JP4821778B2 - 光電気化学エッチング装置 - Google Patents

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この発明は、光電気化学エッチング装置に関するものである。
高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)において、高増幅特性、高周波数特性を実現するためにリセスゲート構造が用いられる。HEMTは、GaAs系、InP系のIII−V族半導体デバイスで多用されている。III−V族半導体であるIII族窒化物半導体は、HEMTとして使用可能である。しかし、実際には、III族窒化物半導体デバイスでは、リセスゲート構造はあまり用いられていない。これは、III族窒化物半導体が化学的に安定な物質であるため、ウェットエッチングが困難であることによる。
III族窒化物半導体のエッチング方法として、シリコン酸化物等をマスク材とするドライエッチング法(例えば、特許文献1参照。)や、光電気化学エッチング法が提案されている(例えば、特許文献2または非特許文献1参照)。
特に、この光電気化学エッチングをリセスエッチングに適用することで、安価で大面積かつ高均一なリセスエッチングができると期待される(例えば、非特許文献2参照)。
特許第3254436号公報「窒化ガリウム系化合物半導体におけるエッチングマスクの製造方法」(段落0008から0010) 特開平11−229199号公報「窒化物材料のエッチング方法」(請求項1) C.Youtsey他著「Smooth n−type GaN surfaces by photoenhanced wet etching」Appl. Phys. Lett. 72,pp.560−562,1998年 Jae−Seung LEE他著「Photo−Electrochemical Gate Recess Etching for the Fabrication of AlGaN/GaN Heterostructure Field Effect Transistor」Jpn. J. Appl. Phys. 40,pp.L198−L200,2001年
しかしながら、ドライエッチング法では、半導体基板表面付近がプラズマイオン等によるダメージを受ける恐れがある。
光電気化学エッチング法を行った場合、従来用いられている金属、フォトレジスト又はワックスによる光電気化学エッチング用マスク(以下、単にマスクと称する。)は、エッチング後に除去しなければならず、その除去作業の際に、半導体表面を汚す心配がある。
さらに、金属、フォトレジスト又はワックスによるマスクは、それぞれ、以下のような実用上の課題を持っている。金属マスクは、電極を作成した後に光電気化学エッチングを行う場合には使えない。ワックスマスクは、フォトリソグラフィが使えないため、微細なパターンをエッチングできない。フォトレジストマスクは、エッチング表面に析出する多量の酸化物を除去する際に使用される熱アンモニア水や酸等への耐性が弱い。
また、光電気化学エッチングで、他の半導体の、従来のウェットエッチングやドライエッチングで使用されているマスク材が使用できるかどうかは不明である。
そこで、この発明は、半導体装置の製造に用いられる光電気化学エッチング装置を提供することを目的とする。この光電気化学エッチング装置では、微細加工が可能で、かつ、酸やアルカリに対して耐性がある光電気化学エッチング用マスクが用いられる。
III族窒化物半導体装置の製造方法は、以下の工程を含む。第1工程では、III族窒化物半導体基板の表面に、ソース電極及びドレイン電極を形成する。第2工程では、ソース電極及びドレイン電極を形成したIII族窒化物半導体基板の上側の全面に、窒化シリコン、窒化アルミニウム、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸窒化シリコン及び酸窒化アルミニウムからなるマスク材料群から選択された1種又は2種以上のマスク材料からなる予備マスク層を形成する。第3工程では、第2工程で形成した予備マスク層上に、フォトレジスト層を形成した後、フォトレジスト層に開口部をパターニング形成してフォトレジストパターンを形成する。第4工程では、フォトレジストパターンの開口部に露出している予備マスク層の領域部分をエッチング除去して開口部を形成する。第5工程では、フォトレジストパターンを除去して、光電気化学エッチング用マスクを形成する。第6工程では、第5工程までの工程で形成した光電気化学エッチング用マスクを用いて、III族窒化物半導体基板に対して光電気化学エッチングを行う。第7工程では、光電気化学エッチングによりエッチングされた部分にゲート電極を形成する。
