JP2010233315A - 超音波モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の超音波振動子を備えた超音波モータであって、前記複数の超音波振動子を同時駆動する際の駆動安定性及び駆動自由度を向上させた超音波モータを提供すること。
【解決手段】超音波モータを次のように構成する。すなわち、複数の圧電素子2と、圧電素子2の一方面に設けられた少なくとも一つ以上の駆動子4と、圧電素子2の他方面において縦振動及び屈曲振動の共通の節または節近傍に対応する位置に配設されたホルダ部材10と、ホルダ部材10と係合することで被接触部材13と駆動子4との接触面に対して平行を為す方向における圧電素子2の位置を規制する位置規制部材6と、位置規制部材6に設けられ、ホルダ部材10と係合することで圧電素子2を保持する振動子保持部材16と、圧電素子2の個数と同数の位置規制部材6が設けられたベース部材8と、駆動子4により任意の方向へ摩擦駆動される被接触部材13と、を具備する超音波モータ。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電素子等から成る超音波振動子の振動を利用する超音波モータに関する。
近年、電磁型モータに代わる新しいモータとして、圧電素子などの超音波振動子の振動を利用した超音波モータが注目されている。この超音波モータは、従来の電磁型モータと比較して、ギア無しで低速高推力が得られる点、保持力が高い点、ストロークが長く高分解能である点、静粛性に富む点、磁気的ノイズを発生せず磁気的ノイズの影響を受けない点等の利点を有している。
超音波モータでは、超音波振動子の振動を、摩擦部材である駆動子を介して、相対運動部材である被駆動部材に伝達することで、前記駆動子と前記被駆動部材との間に摩擦力を発生させ、この摩擦力によって前記被駆動部材を駆動する。
このような超音波モータに関連する技術として、例えば特許文献1には次のような技術が開示されている。すなわち、特許文献1には、複数の超音波モータを用いて1つの被回転体を駆動する駆動制御装置であって、第1及び第2超音波モータを駆動する第1及び第2超音波モータ駆動手段と、第1及び第2超音波モータの出力の差を検出する出力差検出手段と、出力差検出手段の測定結果により、第1又は第2超音波モータ駆動手段の双方又は一方を制御する出力差制御手段とを備える駆動制御装置が開示されている。つまり、この特許文献1に開示されている技術は、複数の超音波モータを同時駆動する場合の駆動制御装置に関する技術である。
特開平6−70563号公報
ところで、特許文献1に開示されている技術では、複数の超音波モータを同時駆動して出力軸を駆動させる構成を採っている。このような構成では、出力軸自体を任意の方向に傾けることができない為、駆動の自由度が非常に制限される。
つまり、特許文献1には、複数の超音波モータを同時駆動する為に必要な機械的構成(押圧機構、及び調整機構等)について具体的且つ実際的な開示が為されていない。従って、特許文献1に開示されている技術では、複数の超音波モータの同時駆動における機械的構成が最適化されておらず、更に駆動自由度も非常に低い為、実際の駆動時における阻害要因が大きい。
本発明は、前記の事情に鑑みて為されたものであり、複数の超音波振動子を備えた超音波モータであって、前記複数の超音波振動子を同時駆動する際の駆動安定性及び駆動自由度を向上させた超音波モータを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の第1の態様による超音波モータは、
駆動子が設けられた圧電素子に2相の駆動信号を印加して当該圧電素子に縦振動及び屈曲振動を励起して楕円振動を発生させ、該楕円振動から駆動力を得て前記駆動子により被駆動部材を摩擦駆動する超音波モータであって、
複数の圧電素子と、
前記圧電素子の一方面に設けられた少なくとも一つ以上の駆動子と、
前記圧電素子の他方面において、前記圧電素子の縦振動及び屈曲振動の共通の節または節近傍に対応する位置に配設されたホルダ部材と、
前記ホルダ部材と係合することで、前記被駆動部材と前記駆動子との接触面に対して平行を為す方向における前記圧電素子の位置を規制する位置規制部材と、
前記位置規制部材に設けられ、前記ホルダ部材と係合することで前記圧電素子を保持する振動子保持部材と、
前記圧電素子の個数と同数の前記位置規制部材が設けられたベース部材と、
前記駆動子により、任意の方向へ摩擦駆動される被駆動部材と、
を具備することを特徴とする。
本発明によれば、複数の超音波振動子を備えた超音波モータであって、前記複数の超音波振動子を同時駆動する際の駆動安定性及び駆動自由度を向上させた超音波モータを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る超音波モータの一構成例を示す斜視図。 本発明の一実施形態に係る超音波モータの正面図(図1に示す矢印Aで示す方向から観た図)。 重力に逆らって持ち上げられて被接触部材から離間した状態の本一実施形態に係る超音波モータを示す図。 本発明の一実施形態に係る超音波モータを底面側(被接触部材側)から観た図。 本発明の一実施形態に係る超音波モータの側面図(図1に示す矢印Bで示す方向から観た図。 振動子保持部材の一構成例を示す図。 振動子保持部材の一構成例を示す図。 振動子保持部材の一構成例を示す図。 振動子保持部材の一構成例を示す図。 振動子保持部材の一構成例を示す図。 本発明の一本実施形態に係る超音波モータの駆動回路の一構成例を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係る超音波モータの駆動回路による駆動パターン(停止状態を含めて9つの駆動パターン)のイメージを示す図。 CPUによる超音波モータの駆動制御の一例のフローチャートを示す図。 駆動条件設定ルーチンのフローチャートを示す図。 第2変形例に係る超音波モータを底面側(被接触部材側)から観た図。
