JP2010235091A - キャンバ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃費を十分に良くすることができることができるようにする。
【解決手段】車両のボディと、転がり抵抗及びグリップ性能が異なる複数の領域が形成されたタイヤを有する複数の車輪と、所定の車輪についてキャンバ角を変更するためのキャンバ角可変機構と、車両の周囲の温度を表す温度指標を検出する温度検出部と、前記温度指標に基づいて閾値を設定する閾値設定処理手段と、車両の挙動を表すパラメータ及び閾値に基づいて、キャンバ角付与条件が成立したかどうかを判断するキャンバ角付与条件成立判断処理手段と、前記キャンバ角付与条件が成立した場合に、車輪に所定のキャンバ角を付与するキャンバ設定処理手段とを有する。車両の挙動を表すパラメータ及び閾値に基づいてキャンバ角が付与されるので、高グリップ領域が必要以上に路面に接地させられることがなくなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、キャンバ制御装置に関するものである。
従来、車輪にキャンバ角を付与するために、アクチュエータを使用した車両が提供されている。
該車両においては、アクチュエータに油圧シリンダが配設され、該油圧シリンダに油圧源からの油圧が供給されるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、タイヤのトレッドを、幅方向において、転がり抵抗の小さい低転がり抵抗領域及びグリップ性能が高い高グリップ領域に分割し、通常走行時に、低転がり抵抗領域を路面に接地させることによって燃費を良くし、急加速時、急制動時、急旋回時等に、車輪にキャンバ角を付与し、高グリップ領域を路面に接地させることによって安定性を高くすることが考えられる。
米国特許明細書第6347802号
しかしながら、前記従来の車両においては、運転者によるアクセルペダル、ブレーキペダル、ステアリングホイール(ハンドル)等の操作量、車両に加わる加速度(横G、前後G)、ヨーレート等の各パラメータが一定の条件を満たすと、急加速時、急制動時、急旋回時であると判断され、一律に車輪にキャンバ角が付与されるので、高グリップ領域が必要以上に路面に接地させられることがあり、その場合、燃費を十分に良くすることができない。
本発明は、前記従来の車両の問題点を解決して、燃費を十分に良くすることができるキャンバ制御装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明のキャンバ制御装置においては、車両のボディと、該ボディに対して回転自在に配設され、転がり抵抗及びグリップ性能が異なる複数の領域が形成されたタイヤを有する複数の車輪と、該複数の車輪のうちの所定の車輪についてキャンバ角を変更するためのキャンバ角可変機構と、車両の周囲の温度を表す温度指標を検出する温度検出部と、前記温度指標に基づいて閾(しきい)値を設定する閾値設定処理手段と、車両の挙動を表すパラメータ及び閾値に基づいて、キャンバ角を付与するためのキャンバ角付与条件が成立したかどうかを判断するキャンバ角付与条件成立判断処理手段と、前記キャンバ角付与条件が成立した場合に、所定の車輪に所定のキャンバ角を付与するキャンバ設定処理手段とを有する。
本発明の他のキャンバ制御装置においては、さらに、前記パラメータは、運転者が車両の所定の操作部を操作したときに発生する変量である。
本発明の更に他のキャンバ制御装置においては、さらに、前記パラメータは、運転者が車両の所定の操作部を操作したときの操作量である。
本発明の更に他のキャンバ制御装置においては、さらに、前記キャンバ角付与条件成立判断処理手段は、前記パラメータが閾値より大きいかどうかによってキャンバ角付与条件が成立したかどうかを判断する。
そして、前記閾値設定処理手段は、温度指標が低いほど閾値を大きく、温度指標が高いほど閾値を小さく設定する。
