JP2010241141A - 粘接着剤組成物積層体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気入りタイヤの空気透過防止層として用いるのに適した、作業性に優れかつタイヤ走行時の問題のない積層体の製造方法の提供。
【解決手段】(A)ジエン系ゴム、(B)エポキシ変性スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマーの基材ポリマー100重量部、粘着付与樹脂30〜100重量部及び有機過酸化物架橋剤0.1〜0.7重量部を含み、温度100℃及びせん断速度243sec -1 での未架橋時の粘度が5000〜20000ポイズであり、170℃における架橋後の硬さがロータレスレオメータのトルクで0.02〜0.10N・mである粘接着剤組成物並びに(C)(i)熱可塑性樹脂又は(ii)熱可塑性樹脂を連続相、ゴム組成物を分散相とした熱可塑性エラストマー組成物をインフレーション成型装置を用いて積層させて150℃以上の温度で架橋させ積層体の製造方法
【選択図】図1

Description

本発明は粘接着剤組成物積層体の製造方法に関し、更に詳しくは特に熱可塑性樹脂又は動的加硫熱可塑性エラストマーと共に空気入りタイヤの空気透過防止層として用いる場合の作業性に優れかつタイヤ走行性能にも優れた空気入りタイヤを与える粘接着剤組成物積層体の製造方法に関する。
タイヤの空気透過防止層に動的加硫熱可塑性エラストマーを用いることは例えば特許文献1に記載されている。しかし、その際には、成形時に十分なタック(粘着力)を与え、加硫後にはタイヤの例えばカーカスゴムと強固に接着させるためにスチレン系熱可塑性エラストマー系の粘接着層の使用が必要になる(特許文献2参照)。また空気透過防止層を動的加硫熱可塑性エラストマーと粘接着剤とを2層で円筒状に押し出す際に、外側に配置された粘接着剤層の粘度が低すぎると、タックが強すぎて巻き取り後に剥がれなくなったり、接着剤が凝集破壊したり、またタイヤの走行中に粘接着剤層が剥がれてしまうという問題があった。一方粘接着剤の粘度が高すぎると円筒状に押し出す際に押出機に負荷がかかり過ぎたり、厚さがばらついたりするという問題があった。更に、粘接着剤はタイヤの加硫時に適切に架橋して強度を出す必要があるが、この架橋が少ないと空気透過防止層がタイヤから剥れてしまう問題が生じ、逆に架橋させすぎるとクラックの発生の原因になったり、耐寒性が劣ったりするという問題があった。
特許第2999188号公報 特開平11−240108号公報
従って、本発明は前述の従来の粘接着剤組成物の問題を解決して、空気入りタイヤの空気透過防止層として用いるのに適した、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーと粘接着剤組成物との、作業性に優れかつタイヤ走行時の問題を生じることのない積層体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に従えば、(A)ジエン系ゴム、(B)エポキシ変性スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマーの基材ポリマー100重量部、粘着付与樹脂30〜100重量部及び有機過酸化物架橋剤0.1〜0.7重量部を含んでなり、温度100℃及びせん断速度243sec -1 での未架橋時の粘度が5000〜20000ポイズであり、170℃における架橋後の硬さがロータレスレオメータのトルクで0.02〜0.10N・mである粘接着剤組成物並びに(C)(i)熱可塑性樹脂又は(ii)熱可塑性樹脂を連続相、ゴム組成物を分散相とした熱可塑性エラストマー組成物をインフレーション成型装置を用いて積層させて150℃以上の温度で架橋させることを特徴とする積層体の製造方法が提供される。
本発明の実施例及び比較例において粘接着剤組成物の評価試験に用いたインフレーション成型製造を示す概略図である。
本発明に従えば、粘接着剤として、エポキシ変性SBS(スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体)を含む熱可塑性エラストマーを基材ポリマーとして用い、これに、このエラストマー100重量部に対し、粘着付与樹脂30〜100重量部及び有機過酸化物0.1〜2.0重量部を配合することによって、バランスが取れた粘接着剤を得ることができる。このようにして、未架橋時の粘度を最適化することで動的加硫熱可塑性エラストマーとのインフレーション成型装置を用いる積層における共押出性と、タイヤ成型の際の未加硫ゴムに対するタック、作業性を付与し、しかも架橋後に適切な架橋密度を与えることができ、タイヤ走行時の耐久性や耐寒性を満足した積層体を得ることができる。
