JP2010226800A - コルゲートチューブ用固定具 - Google Patents

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広紀 川上
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Abstract

【課題】コルゲートチューブの所望の位置に組み付け可能なコルゲートチューブ用固定具。
【解決手段】本発明に係るコルゲートチューブ用固定具は、外周面において軸方向に環状の凹部と凸部とが交互に連続形成された蛇腹管状のコルゲートチューブを固定する固定具であって、コルゲートチューブを挿通可能な円筒孔を有する本体部と、凹部および凸部の何れかに各々対応し、円筒孔の内周面に配置され、円筒孔の半径外方向へ押し込み可能な複数の突起部とを備え、コルゲートチューブが内部に挿通された状態で本体部を外部から押圧した場合、凸部に対応する突起部は当該対応する凸部と当接して円筒孔の半径外方向へ押し込まれ、凹部に対応する突起部は当該対応する凹部に嵌合して、当該凹部に嵌合した突起部により当該コルゲートチューブの軸方向の移動を係止する。
【選択図】図3

Description

本発明は、コルゲートチューブ用固定具に関し、より特定的には、当該コルゲートチューブの外周面を保持して固定するコルゲートチューブ用固定具に関する。
従来、車両等に備えられるワイヤハーネスを保護するため、当該ワイヤハーネスを、外周面に環状の凹凸形状が形成されたコルゲートチューブで被覆する場合がある。そして、このようなコルゲートチューブに覆われたワイヤハーネスを車両内の任意の位置に配線する際には、当該コルゲートチューブを車両のボデーに固定する固定具が用いられる。
上記のような固定具が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されるワイヤハーネス用クランプは、コルゲート型プロテクタ(所謂コルゲートチューブ)の一方向への移動を許可し、他方向への移動を許可しない係止爪を備える。したがって、ワイヤハーネス用クランプによれば、コルゲート型プロテクタにワイヤハーネス用クランプを嵌合させた後に、ワイヤハーネス用クランプの嵌合位置を修正することができる。
特開平08−145241号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されるワイヤハーネス用クランプは、当該ワイヤハーネス用クランプをコルゲートチューブに組み付ける際に、コルゲートチューブの凸部の頂端部と係止爪とが当接した場合、すなわち、係止爪と谷部とが嵌合しなかった場合、コルゲートチューブまたはハーネス用クランプをコルゲートチューブの軸方向へずらして当該係止爪と凹部が嵌合するようにしなければ、当該コルゲートチューブを固定することができなかった。つまり、従来のコルゲートチューブ用の固定具では、コルゲートチューブの所望の位置に当該固定具を組み付けることができない場合があった。
本発明は上記の課題を鑑みて成されたものであり、コルゲートチューブの所望の位置に組み付け可能なコルゲートチューブ用固定具を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本願は以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明は、外周面において軸方向に環状の凹部と凸部とが交互に連続形成された蛇腹管状のコルゲートチューブを固定する固定具であって、コルゲートチューブを挿通可能な円筒孔を有する本体部と、凹部および凸部の何れかに各々対応し、円筒孔の内周面に配置され、円筒孔の半径外方向へ押し込み可能な複数の突起部とを備え、コルゲートチューブが内部に挿通された状態で本体部を外部から押圧した場合、凸部に対応する突起部は当該対応する凸部と当接して円筒孔の半径外方向へ押し込まれ、凹部に対応する突起部は当該対応する凹部に嵌合して、当該凹部に嵌合した突起部により当該コルゲートチューブの軸方向の移動を係止する、コルゲートチューブ用固定具である。
第1の発明によれば、コルゲートチューブ用固定具に備えられた突起部がコルゲートチューブの凹凸に応じて押し込まれ、当該凹凸に嵌合するため、コルゲートチューブの所望の位置にコルゲートチューブ用固定具を組み付け可能である。
