JP2010234535A - 製本装置及び製本方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】加圧前の仮接着状態で積層された複数枚の用紙を冊子単位で供給可能な給紙部1と、前記複数枚の仮接着状態の用紙を冊子単位で反転可能な反転部2と、反転された前記複数枚の仮接着状態の用紙の端辺を揃えるジョガー部3と、揃えられた前記複数枚の勝ち接着状態の用紙を最終的に加圧接着することにより冊子を作製するプレス部4と、前記作製された冊子を排出する排出部5と、を備えている。また、製本方法として、仮接着状態の用紙を冊子単位で給紙する給紙工程と、反転ローラ回りに冊子単位で反転する反転工程と、ジョガー工程と、排出工程と、を有する製本方法を提供する。
【選択図】図1
Description
まず、図8及び図9により、本願の製本装置に供給される仮接着状態の複数枚の用紙(冊子)の形態を説明する。図8の形態は、複数の用紙Pを、それらの幅方向の一端辺で相接着剤により相互に仮接着して、冊子Sとしたものである。符号Kは接着剤塗布部分を示している。ここで、仮接着とは、用紙Pに接着剤を塗布後、加圧前において、接着剤が乾燥していない状態で積載されていることを意味し、この仮接着状態では、一定以上の力により、接着剤の粘性に抗して、互いに位置をずらすことが可能となっている。図9の形態は、図8と同様な仮接着状態の冊子Sと、単体の用紙P1とからなる形態である。
製本装置全体の簡略側面図である図1において、製本装置は、給紙部1と、該給紙部1の給紙方向F1側に配置された反転部2と、該反転部2の下方に配置されたジョガー部3と、該ジョガー部3の上側に配置されたプレス部4(加圧板50のみ表示)と、前記ジョガー部4から前記給紙方向F1と平行な排出方向F2に向かって延びる排出部5と、を備えており、該排出部5の排出方向F2側には、たとえば、製本された冊子を封筒に封入するための封入装置6が配置されている。なお、便宜上、前記給紙方向F1及び排出方向F2を、製本装置の「前方」とし、給紙方向F1等と反対方向を「後方」とし、後方から見た左右方向を、製本装置及び用紙等の左右方向として、以下説明する。
給紙部1は、複数枚の用紙Pを仮接着状態の冊子単位(図8の状態)で反転部2に供給するものであり、用紙の幅方向の一方の端辺、たとえば後方から見て右端辺に沿って接着剤を線状に塗布する接着剤塗布機構11と、所定枚数の前記複数の用紙Pを積載し、冊子単位で反転部2に供給する積載供給機構12とを備えている。
図1において、反転部2は、反転ローラ30と、該反転ローラ30の後方に配置された引き込みローラ31と、前記両ローラ30,31に巻き掛けられた引き込みベルト32と、引き込みローラ31の下側に配置された搬送ベルト33と、前記引き込みベルト32の移動経路を構成するための複数のローラ35等と、を備えている。
図1において、ジョガー部3は、仮接着状態の冊子(複数枚の用紙)Sの幅方向の位置を揃えるための第1のジョガー機構として、左右一対の幅ガイド40を備えており、仮接着状態の冊子(複数枚の用紙)Sの前後方向の位置を揃えるための第2のジョガー機構として、固定ストッパー41及び前後方向移動可能な移動ガイド42を、備えている。
図2において、プレス部4は、後方から見て左側の幅ガイド40の上方に配置されており、プレス部4の加圧板50は、図3に示すように前記左側の幅ガイド40の水平部分に間隔をおいて上方から対向している。
図1において、排出部5は、前記ジョガー部3の移動ガイド42と、ジョガー兼排出ベルト43とで構成されており、ジョガー兼排出ベルト43を矢印M1方向(排出方向F2)に移動することにより、移動ガイド42によって本接着状態の冊子Sを前方に押し動かし、次工程の封入装置6に供給するようになっている。
