作用する用途に適用した場合、例えば図2(a)に示すように共に窒化けい素(Si)焼結体で形成した基台20上面に、同じく窒化けい素焼結体で形成したボール21が衝撃力を持って繰り返して接触する場合であって、衝撃力として過大な接触力が作用した場合には、図2(b)に示すように、ボール21の接触点になる基台20の中心部が凹む一方、ボール21の外側に対応する基台20の周辺部が盛り上り、その盛り上がった部分を矢印で示す如く水平方向に分離するようにヘルツ応力(Hertz応力)Hが発生する。その結果、ボール21の周縁に沿った位置に環状のクラック(リングクラック)22が発生したり、または、さらに大きな衝撃が掛かる場合には、ボール21が圧壊したりする問題点があった。
上記問題を解決し部材の耐リングクラック性を向上させるためには、部材を構成する材料の破壊靭性値を上昇させることが重要である。破壊靱性値の向上させる方法としては、部材組織の結晶粒径を大きくすること、および粒界のガラス量を低減することが考えられる。
しかしながら、部材組織の結晶粒径を大きくすることおよび粒界のガラス量を低減することは、部材の圧壊強度を低下させることにつながる問題がある。具体的には、出発原料(窒化けい素(Si)粉末で、焼結温度を高く設定して結晶粒を大きく成長させたり、焼結時間を延長して粒成長を促進させたりすることにより平均結晶粒径を粗大化させると、部材の圧壊強度が大きく低下するため、特に大きな衝撃力が作用する用途には適用できないという問題点があった。
近年、精密機器用部材としてのセラミックス材料の需要が増加しており、各種用途においては、高硬度であり軽量で耐熱性、耐摩耗性が優れるというセラミックスの特長が、高耐食性と低熱膨張性という性質と共に利用されている。特に、高硬度性と耐摩耗性との観点から、軸受などの摺動部を構成する耐摩耗性部材としての用途も急速に拡大している。
しかしながら、軸受などの転動ボールをセラミックス製耐摩耗性部材で構成した場合、転動ボールが高い応力レベルで繰り返し接触しながら転動したときに、耐摩耗性部材の転がり寿命が未だ十分ではなく、短期間の運転により耐摩耗性部材の表面が剥離したり、割れを生じてしまうため、軸受を装着した機器に振動を生じたり、損傷を引き起こす事故が発生し易く、いずれにしても機器構成部品材料としての耐久性および信頼性が低いという問題点があった。
本発明は上記のような課題要請に対処するためになされたものであり、特に衝撃力が繰り返して作用する条件下で使用した場合においても割れ、欠けなどの損傷を発生せず、高温・高速条件化で長寿命特性および耐クラック性を有し長期に亘って安定した特性を発揮する信頼性が高い耐衝撃部材およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は上記目的を達成するため、従来の窒化けい素焼結体の結晶組織構造や粒径分布が焼結体の耐衝撃性に及ぼす影響を実験により確認した。その結果、窒化けい素焼結体の結晶粒径分布を均一化させ、かつ所定の組織断面領域内に長径が3μm以上である窒化けい素結晶粒子が所定個数以上存在させた窒化けい素焼結体を素材としたときに、割れや欠けの発生が少なく耐衝撃性に優れた部材が初めて得られることが判明した。本発明は上記知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明に係る耐衝撃性部材は、任意の組織断面領域10μm×10μm内に長径が3μm以上である窒化けい素結晶粒子が5個以上存在する窒化けい素焼結体から成ることを特徴とする。つまり、本発明の窒化けい素焼結体は、いずれの組織を観察しても組織断面領域10μm×10μm内に長径が3μm以上である窒化けい素結晶粒子が5個以上存在する組織となっている。
上記耐衝撃性部材を構成する窒化けい素焼結体の任意の組織断面(研磨面)において観察される長径が3μm以上である窒化けい素結晶粒子が5個以上存在すれば、長い窒化けい素の結晶粒子が3次元空間において異方性が無く十分に均一に絡み合った強固な組織となり、圧砕強度(圧壊強度)が高く割れや欠けの発生が少なく耐衝撃性に優れた部材が得られる。上記長径が3μm以上である窒化けい素結晶粒子の存在数が5個未満では組織の強度および耐衝撃性が不十分となる。なお、長径が3μm以上である窒化けい素結晶粒子の個数の上限は特に限定されるものではないが、10個以下が好ましい。11個以上となると組織のさらなる微細化を行うために原料粉末からの調整工程が煩雑となる。
さらに、上記高強度の結晶組織をより確実に実現するためには、さらに上記任意の組織断面領域10μm×10μm内における平均結晶粒径が2μm以下であることが望ましい。ここで、上記窒化けい素結晶粒子の長径は、各結晶粒子の最大径で表わす一方、各結晶粒子の粒径は上記最大径とその結晶粒子の最小径(最小幅)との平均値で表わすものとする。さらに、任意の組織断面領域内における平均結晶粒径は、領域内に存在する各結晶粒子径の平均値を示す。なお、上記組織断面領域内において、一部が領域外にはみ出る粒子は測定の対象にしないものとする。
また、上記耐衝撃部材において、前記耐衝撃部材が球状の窒化けい素ボールであることが好ましい。上記のように耐衝撃部材が、相手材と点接触するような窒化けい素ボールである場合に、特にヘルツ応力が発生するような使用態様においてリングクラックを効果的に防止できるので有効である。
さらに、上記耐衝撃部材において、前記窒化けい素ボールの直径が2mm以上であることが好ましい。上記窒化けい素ボールの直径が2mm以上であれば、ボール全体における強度の異方性も少なくなり、特にボール全面が相手材との接触点になる逆止弁のチェッキボールまたは転がり軸受け用の転動ボールの用途等において優れた耐衝撃性を発揮できる。また、ボールの直径の上限は特に限定されるものではないが、100mm以下が好ましい。100mmを超えるように大型になると製造工程の管理が煩雑となる。
