JP2010230861A - 楽音発生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 キーオフ後の鍵の位置に応じてエンベロープ波形をコントロールする。
【解決手段】 時刻toffでキーオフされると、リリースレートe4で立ち下がるリリース波形が発生されていく。時刻t3においてエンベロープ波形のレベルとダンパーレベルとが一致すると、時刻t3以降においてはダンパーレベルをリリース波形として出力する。これにより、リリース波形のレートはe4’と大きくなり、時刻t1で消音されるリリース波形が出力されるようになる。
【選択図】 図2
【解決手段】 時刻toffでキーオフされると、リリースレートe4で立ち下がるリリース波形が発生されていく。時刻t3においてエンベロープ波形のレベルとダンパーレベルとが一致すると、時刻t3以降においてはダンパーレベルをリリース波形として出力する。これにより、リリース波形のレートはe4’と大きくなり、時刻t1で消音されるリリース波形が出力されるようになる。
【選択図】 図2
Description
この発明は、音量エンベロープのキーオフ後のレベルをコントロールすることのできる楽音発生装置に関する。
従来の楽音発生装置は、鍵盤等の演奏操作子からの演奏情報が入力され、入力された演奏情報に応じて制御部が音源部を制御することにより楽音信号を発生するようにしていた。制御部は、入力された演奏情報に応じて、チャンネルアサイン、パラメータ変換などの音源ドライバ処理を実行し、音源部の割り当てたチャンネルに変換したパラメータと発音開始指示(ノートオン)を供給する。また、音源部は供給されたパラメータに基づいて発生された楽音波形信号のレベルを音量エンベロープにより制御して楽音信号を生成している。
音量エンベロープとされるエンベロープ波形の一例を図5に示す。図5に示すエンベロープ波形は、アタック、ディケイ、サスティン、リリースの4つのフェーズを有しており、アタックはキーオンした際の楽音信号の開始音を形成するフェーズであり、サスティンは楽音信号の持続音を形成するフェーズであり、ディケイはアタックからサスティンに移行する間のフェーズであり、リリースはキーオフされた際のダンプ音を形成するフェーズとされている。キーオンされてから時刻taまでのアタックレートe1は、一般に大きくされて急峻に立ち上がるアタック波形となり、急峻になるほど鋭い音になる。時刻taから時刻tdまでのディケイレートe2も大きくされてサスティンまで急速に立ち下がるディケイ波形となる。時刻tdから時刻toffまでのサスティンレートe3は小さくされて緩やかに立ち下がるサスティン波形とされる。時刻toff以降のリリースレートe4はやや大きくされて最小レベルになるまで立ち下がるリリース波形とされる。
また、図5に示すエンベロープ波形を発生する従来のエンベロープジェネレータの一例の構成を示すブロック図を図6に示す。
エンベロープジェネレータ102は図6に示すように、レート(AEG Rate)とカレントメモリ(Crt)132の現在値とを加算する加算器130を備え、加算器130の加算信号は目標値(AEG Level)と比較器(Cmp)131によりレベル比較されて、目標値に達していない場合は加算器130からの加算信号が比較器131から出力され、加算信号が目標値に到達あるいは超えている場合は目標値が比較器131から出力される。比較器131の出力はエンベロープ波形(AEG Output)として出力されると共に、カレントメモリ132に保持される。エンベロープジェネレータ102では所定タイミング毎に上記した処理が繰り返し行われることにより、図5に示すようなエンベロープ波形が発生される。すなわち、キーオンされたタイミングt0で目標値(AEG Level)にアタックレベルAaがセットされると共にレート(AEG Rate)にアタックレートe1がセットされる。時刻taに達するまでは目標値であるアタックレベルAaに加算器130の加算信号が達していないため、比較器131からは加算信号が出力され、この結果、エンベロープ波形(AEG Output)は図5に示すようにアタックレートe1で急峻に立ち上がるアタック波形となる。
