JP2010228382A - インク供給装置 - Google Patents

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智弘 神戸
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Abstract

【課題】インクカートリッジの識別に加えて、インク供給部の保護用として設けられた第1突出部の有無の判定の双方を簡単な構成で実現することが可能なインク供給装置を提供すること。
【解決手段】カートリッジケース110にカートリッジ30が挿入されると、挿入中における光センサ126の信号レベルがRAM93に記憶される(S2)。その後、カートリッジ30がロックされると、記憶された信号レベルのデータ中にレベルの変化点が存在するかどうかが判定され(S4)、変化点がない場合は不良カートリッジと判定され(S6)、ある場合は良好なものと判定される(S5)。良好なカートリッジは、更にその種別が判定される。種別判定は、装着位置における光センサ126の信号レベルによって決定される。
【選択図】図11

Description

本発明は、インクカートリッジを装着可能なカートリッジ装着部を備えたインク供給装置に関する。
従来、インクを用いて記録用紙に画像を記録するインクジェット記録装置(以下「記録装置」と略称する。)が広く知られている。この記録装置は、インクジェット記録方式の記録ヘッドを備えており、当該記録ヘッドは、供給されたインクを記録用紙へ向けてノズルから選択的に噴出する。これにより、記録用紙に画像が記録される。上記記録装置は、インクカートリッジが収容されるカートリッジ装着部を備える。インクカートリッジは、カートリッジ装着部に設けられた開口部を通じてカートリッジ装着部内に挿入される。インクカートリッジには、インクを外部へ供給するためのインク供給部が設けられている。インクカートリッジがカートリッジ装着部の奥まで挿入されて装着されると、インク供給部が開放されて、インクを記録ヘッドへ供給することが可能な状態となる。
上記カートリッジ装着部には、特許文献1及び特許文献2に記載のように、1以上のセンサが設けられている。例えば、特許文献1には、インクカートリッジの種別を判定する判定処理に用いられるセンサが開示されており、特許文献2には、インクカートリッジの装着状態やインク残量を検知する用途に用いられるセンサが開示されている。
また、特許文献2には、上記インク供給部を外部からの衝撃から保護する手段として、インク供給部よりも外方に突出する突出部が設けられたインクカートリッジが開示されている。上記突出部が設けられているため、誤ってインク供給部側からインクカートリッジを床面に落下させた場合でも、突出部のみが床面に衝突するため、落下時の衝撃が直接にインク供給部に加わることが防止される。
特開2008−246999号公報 特開2007−196647号公報
しかしながら、上述した各特許文献に記載のものでは、インクカートリッジに設けられた突出部の有無を事前に検知することができない。仮に、突出部の一部が欠けたり折損していた場合は、落下などの原因によって、インクカートリッジがユーザの手元に届くまでにインク供給部が壊れている可能性が高い。この場合、インクカートリッジが画像記録装置に使用されることにより、インク漏れが生じるおそれがある。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、インクカートリッジの識別に加えて、インク供給部の保護用として設けられた第1突出部の有無の判定の双方を簡単な構成で実現することが可能なインク供給装置を提供することを目的とする。
(1) 本発明は、インクカートリッジを装着可能なカートリッジ装着部を備えたインク供給装置である。上記カートリッジ装着部は、光を出射する第1発光部と該第1発光部から出射された光を受光可能な第1受光部とを有する第1光センサを備えている。上記インクカートリッジは、インクが貯留されるインク室と、上記カートリッジ装着部へ挿入される挿入向きの前方側の第1壁面に設けられ、上記インク室のインクを外部に供給するインク供給部と、少なくとも上記インク供給部よりも上記挿入向きへ突出し、上記第1発光部から上記第1受光部に至る第1光路に進入可能な第1突出部と、を備えている。本発明のインク供給装置は、上記インクカートリッジが上記カートリッジ装着部に挿入開始されてから装着位置に到達するまでの上記第1受光部の受光量データと、上記インクカートリッジが上記装着位置に到達したときの上記第1受光部における第1受光量とに基づいて、上記インクカートリッジに関連するカートリッジ関連情報を取得する制御手段を具備している。
インクカートリッジは、第1突出部を有するため、インクカートリッジが第1壁面側から落下した場合でも、第1突出部が床面に衝突し、インク供給部は床面に直接に衝突しない。したがって、インク供給部が衝突時の衝撃から保護される。第1突出部は、インクカートリッジがカートリッジ装着部に挿入されたときに、第1光センサの第1光路に進入する。インクカートリッジが装着される過程において、第1突出部が光路に進入すると、第1光センサの第1受光部における受光量が変化する。この受光量の変化は、第1受光部から出力される出力信号の変化をもたらす。制御手段は、上記受光量データと上記第1受光量とに基づいて、上記インクカートリッジに関連するカートリッジ関連情報を取得する。なお、上記カートリッジ情報は、上記第1突出部の有無を示す情報、上記インクカートリッジを示す識別情報などを含む概念である。
(2) 上記インクカートリッジは、上記インク室のインク量に応じて移動する移動部材を備える。上記カートリッジ装着部は、光を出射する第2発光部と該第2発光部から出射された光を受光可能な第2受光部とを有し、上記インクカートリッジの筐体の所定箇所に光を照射させて該所定箇所における上記移動部材の有無を検知する第2光センサを備える。上記制御手段は、上記受光量データ、上記第1受光量、及び上記インクカートリッジが上記装着位置に到達したときの上記第2受光部における第2受光量に基づいて、上記カートリッジ関連情報を取得する。
これにより、上記インクカートリッジに関する様々な情報、例えば、インクカートリッジの内容物(インクの種類、色、初期容量等)や、インクカートリッジの仕様(適用可能な機種情報や向け先国の情報等)に関する情報などを取得可能となる。
(3) 上記制御手段は、上記受光量データに基づいて上記第1突出部の有無を判定し、上記第1受光量及び上記第2受光量の双方若しくはいずれか一方に基づいて上記インクカートリッジを識別する。
(4) 第1のインクカートリッジの上記第1突出部は、上記第1光路に配置されたときに上記第1発光部からの光として上記第1受光部に所定光量未満の光量を受光させる第1部材と、該第1部材よりも上記第1壁面側に設けられ上記第1光路に配置されたときに上記第1発光部からの光として上記第1受光部に所定光量以上の光量を受光させる第2部材とを有する。この場合、上記制御手段は、上記第2部材が上記第1光路に配置されたときの上記第1受光部における上記第1受光量に基づいて上記インクカートリッジを第1のインクカートリッジと判定する。
この構成では、インクカートリッジの装着過程において、必ず一度は第1光路を通る光が遮られて、第1光センサにおける受光量が変化する。この変化に基づいて、制御手段は、第1突出部を有するか、或いは第1突出部が折損などによって存在していないかを判定することが可能となる。また、制御手段は、第1突出部の第2部材が第1光路に配置されたときに第1受光部から出力される出力信号(受光量を示す信号)の波形を解析したり、出力信号のレベルを検知することにより、カートリッジ装着部に装着されるインクカートリッジが第1のインクカートリッジであるかどうかを判定することができる。
(5) 上記第1のインクカートリッジと異なる第2のインクカートリッジの上記第1突出部は、上記第1光路に配置されたときに上記第1受光部へ向かう光を所定光量よりも低下させるものである。この場合、上記制御手段は、上記第1突出部が上記第1光路に配置されたときの上記第1受光部における上記第1受光量に基づいて上記インクカートリッジを上記第2のインクカートリッジと判定する。
これにより、制御手段は、第1突出部が第1光路に進入したときに第1受光部から出力される出力信号の波形を解析したり、出力信号のレベルを検知することにより、カートリッジ装着部に装着されるインクカートリッジが第2のインクカートリッジであるかどうかを判定することができる。