また、上記耐衝撃部材において、前記窒化けい素焼結体は希土類酸化物および酸化アルミニウムを含有し、酸化物換算で酸化アルミニウムに対する希土類酸化物の質量比が0.5〜2.5の範囲であり、かつ酸化物換算で希土類酸化物及び酸化アルミニウムの含有量が合計で7〜15質量%の範囲であることが好ましい。
上記酸化アルミニウムに対する希土類酸化物の質量比は、窒化けい素結晶粒子の縦横比(アスペクト比)に大きく影響する因子であり、この質量比が0.5未満となるように酸化アルミニウム含有量が相対的に過量になると、結晶粒の短径方向の粒成長が大きくなり、長尺の窒化けい素結晶粒が得られなくなる。一方、上記質量比が2.5を超えるように酸化アルミニウム含有量が相対的に過少量になると、粒界量(ガラス量)が相対的に増大化して窒化けい素焼結体の構造強度が低下してしまう。そのため、上記質量比は0.5〜2.5の範囲とされるが、1〜2の範囲がより好ましい。
一方、上記希土類酸化物及び酸化アルミニウムの合計含有量は、焼結体の靭性および強度に影響する因子であり、上記合計含有量が7質量%未満の場合には耐衝撃部材の靭性値が低下する一方、上記合計含有量が15質量%を超えるように過量になる場合には、結晶組織のガラス量が増加して耐衝撃部材の強度が低下してしまう。したがって、上記希土類酸化物及び酸化アルミニウムの合計含有量は、7〜15質量%の範囲とされるが、9〜13質量%の範囲がより好ましい。
さらに、上記耐衝撃部材において、前記窒化けい素ボールを平板状の相手材に接触させた場合にリングクラックが発生する最大接触応力が15GPa以上であることが好ましい。上記のようにリングクラックが発生する最大接触応力が15GPa以上であれば、従来の使用条件よりも大きな繰り返しの衝撃力が作用する用途に用いた場合においても、長期に亘って安定した耐久性を発揮させることが可能になる。
また、上記耐衝撃部材において、前記窒化けい素焼結体のビッカース硬度が1400以上1600以下であることが好ましい。上記窒化けい素焼結体のビッカース硬度が1400未満であると、焼結体の耐摩耗性が低下し易く耐衝撃部材が変形し易くなる。一方、上記ビッカース硬度が1600を超えるように過大になると焼結体の脆性が高まり割れや欠けを生じやすい結晶組織になり部材本来の耐衝撃性が低下してしまう。
上記耐衝撃部材は、航空機または自動車のエンジン部品に使用されることが望ましい。上記本発明に係る耐衝撃部材は、優れた耐衝撃性に加えて耐摩耗性および構造強度に優れているために上記航空機または自動車のエンジン部品に好適に使用でき、優れた耐久性を発揮する。特に、航空機または自動車のエンジン部品がベアリングであるときに、優れた耐久性(寿命特性)を発揮する。ベアリングとしては相手材と点接触する転動ボール材または相手材と線接触する転動ころ材に適用できる。
本発明に係る耐衝撃部材の製造方法は、酸化物換算質量比で希土類酸化物/酸化アルミニウムの質量比を0.5〜2.5の範囲とし、かつ酸化物換算で希土類酸化物及び酸化アルミニウムの合計添加量が7〜15質量%となるように窒化けい素粉末と各原料粉末とを混合して原料混合体を調製する工程と、原料混合体を成形した後に脱脂する工程と、脱脂した成形体を不活性ガス雰囲気中で加熱し温度1700〜1800℃で焼結する工程とを備え、上記焼結工程において成形体を温度1700℃までに加熱する所要時間が1〜4時間の範囲であり、上記焼結工程後に焼結体に熱間静水圧プレス(HIP)処理を行うことを特徴とする。
上記製造方法によれば、耐衝撃部材を構成する窒化けい素焼結体を調製する際に、窒化けい素原料粉末に希土類元素酸化物および酸化アルミニウムを所定比率で所定量ずつ添加しているため、これらの化合物が酸化イットリウムなどの希土類酸化物と共に窒化けい素原料粉末と反応して液相を生成して焼結促進剤として機能し、焼結体の緻密化を可能とするとともに結晶組織において各結晶の幅方向の粒成長を抑止する機能を果し、長径の窒化けい素結晶粒子が3次元的に絡み合った強固で異方性が無い焼結体が得られ、窒化けい素焼結体の機械的強度(圧壊強度),耐摩耗性,寿命特性に加えて、特に耐衝撃性および耐リングクラック性に優れた窒化けい素製耐衝撃部材が得られる。
また、上記耐衝撃部材の製造方法において、前記窒化けい素粉末として、比表面積が9〜12m/gである窒化けい素粉末と比表面積が4〜6m/gである窒化けい素粉末との比表面積が異なる2種の窒化けい素粉末を用いることが好ましい。なお、上記窒化けい素原料粉末の比表面積は、BET法(JIS―R1600)に基づいて測定された1次粒子径から一義的に算出される。
上記のように、特に比表面積が異なる2種の出発原料を用いることにより、それぞれの出発原料に起因する粒径分布のピークを2つ連ねた粒径分布が得られる結果、窒化けい素焼結体内の結晶粒径分布をバイモーダル(2山)にすることが可能である。このように比表面積が異なる2種の出発原料を用いることにより、各原料粉末固有の特性であり、相互に相反する2つの特性を一つの焼結体に共存させることが可能になる。
具体的には、比表面積が9〜12m/gと大きい微細な原料粉末は圧壊強度を向上させる効果がある比較的に小粒径の結晶粒子を形成するために用いられる一方、比表面積が4〜6m/gである粗大な原料粉末は、耐リングクラック性を向上するのに有効な比較的に大粒径の結晶粒子を形成するために用いられる。その結果、全体的に粒径分布が広い結晶組織が得られ、その所定領域内において長径が3μm以上の粒子が5個以上になる結晶組織が効率的に実現する。
なお、上記比表面積が異なる2種の出発原料を用いる場合、焼結体の圧壊強度および耐リングクラック性を共に向上させるために、比表面積が大きく微細粒径を有する原料粉末の配合割合は70〜90質量%とする一方、比表面積が小さく粗大粒径を有する原料粉末の配合割合は10〜30質量%とすることが好ましい。