上述したIII族窒化物半導体の製造方法を実施するための、この発明の光電気化学エッチング装置によれば、エッチャントが溜められるエッチング容器と、エッチング容器内に、III族窒化物半導体の被エッチング構造体が固定される支持具と、エッチング容器内に設けられたカソードと、カソードと被エッチング構造体が備える引き出し電極との間に、直列に接続されている電流計と、超高圧水銀ランプと、超高圧水銀ランプに取り付けられ、波長が365nmより短く、かつ、300nm〜350nmの所定の波長より長い光を、被エッチング構造体に照射するフィルタとを備えている。
この発明の光電気化学エッチング装置では、エッチング用マスクとして、窒化シリコン、窒化アルミニウム、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸窒化シリコン及び酸窒化アルミニウムからなるマスク材料群から選択された1種又は2種以上のマスク材料で形成されたマスクが用いられる。このマスクを構成するマスク材料は、半導体装置に通常パッシベーション膜や層間絶縁膜として使用されているので、この場合、エッチング用マスクを除去することなくそのまま、パッシベーション膜や層間絶縁膜として使用することができる。
これらの材料を使用した場合、従来の金属マスク、ワックスマスク、フォトレジストマスク等と比較すると、
(1)エッチャントに対して十分な耐性を持つ。
(2)エッチング表面に積層する酸化物の除去が容易である。
(3)エッチング後に、マスク自体が表面保護膜として利用可能である。
等という利点を持つ。
また、エッチング方法として、ドライエッチング法を用いている場合、半導体基板の表面付近がプラズマイオンによるダメージを受ける恐れがあるが、光電気化学エッチング法を用いれば、プラズマイオンによるダメージの恐れがなくなる。
光電気化学エッチング用マスクを上述したマスク材料を用いて形成しているので、このマスク自体を、半導体装置のパッシベーション膜や層間絶縁膜として使用できる。このため、最終的にマスクの除去工程を省略できる。
この発明の、III族窒化物半導体装置の製造に用いられる光電気化学エッチング装置によれば、上述した光電気化学エッチング用マスクの形成方法を用いてマスクを形成しているので、同様にこのマスク自体を、半導体装置のパッシベーション膜や層間絶縁膜として使用できる。このため、最終的にこのマスクの除去工程や半導体装置に対するパッシベーション膜等を新たに形成するための形成工程を省略できる。
また、エッチング方法として、ドライエッチング法を用いている場合、半導体基板の表面付近がプラズマイオンによるダメージを受ける恐れがあったが、この発明の光電気化学エッチング装置を用いた半導体装置の製造方法によれば、そのようなダメージを受ける恐れがなくなる。
以下、図を参照して、この発明の実施の形態について説明するが、形状、大きさ及び配置関係についてはこの発明が理解できる程度に概略的に示したものに過ぎない。また、以下、この発明の好適な構成例につき説明するが、各構成の組成(材質)および数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は以下の実施の形態に何ら限定されない。
(エッチング用マスク)
光電気化学エッチングについての詳細は、後述するが、光電気化学エッチングは、所要のエッチャント中に置かれたエッチング対象の半導体に、バンドギャップエネルギーよりも大きいエネルギーを持つ短波長の光を照射すると、半導体が電子を失い分解することにより行われる。
この光電気化学エッチングの際に用いられる耐エッチング性マスクを光電気化学エッチング用マスクと称する。光電気化学エッチング用マスクは、次のような単一のマスク材料で形成するか或いは、複数のマスク材料の混合材料で形成する。マスク材料としては、窒化シリコン、窒化アルミニウム、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸窒化シリコン及び酸窒化アルミニウムが挙げられる。従って、光電気化学エッチング用マスクをこれらのマスク材料群から選択された1種のマスク材料で形成するか、或いは、当該マスクをこれらのマスク材料群から選択された2種以上の、すなわち、複数種のマスク材料を混合したマスク材料(混合マスク材料と称する。)により形成する。このマスク材料群に属するマスク材は、それぞれ、パッシベーション膜や層間絶縁膜として、半導体装置に従来普通に用いられるものである。また、光電気化学エッチングの際に用いるエッチャントに対して耐性を持っている。
(エッチング用マスクの形成方法)
図1(A)−1(F)を参照して、光電気化学エッチング用マスクの形成方法の実施の形態につき説明する。図1(A)−1(E)は、光電気化学エッチング用マスクの形成工程図である。尚、各図は、形成工程段階で得られた構造体の断面の切り口を示している。この実施の形態では、III族窒化物半導体としてGaN基板を用い、しかも、この基板に所要の電極を形成した後に当該基板に対して光電気化学エッチングを行う場合のマスク形成を例に挙げて説明する。