エンベロープジェネレータ102は図6に示すように、レート(AEG Rate)とカレントメモリ(Crt)132の現在値とを加算する加算器130を備え、加算器130の加算信号は目標値(AEG Level)と比較器(Cmp)131によりレベル比較されて、目標値に達していない場合は加算器130からの加算信号が比較器131から出力され、加算信号が目標値に到達あるいは超えている場合は目標値が比較器131から出力される。比較器131の出力はエンベロープ波形(AEG Output)として出力されると共に、カレントメモリ132に保持される。エンベロープジェネレータ102では所定タイミング毎に上記した処理が繰り返し行われることにより、図5に示すようなエンベロープ波形が発生される。すなわち、キーオンされたタイミングt0で目標値(AEG Level)にアタックレベルAaがセットされると共にレート(AEG Rate)にアタックレートe1がセットされる。時刻taに達するまでは目標値であるアタックレベルAaに加算器130の加算信号が達していないため、比較器131からは加算信号が出力され、この結果、エンベロープ波形(AEG Output)は図5に示すようにアタックレートe1で急峻に立ち上がるアタック波形となる。
時刻taになると加算信号がアタックレベルAaに到達したことが比較器131により検出されて、目標値(AEG Level)にディケイレベルAdがセットされると共にレート(AEG Rate)にディケイレートe2がセットされる。時刻tdに達するまでは目標値であるディケイレベルAdに加算器130の加算信号が達していないため、比較器131からは加算信号が出力され、この結果、エンベロープ波形(AEG Output)は図5に示すようにディケイレートe2で急峻に立ち下がるディケイ波形となる。
そして、時刻tdになると加算信号がディケイレベルAdに到達したことが比較器131により検出されて、目標値(AEG Level)に最小値がセットされると共にレート(AEG Rate)にサスティンレートe3がセットされる。これにより、キーオフされるまでは目標値である最小値に加算器130の加算信号が達していないため、比較器131からは加算信号が出力され、この結果、エンベロープ波形(AEG Output)は図5に示すようにサスティンレートe2で緩やかに立ち下がるサスティン波形となる。
次いで、時刻toffでキーオフされると、目標値(AEG Level)は最小値に維持されると共にレート(AEG Rate)にリリースレートe4がセットされる。これにより、加算器130の加算信号が目標値である最小値に達するまでは、比較器131からは加算信号が出力され、加算器130の加算信号が目標値である最小値に達すると、比較器131からは最小値が出力される。この結果、エンベロープ波形(AEG Output)は図5に示すようにリリースレートe4で立ち下がるリリース波形とされ、時刻toで加算器130の加算信号が目標値である最小値に達して、時刻toにおいて楽音信号は消音される。
そして、時刻tdになると加算信号がディケイレベルAdに到達したことが比較器131により検出されて、目標値(AEG Level)に最小値がセットされると共にレート(AEG Rate)にサスティンレートe3がセットされる。これにより、キーオフされるまでは目標値である最小値に加算器130の加算信号が達していないため、比較器131からは加算信号が出力され、この結果、エンベロープ波形(AEG Output)は図5に示すようにサスティンレートe2で緩やかに立ち下がるサスティン波形となる。
次いで、時刻toffでキーオフされると、目標値(AEG Level)は最小値に維持されると共にレート(AEG Rate)にリリースレートe4がセットされる。これにより、加算器130の加算信号が目標値である最小値に達するまでは、比較器131からは加算信号が出力され、加算器130の加算信号が目標値である最小値に達すると、比較器131からは最小値が出力される。この結果、エンベロープ波形(AEG Output)は図5に示すようにリリースレートe4で立ち下がるリリース波形とされ、時刻toで加算器130の加算信号が目標値である最小値に達して、時刻toにおいて楽音信号は消音される。