本発明方法において使用され、耐衝撃部材を構成する窒化けい素焼結体の主成分となる窒化けい素粉末としては、焼結性、圧壊強度、耐衝撃性および破壊靭性値を考慮して、酸素含有量が1.5質量%以下、好ましくは0.9〜1.2質量%であるα相型窒化けい素を80質量%以上、好ましくは90〜97質量%含有し、平均粒径が1.2μm以下、好ましくは0.6〜1.0μm程度の窒化けい素粉末を使用することが好ましい。
なお、窒化けい素原料粉末としてはα相型のものとβ相型のものとが知られているが、β相型の窒化けい素原料粉末では焼結体とした場合に強度が不足し易い傾向がある一方、α相型の窒化けい素原料粉末では、アスペクト比が高い窒化けい素結晶粒子が複雑に入り組んだ高強度の焼結体が得られる。
本発明方法において、α相型窒化けい素粉末の配合量を80質量%以上の範囲に限定した理由は、80質量%以上の範囲で焼結体の圧壊強度、耐衝撃性および破壊靭性値および転がり寿命が格段に向上し、窒化けい素の優れた特性が顕著となるためである。一方、焼結性を考慮すると、97質量%までの範囲とする。好ましくは90〜95質量%の範囲とすることが好ましい。
その結果、窒化けい素の出発原料粉末としては、焼結性、圧壊強度、耐衝撃性および破壊靭性値、転がり寿命を考慮して、酸素含有率が1.5質量%以下,好ましくは0.9〜1.2質量%であり、α相型窒化けい素を80質量%以上含有し、平均粒径が1.2μm以下、好ましくは0.6〜1.0μm程度の窒化けい素粉末を使用することが好ましい。
特に平均粒径が0.8μm以下の微細な原料粉末を使用することにより、少量の焼結助剤であっても気孔率が1%以下の緻密な焼結体を形成することが可能である。この焼結体の気孔率はアルキメデス法により容易に計測できる。
上記窒化けい素原料粉末に焼結助剤として添加する希土類元素酸化物としては、Y,Ho,Er,Yb,La,Sc,Pr,Ce,Nd,Dy,Sm,Gdなどの酸化物が単独で、または2種以上の酸化物を組み合せたものを含んでもよい。これらの焼結助剤は、窒化けい素原料粉末と反応して液相を生成し、焼結促進剤として機能する。
また、酸化アルミニウム(Al)は希土類元素酸化物の焼結促進剤の機能を促進し、低温での緻密化を可能にし、結晶組織において粒成長を制御し結晶粒子のアスペクト比を調整する機能を果たし、さらにSi焼結体の耐衝撃性、圧壊強度および破壊靭性値などの機械的強度を向上させるために添加される。
上記焼結助剤の添加量は、酸化物換算で希土類元素酸化物と酸化アルミニウムとの合計量で原料粉末に対して7〜15質量%の範囲とする。この添加量が7質量%未満の場合は、焼結体の緻密化あるいは高強度化が不十分であり、特に希土類元素がランタノイド系元素のように原子量が大きい元素の場合には、比較的低強度の焼結体が形成される。一方、添加量が15質量%を超える過量となると、過量の粒界相が生成し、気孔の発生量が増加したり、強度が低下し始めるので上記範囲とする。また、焼結体における酸素含有量の上昇が起こり、これによる粒界相中の成分分布のむらが発生し耐衝撃性および圧壊強度が低下するので、添加量は7〜15質量%の範囲とされるが、好ましくは8〜12.5%の範囲とすることが望ましい。
また、上記Ti,Hf,Zr,W,Mo,Ta,Nb,Crなどの化合物は、前記SiCと同様に結晶組織において分散強化の機能を果し、窒化けい素焼結体の機械的強度を向上させる効果があるために、窒化けい素原料に対して3質量%の範囲内で添加しても良い。
上記製造方法によれば、任意の組織断面領域10μm×10μm内に長径が3μm以上である窒化けい素結晶粒子が5個以上存在する窒化けい素焼結体が得られ、耐衝撃性および圧壊強度に優れた窒化けい素製耐衝撃部材が得られる。
また焼結体の気孔率は耐衝撃部材の耐衝撃性および圧壊強度に大きく影響するため1%以下となるように製造する。気孔率が1%を超えると、疲労破壊の起点となる気孔が急増して耐衝撃部材の圧壊強度が起こる。より好ましい気孔率は0.5%以下である。
本発明に係る耐衝撃部材を構成する窒化けい素焼結体は、例えば以下のようなプロセスを経て製造される。すなわち所定の微細粒径を有し、また酸素含有量が少ない微細な窒化けい素粉末に対して所定量の希土類元素酸化物および酸化アルミニウム(Al)などの焼結助剤、有機バインダ等の必要な添加剤および必要に応じてTi等の化合物を加えて原料混合体を調製し、次に得られた原料混合体を成形して所定形状の成形体を得る。原料混合体の成形法としては、汎用の金型プレス法やCIP(冷間静水圧プレス)法などが適用できる。特に耐衝撃部材として球状の耐衝撃性ボールを形成する場合には、成形段階においてCIP(冷間静水圧プレス)法を用いて球状の成形体を形成することにより、いわゆるニアネット成形が可能であり、角型の焼結体から球状に加工するよりは大幅に加工工数を低減できる。
上記金型プレス法やCIP成形法で成形体を形成する場合において、特に焼結後において気孔が発生し難い粒界相を形成するためには、原料混合体の成形圧力を120MPa以上に設定することが必要である。この成形圧力が120MPa未満である場合には、主として粒界相を構成する成分となる希土類元素化合物が凝集した箇所が形成され易い上に、十分に緻密な成形体となり得ず、クラックの発生が多い焼結体しか得られない。
上記粒界相の凝集した箇所(偏析部)は疲労破壊の起点となり易いため、耐摩耗性部材の寿命耐久性が低下してしまう。一方、成形圧力を、200MPaを超えるように過大にした場合、成形型の耐久性が低下してしまうので、必ずしも製造性が良いとは言えない。そのため、上記成形圧力は120〜200MPaの範囲が好ましい。また、ボールの直径が50mmを超える場合、成形圧力が200MPaを超えて大きいと成形体が固くなりすぎ後述する脱脂工程で成形体中心部の脱脂が十分に行われなくなるおそれがある。
