JP3161111U - インクカートリッジ及び一組のインクカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】種類を確実に且つ正確に判定するインクカートリッジを提供する。【解決手段】カートリッジ装着部276には各色に対応するケース280が設けられている。このケース280には、発光部及び受光部を有し、インクカートリッジ10aが装着されたときに残量検知可能な光センサ230と、発光部及び受光部を有し、所定位置に到達したときを検知する光センサ235とを備えている。そして、ケース280にインクカートリッジ10aが挿入される過程において、所定位置に到達すると、被検出部185,186が光センサ235の光路を遮断したとき、ブリッジ部189が光センサ230の光路を遮断しないか、遮断する。さらに、インクカートリッジ10aが装着された状態において、インク量に基づいて、検出窓140が光センサ230の光路を遮断しないか、遮断する。【選択図】図13

Description

本考案は、インクジェット方式の記録装置に装着されるインクカートリッジ及び一組のインクカートリッジに関する。
従来、インクを用いて記録用紙(被記録媒体)に画像を記録するインクジェット記録装置(以下「記録装置」と略称する。)が広く知られている。記録装置は、インクジェット方式の記録ヘッドを備える。記録ヘッドは、該記録ヘッドに供給されたインクを記録用紙へ向けてノズルから選択的に噴出する。これにより、記録用紙に画像が記録される。記録装置は、インクカートリッジが装着される装着部を備える。インクカートリッジは、上記装着部に着脱可能に設けられる。上記装着部にインクカートリッジが奥まで挿入されることにより、インクカートリッジが装着部に装着されて、インクカートリッジ内のインクが記録ヘッドへ供給可能となる。
上記記録装置の一例として、特許文献1には、インクカートリッジに設けられたフラグ部材の各フラグの位置をキャリッジの移動方向に沿って変えておくことで、インクカートリッジ内のインクの種類や特性等を類別することが可能な記録装置が開示されている。また、上記インクカートリッジの一例として、特許文献2には、インクカートリッジの種類情報を保持するインクカートリッジが開示されている。
特開平3−213349号公報 特開2005−28614号公報
ところで、キャリッジは一定の速度で移動するものの、作業者がインクカートリッジを記録装置に挿入する速度は常に一定とは限らない。例えば、作業者が異なれば、上記装着部への挿入速度に差が生じる場合がある。また、同一作業者であっても、常に同じ挿入速度でインクカートリッジを挿入できるとは限らない。前掲の各特許文献に記載にされた記録装置或いはインクカートリッジでは、このように挿入速度が異なる場合に、インクカートリッジの種類を誤って検知するおそれがある。また、作業者が何らかの理由で、インクカートリッジが完全に装着される前に該インクカートリッジを抜き差しすると、インクカートリッジの種類を正確に判定することができなくなるという問題もある。
そこで、本考案は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、インクカートリッジを確実に且つ正確に判定することが可能な手段を提供することにある。
本考案は、第1発光部及び第1受光部を有し、インクカートリッジが装着されたときに残量検知可能な第1光学センサと、第2発光部及び第2受光部を有し、所定位置に到達したときを検知する第2光学センサと、を備えた記録装置に装着可能なインクカートリッジであって、インクカートリッジの前壁から離れる挿入向きへ突出する第3遮光/光路変更部と、インクカートリッジが挿入される過程において所定位置に到達して上記第3遮光/光路変更部が上記第2光学センサの光路を遮断したとき、上記第1光学センサの光路を遮断しないか、上記第1光学センサの光路を遮断する第2遮光/光路変更部と、インクカートリッジが装着された状態において、インク量に基づいて、上記第1光学センサの光路を遮断しないか、上記第1光学センサの光路を遮断する残量検知部と、を備えたものである。
上記残量検知部は、上記第2遮光/光路変更部及び上記第3遮光/光路変更部に対して挿入向きに沿って相対的に移動可能であってもよい。
上記インクカートリッジは、少なくともインクを貯留するインク室を規定する本体を有し、上記残量検知部は、上記インク室のインク量に基づいて、上記第1光学センサの光路を遮断しない位置に位置するか、上記第1光学センサの光路を遮断する位置に位置するものであってもよい。
上記残量検知部は、上記本体に設けられており、上記本体に対して挿入向きに沿って相対的に移動可能であり、上記第2遮光/光路変更部及び上記第3遮光/光路変更部を有する可動部材と、その一端が上記本体に取り付けられ、その他端が上記可動部材に取り付けられた弾性部材と、を備えたものであってもよい。
上記弾性部材は、上記可動部材を上記本体から離れる向きへ付勢するものであってもよい。
上記本体は、挿入向きの前側に配置された前面と、当該前面と反対側の後面と、当該前面と当該後面とに渡って延びる上面及び下面と、当該前面、後面、上面及び底面に渡って延びる一対の側面と、を含み、上記可動部材は、上記本体の前面と対向する前壁と、上記本体の上面を覆う上壁と、上記本体の下面を覆う下壁と、上記本体の一対の側面をそれぞれ覆う一対の側壁と、を有するものであってもよい。
上記本体の前面に、インク供給部が設けられており、上記可動部材の前壁に、開口が設けられており、上記可動部材の前壁が上記本体の前面に近接する向きに移動されることによって、上記インク供給部が上記開口を通じて、上記可動部材の外側へ露出されるものであってもよい。
上記本体の前面に、透光性を有する上記残量検知部が上記インク室から離れる向きへ突出されており、上記可動部材に切り欠きが形成されており、上記残量検知部の内部空間は上記インク室と通じており、上記可動部材の前壁が上記本体の前面に近接する向きへ移動されることによって、上記残量検知部が上記切り欠きを通じて、上記可動部材の外側へ露出されるものであってもよい。
上記残量検知部の内部空間に、遮光部材が配置されており、上記遮光部材は、上記インク室のインク量に基づいて、上記残量検知部の内部空間を移動可能であってもよい。
上記第3遮光/光路変更部は、上記本体の前面上端部に配置され、上記インク供給部は、上記本体の前面下端部に配置され、上記残量検知部及び上記第2遮光/光路変更部は、上記第3遮光/光路変更部と上記インク供給部との間に、挿入向きに沿って並んで配置されたものであってもよい。
本考案は、第1発光部及び第1受光部を有し、インクカートリッジが装着されたときに残量検知可能な第1光学センサと、第2発光部及び第2受光部を有し、所定位置に到達したときを検知する第2光学センサと、を備えた記録装置に装着可能な一組のインクカートリッジであって、インクカートリッジの前壁から離れる挿入向きへ突出する第3遮光/光路変更部と、インクカートリッジが挿入される過程において所定位置に到達して上記第3遮光/光路変更部が上記第2光学センサの光路を遮断したとき、上記第1光学センサの光路を遮断しない位置、又は上記第1光学センサの光路を遮断する位置に選択的に配置された第2遮光/光路変更部と、インクカートリッジが装着された状態において、インク量に基づいて、上記第1光学センサの光路を遮断しないか、上記第1光学センサの光路を遮断する残量検知部と、をそれぞれ備えたものである。
上記各残量検知部は、上記第2遮光/光路変更部及び上記第3遮光/光路変更部に対して挿入向きに沿って相対的に移動可能であってもよい。
少なくともインクを貯留するインク室を規定する本体をそれぞれ有し、上記各残量検知部は、上記インク室のインク量に基づいて、上記第1光学センサの光路を遮断しない位置に位置するか、上記第1光学センサの光路を遮断する位置に位置するものであってもよい。
上記各残量検知部は、上記各本体にそれぞれ設けられており、上記各本体に対して挿入向きに沿って相対的に移動可能であり、上記第2遮光/光路変更部及び上記第3遮光/光路変更部を有する可動部材と、その一端が上記本体に取り付けられ、その他端が上記可動部材に取り付けられた弾性部材と、をそれぞれ備えたものであってもよい。
上記各弾性部材は、上記各可動部材を上記本体から離れる向きへそれぞれ付勢するものであってもよい。
上記各本体は、挿入向きの前側に配置された前面と、当該前面と反対側の後面と、当該前面と当該後面とに渡って延びる上面及び下面と、当該前面、後面、上面及び底面に渡って延びる一対の側面と、それぞれを含み、上記各可動部材は、上記本体の前面と対向する前壁と、上記本体の上面を覆う上壁と、上記本体の下面を覆う下壁と、上記本体の一対の側面をそれぞれ覆う一対の側壁と、をそれぞれ有するものであってもよい。
上記各本体の前面に、インク供給部がそれぞれ設けられており、上記各可動部材の前壁に、開口がそれぞれ設けられており、上記各可動部材の前壁が上記各本体の前面に近接する向きに移動されることによって、上記各インク供給部が上記各開口を通じて、上記各可動部材の外側へ露出されるものであってもよい。