以下、本発明の一実施形態に係る超音波モータについて、図面を参照して説明する。
なお、本一実施形態に係る超音波モータは、その構造系及び制御系の双方において、格別な効果を奏する特有の構成要件を具備している。まず構造系について説明した後、制御系について説明する。
《構造系について》
図1は、本一実施形態に係る超音波モータの一構成例を示す斜視図である。図2は、本一実施形態に係る超音波モータの正面図(図1に示す矢印Aで示す方向から観た図)である。図3は、重力に逆らって持ち上げられて被接触部材から離間した状態の本一実施形態に係る超音波モータを示す図である。図4は、本一実施形態に係る超音波モータを底面側(被接触部材側)から観た図である。図5は、本一実施形態に係る超音波モータの側面図(図1に示す矢印Bで示す方向から観た図である。
図1に示すように超音波モータ1は、圧電素子2と、駆動子4と、位置規制部材6と、ベース部材8と、ホルダ部材10(図1には不図示)と、制御部材12と、加圧部材14と、振動子保持部材16と、を具備する。そして、超音波モータ1は、圧電素子2に対して相対的に変位される被駆動体である被接触部材13と駆動子4にて接している。
ここで、圧電素子2、駆動子4、及びホルダ部材10は超音波振動子11を構成している(図2参照)。本一実施形態に係る超音波モータは複数の(本例では2個の)超音波振動子11を具備している。なお、本《構造系について》では、説明の便宜上、これら2個の超音波振動子を区別せずに説明する。
前記圧電素子2は、例えば、矩形状の圧電セラミックスシートの片側面にシート状の内部電極(不図示)を設けたものを複数枚積層して成る矩形状の圧電積層体であり、当該圧電素子2の幅方向の一面には、前記内部電極を電気的に接続するための外部電極(不図示)が設けられている。
この外部電極(不図示)と制御部材12とは、例えばフレキシブル基板やリード線等の可橈性を有する配線手段により電気的に接続され、各内部電極に対して電圧が印加されると、これに応動して当該圧電素子2には縦振動及び屈曲振動が励起されて楕円振動が生じる。
さらに、圧電素子2の幅方向の一面(前記外部電極(不図示)が設けられた面)のうち縦振動の節又はその近傍且つ屈曲振動の節又はその近傍に対応する位置には、ホルダ部材10が接着剤等により固着されている。
上述したように圧電素子2にホルダ部材10及び駆動子4が取り付けられて構成された超音波振動子11は、ホルダ部材10が位置規制部材6に係合して位置決めされ且つ振動子保持部材16により脱落しないように保持される。そして、本一実施形態においては、対を成す2個の圧電素子2が、図1に示すように対向に配置される。なお、位置規制部材6及び振動子保持部材16による超音波振動子11の位置決め・保持構造については、後に詳述する。
前記駆動子4は、圧電素子2のうち被接触部材13に対向する面に、例えば接着剤により接着される等して設けられている。詳細には、圧電素子2の幅方向の一面(前記外部電極が設けられていない面)における屈曲振動の腹位置に、少なくとも1つ以上の駆動子4が接着剤により接着される等して固着されて設けられている。
前記位置規制部材6は、被接触部材13との接触面に対して平行な方向における圧電素子2の位置決め(位置規制)をする部材であり、ベース部材8に設けられている。詳細には、この位置規制部材6には、ホルダ部材10に設けられた突起部10aを挿入する為のガイド部6aが形成されている。この位置規制部材6に形成されているガイド部6aが、ホルダ部材10に設けられた突起部10aと係合することで、当該圧電素子2の位置決めが為される。
前記ベース部材8は、被接触部材13と対向する一方面においては位置規制部材6が設けられ、他方面においては制御部材12及び加圧部材14が載置される。そして、ベース部材8、制御部材12、及び加圧部材14の自重が、位置規制部材6及びホルダ部材10を介して、対を成す2個の圧電素子2を同時に被接触部材13に対して押圧する。
前記ホルダ部材10は、当該超音波振動子11の短手方向において突起部10aを備え、該突起部10aが上述した位置規制部材6に形成されているガイド部6aと係合することにより、当該圧電素子2の位置決めが為される。また、当該超音波モータ1が重力に逆らって持ち上げられて被接触部材13から離間した際には(図3参照)、ホルダ部材10は振動子保持部材16と係合することで、圧電素子2が位置規制部材6から脱落することを防ぐ。
前記制御部材12は、ベース部材8上に載置され、圧電素子2に所定の電圧を印加して当該超音波モータ1の駆動を制御する部材である。具体的には、この制御部材12は、制御デバイス等が実装された制御基板と、電気を供給する為の電源、例えば乾電池等と、を備える。
前記加圧部材14は、ベース部材8上に載置され、被接触部材13に対する駆動子4の押圧力を調節する為の部材である。なお、圧電素子2を高効率で使用する為には、2種類の振動モード(縦1次振動モード及び屈曲2次振動モード)の共振周波数を一致させる必要がある。この為に必要な押圧力を得る為の部材が、前記加圧部材14である。従って、必要な押圧力を、ベース部材8及び制御部材12の重量のみで得ることができれば、加圧部材14が不要であるのは勿論である。
