JP2010232093A - 発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排ガスを利用して効率良く発電することができる発電装置を提供することを課題とする。
【解決手段】粒子状物質を含む炭化水素系の排ガスから前記粒子状物質を除去する粒子状物質除去装置3と、粒子状物質除去装置3で前記粒子状物質が除去された炭化水素系の排ガスと酸化剤ガスとの混合ガスにより発電する固体酸化物形燃料電池4と、を備える発電装置1である。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)を備える発電装置に関する。
従来、内燃機関等と固体酸化物型燃料電池を組合わせたハイブリッドシステムが知られていた(特許文献1)。
このハイブリッドシステムは、固体酸化物形燃料電池を、内燃機関等の燃焼排ガスの流路内に配置して、排ガス導入部から燃料電池セル収納部に導入されて排ガス排出部へと排出される高温の燃焼排ガスの流れの中に位置づけて、燃焼排ガスの熱エネルギーにて固体酸化物形燃料電池セルを加熱することから、ヒーター等の加熱手段を用いることがない。また燃焼排ガスに含まれるCHx、COxを燃料ガスとして使用することで燃料極において反応し、CO2やH2Oを生成することから、CHx、COxを減少させて、燃焼排ガスを浄化することができる。
特開2007−220521号公報
ところで、上記のハイブリッドシステムでは、固体酸化物形燃料電池に供給するガスとして燃焼排ガスを用いているが、燃料極上での炭素の析出が大きく、電極劣化に繋がり、耐久性に課題があり、燃焼排ガス中に含まれる微粒子状物質である炭素を低減することが望まれていた。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、排ガスを利用して効率良く発電することができる発電装置の提供を目的とする。
本発明は上記課題を解決するための発電装置であり、粒子状物質を含む炭化水素系の排ガスから前記粒子状物質を除去する粒子状物質除去手段と、前記粒子状物質除去手段で前記粒子状物質が除去された炭化水素系の排ガスと酸化剤ガスとの混合ガスにより発電する固体酸化物形燃料電池とを備える。
このような発電装置によれば、粒子状物質除去手段により排ガスから粒子状物質を除去することにより排ガスを浄化することができると共に、浄化された排ガスを用いて固体酸化物形燃料電池で発電するので、浄化したガスを有効利用して発電することができる。また、浄化したガスにより発電するので、効率良く発電することができる。
また、上記発電装置が、燃料を燃焼させて前記排ガスを排出するガス排出手段に接続可能に構成されており、前記固体酸化物形燃料電池が、前記粒子状物質除去手段に連結されており、前記粒子状物質除去手段が、前記ガス排出手段で排出された前記排ガスから前記粒子状物質を除去するように構成されていてもよい。この構成によれば、燃料を燃焼させるときにガス排出手段で発生する熱が当該ガス排出手段から粒子状物質除去手段に伝わると共に、固体酸化物形燃料電池で発電を行うときに当該燃料電池から発生する熱が粒子状物質除去手段に伝わる。これにより、粒子状物質除去手段の両側から熱が伝わるので、粒子状物質除去手段の温度を均一にすることができ、粒子状物質の除去効率を上げることができる。これにより、ガスを効率良く浄化することができ、発電効率を高めることができる。
また、前記粒子状物質除去手段は、ガス透過性を有する固体電解質と、当該固体電解質の一方面に配置されたアノードと、前記固体電解質の他方面に配置されたカソードとを備え、前記アノード及びカソードを介して前記固体電解質に電圧を印加する印加手段を更に備えることができる。この構成によれば、粒子状物質除去手段で粒子状物質を除去した後、粒子状物質除去手段に電圧を印加することにより、粒子状物質を酸化させて分解することができる。これにより、粒子状物質除去手段を繰り返し使用することができる。
また、前記粒子状物質除去手段は、前記排ガスからNOxを除去可能に構成されていてもよく、具体的には、前記カソードにNOx吸蔵剤であるバリウムが担持されていてもよい。この構成によれば、排ガスに含まれるNOxをカソードにおいて吸蔵することにより、NOxを除去することができる。
また、前記印加手段が前記固体酸化物形燃料電池であってもよい。この構成によれば、固体酸化物形燃料電池の発電による電気を効率良く利用することができるので、発電装置全体のエネルギー効率が向上する。