即ち、本発明の積層体の製造方法では、未架橋時の粘度がキャピラリーレオメータで温度100℃及びせん断速度243sec-1 で5000〜20000ポイズ、好ましくは7000〜15000ポイズとし、架橋後の硬さをロータレスレオメータのトルクで0.02〜0.10N・m、好ましくは0.04〜0.10N・mとした粘接着剤組成物を用いる。この粘接着剤組成物は厚さ5〜100μm(好ましくは10〜70μm)の厚さにインフレーション成型装置を用いて成形し、ゴム/粘接着剤/熱可塑性エラストマーと積層して空気入りタイヤの空気透過防止層として用いることができる。前記粘接着剤組成物は、エポキシ変性SBSを含む熱可塑性エラストマーを基材ポリマーとし、この熱可塑性エラストマー100重量部に対し、粘着付与樹脂30〜100重量部(好ましくは40〜80重量部)、そして架橋剤として有機過酸化物0.1〜0.7重量部(好ましくは0.2〜0.7重量部)配合する。
本発明に従った粘接着剤組成物の基材ポリマーとしては、エポキシ変性スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)を含むスチレン系熱可塑性エラストマーを用いる。かかるエポキシ変性SBSは、例えばスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)及びその部分水添物(例えば旭化成(株)製のタフプレン、アサプレン、クレイトンポリマージャパン(株)製のクレイトンDなどの商品名で市販されているものを使用できる)を過酸類やハイドロパーオキサイド類を用いてエポキシ化することによって得ることができる。過酸類としては過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、トリフルオロ過酢酸などがあげられる。またハイドロパーオキサイド類としては過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンパーオキサイドなどがあげられる。
またエポキシ化SBSは、ダイセル化学工業(株)製よりエポフレンドの商品名で市販されており、これを使用しても良い。基材ポリマー中のこのエポキシ変性SBSの使用量には特に限定はないが基材ポリマー100重量部に対し30〜80重量部使用するのが好ましい。この配合量が少な過ぎると熱可塑性加硫エラストマーに対する接着性が悪化するおそれがあり、逆に多過ぎるとタイヤ部材ゴムとの接着性が悪化するおそれがあるので好ましくない。
本発明において使用する粘接着剤組成物の基材ポリマーは、前記エポキシ変性SBS以外に、各種SBS、SIS及びこれらの部分水添物、SEBS,SIBSなどを用いることができ、これらは以下のようにして熱可塑性エラストマーとすることができる。
本発明において使用する粘接着剤組成物は前記基材ポリマー100重量部に対し、粘着付与樹脂30〜100重量部、好ましくは40〜80重量部を配合する。この配合量が少な過ぎると粘度が高くなりすぎ、未加硫ゴムに対するタックが不十分となるので好ましくなく、逆に多過ぎると粘度が低くなりすぎ接着剤が凝集破壊しやすくなるので好ましくない。
本発明に用いる粘着付与樹脂としては、例えはテルペン樹脂、変性テルペン樹脂、ピネン樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン、水添ロジンエステル脂肪族、脂環族、芳香族などの石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、スチレン樹脂、アルキルフェノール樹脂などをあげることができる。
本発明において使用する粘接着剤組成物は前記基材ポリマー100重量部に対し、有機過酸化物架橋剤を0.1〜0.7重量部、好ましくは0.2〜0.7重量部を配合する。この配合量が少な過ぎると架橋後のロータレスレオメータのトルクが低すぎて接着性が悪化するので好ましくなく、逆に多過ぎるとトルクが高すぎてクラック発生の原因になったり、耐寒性が劣る可能性があるので好ましくない。
本発明において使用することができる有機過酸化物としては、従来からゴムやプラスチックの架橋剤として一般的に用いられる任意の有機過酸化物を用いることができ、具体的には、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−モノ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、4,4−ジ−t−ブチルパーオキシ−バレリアン酸−n−ブチルエステルなどを用いることができる。
