JP2010232423A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】窒化物半導体層を有する半導体装置を低コストで製造する。
【解決手段】基板上に第1の窒化物半導体の犠牲層を形成する犠牲層形成工程と、前記犠牲層上に第2の窒化物半導体層を形成し、前記第2の窒化物半導体層上に窒化物半導体層を積層した積層窒化物半導体層を形成する積層半導体形成工程と、前記犠牲層の表面が露出するまで、前記第2の窒化物半導体層及び前記積層窒化物半導体層をエッチングすることによりトレンチを形成し、前記トレンチ及び前記積層窒化物半導体層表面に接続電極を形成する接続電極形成工程と、前記接続電極の形成された前記基板を電解液に浸漬させ、前記電解液に対し前記接続電極に電位を印加し、前記犠牲層を除去し前記基板を剥離する犠牲層除去工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法により上記課題を解決する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
GaN(窒化ガリウム)に代表される窒化物半導体の半導体デバイスは、優れた材料特性から、高耐圧・高速の電子デバイスとして、また、発光デバイスとして有用である。高耐圧・高速の電子デバイスとしては、電界効果型トランジスタ、特にHEMT(High Electron Mobility Transistor:高電子移動度トランジスタ)が挙げられ、横型と縦型の2種類の構造がある。また、発光デバイスとしては、GaN半導体レーザが挙げられ、同様に横型と縦型の2種類の構造が考案されている。
一方、GaNを含むGaN系窒化物半導体層を形成するための成長基板としては、通常、結晶成長の観点よりサファイア(Al)基板、SiC(炭化ケイ素)基板等が用いられる。
横型の半導体デバイスの場合では、特性上、熱伝導率の高いSiC基板が主に用いられるが、SiC基板が高価であることから、SiC基板を用いた半導体デバイスは高コストなものとなってしまう。よって、SiC基板を用いて半導体デバイスを作製した後、SiC基板より形成された半導体デバイスの領域部分を剥離して、別の高熱伝導率材料の基板に張り替えることにより、SiC基板を再利用し低コスト化を図る方法がある。また、成長基板としてサファイア基板を用いた場合では、サファイア基板は熱伝導率が低いため作製される半導体デバイスの性能上問題がある。このため、サファイア基板を用いて半導体デバイスを作製した後、サファイア基板より形成された半導体デバイスの領域を剥離して、別の高熱伝導率材料の基板に張り替えることにより熱伝導の良好な半導体デバイスを製造する方法が期待されている。
一方、縦型の半導体デバイスの場合では、裏面に電極を形成する必要があり、導電性の低いサファイア基板を用いることができないため、導電性を有するSiC基板又はn型GaN自立基板等の低抵抗な成長基板を用いる必要がある。この場合においても、SiC基板等を用いて半導体デバイスを作製した後、SiC基板より形成された半導体デバイスの領域を剥離して、別の高熱伝導率の低抵抗材料の基板に張り替えることにより、コストを低減する方法が期待される。
特開2005−64188号公報 特開2008−135419号公報
しかしながら、形成された半導体デバイスとなる窒化物半導体層を成長基板より剥離する際、剥離される窒化物半導体層は成長基板の面方向に広く、極めて薄い。よって、半導体デバイスとしての機能を損なうことなく、短時間に成長基板を剥離することは困難であった。
よって、成長基板より形成された半導体デバイスとなる窒化物半導体層の機能を損なうことなく短時間に剥離し、別の基板に張り替えることが可能な製造方法が望まれている。
本実施の形態の一観点によれば、基板上に第1の窒化物半導体の犠牲層を形成する犠牲層形成工程と、前記犠牲層上に第2の窒化物半導体層を形成し、前記第2の窒化物半導体層上に窒化物半導体層を積層した積層窒化物半導体層を形成する積層半導体形成工程と、前記犠牲層の表面が露出するまで、前記第2の窒化物半導体層及び前記積層窒化物半導体層をエッチングすることによりトレンチを形成し、前記トレンチ及び前記積層窒化物半導体層表面に接続電極を形成する接続電極形成工程と、前記接続電極の形成された前記基板を電解液に浸漬させ、前記電解液に対し前記接続電極に電位を印加し、前記犠牲層を除去し前記基板を剥離する犠牲層除去工程と、を有する半導体装置の製造方法である。
開示の半導体装置の製造方法によれば、成長基板より電子デバイス及び発光デバイスとなる窒化物半導体層を短時間に容易に剥離することができ、別の基板に貼り替えることができるため、半導体装置を低コストで製造することができる。