上記成形操作に引き続いて、成形体を非酸化性雰囲気中で温度600〜800℃、または空気中で温度400〜500℃で1〜2時間加熱して、予め添加していた有機バインダ成分を十分に除去し、脱脂する。
次に脱脂処理された成形体を窒素ガス、水素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスを充填した非酸化性雰囲気中で1700〜1800℃の温度で0.5〜10時間、常圧焼結または加圧焼結を行う。加圧焼結法としては、雰囲気加圧焼結、ホットプレス、HIP処理など各種の加圧焼結法が用いられる。
ここで、上記焼結工程において成形体を温度1700℃までに加熱する所要時間を1〜4時間の範囲にすることが重要である。上記成形体を温度1700℃までに加熱する所要時間は、結晶粒の成長の態様に大きな影響を及ぼす条件である。この所用時間が1時間未満と短く成形体を急激に加熱した場合には、結晶粒が長軸方向に成長せず、長径が3μm以上の細長い結晶粒子が生成されず、本発明が指向する結晶組織が得られない。一方、上記成形体を所定温度までに加熱する所要時間が4時間を越えるように低い昇温速度で加熱した場合には、各結晶粒子の短径(幅)方向の粒成長が促進され、得られる結晶粒子が丸くなりアスペクト比が小さくなり、いずれにしても本発明が指向する結晶組織を得ることが困難になる。そして、上記成形体を温度1700℃までに加熱する所要時間を1〜4時間の範囲にして所定の昇温速度で加熱することにより、長径の結晶粒子が3次元空間において十分絡み合った強固な結晶組織が得られる。
また上記焼結後、焼結体の圧壊強度および構造強度をさらに改善するために、得られた窒化けい素焼結体に対し、さらに非酸化性雰囲気中で、温度1600〜1800℃に加熱し、100〜200MPaの加圧力で熱間静水圧プレス(HIP)処理を実施することにより、疲労破壊の起点となる焼結体の気孔の影響をより低減できるため、さらに改善された圧壊強度、構造強度および寿命特性(耐久性)を有する耐衝撃部材が得られる。
上記製法によって製造された窒化けい素製耐衝撃部材は全酸素量が3.5質量%以下で気孔率が1%以下、最大気孔径が0.2μm以下であり、またこの耐衝撃部材として形成した窒化けい素ボールを平板状の相手材に接触させた場合にリングクラックが発生する最大接触応力が15GPa以上であり、優れた耐リングクラック性を有する。
また、圧壊強度が180〜240MPaであり、破壊靭性値が6.5〜6.9MPa・m1/2である窒化けい素製耐衝撃部材を得ることができる。
本発明に係る耐衝撃部材およびその製造方法によれば、所定の組織断面領域内に長径が3μm以上である窒化けい素結晶粒子が5個以上存在する窒化けい素焼結体から耐衝撃部材を形成しているために、長尺の窒化けい素の結晶粒子が3次元空間において異方性を生じないように十分に均一に絡み合った強固な結晶組織となり、圧砕強度(圧壊強度)が高く割れや欠けの発生が少なく耐衝撃性に優れた部材が得られる。
そのため、この耐衝撃部材を転がり軸受部材として使用して軸受部を調製した場合には、長期間に亘って良好な転動特性を維持することが可能であり、動作信頼性および耐久性に優れた回転機器を安価に提供することができる。また、他の用途としては、切削工具、圧延治具、弁のチェックボール、航空機エンジンやガスタービンの部品、各種治工具、各種レール、各種ローラなど耐衝撃性および耐摩耗性を要求される様々な分野に適用可能である。
以上説明の通り、本発明に係る耐衝撃部材およびその製造方法によれば、窒化けい素原料粉末に、所定量の希土類元素酸化物およびAlを所定の配合比率で添加して原料混合体を調製し、焼結工程において所定温度までに加熱する時間を制御し長尺の窒化けい素の結晶粒子が3次元空間において異方性を生じないように十分に均一に絡み合った強固な結晶組織を形成しているため、強度特性および圧壊強度が大幅に改善され、従来の窒化けい素焼結体と同等以上の緻密性および高い機械的強度に加えて、優れた耐衝撃性が得られ、特に転がり寿命特性が優れた転がり軸受部材として好適な窒化けい素製耐衝撃性部材を提供できる。
本発明に係る耐衝撃部材(高信頼性窒化けい素ボール)の転がり寿命特性を測定するためのスラスト型転がり摩耗試験装置の構成を示す断面図。 図2(a)は本発明に係る耐衝撃部材としての窒化けい素製ボールと窒化けい素製基台が接触する状態を示す断面図であり、図2(b)は窒化けい素ボールの接触点の周囲にリングクラックが発生した状態を示す断面図。
次に本発明の実施形態を以下に示す実施例を参照して具体的に説明する。
[実施例1〜10]
実施例1〜10として、金属窒化法で製造された窒化けい素原料粉末であり、不純物Feの含有量が2800ppmであり、不純物Caの含有量が700ppmであり、酸素含有量が1.3質量%であり、α相型窒化けい素85%を含み表1に示す比表面積を有する2種のSi(窒化けい素)原料粉末を用意し、表1に示す配合量ずつ秤量し混合した。各窒化けい素粉末原料の混合体に対して、焼結助剤として平均粒径0.9μmのY(酸化イットリウム)粉末と、平均粒径0.8μmのAl粉末とを表1に示す割合で添加し、エチルアルコール中で粉砕媒体として窒化けい素製ボールを用いて48時間湿式混合したのち乾燥して原料混合体を調製した。
次に得られた原料粉末混合体に有機バインダを所定量添加し調合造粒粉としたのち、150MPaの成形圧力でプレス成形して耐リングクラック性測定用のサンプルとして50mm×50mm×厚さ5mmの成形体をそれぞれ調製した。
一方、上記調合造粒粉を金型に充填加圧して球状の予備成形体を調製した。さらに各予備成形体を150MPaの成形圧で冷間静水圧プレス(CIP)法により球状に成形し、圧壊強度および転がり寿命測定用の耐衝撃部材サンプルとして直径11mmの球状成形体をそれぞれ製作した。