前記振動子保持部材16は、図2に示すように位置規制部材6の例えば端面部分に設けられ、当該超音波モータ1が重力に逆らって持ち上げられて被接触部材13から離間した際に(図3参照)、超音波振動子11が脱落することを防ぐ部材である。図2及び図3に示すように、本一実施形態に係る超音波モータ1では、圧電素子2に設けられたホルダ部材10と位置規制部材6とが係合し、且つ振動子保持部材16により圧電素子2が保持されることで、超音波振動子11が位置規制部材6から脱落することを防ぐ。
なお、この振動子保持部材16の形状及び設ける位置は、当該超音波モータ1が重力に逆らって持ち上げられて被接触部材13から離間した際に(図3参照)、超音波振動子11が脱落することを防ぐことができる形状及び位置であればよく、本例で示す形状及び位置に限られない。
上述した構造を採ることで、図2に示すように、駆動子4が被接触部材13と接触することにより、ベース部材8、制御部材12、及び加圧部材14の自重が、位置規制部材6及びホルダ部材10を介して、一対の超音波振動子11に同時に押圧力が加えられる。つまり、簡易な構成で、複数の超音波振動子11に同時に押圧力を加えることが可能になる。
つまり、本一実施形態に係る超音波モータ1によれば、被接触部材13に倣いながら複数の超音波振動子11へ同時に押圧を加えられる。これにより、当該超音波モータ1の被接触部材13への接触状態が安定し、被接触部材13との接触面(XY平面)上を自在に駆動することが可能となる。
ところで、図3に示すように、当該超音波モータ1が重力に逆らって持ち上げられて被接触部材13から離間すると(被接触部材13と駆動子4とが非接触になると)、超音波振動子11は、ホルダ部材10が位置規制部材6に沿うようにして、自重により重力方向に落下していく。
この場合、上述したような超音波振動子11の脱落防止の為の手段が講じられていなければ、超音波振動子11が位置規制部材6から脱落して被接触部材13と衝突することで破損してしまう可能性がある。なお、仮に、超音波振動子11を位置規制部材6に対して接着固定してしまうと、被接触部材13との接触面における接触状態が大きく規制されてしまう為に効率よく平面上を駆動することができない。従って、超音波振動子11を位置規制部材6に対して接着固定するという手段は現実には採用することはできない。
このような事情を鑑みて、本一実施形態に係る超音波モータにおいては、位置規制部材6の端面部分に振動子保持部材16を設け、ホルダ部材10と振動子保持部材16とが係合するように構成することで、ホルダ部材10と振動子保持部材16とが係合している限り如何なる場合であっても超音波振動子11が脱落しない構造としている。
さらに、位置規制部材6と、ホルダ部材10と、振動子保持部材16とにはそれぞれに多少のガタが設けられている為、ベース部材8、制御部材12、加圧部材14の自重による押圧力が開放された状態においては、ピッチ、ロール、ヨー方向における自由度が少なからず生まれる。これにより、押圧が開放された状態から、被接触部材13に倣いながら、複数の超音波振動子11へ同時に押圧を加えられる為、当該超音波モータ1と被接触部材13との接触状態が安定し、XY平面上を自在に駆動させることができる。
なお、詳細は後述するが、複数の超音波振動子11に所定の駆動信号を印加することにより、平面上において任意の方向に超音波モータ1を駆動させることができる。
以下、前記振動子保持部材16の様々な構成例について、図6A乃至図6Eを参照して説明する。図6A乃至図6Eは、それぞれ振動子保持部材16の一構成例を示す図である。ただし、これらの図においては、振動子保持部材16の説明に関係しない部材(例えば、被接触部材13及びベース部材8等の部材)については図示していない。
〔構成例1〕
図6Aに示す例では、振動子保持部材16として、位置規制部材6に形成されたガイド部6a間の空間よりも若干大きなサイズに加工したブロック部材を用いる。すなわち、前記位置規制部材6に形成されたガイド部6a間の空間に、前記ブロック部材(振動子保持部材16)を圧入して嵌め込むことで、当該超音波モータ1が重力に逆らって持ち上げられて被接触部材13から離間した際に(押圧が開放された状態で)、ホルダ部材10に設けられた突起部10aが、嵌め込まれたブロック部材(振動子保持部材16)に引っかかることにより保持される(超音波振動子11が脱落しない)。そして、この押圧が開放された状態から、被接触部材13における接触面に倣いながら複数の超音波振動子11へ同時に押圧を加えることができる。
なお、ブロック部材(振動子保持部材16)の形状としては、四角柱形状に限定されず、円柱形状または多角柱形状としても勿論良い。さらには、位置規制部材6に形成されたガイド部6a間の空間にブロック部材(振動子保持部材16)を圧入して嵌め込んだ後に、接着剤で固定しても良い。
〔構成例2〕