(6) 上記第2のインクカートリッジの上記第1突出部は、上記第1光路に配置されたときに上記第1受光部へ向かう光を遮断するものが考えられる。
(7) 上記制御手段は、上記第1突出部が上記第1光路に進入したときに上記第1受光部における受光量が変化した場合に上記第1突出部が有ると判定し、上記第1受光部における受光量に変化がない場合に上記第1突出部が無いと判定する。
(8) 上記インク供給部は、上記第1壁面から上記挿入向きへ突出している。
この構成では、インク供給部が突出されているためインク供給部が折損し易いが、第1突出部によってインク供給部が保護される。
(9) 上記インクカートリッジは、少なくとも上記インク供給部よりも上記挿入向きへ突出する部位を有する第2突出部を備える。この場合、上記第1突出部及び上記第2突出部は、上記インク供給部を挟むように配置されている。
これにより、落下時の衝撃からインク供給部を確実に保護することができる。
(10) 上記インク供給部は、少なくとも上記第1突出部と、上記インクカートリッジの外形のうち上記挿入向きに最も突出した部分とを結ぶ平面よりも第1壁面側に設けられている。
これにより、仮にインクカートリッジが落下したとしても、落下時の衝撃からインク供給部がより確実に保護される。
(11) 上記第1突出部は、上記カートリッジ装着部に対する上記インクカートリッジの装着姿勢において、上記インク供給部よりも下方に設けられている。
これにより、仮にインク供給部からインクが漏れ出たとしても、漏れ出たインクが第1突出部で受け止められる。
本発明によれば、インクカートリッジの識別、及び保護用として設けられた第1突出部の有無の判定の双方を簡単な構成で実現することが可能である。
図1は、本発明の第1実施形態に係るインク供給装置100を備えたプリンタ10の内部構造を模式的に示す模式断面図である。 図2は、インクカートリッジ30Aの構成を示す模式図であり、(A)にはインクカートリッジ30Aの斜視図が示されており、(B)にはインクカートリッジ30Aの縦断面図が示されている。 図3は、インクカートリッジ30Bの構成を示す模式図であり、(A)にはインクカートリッジ30Bの斜視図が示されており、(B)にはインクカートリッジ30Bの縦断面図が示されている。 図4は、インク供給装置100の縦断面構造を模式的に示す断面図である。 図5は、インクカートリッジ30Aがカートリッジケース110に装着される過程を時系列的に示す模式断面図である。 図6は、インクカートリッジ30Aがカートリッジケース110に装着された状態を示す模式断面図である。 図7は、光センサ114,126,141の出力信号を示す波形図であり、(A)には、インクカートリッジ30Aが装着される過程で得られる出力波形が示されており、(B)には、インクカートリッジ30Bが装着される過程で得られる出力波形が示されている。 図8は、突出部材76が折損したインクカートリッジ30Cがカートリッジケース110に装着される前後の状態を示す模式断面図である。 図9は、インクカートリッジ30Cが装着される過程で得られる光センサ114,126,141の出力信号を示す波形図である。 図10は、制御部90の構成の概略を示すブロック図である。 図11は、制御部90によって行われる判定処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図12は、インクカートリッジ150がカートリッジケース155に装着される前後の状態を示す模式断面図である。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明が具体化された一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
《第1実施形態》
まず、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るインク供給装置100を備えたプリンタ10の内部構造を模式的に示す模式断面図である。
[プリンタ10の概要]
プリンタ10は、インクジェット記録方式に基づいて、記録用紙に対してインク滴を選択的に吐出することにより画像を記録するものである。図1に示されるように、プリンタ10は、インク供給装置100(本発明のインク供給装置の一例)を備えている。インク供給装置100には、カートリッジケース110(本発明のカートリッジ装着部の一例)が設けられており、このカートリッジケース110に4つのインクカートリッジ30(本発明のインクカートリッジの一例)が水平に保持可能である。カートリッジケース110の開口112の下端部にはカバー19が倒伏可能に軸支されている。カバー19は、開口112の下端部を中心に回動することにより、開口112を開放する開放姿勢と閉塞する閉塞姿勢とに姿勢変化する。なお、インクカートリッジ30は、開口112からカートリッジケース110に挿入される。
各インクカートリッジ30には、プリンタ10で使用可能なインクが貯留されている。具体的には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色のインクがそれぞれの色に対応するインクカートリッジ30に貯留されている。図1に示されるように、インクカートリッジ30と記録ヘッド21とがインクチューブ20で接続されている。記録ヘッド21にはサブタンク28が設けられており、このサブタンク28にインクが一時的に貯留されている。記録ヘッド21は、インクジェット記録方式に基づいてサブタンク28のインクをノズル29から選択的に吐出する。
給紙ローラ23によって搬送路24へ送給された記録用紙は、搬送ローラ対25によってプラテン26上へ搬送される。記録ヘッド21は、プラテン26上を通過する記録用紙に対してインクを吐出する。これにより、画像が記録用紙に記録される。プラテン26を通過した記録用紙は、排出ローラ対22によって、搬送路24の最下流側に設けられた排紙トレイ16に排出される。
ところで、市場においては、同じ色のインクが収容されたインクカートリッジ30であっても、予め内部に貯留させておくインクの初期貯留量が異なるインクカートリッジ30(30A,30B)が流通している。例えば、一般消費者向けに製作された標準タイプや、インク消費量の多いヘビーユーザ向けに製作された大容量タイプなどが販売されている。上記標準タイプのインクカートリッジの初期貯留量を標準量とすると、上記大容量タイプは、初期貯留量が標準タイプのものよりも多いもの、つまり、インクが標準タイプのものよりも多く貯留されたものである。本実施形態では、上記標準タイプのものをインクカートリッジ30Aとし、上記大容量タイプのものをインクカートリッジ30Bとする。なお、インクカートリッジ30Aが本発明の第1のインクカートリッジに相当し、インクカートリッジ30Bが本発明の第2のインクカートリッジに相当する。以下の説明では、特に言及しない限り、インクカートリッジ30A及びインクカートリッジ30Bを総じてインクカートリッジ30と称する。
本実施形態に係るインク供給装置100では、カートリッジケース110における1つの収容スペースにインクカートリッジ30A及び30Bのいずれを挿入しても装着可能に構成されている。また、インク供給装置100には、カートリッジケース110に装着されたインクカートリッジ30の内容物(インクの種類、色、初期容量等)や、インクカートリッジの仕様(適用可能な機種情報や向け先国の情報等)を判定する機能(判定機能)が備えられている。詳細については後述するが、上記判定は、インク供給装置100が備える制御部90(本発明の制御手段の一例、図10参照)によって行われる。以下、インクカートリッジ30を判定する処理(判定処理)を具現化する各構成要素、及び上記判定処理の手順について詳細に説明する。
[インクカートリッジ30A]
まず、図2を参照して、インクカートリッジ30Aについて説明する。図2は、インクカートリッジ30Aの構成を示す模式図であり、(A)にはインクカートリッジ30Aの斜視図が示されており、(B)にはインクカートリッジ30Aの縦断面図が示されている。なお、インクカートリッジ30Bは、後述する突出部材76の形態がインクカートリッジ30Aと相違しており、その他の構成は両者ともに共通している。インクカートリッジ30Bの上記相違点については後段で詳述する。