本発明の発電装置によれば、排ガスを利用して効率良く発電することができる。
本発明の一実施形態に係る発電装置の概略構成図である。 発電装置の構成を示すブロック図である。 粒子状物質除去装置の縦断面図である。 粒子状物質除去装置の要部を拡大して示す断面図である。 粒子状物質除去装置の要部を拡大して示す断面図である。 積層された固体酸化物形燃料電池の縦断面図である。 本発明の他の実施形態に係る発電装置の概略構成図である。 本発明の他の実施形態に係る発電装置の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る発電装置の概略構成図であり、図2は、この発電装置の構成を示すブロック図である。
図1及び図2に示すように、この発電装置1は、ガス排出装置2に接続され、当該ガス排出装置2から排出された排ガスを利用して発電するものであり、ガス排出装置2の下流側に順に配置された粒子状物質除去装置3、及び、固体酸化物形燃料電池4を備えている。また、発電装置1は、ケーシング15により囲まれることにより上流側(図面左方向)から下流側(図面右方向)へ向かって順に形成された排ガス流路10、上流チャンバー11、反応ガス流路12、下流チャンバー13、及び後方流路14を備えている。
ガス排出装置2は、図示しない燃料供給源から供給される燃料を燃焼させて、炭化水素系の排ガスを排出するように構成されている。このガス排出装置2としては、例えば、ディーゼル機関、ガソリン機関、ボイラー、及び、工業炉などが挙げられるが、本実施形態では、ディーゼル機関を用いている。燃料としては、例えば、ガソリンや軽油などが挙げられ、炭化水素系の排ガスとしては、メタン、エタン、プロパン、及びブタン等が挙げられる。排ガスには、粒子状物質(PM:Particulate Matter)、及び、窒素酸化物(NOx)が含有されている。また、ガス排出装置2は、排ガス流路10に接続されており、発生した排ガスを排ガス流路10に送るように構成されている。また、排ガス以外に、空気などの酸化剤ガスが排ガス流路10に送られるように構成されている。この酸化剤ガスは、ガス排出装置2から排ガス流路10に送られてもよく、又、図示しない酸化剤ガス供給部から排ガス流路10に送られてもよい。排ガス流路10は、上流チャンバー11に接続されており、排ガス及び酸化剤ガスが混合されたガスが、排ガス流路10から上流チャンバー11に導入される。
粒子状物質除去装置3は、排ガス中に含まれる粒子状物質を除去できるものであり、例えば、ECR(Electrochemical Reduction),DPF(Diesel Particulate Filter)、DPNR(Diesel Particulate-NOxReduction System)などを用いることができるが、本実施形態ではECRを用いている。
ECRは、多孔質の固体電解質を介したフィルタリングによりアノードでPMを捕集すると共に、カソードにおけるNOx吸蔵剤によりNOxを吸蔵し、その後、固体電解質への通電によりPM及びNOxを同時に低減させることができるシステムである。
この粒子状物質除去装置3は、円筒状に形成されており、上流チャンバー11内に配置されている。図3は、粒子状物質除去装置の縦断面図である。図3に示すように、粒子状物質除去装置3は、円筒体の軸方向に延びる複数の隔壁36と、各隔壁36に囲まれることにより形成された導入流路34及び排出流路35を複数備えることにより、ハニカム状に形成されている。導入流路34及び排出流路35は、それぞれ対向する一端部が開放されると共に他端部が閉塞されている。これにより、導入流路34は、ガス排出装置2から排出されたガスを導入可能に構成されており、一方、排出流路35は、ガスを固体酸化物形燃料電池4に向けて排出可能に構成されている。こうして、上流側(図3の左側)から粒子状物質除去装置3にガスが導入され、下流側(図3の右側)へ排出される。図4は、粒子状物質除去装置の要部を拡大して示す断面図である。図4に示すように、隔壁36は、固体電解質361、アノード362及びカソード363を備えており、これらはそれぞれガス透過性を有している。したがって、粒子状物質除去装置3は、上流チャンバー11内の排ガスが導入流路34に導入され、その後、隔壁36を通過して排出流路35に導入され、排出流路35から排出されるように構成されている。