本発明によれば、キャンバ制御装置においては、車両のボディと、該ボディに対して回転自在に配設され、転がり抵抗及びグリップ性能が異なる複数の領域が形成されたタイヤを有する複数の車輪と、該複数の車輪のうちの所定の車輪についてキャンバ角を変更するためのキャンバ角可変機構と、車両の周囲の温度を表す温度指標を検出する温度検出部と、前記温度指標に基づいて閾値を設定する閾値設定処理手段と、車両の挙動を表すパラメータ及び閾値に基づいて、キャンバ角を付与するためのキャンバ角付与条件が成立したかどうかを判断するキャンバ角付与条件成立判断処理手段と、前記キャンバ角付与条件が成立した場合に、所定の車輪に所定のキャンバ角を付与するキャンバ設定処理手段とを有する。
この場合、車両の周囲の温度を表す温度指標が検出され、該温度指標に基づいて閾値が設定され、車両の挙動を表すパラメータ及び閾値に基づいてキャンバ角が付与されるので、高グリップ領域が必要以上に路面に接地させられることがなくなる。したがって、燃費を十分に良くすることができる。
本発明の他のキャンバ制御装置においては、さらに、前記キャンバ角付与条件成立判断処理手段は、パラメータが閾値より大きいかどうかによってキャンバ角付与条件が成立したかどうかを判断する。
そして、前記閾値設定処理手段は、温度指標が低いほど閾値を大きく、温度指標が高いほど閾値を小さく設定する。
この場合、温度指標が低いほど閾値が大きくされるので、冬季等のように、外気温度、路面の温度等が低い環境下で、グリップ性能が高いタイヤで車両を走行させる場合、高グリップ領域を路面に接地させる必要がなくなる。したがって、燃費を十分に良くすることができる。
本発明の実施の形態における車両の制御ブロック図である。 本発明の実施の形態における車両の概念図である。 本発明の実施の形態における車輪の断面図である。 タイヤのグリップ性能を説明する図である。 本発明の実施の形態における制御部の動作を示すメインフローチャートである。 本発明の実施の形態におけるキャンバ制御処理のサブルーチンを示す図である。 本発明の実施の形態における閾値マップを示す第1の図である。 本発明の実施の形態における閾値マップを示す第2の図である。 本発明の実施の形態におけるキャンバ角を付与するタイミングを説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は本発明の実施の形態における車両の概念図である。
図において、11は車両の本体であるボディ、12は駆動源としてのエンジン、WLF、WRF、WLB、WRBは、前記ボディ11に対して回転自在に配設された左前方、右前方、左後方及び右後方の車輪である。なお、車輪WLF、WRFによって前輪が、車輪WLB、WRBによって後輪が構成される。前記車両は前輪駆動方式の構造を有し、前記エンジン12と車輪WLF、WRFとが図示されないドライブシャフトを介して連結される。エンジン12を駆動することによって発生させられた回転は車輪WLF、WRFに伝達され、該車輪WLF、WRFが、回転させられ、駆動輪として機能する。
また、13は車両の操舵を行うための操作部としての、かつ、操舵部材としてのステアリングホイール、14は車両を加速するための操作部としての、かつ、加速操作部材としてのアクセルペダル、15は車両を制動するための操作部としての、かつ、制動操作部材としてのブレーキペダルである。
そして、31〜34は、それぞれ、ボディ11と各車輪WLF、WRF、WLB、WRBとの間に配設され、各車輪WLF、WRF、WLB、WRBを回転させたり、各車輪WLF、WRF、WLB、WRBのキャンバ角を付与したり、キャンバ角の付与を解除したりするアクチュエータであり、該アクチュエータによってキャンバ角可変機構が構成される。本実施の形態においては、ボディ11と各車輪WLF、WRF、WLB、WRBとの間に各アクチュエータ31〜34が配設されるようになっているが、ボディ11と車輪WLF、WRFとの間だけにアクチュエータを配設したり、ボディ11と車輪WLB、WRBとの間だけにアクチュエータを配設したりすることができる。