ところで、音色ごとにリリースレートはひとつしか設定できないため、キーオフ後のエンベロープ波形の変化はあらかじめ設定された1種類のリリースレートに固定されている。ここで、鍵盤を有している楽音発生装置を演奏しているときに、演奏者は演奏曲に応じて鍵盤を離す速度が異なるようになる。例えば、鍵盤の位置に応じて変化するダンパーレベル(Damper Level)をエンベロープ波形に重ねて示すと図7に示すようになる。キーオンされた時点において鍵はもっとも押し込まれることからダンパーレベルはキーオン時に最大音量のレベルになり、この状態がキーオフされるまで持続され、キーオフされると最小音量のレベルになる。ただし、キーオフされた後は演奏曲のテンポ等に応じて鍵を離す速度が異なるため、最小音量に至るまでのレートが異なるようになる。例えば、図7に示すように、鍵を早く離した場合はレートv1で急峻に立ち下がるダンパーレベルとなり、鍵を遅く離した場合はレートv2でややゆっくりと立ち下がるダンパーレベルとなる。すると、鍵を早く離した場合はレートv1で急峻に立ち下がるダンパーレベルとなって時刻t1で消音されるはずであるのに、時刻t1後の時刻toまでは消音されないことになる。これを回避するには、同じ音色において、バラード曲用、アップテンポ曲用、などと、それぞれリリースレートの異なる複数の音色を作成しなければならないという問題点があった。
そこで、本発明はキーオフ後の鍵の位置に応じてエンベロープ波形をコントロールすることができる楽音発生装置を提供することを目的としている。
そこで、本発明はキーオフ後の鍵の位置に応じてエンベロープ波形をコントロールすることができる楽音発生装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の楽音発生装置は、キーオンされた際に所定のレートで変化するエンベロープ信号の発生を開始すると共に、発生されたエンベロープ信号のレベルと演奏操作子の位置に応じて変化するダンパレベルとを比較して、レベルが低い方をエンベロープ波形として選択して出力することを最も主要な特徴としている。
本発明によれば、演奏操作子の位置に応じて変化するダンパレベルはキーオフされるまではエンベロープ信号より大きいレベルとされていることから、キーオフした際に演奏操作子を離す速度が速い場合はキーオフ後においてダンパレベルの方が小さくなったタイミングにおいてダンパレベルがエンベロープ波形とされることから、キーオフした際の演奏操作子の離す速度に応じてエンベロープ波形をコントロールすることができる。
本発明の実施例にかかる楽音発生装置の構成を示すブロック図を図1に示す。
図1に示す楽音発生装置1において、CPU(Central Processing Unit)10は楽音発生装置1の全体の動作を制御していると共に、管理プログラム(OS:Operating System)上で楽音発生プログラム等の動作ソフトウェアを実行している。RAM(Random Access Memory)11には、CPU10のワークエリアや各種データの記憶エリアが設定されており、ROM(Read Only Memory)12には、CPU10が実行する楽音発生プログラム等の動作ソフトウェアが少なくとも格納されている。このROM12をフラッシュメモリ等の書き換え可能なROMとすることで、動作ソフトウェアを書き換え可能となり動作ソフトウェアのバージョンアップを容易に行うことができる。音源13は波形メモリを備える波形メモリ音源やFM音源等とされ、CPU10の制御に基づいて楽音波形信号の発音処理を行うことにより音量エンベロープの付与された楽音信号を生成している。
図1に示す楽音発生装置1において、CPU(Central Processing Unit)10は楽音発生装置1の全体の動作を制御していると共に、管理プログラム(OS:Operating System)上で楽音発生プログラム等の動作ソフトウェアを実行している。RAM(Random Access Memory)11には、CPU10のワークエリアや各種データの記憶エリアが設定されており、ROM(Read Only Memory)12には、CPU10が実行する楽音発生プログラム等の動作ソフトウェアが少なくとも格納されている。このROM12をフラッシュメモリ等の書き換え可能なROMとすることで、動作ソフトウェアを書き換え可能となり動作ソフトウェアのバージョンアップを容易に行うことができる。音源13は波形メモリを備える波形メモリ音源やFM音源等とされ、CPU10の制御に基づいて楽音波形信号の発音処理を行うことにより音量エンベロープの付与された楽音信号を生成している。