本発明に従えば、(A)ジエン系ゴム、(B)前記粘接着剤組成物及び(C)(i)熱可塑性樹脂又は(ii)熱可塑性樹脂を連続相、ゴム組成物を分散相とした熱可塑性エラストマー組成物をインフレーション成型装置を用いて積層させて150℃以上の温度、好ましくは160〜190℃の温度で架橋させた積層体とすることができる。このようにして得た積層体は、例えば空気入りタイヤの空気透過防止層として用いることができる。この際、粘接着剤組成物は5〜100μmの厚さで用いるのが好ましく、10〜70μmであるのが更に好ましい。この厚さが5μm未満では所望の粘接着性が得られず、逆に100μmを超えると重量が増加すると共に耐久性が不良になるおそれがあるので好ましくない。
本発明に従った積層体に使用するジエン系ゴム(A)は従来よりタイヤ用として使用されている任意のジエン系ゴム、例えば天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、ハロゲン化ブチルゴム(CIIRまたはBIIR)などをあげることができ、これらは単独又は任意のブレンドとして使用することができる。
本発明に従った積層体の熱可塑性樹脂(C)(i)としては、例えばポリアミド系樹脂(例えばナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)など)、ポリエステル系樹脂(例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)など)、ポリニトリル系樹脂(例えばポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタアクリロニトリルなど)、ポリメタアクリレート系樹脂(例えばポリメタアクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタアクリル酸エチルなど)、ポリビニル系樹脂(例えば酢酸ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニリデン(PDVC)、ポリ塩化ビニル(PVC)など)、セルロース系樹脂(例えば酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース)、フッ素系樹脂(例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)など)、イミド系樹脂(例えば芳香族ポリイミド(PI))などを挙げることができる。
本発明に従った積層体の熱可塑性エラストマー(C)(ii)は前記熱可塑性樹脂とエラストマーとをブレンドすることによって得られ、そのようなエラストマーとしては、例えばジエン系ゴム及びその水添物(例えば、NR、IR、SBR、BR、NBRなど)、オレフィン系ゴム(例えば、エチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、IIRなど)、アクリルゴム(ACM)、含ハロゲンゴム(例えば、Br−IIR、C1−IIR、イソブチレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−IPMS)など)、シリコンゴム(例えば、メチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴムなど)、含イオウゴム(例えば、ポリスルフィドゴム)、フッ素ゴム(例えば、ビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム)、熱可塑性エラストマー(例えば、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、エステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー)などを挙げることができ、これらは2種以上であってもよい。
前記エラストマー成分は熱可塑性樹脂との混合の際、動的に加硫することもできる。動的に加硫する場合の加硫剤、加硫助剤、加硫条件(温度、時間)等は、添加するエラストマー成分の組成に応じて適宜決定すればよく、特に限定されるものではない。加硫剤としては、一般的なゴム加硫剤(架橋剤)を用いることができる。具体的には、イオン系加硫剤としては粉末イオウ、沈降イオウ等を、例えば、0.5〜4phr 〔ゴム成分(ポリマー)100重量部あたりの重量部〕程度用いることができる。