ところで、前記各車輪WLF、WRF、WLB、WRBは、アルミニウム合金等によって形成された図示されないホイール、及び該ホイールの外周に嵌(かん)合させて配設されたタイヤ36を備える。そして、該タイヤ36は、トレッド37の幅方向において、路面との摩擦によって発生する転がり抵抗、及び路面を掴(つか)む力、すなわち、グリップ力を表すグリップ性能が異なる複数の領域、本実施の形態においては、二つの領域に分割される。すなわち、トレッド37の幅方向における中心を表す中心線を区分線Ld1としたとき、該区分線Ld1より外側(ボディ11から離れる側)に、損失正接を小さくすることによって、転がり抵抗が小さく、グリップ性能が低くされた第1の領域としての低転がり抵抗領域38が、区分線Ld1より内側(ボディ11側)に、損失正接を大きくすることによって、転がり抵抗が大きく、グリップ性能が高くされた第2の領域としての高グリップ領域39が形成される。
そのために、前記低転がり抵抗領域38及び高グリップ領域39の各外周面には、それぞれ異なる溝のパターン(以下「トレッドパターン」という。)が形成される。すなわち、低転がり抵抗領域38には、タイヤ36の円周方向において溝が連続するリブタイプのトレッドパターンが形成され、高グリップ領域39には、タイヤ36の幅方向において溝が連続するラグタイプのトレッドパターンが形成される。また、高グリップ領域39に、独立した複数のブロックを備えるブロックタイプのトレッドパターンを形成することもできる。
本実施の形態において、低転がり抵抗領域38及び高グリップ領域39は、トレッドパターンを異ならせることによって形成されるようになっているが、トレッド37の材料を異ならせることによって低転がり抵抗領域38及び高グリップ領域39を形成することもできる。
なお、前記損失正接は、トレッド37が変形する際のエネルギーの吸収の度合いを示し、貯蔵剪(せん)断弾性率に対する損失剪断弾性率の比で表すことができる。損失正接が小さいほどエネルギーの吸収が少なくなるので、タイヤ36に発生する転がり抵抗が小さくなり、グリップ性能が低くなり、タイヤ36に発生する摩耗が少なくなる。これに対して、損失正接が大きいほどエネルギーの吸収が多くなるので、転がり抵抗が大きくなり、グリップ性能が高くなり、タイヤ36に発生する摩耗が多くなる。
本実施の形態においては、前記区分線Ld1がトレッド37の幅方向における中央に置かれるようになっているが、区分線Ld1をトレッド37の幅方向における任意の位置に置き、低転がり抵抗領域38及び高グリップ領域39の各接地面積の割合を互いに異ならせることもできる。
前記構成の車両においては、通常走行時に低転がり抵抗領域38を路面に接地させると、転がり抵抗が小さくされるので、燃費を良くすることができる。また、車両の加速時、制動時、旋回時等に高グリップ領域39を路面に接地させると、グリップ性能が高くされるので、車両の加速性を高くしたり、制動距離を短くしたり、横すべりが発生するのを防止したりすることによって車両の安定性を高くすることができる。
次に、各車輪WLF、WRF、WLB、WRBのうちの車輪WLFについて説明する。なお、各車輪WLF、WRF、WLB、WRBにおけるアクチュエータ31〜34の構造は同じである。
図3は本発明の実施の形態における車輪の断面図である。
図において、21はホイール、31はアクチュエータ、36はホイール21に取り付けられたタイヤである。
前記アクチュエータ31は、ベース部材としての図示されないナックルに固定されたキャンバ制御用の駆動部としてのモータ41、前記ナックルに対して揺動自在に配設された可動部材としての可動プレート43、前記モータ41の回転運動を可動プレート43の揺動運動に変換する運動方向変換部としてのクランク機構45、前記エンジン12(図2)の回転をホイール21に伝達する伝動軸としてのドライブシャフト46、及び前記ステアリングホイール13を操作するのに伴って車輪WLFの向きを変えるための操舵部材としてのロワアーム48を備える。