第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の工程図(1) 第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の工程図(2) 第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の工程図(3) 第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の工程図(4) 第1の実施の形態において製造される縦型GaN−HEMTの構成図 第1の実施の形態における光電気化学エッチングのプロセス説明図 光電気化学エッチングの説明図 第2の実施の形態における半導体装置の製造方法の工程図(1) 第2の実施の形態における半導体装置の製造方法の工程図(2) 第2の実施の形態における半導体装置の製造方法の工程図(3) 第2の実施の形態における半導体装置の製造方法の工程図(4) 第2の実施の形態において製造される横型GaN−HEMTの構成図 第3の実施の形態における半導体装置の製造方法の工程図(1) 第3の実施の形態における半導体装置の製造方法の工程図(2) 第3の実施の形態における半導体装置の製造方法の工程図(3) 第3の実施の形態における半導体装置の製造方法の工程図(4) 第3の実施の形態における半導体装置の製造方法の工程図(5) 第3の実施の形態における光電気化学エッチングのプロセス説明図 図18における破線18A−18Bにより切断した断面図 第4の実施の形態における半導体装置の製造方法の工程図(1) 第4の実施の形態における半導体装置の製造方法の工程図(2) 第4の実施の形態における光電気化学エッチングのプロセス説明図 図22における破線22A−22Bにより切断した断面図
実施するための形態について、以下に説明する。
〔第1の実施の形態〕
第1の実施の形態における半導体装置の製造方法は、縦型の半導体デバイスである縦型GaN−HEMTの製造方法である。
図1から図4に基づき縦型GaN−HEMTの製造方法について説明する。
最初に、図1(a)に示すように、成長基板となるサファイア基板11の両面を研磨した後、窒化物半導体層を積層形成する。具体的には、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法により、サファイア基板11上にAlN層12を2nm、n-GaN層13を1μm、p-GaN層14を1μm、n-GaN層15を1μm、AlN層16を100nm積層形成する。
次に、図1(b)に示すように、AlN層16に開口部17を形成する。具体的には、AlN層16上にフォトレジストを塗布し、プリベーク等を行った後、露光装置により露光、現像を行うことにより、AlN層16に形成される開口部17となる領域上に、開口を有するレジストパターンを形成する。この後、形成されたレジストパターンをマスクとしてRIE(Reactive Ion Etching)法により、AlN層16をドライエッチングすることにより開口部17を形成する。この際に行われるRIEの条件は、エッチングガスとしてClガスを用い、RFパワー100W、バイアスパワー10W、RIE装置のチャンバー内の圧力は1Paである。この後、形成されたレジストパターンを除去する。
次に、図1(c)に示すように、MOCVD法により、開口部17の形成されたAlN層16上に、n-GaN層18を2μm、n-AlGaN層19を30nm積層形成する。尚、n-AlGaN層19には、ドーパントとしてSiがドープされており、ドーピング濃度5×1018cm−3である。
次に、図1(d)に示すように、SiN層20を形成する。具体的には、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、5〜500nmの膜厚のSiN層20を形成する。
次に、図2(e)に示すように、SiN層20に開口部21を形成する。尚、この開口部21には後述するようにソース電極が形成される。具体的には、SiN層20上にフォトレジストを塗布し、プリベーク等を行った後、露光装置により露光、現像を行うことにより、SiN層20に形成される開口部21となる領域上に、開口を有するレジストパターンを形成する。この後、形成されたレジストパターンをマスクとしてRIE法により、SiN層20をドライエッチングすることにより開口部21を形成し、この後、形成されたレジストパターンを除去する。
次に、図2(f)に示すように、SiN層20の開口部21にソース電極22を形成する。具体的には、開口部21の形成されているSiN層20上にフォトレジストを塗布し、プリベーク等を行った後、露光装置により露光、現像を行うことにより、ソース電極22の形成されるSiN層20の開口部21に、開口を有するレジストパターンを形成する。この後、真空蒸着法によりTi(チタン)を30nm、Al(アルミニウム)を100nm積層形成する。この後、有機溶媒等を用いたリフトオフ法により、レジストパターンの形成されている領域上のTi及びAlをレジストパターンとともに除去することにより、TiとAlとが積層されたソース電極22をSiN層20の開口部21に形成する。更にこの後、窒素雰囲気中にて400〜1000℃で熱処理を行うことにより、n-AlGaN層19にソース電極22をオーミックコンタクトさせる。尚、本実施の形態においては、熱処理温度を600℃により熱処理を行った。
次に、図2(g)に示すように、SiN層20に開口部23を形成する。尚、この開口部23には後述するようにゲート電極が形成される。具体的には、SiN層20上にフォトレジストを塗布し、プリベーク等を行った後、露光装置により露光、現像を行うことにより、SiN層20に形成される開口部23となる領域上に、開口を有するレジストパターンを形成する。この後、形成されたレジストパターンをマスクとしてRIE法により、SiN層20をドライエッチングすることにより開口部23を形成し、この後、形成されたレジストパターンを除去する。