検出回路14は、鍵盤等の演奏操作子、パネル操作子やポインタデバイス等を走査することによって操作子15のイベントを検出して、イベントのあった操作子15に対応するイベント出力を出力している。表示回路16は液晶等の表示部17を備え、この表示部17に楽音発生装置1における音量や音色等の各種設定の画面等を表示している。各種設定の画面では、GUI(Graphical User Interface)を利用してユーザが各種設定を行える画面とされる。通信インタフェース(I/F)18は、楽音発生装置1をLAN(ローカルエリアネットワーク)やインターネット、電話回線等の通信ネットワークに接続するインタフェースであり、該通信ネットワークを介して、外部機器19と接続することができる。これにより、外部機器19から各種プログラム等をダウンロードすることができるようになる。ダウンロードされたプログラム等は、RAM11や図示しないハードディスク装置等に格納されるようになる。音声インタフェース(I/F)20は、音源13において生成された楽音信号をスピーカー21に出力するためのネットワーク用のインタフェースである。これらの各部は通信バス22に接続されている。
このように構成された本発明にかかる楽音発生装置1において、音源13は複数の発音チャンネルを有しており、外部機器19から通信インタフェース18を介して供給された演奏データや鍵盤等の演奏操作子とされる操作子15から検出された演奏データは音源13に供給される。演奏データは、例えばMIDI形式のイベントデータ(MIDIメッセージ)とされており、楽音の発音に係る処理を指示するノートオン、ノートオフ、プログラムチェンジ、コントロールチェンジなどのイベントデータとされている。音源13では供給されたイベントデータに応じた楽音の発音に関する処理が行われる。この場合、外部機器19や操作子15などから読み込まれるノートオンのイベントデータを受けて発音を開始し、ノートオフのイベントデータを受けて発音の消音処理を開始する。また、プログラムチェンジメッセージ等の指示により、発音される楽音の音色が設定される。また、音源13は設定された音色の楽音波形信号を波形メモリから読み出したりあるいは生成して、音量エンベロープにより楽音波形信号のレベルを制御することで楽音信号を生成している。
音源13が備えるエンベロープジェネレータにおいて発生される音量エンベロープとされるエンベロープ波形を図2に示す。エンベロープ波形は、アタック、ディケイ、サスティン、リリースの4つのフェーズを有している(図5参照)。アタックはキーオンした際の楽音信号の開始音を形成するフェーズであり、サスティンは楽音信号の持続音を形成するフェーズであり、ディケイはアタックからサスティンに移行する間のフェーズであり、リリースはキーオフされた際のダンプ音を形成するフェーズとされている。キーオンされてから時刻taまでのアタックレートe1は、一般に大きくされて急峻に立ち上がるアタック波形となり、音色毎にアタックレベルAaやアタックレートe1は異なるが、急峻になるほど鋭い音になる。時刻taから時刻tdまでのディケイレートe2も大きくされてサスティンまで急峻に立ち下がるディケイ波形となる。時刻tdから時刻toffまでのサスティンレートe3は小さくされて緩やかに立ち下がるサスティン波形となる。キーオフされた時刻toff以降のリリースレートe4はやや大きくされて最小レベルになるまで立ち下がるリリース波形となる。
本発明にかかる楽音発生装置1においては、音源13が有するエンベロープジェネレータが発生するエンベロープ波形に特徴を有している。以下、この特徴について説明する。
図2に示すダンパーレベル(Damper Level)は、操作子15とされる鍵盤の動きと連動されて、鍵盤を押し切ったときに最大音量(例えば、0dB)、離したときに最小音量(例えば、−96dB)とされ、キーオン鍵盤の位置に応じて適当なレベルを取るようにされている。すなわち、ここで、鍵盤の内のいずれかの鍵が押鍵されて時刻t0においてキーオンされたとする。キーオンされた時刻t0において鍵はもっとも押し込まれることからダンパーレベルはキーオン時に最大音量のレベルに遷移し、この状態がキーオフされる時刻toffまで持続され、キーオフされると最小音量のレベルに向かって所定のレートで立ち下がっていく。この場合、ダンパーレベルの最大値はエンベロープ波形の最大値であるアタックレベルAa以上とされており、図示する例ではアタックレベルAaと等しくされている。また、キーオンされた時刻t0においてエンベロープジェネレータに目標値としてアタックレベルAaがレートしてアタックレートe1がセットされて、エンベロープ波形の発生が開始され、アタックレートe1で急峻に立ち上がっていくアタック波形が発生されていく。そして、時刻taになってエンベロープ波形がアタックレベルAaに到達すると、目標値にディケイレベルAdがセットされると共にレートにディケイレートe2がセットされて、ディケイレートe2で急速に立ち下がっていくディケイ波形が発生されていく。