次に得られた板状および球状の各成形体を450℃の空気気流中において4時間脱脂したのち、0.7MPaの窒素ガス雰囲気に調整した加熱焼成炉に各脱脂体を挿入して加熱を開始し、表1に示すように1700℃に至るまでに要する昇温時間を表1に示す値に設定すると共に、表1に示す焼結温度および保持時間で成形体を焼結した。さらに、得られた各焼結体について、表1に示す温度および加圧力で1時間加熱する熱間静水圧プレス(HIP)処理を実施することにより各実施例に係る耐衝撃性部材としての窒化けい素焼結体を調製した。
[比較例1〜2]
比較例1〜2として酸化アルミニウム量に対する希土類酸化物量の比を過少(比較例1)または過大(比較例2)にし、他は表1に示す条件で処理することにより比較例1〜2に係る窒化けい素製耐衝撃部材を調製した。
[比較例3〜4]
また、比較例3〜4として2種類の窒化けい素粉末を用いず、表1に示す1種類の窒化けい素粉末を使用し、他は表1に示す条件で処理することにより比較例3〜4に係る窒化けい素製耐衝撃部材を調製した。
[比較例5]
さらに、焼結助剤としての酸化アルミニウムを添加せず、他は表1に示す条件で処理することにより比較例5に係る窒化けい素製耐衝撃部材を調製した。
こうして得られた各実施例および比較例に係る各窒化けい素製耐衝撃部材について結晶組織における平均結晶粒径、長径が3μm以上の結晶粒子が内に存在する個数、圧壊強度、ビッカース硬度、気孔率および転がり寿命を測定して表1に示す結果を得た。
なお、各焼結体の気孔率はアルキメデス法によって測定する一方、結晶組織における平均結晶粒径および長径が3μm以上の結晶粒子の存在数は、焼結体の観察断面(研磨面)の中から、組織断面領域10μm×10μmを任意に選択し、SEM等の拡大写真(倍率5000倍程度)により観察し、その観察組織中における長径が3μm以上の結晶粒子数を計数して評価した。
また、ボール状に形成した耐衝撃部材の圧壊強度については、日本工業規格(JIS R1613)に規定するボールオンディスク法により測定した。さらにボール形状の耐衝撃部材の耐リングクラック性および転がり寿命を測定した。
上記耐リングクラック性は、図2(a)に示すように各実施例に係る窒化けい素焼結体から成る基台20とボール21とを接触せしめボール21に衝撃力Fを負荷し基台20上に図2(b)に示すようなリングクラック22が発生するときにボール21に作用する最大接触応力を測定した。
またボール形状の各耐衝撃部材の転がり寿命特性は、図1に示すようなスラスト型転がり摩耗試験装置を使用して測定した。この試験装置は、装置本体1内に配置された平板状の耐摩耗性部材2と、この耐摩耗性部材2上面に配置された複数の転動ボール3と、この転動ボール3の上部に配置されたガイド板4と、このガイド板4に接続された駆動回転軸5と、上記転動ボール3の配置間隔を規制する保持器6とを備えて構成される。装置本体1内には、転動部を潤滑するための潤滑油7が充填される。上記耐摩耗性部材2およびガイド板4は、日本工業規格(JIS G 4805)で規定される高炭素クロム軸受鋼(SUJ2)で形成される。上記潤滑油7としては、パラフィン系潤滑油(40℃での粘度:67.2mm/S)やタービン油が使用される。
本実施例に係る球状の耐衝撃部材の転がり寿命は、耐摩耗性部材2の上面に設定した直径40mmの軌道上に直径が9.35mmである3個の窒化けい素焼結体製転動ボール3を配置し、タービン油の油浴潤滑条件下で、この転動ボール3に5.9GPaの最大接触応力が作用するように荷重を印加した状態で回転数1200rpmの条件下で最長500時間回転させたときに、上記窒化けい素製耐衝撃部材としての転動ボール3の表面が剥離するまでの連続運転時間を転がり寿命として測定した。各測定結果を下記表1に示す。
Figure 2010241616
上記表1に示す結果から明らかなように所定の組織断面領域内に長径が3μm以上である窒化けい素結晶粒子が5個以上存在する窒化けい素焼結体から構成された各実施例に係る窒化けい素製耐衝撃部材においては、長尺の結晶粒子が3次元空間において十分に絡み合った強固な結晶組織が形成されているため、圧壊強度に優れ耐リングクラック性も良好であり、さらには転動体としての転がり寿命も極めて良好であり信頼性が高く耐久性に優れた窒化けい素製耐衝撃部材が得られることが判明した。また、表1には示されていないが、各実施例に係る耐摩耗性部材の粒界相中における最大気孔径は0.3μm以下であり、気孔率は0.1%以下であった。
また、各実施例に係る窒化けい素製転動ボールにおいては、所定の添加成分を添加して形成されているため、粒界相中の成分の分布むらがなく、圧壊強度も従来と遜色なく、転がり寿命が500時間を超え耐久性に優れた窒化けい素製転動ボールが得られた。
一方、酸化アルミニウム量に対する希土類酸化物量の比を過少(比較例1)または過大(比較例2)にした比較例1〜2に係る窒化けい素製耐衝撃部材においては、結晶粒子のアスペクト比を所定の範囲に制御できず、高強度で耐衝撃性に優れた部材は得られないことが判明した。
また、2種類の窒化けい素原料粉末を用いない比較例3および比較例4は窒化けい素結晶粒が3次元的に複雑にからみあっていないので、耐衝撃特性が低下することも再確認された。
さらに、焼結助剤としての酸化アルミニウムを添加しない比較例5に係る窒化けい素製耐衝撃部材においては、破壊靭性値、圧壊強度などの強度特性が低下し易く所望の耐衝撃性および構造強度は得られなかった。
なお、上記各実施例に係る窒化けい素製転動ボールの転がり寿命を測定する際に、直径9.35mmの転動ボールを3個使用したが、他の直径を選択するとともに配置個数を変えた場合においても、その荷重条件や転動条件に応じた転がり特性が得られることが確認されている。
1 装置本体
2 耐摩耗性部材
3 耐衝撃部材(高信頼性窒化けい素転動ボール)
4 ガイド板
5 駆動回転軸
6 保持器
7 潤滑油
20 耐衝撃部材(基台)
21 耐衝撃部材(窒化けい素製転動ボール)
22 リングクラック
H ヘルツ応力