図6Bに示す例では、振動子保持部材16として、位置規制部材6に形成されたガイド部6a間の空間に対して嵌め込むブロック部材を用いる。前記〔構成例1〕で用いるブロック部材との相違点は、位置規制部材6に形成されたガイド部6a間に嵌め込まれた後の保持形態である。前記〔構成例1〕で用いるブロック部材(振動子保持部材16)は、嵌め込まれる空間よりも若干大きなサイズに加工されている為、嵌め込まれた後には当然ながら脱落せずに保持される(超音波振動子11が脱落しない)。本〔構成例2〕で用いるブロック部材は、例えば球形状の弾性体である突起部材16aを備えている。そして、ブロック部材(振動子保持部材16)が、位置規制部材6に形成されたガイド部6a間の空間に対して嵌め込まれる際には、突起部材16aは圧縮される。このようにしてブロック部材(振動子保持部材16)が嵌め込まれた後には、突起部材16aは、元の大きさに戻ろうとする復元力によりガイド部6aに圧接し、当該ブロック部材(振動子保持部材16)が位置固定される。
当該超音波モータ1が重力に逆らって持ち上げられて被接触部材13から離間した際に(押圧が開放された状態で)、ホルダ部材10に設けられた突起部10aが、嵌め込まれたブロック部材(振動子保持部材16)に引っかかることにより保持される。そして、この押圧が開放された状態から、被接触部材13における接触面に倣いながら複数の超音波振動子11へ同時に押圧を加えることができる。
なお、ブロック部材の形状としては、図6Bに示すように四角柱形状や断面T字形状に限定されず、円柱形状または多角柱形状としても勿論良い。さらには、位置規制部材6に形成されたガイド部6aに、ブロック部材(振動子保持部材16)が備える突起部材16aが嵌る凹部を設けことで、より嵌め込み具合が向上する。なお、この凹部の代わりに貫通穴を設けても勿論よい。
〔構成例3〕
図6Cに示す例では、位置規制部材6に形成されたガイド部6aに貫通穴を設け、該貫通孔に振動子保持部材16であるピン状部材を圧入する。ピン状部材の形状としては、例えば円柱形状や多角柱形状等を挙げることができるが、その他の形状であっても勿論よい。さらに、圧入したピン状部材(振動子保持部材16)を接着剤等によって位置規制部材6に対して固定しても良い。
当該超音波モータ1が重力に逆らって持ち上げられて被接触部材13から離間した際に(押圧が開放された状態で)、ホルダ部材10に設けられた突起部10aが、ガイド部6aに設けられた貫通孔に圧入されたピン状部材(振動子保持部材16)に引っかかることにより保持される(超音波振動子11が脱落しない)。そして、この押圧が開放された状態から、被接触部材13における接触面に倣いながら複数の超音波振動子11へ同時に押圧を加えることができる。
〔構成例4〕
図6Dに示す例では、位置規制部材6のガイド部6aの側面に沿って、振動子保持部材16としてL字形状板部材を取り付け、前記ガイド部6aの底面を当該L字形状板部材が覆うように構成する。L字形状板部材(振動子保持部材16)の位置規制部材6への固定方法としては、例えば螺子止めや接着固定等を挙げることができる。なお、図6Dに示す例では、振動子保持部材16であるL字形状板部材(振動子保持部材16)には、ホルダ部材10に設けられた突起部10aが見えるように窓部16bが設けられているが、この窓部16bは必須な構成要件ではないことは勿論である。
当該超音波モータ1が重力に逆らって持ち上げられて被接触部材13から離間した際に(押圧が開放された状態で)、ホルダ部材10に設けられた突起部10aが、ガイド部6aの底面を覆うL字形状板部材(振動子保持部材16)に引っかかることにより保持される(超音波振動子11が脱落しない)。そして、この押圧が開放された状態から、被接触部材13における接触面に倣いながら複数の超音波振動子11へ同時に押圧を加えることができる。
〔構成例5〕
図6Eに示す例では、位置規制部材6のガイド部6aの底面に、振動子保持部材16として平板部材を取り付ける。換言すれば、本〔構成例5〕においては、前記〔構成例4〕において用いるL字形状板部材のうち、位置規制部材6のガイド部6aの側面を覆う板を除いた部材を、振動子保持部材16として用いる。平板部材の位置規制部材6への固定方法としては、例えば螺子止めや接着固定等を挙げることができる。
当該超音波モータ1が重力に逆らって持ち上げられて被接触部材13から離間した際に(押圧が開放された状態で)、ホルダ部材10に設けられた突起部10aが、ガイド部6aの底面を覆う平板部材(振動子保持部材16)に引っかかることにより保持される(超音波振動子11が脱落しない)。そして、この押圧が開放された状態から、被接触部材13における接触面に倣いながら複数の超音波振動子11へ同時に押圧を加えることができる。
なお、本〔構成例5〕の変形例として、平板部材ではなくピン状の部材を代わりに用いてもよい。ピン状の部材を用いる場合には、螺子止めに係る部分が或る程度の膨らみを有するものを使用することで、接着する必要がなくなる。
以上、図6A乃至図6Eを参照して、振動子保持部材16の様々な形態を説明したが、基本的には一つの位置規制部材6に対して、少なくとも一つの振動子保持部材16を配設すれば良い。しかしながら、一つの位置規制部材6に対して、二つの振動子保持部材16を配設しても勿論良い。
なお、以上説明した例では、ベース部材8の下部に位置規制部材6を配置しているが、このような形態に限定される必然性は勿論ない。従って、例えばベース部材8に、位置規制部材6が入る程度の溝部を設け、該溝部中に位置規制部材6を収納する形態としても勿論よい。
さらには、位置規制部材6に形成されたガイド部6aを、最低限必要な剛性を確保できる範囲内で平板状に構成しても勿論よい。この場合、ホルダ部材10に設けられた突起部10aが係合するように、平板状のガイド部6aを中抜き加工する。このように構成することで、ホルダ部材10に設けられた突起部10aが、ガイド部6aの中抜き加工された部位に係合し、当該超音波モータ1が重力に逆らって持ち上げられて被接触部材13から離間した際にも(押圧が開放された状態でも)、超音波振動子11が脱落しない。
