JP2010228386A - インク供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクカートリッジに設けられた被検知部を、カートリッジ装着部に設けられたセンサによって正確に検知することができる手段を提供する。
【解決手段】インクカートリッジ30は、装着向き50の前側であって上側に設けられた第1突出部材75と、装着向き50の前側であって下側に設けられた第2突出部材76と、第1突出部材75と第2突出部材76との間に配置されたトリガー検知部85とを具備する。カートリッジケース110は、第1突出部材75を検知する光センサ107と、第2突出部材76を検知する光センサ118と、トリガー検知部85を検知する光センサ114と、インクカートリッジ30がカートリッジケース110に装着される過程で、トリガー検知部85が検知されたときに、光センサ107,118の出力に基づいてインクカートリッジ30を識別する第1処理を実行する制御部90とを具備する。
【選択図】図5
【解決手段】インクカートリッジ30は、装着向き50の前側であって上側に設けられた第1突出部材75と、装着向き50の前側であって下側に設けられた第2突出部材76と、第1突出部材75と第2突出部材76との間に配置されたトリガー検知部85とを具備する。カートリッジケース110は、第1突出部材75を検知する光センサ107と、第2突出部材76を検知する光センサ118と、トリガー検知部85を検知する光センサ114と、インクカートリッジ30がカートリッジケース110に装着される過程で、トリガー検知部85が検知されたときに、光センサ107,118の出力に基づいてインクカートリッジ30を識別する第1処理を実行する制御部90とを具備する。
【選択図】図5
Description
本発明は、カートリッジ装着部に装着されたインクカートリッジからインクを供給するインク供給装置に関する。
従来、いわゆるチューブ供給方式のインクジェット記録装置では、インクカートリッジが、記録ヘッドを搭載するキャリッジの外部に配置されており、このインクカートリッジと記録ヘッドとがチューブを介して接続されている。このインクカートリッジは、装置本体に設けられたカートリッジ装着部に対して、装置本体の正面側から水平方向へ装着される(特許文献1参照)。このカートリッジ装着部は、インクカートリッジを着脱可能に収容する。カートリッジ装着部にインクカートリッジが装着されると、インクカートリッジからカートリッジ装着部を経て記録ヘッドに至るインク通路が形成される。このインク通路を通じてインクカートリッジから記録ヘッドにインクが供給される。
ところで、この種のインクジェット記録装置では、インクカートリッジに貯留されるインクの色や容量などのインクカートリッジの種別を検知するために、光センサなどの検知手段がカートリッジ装着部に設けられている。また、この検知手段に対応して、インクカートリッジには、インクの色や容量を識別するための被検知部が設けられている。カートリッジ装着部へインクカートリッジが装着され、検知手段によって被検知部が検知されると、検知手段から信号が出力され、インクジェット記録装置の制御手段において、その信号に基づいてインクカートリッジを識別するための処理が行われる。
しかしながら、前述されたような被検知部の検知が必ずしも正確に行われないおそれがある。例えば、カートリッジ装着部へインクカートリッジが容易に挿入されるために、両部材の間に形成される空間にはある程度の余裕がもたせてある。この空間によって、カートリッジ装着部内においてインクカートリッジが姿勢変化し、被検知部と検知手段との位置関係にバラツキが生じ得る。このようなバラツキは、インクカートリッジに複数の被検知部が設けられ、その複数の検知部が装着姿勢における上下端に配置されるなど、比較的大きな距離が隔てられて複数の被検知部が配置される構成において顕著である。このようなバラツキによって、インクカートリッジの識別や装着状態などが正確に判定できないおそれがある。特に、インクカートリッジが小型化されることによって、被検知部を配置できる箇所が制限されると、被検知部と対応する検知部とが正確に合致することが要求される。
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、インクカートリッジに設けられた被検知部を、カートリッジ装着部に設けられたセンサによって正確に検知することができる手段を提供することにある。
(1) 本発明は、装着向きへインクカートリッジが挿入されることによって当該インクカートリッジが装着可能であるカートリッジ装着部を備えたインク供給装置である。上記インクカートリッジは、上記カートリッジ装着部への装着姿勢における装着向きの前側であって上側に設けられた第1被検知部と、上記装着姿勢における装着向きの前側であって下側に設けられた第2被検知部と、上記装着姿勢における装着向きの前側であって上記第1被検知部と上記第2被検知部との間に配置された第3被検知部と、を具備する。上記カートリッジ装着部は、上記第1被検知部を検知したことに基づいて、第1検知情報を出力する第1センサと、上記第2被検知部を検知したことに基づいて、第2検知情報を出力する第2センサと、上記第3被検知部を検知したことに基づいて、第3検知情報を出力する第3センサと、上記インクカートリッジが上記カートリッジ装着部に装着される過程で、上記第3検知情報が出力されたときに、上記第1検知情報及び上記第2検知情報に基づいて上記インクカートリッジを識別する第1処理を実行する制御手段と、を具備する。
第3検知情報は、第1被検知部と第2被検知部との間に配置された第3被検知部を第3センサが検知することによって出力される。制御手段は、この第3検知情報をトリガとして、第1処理を実行する。第3被検知部は、第1被検知部と第2被検知部との間に配置されているので、カートリッジ装着部におけるインクカートリッジの姿勢変化が、第3被検知部と第1被検知部又は第2被検知部との位置関係に与える影響が小さい。
(2) 上記インクカートリッジは、上記装着姿勢における上記第3被検知部と同じ上下方向の位置であって当該第3被検知部より装着向きの後側に第4被検知部を有してもよい。そして、上記第3センサは、上記第4被検知部を検知したことに基づいて、第4検知情報を出力するものであり、上記制御手段は、上記インクカートリッジが上記カートリッジ装着部に装着される過程で、上記第4検知情報が出力されたときに、上記第1検知情報及び上記第2検知情報に基づいて上記カートリッジ装着部の装着位置に上記インクカートリッジが到達したことを判定する第2処理を実行するものであってもよい。
第3被検知部と第4被検知部とが装着向きに並列されて、第3センサによって順次検知されるので、第3被検知部及び第4被検知部に許容される装着向きの寸法が小さい。つまり、第3被検知部及び第4被検知部は、装着向きに対して小さな寸法で実現されることとなる。このように、装着向きに対して比較的小さな寸法で実現される第3被検知部を、前述された第1処理においてトリガとなる信号を発するものとし、設計寸法に比較的余裕のある第1被検知部及び第2被検知部を識別のための信号を発するものとすることによって、正確な第1処理が実現される。同様に、第4被検知部を第2処理においてトリガとなる信号を発するものとし、設計寸法に比較的余裕のある第1被検知部及び第2被検知部をインクカートリッジの装着を判定するための信号を発するものとすることによって、正確な第2処理が実現される。
(3) 上記第1被検知部が、上記装着向き前側の基準面から上記装着向きへ突出された第1突出部に設けられ、上記第2被検知部が、上記装着向き前側の基準面から上記装着向きへ突出された第2突出部に設けられ、上記第3被検知部は、上記装着向き前側の基準面から上記装着向きへ突出された第3突出部に設けられる態様が挙げられる。
(4) 上記第1突出部及び上記第2突出部は、上記第3突出部よりも上記装着向きへ突出されたものであってもよい。
これにより、第1被検出部及び第2被検知部と第1センサ及び第2センサとの配置について、装着向きの余裕が生じるので、第3検知情報が出力されるタイミングで第1検知情報及び第2検知情報を出力させることが容易となる。また、第1検知情報及び第2検知情報を第2処理に利用することが容易となる。
(5) 上記第4被検知部として、上記インクカートリッジ内のインクの残量を判定するための被検知部として兼用される態様が挙げられる。
(6) 上記第1突出部及び上記第2突出部は、インクを貯留するカートリッジ本体に対して着脱可能である態様が挙げられる。