インクカートリッジ30Aはインクが貯留される容器である。インクカートリッジ30Aの内部空間がインク貯留室36である。インクカートリッジ30Aは、図2(A)に示された起立状態、つまり、図中の下側の面を底面とし、図中の上側の面を上面としてカートリッジケース110に対して矢印50で示される向き(以下「挿入向き50」と称する。)に挿入される。インクカートリッジ30Aは、上記起立姿勢のままカートリッジケース110に装着される。言い換えると、上記起立姿勢は、カートリッジケース110に対するインクカートリッジ30Aの装着姿勢である。
図2に示されるように、インクカートリッジ30Aは、略直方体形状に形成されている。詳細には、インクカートリッジ30Aは、幅方向51に細く、高さ方向52と奥行き方向53が上記幅方向51よりも大きい扁平形状に形成されている。インクカートリッジ30Aは、例えば、透明な樹脂で構成されている。インクカートリッジ30Aの挿入向き50の前方側の前壁40には、大気連通口71、残量検知部34、及びインク供給部72(本発明のインク供給部の一例)が設けられている。なお、前壁40の表面が本発明の第1壁面に相当する。
図2(B)に示されるように、残量検知部34は、略直方体形状に形成されている。残量検知部34は、前壁40の中段付近から挿入向き50(図2(B)の右向き)へ突出している。残量検知部34の内部の空間35は、インク貯留室36と連続するように中空状に形成されている。空間35は、残量検知部34を構成する底壁34A、側壁34B、上壁34D、及び前壁34Eによって区画されている。この空間35に、後述するセンサーアーム60が備える遮光板62が挿入されている。
残量検知部34は、インク貯留室36のインク量をユーザにより視覚的に認識させ、或いは光学センサ114(本発明の第2光センサの一例、図4参照)に検知するためのものである。そのため、残量検知部34の少なくとも両方の側壁34Bは、透明な部材で構成されている。これにより、ユーザは、残量検知部34の空間35の中身を外部から視認することができる。残量検知部34の幅であるところの側壁34B間の距離(幅方向51の寸法)は、前壁40の幅よりも小さい。具体的には、残量検知部34は、光センサ114の検知領域115に進入可能な幅に形成されている。
センサーアーム60は、インク貯留室36内に設けられている。センサーアーム60は、インク貯留室36に貯留されたインクの液量に応じて動く合成樹脂製の部材である。センサーアーム60は、大別して、アーム本体63と、遮光板62と、フロート部64とからなる。
アーム本体63は、インクカートリッジ30Aの側壁41に支持された支軸66に回動可能に支持されている。これにより、センサーアーム60がインクカートリッジ30Aの内部において矢印67及び矢印68の向きへ揺動可能となる。
フロート部64はアーム本体63の一方端に設けられている。フロート部64は、例えば、内部が中空状に形成されており、インクなどの液体に対して浮力を有する浮力体の役割を担っている。したがって、フロート部64は、インク量の増減に応じて上下に移動する。これにより、センサーアーム60がインク量の増減に応じた方向に回動する。なお、フロート部64を中空形状とせず、支軸66からフロート部64に至る部分或いはその一部分をインクの比重よりも小さい比重の素材でフロート部64が形成されていてもよい。
遮光板62は、フロート部64とは反対側のアーム本体63の他方端に設けられている。センサーアーム60が図2(B)において時計方向(矢印67の向き)へ回動されると、遮光板62が空間35内を下方へ移動する。そして、遮光板62が残量検知部34の底壁34Aに当接し、下位姿勢(遮光板62が残量検知部34の底壁34Aに当接する姿勢、図2(B)の実線で示す姿勢)を維持する。一方、センサーアーム60が図2(B)において反時計方向(矢印68の向き)へ回動されると、遮光板62が上方へ移動して、底壁34Aから離れる。そして、遮光板62が上壁34Dに当接し、上位姿勢(遮光板62が底壁34Aから上方へ離れて上壁34Dに当接する姿勢、図2(B)の破線で示す姿勢)を維持する。なお、図2(B)では、遮光板62が底壁34Aに当接した姿勢が実線で示され、遮光板62が底壁34Aから離れた姿勢が破線で示されている。
なお、遮光板62が上記下位姿勢にあるときは、遮光板62は側壁34Bの下部の照射部34C(本発明の所定箇所に相当)に対向配置される。つまり、遮光板62と照射部34Cと幅方向に重なる。一方、遮光板62が上記上位姿勢にあるときは、遮光板62は照射部34Cから上方へずれた位置に配置される。つまり、上記上位姿勢では、遮光板62と照射部34Cは重ならない。
本実施形態では、インク貯留室36に所定量以上のインクがある場合は、フロート部64の浮力がセンサーアーム60を矢印67の向きへ回動させるように作用する。これにより、遮光板62が上記下位姿勢側へ向けて時計方向へ回動させられて、上記下位姿勢を維持する。一方、インク貯留室36に所定量未満のインクしかない場合は、フロート部64の重みによりセンサーアーム60は矢印68の向きへ回動させられる。これにより、遮光板62が上記上位姿勢を維持する。このようにインク量に応じて上下方向へ遮光板62が移動することによって、後述する光センサ114の光が遮光板62によって遮断され又は残量検知部34を幅方向51へ通過可能となる。
カートリッジケース110において、インクの供給が可能な位置(以下「装着位置」と称する。)にインクカートリッジ30Aが装着された状態で、後述する光センサ114(図3参照)の発光素子から残量検知部34の側壁34Bの照射部34Cへ向けて光が出射される。このとき、遮光板62が上記下位姿勢(図2(B)の実線で示された姿勢)にある場合は、空間35を横切ろうとする光は遮光板62によって遮断される。一方、遮光板62が上記上位姿勢(図2(B)の破線で示された姿勢)にある場合は、光は遮光板62の下方の空間35を通過して、光センサ114の受光素子に到達する。したがって、当該受光素子の出力信号の波形を解析したり、或いは出力信号の低下量や有無を検知することによって、インク貯留室36内のインクが所定量以上あるかどうかを検知することができる。
大気連通口71は、前壁40において、残量検知部34よりも上方の前壁面に形成されている。この大気連通口71は、インク貯留室36の空気層と大気とを連通するための貫通孔である。大気連通口71を通じてインク貯留室36と大気とが連通しているので、インク貯留室36内の気圧が大気圧に維持される。
[インク供給部72]
インク供給部72は、前壁40において、残量検知部34よりも下方の前壁面に形成されている。このインク供給部72は、弾性を有する環状部材で構成されており、前壁40から外方(挿入向き50側)へ突出している。インク供給部72の中心部に貫通孔73が形成されており、この貫通孔73からインクニードル122を通ってインク貯留室36からインクが外部に導出される。図2(B)に示されるように、インク供給部72は、後述する突出部材76の突出端と残量検知部34の上端とを通る仮想平面56(本発明の平面の一例)よりも、前壁40側に収まるように設けられている。つまり、インク供給部72は、仮想平面56を挿入向き50側へ越えていない。このため、インクカートリッジ30Aを前壁40側から落下させたとしても、落下時の衝撃が直接にインク供給部72に加わらないため、インク供給部72が衝撃から保護される。
[リブ43]
インクカートリッジ30Aは、奥行き方向53へ延びるリブ43を有する。リブ43はインクカートリッジ30Aの上壁39から上方に延びる2つの側壁と両側壁の頂部同士を接続する上壁とからなる。リブ43は、上壁39の幅よりも小さい幅の側壁を有している。なお、このリブ43の側壁に対応して、カートリッジ110には、上壁39の幅より少し幅広の溝(不図示)が挿抜方向105に沿って延びるように形成されている。リブ43の側壁は、上記溝に沿って装着位置までインクカートリッジ30を案内する。リブ43の前壁40側の端部44は、前壁40と同一面となる位置にあり、その反対側(挿入向き50の後方側)の端部45は、上壁39において奥行き方向53の中央部付近にある。リブ43の端部45は、カートリッジケース110における上記装着位置にインクカートリッジ30Aが装着された状態で、後述するロックレバー145が係合する部分である。
[突出部材76]