図2に示すダンパーレベル(Damper Level)は、操作子15とされる鍵盤の動きと連動されて、鍵盤を押し切ったときに最大音量(例えば、0dB)、離したときに最小音量(例えば、−96dB)とされ、キーオン鍵盤の位置に応じて適当なレベルを取るようにされている。すなわち、ここで、鍵盤の内のいずれかの鍵が押鍵されて時刻t0においてキーオンされたとする。キーオンされた時刻t0において鍵はもっとも押し込まれることからダンパーレベルはキーオン時に最大音量のレベルに遷移し、この状態がキーオフされる時刻toffまで持続され、キーオフされると最小音量のレベルに向かって所定のレートで立ち下がっていく。この場合、ダンパーレベルの最大値はエンベロープ波形の最大値であるアタックレベルAa以上とされており、図示する例ではアタックレベルAaと等しくされている。また、キーオンされた時刻t0においてエンベロープジェネレータに目標値としてアタックレベルAaがレートしてアタックレートe1がセットされて、エンベロープ波形の発生が開始され、アタックレートe1で急峻に立ち上がっていくアタック波形が発生されていく。そして、時刻taになってエンベロープ波形がアタックレベルAaに到達すると、目標値にディケイレベルAdがセットされると共にレートにディケイレートe2がセットされて、ディケイレートe2で急速に立ち下がっていくディケイ波形が発生されていく。
次いで、時刻tdになってエンベロープ波形がディケイレベルAdに到達すると、レートにサスティンレートe3がセットされる。また、サスティンは鍵を押し続けている限り発生され最後には消音されることから、目標値には最小値がセットされ、サスティンレートe2で緩やかに立ち下がるサスティン波形が発生されていく。そして、時刻toffでキーオフされると、レートにリリースレートe4がセットされ、最後には消音されることから目標値は最小値に維持される。これにより、リリースレートe4で最小値まで立ち下がるリリース波形が発生されていく。
ここで、ダンパーレベルについて説明すると、演奏する演奏曲のテンポ等に応じて鍵盤を離す速度が異なるようになり、鍵を早く離した場合はレートv1で急峻に立ち下がり時刻t1で最小音量になるダンパーレベルとなり、鍵を遅く離した場合はレートv2で立ち下がり時刻t2で最小音量になるダンパーレベルとなる。すると、鍵を早く離した場合はレートv1で急峻に立ち下がるダンパーレベルとなり、キーオフ後の時刻t3においてエンベロープ波形のレベルとダンパーレベルとが一致し、時刻t3以降においてはエンベロープジェネレータは図2に示すようにレートv1で立ち下がるダンパーレベルをリリース波形として出力するようになる。これにより、リリース波形のレートはe4’と大きくなり、時刻t1で消音されるリリース波形が出力されるようになる。
ここで、ダンパーレベルについて説明すると、演奏する演奏曲のテンポ等に応じて鍵盤を離す速度が異なるようになり、鍵を早く離した場合はレートv1で急峻に立ち下がり時刻t1で最小音量になるダンパーレベルとなり、鍵を遅く離した場合はレートv2で立ち下がり時刻t2で最小音量になるダンパーレベルとなる。すると、鍵を早く離した場合はレートv1で急峻に立ち下がるダンパーレベルとなり、キーオフ後の時刻t3においてエンベロープ波形のレベルとダンパーレベルとが一致し、時刻t3以降においてはエンベロープジェネレータは図2に示すようにレートv1で立ち下がるダンパーレベルをリリース波形として出力するようになる。これにより、リリース波形のレートはe4’と大きくなり、時刻t1で消音されるリリース波形が出力されるようになる。
また、キーオフ後のリリースの中途において鍵を離す速度を変更する場合がある。この場合が図2においては示されており、時刻t4において鍵を離す速度が遅くなりダンパレベルは小さなレートv3で緩やかに立ち下がるように変更される。すると、リリースレートe4のリリース波形とレートv3で緩やかに立ち下がるダンパレベルとが時刻t5で一致するようになることから、時刻t4から時刻t5までの間はレートe4”(レートv3)のダンパレベルがリリース波形として出力され、時刻t5以降においてはリリースレートe4のリリース波形が太い点線で図2に示すように出力されるようになる。このように、本発明の楽音発生装置1においては、キーオフした際の操作子15である鍵盤の離す速度に応じてエンベロープ波形をコントロールすることができるようになる。