アノード362は、導入流路34に対向するように、固体電解質361の一方面に配置されており、排ガスが隔壁36を通過するときに、排ガス中のPMを捕集するように構成されている。一方、カソード363は、排出流路35に対向するように、固体電解質361の他方面に配置されている。カソード363には、NOx吸蔵剤が担持されており、排ガスが隔壁36を通過するときに、排ガス中のNOxを吸蔵するように構成されている。このように、粒子状物質除去装置3は、上流チャンバー11内の排ガスが粒子状物質除去装置3を通過する過程で、この排ガスからPMやNOxといった不純物を除去するように構成されている。不純物が除去された排ガスは、粒子状物質除去装置3から排出される。
粒子状物質除去装置3の軸方向の両端部には、メッシュ状の集電体30が設置されている。集電体30は、電源5に接続されており、電源5は、集電体30を介して粒子状物質除去装置3の両端部間に電圧を印加する。図5は、粒子状物質除去装置の要部を拡大して示す断面図である。図5(a)に示すように、粒子状物質除去装置3の軸方向一端部には、アノード362が配置されており、集電体30は、粒子状物質除去装置3の一端部において、アノード362に密着するように設置されている。また、図5(b)に示すように、粒子状物質除去装置3の軸方向他端部には、カソード363が配置されており、集電体30は、粒子状物質除去装置3の他端部において、カソード363に密着するように設置されている。これにより、アノード362及びカソード363を介して、電源5から固体電解質361に電圧を印加できるように構成されている。
固体酸化物形燃料電池4は、図1に示すように、下流チャンバー13内に複数配置されており、下流チャンバー13内の反応ガスにより発電するように構成されている。下流チャンバー13は、反応ガス流路12を介して上流チャンバー11に接続されており、上流チャンバー11から下流チャンバー13へガスを送出可能に構成されている。また、複数の固体酸化物形燃料電池4は、それぞれの間に配置された集電体40を介して積層されることによりスタック化されている。図6は、積層された固体酸化物形燃料電池の縦断面図である。図6に示すように、固体酸化物形燃料電池4は、平板状の電解質401と、電解質401の一方面に配置された燃料極402と、電解質401の他方面に配置された空気極403とを備えている。固体酸化物形燃料電池4は、燃料極402と反応ガスとを良好に接触させて発電効率を高める観点から、燃料極402が反応ガス流路12に向くように配置することが好ましい。
また、燃料極402及び空気極403には、メッシュ状の集電体40が取り付けられている。積層された複数の固体酸化物形燃料電池4の両端部における集電体40は、蓄電池6に接続されており、固体酸化物形燃料電池4で発生した電気が蓄電池6に充電される。蓄電池6としては、公知の鉛蓄電池を用いることができる。
下流チャンバー13には、後方流路14が接続されており、固体酸化物形燃料電池4を通過した反応ガスが流路14に流される。
次に、上述した発電装置1の各構成要素の材料について説明する。
まず、粒子状物質除去装置3の材料について説明する。粒子状物質除去装置3の固体電解質361としては、従来より知られているイットリウム安定化ジルコニア(ジルコニア系電解質YSZ)、セリア系酸化物(GDC,SDC)、又は溶融炭酸塩型のものがある。ジルコニア系電解質の場合、350℃以上の高い排気温度下では十分な酸素イオン供給が可能になる、一方、250〜350℃の低温下では、後述するPM粒子の酸化反応を促進させるために、固体電解質361の形状、厚さを調整することで、イオン導電性を向上させることができる。例えば、固体電解質361はその厚さが1μm以上で5mm以下とするのがよく、好ましくは10μm以上で500μmである。固体電解質361の厚さが厚すぎると、導入した排ガスの圧力損失が大きくなるおそれがある。多孔質である固体電解質361における孔の平均孔径は0.5μm以上100μm以下とするのが良く、好ましくは1μm以上30μmである。また、気孔率は10%以上80%以下とするのがよく、好ましくは40%以上60%以下である。これらの値が小さくなると導入される圧力損失が大きくなり、値が大きすぎると単位面積あたりのイオン導電率が小さくなるおそれがある。