(7) 上記インクカートリッジは、インクを貯留するカートリッジ本体と、当該カートリッジ本体における上記装着向きの前側を覆うカバーと、を有するものであってもよい。そして、上記第1被検知部、上記第2被検知部及び上記第3被検知部は、上記カバーに設けられたものであってもよい。
前述されたカバーによって、インクカートリッジ本体の装着向きの前側が保護される。
(8) 上記インクカートリッジは、上記装着姿勢における装着向きの前側であって上記第1被検知部と上記第2被検知部との間に配置されて、当該インクカートリッジ内のインクを外部へ供給するインク供給部を更に具備するものであってもよい。
これにより、カートリッジ装着部とインクカートリッジとの連携に要する各部材が、装着向きの前側に集約される。
(9) 上記第1センサ、上記第2センサ、及び上記第3センサとして、光を受光可能な受光部と該受光部へ向けて光を発光する発光部とを有し、上記発光部から上記受光部に至る光路に、対応する上記第1突出部、上記第2突出部、又は上記第3突出部のいずれかが進入されて受光量が変化することにより、それらを検知するものが挙げられる。
(10) 上記第1被検知部、上記第2被検知部及び上記第3被検知部として、上記インクカートリッジが上記カートリッジ装着部に装着される装着過程において、対応する上記第1センサ、上記第2センサ又は上記第3センサのいずれかの上記光路に進入して、上記受光部に到達する光の光量を調整するものが挙げられる。
(11) 上記第1センサ及び上記第2センサは、上記インクカートリッジが上記カートリッジ装着部に対して装着位置に配置されたときに、対応する上記第1被検知部又は上記第2被検知部を検出可能な位置に配置されている態様が挙げられる。
本発明によれば、第3被検知部が第1被検知部と第2被検知部との間に配置されて、その第3被検知部を第3センサが検知することによって出力される第3検知情報をトリガとして、制御手段が第1処理を実行するので、カートリッジ装着部におけるインクカートリッジの姿勢変化が、第3被検知部と第1被検知部又は第2被検知部との位置関係に与える影響を小さくすることができる。これにより、インクカートリッジに設けられた第1被検知部及び第2被検知部が正確に検知されて、インクカートリッジが正確に識別される。
以下、適宜図面が参照されて本発明の実施形態が説明される。なお、以下に説明される実施形態は本発明が具体化された一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
[プリンタ11の概略構成]
図1に示されるように、プリンタ12は、インクカートリッジ30から供給された各色のインクを、記録ヘッド21から微少なインク滴として選択的に吐出することにより、用紙などの被記録媒体に画像記録を行うインクジェット方式のものである。後述される各インクカートリッジ30には、プリンタ12において使用されるインクが貯留されている。具体的には、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の各色のインクが、それぞれの色に対応するインクカートリッジ30に貯留されている。つまり、インクカートリッジ30は、インク色に対応して4種別が存在する。
図1に示されるように、プリンタ12は、インクカートリッジ30から供給された各色のインクを、記録ヘッド21から微少なインク滴として選択的に吐出することにより、用紙などの被記録媒体に画像記録を行うインクジェット方式のものである。後述される各インクカートリッジ30には、プリンタ12において使用されるインクが貯留されている。具体的には、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の各色のインクが、それぞれの色に対応するインクカートリッジ30に貯留されている。つまり、インクカートリッジ30は、インク色に対応して4種別が存在する。
インクカートリッジ30と記録ヘッド21とは、インクチューブ20によって連結されている。同図には詳細に現されていないが、インクチューブ20は、4つのインク色に対応して4本が設けられている。この各インクチューブ20を通じて、各インクカートリッジ30にそれぞれ貯留された各色のインクが、記録ヘッド21へ供給される。
給紙トレイ15に積載された記録用紙は、給紙ローラ23によって搬送路24へ給送される。搬送路24において、搬送ローラ対25が記録用紙をプラテン26上へ搬送する。記録ヘッド21は、プラテン26上を通過する記録用紙に対して、各色インクを微細なインク滴として選択的に吐出することによって、記録用紙に画像を記録する。排出ローラ対22は、プラテン26を通過した記録用紙を排紙トレイ16へ排出する。
[インク供給装置100]
以下、インク供給装置100の構成が説明される。インク供給装置100は、4種のインクカートリッジ30とカートリッジケース110とを有する。なお、4種のインクカートリッジ30は、リブ77,80に設けられる切欠き78,81の有無が異なる他は同様の構成であるので、1種のインクカートリッジ30を例として詳細な構成が説明される。
以下、インク供給装置100の構成が説明される。インク供給装置100は、4種のインクカートリッジ30とカートリッジケース110とを有する。なお、4種のインクカートリッジ30は、リブ77,80に設けられる切欠き78,81の有無が異なる他は同様の構成であるので、1種のインクカートリッジ30を例として詳細な構成が説明される。
[インクカートリッジ30の外形]
インクカートリッジ30はインクが貯留される容器である。図2に示されるように、インクカートリッジ30は、略直方体形状に形成されている。このインクカートリッジ30は、幅方向51に細く、高さ方向52及び奥行き方向53の各寸法が、幅方向51の寸法よりも大きな扁平形状である。インクカートリッジ30は、図2(A)に示された姿勢で、カートリッジケース110に対して矢印50で示される向き(以下、「装着向き50」と称される。)に挿入される。インクカートリッジ30の前壁40には、大気連通口71、残量検知部34及びインク供給部72が設けられている。
インクカートリッジ30はインクが貯留される容器である。図2に示されるように、インクカートリッジ30は、略直方体形状に形成されている。このインクカートリッジ30は、幅方向51に細く、高さ方向52及び奥行き方向53の各寸法が、幅方向51の寸法よりも大きな扁平形状である。インクカートリッジ30は、図2(A)に示された姿勢で、カートリッジケース110に対して矢印50で示される向き(以下、「装着向き50」と称される。)に挿入される。インクカートリッジ30の前壁40には、大気連通口71、残量検知部34及びインク供給部72が設けられている。
インクカートリッジ30は、その内部空間にインク貯留室36を有する。インク貯留室36には、C・M・Y・Bkの各色インクがそれぞれ貯留される。
なお、インクカートリッジ30は、インク貯留室36を構成する透光性のある材質からなる内部容器と、その内部容器を両側面からカバーする透光性のない材質からなるカバー部材とから構成されている。本実施形態において、第1突出部材75及び第2突出部材76は、そのカバー部材に一体に形成されており、そのカバー部材から挿入向き50へ突出されている。各図においては、インクカートリッジ30が模式的に現されているので、この内部容器とカバー部材とが区別されていない。
[残量検知部34]
インクカートリッジ30は、残量検知部34を備える。この残量検知部34は、インクカートリッジ30の挿入向き50の前壁40において、インク供給部72の上方に配置されている。残量検知部34を通じて、インク貯留室36のインク量が、視覚的又は光学的に検知される。この残量検知部34が、本発明における第4被検知部に相当する。残量検知部34は、幅方向51に薄い直方体形状をなしており、インクカートリッジ30の装着向き50の前方側の前壁40において、インクカートリッジ30と一体に形成されている。残量検知部34は、前壁40の中段付近から外向き(図2(B)の右向き)へ突出されており、残量検知部34の幅(幅方向51の寸法)は、前壁40の幅よりも小さい。残量検知部34の幅寸法は、後述される光センサ114(図4参照)の検知領域115に進入可能な幅として設定される。残量検知部34は、その幅方向51に光が透過可能な透光性の部材から形成されている。前述された前壁40が、本発明における基準面に相当する。