次に、音源13が備えるエンベロープジェネレータ2の等価的な構成を示すブロック図を図3に示す。音源13では、図3に示す構成のエンベロープジェネレータ2をハードウェアあるいはソフトウェアとして備えている。
エンベロープジェネレータ2は図3に示すように、レート(AEG Rate)とカレントメモリ(Crt)33の現在値とを加算する加算器30を備え、加算器30の加算信号は目標値(AEG Level)と第1比較器(Cmp 1)31によりレベル比較されて、目標値に達していない場合は加算器30の加算信号が第1比較器31から出力され、加算信号が目標値に到達あるいは超えている場合は目標値が第1比較器31から出力される。第1比較器31の出力はカレントメモリ33に保持されると共に、第2比較器(Cmp 2)32によりダンパーレベル(Damper Level)とレベル比較されて、小さいレベルの方が第2比較器32から出力される。第2比較器32の出力はエンベロープ波形(AEG Output)として出力される。エンベロープジェネレータ2は所定タイミング毎に上記した処理が繰り返し行われることにより、図2に示すようなエンベロープ波形が発生される。
エンベロープジェネレータ2は図3に示すように、レート(AEG Rate)とカレントメモリ(Crt)33の現在値とを加算する加算器30を備え、加算器30の加算信号は目標値(AEG Level)と第1比較器(Cmp 1)31によりレベル比較されて、目標値に達していない場合は加算器30の加算信号が第1比較器31から出力され、加算信号が目標値に到達あるいは超えている場合は目標値が第1比較器31から出力される。第1比較器31の出力はカレントメモリ33に保持されると共に、第2比較器(Cmp 2)32によりダンパーレベル(Damper Level)とレベル比較されて、小さいレベルの方が第2比較器32から出力される。第2比較器32の出力はエンベロープ波形(AEG Output)として出力される。エンベロープジェネレータ2は所定タイミング毎に上記した処理が繰り返し行われることにより、図2に示すようなエンベロープ波形が発生される。
すなわち、キーオンされたタイミングt0で目標値(AEG Level)にアタックレベルAaがセットされると共にレート(AEG Rate)にアタックレートe1がセットされる。また、ダンパレベルは時刻t0で最大音量に遷移する。すると、時刻taに達するまでは目標値であるアタックレベルAaに加算器30の加算信号が達していないため、第1比較器31からは加算信号が出力され、この加算信号は最大音量とされているダンパレベルより小さいことから第2比較器32からは加算信号が出力される。この結果、エンベロープ波形(AEG Output)は図2に示すようにアタックレートe1で急峻に立ち上がるアタック波形となる。
時刻taになると加算信号がアタックレベルAaに到達したことが第1比較器31により検出されて、目標値(AEG Level)にディケイレベルAdがセットされると共にレート(AEG Rate)にディケイレートe2がセットされる。時刻tdに達するまでは目標値であるディケイレベルAdに加算器30の加算信号が達していないため、第1比較器31からは加算信号が出力され、この加算信号は最大値とされているダンパレベルより小さいことから第2比較器32からは加算信号が出力される。この結果、エンベロープ波形(AEG Output)は図2に示すようにディケイレートe2で急速に立ち下がるディケイ波形となる。
時刻taになると加算信号がアタックレベルAaに到達したことが第1比較器31により検出されて、目標値(AEG Level)にディケイレベルAdがセットされると共にレート(AEG Rate)にディケイレートe2がセットされる。時刻tdに達するまでは目標値であるディケイレベルAdに加算器30の加算信号が達していないため、第1比較器31からは加算信号が出力され、この加算信号は最大値とされているダンパレベルより小さいことから第2比較器32からは加算信号が出力される。この結果、エンベロープ波形(AEG Output)は図2に示すようにディケイレートe2で急速に立ち下がるディケイ波形となる。
