JP2010236327A - 立坑内での発破孔形成方法及びこの方法に使用する吊り足場 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】立坑内を昇降可能なスカフォード31(吊り足場)の作業床面62に削岩装置100を設置し、当該削岩装置100を駆動して立坑の坑壁に発破孔を形成する発破孔形成方法であって、削岩装置100のロッド135の延長線上においてロッド135の先端に設けられた削岩ビット136とは反対側に位置するスカフォード31の外周から振れ止め200を突出させた後に、削岩ビット136で坑壁1uを削岩することを特徴とする。
【選択図】図2
Description
ところで、立坑内を昇降可能な吊り足場(以下、スカフォードという)が知られている(例えば、特許文献1等参照)。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、スカフォードに削岩機を搭載して立坑の坑壁に発破孔を形成する際に、立坑内で発破孔を形成する作業を効率的に行えるようにする。
削岩装置は、削岩機と、削岩機を削岩対象の坑壁の方向にガイドする削岩機ガイドとを備え、削岩機ガイドは、削岩対象の坑壁に突き当てられる突き当て部を先端に備え、当該突き当て部を削岩対象の坑壁に突き当て、かつ、削岩装置のロッドの延長線上において突き当て部とは反対側に位置する吊り足場の外周から振れ止めを突出させた後に、削岩ビットで坑壁を削岩するので、振れ止めと突き当て部とにより、削岩装置が坑壁に安定に支持され、立坑内で発破孔を形成する作業を効率的に行える。
本発明に係るスカフォードによれば、立坑内を昇降可能な吊り足場において、作業床面に設置される削岩装置のロッドの延長線上においてロッドの先端に設けられた削岩ビットとは反対側に位置する外周より坑壁の方向に突出するように設けられる振れ止めを備えたので、削岩の際の揺れが防止され、立坑内で発破孔を形成する作業を効率的に行えるスカフォードを提供できる。
作業床面の径に沿った方向に延長するロッドが、作業床面と直交する吊り足場の中心線と一致する回転中心軸を介して回転可能に設けられたので、スカフォードの周りの坑壁を1つの削岩機で効率的に削岩できるようになり、スカフォードの周りの坑壁に発破孔を効率的に形成できるようになる。
図1乃至図7に基いてスカフォード31の構成について説明する。
スカフォード31は、スカフォード本体と、スカフォード本体の作業床面に設置される図1に示すような削岩装置100と、スカフォード本体に設けられる図2に示すような振れ止め200とを備える。スカフォード本体については、後述する。
つまり、制御装置105がモータ113を正方向又は逆方向に回転させることで、動力伝達歯車118及び歯車115を介して回転体116が回転し、回転体116に固定されたガイド基台119を回転中心軸114を回転中心として回転させることができる。
つまり、制御装置105が油圧シリンダ124内の油圧を調整することによって作動ロッド125が前後方向に往復動し、これにより、削岩機ガイド102がガイドレール板120上を前後方向に移動する。
つまり、制御装置105が油圧シリンダ130内の油圧を調整することによって作動ロッド131が油圧シリンダ130内を往復動し、これにより、削岩機ガイド102が水平軸127を回転中心として矢印rに示すように上下方向に回転可能に構成されるので、削岩機ガイド102の傾き角度を変更できる。
つまり、制御装置105がフィードモータ150を正転又は逆転させて駆動スプロケット151を駆動させることで、チェーン140が正方向又は逆方向に循環駆動し、これにより、チェーン140に固着された移動台141が削岩機ガイド102上に沿って移動する。これにより、削岩機1が前方に推進したり、後方に退却する。