上記各本体の前面に、透光性を有する上記残量検知部が上記各インク室から離れる向きへそれぞれ突出されており、上記各可動部材に切り欠きがそれぞれ形成されており、上記各残量検知部の内部空間は上記各インク室とそれぞれ通じており、上記各可動部材の前壁が上記各本体の前面に近接する向きへ移動されることによって、上記各残量検知部が上記各切り欠きを通じて、上記各可動部材の外側へそれぞれ露出されるものであってもよい。
上記各残量検知部の内部空間に、遮光部材がそれぞれ配置されており、上記各遮光部材は、上記各インク室のインク量に基づいて、上記各残量検知部の内部空間をそれぞれ移動可能であってもよい。
上記各第3遮光/光路変更部は、上記各本体の前面上端部にそれぞれ配置され、上記各インク供給部は、上記各本体の前面下端部にそれぞれ配置され、上記各残量検知部及び上記各第2遮光/光路変更部は、上記各第3遮光/光路変更部と上記各インク供給部との間に、挿入向きに沿って並んでそれぞれ配置されたものであってもよい。
本考案によれば、装着部に装着されるインクカートリッジを確実に且つ正確に判定することができる。
図1は、記録装置250の内部機構を示す模式断面図である。 図2は、本考案の実施形態に係るインクカートリッジ10aの外観形状を示す斜視図である。 図3は、インクカートリッジ10aの側面図である。 図4は、本体20の外観形状を示す斜視図であり、(a)には、本体20の前面41側から見た斜視図が示されており、(b)には、本体20の後面42側から見た斜視図が示されている。 図5は、本体20の側面図である。 図6は、図4における切断線VI−VIの断面図である。 図7は、本体20の前面31側の断面構造を詳細に示す部分拡大図である。 図8は、図1(a)における切断線VIII−VIIIの断面図である。 図9は、図1(b)における切断線IX−IXの断面図である。 図10は、インクカートリッジ10aの要部の拡大断面図であり、(a)には、図8における囲み部分Xa(第1カバー21の上部付近)の断面構造が詳細に示されており、(b)には、図8における囲み部分Xb(第1カバー21の下部付近)の断面構造が詳細に示されている。 図11は、インクカートリッジ10bの第1カバー21の構成を示す図であり、(a)に斜視図が示されており、(b)に側面図が示されている。 図12は、カートリッジ装着部276の構成を模式的に示す縦断面図である。 図13は、インクカートリッジ10aがケース280に装着される過程を示す模式断面図である。 図14は、インクカートリッジ10aがケース280に装着される過程を示す模式断面図である。 図15は、インクカートリッジ10aがケース280に装着される過程を示す模式断面図である。 図16は、主制御部200の構成の概略を示すブロック図である。 図17は、光センサ230,235の出力信号を示す波形図であり、(a)には、光センサ235の出力波形が示されており、(b)には、インクカートリッジ10aが挿入されたときの光センサ230の出力波形が示されており、(c)には、インクカートリッジ10bが挿入されたときの光センサ230の出力波形が示されている。 図18は、主制御部200によって行われる判定処理の手順の一例を示すフローチャートである。
以下、適宜図面を参照して本考案の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態は本考案を具体化した一例にすぎず、本考案の要旨を変更しない範囲で、実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
まず、図1を参照して、本考案のインクカートリッジ判定装置の一例であるインクジェット方式の記録装置250の概略構成及びその動作について説明する。ここに、図1は、記録装置250の内部機構を示す模式断面図である。
記録装置250は、複数色のインク、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の4色のインクを用いてカラー画像或いはモノクロ画像を記録用紙に記録するものである。図1に示されるように、記録装置250は、大別して、給紙装置252、搬送装置253、記録ユニット254、カートリッジ装着部276(本考案の装着部の一例)を備える。記録装置250の底面に、給紙トレイ257が設けられている。給紙トレイ257に積載された記録用紙は、給紙装置252によって搬送路259へ送給される。
搬送路259に搬送装置253が配設されている。搬送装置253は、搬送ローラ対261と搬送ローラ対262とを有する。搬送ローラ対261は、記録ユニット254の搬送方向上流側(図1の紙面右側)に設けられている。また、搬送ローラ対262は、記録ユニット254の搬送方向下流側(図1の紙面左側)に設けられている。
搬送路259に送給された記録用紙は、搬送ローラ対261によってプラテン264へ向けて搬送される。プラテン264の上方に記録ユニット254が配設されている。この記録ユニット254によって、プラテン264上を通過する記録用紙に画像が記録される。プラテン264を通過した記録用紙は、搬送ローラ対262によって、搬送路259の最下流側に設けられた排紙トレイ258に排出される。
記録ユニット254は、その筐体を兼ねるキャリッジ266と、記録ヘッド272とを備える。記録ヘッド272は、サブタンク268と、ヘッド制御基板270と、ノズル274とを備える。キャリッジ266は、図示しない支持レールなどによって図1の紙面に垂直な方向にスライド可能に支持されている。サブタンク268には、ノズル274へ供給されるインクが貯留される。ヘッド制御基板270に画像信号が入力されると、該画像信号に基づいて、ノズル274から記録用紙に向けてインクが吐出される。なお、記録装置250には、当該装置を統括的に制御する主制御部200(図16参照)が設けられており、上記画像信号は、上記主制御部200から出力されてヘッド制御基板270へ入力される。
カートリッジ装着部276にインクカートリッジ10が装着される。カートリッジ装着部276には、各インクカートリッジ10それぞれに対応するケース280が設けられている。本実施形態では、4色のインクに対応して4つのケース280が設けられている。インクカートリッジ10は、カートリッジ装着部276に対して着脱可能に構成されている。インクカートリッジ10は、インク室100を備えた本体20(本考案の本体に相当)を有する。インク室100内のインクは、インクチューブ278を通じて、インク室100から記録ヘッド272へ供給される。
ところで、同じ色のインクを収容するインクカートリッジ10であっても、市場においては、インク容量の異なる2種類のインクカートリッジ10a,10bが流通している。本実施形態に係る記録装置250は、カートリッジ装着部276に設けられた一つのケース280に2種類のインクカートリッジ10a,10bのいずれも装着可能に構成されている。また、記録装置250では、いずれの種類のインクカートリッジ10が装着されたかを判定することが可能となっている。詳細については後述するが、上記判定は、記録装置250が備える主制御部200(図16参照)によって行われる。以下、インクカートリッジ10の種類(インクカートリッジ10a,10b)を判定する処理(判定処理)を具現化する各構成要素、及び上記判定処理の手順について詳細に説明する。なお、インクカートリッジ10aが本考案の第1インクカートリッジに相当し、インクカートリッジ10bが本考案の第2インクカートリッジに相当する。
まず、図2から図10を参照して、記録装置250に装着されるインクカートリッジ10aについて説明する。なお、インクカートリッジ10aとインクカートリッジ10bとは、後述する第1カバー21の被検知部の形態が異なる点が相違し、その他の構成は共通している。構成の相違点については後段で詳述する。
図2は、インクカートリッジ10aの外観構成を示す斜視図である。図3は、インクカートリッジ10aの側面図である。図2及び図3に示されるように、インクカートリッジ10aは、扁平形状の略六面体として構成されている。詳細には、インクカートリッジ10aは、幅方向(矢印31の方向)に細く、高さ方向(矢印32の方向)及び奥行き方向(矢印33の方向)が上記幅方向よりも長い略直方体形状に形成されている。
インクカートリッジ10aは、大別して、本体20(図3参照)と、第1カバー21(本考案の可動部材に相当)と、第2カバー22と、コイルバネ23、24(図8参照)とを備えている。インクカートリッジ10aの外装は第1カバー21及び第2カバー22で構成されている。本体20は、内部にインクが収容されるインク室100が形成されている。この本体20は、各カバー21,22で覆い隠されている。なお、本実施形態では、本体20、第1カバー21及び第2カバー22は樹脂材料により構成されている。例えば、樹脂材料としては、ナイロン、ポリエチレンやポリプロピレンなどが該当する。
インクカートリッジ10aは、図2及び図3に示された起立状態、つまり、図中の下側の面を底面とし、図中の上側の面を上面として記録装置250に対して矢印30(図2及び図3参照)で示される方向(以下「挿入方向30」と称する。)に挿入される。