(1)給紙工程
(1−1)図1において、給紙部1では、前工程から、冊子用の用紙Pが、一枚ずつ、センサー14を通って接着剤塗布機構11に送り込まれ、上下の搬送ベルト16間で挟持され、前方に搬送される。センサー14により接着剤の塗布が必要とされた用紙Pには、搬送ベルト16による搬送過程において、接着剤塗布ノズル15から接着剤が吐出されることにより、用紙Pの左端部の上面に、線状に接着剤が塗布される。なお、前工程としては、用紙切断装捌き装置等がある。
(2−1)図10乃至図12は反転行程を順次示しており、これらの図面と前記図1乃至図5に基づいて、反転行程を説明する。図10に示すように、搬送ベルト33の後端部に供給された仮接着状態の冊子Sは、搬送ベルト33により前方に搬送されると共に徐々に上昇し、引き込みローラ31と搬送ベルト33とで挟持された後、図11に示すように、反転ローラ30の上端部近傍へ上昇され、反転ローラ30と引っ込みベルト32との間で挟持される。上記上昇過程においては、図4に示すように、仮接着状態の冊子Sは、導入ガイド板37の上端縁に沿ってガイドされた状態で、右端部が引き込みローラ31と引き込みベルト32で片持ち状に挟持されているので、仮接着状態の冊子Sは、ばらつくことなく、かつ、接着剤が引き込みローラ31などに付着することなく、反転ローラ30へと搬送される。
(3−1)図13乃至図15は、ジョガー工程を示しており、これらの図面と図1乃至3等に基づいてジョガー工程を説明する。図3に示すように、反転部2から移送された仮接着状態の冊子Sは、左右の幅ガイド40と幅方向中央部の補助支持部44により支持され、かつ、図13に示すように、冊子Sの後端は固定ストッパー41寄りに積載されている。
図16及び図17はプレス工程を示しており、これらと図6及び図7により、プレス工程を説明する。図16において、左右及び前後方向のジョガーにより、仮接着状態の冊子Sの前後左右の端辺の位置の乱れを修正した後、ジョガー兼排出ベルト43上の移動ガイド42を、再度、冊子Sの前端に当接させ、加圧板50を下降することにより、仮接着状態の冊子Sの左端部(接着剤塗布部分K)を、加圧板50と左側幅ガイド40の水平部分との間で挟圧し、本接着する。この時、たとえ接着剤塗布部分Kの厚みが不均一で、冊子Sの表面が傾斜していたり、膨らんだ状態であっても、図7に示すように、加圧板50は、その前後方向の中央部がヒンジ軸51により回動自在に支持されているので、冊子Sの表面の傾斜あるいは膨らみに対応して、加圧板50がヒンジ軸51回りに傾斜し、加圧する。これにより、冊子Sの接着剤塗布部分Kは、前後方向の全長に亘り、均一に加圧され、本接着される。
(5−1)図18乃至図20は排出工程を示しており、これらの図面と図1等により、排出工程を説明する。図18において、プレス工程により冊子Sが本接着され、加圧板50が上昇した後、ジョガー兼排出ベルト43が矢印M1方向に駆動される。これにより、固定ストッパー41の後ろに位置している移動ガイド42が前方に移動し、図19に示すように、一対の固定ストッパー41間を通って冊子Sの後端に当接し、冊子Sを前方に押し始める。
本実施の形態では、複数枚の用紙Pを、仮接着状態の冊子単位(S)で、反転し、その後、ジョガーにより位置を揃え、プレスにより本接着するので、一枚ずつ用紙を反転する従来装置に比べ、反転及び本接着作業の時間を大幅に短縮でき、また、反転ローラ30により冊子Sを片持ち支持するので、接着剤が装置や反転ローラ30等に付着するのを防ぐことができると共に、冊子Sの品質を高く保つことができる。