コルゲートチューブ2に組み付けられたコルゲートチューブ用固定具1の斜視図 コルゲートチューブ2に組み付ける前のコルゲートチューブ用固定具1を円筒孔の中心軸を通る面で切断した断面図 コルゲートチューブ2に組み付けられたコルゲートチューブ用固定具1の断面図 図3に示すコルゲートチューブ用固定具1の断面の部分拡大図 図3におけるAA線断面を示すコルゲートチューブ用固定具1の断面図 図3におけるBB線断面を示すコルゲートチューブ用固定具1の断面図
以下、本発明に係るコルゲートチューブ用固定具1について説明する。なお、以下では、コルゲートチューブ用固定具1をコルゲートチューブ2に組み付ける例について説明する。図1は、コルゲートチューブ2に組み付けられたコルゲートチューブ用固定具1の斜視図である。
コルゲートチューブ2は、外周面において軸方向に環状の凹部21と凸部22とが交互に連続形成された蛇腹管状を成す部材である。
コルゲートチューブ用固定具1は、例えば、合成樹脂素材等により以下に説明する構成で形成された部材である。コルゲートチューブ用固定具1は、コルゲートチューブ2を挿通可能な円筒孔を有する円筒状の本体部材を備える。本体部材は、円筒孔の中心軸を通る面で径方向に2分割して成る略半円筒状の本体上部11、および本体下部12から構成される。そして、本体上部11および本体下部12の一方端部はヒンジ部13(図5参照)を介して上記円筒孔を開閉自在に連結される。一方、本体上部11および本体下部12の他方端部はロック部14により、上記円筒孔を閉じた状態で係止可能に構成される。具体的には、ロック部14は、本体上部11に備えられた係止爪、および本体下部12に備えられた係止孔により構成される。そして、係止爪が係止孔に嵌合することにより、本体上部11および本体下部12の他方端部が係止される(図5参照)。以下、本体上部11および本体下部12の他方端部がロック部14において係止された状態をロック状態と呼称する。
なお、ヒンジ部13は、本体上部11および本体下部12と一体的に薄肉板状に成形されても構わないし、本体上部11および本体下部12とは別途の素材で形成されても構わない。また、ロック部14は、本体上部11および本体下部12の他方端部を係止可能であれば、上記の構成に限らず任意の構成を用いて構わない。
以下、図2から図6を参照して、コルゲートチューブ用固定具1がコルゲートチューブ2を保持する様子について詳細に説明する。
図2は、コルゲートチューブ2に組み付ける前のコルゲートチューブ用固定具1の断面図である。具体的には、図2は、コルゲートチューブ2に組み付ける前のコルゲートチューブ用固定具1をコルゲートチューブ2の軸線を通る面で切断し、当該断面を示した図である。図2に示すように、本体上部11および本体下部12の内周面には、各々、円筒孔の中心方向へ向けて突出した複数の突起部16αおよび突起部16βが備えられる。なお、詳細は後述図4において説明するが、突起部16αおよび突起部16βは、円筒孔の半径外方向へ押し込み可能に各々構成される。本体上部11および本体下部12を開いた状態からコルゲートチューブ2を挟み込み閉じた上で、ロック部14をロック状態とすることで、コルゲートチューブ用固定具1の円筒孔内にコルゲートチューブ2を挿通して保持することができる。
次いで、図3を参照して、本体上部11および本体下部12を開いた状態からコルゲートチューブ2を挟み込み閉じた後の様子について説明する。図3は、コルゲートチューブ2に組み付けられたコルゲートチューブ用固定具1の断面図である。具体的には、図3は、図1における、コルゲートチューブ用固定具1をコルゲートチューブ2の軸線を通る面で切断し、当該断面を示した図である。図3に示すように、突起部16αは、コルゲートチューブ2の凹部21に当接する突起である。また、突起部16βは、凸部22に当接する突起である。図3に示すように、コルゲートチューブ2を挟み込むようにして本体上部11および本体下部12を押圧すると、凸部22に当接する突起部16βは、当該凸部22により外方向へ押し込まれる。一方、凹部21に当接する突起部16αは、当該凹部21に嵌合する。このように突起部16αと凹部21とが嵌合するため、コルゲートチューブ2は、コルゲートチューブ用固定具1に対して、軸線方向(図3中、P方向およびM方向)の移動を禁止されるようにして固定される。