前記ホイール21は、可動プレート43に対して回転自在に支持され、ドライブシャフト46と連結される。
また、前記クランク機構45は、前記モータ41の出力軸に取り付けられた第1の変換要素としてのウォームギヤ51、前記ナックルに対して回転自在に配設され、前記ウォームギヤ51と噛(し)合させられる第2の変換要素としてのウォームホイール52、及び該ウォームホイール52と可動プレート43とを連結する第3の変換要素としてのアーム53を有する。該アーム53は、一端において、ウォームホイール52の回転軸から偏心させた位置で、第1の連結部を介してウォームホイール52と連結され、他端において、可動プレート43の上端の位置で、第2の連結部を介して可動プレート43と連結される。この場合、可動プレート43によって第4の変換要素が構成される。
前記ウォームギヤ51及びウォームホイール52によって、回転運動の軸の向きが変換され、ウォームホイール52及びアーム53によって回転運動が直進運動に変換され、アーム53及び可動プレート43によって直進運動が揺動運動に変換される。
したがって、モータ41を駆動すると、ウォームギヤ51及びウォームホイール52が回転させられ、アーム53が進退させられ、可動プレート43が揺動させられる。その結果、可動プレート43が傾けられた角度のキャンバ角が車輪WLFに付与される。
次に、前記構成の車両の制御装置について説明する。
図1は本発明の実施の形態における車両の制御ブロック図である。
図において、16はコンピュータを構成する制御部、61は第1の記憶部としてのROM、62は第2の記憶部としてのRAM、63は車速を検出する車速検出部としての車速センサ、64はステアリングホイール13の舵角を検出する操舵検出部としてのステアリングセンサ、65は車両のヨーレートを検出するヨーレート検出部としてのヨーレートセンサ、66は横Gを検出する第1の加速度検出部としての横Gセンサ、67は前後Gを検出する第2の加速度検出部としての前後Gセンサ、68は各車輪WLF、WRF、WLB、WRBに付与されたキャンバ角を検出するキャンバ角検出部としてのキャンバ角センサ、69は車両の周囲の温度を表す温度指標、本実施の形態においては、外気温度を検出する温度検出部としての外気温度センサ、71はアクセルペダル14の操作量を表す踏込量を検出するアクセル操作量検出部としてのアクセルセンサ、72はブレーキペダル15の操作量を表す踏込量を検出するブレーキ操作量検出部としてのブレーキセンサである。
なお、前記外気温度センサ69に代えて、温度指標としての路面の温度、すなわち、路面温度を検出する温度検出部としての路面温度センサを使用したり、温度指標としてのタイヤ36の温度、すなわち、タイヤ温度を検出する温度検出部としてのタイヤ温度センサを使用したりすることができる。そして、前記ボディ11、車輪WLF、WRF、WLB、WRB、アクチュエータ31〜34、制御部16及び外気温度センサ69によってキャンバ制御装置が構成される。
前記構成の車両においては、通常走行時に、低転がり抵抗領域38(図2)を路面に接地させることによって燃費を良くし、車両の加速時、制動時、旋回時等に、車両の挙動を表すパラメータが一定の条件を満たすと、車輪WLF、WRF、WLB、WRBにネガティブ(負の)キャンバ角を付与し、高グリップ領域39を路面に接地させることによって車両の安定性を高くするようにしている。
なお、前記パラメータには、運転者がアクセルペダル14、ブレーキペダル15、ステアリングホイール13等を操作したときの各操作量のほかに、運転者がアクセルペダル14、ブレーキペダル15、ステアリングホイール13等を操作したときに発生する変量、例えば、車両に加わる横G、前後G等の加速度、加速度の変化率、ヨーレート、ヨーレートの変化率等が含まれる。そして、前記アクセルペダル14の操作量は、アクセルペダル14の踏込量、踏込速度等であり、ブレーキペダル15の操作量は、ブレーキペダル15の踏込量、踏込速度等であり、ステアリングホイール13の操作量は舵角、ステアリング角度等である。