インクカートリッジ30Aは、突出部材76(本発明の第1突出部の一例)を有する。突出部材76は、図2(A)に示される起立姿勢で、前壁40の下端に設けられている。詳細には、突出部材76は、インク供給部72の下方に設けられており、前壁40から外方(挿入向き50側)へ突出している。本実施形態では、突出部材76の幅は、前壁40の幅と同じサイズである。この突出部材76は、インク供給部72よりも外方へ突出している。つまり、突出部材76の突出量(前壁40から突出端までの距離)は、インク供給部72の突出量よりも大きい。
なお、インクカートリッジ30A及び後述するインクカートリッジ30Bは、インク貯留室36を構成する透光性のある材質からなる内部容器と、その内部容器を両側面からカバーする透光性のない材質からなるカバー部材とから構成されている。本実施形態における突出部材76及び後述の第2実施形態における突起153は、そのカバー部材に一体に形成されており、そのカバー部材から挿入向き50へ突出されている。各図においては、インクカートリッジ30が模式的に現されているので、この内部容器とカバー部材とが区別されていない。
突出部材76には、インクカートリッジ30Aの奥行き方向53に延びるリブ79が設けられている。リブ79は、後述する光センサ126(本発明の第1光センサの一例、図4参照)により検知される部分(被検知部分)である。リブ79は、奥行き方向53に平行な2本の溝80が突出部材76の上面78に形成されることによって構成されている。リブ79は、光を遮断可能な素材で形成されている。溝80は、突出部材76の先端面77で挿入向き50側に開放されている。リブ79は、後述する光センサ126の検知領域127に進入可能な幅に形成されている。また、溝80の幅(幅方向51の寸法)は、光センサ126が備える発光素子及び受光素子が先端面77側から挿入可能な寸法に形成されている。インクカートリッジ30Aがカートリッジケース110に挿入されてから上記装着位置に到達するまでの挿入過程において、発光素子及び受光素子が溝80に進入するとともに、リブ79が検知領域127を通る光路に進入する。
リブ79に切り欠き82(本発明の第2部材の一例)が設けられている。切り欠き82は、リブ79の挿入向き50側の先端から所定距離だけ前壁40側へ隔てられた位置に設けられている。そのため、切り欠き82よりも挿入向き50側には、光を遮断可能な遮断部81(本発明の第1部材の一例)が形成されている。インクカートリッジ30Aが上記装着位置に到達するまでの挿入過程において、遮断部81は、検知領域127を通り光センサ126の受光素子へ向かう光を遮るように横切る。遮断部81が検知領域127を横切ることにより、上記光が遮断される。切り欠き82は、インクカートリッジ30Aが装着姿勢にあるときに、光センサ126の検知領域127に配置される位置に設けられている。したがって、インクカートリッジ30Aが上記装着位置に到達して装着姿勢となったときは、光センサ126の発光素子から出射された光は、リブ79で遮られることなく、切り欠き82を通って光センサ126の受光素子に入射する。つまり、インクカートリッジ30Aが装着姿勢にあるときは、切り欠き82は、光センサ126の発光素子へ向かう光の通過を許容する。
なお、本実施形態では、第2部材の一例として切り欠き82を例示して説明したが、この切り欠き82に代えて、ガラスや透明な樹脂板などのように光を透過させる性質(光透過性)を有する部材を採用してもかまわない。
[インクカートリッジ30B]
次に、図3を参照して、インクカートリッジ30Bについて説明する。図3は、インクカートリッジ30Bの構成を示す模式図であり、(A)にはインクカートリッジ30Bの斜視図が示されており、(B)にはインクカートリッジ30Bの縦断面図が示されている。図3に示されるように、切り欠き82を有しないリブ84が突出部材76に設けられたものがインクカートリッジ30Bである。リブ84以外の構成は、インクカートリッジ30Aと共通する。そのため、インクカートリッジ30Aと共通する構成については、インクカートリッジ30Aの各構成要素と同符号を付して示すことによりその説明を省略する。
このようなリブ84が突出部材76に設けられているため、インクカートリッジ30Bが上記装着位置に到達するまでの挿入過程において、リブ84は、検知領域127を通り光センサ126の受光素子へ向かう光を遮る。そして、インクカートリッジ30Bが装着姿勢となっても、リブ84は検知領域127に配置されるので、光センサ126の発光素子から出射され発光素子へ向かう光は、リブ84で遮断される。
[インク供給装置100]
次に、図4を参照して、インクカートリッジ30が装着されるインク供給装置100の構成について説明する。ここに、図4は、インク供給装置100の縦断面構造を模式的に示す断面図である。
インク供給装置100は、プリンタ10に設けられている。インク供給装置100は、プリンタ10が備える記録ヘッド21(図1参照)へインクチューブ20(図1参照)を介してインクを供給するものである。インク供給装置100は、複数のインクカートリッジ30を装着可能なカートリッジケース110を備えている。以下、カートリッジケース110について詳細に説明する。
[カートリッジケース110]
カートリッジケース110の内部に、インクカートリッジ30が水平方向へ移動可能に支持される。図4に示されるように、カートリッジケース110は、その前面に開口112を有する。開口112を通じてカートリッジケース110の内部にインクカートリッジ30が挿入される。
カートリッジケース110の奥壁117の下部には、カートリッジケース110の内部から背面側へ貫通する孔119が形成されている。孔119のカートリッジケース110内部側にインク供給部72と連結する連結部121が設けられている。連結部121には、管状のインクニードル122が取り付けられている。孔119の背面側にインクチューブ20(図1参照)が接続されている。カートリッジケース110にインクカートリッジ30が装着されると、インク供給部72と連結部121とが連結する。これにより、インクニードル122がインク供給部72の貫通孔73に挿入されて、貫通孔73からインクチューブ20を介して記録ヘッド21に至るインク通路が形成される。
[光センサ114]
カートリッジケース110の奥壁117の中央部には、光センサ114が設けられている。光センサ114は、カートリッジケース110に装着されたインクカートリッジ30のインク量が所定量以上であるかを検知するためのものであり、光を発光する発送素子と、発光素子から発光された光を受光する受光素子とにより構成されている。光センサ114は、光を出射可能な発光ダイオードなどの発光素子(本発明の第2発光部の一例)と、この発光素子から出射された光を受光可能なフォトトランジスタなどの受光素子(本発明の第2受光部の一例)とを有する。発光素子及び受光素子は、互いに対向するように、略U形状に組み立てられた樹脂製の筐体に内蔵されている。本実施形態では、光センサ114として、光透過型のフォトインタラプタが採用されている。なお、光センサ114に代えて反射型のフォトインタラプタを採用することも可能である。
光センサ114は、後述する制御部90(図10参照)に接続されており、受光素子から出力される電気信号が出力信号として制御部90に入力される。この出力信号は、受光素子に入射した光の量、つまり、受光素子における受光量を示す信号である。本実施形態では、カートリッジケース110の上記装着位置にインクカートリッジ30が装着されると、光センサ114の発光素子から受光素子に至る検知領域115に残量検知部34の下部が進入する。つまり、残量検知部34の側壁34Bの照射部34C(図2参照)が検知領域115内に位置する。検知領域115に残量検知部34が進入したときの光センサ114の出力信号(受光量)に基づいてインクの残量(本発明のカートリッジ関連情報の一例)が所定量になったかどうかが検知される。
[光センサ126]
カートリッジケース110の奥壁117の背面側(図3の右側)の下部に、光センサ126が設けられている。光センサ126はカートリッジケース110に装着されたインクカートリッジ30の内容物(インクの種類、色、初期容量等)や、インクカートリッジの仕様(適用可能な機種情報や向け先国の情報等)に関する情報(本発明のカートリッジ関連情報の一例)を判定する用途、及び、インクカートリッジ30の突出部材76の有無(本発明のカートリッジ関連情報の一例)を検知する用途に用いられるものである。図4に示されるように、光センサ126は、光センサ114と同じ構成をしており、光を出射可能な発光素子(本発明の第1発光部の一例)と、この発光素子から出射された光を受光可能な受光素子(本発明の第1受光部の一例)とを有する。光センサ126に代えて反射型のフォトインタラプタを採用することも可能である。