また、有機過酸化物系の加硫剤としては、具体的には、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−モノ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、4,4−ジ−t−ブチルパーオキシ−バレリアン酸−n−ブチルエステルなどを用いることができる。チオウレア系加硫促進剤としては、エチレンチオウレア、ジエチルチオウレア等を挙げることができる。
また、加硫促進助剤としては、一般的なゴム用助剤を併せて用いることができ、例えば、亜鉛華、ステアリン酸やオレイン酸及びこれらの亜鉛塩等が使用できる。熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、予め熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分(ゴムの場合は未加硫物)とを2軸混練押出機等で溶融混練し、連続相(マトリックス相)を形成する熱可塑性樹脂中にエラストマー成分を分散相(ドメイン)として分散させることによる。エラストマー成分を加硫する場合には、混練下で加硫剤を添加、エラストマー成分を動的に加硫させてもよい。また、熱可塑性樹脂又はエラストマー成分への各種配合剤(加硫剤を除く)は、上記混練中に添加してもよいが、混練の前に予め混合しておくことが好ましい。熱可塑性樹脂とエラストマー成分の混練に使用する混練機としては、特に限定はなく、スクリュー押出機、ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機等が使用できる。溶融混練の条件として、温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度以上であればよい。また、混練時の剪断速度は1000〜7500sec -1であるのが好ましい。混練全体の時間は30秒から10分、また加硫剤を添加した場合には、添加後の加硫時間は15秒から5分であるのが好ましい。上記方法で作製された熱可塑性エラストマー組成物は、次に押出し成形又はカレンダー成形によってシート状のフィルムに形成される。フィルム化の方法は、通常の熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーをフィルム化するインフレーション成型装置を用いるインフレーション成形によることができる。
このようにして得られる粘接着剤組成物(B)の層(フィルム)は、熱可塑性樹脂(X)のマトリックス中にエラストマー成分()が分散相(ドメイン)として分散した構造をとる。かかる状態の分散構造をとることにより、熱可塑の加工が可能となり、かつフィルムに十分な柔軟性と連続相としての樹脂層の効果により十分な剛性を併せ付与することができると共に、エラストマー成分の多少によらず、成形に際し、熱可塑性樹脂と同等の成形加工性を得ることができるため、通常の樹脂用成形機、即ち押出し成形、又はカレンダー成形によって、フィルム化することが可能となる。
熱可塑性樹脂とエラストマーとをブレンドする場合の特定の熱可塑性樹脂(X)とエラストマー成分(Y)との組成比は、特に限定はなく、フィルムの厚さ、耐空気透過性、柔軟性のバランスで適宜決めればよいが、好ましい範囲は重量比(X)/(Y)で10/90〜90/10、更に好ましくは15/85〜90/10である。
本発明に係る粘接着剤組成物には、前記した必須成分に加えて、補強剤(フィラー)、可塑剤、老化防止剤、着色剤、内部離型剤などの従来の粘接着剤組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
実施例1〜2及び比較例1〜4
サンプルの調製
表Iに示す配合に従って、サンプルを内径40mmの単軸混練押出機にて、混練温度90℃、吐出量10kg/hで粘接着剤組成物を混練した。この粘接着剤は防着剤を通した後カッターでペレット状にカットして風乾した。
サンプルの物性評価試験
1)キャピラリーレオメータ試験
表Iに示す配合の粘接着剤のペレットの溶融粘度を東洋精機製キャピログラフ10を用いて測定した。せん断速度は243cm-1、キャピラリーダイス径は1.0mm、L/Dは10で、温度100℃及び保持時間5分で測定した。
2)ロータレスレオメ−タ試験
(株)オリエンテック製キュラストメータVを用い、170℃のレオメータを測定し、加硫終了後の最大トルクを測定した。