本実施の形態においては、前述されたように、各パラメータが一定の条件を満たすとキャンバ角が付与されるようになっているが、一律にキャンバ角を付与すると、必要以上に高グリップ領域39を路面に接地させてしまうことになる。
タイヤ36は、主としてゴム材料から成るので、例えば、冬季等のように、外気温度、路面の温度等が低い環境下で車両を走行させる場合、タイヤ36のグリップ性能が高くなる。
ここで、タイヤのグリップ性能について説明する。
図4はタイヤのグリップ性能を説明する図である。なお、図において、横軸に外気温度tを、縦軸にグリップ力Fgを採ってある。
図において、FLは低転がり抵抗領域38のグリップ性能を表す線、FHは高グリップ領域39のグリップ性能を表す線、εは急制動時にタイヤ36に必要となるグリップ力(以下「必要グリップ力ε」という。)である。
図に示されるように、低転がり抵抗領域38及び高グリップ領域39のいずれにおいても、外気温度tが高いほどグリップ力Fgは小さくなり、外気温度tが低いほどグリップ力Fgは大きくなる。
そして、前記高グリップ領域39は、想定される最も高い外気温度tにおいて、グリップ力Fgが必要グリップ力εと等しくされ、外気温度tがtc、tb、taの順に低くなるのに伴ってグリップ力Fgが大きくなる。一方、低転がり抵抗領域38は、想定される最も高い外気温度tにおいて、グリップ力Fgが必要グリップ力εより低いが、外気温度tがtc、tb、taの順に低くなるのに伴ってグリップ力Fgが大きくなり、外気温度tがtaになると、グリップ力Fgが必要グリップ力εと等しくなり、外気温度tがtaより低くなると、グリップ力Fgが必要グリップ力εより大きくなる。
そこで、本実施の形態においては、高グリップ領域39を必要以上に路面に接地させることがないように、外気温度に応じてキャンバ角を付与するタイミングを変更するようにしている。
図5は本発明の実施の形態における制御部の動作を示すメインフローチャート、図6は本発明の実施の形態におけるキャンバ制御処理のサブルーチンを示す図、図7は本発明の実施の形態における閾値マップを示す第1の図、図8は本発明の実施の形態における閾値マップを示す第2の図、図9は本発明の実施の形態におけるキャンバ角を付与するタイミングを説明する図である。なお、図7において、横軸に外気温度tを、縦軸に加速度Gの閾値Gth1を、図8において、横軸に外気温度tを、縦軸に加速度Gの変化率ΔGの閾値ΔGth1を、図9において、横軸に時間Tを、縦軸にグリップ力Fgを採ってある。
まず、前記制御部16の図示されない温度指標取得処理手段は、温度指標取得処理を行い、外気温度センサ69によって検出された外気温度を読み込む。続いて、制御部16の図示されない閾値設定処理手段は、閾値設定処理を行い、急加速、急制動、急旋回等が行われたかどうかを判断するためのすパラメータの閾値を設定する。
本実施の形態においては、急加速、急制動、急旋回等が行われたかどうかを判断するためのパラメータとして、横Gセンサ66によって検出された横G、及び前後Gセンサ67によって検出された前後Gが使用されるので、前記閾値設定処理手段は、図7及び8に示される閾値マップを参照し、加速度Gの閾値Gth1及び加速度Gの変化率ΔGの閾値ΔGth1を読み出す。
この場合、閾値Gth1、ΔGth1は、いずれも、外気温度tが高いほど小さく、外気温度tが低いほど大きくなるように直線状に変化させて設定される。
続いて、制御部16の図示されないキャンバ制御処理手段は、キャンバ制御処理を行い、横G及び前後Gに基づいて急加速、急制動、急旋回等が行われたかどうかを判断し、急加速、急制動、急旋回等が行われたと判断されると、キャンバ角を各車輪WLF、WRF、WLB、WRBに付与する。
そのために、前記キャンバ制御処理手段のパラメータ取得処理手段は、パラメータ取得処理を行い、横G及び前後Gを読み込み、加速度Gを算出する。この場合、横Gをgaとし、前後Gをgbとすると、加速度Gは、