振れ止め200は、スカフォード31の外周から上記坑壁1uの方向に突出可能で、かつ、突出長さを調整できるように設けられればよい。例えば、突出長さを調整できるように作業床51と屋根床85とに固定的に取付けられていても良いし、突出長さを調整できるように作業床51と屋根床85とに着脱可能に取付けられていても良い。
即ち、下側振れ止め201を作業床51の外周66tより突出させるとともに上側振れ止め202を屋根床85の外周85tより突出させておき、そして、ガイド前後駆動機構121を駆動して、削岩機ガイド102の突き当て部156を削岩対象の坑壁1uに突き当て、さらに、削岩機ガイド102を前方に移動させるように駆動することによる坑壁1uからの反力で、下側振れ止め201及び上側振れ止め202を、削岩対象とは反対側の坑壁1uに接触させる。
以上により、下側振れ止め201、上側振れ止め202、突き当て部156の3点が坑壁1uに接触し、削岩装置100が坑壁1uに安定に支持されることになる。
そして、削岩装置100が坑壁1uに安定に支持された状態において、制御装置105により駆動装置及び推進装置103を駆動する。
これにより、図2(c)に示すように、削岩ビット136が削岩対象の坑壁1uを削岩するので、坑壁1uに発破孔を形成できる。
本形態によれば、スカフォード31が、削岩装置100と振れ止め200とを備え、削岩装置100が振れ止め200により坑壁1uに安定に支持された状態で削岩を行うので、削岩の際の揺れが防止される。また、振れ止め200により削岩の際の反力を坑壁1uで確実に受けることができる。従って、スカフォード本体に作業床面62上に削岩装置100を搭載して立坑の坑壁1uに発破孔を形成する際に、立坑内で発破孔を形成する作業を効率的に行える。
作業床51は、床下地部61と、床下地部61の上に形成された作業床面62とを備える。床下地部61は、例えば、形鋼を組み合わせて形成される。作業床面62は、例えば、床下地部61の上に敷設された鉄板によって円形の床面に形成される。
複合機能構成体52を構成する各板状体67が柵として機能した場合に下端縁70となる四角枠体68の一辺部70Aは、例えば、円形の作業床面62の円に外接又は内接する正多角形の一辺に相当する位置に設置される。
即ち、板状体67は、板状体67の板面としての網面76が、例えば作業床面62と垂直な面となるように起こされた起立状態と、作業床面62と同一平面となるように倒されて作業床51の外周66tより外側に延長する張り出し状態とになるように、ヒンジ71を回転中心として回転可能に構成される。
そして、板状体67は、起立維持手段53により起立状態に維持されることによって柵として機能したり、張り出し状態維持手段54により張り出し状態に維持されることによって足場や屋根として機能する。
板状体67を作業床面62に対して起立する柵として機能させることで、スカフォード31からの墜落事故を防止できるようになる。
板状体67を作業床51の外周66tより外側に延長する屋根として機能させることで、坑壁1uから崩れた岩などが坑底1eへ落下するのを防止できる。
板状体67の板面としての網面76が作業床面61と直交する状態となるまで板状体67をヒンジ71を介して回転させ、互いに隣り合う板状体67;67同士を起立状態維持手段53としての連結手段で連結することで、板状体67を柵に設定できる。各板状体67毎に個別に設けられる。
つまり、起立状態維持手段53は、板状体67の網面76を作業床面62に対して垂直に維持する。
尚、板状体67の網面76が作業床51の作業床面62に対して垂直とならないように維持する起立状態維持手段53としてもよい。例えば、板状体67の網面76をスカフォード31の中心線C方向に傾斜する面に維持する起立状態維持手段53としてもよいし、あるいは、板状体67の網面76をスカフォード31の中心線Cから離れる方向に傾斜する面に維持する起立状態維持手段53としてもよい。