先ず、III族窒化物半導体であるGaN基板10の表面上に、チタンを蒸着することによりオーミック電極22及び24を形成する。図示の構成例では2つの電極22及び24を離間して形成してある。電極22及び24は、例えばIII族窒化物半導体により電界効果型トランジスタ(FET)を製造した場合に、ドレイン電極やソース電極として用いられる。ここで、GaNの代わりに他のIII族窒化物半導体を用いても良い。また、オーミック電極としては、チタンの他に、アルミニウム、ニッケル、インジウム等のオーミック材料が使用可能である(図1(A))。
次に、GaN基板10のオーミック電極22及び24が形成された当該基板の上側全面に、予備マスク層30を形成する(図1(B))。この構成例では、この予備マスク層30をマスク材料として窒化シリコンを用いて、公知のプラズマCVD法により、シリコン窒化膜として形成する。ここで、マスク材料として窒化シリコンを用いる代わりに、窒化アルミニウム、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸窒化シリコン及び酸窒化アルミニウムからなるマスク材料群から選択された1種のマスク材料を用いても良いし、或いは、窒化シリコン、窒化アルミニウム、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸窒化シリコン及び酸窒化アルミニウムからなるマスク材料群から2種以上、すなわち、複数種のマスク材料を選択して用いても良い。
次に、予備マスク層30上にフォトレジストパターン40を形成する。この場合、先ず、予備マスク層30上に有機樹脂からなるフォトレジストを塗布して、フォトレジスト層を形成する。その後、公知のフォトリソグラフィ法により、パターニングし、GaN基板10のエッチング予定箇所に開口部40a及び40bを設けてフォトレジストパターン40を形成する(図1(C))。この構成例では、GaN基板10のエッチング予定箇所を、オーミック電極22及び24から外れている基板領域に設定する。従って開口部40aは、オーミック電極22及び24の真上から外れたフォトレジスト層部分に形成されていて、この開口部40a及び40bには、予備マスク層30の表面が露出している。
次に、フォトレジストパターンの開口部40a及び40bに露出しているシリコン窒化膜である予備マスク層30の領域部分をエッチング除去して、光電気化学エッチング用マスク50を形成する(図1(D))。ここでは、図1(C)を参照して説明した工程により設けたフォトレジストパターン40をエッチングマスクとして用いて、CF4ガスを用いたリアクティブイオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)やフッ酸を用いたウェットエッチング等で、露出している予備マスク層30の領域部分を、GaN基板10の表面まで除去する。このエッチングによって予備マスク層30に形成された開口部を30a及び30bで示す。GaNその他III族窒化物半導体は、化学的に安定な物質であるため、ウェットエッチングではエッチングされず、シリコン窒化膜30に対するエッチングは、GaN基板10の表面で止まる。RIEを行う場合、RIEに用いるガスは、マスク材料に応じて選択可能である。
次に、フォトレジストパターン40を除去する。フォトレジストパターン40の除去により、予備マスク層30に開口部30a及び30bが形成された光電気化学エッチング用マスク50が残存する(図1(E))。以上の工程により、III族窒化物半導体上に、光電気化学エッチング用マスク50が形成される。
光電気化学エッチング用マスク50の形成後は、エッチング用引き出し電極としてオーミック性の金属電極60を蒸着等によって形成する(図1(F))。然る後、下地のGaN基板10に対して、光電気化学エッチングを行う。
このように形成された光電気化学エッチング用マスクは、窒化シリコン等の、半導体装置のパッシベーション膜や層間絶縁膜として用いられる材料で形成されている。これらのマスク材料は、従来の金属マスク、ワックスマスク、フォトレジストマスク等と比較すると、(1)エッチャントに対して十分な耐性を持っており、(2)エッチング表面に積層する酸化膜の除去が容易であり、しかも、(3)エッチング後に、マスク自体が表面保護膜として利用可能である、等という利点を持っている。
(III族窒化物半導体装置の製造方法)
次に、図2(A)−2(D)及び図3(A)−3(C)を参照して、III族窒化物半導体装置の製造方法について説明する。図2(A)−2(D)及び図3(A)−3(C)は、III族窒化物半導体としてGaNを使用した場合の、III族窒化物半導体装置の製造方法の実施の形態をそれぞれ説明するための工程図である。