第1カバー21及び第2カバー22は、本体20の略全体を覆う。詳細には、本体20の挿入方向30の前方側の部分(以下「前方部」と称する。)20a(図4参照)が第1カバー21によって覆われ、本体20の挿入方向の後方側の部分(以下「後方部」と称する。)20b(図4参照)が第2カバー22によって覆われる。これにより、本体20の前方側が第1カバー21によって保護され、本体20の後方側が第2カバー22によって保護される。
本実施形態では、第1カバー21は、本体20に対して奥行き方向(矢印33の方向)へスライドするように設けられている。図2(a)及び図3(a)には、第1カバー21が本体20の前面41に最も近づけられた第2位置にスライドされた状態が示されており、図2(b)及び図3(b)には、第1カバー21が本体20の前面41から最も離された第1位置にスライドされた状態が示されている。図2及び図3に示されるように、第1カバー21が上記第2位置にスライドされることによって、後述の大気連通バルブ80のロッド84が押圧され、且つ、インク供給バルブ90が外部へ露出される。また、第1カバー21が上記第1位置にスライドされることによって、大気連通バルブ80のロッド84が元の状態に復帰し、インク供給バルブ90が第1カバー21内に没入される。なお、第1カバー21の構成及び第1カバー21をスライドさせる機構については後段で詳細に説明する。
図4から図7を参照して、本体20について説明する。ここに、図4は、本体20の外観形状を示す斜視図であり、(a)には、本体20の前面41側から見た斜視図が示されており、(b)には、本体20の後面42側から見た斜視図が示されている。図5は、本体20の側面図である。図6は、図4における切断線VI−VIの断面図である。図7は、本体20の前面31側の断面構造を詳細に示す部分拡大図である。
図4に示されるように、本体20は、インクカートリッジ10aと概ね同形状の外形を呈しており、扁平形状の略六面体として構成されている。本体20は、図4に示された起立状態で、記録装置250のカートリッジ装着部276(図12参照)に装着される。なお、本実施形態では、図4から図6に示されるように、本体20において、挿入方向30の前方側の面を前面41、挿入方向30の後方側の面を後面42、鉛直上方側の面を上面43、鉛直下方側の面を下面44とする。また、前面41、後面42、上面43、下面44それぞれに隣接し、互いに対向する2つの面を側面45,46とする。後面42から見て左側が左側面45であり、右側が右側面46である。本実施形態では、一対の側面45,46が本体20において最大面積となっている。
本体20は、大別して、フレーム50と、アーム70と、大気連通バルブ80と、インク供給バルブ90と、図示しない透明なフィルムとにより構成されている。フレーム50の両側面(図4の左右の2面)に上記フィルムが溶着される。これにより、フレーム50と上記フィルムとにより囲まれた内部に、インクを収容することが可能なインク室100が形成される。なお、図4及び図5では、上記フィルムが省略されている。
フレーム50は、本体20の筐体を構成する部材であり、本体20の六面41〜46を形成する。したがって、本体20の六面41〜46は、フレーム50の六面に一致する。以下において、本体20の各面に付された符号を用いてフレーム50の各面を示す。
フレーム50は、透光性のある透明又は半透明の樹脂材料で構成されており、例えば、樹脂材料を射出成形することにより得られる。樹脂材料としては、ポリアセタールやナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが該当する。
図4及び図5に示されるように、フレーム50は、外周壁51と、複数の内壁52とを備える。内壁52は、外周壁51の内側に配設されている。外周壁51及び内壁52は、フレーム50として一体に形成されている。外周壁51及び内壁52は、本体20の左側面45から右側面46に渡って設けられている。外周壁51は、内部に空間を形成するように、前面41、上面43、後面42、下面44に概ね沿って環状に配設されている。これにより、フレーム50の左側面45に開口57aが形成され、右側面46に開口57bが形成される。
フレーム50の側面45,46それぞれに、透明な樹脂で構成された薄肉状のフィルム(不図示)が貼り付けられる。上記フィルムは、外周壁51の側面45,46側の外縁部分に、周知の熱溶着法によって溶着される。上記フィルムによって開口57a及び開口57bが閉塞される。これにより、外周壁51と上記フィルムとによって囲まれた空間がインク室100として区画される。このように区画されたインク室100にインクが収容される。なお、本実施形態では、フレーム50と上記フィルタとによってインク室100が形成されるが、例えば、フレーム50自体を直方体の容器状に形成することによってその内部にインク室100を形成することもできる。
内壁52は、外周壁51で囲まれた領域内に配設されている。この内壁52の側面45,46側の外縁部分にも上記フィルムが溶着される。これにより、上記フィルムの弛みを抑制することができる。また、第1カバー21及び第2カバー22が本体20側に変形したとしても、内壁52によって第1カバー21及び第2カバー22の変形が規制される。これにより、本体20や上記フィルムの破損を防止することができる。
図4及び図6に示されるように、フレーム50の後面42にインク注入部150が形成されている。インク注入部150は、後面42からインク室100側に穿設された略円筒状の孔である。インク注入部150は、インク室100に連通している。このインク注入部150は、インクをインク室100に注入するためのものであり、インク注入部150を通じてインクがインク室100へ流入する。インク注入部150は、後面42の下端付近においてフレーム50と一体に形成されている。
フレーム50の前面41には、検知窓140(本考案の残量検知部に相当)が形成されている。検知窓140は、インク室100に収容されているインクの量を視覚的或いは光学的に検知するためのものである。検知窓140は、フレーム50に一体に形成されている。したがって、検知窓140は、フレーム50と同じ材質、つまり、透光性のある透明又は半透明の樹脂材料で構成されている。そのため、検知窓140は、外部からの光を透過することができる。なお、検知窓140には、記録装置250に取り付けられたフォトインタラプタなどの光センサによって光が照射される。光センサは、発光素子及び受光素子を有する。本実施形態では、上記発光素子から出射された光が側壁140b(図4参照)に照射され、側壁140bを透過した光が上記受光素子によって受光される。
検知窓140は、本体20の前面41の中段付近から本体20の外部へ向けて突設されてる。つまり、検知窓140は、インク室100とは反対側の方向(図5及び図6の左向き)へ突出するように設けられている。この検知窓140は、図示されるように、略矩形状の5つの壁面で区画され、内部が中空状の略箱状に形成されている。具体的には、検知窓140は、前面41に平行で、この前面41から外向きに所定距離だけ離間した矩形状の前壁140aと、この前壁140aの幅方向の二辺を含む一対の側壁140bと、前壁140aの上辺を含む上壁140cと、前壁140aの下辺を含む下壁140dとにより区画されている。なお、前壁140aの幅(図4の矢印31方向の寸法)は、前面51の幅よりも小さく形成されている。
図6に示されるように、検知窓140の内部には、前壁140a、側壁140b、上壁140c及び下壁140dによって囲まれた空間142が形成されている。検知窓140のインク室100側には壁は設けられておらず、空間142がインク室100へ連続して通じている。この空間142に、アーム70のインジケータ部72が進入或いは退出する。なお、図4から図6には、インジケータ部72が空間142に進入した姿勢が示されている。
アーム70は、インク室100に収容されたインクの液量を検知するための部材である。アーム70の一方端に、空間142に進入或いは退出されるインジケータ部72が設けられている。アーム70の他方端にフロート部73が設けられている。このアーム70は、外周壁51の幅方向(矢印31の方向)の中心に立設されたリブ74に揺動可能に支持されている。フロート部73は、例えば、内部が中空状に形成されており、インクなどの液体に対して浮力を有する浮力体の役割を担っている。したがって、フロート部73は、インク量の増減に応じて上下に変位する。これにより、フロート部73の変位に応じてアーム70が回動する。リブ74は、前面41及び下面44で形成されるコーナー付近の外周壁51に設けられている。このリブ74に、アーム70を軸支する支持部77(図6参照)が形成されている。
アーム70は、インク室100内に十分な量のインクが収容されている場合は、図4及び図5に示されるようにインジケータ部72が空間142に進入した姿勢を維持する。具体的には、インジケータ部72が検知窓140に進入して、下壁140dに当接することにより、その姿勢が維持される。一方、インクが所定量未満になるとフロート部73が下降して、インジケータ部72が空間142から退出する。このようにアーム70が動作するため、空間142におけるインジケータ部72の有無を検知窓140の外部からフォトインタラプタなどの光センサで監視することで、インク室100内のインクの液量が一定量あるかどうかを検知することができる。