互いに隣り合う板状体67;67同士の連結手段での連結を解除し、板状体67の網面76が作業床面61と同一平面上に位置される状態となるまで板状体67をヒンジ71を介して回転させることで張り出し状態維持手段54としての吊り部材75Aが突っ張った状態となり、この突っ張った状態の吊り部材75Aが板状体67を吊った状態に支持することで、板状体67を足場や屋根に設定できる。張り出し状態維持手段54は、各板状体67毎に個別に設けられる。
つまり、張り出し状態維持手段54は、板状体67を作業床51の外周66tより外側に延長させ、板状体67の網面76が作業床51の作業床面62と同一平面上に位置されるように維持する。
尚、板状体67の網面76が作業床51の作業床面62に対して同一平面とならないように維持する張り出し状態維持手段54としてもよい。例えば、板状体67の網面76を作業床面62より若干上方に傾斜する面に維持する張り出し状態維持手段54としてもよい。
隙間78は、互いに隣り合う板状体67;67が作業床51の外周部66より外側に延長する状態に維持された場合に、四角枠体68の一辺部70A;70Aの互いに対向する端部間の距離が狭く四角枠体68の他の一辺部77A;77Aの互いに対向する端部間の距離が大きい三角形状である。
従って、補助板80は、上記隙間78の半分に対応する三角形状に形成され、互いに隣り合う板状体67;67の互いに隣り合う側縁81;81にヒンジ82を介して180°回転可能に設けられる。即ち、補助板80は、図5(a)に示すような、板状体67の網面76と平行に対向する状態と、図5(b)に示すような、板状体67の網面76と同一平面上に位置される状態とに設定可能なように、ヒンジ82を介して180°回転可能に設けられる。
従って、互いに隣り合う板状体67;67が作業床51の外周部66より外側に延長する状態に維持された後に、互いに隣り合う板状体67;67の補助板80;80を各々180°回転させてこれら2つの補助板80;80で隙間78を半分ずつ塞ぐようにすることで、隙間78に足場や屋根を形成できる。
上部柵支柱87b、下部柵支柱87a、支柱88、脚89、載置脚92は、例えば、形鋼を用いて形成される。
即ち、下部柵支柱87aは、上部側がスカフォード31の中心線Cの方向に近付くように傾斜して設けられたことにより、スカフォード31の上部が先細形状に形成される。また、脚89は、下部側がスカフォード31の中心線Cの方向に近付くように傾斜して設けられたことにより、スカフォード31の下部が先細形状に形成される。
このように、スカフォード31の上部を先細形状とするための下部柵支柱87aや、スカフォード31の下部部を先細形状とするための脚89を備えたので、既存立坑1A内の坑壁1uに出っ張りがあって、当該出っ張りに下部柵支柱87aや脚89が衝突した場合でも、下部柵支柱87aや脚89の傾斜面がガイドとなってスカフォード31が横方向に移動するので、スカフォード31が既存立坑1A内の坑壁1uの出っ張りに衝突して傾いてしまうことに伴う作業者の墜落事故やスカフォードが昇降できなくなるようなことを防止できる。
拡幅作業は、スカフォード31に乗った作業者が、上述した削岩装置100を用いてスカフォード31の周囲の坑壁1uに図外の発破孔を形成し、発破孔内に図外の爆薬を装填して発破孔を閉塞した後に、スカフォード31を上昇させてから、爆薬に点火して爆薬を爆発させる作業である。
また、リーミングビット90dの径よりも小さい径の作業床51を備えたスカフォード31を用いて坑壁1uに対する作業を行えるようになるので、小さいスカフォード31で大きな径の立坑1を形成できるようになる。
また、従来のようにスカフォード31から坑壁1uの方向に張り出すような足場を組み立てる必要がなく、坑壁1uに対する作業を、簡単かつ安全に行えるようになる。
また、スカフォード31が、板状体67を備えることから、従来のように先行立坑1X内に足場を組み立てるための部材を搬入する必要もなく、作業床面62を本来の作業床面として有効に使用できる。