インクカートリッジ30は、残量検知部34を備える。この残量検知部34は、インクカートリッジ30の挿入向き50の前壁40において、インク供給部72の上方に配置されている。残量検知部34を通じて、インク貯留室36のインク量が、視覚的又は光学的に検知される。この残量検知部34が、本発明における第4被検知部に相当する。残量検知部34は、幅方向51に薄い直方体形状をなしており、インクカートリッジ30の装着向き50の前方側の前壁40において、インクカートリッジ30と一体に形成されている。残量検知部34は、前壁40の中段付近から外向き(図2(B)の右向き)へ突出されており、残量検知部34の幅(幅方向51の寸法)は、前壁40の幅よりも小さい。残量検知部34の幅寸法は、後述される光センサ114(図4参照)の検知領域115に進入可能な幅として設定される。残量検知部34は、その幅方向51に光が透過可能な透光性の部材から形成されている。前述された前壁40が、本発明における基準面に相当する。
図2(B)に示されるように、残量検知部34は中空形状であり、インク貯留室36と連続する空間である。残量検知部34の内部空間35は、残量検知部34の外壁を構成する底壁34A、側壁34B、上壁34D及び前壁34Eによって区画されている。内部空間35には、後述されるセンサーアーム60の遮光板62が挿入可能である。残量検知部34において、側壁34Bの下部である照射部34Cに対して、後述される光センサ114から光が照射される。
[センサーアーム60]
インク貯留室36には、センサーアーム60が設けられている。センサーアーム60は、インク貯留室36に貯留されたインクの液量に応じて移動することにより、液量が所定量以下になったことを検知するための部材である。センサーアーム60は、遮光板62、アーム本体63及びフロート部64に大別される。センサーアーム60は、インク貯留室36に貯留されたインクの量に応じて、遮光板62が残量検知部34の底壁34Aに当接する姿勢(以下「下位姿勢」と称する。)と、底壁34Aから上方へ離れて上壁34Dに当接する姿勢(以下「上位姿勢」と称する。)との間で回動可能である。なお、図2(B)では、遮光板62が底壁34Aに当接した姿勢が実線で示され、遮光板62が底壁34Aから離れた姿勢が破線で示されている。
インク貯留室36には、センサーアーム60が設けられている。センサーアーム60は、インク貯留室36に貯留されたインクの液量に応じて移動することにより、液量が所定量以下になったことを検知するための部材である。センサーアーム60は、遮光板62、アーム本体63及びフロート部64に大別される。センサーアーム60は、インク貯留室36に貯留されたインクの量に応じて、遮光板62が残量検知部34の底壁34Aに当接する姿勢(以下「下位姿勢」と称する。)と、底壁34Aから上方へ離れて上壁34Dに当接する姿勢(以下「上位姿勢」と称する。)との間で回動可能である。なお、図2(B)では、遮光板62が底壁34Aに当接した姿勢が実線で示され、遮光板62が底壁34Aから離れた姿勢が破線で示されている。
アーム本体63は、細長な棒形状の部材であり、インクカートリッジ30の両側壁41に渡って幅方向51に設けられた支軸66に、回動自在に支持されている。アーム本体63は、インク貯留室36内において、矢印67及び矢印68によってそれぞれ示される回動向きへ回動自在である。
フロート部64は、アーム本体63の両端のうち装着向き50と反対向き(脱抜向き54)の端に設けられている。フロート部64は、内部が中空とされて、インクに対して所定の浮力が付与されている。したがって、フロート部64は、インク貯留室36に貯留されたインク量が増減すると、高さ方向52に移動する。このフロート部64の移動によって、センサーアーム60が回動される。なお、フロート部64は、中空形状とせずとも、支軸66からフロート部64に至る部分或いはその一部分がインクの比重よりも小さい比重の素材から構成されることによって、所定の浮力が付与されたものであってもよい。
遮光板62は、アーム本体63の両端のうち装着向き50の端に、つまりフロート部64と反対側の端に設けられている。遮光板62は、インク貯留室36内の液量が所定量以上である場合には、残量検知部34の内部空間35に挿入されている。フロート部64の浮力により、支軸66を中心にして、センサーアーム60が図2(B)における時計方向(矢印67の向き)へ回動すると、遮光板62が内部空間35において下方へ移動する。そして、遮光板62は、残量検知部34の底壁34Aに当接して、下位姿勢(図2(B)の実線で示す姿勢)に維持される。インク貯留室36内の液量が所定量未満になると、インク貯留室36におけるインクの界面が下がると共にフロート部64も降下し、支軸66を中心にして、センサーアーム60が図2(B)における反時計方向(矢印68の向き)へ回動すると、遮光板62が内部空間35において上方へ移動して、底壁34Aから離れる。そして、遮光板62が上壁34Dに当接して、上位姿勢(図2(B)の破線で示す姿勢)に維持される。
遮光板62は、前述された下位姿勢において、側壁34Bの下部にある照射部34Cと対向する。つまり、遮光板62が、残量検知部34の内部空間35において照射部34Cと同じ高さ位置となる。遮光板62は、前述された上位姿勢において、照射部34Cより上側に位置する。
[トリガー検知部85]
インクカートリッジ30は、トリガー検知部85を備える。トリガー検知部85は、残量検知部34から装着向き50へ離間されて配置されている。つまり、トリガー検知部85と残量検知部34とは、装着向き50に沿ってトリガー検知部85を前側として並べられており、トリガー検知部85と残量検知部34との間には間隙86が形成されている。このトリガー検知部85が、本発明における第3被検知部及び第3突出部に相当する。
インクカートリッジ30は、トリガー検知部85を備える。トリガー検知部85は、残量検知部34から装着向き50へ離間されて配置されている。つまり、トリガー検知部85と残量検知部34とは、装着向き50に沿ってトリガー検知部85を前側として並べられており、トリガー検知部85と残量検知部34との間には間隙86が形成されている。このトリガー検知部85が、本発明における第3被検知部及び第3突出部に相当する。
トリガー検知部85は、残量検知部34側へ開口するU字形状をなしており、残量検知部34の底壁34A及び上壁34Dに連結されて、残量検知部34と一体をなしている。トリガー検知部85の幅(幅方向51の寸法)は、残量検知部34の幅と同程度であり、後述される光センサ114(図3参照)の検知領域115に進入可能な幅として設定される。トリガー検知部85は、その幅方向51に光が不透過な部材から形成されている。トリガー検知部85と残量検知部34との間隙86においては、幅方向51へ光が通過可能であり、この間隙86は、残量検知部34の照射部34Cと同じ高さ位置にある。また、トリガー検知部85の装着向き50の先端は、第1突出部材75及び第2突出部材76の各先端よりも後側にある。つまり、トリガー検知部85が前壁40から突出する寸法は、第1突出部材75及び第2突出部材76が前壁40から突出する各寸法より小さい。
[大気連通口71,インク供給部72]
インクカートリッジ30の前壁40には、大気連通口71及びインク供給部72が設けられている。大気連通口71は、前壁40において、残量検知部34より上方に配置されている。大気連通口71は、前壁40を貫通して、インクカートリッジ30の外部とインク貯留室36とを連続させている。この大気連通口71によって、インク貯留室36の空気層が大気と連通される。各図には現されていないが、インクカートリッジ30が未使用状態(例えば工場出荷状態)にあるときは、大気連通口71がフィルムなどでシールされる。したがって、例えば、インク貯留室36における空気層が減圧状態にあれば、その減圧状態が保持される。そして、使用に際してシールが破断されることによって大気連通口71が開放され、インク貯留室36における空気層が大気圧となる。
インクカートリッジ30の前壁40には、大気連通口71及びインク供給部72が設けられている。大気連通口71は、前壁40において、残量検知部34より上方に配置されている。大気連通口71は、前壁40を貫通して、インクカートリッジ30の外部とインク貯留室36とを連続させている。この大気連通口71によって、インク貯留室36の空気層が大気と連通される。各図には現されていないが、インクカートリッジ30が未使用状態(例えば工場出荷状態)にあるときは、大気連通口71がフィルムなどでシールされる。したがって、例えば、インク貯留室36における空気層が減圧状態にあれば、その減圧状態が保持される。そして、使用に際してシールが破断されることによって大気連通口71が開放され、インク貯留室36における空気層が大気圧となる。