次に、図2(h)に示すように、SiN層20の開口部23にゲート電極24を形成する。具体的には、開口部23の形成されているSiN層20上にフォトレジストを塗布し、プリベーク等を行った後、露光装置により露光、現像を行うことにより、ゲート電極24の形成されるSiN層20の開口部23に、開口を有するレジストパターンを形成する。この後、真空蒸着法によりNi(ニッケル)を10nm、Au(金)を200nm積層形成する。この後、有機溶媒等を用いたリフトオフ法により、レジストパターンの形成されている領域上のNi及びAuをレジストパターンとともに除去することにより、NiとAuが積層されたゲート電極24をSiN層20の開口部23に形成する。
次に、図2(i)に示すように、SiN層25を形成する。具体的には、ソース電極22及びゲート電極24の表面を覆うように、CVD法によりSiN層25を成膜する。
次に、図3(j)に示すように、SiN層20及びSiN層25に開口部26を形成する。具体的には、SiN層25上にフォトレジストを塗布し、プリベーク等を行った後、露光装置により露光、現像を行うことにより、SiN層20及びSiN層25に形成される開口部26となる領域上に、開口を有するレジストパターンを形成する。この後、形成されたレジストパターンをマスクとしてRIE法により、SiN層20及びSiN層25をドライエッチングすることにより開口部26を形成し、この後、形成されたレジストパターンを除去する。
次に、図3(k)に示すように、p-GaN層14、n-GaN層15、AlN層16、n-GaN層18及びn-AlGaN層19にトレンチ27を形成する。具体的には、開口部26の形成されたSiN層20及びSiN層25をマスクとして、RIE法により、p-GaN層14、n-GaN層15、AlN層16、n-GaN層18及びn-AlGaN層19をエッチングすることによりトレンチ27を形成する。この際に行われるRIEの条件は、エッチングガスとしてClガスを用い、RFパワー200W、バイアスパワー30W、RIE装置のチャンバー内の圧力は1Paであり、n-GaN層13の表面が露出するまでドライエッチングを行う。
次に、図3(l)に示すように、開口部26及びトレンチ27内、SiN層25の表面に接続電極28を形成する。具体的には、スパッタリング法により、Tiを100nm、Auを500nm積層形成することにより、開口部26及びトレンチ27内、SiN層25の表面に接続電極28を形成する。
次に、図3(m)に示すように、Niメッキにより接続電極28の表面にNi層29を形成する。形成されるNi層29の膜厚は100μmである。尚、このNi層29は後述するようにサファイア基板11から剥離した場合に十分に強度を保つことができる膜厚であることが必要であり、形成される膜厚は100μm以上である。
次に、図3(n)に示すように、光電気化学エッチングにより、n-GaN層13を除去することにより、サファイア基板11よりデバイス層40であるn-GaN層15、AlN層16、n-GaN層18及びn-AlGaN層19を含む膜を剥離する。除去されるn-GaN層13は犠牲層でありn型の窒化物半導体である。光電気化学エッチングの詳細については後述する。
次に、図4(o)に示すように、p-GaN層14を除去する。具体的には、RIE法によるドライエッチングを行うことによりp-GaN層14を除去する。この際に行われるRIEの条件は、エッチングガスとしてClガスを用い、RFパワー100W、バイアスパワー10W、RIE装置のチャンバー内の圧力は1Paである。
次に、図4(p)に示すように、ドレイン電極30を形成する。具体的には、p-GaN層14を除去することにより露出したn-GaN層15面上にスパッタリング法により、Tiを30nm、Auを100nm積層形成する。この後、窒素雰囲気中にて400〜1000℃で熱処理を行うことにより、n-GaN層15にドレイン電極30をオーミックコンタクトさせる。
次に、図4(q)に示すように、ドレイン電極30に支持体となる低抵抗のSi基板31を接着する。具体的には、ドレイン電極30と低抵抗のSi基板31との間に不図示のCu、Ag等のろう材を介してドレイン電極30と低抵抗のSi基板31とを接着する。尚、ろう材は導電性を有しており低抵抗のSi基板31とドレイン電極30とは電気的に接続される。
次に、図4(r)に示すように、Ni層29及びSiN層25の表面の接続電極28を除去する。具体的には、Ni層29は硫酸加水によるウエットエッチングにより除去し、SiN層25の表面の接続電極28はイオンミリングによるドライエッチングにより除去する。
次に、図4(s)に示すように、トレンチ27を含む領域をスクライブラインとしてダイシングソーにより切断することにより各々のチップごとに分離する。
以上の工程により、図5に示すような縦型GaN−HEMTを製造することができる。具体的には、低抵抗のSi基板31上にドレイン電極30、n-GaN層15、AlN層16、n-GaN層18、n-AlGaN層19が積層され、さらにその上にソース電極22、ゲート電極24が形成された縦型GaN−HEMTを製造することができる。この縦型GaN−HEMTは、動作時において窒化物半導体層であるn-GaN層15及びn-GaN層18において、低抵抗のSi基板31に対し略垂直に電流が流れるである。
尚、本実施の形態では、成長基板としてサファイア基板11を用いたが、SiC基板を用いても同様に製造することができる。