図22乃至図23は、前記第1の実施の形態の製本装置の応用例であり、給紙部1から供給される仮接着状態の冊子Sを、反転せずにジョガー部3に供給し、ジョガー工程及びプレス工程を経た後、次工程の装置に排出するように変更している。すなわち、第1の実施の形態で説明した反転部2は、上方あるいは側方に退避されており、前記第1の実施の形態で説明した各部のレイアウトに対し、本応用例では、図22の平面図に示すように、給紙部1と、ジョガー部3及び排出部5とを、互いに直角な方向に配置してある。その他の構造において、第1の実施の形態と同様な部品には同じ符号(番号)を附してある。なお、この応用例を実施する場合には、反転部を備えていない一つのシステムとして構成することも可能である。
[その他の実施の形態]
(1)第1の実施の形態では、給紙部1の上側第2の搬送ベルト19を、前下がり状態に配置しているが、下側搬送ベルト17を大きい傾斜角度で前上がりに配置することにより、下側搬送ベルト17と上側第2搬送ベルト19との間隔dを、給紙方向F1に向けて徐々に狭くする構成とすることもできる。
Claims (7)
- 加圧前の仮接着状態で積層された複数枚の用紙を冊子単位で供給可能な給紙部と、
前記複数枚の仮接着状態の用紙を冊子単位で反転可能な反転部と、
反転された前記複数枚の仮接着状態の用紙の端辺を揃えるジョガー部と、
揃えられた前記複数枚の勝ち接着状態の用紙を最終的に加圧接着することにより冊子を作製するプレス部と、
前記作製された冊子を排出する排出部と、を備えていることを特徴とする製本装置。 - 請求項1に記載の製本装置において、
前記給紙部は、前記用紙の給紙方向に沿う一端辺に沿って接着剤を塗布する接着剤塗布機構と、前記複数枚の用紙を冊子単位に積載して供給する積載供給機構と、を有している製本装置。 - 請求項1又は2に記載の製本装置において、
前記反転部は、反転ローラと、該反転ローラの外周面に巻かれた引き込みベルトとから構成され、冊子単位の複数枚の前記用紙の接着剤塗布側と反対側の端片部分を前記反転ローラと引き込みベルトの間で挟持し、冊子単位の複数枚の前記用紙を反転ローラの外周面に沿って片持ち状態で搬送することにより反転する製本装置。 - 請求項3に記載の製本装置において、
前記反転部は、前記給紙部から供給される冊子単位の複数枚の前記用紙を、前記反転ローラの上端部近傍まで持ち上げる引き込み機構を備えている製本装置。 - 請求項4に記載の製本装置において、
前記反転部は、前記反転ローラから軸方向に離れた位置に、反転動作中の前記複数枚の用紙に対し、反転ローラの径方向外方からガイドする反転ガイドを備えている製本装置。 - 請求項1乃至5のいずれか一つに記載の製本装置において、
前記ジョガー部は、反転部からジョガー部に移送される用紙の移送方向に沿う2つの端辺を揃える第1のジョガー機構と、上記移送方向に直交する用紙幅方向に沿う二つの端辺を揃える第2のジョガー機構と、を備えており、
前記第1のジョガー機構は、用紙幅方向の両側に配置された一対の幅ガイドを有し、少なくとも一方の幅ガイドが用紙幅方向に移動調節可能となっており、
前記第2のジョガー機構は、前記移送方向側に配置された固定ストッパーと、ベルトにより前記移送方向及び該移動方向と反対方向に移動可能な移動ガイドと、を有し、
前記ベルト及び移動ガイドにより、プレス後の冊子を排出するように、構成されている製本装置。 - 加圧前の仮接着状態で積層された複数枚の用紙を冊子単位で供給する給紙工程と、
前記複数枚の仮接着状態の用紙を冊子単位で反転する反転行程と、
反転された前記複数枚の仮接着状態の用紙の端辺を揃えるジョガー工程と、
揃えられた前記複数枚の仮接着状態の用紙を最終的に加圧接着することにより冊子を作製するプレス工程と、
前記作製された冊子を排出する排出工程と、を備えていることを特徴とする製本方法。
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