形態1のスカフォード31によれば、スカフォード31を先行立坑1X内で昇降させる場合には、板状体67を作業床面62に対して起立させた柵として利用できるので、スカフォード31からの墜落事故を防止できるようになる。
形態1のスカフォード31によれば、板状体67を作業床51の外周66tより外側に延長して坑壁1uから崩れた岩などを受ける屋根として機能させることで、坑壁1uから崩れた岩などが坑底1eへ落下するのを防止できる。
また、板状体67をヒンジ71を介して回転させるだけで、板状体67を容易に柵又は足場や屋根に設定できる。
さらに、起立状態維持手段53と張り出し状態維持手段54とによって各板状体67を個別に柵又は足場や屋根に設定できるので、坑壁1uの周方向に凹凸があっても個別に対応可能となる。
また、長さを可変可能な板状体67を設ければ、立坑内を昇降可能なスカフォード31と立坑の坑壁1uとの間の隙間が坑壁1uの上下方向で変わる場合でも即座に対応できるようになる。
各板状体67は、作業床51の外周66tより外側に延長する状態に維持された互いに隣り合う板状体67と板状体67との間の隙間78に補助足場を形成する補助板80を備えたので、隙間78に補助の足場や屋根を容易に形成できて、立坑の坑壁1uに対する作業をより容易に行えるとともに、坑底1eへの岩などの落下をより確実に防止できる。
また、掘削径が6mよりも小さいリーミングビット90dを用いて先行立坑1Xを形成し、その後、安価なスカフォード31を用いた発破による拡幅作業を行うことにより、6mを超える坑径の立坑1を形成することも可能となるので、6mを超える坑径の立坑1を、より低コストで形成できる。
また、6m以下の坑径の立坑1を形成する場合であっても、掘削径の小さいリーミングビット90dを用いて先行立坑1Xを形成し、その後、安価なスカフォード31を用いた発破による拡幅作業を行うことにより、立坑1を形成できるので、立坑1を、より低コストで形成できる。
一方、本形態1によれば、大坑径で大深度の立坑1を形成する場合でも、軽くて掘削径の小さいリーミングビット90dを用いることが可能となり、また、スカフォード31の昇降はロープ33を用いれば良いので、大坑径で大深度の立坑1を一気に形成できる。よって、上記特開2005−30106号公報などに開示されるように、深さ方向に延長する立坑を複数回に分けて形成する場合に比べて、大坑径で大深度の立坑1を経済的に形成できる。
一方、拡幅作業を、先行立坑1Xの坑口1t側から先行立坑1Xの坑底1e側に向かって順次行っていく形態7の方法においては、拡幅作業を終えた後、拡幅作業を終えた坑壁部分よりも坑底1e側で作業を行うことになる。従って、作業者の安全を確保するために、拡幅作業を終えた坑壁部分に落石防止用の後述するような取付部材を取付ける必要があるので、先行立坑1Xを拡幅する際の作業にかかる手間、及び、当該作業にかかる時間が多くなる。
一方、形態7では、拡幅作業を行う坑壁1uよりも坑底1e側は拡幅作業が行われていないので、発破により削られたズリは、まだ拡幅作業が行われていなくて削られずに先行立坑1Xの中心方向に突出することになる坑底1e側の坑壁1uの上面に堆積しやすくなる。よって、このズリが堆積した部分よりも坑底1e側で坑壁1uに発破孔を形成する作業などを行うときには、ズリが落下して危険なので、堆積しているズリを事前に落下させる作業が必要になる。つまり、作業が多くなるので、先行立坑1Xを拡幅する際の作業にかかる手間、及び、当該作業にかかる時間が多くなる。
また、ヒンジ71は、作業床51の外周面に設けても良いし、作業床面62上に設けても良い。