《制御系について》
以下、本一実施形態に係る超音波モータの制御系について説明する。
図7は、本一本実施形態に係る超音波モータ1の駆動回路の一構成例を示すブロック図である。なお、本《制御系について》では、説明の便宜上、2つの超音波振動子11を、右側超音波振動子11aと左側超音波振動子11bとに弁別して説明する。
超音波振動子11(右側超音波振動子11a、及び左側超音波振動子11b)の駆動回路は、図7に示すように、CPU103と、第1信号生成回路105aと、第2信号生成回路105bと、発振回路107と、第1信号増幅回路109aと、第2信号増幅回路109bと、を具備する。
前記CPU103は、外部からの操作指示手段(例えば赤外線リモコン、シリアル通信などの無線あるいは有線の通信手段)によって駆動指示が与えられると、該駆動指示を判別し、該判別結果に基づいて、右側超音波振動子11a及び左側超音波振動子11bについての駆動信号を生成する基となる情報を生成し、それぞれ第1信号生成回路105a、第2信号生成回路105bに出力する。
前記第1信号生成回路105aは、右側超音波振動子11aに印加する駆動信号を生成する基となる信号を発振回路107から入力し、該入力信号と前記CPU103からの情報とに基づいて、右側超音波振動子11aの駆動信号を生成する。
前記第2信号生成回路105bは、左側超音波振動子11bに印加する駆動信号を生成する基となる信号を発振回路107から入力し、該入力信号と前記CPU103からの情報とに基づいて、左側超音波振動子11bの駆動信号を生成する。
なお、前記第1信号生成回路105aと前記第2信号生成回路105bとは、それぞれ独立或いは協調して駆動信号を生成する。
前記第1信号増幅回路109aは、前記第1信号生成回路105aにより生成された駆動信号を電気的に増幅する。
前記第2信号増幅回路109bは、前記第2信号生成回路105aにより生成された駆動信号を電気的に増幅する。
なお、前記第1信号増幅回路109aと前記第2信号増幅回路109bとは、それぞれ独立或いは協調して駆動信号を電気的に信号増幅する。
そして、前記第1信号増幅回路109aにより電気的に信号増幅された駆動信号は、右側超音波振動子11aに印加される。同様に、前記第2信号増幅回路109bにより電気的に信号増幅された駆動信号は、左側超音波振動子11bに印加される。
なお、この駆動信号の印加は、それぞれ独立あるいは協調して行われる。
以上説明した駆動回路の構成により、右側超音波振動子11a及び左側超音波振動子11bは、それぞれ印加された駆動信号に基づいた駆動力を発生させ、操作指示に従った動作を実現する。ただし、各々の超音波振動子には2相の交番信号が駆動信号としてそれぞれ印加される。
図8は、本一実施形態に係る超音波モータの駆動回路による代表的な駆動パターン(停止状態を含めて9つの駆動パターン)のイメージを示す図である。
すなわち、本一実施形態に係る超音波モータは、図8(a)に示す“無動作状態”、図8(b)に示す“前進動作”、図8(c)に示す“後退動作”、図8(d)に示す“右旋回動作”、図8(e)に示す“左旋回動作”、図8(f)に示す“右前旋回動作”、図8(g)に示す“左前旋回動作”、図8(h)に示す“右後旋回動作”、図8(i)に示す“左後旋回動作”を行うことができる。
ここで、図8(d)に示す“右旋回動作”、及び、図8(e)に示す“左旋回動作”は、それぞれ、その場で右/左に旋回する(超音波モータ1をその場で左右回転させる)動作である。他方、図8(f)に示す“右前旋回動作”、及び、図8(g)に示す“左前旋回動作”は、前方に進みながら、それぞれ右/左に旋回する動作である。また、図8(h)に示す“右後旋回動作”、及び、図8(i)に示す“左後旋回動作”は、後退しながら、それぞれ右/左に旋回する動作である。
以下、上述の9つの駆動パターンのうち最も複雑な駆動制御を要する駆動パターンである“右旋回動作”及び“左旋回動作”を行う場合を例に、図9に示すフローチャートを参照して、本一実施形態に係る超音波モータの駆動制御について説明する。図9は、CPU103による超音波モータ1の駆動制御の一例のフローチャートを示す図である。
例えば赤外線リモコンやシリアル通信等の無線、或いは有線の通信手段等の外部からの操作指示手段(不図示)によって、CPU103に操作指示が与えられると、CPU103は図9に示すフローチャートの駆動制御処理を開始する。なお、CPU103は、その処理速度に応じて或る一定間隔でポーリングし、操作指示手段からの駆動指示について常に更新している。
まず、CPU103は、操作指示手段による駆動指示で何れの駆動パターン(n)が指示されたかを判定する(ステップS100)。本例においては、CPU103は、操作指示手段による指示が“無動作指示(n=a)”であるか“旋回動作指示(n=b)”であるかを判定する(ステップS100)。
前記ステップS100において“無動作指示(n=a)”であると判定した場合、図10に示すフローチャートの駆動条件設定ルーチンに移行する(ステップS102)。
駆動条件設定ルーチンに移行すると、まずCPU103は右側超音波振動子11aの駆動信号の駆動周波数及び駆動位相を設定する(ステップS200)。ステップS101から駆動条件設定ルーチンに移行した場合には、“無動作指示(n=a)”であるので、このステップS200では駆動周波数及び駆動位相を出力しない設定とする。