(光電気化学エッチング)
次に、図3(n)における光電気化学エッチングについて説明する。この電気化学エッチングは、アルカリ性溶液に、窒化物半導体層等が積層形成されたサファイア基板11を浸漬させることにより、犠牲層となるn-GaN層13を除去するものである。
図6は、本実施の形態における光電気化学エッチングの説明図である。本実施の形態における電気化学エッチングは、窒化物半導体層等が積層形成されたサファイア基板11をKOH溶液41に浸漬させ、光源42より紫外光を照射し、Ni層29と電源43の正極とを接続し、電源43の負極は電極端子44と接続して行う。尚、Ni層29は接続電極28を介しn-GaN層13と接続されている。また、電極端子44は電解液であるKOH溶液41内に入れられている。電解液であるアルカリ性溶液のKOH溶液41の濃度は0.0001〜10mol/Lであり、電極端子44はPtにより形成されている。また、光源42として水銀ランプ光源のi線(波長:365nm)を用い、光の照射は、サファイア基板11面側より行う。また、電源43により0〜+2Vの電圧が印加されている。
電解液であるKOH溶液41に窒化物半導体層等が積層形成されたサファイア基板11を浸漬させた状態で光源42より紫外光を照射することにより、n-GaN層13がエッチングされる。具体的には、図7に示すように、n-GaN層13に光源43からの紫外光を照射することにより、電子と正孔が生成され、生成された正孔が寄与することによりエッチングが進行する。即ち、KOH溶液41と接しているn-GaN層13においては、式(1)、(2)に示すような反応が生じ、Gaの酸化と酸化物の溶解によってエッチングが進行する。

2GaN+6OH+6h→Ga+N+3HO・・・・・(1)

Ga+6OH→2GaO 3−+3HO・・・・・・・・・・(2)

この反応をより促進させるために、電源43を設け接続電極28を介し接続されたn-GaN層13より電子を引抜き、対極となる電極端子44における水素の還元反応により、n-GaN層13における電子と正孔の再結合を抑制する。これにより、n-GaN層13のエッチングを高速に行うことができ、図に示す白抜きの矢印に示す方向にエッチングが進行する。
本実施の形態において、電解液であるKOH溶液41の濃度を2mol/L、電源43における電圧を+1Vとした場合、n-GaN層13のエッチングレートは、約5μm/minとなる。尚、犠牲層であるn-GaN層13と接して形成されているp-GaN層14はp型の窒化物半導体であるためエッチングされにくく、エッチングストップ層となる。これにより、デバイス層40であるn-GaN層15、AlN層16、n-GaN層18及びn-AlGaN層19等がエッチングされることはない。
本実施の形態では、犠牲層であるn-GaN層13がNi層29及び接続電極28により電源43と低抵抗に接続されているため、電子を容易に引抜くことが可能であり、n−GaN層13のエッチング速度を加速させることができる。これにより、短時間で成長基板11より剥離することができ、半導体装置である縦型GaN−HEMTの製造時間を短縮することが可能となり、製造コストを低減させることができる。
また、本実施の形態における製造方法と同様の方法により、縦型GaN−半導体レーザを製造することも可能である。具体的には、成長基板としてSiC又はサファイア基板を用いて、犠牲層を介して窒化物半導体層を含む半導体レーザ部となる領域を形成し、その後、犠牲層を光電気化学エッチングにより除去することにより、半導体レーザ部となる領域を成長基板より剥離する。この後、剥離した半導体レーザ部となる領域を低抵抗のSi基板と接着することにより、低コストで窒化物半導体層を有する半導体レーザを製造することができる。この縦型GaN−半導体レーザは、縦型GaN−HEMTと同様に、接着された低抵抗のSi基板に対し、略垂直方向に電流を流すことによりレーザ発振するものである。
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態における半導体装置の製造方法は、横型の半導体デバイスである横型GaN−HEMTの製造方法である。
図8から図11に基づき横型GaN−HEMTの製造方法について説明する。
最初に、図8(a)に示すように、成長基板となるサファイア基板111の両面を研磨した後、窒化物半導体層を積層形成する。具体的には、MOCVD法により、サファイア基板111上にAlN層112を2nm、n-GaN層113を1μm、p-GaN層114を1μm、i-GaN層115を3μm、n-AlGaN層116を30nm積層形成する。尚、n-AlGaN層116には、ドーパントとしてSiがドープされており、ドーピング濃度5×1018cm−3である。
次に、図8(b)に示すように、SiN層117を形成する。具体的には、CVD法により、膜厚が5〜500nmのSiN層117を形成する。
次に、図8(c)に示すように、SiN層117に開口部118を形成する。尚、この開口部118には後述するようにソース電極及びドレイン電極が形成される。具体的には、SiN層117上にフォトレジストを塗布し、プリベーク等を行った後、露光装置により露光、現像を行うことにより、SiN層117に形成される開口部118となる領域上に、開口を有するレジストパターンを形成する。この後、形成されたレジストパターンをマスクとしてRIE法により、SiN層117をドライエッチングすることにより開口部118を形成し、この後、形成されたレジストパターンを除去する。