光センサ126は、後述する制御部90(図10参照)に接続されており、受光素子から出力される電気信号が出力信号として制御部90に入力される。本実施形態では、カートリッジケース110の上記装着位置にインクカートリッジ30が装着されると、光センサ126の発光素子から受光素子に至る検知領域127にリブ79又はリブ84が進入する。これにより、発光素子から出射された光が遮断されるなどして、光センサ126の受光素子の出力信号(受光量)が変動する。
[ロック機構144]
カートリッジケース110にロック機構144が設けられている。ロック機構144は、インクカートリッジ30が上記装着位置に配置された状態で、挿入向き50とは反対の脱抜向き54へインクカートリッジ30が移動することを規制して、上記装着位置でインクカートリッジ30を固定(ロック)させる役割を担う。このロック機構144は、カートリッジケース110において、光センサ126とは反対側に配置されている。言い換えると、光センサ126は、ロック機構144とは反対側に配置されている。詳細には、ロック機構144は、カートリッジケース110の奥壁117に配置される光センサ126に対して開口112側の上部に設けられている。
ロック機構144は、大別すると、ロックレバー145と、ロックレバー145に付勢力を付与するコイルバネ148とにより構成されている。ロックレバー145は、図4(B)に示されるアンロック位置と、図4(A)に示されるロック位置との間で支軸を介して回動可能に支持されている。ロックレバー145に外力が加えられていない状態では、ロックレバー145はコイルバネ148によって常にロック位置側へ回動するように付勢されている。したがって、ロックレバー145は、インクカートリッジ30の挿抜方向105に対して傾斜した状態で配置されている。挿入時にインクカートリッジ30のリブ43の端部44がロックレバー145に当接しすると、ロックレバー145は上記支軸を中心に反時計方向へ回動し、図4(B)に示されるアンロック位置まで回動する。ロックレバー145の一端に、リブ43の端部45と係合可能な係合端部146が設けられている。ロック機構144は、係合端部146がインクカートリッジ30の端部45と係合することにより、カートリッジケース110におけるインクカートリッジ30のロックが実現される。
ロック機構144の近傍に、光センサ141が設けられている。光センサ141は、上述した光センサ114及び光センサ126と同様に構成されており、検知領域142を有する。ロックレバー145の係合端部146とは支軸を境界にして反対側に被検知部147が設けられている。光センサ141は、被検知部147の回動範囲に検知領域142が位置するように配置されている。したがって、被検知部147は、ロックレバー145の位置に応じて検知領域142に進入可能である。本実施形態では、ロックレバー145が上記ロック位置にあるときに被検知部147が検知領域142に配置され、ロックレバー145が上記アンロック位置にあるときに被検知部147から退避した位置に配置される。被検知部147が検知領域142にあるか、又は検知領域142にないときの光センサ141の出力信号(受光量)に基づいて、ロックレバー145がロック位置にあるかどうかを検知することができる。
[インクニードル122]
奥壁117の下部には、カートリッジケース110の内部から背面側へ貫通する孔119が形成されている。孔119のカートリッジケース110内部側にインク供給部72と連結する連結部121が設けられている。連結部121には、管状のインクニードル122が取り付けられている。インクニードル122は、奥壁117から開口122へ向けて、つまり、脱抜向き54へ突出している。孔119の背面側にインクチューブ20(図1参照)が接続されており、このインクチューブ20を介して記録ヘッド21にインクが供給される。カートリッジケース110にインクカートリッジ30が装着されると、インクニードル122がインク供給部72の貫通孔73に挿入されて、インク供給部72と連結部121とが連結する。これにより、貫通孔73からインクチューブ20を介して記録ヘッド21に至るインク通路が形成される。
[インクカートリッジ30A,30Bの装着動作]
以下、図5から図7を参照して、インクカートリッジ30をカートリッジケース110に装着する動作について説明する。ここに、図5及び図6は、インクカートリッジ30Aがカートリッジケース110に装着される過程を時系列的に示す模式断面図である。図7は、光センサ114,126,141の出力信号を示す波形図であり、(A)にはインクカートリッジ30Aの挿入時の波形図が示されており、(B)にはインクカートリッジ30Bの挿入時の波形図が示されている。
[インクカートリッジ30Aの装着動作]
まず、インクカートリッジ30Aの装着動作について説明する。図5に示されるように、インクカートリッジ30Aがカートリッジケース110に対して挿入向き50へ挿入されると、まず、リブ43の端部44がロックレバー145の係合端部146に当接する。この状態で更にインクカートリッジ30Aが挿入されると、ロックレバー145が支軸を中心にして反時計方向に回動し、係合端部146が上方へ持ち上げられて、上記ロック位置(図4(A)参照)から上記アンロック位置(図4(B)参照)まで回動する。持ち上げられた係合端部146は、リブ43の上面に載置される。その後、インクカートリッジ30Aが更に挿入されることに伴い、係合端部146は、リブ43の上面を滑る。そして、係合端部146がリブ43の端部45に至ると、係合端部146は支軸を中心にして時計方向に回動して、インクカートリッジ30Aの脱抜向き54への移動を規制する。
インクカートリッジ30Aが挿入される前は、ロックレバー145は上記ロック位置(図4(A)参照)にあり、ロックレバー145の被検知部147によって検知領域142の光が遮断されている。そのため、光センサ141の出力信号のレベルはLOWとなっている(図7(A)参照)。上述のごとく、インクカートリッジ30Aが挿入されてロックレバー145が上記アンロック位置(図4(B)参照)まで回動すると、その回動中に被検知部147が検知領域142から退出する。そのため、光センサ141の出力信号のレベルはLOWからHIに変化する(図7(A)のT0)。
更にインクカートリッジ30Aが挿入されると、残量検知部34の前壁34Eが光センサ114の検知領域115を通過する(図5(B)参照)。このとき、前壁34Eは、発光素子から出射された光を遮断するため、光センサ114の出力信号のレベルは、前壁34Eが検知領域115を通過中はHIからLOWに変化し(図7(A)のT1)、前壁34Eが検知領域115を通り過ぎるとLOWからHIに戻る(図7(A)のT2)。なお、前壁34Eには、光を透過しにくい材質で構成されたカバーやシールなどの部材が取り付けられており、前壁34Eを幅方向51へ進む光は、前壁34Eによって吸収或いは乱反射されて減衰される。そのため、受光素子では、所定値以上の受光量が得られず、LOWレベル信号が出力される。前壁34Eは、上述した部材を備えた構成に限られず、発光素子から出射された光の全部又は一部を反射、回折させるなどして光の向きを変えることにより受光素子に至る光の光量を遮断又は低下させたり、また、すりガラスや絞り、スリットなどで光を減衰させたりして、光量を所定量未満にさせるものであってもよい。
更にインクカートリッジ30Aが挿入されると、その挿入過程において、突出部材76のリブ79の先端に設けられた遮断部81が光センサ126の検知領域127に配置される(図6(C)参照)。このとき、光センサ126の出力信号のレベルは、遮断部81が検知領域127を通過中はHIからLOWに変化する(図7(A)のT3)。