インク供給部72は、残量検知部34より下方に配置されている。インク供給部72は、弾性を有する筒状部材で構成されており、前壁40から外方(装着向き50側)へ突出されている。インク供給部72の中心には貫通孔73が形成されており、この貫通孔73を通じて、インク貯留室36に貯留されたインクが外部へ流出される。
インクカートリッジ30の上壁43における装着向き50の後側には、上壁43が高さ方向52に凹んだ凹部39が形成されている。上壁43と凹部39との境界には、高さ方向52へ延びる係合面45が形成されている。この係合面45に、後述されるロックレバー145が係合されることによって、インクカートリッジ30がカートリッジケース110に装着された状態に維持される。
[第1突出部材75,第2突出部材76]
インクカートリッジ30は、第1突出部材75及び第2突出部材76を有する。第1突出部材75は、前壁40の上端に突部43と一体に設けられている。第1突出部材75の幅(幅方向51)は、前壁40の幅と同じであり、前壁40から装着向き50へ突出されている。装着向き50において、第1突出部材75の先端は、インク供給部72の先端よりも前側にある。つまり、第1突出部材75が前壁40から突出する寸法は、インク供給部72が前壁40から突出する寸法より大きい。また、装着向き50において、第1突出部材75の先端は、残量検知部34及びトリガー検知部85の先端よりも前側にある。つまり、第1突出部材75が前壁40から突出する寸法は、残量検知部34及びトリガー検知部85が前壁40から突出する寸法より大きい。
インクカートリッジ30は、第1突出部材75及び第2突出部材76を有する。第1突出部材75は、前壁40の上端に突部43と一体に設けられている。第1突出部材75の幅(幅方向51)は、前壁40の幅と同じであり、前壁40から装着向き50へ突出されている。装着向き50において、第1突出部材75の先端は、インク供給部72の先端よりも前側にある。つまり、第1突出部材75が前壁40から突出する寸法は、インク供給部72が前壁40から突出する寸法より大きい。また、装着向き50において、第1突出部材75の先端は、残量検知部34及びトリガー検知部85の先端よりも前側にある。つまり、第1突出部材75が前壁40から突出する寸法は、残量検知部34及びトリガー検知部85が前壁40から突出する寸法より大きい。
第1突出部材75は、幅方向51に沿った断面形状において下側が開口されており、その幅方向51の中央において奥行き方向53へ延びるリブ77を有する。このリブ77の幅(幅方向51)は、後述される光センサ107(図4参照)の検知領域109に進入可能な幅として設定される。リブ77は、光センサ107から照射される光を遮断する非透光性の部材からなる。このリブ77が、本発明における第1被検知部に相当する。
リブ77には、切欠き78が形成されている。この切欠き78は、リブ77を幅方向51へ貫通する。切欠き78は、奥行き方向53に対して、トリガー検知部85の先端と同じ位置に配置されている。つまり、トリガー検知部85の先端と切欠き78とは高さ方向52において同一直線上に配置されている。切欠き78によって、光センサ107から照射される光がリブ77を通過する。
第2突出部材76は、前壁40の下端に設けられている。第2突出部材76の幅(幅方向51)は、前壁40の幅と同じであり、前壁40から装着向き50へ突出されている。装着向き50において、第2突出部材75の先端は、インク供給部72の先端よりも前側にある。つまり、第2突出部材76が前壁40から突出する寸法は、インク供給部72が前壁40から突出する寸法より大きい。また、装着向き50において、第2突出部材76の先端は、残量検知部34及びトリガー検知部85の先端よりも前側にある。つまり、第2突出部材76が前壁40から突出する寸法は、残量検知部34及びトリガー検知部85が前壁40から突出する寸法より大きい。
第2突出部材76は、幅方向51に沿った断面形状において上側が開口されており、その幅方向51の中央において奥行き方向53へ延びるリブ80を有する。このリブ80の幅(幅方向51)は、後述される光センサ118(図4参照)の検知領域120に進入可能な幅として設定される。リブ80は、光センサ118から照射される光を遮断する非透光性の部材からなる。このリブ80が、本発明における第2被検知部に相当する。
リブ80には、切欠き81が形成されている。この切欠き81は、リブ80を厚み方向へ、つまり幅方向51へ貫通する。切欠き81は、奥行き方向53に対して、トリガー検知部85の先端と同じ位置に配置されている。つまり、トリガー検知部85の先端と切欠き81とは高さ方向52において同一直線上に配置されている。この結果、トリガー検知部85と切欠き78,81とは、高さ方向52において同一直線上に配置されている。切欠き81によって、光センサ118から照射される光がリブ80を通過する。
[カートリッジケース110]
カートリッジケース110は、その内部にインクカートリッジ30を収容するものである。図3に示されるように、カートリッジケース110は、装置前面側(図4における左側)に開口112を有する。開口112を通じてカートリッジケース110の内部にインクカートリッジ30が挿入される。このインクカートリッジ30が挿入される向きが装着向き50と称され、この装着向き50に沿った方向が着脱方向105と称される。カートリッジケース110は、4つのインクカートリッジ30が装着可能なものである。以下には、1つのインクカートリッジ30が装着される構成が説明されるが、後述される構成は、カートリッジケース110に装着される各インクカートリッジ30に設けられている。つまり、カートリッジケース110において、4つのインクカートリッジ30それぞれに対応して後述される各構成が設けられている。
カートリッジケース110は、その内部にインクカートリッジ30を収容するものである。図3に示されるように、カートリッジケース110は、装置前面側(図4における左側)に開口112を有する。開口112を通じてカートリッジケース110の内部にインクカートリッジ30が挿入される。このインクカートリッジ30が挿入される向きが装着向き50と称され、この装着向き50に沿った方向が着脱方向105と称される。カートリッジケース110は、4つのインクカートリッジ30が装着可能なものである。以下には、1つのインクカートリッジ30が装着される構成が説明されるが、後述される構成は、カートリッジケース110に装着される各インクカートリッジ30に設けられている。つまり、カートリッジケース110において、4つのインクカートリッジ30それぞれに対応して後述される各構成が設けられている。
[光センサ114]
図3に示されるように、カートリッジケース110の奥壁117における高さ方向52のほぼ中央に、光センサ114が設けられている。光センサ114は、奥壁117から開口112へ向けて脱抜向き54に突出されている。この光センサ114は、インクカートリッジ30の残量検知部34及びトリガー検知部85を検知するためのものである。したがって、光センサ114は、カートリッジケース110に装着されるインクカートリッジ30の残量検知部34及びトリガー検知部85と同じ高さに配置されている。インクカートリッジ30の残量検知部34及びトリガー検知部85は、装着過程において、トリガー検知部85、残量検知部34の順序で、光センサ114の検知領域115へ進入する。この光センサ114が、本発明における第3センサに相当する。
図3に示されるように、カートリッジケース110の奥壁117における高さ方向52のほぼ中央に、光センサ114が設けられている。光センサ114は、奥壁117から開口112へ向けて脱抜向き54に突出されている。この光センサ114は、インクカートリッジ30の残量検知部34及びトリガー検知部85を検知するためのものである。したがって、光センサ114は、カートリッジケース110に装着されるインクカートリッジ30の残量検知部34及びトリガー検知部85と同じ高さに配置されている。インクカートリッジ30の残量検知部34及びトリガー検知部85は、装着過程において、トリガー検知部85、残量検知部34の順序で、光センサ114の検知領域115へ進入する。この光センサ114が、本発明における第3センサに相当する。
各図には詳細に現されていないが、光センサ114は、光を受光可能な受光部と受光部へ向けて、例えば可視光や赤外光などの光を発光する発光部とを有する透過型のフォトインタラプタである。発光部は発光ダイオードであり、受光部はフォトトランジスタである。発光部と受光部とは、幅方向51に水平に対向されて配置されており、発光部から受光部へ至る水平方向へ延びる光路が検知領域115である。この検知領域115へ残量検知部34又はトリガー検知部85が進入して受光部の受光量が変化することによって、受光部から制御部90(図4参照)へ出力される検知信号が変化し、この検知信号の変化によって、残量検知部34又はトリガー検知部85が検知され得る。残量検知部34による光センサ114の検知信号の変化が、本発明における第4検知情報であり、トリガー検知部85による光センサ114の検知信号の変化が、本発明における第3検知情報である。