次に、CPU103は、左側超音波振動子11bの駆動信号の駆動周波数及び駆動位相を設定する(ステップS201)。ステップS101から駆動条件設定ルーチンに移行した場合には、“無動作指示(n=a)”であるので、このステップS201では駆動周波数及び駆動位相を出力しない設定とする。
続いて、CPU103は、ステップS200における設定及びステップS201における設定に基づいて、右側超音波振動子11a及び左側超音波振動子11bの駆動信号を出力させない/出力していた駆動信号を停止させるように、第1信号生成回路105a及び第2信号生成回路105b、第1信号増幅回路109a及び第2信号増幅回路109bを制御する(ステップS202、ステップS203)。そして、当該駆動条件設定ルーチンを抜けて、図9に示すステップS103に移行して、超音波モータ1は停止する。これ以降は、操作指示手段から次の駆動指示が来るのを待ち続ける状態になる。
ところで、前記ステップS100において“旋回動作指示(n=b)”であると判定した場合、CPU103は、当該超音波モータ1を旋回動作させるシーケンスに移行する(ステップS104)。続いて、CPU103は、当該“旋回動作指示”が右旋回動作指示であるか、左旋回動作指示であるか、を判定する(ステップS105)。
前記ステップS105において“旋回動作指示”が右旋回動作指示であると判定した場合、CPU103は、図10に示すフローチャートの駆動条件設定ルーチンに移行する(ステップS106)。
駆動条件設定ルーチンに移行すると、まずCPU103は右側超音波振動子11aの駆動信号の駆動周波数及び駆動位相を設定する(ステップS200)。ステップS105において右旋回動作指示であると判定した後に駆動条件設定ルーチンに移行した場合には、右側超音波振動子11aについては駆動信号を出力しない設定とする。
次に、CPU103は、左側超音波振動子11bの駆動信号の駆動周波数及び駆動位相を設定する(ステップS201)。ステップS105において右旋回動作指示であると判定した後に駆動条件設定ルーチンに移行した場合には、左側超音波振動子11bの駆動信号として例えば駆動周波数85KHz、駆動位相90度を設定する。なお、これらの値はあくまでも一例であって、これらの値に限定されないことは勿論である。
続いて、CPU103は、ステップS200における設定及びステップS201における設定に基づいて、右側超音波振動子11aの駆動信号を出力させない/出力していた駆動信号を停止させるように第1信号生成回路105aを制御し(ステップS202)、左側超音波振動子11bについてはステップS201で設定した駆動周波数(本例では85KHz)、駆動移相(本例では90度)の駆動信号を生成するように第2信号生成回路105bを制御し(ステップS202)、且つ該駆動信号を電気的に信号増幅して出力するように第2信号増幅回路109bを制御する(ステップS203)。
そして、当該駆動条件設定ルーチンを抜けて、図9に示すステップS108に移行して、超音波モータ1は右旋回動作を開始する(ステップS108)。詳細には、上述した駆動条件設定ルーチンにおける設定により、自動車に例えれば内輪が停止し且つ外輪が回る状態を作り出すことにより、右側超音波振動子11aと左側超音波振動子11bとの出力差を生み、右旋回動作を実現する。
ところで、前記ステップS105において“旋回動作指示”が左旋回動作指示であると判定した場合、CPU103は、図10に示すフローチャートの駆動条件設定ルーチンに移行する(ステップS107)。
駆動条件設定ルーチンに移行すると、まずCPU103は右側超音波振動子11aの駆動信号の駆動周波数及び駆動位相を設定する(ステップS200)。ステップS105において右旋回動作指示であると判定した後に駆動条件設定ルーチンに移行した場合には、右側超音波振動子11aの駆動信号として例えば駆動周波数85KHz、駆動位相90度を設定する。なお、これらの値はあくまでも一例であって、これらの値に限定されないことは勿論である。
次に、CPU103は、左側超音波振動子11bの駆動信号の駆動周波数及び駆動位相を設定する(ステップS201)。ステップS105において右旋回動作指示であると判定した後に駆動条件設定ルーチンに移行した場合には、左側超音波振動子11bについては駆動信号を出力しない設定とする。
続いて、CPU103は、ステップS200における設定及びステップS201における設定に基づいて、右側超音波振動子11aについてはステップS201で設定した駆動周波数(本例では85KHz)、駆動移相(本例では90度)の駆動信号を生成するように第1信号生成回路105aを制御し(ステップS202)、且つ該駆動信号を電気的に信号増幅して出力するように第1信号増幅回路109aを制御(ステップS203)する。また、CPU103は、左側超音波振動子11bの駆動信号を出力させない/出力していた駆動信号を停止させるように第2信号生成回路105bを制御する(ステップS202)。
そして、当該駆動条件設定ルーチンを抜けて、図9に示すステップS108に移行して、超音波モータ1は左旋回動作を開始する(ステップS108)。詳細には、上述した駆動条件設定ルーチンにおける設定により、自動車に例えれば内輪が停止し且つ外輪が回る状態を作り出すことにより、右側超音波振動子11aと左側超音波振動子11bとの出力差を生み、左旋回動作を実現する。