本発明のスカフォード31を用いた立坑形成方法によれば、既存立坑1Aを拡幅(拡径)することにより立坑1を形成することも可能である。例えば、図14に示すように、既存立坑1Aの坑口1t側の坑壁1uが既存立坑1Aに投入された石灰石により削られて、既存立坑1Aの坑口1t側の坑径1Amが坑底1e側の坑径1Awよりも大きくなることにより、既存立坑1Aの坑径が絞られて漏斗形状のようになり、径の大きい坑内から径の小さい坑内への入口部分1Asで石灰石が詰まりやすくなった場合等に、既存立坑1Aを拡幅することにより立坑を形成する場合である。
貯鉱槽13は、傾斜路11の終端と連通して垂直方向に延長した後に傾斜する空間により形成される。貯鉱槽13の入口にはふるい16が設けられる。小割室12は、ふるい16より上方でかつ傾斜路11の終端と連通する空間により形成される。小割室12は、傾斜路11を経由して落下してきた石灰石をふるい16の上に導くガイドローラ17を小割室12の入口の天井19側に備え、かつ、ふるい16の上に位置された石灰石を砕いてふるい16のふるい目に通すブレーカ18を備える。よって、ブレーカ18で砕かれて小割りされた石灰石が貯鉱槽13内に落下して貯蔵される。破砕室14は、ゲート21と、コンベヤ装置22と、破砕機23とを備える。降雨時や拡幅作業時以外の石灰石破砕搬送時には、貯鉱槽13から落下する小割された石灰石がコンベヤ装置22により破砕機23に搬送され、破砕機23で石灰石がより細かく破砕される。降雨時、拡幅作業時には、ゲート21により貯鉱槽13からの水やズリがコンベヤ装置22の上に落下しないように、貯鉱槽13からの水やズリがゲート21により堰き止められる。搬送室15は、破砕機23で破砕された石灰石を石灰工場や港などに搬送するための長距離ベルトコンベヤ装置のような搬送装置25と、破砕機23で破砕された石灰石を搬送装置25に搬送するベルトコンベヤ装置26とを備える。よって、貯鉱槽13から破砕機23に送られ、破砕機23で破砕されてより細粒化された石灰石がベルトコンベヤ装置26及び搬送装置25を経由して石灰工場や港などに搬送される。
次に、既存立坑1Aの坑壁1uを発破する作業、即ち、発破による拡幅作業を、既存立坑1Aの坑底1e側から既存立坑1Aの坑口1tに向かって順次行うことで、既存立坑1Aを拡幅する(図16(e);図15参照)。
発破により削られたズリは自然落下して既存立坑1Aの下に設けられた貯鉱槽13に移動し、ゲート21で堰き止められる。ゲート21で堰き止められた当該ズリは、破砕室14で回収され、排出される。
しかしながら、本形態2によれば、当該スカフォード31を用いることにより、板状体67を作業床51の外周66tより外側に延長する足場として利用できるので、スカフォード31と既存立坑1Aの坑壁1uとの間の隙間があっても、上述したような、坑壁1uに対する作業を、安全、かつ、効率的に行えるようになる。また、従来のようにスカフォード31から坑壁1uの方向に張り出すような足場を組み立てる必要がなく、既存立坑1Aの坑壁1uに対する作業を簡単かつ安全に行えるようになる。
また、既存立坑1Aでは、坑壁1uの凹凸が激しいことが予想されるが、坑壁1uの凹凸が激しくても、起立状態維持手段53と張り出し状態維持手段54とによって各板状体67を個別に柵又は足場や屋根に設定できるので、坑壁1uの周方向に凹凸があっても個別に対応可能となり、また、長さを可変可能な板状体67を設ければ、立坑内を昇降可能なスカフォードと既存立坑1Aの坑壁1uとの間の隙間が坑壁1uの上下方向で変わる場合でも即座に対応できるようになる。
後述する形態7による方法では、坑壁1uの状態確認作業及び坑壁1uに対する取付部材の取付作業と、拡幅作業の前に取付部材を撤去する撤去作業と、拡幅作業と、拡幅作業を終えた坑壁部分に取付部材を取付けていく取付作業とが必要となるので、立坑1を形成するまでの作業が多くなり、作業にかかる手間、及び、当該作業にかかる時間が多くなる。