次に、図8(d)に示すように、SiN層117の開口部118にソース電極119及びドレイン電極120を形成する。具体的には、開口部118の形成されているSiN層117上にフォトレジストを塗布し、プリベーク等を行った後、露光装置により露光、現像を行うことにより、SiN層117の開口部118に、開口を有するレジストパターンを形成する。この後、真空蒸着法によりTiを30nm、Alを100nm積層形成する。この後、有機溶媒等を用いたリフトオフ法により、レジストパターンの形成されている領域上のTi及びAlをレジストパターンとともに除去し、TiとAlが積層されたソース電極119及びドレイン電極120をSiN層117の開口部118に形成する。更にこの後、窒素雰囲気中にて400〜1000℃で熱処理を行うことにより、n-AlGaN層116にソース電極119及びドレイン電極120をオーミックコンタクトさせる。
次に、図9(e)に示すように、SiN層117に開口部121を形成する。尚、この開口部12には後述するようにゲート電極が形成される。具体的には、SiN層117上にフォトレジストを塗布し、プリベーク等を行った後、露光装置により露光、現像を行うことにより、SiN層117に形成される開口部121となる領域上に、開口を有するレジストパターンを形成する。この後、形成されたレジストパターンをマスクとしてRIE法により、SiN層117をドライエッチングすることにより開口部121を形成し、この後、形成されたレジストパターンを除去する。
次に、図9(f)に示すように、SiN層117の開口部121にゲート電極122を形成する。具体的には、開口部121の形成されているSiN層117上にフォトレジストを塗布し、プリベーク等を行った後、露光装置により露光、現像を行うことにより、ゲート電極122の形成されるSiN層117の開口部121に、開口を有するレジストパターンを形成する。この後、真空蒸着法によりNiを10nm、Auを200nm積層形成する。この後、有機溶媒等を用いたリフトオフ法により、レジストパターンの形成されている領域上のNi及びAuをレジストパターンとともに除去することにより、NiとAuとが積層されたゲート電極122をSiN層117の開口部121に形成する。
次に、図9(g)に示すように、SiN層123を形成する。具体的には、ソース電極119、ドレイン電極120及びゲート電極122の表面を覆うように、CVD法によりSiN層123を成膜する。
次に、図9(h)に示すように、SiN層117及びSiN層123に開口部124を形成する。具体的には、SiN層123上にフォトレジストを塗布し、プリベーク等を行った後、露光装置により露光、現像を行うことにより、SiN層117及びSiN層123に形成される開口部124となる領域上に、開口を有するレジストパターンを形成する。この後、形成されたレジストパターンをマスクとしてRIE法により、SiN層117及びSiN層123をドライエッチングすることにより開口部124を形成し、この後、形成されたレジストパターンを除去する。これにより、ソース電極119又はドレイン電極120の一部が露出する。尚、このRIE法は選択エッチングであるため、ソース電極119又はドレイン電極120が除去されてしまうことはない。
次に、図9(i)に示すように、p-GaN層114、i-GaN層115及びn-AlGaN層116にトレンチ125を形成する。具体的には、開口部124の形成されたSiN層117及びSiN層123をマスクとして、p-GaN層114、i-GaN層115及びn-AlGaN層116をRIE法によりドライエッチングすることによりトレンチ125を形成する。この際に行われるRIEの条件は、エッチングガスとしてClガスを用い、RFパワー200W、バイアスパワー30W、RIE装置のチャンバー内の圧力は1Paであり、n-GaN層113の表面が露出するまでドライエッチングを行う。
次に、図10(j)に示すように、開口部124及びトレンチ125内、SiN層123の表面に接続電極126を形成する。具体的には、スパッタリング法により、Tiを100nm、Auを500nm積層形成することにより、開口部124及びトレンチ125内、SiN層123の表面に接続電極126を形成する。尚、これにより、ソース電極119に接続する接続電極126が形成される。
次に、図10(k)に示すように、Niメッキにより接続電極126の表面にNi層127を形成する。形成されるNi層127の膜厚は100μmである。尚、このNi層127は後述するようにサファイア基板111から剥離した場合に十分に強度を保つことができる膜厚であることが必要であり、形成される膜厚は100μm以上である。
次に、図10(l)に示すように、光電気化学エッチングにより、n-GaN層113を除去することにより、サファイア基板111より窒化物半導体層であるp-GaN層114、i-GaN層115及びn-AlGaN層116等を含む膜を剥離する。除去されるn-GaN層113は犠牲層となる層であり、この光電気化学エッチングは第1の実施の形態において説明した方法と同様である。
次に、図10(m)に示すように、p-GaN層114の面上に裏面電極128を形成する。具体的には、剥離されたp-GaN層114の面上に、スパッタリング法により、Tiを30nm、Auを100nm積層形成する。これにより、接続電極126と電気的に接続される裏面電極128がp-GaN層114の面上に形成される。