図7に示されるように、フレーム50の前面41の上部、言い換えれば、検知窓140の上方に、円形の開口82が設けられている。開口82に連続してフレーム50の内部側に円筒状のバルブ収容室55が形成されている。バルブ収容室55は、本体20の奥行き方向(矢印33の方向)へ延設されている。バルブ収容室55は、その奥部においてインク室100に連通している。バルブ収容室55に、大気連通バルブ80が収容されている。
大気連通バルブ80は、開口82からインク室100に至る空気経路を開放又は閉鎖する弁機構として構成されている。この大気連通バルブ80は、主として、バルブ本体87、バネ86、シール部材83、キャップ85などの部材で構成されている。バルブ本体87は、バルブ収容室55において、本体20の奥行き方向へスライド可能に設けられている。このバルブ本体87は、蓋体88と、ロッド84とを有する。バルブ本体87がバルブ収容室55内でスライドされると、そのスライド動作に伴って蓋体88がシール部材83に当接する位置とシール部材83から離れる位置との間でスライドする。蓋体88がシール部材83に当接すると、後述する大気連通口81が閉塞され、蓋体88がシール部材83から離れると、大気連通口81が開放される。ロッド84は、蓋体88の中心軸から開口82の中心を通って外側へ突出している。このロッド84は、図7に示されるように、前面41に設けられた部材の中で最も外方向へ突出している。
開口82の外縁部分にシール部材83を介してキャップ85が取り付けられている。キャップ85及びシール部材83には貫通孔(不図示)が設けられている。キャップ85及びシール部材83が開口82の外縁部分に取り付けられると、上記貫通孔によって、バルブ収容室55の内部と外部とを連通する大気連通口81が形成される。この大気連通口81にロッド84が挿通される。
バルブ収容室55内において、バネ86は、上記空気経路を閉鎖する方向へバルブ本体87を付勢している。つまり、バネ86は、蓋体88をシール部材83に近づける方向へバルブ本体87を付勢している。したがって、大気連通バルブ80は、常時は、蓋体88で大気連通口81を閉塞している。一方、ロッド84が開口82の奥部側へ押圧されると、バネ86の付勢力に抗してバルブ本体87の蓋体88がシール部材83から離間して、大気連通口81が開放される。これにより、開口82からインク室100に至る空気経路が開放されて、インク室100に形成された空気層が大気圧と同圧になる。
また、図7に示されるように、フレーム50の前面42の下部、言い換えれば、検知窓140の下方に、円形の開口92が設けられている。この開口92に連続してフレーム50の内部側に円筒状のバルブ収容室54が形成されている。バルブ収容室54は、本体20の奥行き方向へ延設されている。バルブ収容室54は、その奥部においてインク室100に連通している。バルブ収容室54に、インク供給バルブ90が収容されている。
インク供給バルブ90は、開口92からインク室100に至るインク経路を開放又は閉鎖する弁機構として構成されている。このインク供給バルブ90は、主として、バルブ本体97、バネ96、シール部材93、キャップ95などの部材で構成されている。
開口92の外縁部分にシール部材93を介してキャップ95が取り付けられている。キャップ95及びシール部材93には貫通孔(不図示)が設けられている。キャップ95及びシール部材93が開口92の外縁部分に取り付けられると、上記貫通孔によって、バルブ収容室54の内部と外部とを連通するインク供給口91が形成される。このインク供給口91は、インクカートリッジ10aがカートリッジ装着部276(図12参照)に装着されたときに、管状のインクニードルが挿入される部分である。
バルブ収容室54内において、バネ96は、上記インク経路を閉鎖する方向へバルブ本体87を付勢している。つまり、バネ96は、バルブ本体97をシール部材93へ近づける方向へ付勢している。したがって、インク供給バルブ90は、常時は、バルブ本体97でインク供給口91を閉塞している。一方、インク供給口91に上記インクニードルが挿入されると、バネ96の付勢力に抗してバルブ本体97がシール部材93から離間して、インク供給口91が開放される。これにより、インク室100内のインクを上記インクニードルを通じて記録装置250側へ導出することが可能となる。
フレーム50の上面43に凹陥部59が設けられている。また、下面44に凹陥部60が形成されている。凹陥部59,60は、本体20の後方部20bが第2カバー22で覆われた際に、第2カバー22の内面に設けられた突起片210,211(図8参照)と係合する。凹陥部59に突起片210が嵌められ、凹陥部60に突起片211が嵌められることにより、後方部20bと第2カバー22とが確実に係合する。
図6に示されるように、バルブ収容室55の上側にバネ収容室110が形成されている。また、バルブ収容室54の下側にバネ収容室111が形成されている。バネ収容室110,111は、フレーム50の前面41からインク室111側へ穿設された略円筒状の孔である。バネ収容室110,111には、第1カバー21を挿入方向30へ弾性的に付勢するためのコイルバネ23、24(図8参照)が収容される。なお、バネ収容室110,111の位置や孔の外径寸法又は深さ寸法などは、収容されるバネの仕様に応じて適宜決定される要素である。しかし、本体20の高さ方向(矢印32の方向)に長尺の第1カバー21を安定且つ均等に付勢するためには、本実施形態の如く、本体20の高さ方向に隔てられた位置にバネ収容室110及びバネ収容室111をそれぞれ配設することが望ましい。
フレーム50の上面43の挿入方向前端に、支持部材115が設けられている。支持部材115は、第1カバー21を本体20に対してスライド可能に支持するとともに、第1カバー21のスライド範囲を規制する。この支持部材115と後述の支持部材116とによって、第1カバー21が2点でスライド可能に支持される。支持部材115は、フレーム50に一体に形成されている。支持部材115は、図6に示されるように、上面43から垂直上方へ延出された第1部材118と、第1部材118の終端から上面43に平行に挿入方向30へ延出された第2部材119と、第2部材119の終端に形成された上向き鉤状の第3部材120とにより構成されている。つまり、支持部材115は、横向き略L字状に形成されている。これにより、第2部材119と上面43との間に隙間122が形成される。この隙間122によって、第2部材119が本体20の高さ方向(矢印32の方向)へ撓むことを許容される。
フレーム50の下面44の挿入方向前端に、支持部材115と略同形状の支持部材116が設けられている。この支持部材116は、フレーム50に一体に形成されており、下面44から垂直下方へ延出された第1部材124と、第1部材124の終端から下面44に平行に挿入方向30へ延出された第2部材125と、第2部材125の終端に形成された下向き鉤状の第3部材126とにより構成されている。
以下、図2及び図3、図8から図10の各図を参照しながら、第1カバー21及び第2カバー22の構成とともに、第1カバー21のスライド機構について詳述する。ここに、図8は、図2(a)における切断線VIII−VIIIの断面図である。図9は、図2(b)における切断線IX−IXの断面図である。図10は、インクカートリッジ10aの要部の拡大断面図であり、(a)には、図8における囲み部分Xa(第1カバー21の上部付近)の断面構造が詳細に示されており、(b)には、図8における囲み部分Xb(第1カバー21の下部付近)の断面構造が詳細に示されている。
第2カバー22は、本体20の後方部20bを収容可能な容器形状に形成されている。この第2カバー22は、後方部20bの外形に対応して扁平形状に形成されている。具体的には、第2カバー22は、本体20の後面42に対応する後壁212と、上面43に対応する上壁213と、下面44に対応する下壁214と、左側面45に対応する左側壁215と、右側面46に対応する右側壁216とを有する。これら各壁によって囲まれた空間が後方部20bを収容する収容空間である。
第2カバー22は、後方部20bが挿入される開口(不図示)を有する。この開口から後方部20bが第2カバー22の奥部まで挿入されることで、後方部20bが第2カバー22によって覆われる。第2カバー22の内面の上記開口側には、突起片210,211が設けられている。突起片210,211は、凹陥部59,60に対応する位置に設けられている。突起片210は、後方部20bが第2カバー22で覆われた際に、本体20の上面43に設けられた凹陥部59に嵌められる。また、突起片211は、本体20の下面44に設けられた凹陥部60に嵌められる。これにより、本体20と第2カバー22とが確実に係合する。
第1カバー21は、本体20の前方部20aを収容可能な容器形状に形成されている。この第1カバー21は、前方部20aの外形に対応して扁平形状に形成されている。具体的には、第1カバー21は、本体20の前面41に対応する前壁161と、上面43に対応する上壁163と、下面44に対応する下壁164と、左側面45に対応する左側壁165と、右側面46に対応する右側壁166とを有する。これら各壁によって囲まれた空間が前方部20aを収容する収容空間である。