先ず、Si基板100上に、GaN102、AlGaN104、及びGaN106を層状に順次に積層して形成したものを、III族窒化物半導体基板(GaN基板)110とする(図2(A))。Si基板100の代わりにサファイア、SiC等を用いても良い。
GaN基板110上に、オーミック電極としてソース電極122及びドレイン電極124を形成する(図2(B))。オーミック電極の材質及び形成方法は、上述のエッチング用マスクの形成方法における第1工程で説明したものと同様である。
GaN基板110の、ソース電極122及びドレイン電極124が形成された表面の上側全面に、公知のプラズマCVD法により予備マスク層(図示せず)を一旦形成する(図1(B)参照)。この予備マスク層として、マスク材料を窒化シリコンとしたシリコン窒化膜を形成する。ここで、マスク材料として窒化シリコンを用いる代わりに、窒化アルミニウム、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸窒化シリコン及び酸窒化アルミニウムからなるマスク材料群から選択された1種のマスク材料を用いても良いし、或いは、窒化シリコン、窒化アルミニウム、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸窒化シリコン及び酸窒化アルミニウムからなるマスク材料群から2種以上、すなわち、複数種のマスク材料を選択して用いても良い。さらに、予備マスク層上に、有機樹脂からなるフォトレジスト層(図示しない)を塗布形成する。その後、公知のフォトリソグラフィ法により、フォトレジスト層をパターニングしてフォトレジストパターンを形成する。このフォトレジストパターンは図1(C)を参照して説明したと同様にして、開口部(図示せず)を有している。この開口部は、GaN基板110のエッチング予定箇所に設けられる。
次に、CF4ガスを用いたRIEやフッ酸を用いたウェットエッチング等で、フォトレジストパターンの開口部に露出している予備マスク層の領域部分を、GaN基板110の表面までエッチング除去する。然る後、フォトレジストパターンを除去することにより、予備マスク層が光電気化学エッチング用マスク130として形成される(図2(C))。尚、図中、この光電気化学エッチング用マスク130に設けられた開口部を130aで示す。GaNその他III族窒化物半導体は、化学的に安定な物質であるため、ウェットエッチングではエッチングされず、窒化シリコン膜のエッチングは、GaN基板110の表面で止まる。RIEを行う場合は、RIEに用いるガスの種類は、マスク材料に応じて選択可能である。この基板110に2つの電極122及び124と、開口部130aが形成されたシリコン窒化膜である光電気化学エッチング用マスク130とを有する構造体を被エッチング構造体112とする。
次に、この被エッチング構造体112に対して、GaN106にリセスを形成するための光電気化学エッチングを行う。光電気化学エッチングに用いる装置の構成を模式図的に図4に示す。ビーカー等の光電気化学エッチング容器200にエッチャント202として、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、塩酸等を水、グリコール等に溶かした溶液を用いる。容器200中に支持具204が備えられている。GaN基板110に光電気化学エッチング用マスク130としてシリコン窒化膜と、エッチング用引き出し電極206とを備えた被エッチング構造体112が支持具204に固定される。エッチング用引き出し電極206は図1(F)に示されるエッチング用引き出し電極としての金属電極60と同様のものである。即ち、このエッチング用引き出し電極206は、被エッチング構造体112における光電気化学エッチング用マスク130に対し、リセス形成のために設けられた開口部130aとは別の位置に設けられた開口部(図示せず)を介して、GaN106に電気的に接続されるように形成されている。この引き出し電極206が導線212の一端に接続され、エッチャント中のカソード208が、電流計210を中間に介在させてある導線212の他端に接続される。カソード208は、白金、金、銀、炭素等のイオン化傾向の大きい物質を用いる。
光電気化学エッチングは被エッチング構造体112に短波長の光220を照射することにより行う。光電気化学エッチングでは、照射する光220の波長をエッチング対象の半導体のバンドギャップエネルギーに対応する波長よりも短くする必要がある。
ここでは、被エッチング構造体112としてGaN/AlGaNのヘテロ構造を用いるので、エッチングをGaN/AlGaNの境界面で止める必要がある(図2(D)参照)。GaNのバンドキャップエネルギーは3.4eVであり、これに対応する波長は365nmである。また、AlGaNのバンドギャップエネルギーに当たる波長は、組成により異なるがおおよそ300〜350nmである。そのため、365nmより短く、300〜350nmよりも長い波長の光を照射する。この短波長光の光源としては、超高圧水銀ランプにフィルタを付けたものか、波長325nmのHe−Cdレーザ等が好ましい。