そして、時刻tdになると加算信号がディケイレベルAdに到達したことが第1比較器31により検出されて、目標値(AEG Level)に最小値(例えば、−96dB)がセットされると共にレート(AEG Rate)にサスティンレートe3がセットされる。これにより、目標値である最小値に加算器130の加算信号が達するまでは、第1比較器31からは加算信号が出力され、この加算信号は最大音量とされているダンパレベルより小さいことから第2比較器32からは加算信号が出力される。この結果、エンベロープ波形(AEG Output)は図2に示すようにサスティンレートe2で緩やかに立ち下がるサスティン波形となる。
次いで、時刻toffでキーオフされると、目標値(AEG Level)は最小値に維持されると共にレート(AEG Rate)にリリースレートe4がセットされる。また、ダンパレベルは鍵を離す速度に応じて立ち下がっていく。この場合、加算器30の加算信号が目標値である最小値に達するまでは、第1比較器31からは加算信号が出力されるが、この加算信号が所定のレートで立ち下がっていくダンパレベルより小さい間は第2比較器32から加算信号が出力されるが、加算信号が立ち下がっていくダンパレベルより大きくなると第2比較器32からはダンパレベルが出力される。この結果、エンベロープ波形(AEG Output)は図2に示すようにリリースレートe4で立ち下がるリリース波形あるいは所定のレートで立ち下がるダンパレベルのリリース波形とされる。例えば、キーオフされた後のダンパレベルがレートv1で急峻に立ち下がっていく場合は、時刻3において加算信号がダンパレベルより大きくなって第2比較器32からはレートv1で立ち下がるダンパレベルが出力され、時刻t1で消音されるリリース波形となる。また、キーオフされた後のダンパレベルがレートv2で立ち下がっていく場合は、加算信号はダンパレベルより大きくなることはないから第2比較器32からはリリースレートe4で立ち下がるリリース波形が出力され、時刻toで消音される破線で示すリリース波形となる。
また、キーオフ後のリリースの中途の時刻t4において鍵を離す速度を遅くした場合は、時刻t4以降はダンパレベルは小さなレートv3で緩やかに立ち下がるよう変更される。この場合は、第1比較器31から出力される加算信号のレベルとレートv3で立ち下がるダンパレベルとが時刻t5で一致するようになることから、時刻t4から時刻t5までの間は第2比較器32からレートv3で立ち下がるダンパレベルが、レートe4”(レートv3)のリリース波形として出力され、時刻t5以降においては第1比較器31から出力される加算信号のレベルがレートv3で立ち下がるダンパレベルより小さくなることから、第2比較器32からはレートe4で立ち下がるリリース波形が太い点線で図2に示すように出力されるようになる。このように、本発明の楽音発生装置1においては、キーオフした際の操作子15である鍵盤の離す速度に応じてエンベロープ波形をコントロールすることができるようになる。
次に、本発明の楽音発生装置1の応用例を図4に示すエンベロープ波形を参照して説明する。ハープシコード系においては、消音時に弦を押さえた瞬間に独特のクリック音が出る。本発明の楽音発生装置1においてこのようなクリック音を出力するために、消音時に弦を押さえた瞬間を検出する。消音時に弦を押さえると急速にダンプされることから、図4においてエンベロープ波形のレベルとダンパーレベルとが一致するキーオフ後の時刻t3を上記瞬間のタイミングとする。そして、時刻t3をトリガーにして、音源13において別のクリック音を生成して出力するようにする。これにより、ハープシコード系の音色の楽音を発生できるようになる。
上記したように、本発明の楽音発生装置1においてはエンベロープ波形の全体の変化は鍵盤の位置によって決まるダンパレベルに制限されるため、鍵盤を離す速さで楽音のリリース時の減衰の仕方を制御することができる。
また、本発明の楽音発生装置1において、鍵盤等の演奏操作子の位置は超音波を利用して検出したり、鍵盤を押していくに従い順次オンしていく複数のスイッチにより検出することができる。また、ダンパレベルを鍵盤の動きに連動させることに替えて、キーオフ後の鍵を離す速度であるダンパレベルが立ち下がっていくレートを、演奏される曲のテンポに応じて決定するようにしてもよい。この場合、曲のテンポと設定されている音色のカテゴリに対応させてキーオフ後の鍵を離す速度であるダンパレベルが立ち下がっていくレートを決定するようにしてもよい。