そして、図6(D)に示されるように、インクカートリッジ30Aがカートリッジケース110の奥部まで挿入されると、残量検知部34の照射部34Cが光センサ114の検知領域115に進入し、インクカートリッジ30Aが装着位置に到達した時点では、残量検知部34の照射部34Cが光センサ114の検知領域115に配置された状態となる。ここで、装着位置とは、インクカートリッジ30Aからインクニードル122へインクを供給することが可能な位置であって、本実施形態では、図6(D)に示されるように、インク供給部72の貫通孔73にインクニードル122が挿通される位置である。照射部34Cが検知領域115に配置された状態において、インク貯留室36に所定量以上のインクが貯留されている場合、つまり、遮光板62が下位姿勢(実線参照)にある場合は、遮光板62によって検知領域115の光が遮断される。この場合、図7(A)に示されるように、光センサ114の出力信号のレベルは、HIからLOWに変化する(図7(A)のT4)。一方、インク貯留室36のインクが所定量未満である場合、つまり、遮光板62が上位姿勢(破線参照)にある場合は、遮光板62によって検知領域115の光が遮断されないので、信号のレベルはHIを維持する(図7(A)の破線参照)。
また、インクカートリッジ30Aが装着位置まで挿入される過程で、遮断部81が光センサ126の検知領域127を通り過ぎると、切り欠き82が検知領域127に進入し、インクカートリッジ30Aが装着位置に到達した時点では、切り欠き82が検知領域127に配置された状態となる。光センサ126の出力信号のレベルは、切り欠き82を通過した光が受光素子に到達するので、LOWからHIに戻る(図7(A)のT5)。
また、インクカートリッジ30Aが上記装着位置に到達すると、リブ43の端部45がロックレバー145の係合端部146を通り過ぎる。係合端部146がリブ43の上壁に支持されなくなるので、持ち上げられていたロックレバー145が下方(時計方向)へ回動し、係合端部146がインクカートリッジ30の上壁39の上面及び端部45に当接する。これにより、係合端部146と端部45とが当接係合することによって、インクカートリッジ30Aは、脱抜向き54への移動が制止される。このとき、ロックレバー145の被検知部147によって検知領域142の光が遮断される。これにより、光センサ141の出力信号のレベルはHIからLOWに変化する(図7(A)のT6)。
[インクカートリッジ30Bの装着動作]
次に、インクカートリッジ30Bの装着動作について説明する。なお、インクカートリッジ30Aの装着動作と同じ動作については、その説明を省略する。インクカートリッジ30Bがカートリッジケース110に装着される場合は、インクカートリッジ30Bが挿入される過程において、突出部材76のリブ84の先端が光センサ126の検知領域127に進入する。これにより、リブ84によって、検知領域127の光が遮断される。このとき、光センサ126の出力信号のレベルは、HIからLOWに変化する(図7(B)のT3)。その後、インクカートリッジ30Bが上記装着位置に到達するまで検知領域127の光がリブ84によって遮断された状態を維持する(図7(B)参照)。
なお、折損するなどによって突出部材76が存在しないインクカートリッジ30Cがカートリッジケース110に挿入された場合は、図8に示されるように、インクカートリッジ30Cが装着位置に到達しても、検知領域127を通る光が遮断されない。そのため、インクカートリッジ30Cがカートリッジケース110に装着されても、光センサ126の出力信号は常にHIを維持する(図9参照)。つまり、光センサ126の出力信号は変化しない。
本実施形態では、各光センサ114,126,141の出力信号に基づいて、カートリッジケース110に装着されるインクカートリッジ30が判定(識別)可能なように、後述する制御部90が構成されている。
[制御部90]
以下、図10を参照して、制御部90の概略構成を説明する。ここに、図10は、制御部90の構成の概略を示すブロック図である。
制御部90は、プリンタ10の全体動作を制御するものである。制御部90は、図10に示されるように、CPU91、ROM92、RAM93、EEPROM94、ASIC95を主とするマイクロコンピュータとして構成されている。
ROM92には、CPU91がプリンタ10の各種動作を制御するためのプログラムや、後述する状態判定処理を実行するためのプログラムなどが格納されている。RAM93は、CPU91が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM94には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC95には、光センサ114、光センサ126、及び光センサ141が接続されている。なお、図10には図示されていないが、給紙ローラ23や搬送ローラ対25等(図1参照)の各ローラを駆動させる駆動回路や、プリンタ10に画像記録指示等を入力するための入力部や、プリンタ10に関する情報を表示する表示部なども接続されている。
光センサ114,126,141は、受光素子で受けた光の強度に応じたアナログの電気信号(電圧信号又は電流信号)を出力する。出力された出力信号は、制御部90に入力されて、当該制御部90において、その電気的レベル(電圧値又は電流値)が所定の閾値(本発明の所定の光量に相当)以上の場合にHIレベル信号と判定され、所定の閾値未満の場合にLOWレベル信号と判定される。本実施形態では、上記出力信号は、各光センサの検知領域115,127,142において光が遮断されている場合にLOWレベル信号と判定され、遮断されていない場合にHIレベル信号と判定される。
[判定処理]
本実施形態では、光センサ114,126,141それぞれの出力信号に基づいて、カートリッジケース110に装着されるインクカートリッジ30の内容物(インクの種類、色、初期容量等)や、インクカートリッジの仕様(適用可能な機種情報や向け先国の情報等)を判定する判定処理が制御部90によって行われる。以下、図11のフローチャートを参照しながら、上記判定処理の手順について説明する。ここに、図11は、制御部90によって行われる判定処理の手順の一例を示すフローチャートである。この判定処理は、図中のステップS1から開始される。
まず、ステップS1では、インクカートリッジ30がカートリッジケース110に挿入されたかどうかがCPU91によって判断される。上述したように、インクカートリッジ30がカートリッジケース110に挿入されると、ロックレバー145がロック位置の状態からアンロック位置に変化し、光センサ141の信号レベルがLOWからHIに変化する(図7のT0参照)。したがって、当該ステップS1では、光センサ141の信号レベルがLOWからHIに変わったことにより、インクカートリッジ30がカートリッジケース110に挿入され始めたと判断される。
なお、本実施形態では、光センサ141の信号レベルに基づいてインクカートリッジ30が挿入され始めたかどうかが判断されるが、例えば、インクカートリッジ30がカートリッジケース110に挿入されたときに光センサ114の信号レベルがHIからLOWに変化したこと(図7のT1参照)や、その後に光センサ114の信号レベルがLOWからHIに変化したこと(図7のT2参照)により、インクカートリッジ30がカートリッジケース110に挿入されたと判断してもよい。
ステップS1において、インクカートリッジ30がカートリッジケース110に挿入され始めたと判断されると(S1のYes側)、次のステップS2では、インクカートリッジ30の挿入開始から装着位置に至るまでの光センサ126の出力信号が受光量データとしてCPU91によってRAM93に記憶される。このステップS2における記憶処理は、後述のステップS3において、インクカートリッジ30が装着位置でロックされたと判断されるまで行われる。インクカートリッジ30が本実施形態では、図7に示されるように、所定の閾値を基準にHIレベルかLOWレベルに定められた矩形波が上記受光量データとして記憶される。もちろん、アナログ又はデジタルで表された出力信号そのものがRAM93に記憶されてもかまわない。
次のステップS3では、インクカートリッジ30が装着位置に到達し、当該装着位置で固定(ロック)されたかどうかが判断される。具体的には、光センサ141の信号レベルがHIからLOWに変化したことにより、インクカートリッジ30がカートリッジケース110の装着位置に固定されたと判断される。なお、インクカートリッジ30が引き抜かれたときも、光センサ141の信号レベルがHIからLOWに変化するので、インクカートリッジ30が装着位置で固定(ロック)されたことを確実に判断するために、光センサ114の信号レベルがLOWからHIに変化し(図7のT1参照)、かつ、光センサ141の信号レベルがHIからLOWに変化したこと(図7のT6参照)を条件に、インクカートリッジ30が装着位置で固定(ロック)されたと判断することが好ましい。