G=√(ga2 +gb2
で表すことができる。
続いて、前記キャンバ制御処理手段のキャンバ角付与条件成立判断処理手段は、キャンバ角付与条件成立判断処理を行い、加速度G及び閾値Gth1を読み込み、加速度Gが閾値Gth1より大きいかどうかによって、キャンバ角を付与する条件、すなわち、キャンバ角付与条件が成立したかどうかを判断する。
加速度Gが閾値Gth1より大きい場合、急加速、急制動、急旋回等が行われたと判断することができるので、キャンバ角付与条件成立判断処理手段は、キャンバ角付与条件が成立したと判断し、加速度Gが閾値Gth1以下である場合、パラメータ取得処理手段は、加速度Gの変化率ΔGを算出し、キャンバ角付与条件成立判断処理手段は、変化率ΔG及び閾値ΔGth1を読み込み、変化率ΔGが閾値ΔGth1より大きいかどうかによって、再びキャンバ角付与条件が成立したかどうかを判断する。
そして、変化率ΔGが閾値ΔGth1より大きい場合、急加速、急制動、急旋回等が行われたと判断することができるので、キャンバ角付与条件成立判断処理手段は、キャンバ角付与条件が成立したと判断する。
このようにして、キャンバ角付与条件が成立したと判断されると、前記キャンバ制御処理手段のキャンバ設定処理手段は、キャンバ設定処理を行い、キャンバオン指令を出力し、モータ41を駆動し、あらかじめ設定されたキャンバ角を各車輪WLF、WRF、WLB、WRBに付与する。この場合、キャンバ角センサ68によって各車輪WLF、WRF、WLB、WRBに付与されたキャンバ角が検出され、キャンバ設定処理手段は、検出されたキャンバ角が設定されたキャンバ角と等しくなると、モータ41を停止させる。
また、制御部16の図示されないキャンバ角付与解除条件成立判断処理手段は、キャンバ角付与解除条件成立判断処理を行い、前記閾値Gth1、ΔGth1より所定の値だけ小さく設定された閾値Gth2、ΔGth2を算出し、加速度G、変化率ΔG及び閾値Gth2、ΔGth2を読み込み、加速度Gが閾値Gth2より小さいかどうか、及び変化率ΔGが閾値ΔGth2より小さいかどうかによって、キャンバ角の付与を解除する条件、すなわち、キャンバ角付与解除条件が成立したかどうかを判断する。
キャンバ角付与解除条件成立判断処理手段は、加速度Gが閾値Gth2より小さいか、又は変化率ΔGが閾値ΔGth2より小さい場合、急加速、急制動、急旋回等が行われていないと判断することができるので、キャンバ角付与解除条件が成立したと判断する。
このようにして、キャンバ角付与解除条件が成立したと判断されると、前記キャンバ設定処理手段は、キャンバオフ指令を出力し、モータ41を駆動し、各車輪WLF、WRF、WLB、WRBに付与されているキャンバ角を零(0)にする。この場合、キャンバ角センサ68によって各車輪WLF、WRF、WLB、WRBに付与されたキャンバ角が検出され、キャンバ設定処理手段は、検出されたキャンバ角が零になると、モータ41を停止させる。
このように、本実施の形態においては、外気温度tが高いほど小さく、外気温度tが低いほど大きく設定された閾値Gth1、ΔGth1に基づいて、キャンバ角付与条件が成立したかどうかが判断されるので、外気温度tが低いほどキャンバ角の付与を抑制することができる。
したがって、低転がり抵抗領域38によって、必要グリップ力εを発生させることができ、高グリップ領域39が必要以上に路面に接地させられるのを抑制することができるので、燃費をその分良くすることができる。
次に、外気温度がta〜tcである場合にキャンバ角を付与したときのグリップ力Fgの推移について説明する。
図9において、Laは外気温度がta(図4)の場合にキャンバ角を付与したときのグリップ力Fgの変化を表す線、Lbは外気温度がtbの場合にキャンバ角を付与したときのグリップ力Fgの変化をを表す線、Lcは外気温度がtcの場合にキャンバ角を付与したときのグリップ力Fgの変化を表すを表す線である。各線La〜Lcは、下方で水平に延びる部分、斜めに立ち上がる部分、及び上方で水平に延びる部分から成り、斜めに立ち上がる部分でキャンバ角が付与される。