アノード362及びカソード363は、銀粒子に固体電解質材料を混合し、これを焼成することにより形成される。この際、銀粒子の粒径および固体電解質粒子を0.01μm以上10μm以下とするのが好ましく、例えば1μmの銀粒子と0.1μmの固体電解質粒子を混合することができる。また銀と固体電解質材料の混合比率は、固体電解質材料を全体の60vol%以下とするのが好ましく、より好ましくは固体電解質材料を全体において20vol%以上40vol%以下である。
また、カソード363には、NOx吸蔵剤を含ませることができる。すなわち、アルカリ土類金属またはアルカリ金属などを含有させることができ、具体的にはカルシウム,ストロンチウム,バリウム,ラジウム,リチウム,ナトリウム,カリウム,ルビジウム,セシウム,フランシウムとすることができる。このうち、安定性等の性質やコスト面で好ましいのは、カルシウム,ストロンチウム,バリウム,カリウムである。
アノード362は、厚さが1μm以上5mm以下とするのがよく、好ましくは5μm以上50μm以下である。この厚さが厚すぎると排ガスの圧力損失が大きくなる恐れがある。また、多孔質であるアノード362における孔の平均孔径は0.5μm以上100μm以下とするのがよく、好ましくは1μm以上30μm以下である。気孔率は10%以上80%以下とするのがよく、好ましくは40%以上60%以下である。これらの値が小さくなると導入される排ガスの圧力損失が大きくなるおそれがある。
カソード363は、厚さが1μm以上5mm以下とするのがよく、好ましくは5μm以上50μm以下である。この厚さが厚すぎると排ガスの圧力損失が大きくなる恐れがある。また、多孔質であるカソード363における孔の平均孔径は0.5μm以上100μm以下とするのがよく、好ましくは1μm以上30μm以下である。気孔率は10%以上80%以下とするのがよく、好ましくは40%以上60%以下である。これらの値が小さくなると導入される排ガスの圧力損失が大きくなるおそれがある。
次に、固体酸化物形燃料電池4の材料について説明する。固体酸化物形燃料電池4の電解質401の材料としては、公知のものを使用することができ、例えば、サマリウムやガドリニウム等をドープしたセリア系酸化物、ストロンチウムやマグネシウムをドープしたランタン・ガレード系酸化物、スカンジウムやイットリウムを含むジルコニア系酸化物などの酸素イオン伝導性セラミックス材料を用いることができる。
燃料極402は、例えば、金属触媒と酸化物イオン導電体からなるセラミックス粉末材料との混合物を用いることができる。このとき用いられる金属触媒としては、ニッケル、鉄、コバルトや、貴金属(白金、ルテニウム、パラジウム等)等の還元性雰囲気中で安定で、水素酸化活性を有する材料を用いることができる。また、酸化物イオン導電体としては、蛍石型構造又はペロブスカイト型構造を有するものを好ましく用いることができる。蛍石型構造を有するものとしては、例えばサマリウムやガドリニウム等をドープしたセリア系酸化物、スカンジウムやイットリウムを含むジルコニア系酸化物などを挙げることができる。また、ペロブスカイト型構造を有するものとしてはストロンチウムやマグネシウムをドープしたランタン・ガレード系酸化物を挙げることができる。上記材料の中では、酸化物イオン導電体とニッケルとの混合物で、燃料極を形成することが好ましい。なお、酸化物イオン導電体からなるセラミックス材料とニッケルとの混合形態は、物理的な混合形態であってもよいし、ニッケルへの粉末修飾などの形態であってもよい。また、上述したセラミックス材料は、1種類を単独で、或いは2種類以上を混合して使用することができる。また、燃料極は、金属触媒を単体で用いて構成することもできる。
空気極403を形成するセラミックス粉末材料としては、例えば、ペロブスカイト型構造等を有するCo,Fe,Ni,Cr又はMn等からなる金属酸化物を用いることができる。具体的には(Sm,Sr)CoO,(La,Sr)MnO,(La,Sr)CoO,(La,Sr)(Fe,Co)O,(La,Sr)(Fe,Co,Ni)Oなどの酸化物が挙げられ、好ましくは、(La,Sr)MnOである。上述したセラミックス材料は、1種を単独で、或いは2種以上を混合して使用することができる。
電解質401、燃料極402、及び空気極403の原材料となるセラミック粉末の平均粒径は、好ましくは10nm〜100μmであり、さらに好ましくは50nm〜50μmであり、特に好ましくは100nm〜10μmである。なお、平均粒径は、例えば、JISZ8901にしたがって計測することができる。