続いて、ステップS4では、RAM93に記憶された光センサ126の受光素子から得られた上記受光量データに、信号レベルがHIからLOWに変化した変化点が存在するかどうかがCPU91によって判断される。例えば、図7(A)、(B)に示されるように、信号レベルがHIからLOWに変化した変化点(図7のT3参照)がある場合は(S4のYes側)、次のステップS5の処理が実行される。一方、図9に示されるように、信号レベルがHIからLOWに変化した変化点が、RAM93に記憶された上記受光量データ内に存在しない場合は(S4のNo側)、次のステップS6の処理が実行される。
ステップS4において、RAM93に記憶された上記受光量データ内に、信号レベルがHIからLOWに変化した変化点が存在しないと判断されたことは、装着されたインクカートリッジ30に突出部材76が存在しないことを意味する。つまり、装着されたインクカートリッジ30が突出部材76を有しないインクカートリッジ30Cであることを意味する。言い換えると、CPU91は、装着されたインクカートリッジ30を、突出部材76が存在しないインクカートリッジ30Cと判定する。このようなインクカートリッジ30Cは、突出部材76を有しないため、インク供給部72が外部から衝撃を受けやすい状態にあり、インク供給部72が損傷している可能性が高い。また、突出部材76を有しないため、インクカートリッジ30がインクカートリッジ30Aであるかのインクカートリッジ30Bであるのかを区別することができない。このような区別ができない場合は、その後のインク供給処理やインクの残量表示などの処理が正確に行われないという問題が生じうる。したがって、このような場合は、カートリッジ不良と判断して、カートリッジ不良を示すフラグがCPU91のレジスタ等にセットされる(S6)。その後、ステップS13において、プリンタ10の表示部などにエラー情報が出力される。
ステップS4において、RAM93に記憶された上記受光量データ内に、信号レベルがHIからLOWに変化した変化点が存在すると判断されたことは、装着されたインクカートリッジ30に突出部材76が存在することを意味する。つまり、装着されたインクカートリッジ30が突出部材76を有するインクカートリッジ30A又は30Bであることを意味する。言い換えると、CPU91は、装着されたインクカートリッジ30を、突出部材76が存在するインクカートリッジ30A又は30Bと判定する。この場合は、次のステップS5において、インクカートリッジ30がインクカートリッジ30AかどうかがCPU91によって判断される。かかる判断は、図7の時刻T6以降、例えば、装着位置における光センサ126の出力信号(本発明の第1受光量に相当)の信号レベルがHIであるかどうかによって行われる。図7(A)に示されるように、時刻T6において上記信号レベルがHIであることは、インクカートリッジ30Aを示す。この場合、次のステップS7において、装着されたインクカートリッジ30がインクカートリッジ30Aであると判定されて、それを示すフラグがCPU91のレジスタ等にセットされる。一方、ステップS5において、光センサ126の信号レベルがHIではなくLOWであると判断されると、次のステップS8において、装着されたインクカートリッジ30がインクカートリッジ30Bであると判定されて、それを示すフラグがCPU91のレジスタ等にセットされる。
このように、ステップS5から次のステップS7又はS8へ続く手順において、CPU91は、挿入されたインクカートリッジ30が標準タイプのインクカートリッジ30Aであるか、大容量タイプのインクカートリッジ30Bであるかを判定している。つまり、インクカートリッジ30がCPU91によって識別されている。
続いて、ステップS9では、インクカートリッジ30内にインクが所定量以上あるかどうかがCPU91によって判断される。具体的には、図7の時刻T6における光センサ114の出力信号(本発明の第2受光量に相当)の信号レベルがLOWであるかどうかによって判断される。光センサ114の信号レベルがLOWであると判断された場合は、図7に示されるように、インクが所定量以上あることを意味するので、次のステップS10において、インクありを示すフラグがCPU91のレジスタ等にセットされる。その後、画像記録動作が許可される(S11)。
一方、ステップS9において、光センサ114の信号レベルがLOWではなくHIであると判断された場合は、図7の波線で示されるように、インクが所定量未満であることを意味するので、次のステップS12において、インクなしを示すフラグがCPU91のレジスタ等にセットされる。その後、ステップS13において、プリンタ10の表示部などにエラー情報が出力される。
[実施形態の効果]
上述したように本実施形態に係るインク供給装置100が構成されているため、カートリッジケース110に挿入されたインクカートリッジ30が、突出部材76を有しない不良なインクカートリッジ30Cであるかどうかを確実に判定することができる。また、インクカートリッジ30が標準タイプのインクカートリッジ30Aであるか、大容量タイプのインクカートリッジ30Bであるかを確実に判定することができる。また、このように複数の判定処理を簡単な構成で実現することが可能となる。
《第2実施形態》
以下、図12を参照しながら、本発明の第2実施形態について説明する。ここに、図12は、インクカートリッジ150がカートリッジケース155に装着される前後の状態を示す模式断面図である。なお、上述の第1実施形態と共通する構成要素については、第1実施形態で用いた符号と同じ符号を付すことでその説明を省略する。
第2実施形態では、図12に示されるように、リブ43の端部44から挿入向き50へ突出する突起153(本発明の第2突出部の一例)がインクカートリッジ150に設けられている点と、カートリッジケース155に上述の光センサ126と同じ構成の光センサ151(本発明の第2センサの一例)が設けられている点が上述の第1実施形態と異なる。
突起153は、インクカートリッジ150の前壁40の上部に配置されている。つまり、インク供給部72の上方に配置されている。インク供給部72は、突起153と突出部材76とによって挟まれるように配置されている。突起153は、リブ43の幅方向51のサイズよりも細く形成されており、具体的には、光センサ151の検知領域152に進入可能な幅に形成されている。突起153は、インク供給部72よりも外方へ突出している。本実施形態では、突起153は、突出部材76と同じ突出長さに形成されている。
カートリッジケース155において、突起153に対応する位置に光センサ151が設けられている。光センサ151は、カートリッジケース155の奥側の上部、つまり奥壁117の上部に設けられている。光センサ151は、上述した光センサ126と同じように構成されており、光を出力可能な発光素子と、この発光素子からの光を受光可能な受光素子とを有する。光センサ151は、カートリッジケース155に装着されたインクカートリッジ150の突起153の有無を検知するためのものである。図12(B)に示されるように、インクカートリッジ150がインク供給の可能な装着位置に到達すると、突起153が光センサ151の検知領域152に進入して、光を遮断する。これにより、突起153の有無が制御部90によって検知される。なお、突起153が光センサ151の検知領域152に入ることにより光を遮断することとしたが、これに限られず、発光素子から出射された光の全部又は一部を反射、回折させるなどして光の向きを変えることにより受光素子に至る光の光量を遮断又は低下させたり、また、すりガラスや絞り、スリットなどで光を減衰させたりして、光量を所定量未満にさせるものであってもよい。
このような構成が採用された場合は、制御部90は、光センサ126の出力信号に基づいて突出部材76の有無を判定し、また、光センサ151の出力信号に基づいて突起153の有無を判定する。そして、突出部材76及び突起153の双方が存在すると判定された場合に、図11のステップS5以降の処理が実行される。また、突出部材76及び突起153のうち、少なくともいずれか一方が存在しないと判定された場合は、ステップS6以降の処理が実行される。
なお、上述の各実施形態では、各インクカートリッジ30は、初期インク量が異なるインクカートリッジ30の種別判定が行われているが、例えば、貯留されるインク色が異なるインクカートリッジ30の種別判定として本発明が実現されてもよい。