上述のように選択した波長の光を被エッチング構造体112に照射する。これによりGaNの価電子帯の電子が伝導体に励起され、その電子がカソードへと運ばれる。カソードはイオン化傾向が大きいため、電子を受け取り、イオン化して溶液中に溶け出す。また、電子を失ったGaNは、以下の化学式により分解する。
2GaN+6h+→2Ga3++N2
ここで、h+は、電子を失ったことによる正孔を意味する。これにより、GaN層106がエッチングされて、リセス106aが形成されて、図2(D)に示すような構造体114を得る。このリセス106aには、AlGaN層104の部分が露出している。尚、エッチングの深さはエッチング電流をモニタすることにより制御される。
光電気化学エッチングされた表面には多量のGa23等の酸化物が析出する。この酸化物を除去するために、熱アンモニア水や塩酸による処理を行う。
このリセスエッチングの後に、構造体114の上部表面全体にフォトレジスト層を塗布形成した後、このフォトレジスト層にゲート形成領域に開口部150aを持つようにパターニングを行ってフォトレジストパターン150を得る(図3(A))。
その後、上部表面のフォトレジストパターン150上にゲートメタル160を蒸着する。このゲートメタル160の蒸着により、開口部150aに露出しているAlGaN104の露出表面上のゲートメタル部分160aと、フォトレジストパターン150上のゲートメタル部分160bとが形成される(図3(B))。
次に、フォトレジストパターン150をリフトオフすると、フォトレジストパターン150の開口部150aに蒸着されたゲートメタル部分160aを除いて、フォトレジストパターン150とともにゲートメタル部分160bも一部除去され、ゲートメタル部分160aがゲート電極162として残存し、半導体装置として、GaN−HEMT構造体が得られる(図3(C))。
(光電気化学エッチング装置を用いたIII族窒化物半導体装置の製造方法の効果)
光電気化学エッチング用マスクとして用いた、窒化シリコン膜がエッチング後に、半導体装置のパッシベーション膜や層間絶縁膜として使用できる。そのため、エッチング後におけるマスクの除去の工程や半導体装置の製造工程中からパッシベーション膜等の形成工程を省略することが可能となる。また、従来、エッチング方法としてドライエッチング法を用いていたので、プラズマイオンによるダメージを受けていたが、その影響がなくなる。
光電気化学エッチング用マスクの形成方法の実施の形態を説明するための工程図である。 光電気化学エッチングを用いたリセスゲートGaN−HEMTの製造方法の実施の形態を説明するための工程図である。 光電気化学エッチングを用いたリセスゲートGaN−HEMTの製造方法の実施の形態を説明するための工程図である。 光電気化学エッチング装置の一例の概略を説明するための図である。
符号の説明
10、110 GaN基板
22、24 オーミック電極
30 予備マスク層
40、150 フォトレジストパターン
50、130 光電気化学エッチング用マスク
60 金属電極
100 Si基板
102、106 GaN
104 AlGaN
106a リセス
112 被エッチング構造体
114 構造体
122 ソース電極
124 ドレイン電極
160 ゲートメタル
162 ゲート電極
200 光電気化学エッチング容器
202 エッチャント
204 支持具
206 エッチング用引き出し電極
208 カソード
210 電流計
212 導線
220 短波長の光

Claims (1)

  1. III族窒化物半導体を光電気化学エッチングするエッチング装置であって、
    エッチャントが溜められるエッチング容器と、
    該エッチング容器内に、前記III族窒化物半導体の被エッチング構造体が固定される支持具と、
    前記エッチング容器内に設けられたカソードと、
    該カソードと前記被エッチング構造体が備える引き出し線電極との間に、直列に接続されている電流計と、
    超高圧水銀ランプと、
    前記超高圧水銀ランプに取り付けられ、波長が365nmより短く、かつ、300nm〜350nmの所定の波長より長い光を、前記被エッチング構造体に照射するフィルタと
    を備え
    前記被エッチング構造体は、
    GaN/AlGaNのヘテロ構造を有するIII族窒化物半導体基板と、
    該III族窒化物半導体基板の上側に形成された、窒化シリコン及び酸窒化シリコンのいずれか一方又は双方からなる光電気化学エッチング用マスクと
    を有することを特徴とする光電気化学エッチング装置。
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