Claims (10)

  1. 任意の組織断面領域10μm×10μm内に長径が3μm以上である窒化けい素結晶粒子が5個以上存在する窒化けい素焼結体から成ることを特徴とする耐衝撃部材。
  2. 請求項1記載の耐衝撃部材において、前記耐衝撃部材が球状の窒化けい素ボールであることを特徴とする耐衝撃部材。
  3. 請求項2記載の耐衝撃部材において、前記窒化けい素ボールの直径が2mm以上であることを特徴とする耐衝撃部材。
  4. 請求項1記載の耐衝撃部材において、前記窒化けい素焼結体は希土類酸化物および酸化アルミニウムを含有し、酸化物換算で酸化アルミニウムに対する希土類酸化物の質量比が0.5〜2.5の範囲であり、かつ酸化物換算で希土類酸化物及び酸化アルミニウムの含有量が合計で7〜15質量%であることを特徴とする耐衝撃部材。
  5. 請求項2記載の耐衝撃部材において、前記窒化けい素ボールを平板状の相手材に接触させた場合にリングクラックが発生する最大接触応力が15GPa以上であることを特徴とする耐衝撃部材。
  6. 請求項1記載の耐衝撃部材において、前記窒化けい素焼結体のビッカース硬度が1400以上1600以下であることを特徴とする耐衝撃部材。
  7. 請求項1記載の耐衝撃部材において、前記耐衝撃部材が航空機または自動車のエンジン部品に使用されることを特徴とする耐衝撃部材。
  8. 請求項7記載の耐衝撃部材において、前記航空機または自動車のエンジン部品がベアリングであることを特徴とする耐衝撃部材。
  9. 酸化物換算質量比で希土類酸化物/酸化アルミニウムの質量比を0.5〜2.5の範囲とし、かつ酸化物換算で希土類酸化物及び酸化アルミニウムの合計添加量が7〜15質量%となるように窒化けい素粉末と各原料粉末とを混合して原料混合体を調製する工程と、原料混合体を成形した後に脱脂する工程と、脱脂した成形体を不活性ガス雰囲気中で加熱し温度1700〜1800℃で焼結する工程とを備え、上記焼結工程において成形体を温度1700℃までに加熱する所要時間が1〜4時間の範囲であり、上記焼結工程後に焼結体に熱間静水圧プレス(HIP)処理を行うことを特徴とする耐衝撃部材の製造方法。
  10. 請求項9記載の耐衝撃部材の製造方法において、前記窒化けい素粉末として、比表面積が9〜12m/gである窒化けい素粉末と比表面積が4〜6m/gである窒化けい素粉末との比表面積が異なる2種の窒化けい素粉末を用いることを特徴とする耐衝撃部材の製造方法。
JP2009089370A 2009-04-01 2009-04-01 耐衝撃部材およびその製造方法 Active JP5268750B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009089370A JP5268750B2 (ja) 2009-04-01 2009-04-01 耐衝撃部材およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009089370A JP5268750B2 (ja) 2009-04-01 2009-04-01 耐衝撃部材およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010241616A true JP2010241616A (ja) 2010-10-28
JP5268750B2 JP5268750B2 (ja) 2013-08-21