また、本発明の楽音発生装置1において、鍵盤等の演奏操作子の位置は超音波を利用して検出したり、鍵盤を押していくに従い順次オンしていく複数のスイッチにより検出することができる。また、ダンパレベルを鍵盤の動きに連動させることに替えて、キーオフ後の鍵を離す速度であるダンパレベルが立ち下がっていくレートを、演奏される曲のテンポに応じて決定するようにしてもよい。この場合、曲のテンポと設定されている音色のカテゴリに対応させてキーオフ後の鍵を離す速度であるダンパレベルが立ち下がっていくレートを決定するようにしてもよい。
1 楽音発生装置、2 エンベロープジェネレータ、10 CPU、11 RAM、12 ROM、13 音源、14 検出回路、15 操作子、16 表示回路、17 表示部、18 通信インタフェース、19 外部機器、20 音声インタフェース、21 スピーカー、22 通信バス、30 加算器、31 第1比較器、32 第2比較器、33 カレントメモリ、102 エンベロープジェネレータ、130 加算器、131 比較器、132 カレントメモリ
Claims (4)
- 所定のレートで変化する音量エンベロープのエンベロープ波形を発生するエンベロープ発生手段と、
演奏操作子の位置に応じて変化するダンパレベルであって、キーオンされた際のダンパレベルが前記エンベロープ波形の最大値以上とされるダンパレベルを発生するダンパレベル発生手段と、
前記エンベロープ発生手段が発生した前記エンベロープ波形により楽音波形信号のレベルを制御することにより楽音信号を生成する楽音信号生成手段とを備え、
前記エンベロープ発生手段は、キーオンされた際に所定のレートで変化するエンベロープ信号の発生を開始すると共に、発生されたエンベロープ信号のレベルと前記ダンパレベルとを比較して、レベルが低い方を前記エンベロープ波形として選択して出力するようにしたことを特徴とする楽音発生装置。 - キーオフされた後の前記ダンパレベルの立ち下がりレートが、前記楽音信号のテンポに応じて設定されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の楽音発生装置。
- キーオフされた後の前記ダンパレベルの立ち下がりレートが、前記楽音信号の音色カテゴリとテンポに応じて設定されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の楽音発生装置。
- キーオフされた際に、前記楽音信号生成手段において前記ダンパレベルが選択されたタイミングで、前記楽音波形信号の音色を変更するようにしたことを特徴とする請求項1記載の楽音発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009076878A JP2010230861A (ja) | 2009-03-26 | 2009-03-26 | 楽音発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009076878A JP2010230861A (ja) | 2009-03-26 | 2009-03-26 | 楽音発生装置 |
Publications (1)
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JP2010230861A true JP2010230861A (ja) | 2010-10-14 |
Family
ID=43046764
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009076878A Withdrawn JP2010230861A (ja) | 2009-03-26 | 2009-03-26 | 楽音発生装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2010230861A (ja) |
-
2009
- 2009-03-26 JP JP2009076878A patent/JP2010230861A/ja not_active Withdrawn
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