次に、図10(n)に示すように、裏面電極128に低抵抗のSi基板129を接着する。具体的には、裏面電極128と低抵抗のSi基板129との間に不図示のCu、Ag等のろう材を設置し加熱等することにより裏面電極128に低抵抗のSi基板129を接着する。
次に、図11(o)に示すように、Ni層127及びSiN層123の表面の接続電極126を除去する。具体的には、Ni層127は硫酸加水によるウエットエッチングにより除去し、SiN層123の表面の接続電極126は研磨により除去する。これにより、開口部124及びトレンチ125内に接続電極126が残存する。
次に、図11(p)に示すように、SiN層130を形成する。具体的には、露出している接続電極126の表面を覆うように、CVD法によりSiN層123を成膜する。これにより横型GaN−HEMTを製造することができ、必要に応じて、低抵抗のSi基板129を含めてダイシングソーにより各々のチップごとに分離する。
この方法により、図12に示すような横型GaN−HEMTを製造することができる。具体的には、低抵抗のSi基板129上に裏面電極128、p-GaN層114、i-GaN層115、n-AlGaN層116が積層され、さらにソース電極119、ドレイン電極120、ゲート電極122が形成された横型GaN−HEMTを製造することができる。この横型GaN−HEMTは、動作する際には、窒化物半導体層であるi-GaN層115において、低抵抗のSi基板129に対し略平行、即ち、低抵抗のSi基板129の面方向に電流が流れる。
尚、本実施の形態では、成長基板としてサファイア基板111を用いたが、SiC基板を用いても同様に製造することが可能である。
本実施の形態では、犠牲層であるn-GaN層113がNi層127及び接続電極126により低抵抗に接続されているため、n-GaN層113より電子を容易に引抜くことが可能であり、n-GaN層113のエッチング速度を加速させることが可能となる。これにより、短時間で成長基板111より剥離することができ、半導体装置である横型GaN−HEMTの製造時間を短縮することが可能となり、製造コストを低減させることができる。
また、本実施の形態における製造方法と同様の方法により、横型GaN−半導体レーザを製造することも可能である。具体的には、成長基板としてSiC又はサファイア基板を用いて、犠牲層を介して窒化物半導体層を含む半導体レーザ部となる領域を形成し、その後、犠牲層を光電気化学エッチングにより除去することにより、半導体レーザ部となる領域を成長基板より剥離する。この後、剥離した半導体レーザ部となる領域を低抵抗のSi基板と接着することにより、低コストで窒化物半導体層を有する半導体レーザを製造することができる。この横型GaN−半導体レーザは、横型GaN−HEMTと同様に、接着された低抵抗のSi基板に対し略平行、即ち、低抵抗のSi基板の面方向に電流が流れることにより機能するものである。
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態における半導体装置の製造方法について説明する。本実施の形態は、横型の半導体デバイスの製造方法であって、より一層剥離の時間を短縮した半導体装置の製造方法である。
図13から図17に基づき本実施の形態について説明する。
最初に、図13(a)に示すように、成長基板となるサファイア基板211の両面を研磨した後、窒化物半導体層を積層形成する。具体的には、サファイア基板211上に、MOCVD法により、AlN層212を2nm、n-GaN層213を1μm、p-GaN層214を1μm、i-GaN層215を3μm、n-AlGaN層216を30nm積層形成する。更に、n-AlGaN層216上に、ドレイン電極218、ゲート電極219及びソース電極220を形成し、これらを覆うようにSiN層217を形成する。p-GaN層214、i-GaN層215、n-AlGaN層216、SiN層217にはトレンチ221が形成されており、トレンチ221及びSiN層217の表面には、Ti膜とAu膜が積層された接続電極222が形成されている。この接続電極222はトレンチ221内においてn-GaN層213と接している。尚、詳細な形成方法は第2の実施の形態における形成方法と同様である。
次に、図13(b)に示すように、SiN層217の表面に形成されている接続電極222の一部に開口部223を形成する。具体的には、接続電極222の表面上にフォトレジストを塗布し、プリベーク等を行った後、露光装置により露光、現像を行うことにより、接続電極222に形成される開口部223となる領域上に開口を有するレジストパターン224を形成する。この後、形成されたレジストパターン224をマスクとしてイオンミリングを行い、レジストパターン224の形成されていない領域における接続電極222を除去する。これにより、接続電極222に開口部223を形成する。
次に、図14(c)に示すように、p-GaN層214、i-GaN層215、n-AlGaN層216に電解液浸透溝225を形成する。具体的には、レジストパターン224をマスクとして、RIE法によりp-GaN層214、i-GaN層215、n-AlGaN層216及びSiN層217をドライエッチングすることにより電解液浸透溝225を形成する。RIE法によるドライエッチングでは、Clガスを用い、n-GaN層213の表面が露出するまで行う。ドライエッチングが終了した後、レジストパターン224を除去する。