[光センサ107]
図3に示されるように、カートリッジケース110の奥壁117の上部に、光センサ107が設けられている。奥壁117の上部には、開口108が形成されている。この開口108は、奥壁117を着脱方向105へ貫通している。開口108の幅は、インクカートリッジ30の第1突出部材75の幅より大きい。したがって、カートリッジケース110にインクカートリッジ30が装着された状態において、第1突出部材75は開口108を通じて奥壁117より装着向き50へ突出される。この開口108の奥部に光センサ107が配置されている。
図3に示されるように、カートリッジケース110の奥壁117の上部に、光センサ107が設けられている。奥壁117の上部には、開口108が形成されている。この開口108は、奥壁117を着脱方向105へ貫通している。開口108の幅は、インクカートリッジ30の第1突出部材75の幅より大きい。したがって、カートリッジケース110にインクカートリッジ30が装着された状態において、第1突出部材75は開口108を通じて奥壁117より装着向き50へ突出される。この開口108の奥部に光センサ107が配置されている。
光センサ107は、開口108の奥部から開口112へ向かって突出されている。光センサ107は、インクカートリッジ30の第1突出部材75のリブ77を検知するためのものである。カートリッジケース110にインクカートリッジ30が装着された状態では、リブ77の切欠き78は、いずれも光センサ107より装着向き50側に位置する。つまり、装着向き50において、光センサ107が前壁40に近くなる。切欠き78は、インクカートリッジ30がカートリッジケース110に装着される過程において、光センサ107の検知領域109へ進入する。この光センサ107が、本発明における第1センサに相当する。
光センサ114と同様に、光センサ107は、光を受光可能な受光部と受光部へ向けて光を発光する発光部とを有する透過型のフォトインタラプタである。光センサ107において、発光部から受光部へ至る光路が検知領域109である。この検知領域109へリブ77、切欠き78が進入して受光部の受光量が変化することによって検知信号が変化し、この検知信号の変化によって、リブ77又は切欠き78が検知され得る。リブ77又は切欠き78による光センサ107の検知信号の変化が、本発明における第1検知情報である。この光センサ107の検知信号は、後述される制御部90(図4参照)へ出力される。
[光センサ118]
図4に示されるように、カートリッジケース110の奥壁117の下部に、光センサ118が設けられている。奥壁117の下部には、開口119が形成されている。この開口119は、奥壁117を着脱方向105へ貫通している。開口119は、インクカートリッジ30の第2突出部材76の幅方向51に沿った面における外形より大きい。したがって、第2突出部材76は開口119を通じて奥壁117より装着向き50へ突出される。この開口119の奥部に光センサ118が配置されている。
図4に示されるように、カートリッジケース110の奥壁117の下部に、光センサ118が設けられている。奥壁117の下部には、開口119が形成されている。この開口119は、奥壁117を着脱方向105へ貫通している。開口119は、インクカートリッジ30の第2突出部材76の幅方向51に沿った面における外形より大きい。したがって、第2突出部材76は開口119を通じて奥壁117より装着向き50へ突出される。この開口119の奥部に光センサ118が配置されている。
光センサ118は、開口119の奥部から開口112へ向かって突出されている。光センサ118は、インクカートリッジ30の第2突出部材76のリブ80を検知するためのものである。カートリッジケース110にインクカートリッジ30が装着されると、リブ80の切欠き81は、いずれも光センサ118より装着向き50側に配置される。つまり、切欠き81より、光センサ118が前壁40に近くなる。切欠き81は、インクカートリッジ30がカートリッジケース110に装着される過程において、光センサ118の検知領域120へ進入する。この光センサ118が、本発明における第2センサに相当する。
光センサ114と同様に、光センサ118は、光を受光可能な受光部と受光部へ向けて光を発光する発光部とを有する透過型のフォトインタラプタである。光センサ118において、発光部から受光部へ至る光路が検知領域120である。この検知領域120へリブ80、切欠き81が進入して受光部の受光量が変化することによって検知信号が変化し、この検知信号の変化によって、リブ80又は切欠き81が検知され得る。リブ80又は切欠き81による光センサ118の検知信号の変化が、本発明における第2検知情報である。この光センサ118の検知信号は、後述される制御部90(図4参照)へ出力される。
[ロック機構144]
図3に示されるように、カートリッジケース110には、ロック機構144が設けられている。ロック機構144は、装着位置にあるインクカートリッジ30を係止して、インクカートリッジ30が脱抜向き54へ移動することを制限する。このロック機構144によって、インクカートリッジ30が装着位置にされる。
図3に示されるように、カートリッジケース110には、ロック機構144が設けられている。ロック機構144は、装着位置にあるインクカートリッジ30を係止して、インクカートリッジ30が脱抜向き54へ移動することを制限する。このロック機構144によって、インクカートリッジ30が装着位置にされる。
ロック機構144は、カートリッジケース110の開口112付近の上部に設けられている。ロック機構144は、ロックレバー145、コイルバネ148に大別される。ロックレバー145は、カートリッジケース110に支軸149を介して支持されて、図5に示されるアンロック姿勢と、図3に示されるロック姿勢に回動可能である。コイルバネ148は、ロックレバー145をロック姿勢側へ付勢する。ロックレバー145における装着向き50側の端が係合端146である。この係合端146が、インクカートリッジ30の係合面45と当接して、インクカートリッジ30が脱抜向き54に対して係止される。この状態がロック状態である。
ロックレバー145において、係合端146と反対側の端部が操作部147である。操作部147が押し下げられることによって、ロック姿勢のロックレバー145が、コイルバネ148による付勢力に抗して、アンロック姿勢へ回動される。この状態において、インクカートリッジ30がカートリッジケース110から脱抜可能となる。
[連結部121、ロッド124]
図3に示されるように、奥壁117の下部には、カートリッジケース110の内部から背面側へ貫通する孔113が形成されている。孔113と連続するようにして、カートリッジケース110内部側に連結部121及びインクニードル122が設けられている。同図には現れていないが、孔113の背面側にはインクチューブ20(図1参照)が接続されている。カートリッジケース110にインクカートリッジ30が装着されると、インクニードル122がインク供給部72の貫通孔73に挿入される。これにより、インクカートリッジ30のインク貯留室36から、インク供給部72の貫通孔73、インクニードル122、連結部121と連続するインク通路が形成され、インク貯留室36に貯留されたインクが、インクチューブ20を通じて記録ヘッド21へ供給される。
図3に示されるように、奥壁117の下部には、カートリッジケース110の内部から背面側へ貫通する孔113が形成されている。孔113と連続するようにして、カートリッジケース110内部側に連結部121及びインクニードル122が設けられている。同図には現れていないが、孔113の背面側にはインクチューブ20(図1参照)が接続されている。カートリッジケース110にインクカートリッジ30が装着されると、インクニードル122がインク供給部72の貫通孔73に挿入される。これにより、インクカートリッジ30のインク貯留室36から、インク供給部72の貫通孔73、インクニードル122、連結部121と連続するインク通路が形成され、インク貯留室36に貯留されたインクが、インクチューブ20を通じて記録ヘッド21へ供給される。