3)円筒成型作業性試験
表IIに示す熱可塑性エラストマー組成物と表Iに示す粘接着剤組成物とを、図1に示すインフレーション成型装置にて粘接着層を外側とする2層のチューブ状に押し出し、直径390mmにブロー成型後ピンチロールで折りたたみそのまま巻き取り、以下の基準で評価した。
○:押出性や巻取性に問題がないもの
△:押出性は問題ないが、フィルムがピンチロールに貼りついて巻取りが困難だった もの
×:押出がうまくいかないもの
4)タイヤ成型性試験
図1のインフレーション成型装置(図1において、1は熱可塑性エラストマー押出機を示し、2は粘接着剤押出機を示し、3はダイを示し、4は案内板を示し、5はピンチロールを示し、6は巻取機を示し、7はチューブ状フィルムを示す。)によって作成した周長1220mmの熱可塑性エラストマー/粘接着剤フィルムを、幅360mmに切断した後、タイヤ成型ドラムに挿入し、カーカスを巻き付けビードを打ち込んでターンナップし、次いでサイド、ベルト、キャップを貼り付けてグリーンタイヤを成型した。成型後円筒フィムルとカーカスの密着具合を、以下の基準に従って、目視で観察した。
◎:カーカスゴムにぴったり追従し、浮きや剥がれが見られないもの
○:若干の浮きは見られるが、カーカスからの剥がれが見られないもの
△:一部カーカスから剥がれて浮いており、ハンドステッチャーによる修正が必要だ ったもの
×:カーカスからほぼ全周にわたって剥がれ落ち、加硫工程に持ち込めなかったもの
5)タイヤ耐久試験
実施例及び比較例のフィルムを用いて195/65R15サイズのタイヤを作製した。そのタイヤを15×6JJのリムに組み付けドラム表面が平滑な、鋼製の直径1707mmのドラム試験機を用い、周辺温度を38±3℃に制御し、内圧140KPa 、荷重4.7kN、速度80km/hにて3000km走行ごとにタイヤをリムから外して内面を目視で観察した。インナーライナー表面に目視で容易に確認できる程度のクラックが発生するまで走行させ、クラックが発生するまでの走行距離が30000km以上のものを良好とした。
Figure 2010241141
表I脚注
*1:従来の粘接着剤(グリシジルメタクリレート(GMA)含有EVA)
*2:エポキシ変性スチレン−ブタジエンスチレンブロック共重合体
*3:スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(スチレン含有量40%)
*4:スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(スチレン含有量20%)
*5:粘着付与樹脂
Figure 2010241141
比較例1は粘接着剤の溶融粘度が5000ポイズ以下の例で円筒作業性が悪く、タイヤ耐久試験でライナー剥がれで不良であった。比較例2は粘接着剤の加硫後のレオメータの最大トルクが規定外の例でタイヤの耐久試験が不良であった。
実施例1は粘接着剤の溶融粘度とレオメータの最大トルクがともに範囲内の例で、円筒作業性、成形性、耐久性ともに良好であった。実施例2は粘接着剤の加硫剤を増やしてさらに最大トルクを高めた例でタイヤ耐久性がさらに向上した。
比較例3は加硫剤を過剰に配合してレオメータのトルクが規定外の例で、円筒で焼けが発生し、タイヤ耐久試験でも不良であった。比較例4は粘接着剤の溶融粘度が規定を超える例で、タック不足でタイヤの成形が不可能であった。

Claims (2)

  1. (A)ジエン系ゴム、(B)エポキシ変性スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマーの基材ポリマー100重量部、粘着付与樹脂30〜100重量部及び有機過酸化物架橋剤0.1〜0.7重量部を含んでなり、温度100℃及びせん断速度243sec -1 での未架橋時の粘度が5000〜20000ポイズであり、170℃における架橋後の硬さがロータレスレオメータのトルクで0.02〜0.10N・mである粘接着剤組成物並びに(C)(i)熱可塑性樹脂又は(ii)熱可塑性樹脂を連続相、ゴム組成物を分散相とした熱可塑性エラストマー組成物をインフレーション成型装置を用いて積層させて150℃以上の温度で架橋させることを特徴とする積層体の製造方法
  2. 請求項1に記載の方法で製造した粘接着剤組成物を厚さ5〜100μmで、熱可塑性樹脂を連続相とし、ゴム組成物を分散相とした熱可塑性エラストマー組成物と積層させて空気透過防止層として用いた空気入りタイヤ。
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