図に示されるように、外気温度がtaの場合、キャンバ角を付与する前に必要グリップ力εを発生させることができ、外気温度がtb、tcの場合、キャンバ角を付与することによって必要グリップ力εを発生させることができる。
このように、本実施の形態においては、外気温度tが低いほど閾値Gth1、ΔGth1が大きくされるので、冬季等のように、外気温度tが低い環境下で、グリップ性能が高いタイヤ36で車両を走行させる場合、高グリップ領域39を路面に接地させる必要がなくなる。したがって、燃費を十分に良くすることができる。
次に、図5のフローチャートについて説明する。
ステップS1 外気温度tを検出する。
ステップS2 閾値Gth1、ΔGth1を設定する。
ステップS3 キャンバ制御処理を行い、処理を終了する。
次に、図6のフローチャートについて説明する。
ステップS3−1 横Gを読み込む。
ステップS3−2 前後Gを読み込む。
ステップS3−3 加速度Gを算出する。
ステップS3−4 加速度Gが閾値Gth1より大きいかどうか判断する。加速度Gが閾値Gth1より大きい場合はステップS3−7に、加速度Gが閾値Gth1以下である場合はステップS3−5に進む。
ステップS3−5 加速度Gの変化率ΔGを算出する。
ステップS3−6 変化率ΔGが閾値ΔGth1より大きいかどうか判断する。変化率ΔGが閾値ΔGth1より大きい場合はステップS3−7に、変化率ΔGが閾値ΔGth1以下である場合はステップS3−8に進む。
ステップS3−7 キャンバオン指令を出力する。
ステップS3−8 加速度Gが閾値Gth2より小さいかどうか、又は変化率ΔGが閾値ΔGth2より小さいかどうかを判断する。加速度Gが閾値Gth2より小さいか、又は変化率ΔGが閾値ΔGth2より小さい場合はステップS3−9に進み、加速度Gが閾値Gth2以上であり、かつ、変化率ΔGが閾値ΔGth2以上である場合はリターンする。
ステップS3−9 キャンバオフ指令を出力し、リターンする。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
11 ボディ
16 制御部
31〜34 アクチュエータ
36 タイヤ
69 外気温度センサ
WLF、WRF、WLB、WRB 車輪

Claims (4)

  1. 車両のボディと、該ボディに対して回転自在に配設され、転がり抵抗及びグリップ性能が異なる複数の領域が形成されたタイヤを有する複数の車輪と、該複数の車輪のうちの所定の車輪についてキャンバ角を変更するためのキャンバ角可変機構と、車両の周囲の温度を表す温度指標を検出する温度検出部と、前記温度指標に基づいて閾値を設定する閾値設定処理手段と、車両の挙動を表すパラメータ及び閾値に基づいて、キャンバ角を付与するためのキャンバ角付与条件が成立したかどうかを判断するキャンバ角付与条件成立判断処理手段と、前記キャンバ角付与条件が成立した場合に、所定の車輪に所定のキャンバ角を付与するキャンバ設定処理手段とを有することを特徴とするキャンバ制御装置。
  2. 前記パラメータは、運転者が車両の所定の操作部を操作したときに発生する変量である請求項1に記載のキャンバ制御装置。
  3. 前記パラメータは、運転者が車両の所定の操作部を操作したときの操作量である請求項1に記載のキャンバ制御装置。
  4. 前記キャンバ角付与条件成立判断処理手段は、前記パラメータが閾値より大きいかどうかによってキャンバ角付与条件が成立したかどうかを判断し、前記閾値設定処理手段は、温度指標が低いほど閾値を大きく、温度指標が高いほど閾値を小さく設定する請求項1に記載のキャンバ制御装置。
JP2009088282A 2009-03-31 2009-03-31 キャンバ制御装置 Withdrawn JP2010235091A (ja)

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