奥壁117の上部には、ロッド124が設けられている。ロッド124は、奥壁117から開口112へ向かって着脱方向105に沿って突出されている。カートリッジケース110にインクカートリッジ30が装着されると、ロッド124が大気連通口71に挿入される。これにより、大気連通孔71を塞ぐシール部材が破断されて、インク貯留室36が大気開放される。
[制御部90]
以下、制御部90の概略構成が説明される。制御部90は、インクカートリッジ30がカートリッジケース110に装着される過程で、トリガー検知部85が検知されたときに、光センサ107,118の出力に基づいて、インクカートリッジ30の種別を識別する第1処理を実行し、残量検知部34が検知されたときに、光センサ107,118の出力に基づいて、インクカートリッジ30が装着位置に到達したと判定する第2処理を実行するものである。
以下、制御部90の概略構成が説明される。制御部90は、インクカートリッジ30がカートリッジケース110に装着される過程で、トリガー検知部85が検知されたときに、光センサ107,118の出力に基づいて、インクカートリッジ30の種別を識別する第1処理を実行し、残量検知部34が検知されたときに、光センサ107,118の出力に基づいて、インクカートリッジ30が装着位置に到達したと判定する第2処理を実行するものである。
なお、本実施形態では、制御部90は、プリンタ12の全体動作を制御するものであるが、記録ヘッド21や給紙ローラ23の制御に関する構成は、本発明に直接関係しないので、ここでは詳細な説明が省略されている。
図4に示されるように、制御部90は、CPU91、ROM92、RAM93、EEPROM94、ASIC95を主とするマイクロコンピュータとして構成されている。
ROM92には、CPU91がプリンタ12の各種動作を制御するためのプログラムや、第1処理及び第2処理を実行するためのプログラム、インクカートリッジ30の種別と光センサ107,118の出力信号との対応を示すテーブルなどが格納されている。RAM93は、CPU91が前述されたプログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM94には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC95には、バス97を介して、CPU91、ROM92、RAM93、EEPROM94が相互通信可能に接続されている。また、ASIC95には、光センサ107,114,118が、各々出力する信号が伝達可能に接続されている。
各光センサ107,114,118は、受光部が受光した光量に応じたアナログの電気信号(電圧信号又は電流信号)を出力する。制御部90は、各光センサ107,114,118からの出力された信号の電気的なレベル(電圧値又は電流値)が所定の閾値以上の場合にHIレベル信号と判定し、所定の閾値未満の場合にLOWレベル信号と判定する。本実施形態では、各光センサ107,114,118から出力される信号は、各々の検知領域109,115,120において発光部から照射された光が遮断されている場合にLOWレベル信号と判定され、遮断されていない場合にHIレベル信号と判定される。
[インクカートリッジ30の装着動作]
以下、インクカートリッジ30がカートリッジケース110に装着される動作が説明される。
以下、インクカートリッジ30がカートリッジケース110に装着される動作が説明される。
図5(A)に示されるように、インクカートリッジ30がカートリッジケース110に対して装着向き50へ挿入されると、まず、第1突出部材75がロックレバー145の係合端146に当接する。これにより、ロックレバー145が反時計方向に回動し、係合端146が上方へ持ち上げられてロック姿勢からアンロック姿勢へ姿勢変化する。
図5(B)に示されるように、インクカートリッジ30が更に装着向き50へ移動されると、トリガー検知部85が光センサ114の検知領域115に進入する。これにより、光センサ114の出力信号のレベルが、HIからLOWに変化する(図7:T1)。つまり、制御部90がトリガー検知部85を検知する(図8:S1)。
制御部90は、トリガー検知部85を検知したタイミングで、第1処理を実行する(図8:S2)。ここでは、Bkインクを貯留するインクカートリッジ30がカートリッジケース110に挿入されており、Bkインクに対応して、第1突出部材75のリブ77に切欠き78が形成され、かつ第2突出部材76のリブ80に切欠き81が形成されている。したがって、制御部90がトリガー検知部85を検知したタイミングにおいて、光センサ107の出力信号のレベルが、LOWからHIに変化し、また、光センサ118の出力信号のレベルが、LOWからHIに変化する(図7)。制御部90は、これら光センサ107,118の出力信号を、ROM92に格納されているテーブルに照らし合わせて、挿入されているインクカートリッジ30に貯留されているインク色を判定する。ここでは、挿入されているインクカートリッジ30がBkインクを貯留するものと判定される。
インクカートリッジ30が更に装着向き50へ移動されると、トリガー検知部85が光センサ114の検知領域115を通過する。これにより、光センサ114の出力信号のレベルが、LOWからHIに変化する(図7)。また、第1突出部材75のリブ77に形成された切欠き78が光センサ107の検知領域109を通過し、第2突出部材76のリブ80に形成された切欠き81が光センサ118の検知領域120を通過する。これにより、光センサ107,118の各出力信号のレベルが、ともにLOWからHIに変化する(図7)。
図6に示されるように、インクカートリッジ30がカートリッジケース110の奥部まで挿入されて装着位置へ到達すると、残量検知部34の照射部34Cが光センサ114の検知領域115に進入する。新たなインクカートリッジ30においては、インク貯留室36に所定量以上のインクが貯留されているので、下位姿勢にあるセンサーアーム60の遮光板62によって検知領域115における光が遮断される。したがって、光センサ114の出力信号のレベルは、HIからLOWに変化する(図7:T2)。つまり、制御部90が残量検知部34を検知する(図8:S3)。
制御部90は、残量検知部34を検知したタイミングで、第2処理を実行する(図8:S4)。制御部90が残量検知部34を検知したタイミングにおいて、光センサ107の出力信号のレベルはHIに維持されたままであり、また、光センサ118の出力信号のレベルもHIに維持されたままである(図7)。制御部90は、これら光センサ107,118の出力信号が共にHIであることを条件として、インクカートリッジ30が装着位置にあると判定する。
インクカートリッジ30が装着位置に到達すると、突部43の係合面45がロックレバー145の係合端146を通り過ぎる。これにより、ロックレバー145の係合端が突部43によって支持されなくなるので、コイルバネ148の付勢によって、アンロック姿勢のロックレバー145がロック姿勢へ回動し、ロックレバー145の係合端146が突部43の係合面45と当接して、インクカートリッジ30が脱抜向き54に対して係止されて、装着位置に保持される。
前述されたように、カートリッジケース110にインクカートリッジ30が装着されると、インクニードル122がインク供給部72の貫通孔73に挿入されて、インク貯留室36に貯留されたインクが、インクチューブ20を通じて記録ヘッド21へ供給される。また、ロッド124が大気連通口71に挿入されて、インク貯留室36が大気開放される。
カートリッジケース110に装着されたインクカートリッジ30からインクが供給されて、インク貯留室36に貯留されたインクが所定量未満になると、センサーアーム60の遮光板62が下位姿勢から上位姿勢に姿勢変化する。これにより、光センサ114の出力信号がLOWからHIに変化するので、制御部90は、インク貯留室36のインク残量が少ないと判定する。
前述されたように、Bkインクを貯留するインクカートリッジ30においては、リブ77,80に切欠き78,81がそれぞれ設けられている。この切欠き78,81によって、第1処理において、光センサ107の出力信号のレベルがHIになり、また、光センサ118の出力信号のレベルがHIになる。この光センサ107,118の出力信号の組み合わせは、(HI,HI)、(HI,LOW)、(LOW,HI)、(LOW,LOW)の4通りが存在するので、(HI,HI)以外の3つの組み合わせ、つまり、(HI,LOW)、(LOW,HI)、(LOW,LOW)がC・M・Yの各インク色に割り当てられることによって、第1処理において4種別のインクカートリッジ30が判定される。