Family

ID=43095084

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009089370A Active JP5268750B2 (ja) 2009-04-01 2009-04-01 耐衝撃部材およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5268750B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013035302A1 (ja) * 2011-09-05 2013-03-14 株式会社 東芝 窒化珪素焼結体とその製造方法、およびそれを用いた耐摩耗性部材とベアリング
WO2014069268A1 (ja) * 2012-10-30 2014-05-08 株式会社東芝 窒化珪素焼結体およびそれを用いた耐磨耗性部材
CN104768900A (zh) * 2012-12-14 2015-07-08 株式会社东芝 氮化硅烧结体以及使用该氮化硅烧结体的滑动构件
CN106470939A (zh) * 2014-06-16 2017-03-01 宇部兴产株式会社 氮化硅粉末、氮化硅烧结体和电路基板、以及氮化硅粉末的制造方法
KR102394292B1 (ko) * 2021-10-28 2022-05-04 원스(주) 엘엠 가이드의 제조방법 및 이를 이용하여 제작되는 엘엠 가이드
WO2023032695A1 (ja) * 2021-08-30 2023-03-09 Ntn株式会社 窒化ケイ素焼結体、機械部品および軸受

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016163263A1 (ja) 2015-04-07 2016-10-13 株式会社東芝 窒化珪素焼結体およびそれを用いた高温耐久性部材

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04124068A (ja) * 1990-09-14 1992-04-24 Honda Motor Co Ltd 窒化珪素質焼結体の結晶化熱処理方法
JPH05221738A (ja) * 1992-02-06 1993-08-31 Noritake Co Ltd 配向した長軸結晶を有するセラミックス及びその製造方法
JPH0848568A (ja) * 1994-08-04 1996-02-20 Honda Motor Co Ltd セラミック焼結体の製造方法
WO2008111307A1 (ja) * 2007-03-15 2008-09-18 Kabushiki Kaisha Toshiba 窒化珪素焼結体とそれを用いた摺動部材