なお、本一実施形態に係る超音波モータでは、駆動周波数及び駆動位相をパラメータとしているが、パルス幅や駆動電圧をパラメータとして、右側超音波振動子11aと左側超音波振動子11bとの出力差を生み、旋回動作を実現しても勿論よい。
ところで、前記振動子保持部材16、前記位置規制部材6、及び前記ホルダ部材10については、互いに直接的に係合する部材同士を、互いに異なる材料(固有振動数が互いに異なる材料)で構成することで、駆動時の異音を低減させることができる。なお、前記材料としては、例えば樹脂系材料、ゴム系材料、及び金属系材料等を挙げることができる。
以上説明したように、本一実施形態によれば、複数の超音波振動子を備えた超音波モータであって、前記複数の超音波振動子を同時駆動する際の駆動安定性及び駆動自由度を向上させた超音波モータを提供することができる。
具体的には、上述した構造を採ることで、超音波振動子11a、11bに対する機械的な拘束が非常に小さい為、駆動自由度が高く、且つ複数の超音波振動子11a、11bを共振状態で効率よく駆動するために重力に逆らう方向に装置を保持した時に押圧が開放された状態で保持でき、押圧が開放された状態から被接触部材13との接触面に倣いながら、複数の超音波振動子11a、11bへ同時に押圧を加えられる。つまり、接触状態が安定し、XY平面上を自在に駆動する超音波モータを提供することができる。
より詳細には、次のような効果を奏する。
・複数の圧電素子2に働く機械的拘束が非常に小さいことにより、駆動自由度が向上する。
・複数の圧電素子2が備える駆動子4による多点支持により超音波モータ1が自立することにより、駆動状態の安定化が実現する。
・超音波モータの自重を、被駆動体である被接触部材13への押圧力に変換する構造を採ることにより、構造のシンプル化が実現する。
・超音波モータ1を持ち上げた際の、超音波振動子11の抜け落ちを防止することで、取り扱いが容易になり、使用用途も広がる。
・被接触部材13との接触面に倣いながら加圧して押圧力を最適化することにより、駆動状態の安定化が実現する。
また、上述した駆動制御を行うことで、複数の超音波振動子11にCPU103から独立あるいは協調させるよう駆動信号を与えることにより、被接触部材13を任意の方向に駆動することが可能になる。
本一実施形態に係る超音波モータは、例えば、部品搬送用ロボット、顕微鏡ステージ上で動くマニュピレータ等への応用が、特に期待される。
つまり、本一実施形態に係る超音波モータ1によれば、駆動安定性(被駆動部材13に対する相対的な姿勢の保持)、及び、駆動自由度(超音波振動子11に対する機械的拘束の軽減)が大きく向上するという格別な効果を得ることができる。さらに言えば、非常に簡易な構造の超音波モータで上述の効果を得ることができる。
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、種々の変形及び応用が可能なことは勿論である。
[第1変形例]
第1変形例は、構造系に関する変形例である。
前記ベース部材8に、当該超音波モータの駆動時及び停止時にバランスを取るための補助的なバランス部材(例えば補助輪)を少なくとも一個以上設けても勿論よい。
[第2変形例]
第2変形例は、構造系に関する変形例である。
図11は、本第2変形例に係る超音波モータ1を底面側(被接触部材13側)から観た図である。本第2変形例に係る超音波モータ1は、2つの超音波振動子11のうち一方の超音波振動子を立て、側面(図2の正面図において手前側に見えている面)を被接触部材13及びベース部材8に対向させるように配設する。この場合、ベース部材8には、立てられた超音波振動子11を高さ方向に収容可能なように所望の貫通孔部/孔部を設け、2つの超音波振動子11が備える駆動子4の高さをそろえる必要がある。
換言すれば、前記圧電素子2に設けられた全ての駆動子4における前記被接触部材13との接触面が同一平面上に位置するように、前記圧電素子2を、前記位置規制部材6を介して前記ベース部材8に配設する。
なお、超音波振動子11の側面(図2の正面図において手前側に見えている面)は、比較的面積が小さい為、図11に示すように、少なくとも一つの駆動子を設ければよい。
[第3変形例]
第3変形例は、制御系に関する変形例である。
上述した一実施形態に係る超音波モータでは、自動車に例えれば内輪を停止させ且つ外輪を回す状態を作り出すことにより、右側超音波振動子11aと左側超音波振動子11bとの出力差を生み、旋回動作を実現している。
一方、本第3変形例に係る超音波モータでは、右側超音波振動子11a及び左側超音波振動子11bに、互いの駆動信号の位相差が180度となるような駆動位相の駆動信号(例えば、右側超音波振動子11aには駆動位相90度の駆動信号、左側超音波振動子11bには駆動位相−90度の駆動信号)を与えることにより、旋回動作を実現する。
このような駆動制御を行うことにより、旋回における最小回転半径をより小さくすることができる。つまり、より精密な旋回動作を実現することができる。
さらに、上述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示した複数の構成要件の適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示す全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