ところで、図6に示されるように、カートリッジケース110においてインクカートリッジ30が装着される内部空間の寸法は、インクカートリッジ30の挿入が容易となるように、インクカートリッジ30の外形寸法に対して若干大きく設定されている。したがって、同図に示されるように、カートリッジケース110の内部空間には、インクカートリッジ30に対して隙間98,99が生じて、カートリッジケース110において、インクカートリッジ30の姿勢が矢印106で示される方向へ若干がたつく。しかしながら、トリガー検知部85は、第1突出部材75と第2突出部材76との間に配置されているので、カートリッジケース110におけるインクカートリッジ30の姿勢変化が、トリガー検知部85と第1突出部材75又は第2突出部材76との位置関係に与える影響が小さい。
[本実施形態の作用効果]
前述されたように、トリガー検知部85が第1突出部材75と第2突出部材76との間に配置されており、トリガー検知部85が検知されたタイミングで、制御部90が第1処理を実行するので、カートリッジケース110におけるインクカートリッジ30の姿勢変化(がたつき)が、トリガー検知部85と第1突出部材75又は第2突出部材76との位置関係に与える影響を小さくすることができる。これにより、第1処理において、インクカートリッジ30に設けられたリブ77,80が正確に検知されて、インクカートリッジ30の種別が正確に識別される。
前述されたように、トリガー検知部85が第1突出部材75と第2突出部材76との間に配置されており、トリガー検知部85が検知されたタイミングで、制御部90が第1処理を実行するので、カートリッジケース110におけるインクカートリッジ30の姿勢変化(がたつき)が、トリガー検知部85と第1突出部材75又は第2突出部材76との位置関係に与える影響を小さくすることができる。これにより、第1処理において、インクカートリッジ30に設けられたリブ77,80が正確に検知されて、インクカートリッジ30の種別が正確に識別される。
また、残量検知部34とトリガー検知部85とが装着向き50に並列されており、これらが光センサ114によって順次検知されるので、残量検知部34及びトリガー検知部85に許容される装着向き50の寸法が小さい。このように、装着向き50に対して比較的小さな寸法で実現されるトリガー検知部85を、第1処理においてトリガとなる信号を発するものとし、設計寸法に比較的余裕のある第1突出部材75及び第2突出部材76を種別識別のための信号を発するものとすることによって、正確な第1処理が実現される。
同様に、第2処理において残量検知部34をトリガーとなる信号を発するものとし、設計寸法に比較的余裕のある第1突出部材75及び第2突出部材76をインクカートリッジ30の装着を判定するための信号を発するものとすることによって、正確な第2処理が実現される。
また、第1突出部材75及び第2突出部材76は、いずれも残量検知部34及びトリガー検知部85よりも装着向き50へ突出されているので、リブ77,80の各切欠き78,81と光センサ107,118との配置について、装着向き50の余裕が生じるので、光センサ114からトリガー信号が出力されるタイミングで、各切欠き78,81の有無に対応する光センサ107,118の各信号を出力させることが容易となる。また、光センサ107,118から出力される各信号を第2処理に利用することが容易となる。
また、インクカートリッジ30の前壁40に、大気連通口71及びインク供給部72が設けられているので、カートリッジケース110とインクカートリッジ30との連携に要する各部材が前壁40に集約される。
なお、本実施形態では、第1突出部材75及び第2突出部材76は、インクカートリッジ30の筐体に一体に形成されているが、第1突出部材75及び第2突出部材76はインクカートリッジ30の筐体に対して着脱可能に構成されてもよい。
また、本実施形態では、各インクカートリッジ30は、貯留されるインク色が異なるものであり、このインク色の違いが第1処理において判定される態様が例示されているが、第1処理は、例えば、初期インク量が異なるインクカートリッジ30を種別判定するものであってもよい。初期インク量が判定できることによって、プリンタ11によるインク残量が正確に表示され得る。
また、第1処理は、インクの組成が異なるインクカートリッジ30を種別判定するものであってもよい。インクの組成とは、例えば、顔料系のインク、染料系のインク、寒冷地向けに組成されたインク、熱帯地向けに組成されたインクなどである、インクの組成が変わると、インクの粘度や表面張力が変わる。よって、インクの組成が変われば、記録ヘッド21におけるインク吐出の制御も変更する必要がある。インクの組成が判定できることによって、プリンタ11において、最適な吐出制御がなされて画像記録が行われる。
また、第1処理は、インクの製造地が異なるインクカートリッジ30を種別判定するものであってもよい。この製造地に関する情報は、制御部90に記憶される。仮に、市場において品質上の問題が発生して、複合機10が製造元に輸送されたときに、制御部90に記憶された情報に基づいて、その複合機10に対して使用されたインクの製造地を知ることができる。これにより、品質上の問題の解明が推進される。
また、第1処理は、インクの製造時期が異なるインクカートリッジ30を種別判定するものであってもよい。この製造地に関する情報は、制御部90に記憶される。仮に、市場において品質上の問題が発生して、複合機10が製造元に輸送されたときに、制御部90に記憶された情報に基づいて、その複合機10に対して使用されたインクの製造時期を知ることができる。これにより、品質上の問題の解明が推進される。
また、第1処理は、一般ユーザ用のインクカートリッジ30とメンテナンス作業員用のインクカートリッジ30とを種別判定するものであってもよい。このメンテナンス作業員は、複合機10の補修が可能な人員である。このような人員は、複合機10の補修のために特別な操作を行うことがあり得るので、メンテナンス作業員用のインクカートリッジ30がプリンタ部11に装着されたときには、例えば、大容量のインクを用いたパージなど、一般ユーザでは行い得ない特別な操作が制御部90において許可される。
また、第1処理は、空気の溶存のしやすさが異なるインクを貯留するインクカートリッジ30を種別判定するものであってもよい。空気が溶存し難いインクであれば、インク貯留室36が脱気されない。逆に、空気が溶存しやすいインクであれば、インク貯留室36が脱気される。このようなインク貯留室36の状態の違いが判定されることによって、記録ヘッド21のメンテナンスプログラムが変更される。
また、リブ77,80やトリガー検知部85は、光センサ107,114,118の発光部から照射される光を遮断するものとしたが、これらは、必ずしも各光センサ107,114,118において発光部から受光部に到達する光量を完全に遮断する必要はなく、例えば、発光部から受光部へ向かって照射された光の全部又は一部を反射又は回折するなど、光の向きを変えて受光素子に至る光量を遮断又は低下させたり、磨りガラスや絞りのような部材によって光を減衰させたりして、受光部が受光する光量をある程度以下とするものであってもよい。
また、本実施形態では、トリガー検知部85と切欠き78,81とは、高さ方向52において同一直線上に配置されて、同じタイミングで光センサ107,108に検知されるが、切欠き78,81の配置は、必ずしも同時に検出される位置関係に限定されず、トリガー検知部85により光センサ114の信号が変化される複数のタイミングにおいて、順次検知されるように切欠き78,81が配置されてもよい。
[変形例]
以下、前述された実施形態の変形例が説明される。図9に示されているように、この変形例では、インクカートリッジ30が、インク貯留室36を有するカートリッジ本体31と、カートリッジ本体31における装着向き50の前側を覆うカバー32と、から構成されている。
以下、前述された実施形態の変形例が説明される。図9に示されているように、この変形例では、インクカートリッジ30が、インク貯留室36を有するカートリッジ本体31と、カートリッジ本体31における装着向き50の前側を覆うカバー32と、から構成されている。
カートリッジ本体31は、第1突出部材75、第2突出部材76及びトリガー検知部85が設けられていないことの他は、前述されたインクカートリッジ30と同様の構成である。したがって、幅方向51に細い薄平な略直方体形状の外形であり、その内部空間にインク貯留室36を有する。また、カートリッジ本体31の装着向き50の前側には、インク貯留室36と連続する残量検知部34、大気連通口71及びインク供給部72が設けられている。これらの構成は、前述された実施形態と同様なので、ここでは詳細な説明が省略される。