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04124068A (ja) * 1990-09-14 1992-04-24 Honda Motor Co Ltd 窒化珪素質焼結体の結晶化熱処理方法
JPH05221738A (ja) * 1992-02-06 1993-08-31 Noritake Co Ltd 配向した長軸結晶を有するセラミックス及びその製造方法
JPH0848568A (ja) * 1994-08-04 1996-02-20 Honda Motor Co Ltd セラミック焼結体の製造方法
WO2008111307A1 (ja) * 2007-03-15 2008-09-18 Kabushiki Kaisha Toshiba 窒化珪素焼結体とそれを用いた摺動部材

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6013016276; 大串 浩司: '球圧子押込みによるセラミックスのリングクラック発生に関する破壊力学的考察' 日本機械学會論文集. A編 61巻585号, 19950525, 953-958頁 *

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2013035302A1 (ja) * 2011-09-05 2015-03-23 株式会社東芝 窒化珪素焼結体とその製造方法、およびそれを用いた耐摩耗性部材とベアリング
CN103764596A (zh) * 2011-09-05 2014-04-30 株式会社东芝 氮化硅烧结体及其制造方法、及使用其的耐磨部件和轴承
WO2013035302A1 (ja) * 2011-09-05 2013-03-14 株式会社 東芝 窒化珪素焼結体とその製造方法、およびそれを用いた耐摩耗性部材とベアリング
JPWO2014069268A1 (ja) * 2012-10-30 2016-09-08 株式会社東芝 窒化珪素焼結体およびそれを用いた耐磨耗性部材
CN104768899A (zh) * 2012-10-30 2015-07-08 株式会社东芝 氮化硅烧结体及使用其的耐磨件
WO2014069268A1 (ja) * 2012-10-30 2014-05-08 株式会社東芝 窒化珪素焼結体およびそれを用いた耐磨耗性部材
US9440887B2 (en) 2012-10-30 2016-09-13 Kabushiki Kaisha Toshiba Silicon nitride sintered body and wear resistant member using the same
CN104768900A (zh) * 2012-12-14 2015-07-08 株式会社东芝 氮化硅烧结体以及使用该氮化硅烧结体的滑动构件
CN106470939A (zh) * 2014-06-16 2017-03-01 宇部兴产株式会社 氮化硅粉末、氮化硅烧结体和电路基板、以及氮化硅粉末的制造方法
EP3156366A4 (en) * 2014-06-16 2017-11-29 UBE Industries, Ltd. Silicon nitride powder, silicon nitride sintered body and circuit substrate, and production method for said silicon nitride powder
CN106470939B (zh) * 2014-06-16 2018-09-04 宇部兴产株式会社 氮化硅粉末、氮化硅烧结体和电路基板、以及氮化硅粉末的制造方法
WO2023032695A1 (ja) * 2021-08-30 2023-03-09 Ntn株式会社 窒化ケイ素焼結体、機械部品および軸受
KR102394292B1 (ko) * 2021-10-28 2022-05-04 원스(주) 엘엠 가이드의 제조방법 및 이를 이용하여 제작되는 엘엠 가이드

Also Published As

Publication number Publication date
JP5268750B2 (ja) 2013-08-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7056850B2 (en) Wear-resistant silicon nitride member and method of manufacture thereof
JP4795588B2 (ja) 窒化けい素製耐摩耗性部材
JP5268750B2 (ja) 耐衝撃部材およびその製造方法
JP5886337B2 (ja) 耐摩耗性部材およびそれを用いた耐摩耗性機器
JP5732037B2 (ja) 耐摩耗性部材およびその製造方法
JP2001328869A (ja) 耐摩耗性部材およびその製造方法
JP5002155B2 (ja) 窒化けい素製耐摩耗性部材およびその製造方法
JP5100201B2 (ja) 窒化珪素焼結体とそれを用いた摺動部材
JP5830439B2 (ja) 転動体及びその製造方法
JP5362758B2 (ja) 耐摩耗性部材
JP6037218B2 (ja) 窒化珪素質焼結体およびそれを用いた摺動部材
US20230093291A1 (en) Silicon nitride sintered body, wear-resistant member using the same, and method for producing silicon nitride sintered body
JP5989602B2 (ja) 窒化珪素質焼結体及びその製造方法、並びにベアリング用転動体
JP4820840B2 (ja) 窒化けい素製耐摩耗性部材の製造方法
KR100613956B1 (ko) 질화규소제 내마모성 부재와 그 제조 방법
JP2004002067A (ja) 耐摩耗性部材およびその製造方法
JP5150064B2 (ja) 耐磨耗性部材の製造方法
JP4869171B2 (ja) 窒化けい素製耐摩耗性部材の製造方法
JP7353820B2 (ja) 窒化珪素焼結体およびそれを用いた耐摩耗性部材
JP5349525B2 (ja) 転動体
JP2011017415A (ja) ターボチャージャー用転がり軸受及びその製造方法
JP5295983B2 (ja) 窒化けい素製耐摩耗性部材の製造方法
CN117836256A (zh) 氮化硅烧结体、机械部件及轴承
JP2006036553A (ja) 窒化けい素焼結体およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20111227

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130409

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130507

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5268750

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150