電解質401、燃料極402、及び空気極403の形成方法としては、例えば印刷法を用いることができ、具体的には、スクリーン印刷法やドクターブレード法、スプレーコート等の印刷方法を用いることができる。これ以外にも、燃料極402、及び空気極403を形成する粉末材料をバインダーと混合して、シート上に塗布しておき(いわゆるグリーンシート)、これらを電解質と積層することによって電極を形成することもできる。
集電体30、40は、例えば、Pt,Au,Ag,Ni等の導電性金属や、導電性を有する炭素繊維等から形成されており、メッシュや多孔質状に形成されている。
次に、以上のように構成された発電装置1を用いて発電する方法について説明する。
まず、ガス排出装置2から排出された排ガスが排ガス流路10を介して上流チャンバー11に導入される。この排ガスは、粒子状物質除去装置3における導入流路34の開放された端部から導入流路34に導入される。そして、アノード362、固体電解質361、及びカソード363がガス透過性であるため、排ガスはこれらを順に通過し、排出流路35に導入され、その後、排出流路35から粒子状物質除去装置3の外部へ排出される。この過程において、排ガス中に含まれるPMは、アノード362の表面に捕捉されるため、排ガスは、PMが除去された状態でカソード363へ送られる。そして、カソード363にはNOx吸蔵剤が担持されているため、排ガス中に含まれるNOxが捕捉される。こうして、粒子状物質除去装置3を通過した排ガスからPM及びNOxを除去することにより排ガスを浄化する。また、排ガスと共に、空気等の酸化剤ガスも同時に粒子状物質除去装置3を通過する。
その後、浄化された排ガスと酸化剤との混合ガスが、反応ガスとして上流チャンバー11から反応ガス流路12を介して下流チャンバー13に導入される。そして、この反応ガスが固体酸化物形燃料電池4を通過し、通過する過程で固体酸化物形燃料電池4による発電が行われる。また、発電された電気は、蓄電池6に充電される。
一方、アノード362及びカソード363にPM及びNOxがそれぞれ堆積した後は、適宜、アノード362とカソード363との間に電圧を印加する。これにより、カソード363に捕捉したNOxをNへ還元することができるとともに、この化学反応で生じた酸素イオンをカソード363からアノード362へ供給することができる。その結果、アノード362に存在するPMを酸化して分解することができる。こうして、アノード362及びカソード363に堆積したPM及びNOxを除去することができる。
以上のような本実施形態に係る発電装置1によれば、粒子状物質除去装置3により排ガスからPMを除去することにより排ガスを浄化することができると共に、浄化された排ガスを用いて固体酸化物形燃料電池4で発電するので、浄化したガスを有効利用して発電することができる。また、浄化したガスにより発電するので、効率良く発電することができる。したがって、排ガスを利用して効率良く発電することができる。
また、粒子状物質除去装置3で粒子状物質を除去した後、粒子状物質除去装置3に電圧を印加することにより、PMを酸化させて分解することができる。
また、カソード363には、NOx吸蔵剤であるバリウムが担持されているので、排ガスに含まれるNOxをカソード363において吸蔵することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の具体的な態様は、上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、粒子状物質除去装置3と固体酸化物形燃料電池4とは、異なるチャンバー11及び13に収容され、分離されていたが、粒子状物質除去装置3で生成された反応ガスが固体酸化物形燃料電池4に供給可能であれば、この構成に限定されない。図7は、本発明の他の実施形態に係る発電装置の概略構成図である。図7において、図1と同様の構成部分については、同一の符号を付して説明を省略する。図7に示すように、粒子状物質除去装置3及び複数の固体酸化物形燃料電池4は、一列に配置され、集電体30、40及び絶縁体50を介して連結されている。
絶縁体50の材料としては、例えば、ジルコニア、シリカ、アルミナ等の材料を主成分とした材料や、マイカ(雲母)などを用いることができる。絶縁体はガス拡散する必要があるために、多孔質であることが好ましい。多孔質に形成するには上記材料からなるペーストを網目状に印刷する方法、上記材料からなるペーストに造孔剤を含有させて、ベタ印刷もしくはシート状に成形したものを用いることができる。