次に、図14(d)に示すように、SiN膜226を形成する。具体的には、CVD法により、接続電極222の表面及び電解液浸透溝225の内部にSiN膜226を形成する。このようにSiN膜226を形成するのは、電解液浸透溝225において側面より窒化物半導体層がエッチングされることを防ぐためである。本実施の形態において形成されるSiN膜226の膜厚は、100nmである。
次に、図15(e)に示すように、接続電極222の表面及びn-GaN層213の表面に形成されたSiN膜226をRIE法により除去する。具体的には、エッチングガスとしてSFを15sccm、CHFを15sccm供給し、RFパワー500W、バイアスパワー50W、チャンバー内の圧力は1Paとし、接続電極222の表面及びn-GaN層213の表面が露出するまでドライエッチングを行う。これにより、SiN膜226は電解液浸透溝225の側面に残存する。
次に、図15(f)に示すように、光電気化学エッチングにより、n-GaN層213を除去することにより、サファイア基板211より窒化物半導体層であるp-GaN層214、i-GaN層215、n-AlGaN層216等を含む膜を剥離する。除去されるn-GaN層213は犠牲層となる。この光電気化学エッチングは第1の実施の形態において説明した方法と同様であるが、本実施の形態では、後述するように、電解液浸透溝225を設けることにより、電解液浸透溝225より電解液が入り込むため、より短時間で剥離を行うことが可能である。
図18は、図15(f)の工程における途中の状態を示すものである。図19(a)は、図18における破線18A−18Bにおいて切断したサファイア基板211全体における断面図であり、図19(b)は、図19(a)の破線で囲まれた領域の拡大図である。
図に示されるように、電解液浸透溝225は、1チップの半導体デバイスごとに設けられている。このため、電解液であるKOH溶液230に浸漬させた場合には、1つのチップごとに設けられた電解液浸透溝225より、電解液であるKOH溶液230が侵入し、短時間でn-GaN層213を除去することができる。これにより、短時間で成長基板211の剥離を行うことが可能である。尚、電解液浸透溝225の側面にはSiN膜226が形成されているため、窒化物半導体層であるp-GaN層214、i-GaN層215、n-AlGaN層216等が側面よりエッチングされることはない。また、トレンチ221に形成された接続電極222の領域は、後述するように、ダイシング用のスクライブラインに対応しており、この領域をダイシングソーにより切断することにより、1チップごとに分離することができる。
次に、図16(g)に示すように、光電気化学エッチングにより剥離した面、即ち、p-GaN層214の形成された面に多結晶SiC基板231を接着する。具体的には、Cu、Ag等のろう材を介し、高熱伝導材料である多結晶SiC基板231と接着する。
次に、図16(h)に示すように、接続電極222を除去する。具体的には、接続電極222におけるAu膜はヨウ素及びヨウ化アンモニウムを含むエッチャントにより除去し、Ti膜は硫酸加水により除去する。これにより、トレンチ221内における接続電極222も除去される。
次に、図17(i)に示すように、トレンチ221の形成されている領域の多結晶SiC基板231について、接続電極222を含む領域をスクライブラインとしてダイシングソーにより切断することにより、1チップごとに分離する。
本実施の形態では、1つのチップごとに電解液浸透溝225を設けることにより、高速にn-GaN層213に除去することができ、短時間で成長基板211より窒化物半導体層を剥離することができるため、より一層低いコストで製造することが可能となる。
〔第4の実施の形態〕
次に、第4の実施の形態における半導体装置の製造方法について説明する。本実施の形態は、横型の半導体デバイスの製造方法であって、第3の実施の形態とは異なる方法により、剥離の時間を短縮した半導体装置の製造方法である。
図20及び図21に基づき本実施の形態について説明する。
最初に、図20(a)に示すように、成長基板となるサファイア基板311の両面を研磨した後、窒化物半導体層を積層形成する。具体的には、サファイア基板311上に、MOCVD法により、AlN層312を2nm、n-GaN層313を1μm、p-GaN層314を1μm、i-GaN層315を3μm、n-AlGaN層316を30nm積層形成する。更に、n-AlGaN層316上に、ドレイン電極318、ゲート電極319及びソース電極320を形成し、これらを覆うようにSiN層317を形成する。p-GaN層314、i-GaN層315、n-AlGaN層316、SiN層317にはトレンチ321が形成されており、トレンチ321及びSiN層317の表面には、Ti膜とAu膜が積層された接続電極322が形成されている。この接続電極322はn-GaN層313と接しており、また、ソース電極320と電気的に接続されている。また、p-GaN層314、i-GaN層315及びn-AlGaN層316には電解液浸透溝325が形成され、更に、電解液浸透溝325の内壁にはSiN膜326が形成されている。形成方法は、第3の実施の形態と同様の方法である。尚、上記以外の詳細な形成方法は第2の実施の形態における形成方法と同様である。