一方、本形態2では、坑壁1uの状態確認作業及び坑壁1uに対する取付部材の取付作業と、拡幅作業の前に取付部材を撤去する撤去作業と、拡幅作業とを行うことで立坑1を形成できるので、形態7による方法と比べて、拡幅作業を終えた坑壁部分に取付部材を取付けていく取付作業が不要となって、立坑1を形成するまでの作業が少なくでき、作業にかかる手間、及び、当該作業にかかる時間を少なくできる。
一方、本形態2によれば、拡幅された坑壁部分1fuに取付部材を取付ける必要がないため、足場構築作業が不要となり、拡幅された坑壁部分1fuに対する困難でかつ危険な取付部材の取付作業も不要とできるので、安全に立坑1を形成できる。
板状体67を、ヒンジ71を用いずにスカフォード31の外周部66に起立状態と張り出し状態とに選択固定的に取付ける起立状態取付手段及び張り出し状態取付手段を備えた構成としてもよい。例えば、板状体67と外周部66とに板状体67をボルトなどの固定手段で起立状態や張り出し状態に取付けるための構成を設ければよい。
補助板80;80は、互いに隣り合う板状体67;67の互いに隣り合う側縁81;81より隙間78の方向に進退するスライド部材により形成された構成としてもよい。
補助板80;80を備えない構成のスカフォード31でもよい。この場合、隙間78を閉じるように互いに隣り合う板状体67;67間に、別途、足場板を掛け渡すようにすればよい。
立坑1の坑径寸法は一定に形成してもよい。この場合、立坑1の坑径寸法は、例えば、先行立坑1Xや既存立坑1Aのような基準立坑の杭径寸法1Aw(図9;図14参照)の2倍程度の寸法にする。この場合でも、安全対策作業を含む拡幅作業にかかる手間、及び、拡幅作業にかかる時間を少なくできる。
形態1乃至形態6では、立坑1を形成するための発破による拡幅作業を、基準立坑の坑底1e側から基準立坑の坑口1tに向かって順次行うことで、立坑1を形成する形態を示したが、立坑1を形成するための発破による拡幅作業を、基準立坑の坑口1t側から基準立坑の坑底1e側に向かって順次行うことで、立坑1を形成してもよい。この場合でも、基準立坑内を昇降可能なスカフォード31から基準立坑の坑壁を発破することにより基準立坑を拡幅した立坑1を形成するので、低コストで立坑1を形成でき、経済的である。
また、本発明の立坑形成方法は、特許文献1に示すようなアクセス坑道と呼ばれる立坑を形成する場合にも適用可能である。
100 削岩装置、101 削岩機、102 削岩機ガイド、135 ロッド、
136 削岩ビット、156 突き当て部、200 振れ止め。
Claims (4)
- 立坑内を昇降可能な吊り足場の作業床面に削岩装置を設置し、当該削岩装置を駆動して立坑の坑壁に発破孔を形成する発破孔形成方法であって、削岩装置のロッドの延長線上においてロッドの先端に設けられた削岩ビットとは反対側に位置する吊り足場の外周から振れ止めを突出させた後に、削岩ビットで坑壁を削岩することを特徴とする立坑内での発破孔形成方法。
- 削岩装置は、削岩機と、削岩機を削岩対象の坑壁の方向にガイドする削岩機ガイドとを備え、削岩機ガイドは、削岩対象の坑壁に突き当てられる突き当て部を先端に備え、当該突き当て部を削岩対象の坑壁に突き当て、かつ、削岩装置のロッドの延長線上において突き当て部とは反対側に位置する吊り足場の外周から振れ止めを突出させた後に、削岩ビットで坑壁を削岩することを特徴とする請求項1に記載の立坑内での発破孔形成方法。
- 立坑内を昇降可能な吊り足場において、作業床面に設置される削岩装置のロッドの延長線上においてロッドの先端に設けられた削岩ビットとは反対側に位置する外周より坑壁の方向に突出するように設けられる振れ止めを備えたことを特徴とする吊り足場。
- 作業床面の径に沿った方向に延長するロッドが、作業床面と直交する吊り足場の中心線と一致する回転中心軸を介して回転可能に設けられたことを特徴とする請求項3に記載の吊り足場。
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