このような構成によれば、燃料を燃焼させるときにガス排出装置2で発生する熱がガス排出装置2から粒子状物質除去装置3に伝わると共に、固体酸化物形燃料電池4で発電を行うときに当該燃料電池4から発生する熱が粒子状物質除去装置3に伝わる。これにより、粒子状物質除去装置3の両側から熱が伝わるので、粒子状物質除去装置3の温度を均一にすることができ、PMの除去効率を上げることができる。これにより、ガスを効率良く浄化することができ、発電効率を更に高めることができる。
また、上記実施形態では、電源5により粒子状物質除去装置3に電圧を印加していたが、電圧を印加可能であればこの構成に限定されず、図8に示すように、蓄電池6から印加することもできる。この場合、蓄電池6は、図示しないスイッチにより、固体酸化物形燃料電池4からの充電と、粒子状物質除去装置3への電圧印加とを切り替えることができる。このような構成によれば、固体酸化物形燃料電池4の電力をPM除去のために有効に利用することができる。
また、上記実施形態では、粒子状物質除去装置3としてECRを用いていたが、この構成に限定されず、DPFやDPNRであってもよい。
このDPFは、排ガス中のPMを除去するためのフィルターであり、セラミックス製の多孔質体から構成され、多孔質体のフィルタリングによりPMを捕集するものである。また、酸化触媒を組み合わせることにより、PMを除去するものが実用化されている。
また、DPNRは、DPFにNOx吸蔵型触媒を担持させ、PMとNOxを一つの触媒で同時に低減するものであり、排出ガス中のPMをフィルタリングにより捕集すると共に、排出ガスが酸素過剰雰囲気となっているときに、NOxを硝酸塩に変化させて吸蔵し、このとき生じた活性酸素と、排出ガス中の酸素により、捕集したPMを酸化するものである。また、排出ガスが還元雰囲気となっているときに、排出ガス中に含まれる還元剤としての炭化水素やCOにより、吸蔵されたNOxを窒素に還元する共に、このとき生じた活性酸素によりPMを酸化する。このようにして、PMとNOxとを同時に除去すると共に、PMが捕集されたフィルタを再生することが可能となっている。
また、上記実施形態では、固体酸化物形燃料電池として、単室型の固体酸化物形燃料電池を用いていたが、この構成に限定されず、混合ガスを燃料極に、酸化剤ガスを空気極にそれぞれ供給する、いわゆる2室型の固体酸化物形燃料電池であってもよい。
また、上記実施形態では、固体酸化物形燃料電池4は板状に形成されていたが、この構成に限定されず、例えば、ハニカム状に形成されていてもよい。ハニカム状の形状については、上記実施形態に係る粒子状物質除去装置3の形状と同様なので、説明を省略する。
1 発電装置
2 ガス排出装置
3 粒子状物質除去装置
4 固体酸化物形燃料電池
5 電源
6 蓄電池
361 固体電解質
362 アノード
363 カソード
401 電解質
402 燃料極
403 空気極

Claims (6)

  1. 粒子状物質を含む炭化水素系の排ガスから前記粒子状物質を除去する粒子状物質除去手段と、
    前記粒子状物質除去手段で前記粒子状物質が除去された炭化水素系の排ガスと酸化剤ガスとの混合ガスにより発電する固体酸化物形燃料電池と、を備える発電装置。
  2. 前記粒子状物質除去手段は、前記排ガスからNOxを除去可能に構成されている請求項1に記載の発電装置。
  3. 燃料を燃焼させて前記排ガスを排出するガス排出手段に接続可能に構成されており、
    前記固体酸化物形燃料電池は、前記粒子状物質除去手段に連結されており、
    前記粒子状物質除去手段は、前記ガス排出手段で排出された前記排ガスから前記粒子状物質を除去する、請求項1又は2に記載の発電装置。
  4. 前記粒子状物質除去手段は、ガス透過性を有する固体電解質と、当該固体電解質の一方面に配置されたアノードと、前記固体電解質の他方面に配置されたカソードとを備え、
    前記アノードと前記カソードとの間に電圧を印加する印加手段を更に備える、請求項1から3のいずれかに記載の発電装置。
  5. 前記カソードには、NOx吸蔵剤であるバリウムが担持されている、請求項4に記載の発電装置。
  6. 前記印加手段が前記固体酸化物形燃料電池である、請求項4又は5に記載の発電装置。
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