また、インクの組成が異なるインクカートリッジ30が種別判定されるものであってもよい。インクの組成とは、例えば、顔料系のインク、染料系のインク、寒冷地向けに組成されたインク、熱帯地向けに組成されたインクなどである、インクの組成が変わると、インクの粘度や表面張力が変わる。よって、インクの組成が変われば、記録ヘッド21におけるインク吐出の制御も変更する必要がある。インクの組成が判定できることによって、プリンタ部11において、最適な吐出制御がなされて画像記録が行われる。
また、インクの製造地が異なるインクカートリッジ30が種別判定されるものであってもよい。この製造地に関する情報は、制御部90に記憶される。仮に、市場において品質上の問題が発生して、プリンタ10が製造元に輸送されたときに、制御部90に記憶された情報に基づいて、そのプリンタ10に対して使用されたインクの製造地を知ることができる。これにより、品質上の問題の解明が推進される。
また、インクの製造時期が異なるインクカートリッジ30が種別判定されるものであってもよい。この製造地に関する情報は、制御部90に記憶される。仮に、市場において品質上の問題が発生して、プリンタ10が製造元に輸送されたときに、制御部90に記憶された情報に基づいて、そのプリンタ10に対して使用されたインクの製造時期を知ることができる。これにより、品質上の問題の解明が推進される。
また、一般ユーザ用のインクカートリッジ30とメンテナンス作業員用のインクカートリッジ30とが種別判定されるものであってもよい。このメンテナンス作業員は、プリンタ10の補修が可能な人員である。このような人員は、プリンタ10の補修のために特別な操作を行うことがあり得るので、メンテナンス作業員用のインクカートリッジ30がプリンタ10に装着されたときには、例えば、大容量のインクを用いたパージなど、一般ユーザでは行い得ない特別な操作が制御部90において許可される。
また、空気の溶存のしやすさが異なるインクを貯留するインクカートリッジ30が種別判定されるものであってもよい。空気が溶存し難いインクであれば、インク貯留室36が脱気されない。逆に、空気が溶存しやすいインクであれば、インク貯留室36が脱気される。このようなインク貯留室36の状態の違いが判定されることによって、記録ヘッド21のメンテナンスプログラムが変更される。
また、インクカートリッジ30に関する上述した様々な仕様や種類を組み合わせて、当該インクカートリッジ30が種別判定されるものであってもかまわない。
また、光センサ126,141,151の各検知領域に進入する突出部材76や突起153等の部材は、光を遮断し、或いは光を通過させるものとしたが、これらは、必ずしも各光センサ126,141,151において発光素子から受光素子に到達する光量を完全に遮断する必要はなく、例えば、発光素子から受光素子へ向かって出射された光の全部又は一部を反射又は回折するなど、光の向きを変えて受光素子に至る光量を遮断又は低下させたり、磨りガラスや絞りのような部材によって光を減衰させたりして、受光素子が受光する光量をある程度以下とするものであってもよい。
10・・・プリンタ
30・・・インクカートリッジ
56・・・仮想平面
72・・・インク供給部
76・・・突出部材
90・・・制御部
100・・・インク供給装置
110・・・カートリッジケース
114・・・光センサ
126・・・光センサ
141・・・光センサ
150・・・インクカートリッジ
151・・・光センサ
153・・・突起

Claims (11)

  1. インクカートリッジを装着可能なカートリッジ装着部を備えたインク供給装置であって、
    上記カートリッジ装着部は、
    光を出射する第1発光部と該第1発光部から出射された光を受光可能な第1受光部とを有する第1光センサを備え、
    上記インクカートリッジは、
    インクが貯留されるインク室と、
    上記カートリッジ装着部へ挿入される挿入向きの前方側の第1壁面に設けられ、上記インク室のインクを外部に供給するインク供給部と、
    少なくとも上記インク供給部よりも上記挿入向きへ突出し、上記第1発光部から上記第1受光部に至る第1光路に進入可能な第1突出部と、を備えてなり、
    上記インクカートリッジが上記カートリッジ装着部に挿入開始されてから装着位置に到達するまでの上記第1受光部の受光量データと、上記インクカートリッジが上記装着位置に到達したときの上記第1受光部における第1受光量とに基づいて、上記インクカートリッジに関連するカートリッジ関連情報を取得する制御手段を具備するインク供給装置。
  2. 上記インクカートリッジは、
    上記インク室のインク量に応じて移動する移動部材を備え、
    上記カートリッジ装着部は、
    光を出射する第2発光部と該第2発光部から出射された光を受光可能な第2受光部とを有し、上記インクカートリッジの筐体の所定箇所に光を照射させて該所定箇所における上記移動部材の有無を検知する第2光センサを備え、
    上記制御手段は、上記受光量データ、上記第1受光量、及び上記インクカートリッジが上記装着位置に到達したときの上記第2受光部における第2受光量に基づいて、上記カートリッジ関連情報を取得する請求項1に記載のインク供給装置。
  3. 上記制御手段は、上記受光量データに基づいて上記第1突出部の有無を判定し、上記第1受光量及び上記第2受光量の双方若しくはいずれか一方に基づいて上記インクカートリッジ関連情報を取得する請求項1又は2に記載のインク供給装置。
  4. 第1のインクカートリッジの上記第1突出部は、
    上記第1光路に配置されたときに上記第1発光部からの光として上記第1受光部に所定光量未満の光量を受光させる第1部材と、該第1部材よりも上記第1壁面側に設けられ上記第1光路に配置されたときに上記第1発光部からの光として上記第1受光部に所定光量以上の光量を受光させる第2部材とを有し、
    上記制御手段は、上記第2部材が上記第1光路に配置されたときの上記第1受光部における上記第1受光量に基づいて上記インクカートリッジを上記第1のインクカートリッジと判定する請求項1から3のいずれかに記載のインク供給装置。
  5. 上記第1のインクカートリッジと異なる第2のインクカートリッジの上記第1突出部は、上記第1光路に配置されたときに上記第1受光部へ向かう光を所定光量よりも低下させるものであり、
    上記制御手段は、上記第1突出部が上記第1光路に配置されたときの上記第1受光部における上記第1受光量に基づいて上記インクカートリッジを上記第2のインクカートリッジと判定する請求項1から3のいずれかに記載のインク供給装置。
  6. 上記第2のインクカートリッジの上記第1突出部は、上記第1光路に配置されたときに上記第1受光部へ向かう光を遮断するものである請求項5に記載のインク供給装置。
  7. 上記制御手段は、上記第1突出部が上記第1光路に進入したときに上記第1受光部における受光量が変化した場合に上記第1突出部が有ると判定し、上記第1受光部における受光量に変化がない場合に上記第1突出部が無いと判定する請求項3から6のいずれかに記載のインク供給装置。
  8. 上記インク供給部は、上記第1壁面から上記挿入向きへ突出している請求項1から7のいずれかに記載のインク供給装置。
  9. 上記インクカートリッジは、
    少なくとも上記インク供給部よりも上記挿入向きへ突出する部位を有する第2突出部を備え、
    上記第1突出部及び上記第2突出部は、上記インク供給部を挟むように配置されている請求項1から8のいずれかに記載のインク供給装置。
  10. 上記インク供給部は、少なくとも上記第1突出部と、上記インクカートリッジの外形のうち上記挿入向きに最も突出した部分とを結ぶ平面よりも第1壁面側に設けられている請求項1から9のいずれかに記載のインク供給装置。
  11. 上記第1突出部は、上記カートリッジ装着部に対する上記インクカートリッジの装着姿勢において、上記インク供給部よりも下方に設けられている請求項1から10のいずれかに記載のインク供給装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016179677A (ja) * 2015-03-23 2016-10-13 セイコーエプソン株式会社 液体消費装置
CN107089057A (zh) * 2016-02-18 2017-08-25 兄弟工业株式会社 确定系统和打印流体盒

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