カバー32は、カートリッジ本体31の装着向き50の前側部分を覆う中空の箱形状である。カバー32は、カートリッジ本体31の外壁に沿って、装着向き50に沿った方向へスライド可能である。各図には現れていないが、カバー32は、カートリッジ本体31から装着向き50へ所定の距離だけ離れた位置においてカートリッジ本体31に係止され、そのスライド範囲が規制されている。また、カートリッジ本体31とカバー32との間にはコイルバネ37,38が介設されており、このコイルバネ37,38によって、カバー32が、カートリッジ本体31から離れる向きへ付勢されている。
カバー32における装着向き50の前側には、前述と同様の第1突出部材75、第2突出部材76及びトリガー検知部85が設けられている。これらは前述された実施形態と同様なので、ここでは詳細な説明が省略される。トリガー検知部85より脱抜向き54には、幅方向51に貫通される開口33が形成されている。カバー32がカートリッジ本体31に最も接近したとき、この開口33に対応する位置へ残量検知部34が進入する。カバー32がカートリッジ本体31から離れると、残量検知部34が開口33に対応する位置から外れる。この開口33は、光センサ114の光を透過させる。
各図には現れていないが、カバー32における装着向き50の前側には、大気連通口71及びインク供給部72に対応する位置に、ロッド124が挿通可能な貫通孔と、連結部121及びインクニードル122が挿通可能な貫通孔とがそれぞれ形成されている。これら貫通孔を通じて、ロッド124が大気連通口71にアクセスされ、連結部121及びインクニードル122がインク供給部72にアクセスされる。
前述された実施形態と同様にして、インクカートリッジ30がカートリッジケース110に装着されると、トリガー検知部85が光センサ114の検知領域115に進入した後(図10:T3)、残量検知部34の照射部34Cが光センサ114の検知領域115に進入する(図10:T4)。この間において、カバー32の装着向き50の前側がカートリッジケース110の奥壁117に当接する。
前述されたように、カバー32の開口33に残量検知部34が進入するには、カバー32の装着向き50の前側がカートリッジケース110の奥壁117に当接した後、カートリッジ本体31とカバー32とが最も接近するまで、さらにカートリッジ本体31が装着向き50へ移動される必要がある。これにより、トリガー検知部85が光センサ114に検知されてから、残量検知部34が光センサ114に検知されるまでのストロークSが長くなる(図10参照)。
これにより、カートリッジケース110にインクカートリッジ30が装着される速度が速くなったとしても、第1処理と第2処理とにある程度の時間差が生じて、制御部90において第1処理と第2処理とが確実に実行される。
また、カートリッジケース110に装着されていない状況において、インクカートリッジ30が落下されたり、他の部材に衝突されたりしても、カバー32によって、インクカートリッジ本体の装着向き50の前側が保護される。つまり、大気連通口72のシールが破断されたり、インク口供給部72や残量検知部34が破損されたりすることが防止される。
30・・・インクカートリッジ
31・・・カートリッジ本体
32・・・カバー
72・・・インク供給部
75・・・第1突出部材(第1被検知部)
76・・・第2突出部材(第2被検知部)
85・・・トリガー検知部(第3被検知部)
90・・・制御部(制御手段)
100・・・インク供給装置
107・・・光センサ(第1センサ)
110・・・カートリッジケース(カートリッジ装着部)
114・・・光センサ(第3センサ)
118・・・光センサ(第2センサ)
34・・・残量検知部(第4被検知部)
31・・・カートリッジ本体
32・・・カバー
72・・・インク供給部
75・・・第1突出部材(第1被検知部)
76・・・第2突出部材(第2被検知部)
85・・・トリガー検知部(第3被検知部)
90・・・制御部(制御手段)
100・・・インク供給装置
107・・・光センサ(第1センサ)
110・・・カートリッジケース(カートリッジ装着部)
114・・・光センサ(第3センサ)
118・・・光センサ(第2センサ)
34・・・残量検知部(第4被検知部)
Claims (11)
- 装着向きへインクカートリッジが挿入されることによって当該インクカートリッジが装着可能であるカートリッジ装着部を備えたインク供給装置であって、
上記インクカートリッジは、
上記カートリッジ装着部への装着姿勢における装着向きの前側であって上側に設けられた第1被検知部と、
上記装着姿勢における装着向きの前側であって下側に設けられた第2被検知部と、
上記装着姿勢における装着向きの前側であって上記第1被検知部と上記第2被検知部との間に配置された第3被検知部と、を具備し、
上記カートリッジ装着部は、
上記第1被検知部を検知したことに基づいて、第1検知情報を出力する第1センサと、
上記第2被検知部を検知したことに基づいて、第2検知情報を出力する第2センサと、
上記第3被検知部を検知したことに基づいて、第3検知情報を出力する第3センサと、
上記インクカートリッジが上記カートリッジ装着部に装着される過程で、上記第3検知情報が出力されたときに、上記第1検知情報及び上記第2検知情報に基づいて上記カートリッジを識別する第1処理を実行する制御手段と、を具備するインク供給装置。 - 上記インクカートリッジは、上記装着姿勢における上記第3被検知部と同じ上下方向の位置であって当該第3被検知部より装着向きの後側に第4被検知部を有し、
上記第3センサは、上記第4被検知部を検知したことに基づいて、第4検知情報を出力するものであり、
上記制御手段は、上記インクカートリッジが上記カートリッジ装着部に装着される過程で、上記第4検知情報が出力されたときに、上記第1検知情報及び上記第2検知情報に基づいて上記カートリッジ装着部の装着位置に上記インクカートリッジが到達したことを判定する第2処理を実行するものである請求項1に記載のインク供給装置。 - 上記第1被検知部は、上記装着向き前側の基準面から上記装着向きへ突出された第1突出部に設けられており、
上記第2被検知部は、上記装着向き前側の基準面から上記装着向きへ突出された第2突出部に設けられており、
上記第3被検知部は、上記装着向き前側の基準面から上記装着向きへ突出された第3突出部に設けられている請求項1又は2に記載のインク供給装置。 - 上記第1突出部及び上記第2突出部は、上記第3突出部よりも上記装着向きへ突出されたものである請求項3に記載のインク供給装置。
- 上記第4被検知部は、当該インクカートリッジ内のインクの残量を判定するための被検知部として兼用されるものである請求項3に記載のインク供給装置。
- 上記第1突出部及び上記第2突出部は、インクを貯留するカートリッジ本体に対して着脱可能である請求項3に記載のインク供給装置。
- 上記インクカートリッジは、インクを貯留するカートリッジ本体と、当該カートリッジ本体における上記装着向きの前側を覆うカバーと、を有し、
上記第1被検知部、上記第2被検知部及び上記第3被検知部は、上記カバーに設けられたものである請求項1から6のいずれかに記載のインク供給装置。 - 上記インクカートリッジは、
上記装着姿勢における装着向きの前側であって上記第1被検知部と上記第2被検知部との間に配置されて、当該インクカートリッジ内のインクを外部へ供給するインク供給部を更に具備するものである請求項1から7のいずれかに記載のインク供給装置。 - 上記第1センサ、上記第2センサ、及び上記第3センサは、光を受光可能な受光部と該受光部へ向けて光を発光する発光部とを有し、上記発光部から上記受光部に至る光路に、対応する上記第1突出部、上記第2突出部、又は上記第3突出部のいずれかが進入されて受光量が変化することにより、それらを検知するものである請求項1から8のいずれかに記載のインク供給装置。
- 上記第1被検知部、上記第2被検知部及び上記第3被検知部は、上記インクカートリッジが上記カートリッジ装着部に装着される装着過程において、対応する上記第1センサ、上記第2センサ又は上記第3センサのいずれかの上記光路に進入して、上記受光部に到達する光の光量を調整するものである請求項7に記載のインク供給装置。
- 上記第1センサ及び上記第2センサは、上記インクカートリッジが上記カートリッジ装着部に対して装着位置に配置されたときに、対応する上記第1被検知部又は上記第2被検知部を検出可能な位置に配置されている請求項9又は10に記載のインク供給装置。
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