1…超音波モータ、 2…圧電素子、 4…駆動子、 6…位置規制部材、 8…ベース部材、 10…ホルダ部材、 10a…突起部、 11…超音波振動子、 11a…右側超音波振動子、 11b…左側超音波振動子、 12…制御部材、 13…被接触部材、 14…加圧部材、 16…振動子保持部材、 16a…突起部材、 16b…窓部、 103…CPU、 105a…第1信号生成回路、 105b…第2信号生成回路、 107…発振回路、 109a…第1信号増幅回路、 109b…第2信号増幅回路。

Claims (14)

  1. 駆動子が設けられた圧電素子に2相の駆動信号を印加して当該圧電素子に縦振動及び屈曲振動を励起して楕円振動を発生させ、該楕円振動から駆動力を得て前記駆動子により被駆動部材を摩擦駆動する超音波モータであって、
    複数の圧電素子と、
    前記圧電素子の一方面に設けられた少なくとも一つ以上の駆動子と、
    前記圧電素子の他方面において、前記圧電素子の縦振動及び屈曲振動の共通の節または節近傍に対応する位置に配設されたホルダ部材と、
    前記ホルダ部材と係合することで、前記被駆動部材と前記駆動子との接触面に対して平行を為す方向における前記圧電素子の位置を規制する位置規制部材と、
    前記位置規制部材に設けられ、前記ホルダ部材と係合することで前記圧電素子を保持する振動子保持部材と、
    前記圧電素子の個数と同数の前記位置規制部材が設けられたベース部材と、
    前記駆動子により、任意の方向へ摩擦駆動される被駆動部材と、
    を具備することを特徴とする超音波モータ。
  2. 当該超音波モータは、自重により前記駆動子から前記被駆動部材への押圧力を生じ、
    前記振動子保持部材は、前記押圧力が開放された際に、前記ホルダ部材と係合することを特徴とする請求項1に記載の超音波モータ。
  3. 前記押圧力が開放された状態から、前記駆動子が前記被駆動部材に接触させられて前記押圧力が生じる際に、前記押圧力は、前記駆動子と前記被駆動部材との接触面に応じた方向に生じることを特徴とする請求項2に記載の超音波モータ。
  4. 前記押圧力は、全ての圧電素子に設けられた全ての駆動子について同時に生じることを特徴とする請求項2に記載の超音波モータ。
  5. 前記振動子保持部材は、1つの前記位置規制部材に対して少なくとも1つ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の超音波モータ。
  6. 前記振動子保持部材は、前記位置規制部材に形成されたガイド部に嵌め込まれるブロック部材であり、該ブロック部材は前記ガイド部に圧入されることで前記ガイド部により保持される、または、前記ブロック部材は前記ガイド部に挿入された後に接着固定されることで前記ガイド部により保持される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波モータ。
  7. 前記振動子保持部材は、前記位置規制部材に形成されたガイド部に嵌め込まれるブロック部材であり、該ブロック部材は、前記ガイド部に挿入された後に前記ガイド部に圧接する突起部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波モータ。
  8. 前記振動子保持部材は、前記位置規制部材に形成されたガイド部に設けられた貫通孔に、圧入される/圧入された後に接着固定される、ピン状部材であることを特徴とする請求項1に記載の超音波モータ。
  9. 前記振動子保持部材は、
    前記位置規制部材に形成されたガイド部底面を覆う面と、
    前記ガイド部側面に沿う面と、を備えるL字形状板部材であり、
    前記ガイド部側面に沿う面において前記ガイド部に対して固定されるL字形状部材であることを特徴とする請求項1に記載の超音波モータ。
  10. 前記振動子保持部材は、前記位置規制部材に形成されたガイド部底面を覆う面を備える板状部材であり、前記ガイド部底面を覆う面において前記ガイド部に対して固定されることを特徴とする請求項1に記載の超音波モータ。
  11. 前記複数の圧電素子は対を為す2つの圧電素子であり、これら圧電素子は、線対称に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波モータ。
  12. 前記複数の圧電素子は同形であり且つ互いに異なる面に駆動子が設けられており、設けられた全ての駆動子について前記被駆動部材との接触面が同一平面上に位置するように、前記複数の圧電素子が、前記位置規制部材を介して、前記ベース部材に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波モータ。
  13. 前記駆動子による出力は、直接的且つ互いに独立して前記被駆動部材に伝達されることを特徴とする請求項1に記載の超音波モータ。
  14. 前記ホルダ部材と、前記位置規制部材と、前記振動子保持部材とは、互いに異なる材料から成ることを特徴とする請求項1に記載の超音波モータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013121213A (ja) * 2011-12-06 2013-06-17 Seiko Epson Corp 圧電モーター、駆動装置、ロボット、電子部品搬送装置、電子部品検査装置、プリンター
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