左側壁165及び右側壁166は、前壁161から本体20の奥行き方向へ延出されており、本体20の左側面45及び右側面46を覆っている。したがって、後述するように第1カバー21がスライドすると、左側壁165及び右側壁166が左側面45及び右側面46に対するガイド面となる。これにより、第1カバー21が円滑にスライドする。
本実施形態では、第1カバー21の表面が、インク室100に収容されるインクと同じ色に着色されている。つまり、第1カバー21を構成する前壁161、上壁163、下壁164、左側壁165及び右側壁166の全てがインク室100に収容されるインクと同じ色に着色されている。例えば、第1カバー21をインクと同色の樹脂材料で構成することにより、第1カバー21をインクと同じ色に着色することが可能である。これにより、仮に、本体20内のインク色を識別できない状態であっても、インク色を外部から容易に把握することができる。なお、厳密にインクと同じ色である必要はなく、インク色と類似する色に着色されていてもよい。また、第1カバー21の表面全体を着色する必要はなく、例えば、視認されやすい前壁161のみを着色してもよい。
第1カバー21は、被検知部185と、被検知部186(本考案の第3遮光/光路変更部に相当)と、切り欠き187と、支持バー168,169と、摺動溝171,172と、押圧部174と、開口180と、突出部181とを有する。
図2及び図3に示されるように、切り欠き187は、前壁161の中段付近に形成されている。この切り欠き187は、第1カバー21が本体20に装着されたときに、検知窓140を外部へ露出するための覗き窓になる。したがって、切り欠き187は、検知窓140の前壁140a、側壁140bに対応する位置、寸法及び形状に形成されている。具体的には、切り欠き187は、側壁165,166を前壁161側から挿入方向30の後方へ矩形状に切り欠かれることにより形成されている。カートリッジ装着部276(図12参照)にインクカートリッジ10aが装着されたときに、後述する光センサ230(図12参照)の発光素子及び受光素子が切り欠き187に対向する。したがって、インクカートリッジ10aの装着状態において、発光素子から出射された光が、切り欠き187を通って検知窓140の側壁140bに照射される。
被検知部185は、カートリッジ装着部276(図12参照)にインクカートリッジ10aが装着される過程において、カートリッジ装着部276に設けられた後述する光センサ230の光路となる領域231(図12参照)に進入する部分である。この被検知部185は、光を透過させない樹脂材料で構成されている。被検知部185は、前壁161の中段付近に設けられている。
被検知部185は、前壁161から挿入方向30へ突出されたブリッジ部189を有する。ブリッジ部189は、前壁161において、切り欠き187を上下方向へ架け渡すように設けられている。ブリッジ部189は、薄肉の平板状部材で構成されている。したがって、本実施形態では、ブリッジ部189と前壁161との間に隙間190(図2参照)が形成されている。ブリッジ部189の側方(矢印31の方向)の端部と切り欠き187とによって、側壁165,166それぞれに、側面視で矩形状の開口が形成される。
被検知部186は、カートリッジ装着部276(図12参照)にインクカートリッジ10aが装着される過程において、カートリッジ装着部276に設けられた後述する光センサ235の光路となる領域236(図12参照)に進入する部分である。この被検知部186は、被検知部185と同様に、光を透過させない樹脂材料で構成されている。被検知部186は、上壁163の挿入方向30の先端に設けられている。被検知部186は、前壁161から挿入方向30へ突出している。この被検知部186は、上方へ突出され、挿入方向へ延びるリブ191を有する。このリブ191の両側に溝192が形成されている。リブ191が光センサ235の領域236に挿入される。
突出部181は、前壁161の下端に設けられている。突出部181は、被検知部186と同様に、前壁161から挿入方向30へ突出している。カートリッジ装着部276(図12参照)にインクカートリッジ10aが装着される過程において、突出部181及び被検知部186の先端が真っ先にカートリッジ装着部176の奥面に当接する。
支持バー168は、コイルバネ23を支持するとともにその伸縮方向を規制するものである。また、支持バー169は、コイルバネ24を支持するとともにその伸縮方向を規制するものである。支持バー168,169は、前壁161の裏面、つまり、本体20の前面41に対向する対向面に設けられている。具体的には、支持バー168は、前壁161の上端の裏面であって、バネ収容室110に対応する位置に設けられている。また、支持バー169は、前壁161の下端の裏面であって、バネ収容室111に対応する位置に設けられている。
図10に示されるように、支持バー168,169は、前壁161の裏面から本体20の奥行き方向(矢印33の方向)へ突出された棒状の部材で構成されている。バネ収容室110にコイルバネ23が収容され、バネ収容室111にコイルバネ24が収容された状態で、第1カバー21が本体20の前方部20aに嵌め入れられると、支持バー168がコイルバネ23の内孔に挿通され、支持バー169がコイルバネ24の内孔に挿通される。これにより、各コイルバネ23,24が支持バー168,169で支持される。また、コイルバネ23,24の伸縮方向が支持バー168,169の延出方向、つまり、本体20の奥行き方向に規制される。
本実施形態では、コイルバネ23,24は、所謂圧縮コイルバネとして用いられる。つまり、第1カバー21が前方部20aに装着された状態で、コイルバネ23,24が圧縮されてバネ収容室110,111に収容される。したがって、第1カバー21のスライド位置に関係なく、コイルバネ23,24は、常に、第1カバー21を本体20の前面41から離れる方向へ付勢している。
摺動溝171は、図2に示されるように、上壁163が断面視で略逆向きU字形状に形成されることによって構成される。図10(a)に示されるように、摺動溝171に支持部材115が挿入される。上壁163の裏面、つまり、本体20の上面43に対向する対向面に、突起片182が形成されている。突起片182によって摺動溝171の一部が狭められている。一方、摺動溝172は、下壁164が断面視でU字形状に形成されることによって構成される。図10(b)に示されるように、摺動溝172に支持部材116が挿入される。下壁164の裏面、つまり、本体20の下面44に対向する対向面に、突起片183が形成されている。突起片183によって摺動溝172の一部が狭められている
第1カバー21を本体20の前方部20aに装着する過程において、支持部材115が摺動溝171に挿入され、支持部材116が摺動溝172に挿入される。支持部材115が摺動溝171に挿入されると、まず、突起片182と第3部材120とが当接する。そして、更に支持部材115が挿入されると、支持部材115が隙間122側へ撓まされて、突起片182の傾斜部182aと第3部材120の傾斜部120aとが摺接しつつ、第3部材120が突起片182を乗り越える。一旦、第3部材120が突起片182を乗り越えると、第1カバー21を引き抜こうとしても、第3部材120の鉤部が突起片182に引っ掛かり、容易に抜き出せない構造となっている。なお、支持部材116も、上述と同様にして摺動溝172に挿入される。
第1カバー21が前方部20aに装着されると、コイルバネ23,24によって第1カバー21が前面41から離れる方向へ付勢される。したがって、第1カバー21に外力が加えられていない状態では、第1カバー21は、図9に示される第1位置に移動してその状態を維持する。なお、第1カバー21は、突起片182と第3部材120とが当接することによって上記第1位置で静止する。一方、第1カバー21に対して前壁161に垂直な方向の外力が加えられると、第1カバー21は、第1位置(図9参照)から第2位置(図8参照)へスライドする。
図8及び図9に示されるように、前壁161の裏面に押圧部174が設けられている。この押圧部174は、大気連通バルブ80のロッド84に対応する位置に設けられている。押圧部174は、ロッド84の先端を受け止める座である。押圧部174は、第1カバー21が第1位置(図9参照)にあるときは、ロッド84の先端から離れており、第1カバー21が第1位置から第2位置(図8参照)へスライドする過程において押圧部174がロッド84の先端に当接する。そして、更に第1カバー21が第2位置側へスライドされると、ロッド84を大気連通バルブ80内へ押し込んで、大気連通口81を開放させる。
前壁161の下端近傍に、開口180が形成されている。この開口180は、インク供給バルブ90に対応する位置に形成されている。開口180は、インク供給バルブ90のキャップ95が挿通可能なサイズに形成されており、第1カバー21が第1位置(図9参照)から第2位置(図8参照)にスライドすると、そのスライド過程において、キャップ95が開口180から露出される。これにより、カートリッジ装着部276(図12参照)のインクニードル(不図示)に対してインク供給口91を挿入しやすくなる。なお、前壁161の上端付近、前壁161において大気連通バルブ80に対応する部分には開口などが設けられていない。したがって、大気連通バルブ80は、前壁161によって覆われている。