次に、図20(b)に示すように、接続電極322の形成されている側にIn板330を圧着した後、光電気化学エッチングにより、n-GaN層313を除去する。これにより、サファイア基板311より窒化物半導体層であるp-GaN層314、i-GaN層315、n-AlGaN層316等を含む膜を剥離する。この光電気化学エッチングは第1の実施の形態において説明した方法と同様であるが、本実施の形態では、後述するように、電解液浸透溝325を設けることにより、電解液浸透溝325より電解液が入り込むため、より短時間で剥離を行うことが可能である。尚、除去されるn-GaN層313は犠牲層となる。
図22は、図20(b)の工程における途中の状態を示すものである。図に示されるように、電解液浸透溝325より、電解液であるKOH溶液331が侵入し、n-GaN層313を除去する。
図23(a)は、図22における破線22A−22Bにおいて切断したサファイア基板311全体における断面図であり、図23(b)は、図23(a)の破線で囲まれた領域の拡大図である。図に示されるように、電解液浸透溝325は、1つのチップの半導体デバイスの周囲を囲むように設けられており、ダイシング用のスクライブラインに対応して形成されている。電解液浸透溝325の形成されている領域をスクライブラインとしてダイシングソーにより切断することにより、1チップごとに分離することができる。このため、電解液であるKOH溶液331に浸漬させた場合には、各々のチップの周辺部となる領域に形成された電解液浸透溝325より電解液であるKOH溶液331が侵入するため、より高速にn-GaN層313が除去される。これにより短時間でサファイア基板311より剥離を行うことが可能となる。
次に、図21(c)に示すように、成長基板311を剥離した面にAgペースト332を介し、低抵抗な導電性基板333を貼り付ける。尚、導電性基板333としては低抵抗なSi基板、Cu等の金属基板が挙げられる。
次に、図21(d)に示すように、In板330を剥離し、SiN層317の表面に形成された接続電極322を研磨により除去する。この後、電解液浸透溝325の形成されている領域をスクライブラインとして導電性基板333をダイシングソーにより切断することにより、1チップごとに分離する。
本実施の形態では、1チップごとに切断するためのダイシングソーのスクライブラインとなる領域に電解液浸透溝325を設けることにより、高速にn-GaN層313を除去することができ、短時間で成長基板311より窒化物半導体層を剥離することができるため、より一層低いコストで製造することができる。
以上、実施の形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
11 サファイア基板
12 AlN層(成長基板)
13 n-GaN層(犠牲層)
14 p-GaN層
15 n-GaN層
16 AlN層
17 開口部
18 n-GaN層
19 n-AlGaN層
20 SiN層
21 開口部
22 ソース電極
23 開口部
24 ゲート電極
25 SiN層
26 開口部
27 トレンチ
28 接続電極
29 Ni層
30 ドレイン電極
31 低抵抗のSi基板

Claims (5)

  1. 基板上に第1の窒化物半導体の犠牲層を形成する犠牲層形成工程と、
    前記犠牲層上に第2の窒化物半導体層を形成し、前記第2の窒化物半導体層上に窒化物半導体層を積層した積層窒化物半導体層を形成する積層半導体形成工程と、
    前記犠牲層の表面が露出するまで、前記第2の窒化物半導体層及び前記積層窒化物半導体層をエッチングすることによりトレンチを形成し、前記トレンチ及び前記積層窒化物半導体層表面に接続電極を形成する接続電極形成工程と、
    前記接続電極の形成された前記基板を電解液に浸漬させ、前記電解液に対し前記接続電極に電位を印加し、前記犠牲層を除去し前記基板を剥離する犠牲層除去工程と、
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記犠牲層除去工程により前記基板より剥離した前記第2の窒化物半導体層及び前記積層窒化物半導体層に支持体を接合する基板接合工程を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記接続電極形成工程の後、前記犠牲層の表面が露出するまで、前記第2の窒化物半導体層及び前記積層窒化物半導体層をエッチングし、溶液浸透溝を形成する浸透溝形成工程を有し、
    前記浸透溝形成工程の後、前記犠牲層除去工程を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記基板接合工程の後、ダイシングソーにより、チップごとに切断する切断工程を有するものであって、
    前記溶液浸透溝は、前記チップごとに設けられていることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記第1の窒化物半導体の犠牲層はn型であり、前記第2の窒化物半導体はp型であり、前記電位は正であり、前記犠牲層除去工程は光を照射しながら行うことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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