次に、記録装置250に装着されるインクカートリッジ10bについて説明する。なお、インクカートリッジ10bは、第1カバー21において、インクカートリッジ10aの被検知部185とは異なる形態の被検知部195(本考案の第2遮光/光路変更部に相当)が設けられている点のみがインクカートリッジ10aと相違する。したがって、以下では、図11を参照しながら被検知部195について説明し、共通する他の構成については同符号を付し示すことによりその説明を省略する。ここに、図11は、インクカートリッジ10bの第1カバー21の構成を示す図であり、(a)に斜視図が示されており、(b)に側面図が示されている。
図11に示されるように、インクカートリッジ11bの第1カバー21には、被検知部195が設けられている。被検知部195は、カートリッジ装着部276(図12参照)にインクカートリッジ10bが装着される過程において、カートリッジ装着部276に設けられた後述する光センサ230の光路となる領域231(図12参照)に進入する部分である。この被検知部195は、被検知部185と同様に、光を透過させない樹脂材料で構成されている。被検知部195は、前壁161の中段付近に設けられている。
被検知部195は、前壁161から挿入方向30へ突出されたブリッジ部199を有する。ブリッジ部199は、前壁161において、切り欠き187を上下方向へ架け渡すように設けられている。ブリッジ部199は、インクカートリッジ10aのブリッジ部189とは異なり、側方(矢印31の方向)の端部に側壁198が設けられている。側壁198は、ブリッジ部199の側方の端部から前壁161に渡って設けられている。側壁198と切り欠き187とによって、側壁165,166それぞれに、側面視で矩形状の開口が形成される。
次に、図12を参照して、カートリッジ装着部276の構成について詳細に説明する。ここに、図12は、カートリッジ装着部276の構成を模式的に示す縦断面図である。カートリッジ装着部276は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応する4つのケース280が幅方向に並列されて構成されている。
図12に示されるように、ケース280は、ケース本体281とロックレバー283とを備える。ケース本体281には、収容室282が形成されている。この収容室282に、インクカートリッジ10(10a,10b)が収容される。ケース本体281の前面に開口284が設けられている。ケース280は、開口284を通じてケース本体281にインクカートリッジ10を着脱することが可能に構成されている。
収容室282の奥側に、光センサ230(本考案の第1光学センサに相当)と、光センサ235(本考案の第2光学センサに相当)とが設けられている。光センサ230は、ケース本体281の背面を構成する壁面286に設けられている。光センサ230は、ケース280に装着されたインクカートリッジ10の種類を検知する役割とインクカートリッジ10内のインク量が所定量になったかどうかを検知する役割とを兼ねるものである。本実施形態では、光センサ230として、発光素子及び受光素子を有する透過型のフォトインタラプタが用いられる。光センサ230,235は、後述する主制御部200(図16参照)に接続されており、受光素子から出力される電気信号が出力信号として主制御部200へ出力されている。光センサ230の発光素子と受光素子との間に、発光素子から出射された光の光路となる領域231が形成されている。本実施形態では、領域231に被検知部185(又は被検知部186)が挿入されたときの光センサ230の出力信号(受光量)に基づいて、インクカートリッジ10の種類が判定される。また、上記領域231に検知窓140が挿入されたときの光センサ230の出力信号(受光量)に基づいてインクの残量が所定量になったことが検知される。
光センサ235は、ケース本体281の上面を構成する壁面287の奥側に設けられている。光センサ235は、インクカートリッジ10がケース280に装着される過程において所定の位置で被検知部186のリブ191の有無を検知して、インクカートリッジ10の装着判別を行うものである。本実施形態では、光センサ235として、上記光センサ230と同様のフォトインタラプタが用いられる。光センサ235の領域236で光がリブ191によって遮られると、受光素子の受光量が急減する。この受光量の変動を主制御部200が検知することにより、被検知部186の有無が検知される。
壁面286の下部には、インク供給口91と連結する連結部285が設けられている。連結部285は、壁面286から内部側に突出している。連結部285に、収容室282の内面から背面に貫通する貫通孔288が形成されている。貫通孔288に不図示のインクチューブが接続される。貫通孔288は、インク供給口91に対応する位置に設けられている。連結部285の内部側には、インクニードル(不図示)が設けられており、ケース280にインクカートリッジ10が収容されると、上記インクニードルがインク供給口91に挿入されて、インク供給口91と連結部285とが連結される。
壁面286の上部に当接部240が設けられている。また、壁面286の下部に当接部241が設けられている。当接部240は、インクカートリッジ10がケース280に挿入されたときに、その挿入過程において被検知部186の挿入方向の先端を受け止める。また、当接部241は、インクカートリッジ10の挿入過程において、突出部181の先端を受け止める。
ロックレバー283は、開口284を開閉するとともに、収容室282においてインクカートリッジ10を確実に固定するためのものである。このロックレバー283は、開口284の上縁に設けられた軸290を中心に回転可能に支持されている。ロックレバー283には、操作部293と爪294とが設けられている。操作部293は、ロックレバー283の外面297の回動端側に設けられている。また、爪294は、ロックレバー283の回動端に設けられている。開口284の下縁には、ロックレバー283に設けられた爪294と係合する溝299が設けられている。
以下、図13から図15を参照して、インクカートリッジ10aをケース280に装着する動作について説明する。ここに、図13から図15は、インクカートリッジ10aがケース280に装着される過程を示す模式断面図である。図13には、被検知部186が光センサ235によって検知された状態が示されている。図14には、被検知部186及び突出部181が壁面286に当接した状態が示されている。図15には、ケース280にインクカートリッジ10aが装着された状態が示されている。
インクカートリッジ10aがケース280の収容室282に挿入されると、まず、被検知部185のブリッジ部189が光センサ230の領域231に進入する(図13参照)。その後、更にインクカートリッジ10aが挿入されると、被検知部186のリブ191が光センサ235の領域236に進入する(図13参照)。リブ191が領域236に進入した時点におけるインクカートリッジ10aの挿入方向30の位置が、本考案の所定位置に相当する。なお、領域236にリブ191が進入した時点において、光センサ230の領域231は、被検知部185が進入した状態にある。このとき、領域231において、発光素子から出射された光は、被検知部185の隙間190(図2参照)を通過する。
そして、図14に示されるように、インクカートリッジ10aが収容室282の奥部まで挿入されると、被検知部186の先端が当接部240に当接され、突出部181の先端が当接部241に当接する。このとき、被検知部185は、光センサ230の領域231から外れ、代わりに、切り欠き187が領域231に進入した状態となっている。
インクカートリッジ10aが収容室282の奥部まで挿入された状態(図14参照)で、ロックレバー283が開口284を閉じる方向へ回動されると、内面296がインクカートリッジ10aの背面に当接して、インクカートリッジ10aを挿入方向30へ押圧する。このとき、コイルバネ23,24(図8参照)がその付勢力に抗して圧縮される。これにより、第1カバー21は静止したままの状態で、本体20が挿入方向30へ移動する。つまり、本体20が第1カバー21に近づく方向へ移動する。
更に本体20が挿入方向30へ移動すると、インク供給口91が連結部285に連結される。また、光センサ230の領域231及び第1カバー21の切り欠き187に、検知窓140が進入する。
ロックレバー283が開口284に対して完全に閉じられて、爪294が溝299に嵌め入れられると、開口284に対してロックレバー283がロックされるとともに、開口284がロックレバー283によって閉塞される(図15参照)。このとき、インクカートリッジ10aの背面は、コイルバネ23,24の付勢力を受けて、ロックレバー283の内面296によって適度な力で押圧された状態が維持される。
次に、図16を参照して、記録装置250の主制御部200の概略構成を説明する。ここに、図16は、主制御部200の構成の概略を示すブロック図である。
主制御部200は、記録装置250の全体動作を制御するものである。主制御部200は、図16に示されるように、CPU201、ROM202、RAM203、EEPROM204、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)205を主とするマイクロコンピュータとして構成されている。主制御部200により、本考案の判定手段が具現化される。
ROM202には、CPU201が記録装置250の各種動作を制御するためのプログラムや、記録装置250を本考案のインクカートリッジ判定装置として制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM203は、CPU201が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記録する記憶領域又は作業領域として使用される。EEPROM204には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC205には、ヘッド制御基板270(図1参照)や、光センサ230、光センサ235などが接続されている。なお、図16には図示されていないが、給紙装置252や搬送装置253(図1参照)の各ローラを駆動させる駆動回路や、記録装置250に印刷指示等を入力するための入力部や、記録装置250に関する情報を表示する表示部なども接続されている。
ヘッド制御基板270は、ASIC205から入力された信号(制御信号、画像信号)に基づいて、記録ヘッド272(図1参照)を駆動制御する。これにより、記録ヘッド272のノズル274から所定のタイミングで各色インクが選択的に吐出され、記録用紙に画像が記録される。
光センサ230は、受光素子で受けた光の輝度(受光量)に応じた信号(以下「センサ信号」と称する。)を出力する。詳細には、光センサ230の発光素子で出射されて受光素子で受けた光の輝度に応じたアナログの電気信号(電圧信号又は電流信号)が光センサ230から出力される。出力されたセンサ信号は、主制御部200に入力されて、当該主制御部200において、その電気的レベル(電圧値又は電流値)が所定の閾値以上の場合にHIGHレベル信号と判定され、所定の閾値未満の場合にLOWレベル信号と判定される。本実施形態では、上記センサ信号は、光センサ230の領域231において光が遮蔽されている場合にLOWレベル信号と判定され、遮蔽されていない場合にHIGHレベル信号と判定される。
光センサ235は、上述の光センサ230と同じ構成を有し、受光素子で受けた光の輝度(受光量)に応じたセンサ信号を出力するものである。詳細については説明を省略する。
図17は、インクカートリッジ10が装着される過程における光センサ230及び光センサ235の信号レベルを示す時系列波形である。(a)及び(b)は、インクカートリッジ10aの装着過程における時系列波形であり、(a)には、光センサ235の信号波形が示されており、(b)には、光センサ230の信号波形が示されいる。(c)及び(d)は、インクカートリッジ10bの装着過程における時系列波形であり、(c)には、光センサ235の信号波形が示されており、(d)には、光センサ230の信号波形が示されいる。
図示されるように、ケース280にインクカートリッジ10a,10bのいずれが装着された場合でも、光センサ235は同じ信号波形を出力する。つまり、光センサ235の領域236にリブ191が進入して光を遮蔽すると、時刻T1において、信号レベルがHIGHからLOWに変化する。主制御部200では、信号レベルがHIGHからLOWに変化したことをもって、後述する判定処理(図18参照)を開始するトリガ信号としている。
ケース280にインクカートリッジ10aが装着された場合は、その装着過程において、ブリッジ部189が領域231に進入して光を遮蔽する(図17(b)の時刻T0)。このとき、光センサ230の信号レベルがHIGHからLOWに変化する。しかしながら、ブリッジ部189は平板部材で形成されているため、光を遮蔽する時間は短い。本実施形態では、少なくとも時刻T1に達するまでに、ブリッジ部189が領域231を外れ、そして、時刻T1の時点では、隙間190(図1参照)が領域231に進入した状態となっている。したがって、時刻T1では、光センサ230の信号レベルはLOWからHIGHに復帰している(図17(b)参照)。
その後、インクカートリッジ10aが更に奥部まで挿入されると、領域231に切り欠き187が進入する。そして、インクカートリッジ10aがケース280に完全に装着されると、領域231に、切り欠き187及び検知窓140が進入した状態となる(図17(b)の時刻T3参照)。この状態のときに、つまり、時刻T3のときに、検知窓140を進退するインジケータ部72の動きを検知することができる。なお、図17(b)では、領域231にインジケータ部72が進入している場合の信号レベルが実線(LOWレベル)で示され、領域231からインジケータ部72が退出している場合の信号レベルが破線(HIGHレベル)で示されている。
一方、ケース280にインクカートリッジ10bが装着された場合は、その装着過程において、ブリッジ部199が領域231に進入して光を遮蔽する(図17(d)の時刻T0)。このとき、光センサ230の信号レベルがHIGHからLOWに変化する。ブリッジ部199は側壁198を有するため、光を遮蔽する時間はブリッジ部189の場合に比べて長い。本実施形態では、時刻T1において側壁198が領域231に進入している。したがって、時刻T1において、光センサ230の信号レベルはLOWを維持している(図17(d)参照)。
その後、インクカートリッジ10aが更に奥部まで挿入されると、時刻T2の時点で、側壁198は領域231を外れ、代わりに、領域231に切り欠き187が進入する。このとき、光センサ230の信号レベルがLOWからHIGHに復帰する。そして、インクカートリッジ10bがケース280に完全に装着されると、領域231に、切り欠き187及び検知窓140が進入した状態となる(図17(d)の時刻T3参照)。この状態のときに、つまり、時刻T3のときに、検知窓140を進退するインジケータ部72の動きを検知することができる。なお、図17(d)では、領域231にインジケータ部72が進入している場合の信号レベルが実線(LOWレベル)で示され、領域231からインジケータ部72が退出している場合の信号レベルが破線(HIGHレベル)で示されている。
本実施形態では、光センサ230及び光センサ235それぞれのセンサ信号に基づいて、ケース280に装着されるインクカートリッジ10の種類が主制御部200によって判定される。以下、図18のフローチャートを参照しながら、ケース280に装着されるインクカートリッジ10が、インクカートリッジ10aであるかインクカートリッジ10bであるかを判定する処理手順について説明する。ここに、図18は、主制御部200によって行われる判定処理の手順の一例を示すフローチャートである。上記判定処理は、図中のステップS1から開始される。
まず、ステップS1において、センサ230の領域231が遮光されたかどうかが主制御部200によって判断される。具体的には、光センサ230の信号レベルがHIGHからLOWに変化したかどうかによって判断する(図17(b),(d)参照)。ここで、領域231が遮光されたと判断されると(S1のYes)、次のステップS2の判断処理が行われる。なお、本実施形態では、当該ステップS1において、領域231の遮光が判断されない限り、インクカートリッジ10の判定処理は実行されない。
次のステップS2では、上記トリガ信号の有無が主制御部200によって判断される。つまり、光センサ235の信号レベルがHIGHからLOWに変化したかどうかが判断される。ステップS2において、上記トリガ信号が検知されると、ステップS3では、当該トリガ信号が検知された時点(図17の時刻T1)における光センサ230の信号レベルがHIGHであるかLOWであるかが判断される。例えば、図17を参照すると、時刻T1における信号レベルがHIGHである場合は、インクカートリッジ10aがケース280に挿入されていると判定できる。また、時刻T1における信号レベルがLOWである場合は、インクカートリッジ10bがケース280に挿入されていると判定できる。
ステップS3において、光センサ230の信号レベルがHIGHであると判断された場合は、インクカートリッジ10aを示すビットフラグがCPU201のレジスタ等にセットされる。一方、ステップS3において、光センサ230の信号レベルがLOWであると判断された場合は、インクカートリッジ10bを示すビットフラグがCPU201のレジスタ等にセットされる。なお、セットされたビットフラグは、例えば、記録装置250にネットワーク接続された情報処理装置(パーソナルコンピュータ)や、記録装置250が具備する表示部などに出力される。
このように、本実施形態の記録装置250では、インクカートリッジ10が装着される過程において上記トリガ信号を検知したときに、光センサ230の信号レベルに基づいてインクカートリッジ10の種類が判定される。したがって、ケース280に対するインクカートリッジ10の挿入速度にかかわらず、インクカートリッジ10の種類を確実に且つ正確に判定することができる。
なお、上述の実施形態では、本考案のインクカートリッジ判定装置の一例として記録装置250を例示したが、言うまでもなく、主制御部200によって実行される判定処理のみを行う専用機器として本考案を具現化してもかまわない。また、上述の実施形態では、インクカートリッジ10aとインクカートリッジ10bの2種類を判定する処理例を例示したが、例えば、3種類以上のインクカートリッジ10から特定種のインクカートリッジを判定するようにしてもかまわない。また、顔料が構成された黒色のインクカートリッジ、及び染料で構成された黒色のインクカートリッジの双方を備える記録装置においては、異なる成分の黒色インクの混色や誤装着などを防止するために、前者のインクカートリッジと後者のインクカートリッジとを判別するべく、本考案の判定処理を適用してもよい。
10,10a,10b・・・インクカートリッジ
20・・・本体
21・・・第1カバー
22・・・第2カバー
23,24・・・コイルバネ
50・・・フレーム
70・・・アーム
80・・・大気連通バルブ
81・・・大気連通口
90・・・インク供給バルブ
91・・・インク供給口
100・・・インク室
140・・・検知窓
174・・・押圧部
185・・・被検知部
186・・・被検知部
200・・・主制御部
250・・・記録装置

Claims (20)

  1. 第1発光部及び第1受光部を有し、インクカートリッジが装着されたときに残量検知可能な第1光学センサと、第2発光部及び第2受光部を有し、所定位置に到達したときを検知する第2光学センサと、を備えた記録装置に装着可能なインクカートリッジであって、
    インクカートリッジの前壁から離れる挿入向きへ突出する第3遮光/光路変更部と、
    インクカートリッジが挿入される過程において所定位置に到達して上記第3遮光/光路変更部が上記第2光学センサの光路を遮断したとき、上記第1光学センサの光路を遮断しないか、上記第1光学センサの光路を遮断する第2遮光/光路変更部と、
    インクカートリッジが装着された状態において、インク量に基づいて、上記第1光学センサの光路を遮断しないか、上記第1光学センサの光路を遮断する残量検知部と、を備えたインクカートリッジ。
  2. 上記残量検知部は、上記第2遮光/光路変更部及び上記第3遮光/光路変更部に対して挿入向きに沿って相対的に移動可能である請求項1に記載のインクカートリッジ。
  3. 少なくともインクを貯留するインク室を規定する本体を有し、
    上記残量検知部は、上記インク室のインク量に基づいて、上記第1光学センサの光路を遮断しない位置に位置するか、上記第1光学センサの光路を遮断する位置に位置する請求項2に記載のインクカートリッジ。
  4. 上記残量検知部は、上記本体に設けられており、
    上記本体に対して挿入向きに沿って相対的に移動可能であり、上記第2遮光/光路変更部及び上記第3遮光/光路変更部を有する可動部材と、
    その一端が上記本体に取り付けられ、その他端が上記可動部材に取り付けられた弾性部材と、を備えた請求項3に記載のインクカートリッジ。
  5. 上記弾性部材は、上記可動部材を上記本体から離れる向きへ付勢するものである請求項4に記載のインクカートリッジ。
  6. 上記本体は、挿入向きの前側に配置された前面と、当該前面と反対側の後面と、当該前面と当該後面とに渡って延びる上面及び下面と、当該前面、後面、上面及び底面に渡って延びる一対の側面と、を含み、
    上記可動部材は、上記本体の前面と対向する前壁と、上記本体の上面を覆う上壁と、上記本体の下面を覆う下壁と、上記本体の一対の側面をそれぞれ覆う一対の側壁と、を有する請求項4又は5に記載のインクカートリッジ。
  7. 上記本体の前面に、インク供給部が設けられており、
    上記可動部材の前壁に、開口が設けられており、
    上記可動部材の前壁が上記本体の前面に近接する向きに移動されることによって、上記インク供給部が上記開口を通じて、上記可動部材の外側へ露出される請求項6に記載のインクカートリッジ。
  8. 上記本体の前面に、透光性を有する上記残量検知部が上記インク室から離れる向きへ突出されており、
    上記可動部材に切り欠きが形成されており、
    上記残量検知部の内部空間は上記インク室と通じており、
    上記可動部材の前壁が上記本体の前面に近接する向きへ移動されることによって、上記残量検知部が上記切り欠きを通じて、上記可動部材の外側へ露出される請求項6又は7に記載のインクカートリッジ。
  9. 上記残量検知部の内部空間に、遮光部材が配置されており、
    上記遮光部材は、上記インク室のインク量に基づいて、上記残量検知部の内部空間を移動可能である請求項8に記載のインクカートリッジ。
  10. 上記第3遮光/光路変更部は、上記本体の前面上端部に配置され、
    上記インク供給部は、上記本体の前面下端部に配置され、
    上記残量検知部及び上記第2遮光/光路変更部は、上記第3遮光/光路変更部と上記インク供給部との間に、挿入向きに沿って並んで配置されたものである請求項7に記載のインクカートリッジ。
  11. 第1発光部及び第1受光部を有し、インクカートリッジが装着されたときに残量検知可能な第1光学センサと、第2発光部及び第2受光部を有し、所定位置に到達したときを検知する第2光学センサと、を備えた記録装置に装着可能な一組のインクカートリッジであって、
    インクカートリッジの前壁から離れる挿入向きへ突出する第3遮光/光路変更部と、
    インクカートリッジが挿入される過程において所定位置に到達して上記第3遮光/光路変更部が上記第2光学センサの光路を遮断したとき、上記第1光学センサの光路を遮断しない位置、又は上記第1光学センサの光路を遮断する位置に選択的に配置された第2遮光/光路変更部と、
    インクカートリッジが装着された状態において、インク量に基づいて、上記第1光学センサの光路を遮断しないか、上記第1光学センサの光路を遮断する残量検知部と、をそれぞれ備えた一組のインクカートリッジ。
  12. 上記各残量検知部は、上記第2遮光/光路変更部及び上記第3遮光/光路変更部に対して挿入向きに沿って相対的に移動可能である請求項11に記載の一組のインクカートリッジ。
  13. 少なくともインクを貯留するインク室を規定する本体をそれぞれ有し、
    上記各残量検知部は、上記インク室のインク量に基づいて、上記第1光学センサの光路を遮断しない位置に位置するか、上記第1光学センサの光路を遮断する位置に位置する請求項12に記載の一組のインクカートリッジ。
  14. 上記各残量検知部は、上記各本体にそれぞれ設けられており、
    上記各本体に対して挿入向きに沿って相対的に移動可能であり、上記第2遮光/光路変更部及び上記第3遮光/光路変更部を有する可動部材と、
    その一端が上記本体に取り付けられ、その他端が上記可動部材に取り付けられた弾性部材と、をそれぞれ備えた請求項13に記載の一組のインクカートリッジ。
  15. 上記各弾性部材は、上記各可動部材を上記各本体から離れる向きへそれぞれ付勢するものである請求項14に記載の一組のインクカートリッジ。
  16. 上記各本体は、挿入向きの前側に配置された前面と、当該前面と反対側の後面と、当該前面と当該後面とに渡って延びる上面及び下面と、当該前面、後面、上面及び底面に渡って延びる一対の側面と、それぞれを含み、
    上記各可動部材は、上記本体の前面と対向する前壁と、上記本体の上面を覆う上壁と、上記本体の下面を覆う下壁と、上記本体の一対の側面をそれぞれ覆う一対の側壁と、をそれぞれ有する請求項14又は15に記載の一組のインクカートリッジ。
  17. 上記各本体の前面に、インク供給部がそれぞれ設けられており、
    上記各可動部材の前壁に、開口がそれぞれ設けられており、
    上記各可動部材の前壁が上記各本体の前面に近接する向きに移動されることによって、上記各インク供給部が上記各開口を通じて、上記各可動部材の外側へ露出される請求項16に記載の一組のインクカートリッジ。
  18. 上記各本体の前面に、透光性を有する上記残量検知部が上記各インク室から離れる向きへそれぞれ突出されており、
    上記各可動部材に切り欠きがそれぞれ形成されており、
    上記各残量検知部の内部空間は上記各インク室とそれぞれ通じており、
    上記各可動部材の前壁が上記各本体の前面に近接する向きへ移動されることによって、上記各残量検知部が上記各切り欠きを通じて、上記各可動部材の外側へそれぞれ露出される請求項16又は17に記載の一組のインクカートリッジ。
  19. 上記各残量検知部の内部空間に、遮光部材がそれぞれ配置されており、
    上記各遮光部材は、上記各インク室のインク量に基づいて、上記各残量検知部の内部空間をそれぞれ移動可能である請求項18に記載の一組のインクカートリッジ。
  20. 上記各第3遮光/光路変更部は、上記各本体の前面上端部にそれぞれ配置され、
    上記各インク供給部は、上記各本体の前面下端部にそれぞれ配置され、
    上記各残量検知部及び上記各第2遮光/光路変更部は、上記各第3遮光/光路変更部と上記各インク供給部との間に、挿入向きに沿って並んでそれぞれ配置されたものである請求項17に記載の一組のインクカートリッジ。
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