以下、上記のように突起部16αが凹部に嵌合し、突起部16βが当該凸部22により押し込まれる様子について図4から図6を参照してより詳細に説明する。なお、図4は、図3に示すコルゲートチューブ用固定具の断面の部分拡大図である。
図4に示すように、突起部16αは、連結部162αにより本体上部11または本体下部12と各々連結する。連結部162αは、突起部16αが移動した際、当該移動に応じて変形可能に各々構成される。また、本体上部11および本体下部12には、当該突起部16αから見て円筒孔の半径外方向側に、突起部16αを内包可能な押し込み孔163αが各々形成される。
突起部16αと同様に、突起部16βは、連結部162βにより本体上部11または本体下部12と各々連結する。連結部162αおよび連結部162βは、突起部16βが移動した際、当該移動に応じて変形可能に各々構成される。また、本体上部11および本体下部12には、当該突起部16βから見て円筒孔の半径外方向側に、突起部16βを内包可能な押し込み孔163βが各々形成される。なお、図4では、突起部16βが既に押し込み孔163βへ押し込まれ、これに伴い連結部162βが変形した後の状態を示す。
上記のように、コルゲートチューブ2を挟み込むようにして本体上部11および本体下部12を押圧した場合、突起部16αは、押し込み孔163βに押し込まれることなく、凹部21と嵌合する。すなわち、連結部162αは変形することなく、押し込み孔163αは空いたままの状態となる。一方、突起部16βは、凸部22からの抗力を受けて押し込み孔163βへ押し込まれる。この際、連結部162βは、突起部16βの移動に伴い押し縮められる。
次いで、図5および図6を用いて、上記のように突起部16の突出状態がコルゲートチューブ2の凹凸に応じて変化する様子について上記図3および図4とは異なる視点から説明する。
図5は、図3におけるAA線断面を示すコルゲートチューブ用固定具1の断面図である。具体的には、図5は、コルゲートチューブ用固定具1を突起部16αを横断し、且つ円筒孔の軸線に鉛直な平面で切断した断面図である。上述の通り、突起部16αは、押し込み孔163αに押し込まれないため、押し込み孔163αは空洞状態のままとなる。
図6は、図3におけるBB線断面を示すコルゲートチューブ用固定具1の断面図である。具体的には、図6は、コルゲートチューブ用固定具1を突起部16βを横断し、且つ円筒孔の軸線に鉛直な平面で切断した断面図である。図6に示すように、突起部16βは、押し込み孔163βに押し込まれるため、押し込み孔163βは突起部16βにより埋められた状態となる。
なお、上記図5および図6に示すように、突起部16は各々、環状の突条として形成されても構わないし、凹部21と嵌合可能であれば他の形状に形成されても構わない。例えば、突起部16は杭状や楔状に形成されても構わない。また、上記に説明した突起部16を本体部に押し込み可能とする構成は、一例であり、連結部16を本体部に押し込み可能であれば、上記以外の従来周知の構成としても構わない。
図5および図6に示すように本体下部12は、車体取付部15を備える。車体取付部15は、コルゲートチューブ用固定具1を車両等の配設対象に取り付けるための部材である。例えば、車体取付部15は、先端が傘状のピンであり、車体に形成された取付穴に当該ピンを差し込むことによりコルゲートチューブ用固定具1を車体に取り付け可能とする。なお、車体取付部15は配設対象に取り付け可能であれば上記ピンに限らず任意の構成として良い。また、コルゲートチューブ用固定具1の配設対象は、車両に限らず、任意の対象に取り付け可能として良い。
以上より、本発明に係るコルゲートチューブ用固定具1によれば、凹部21および凸部22に応じて突起部16の突出状態が変化するため、コルゲートチューブ2の凹部21および凸部22の位置に関わらず、任意の位置にコルゲートチューブ用固定具1を組み付けることができる。つまり、本発明に係るコルゲートチューブ用固定具1によれば、従来のように、コルゲートチューブに固定具を組み付ける際に、凹部と突起部とを嵌合させるために、当該コルゲートチューブを軸方向にずらしたり、固定具をずらしたりする必要がない。したがって、容易に高い位置精度でコルゲートチューブ用固定具1をコルゲートチューブ2に組み付けることができる。故に、車両設計者は、コルゲートチューブ用固定具の取り付け位置の公差を従来よりも小さく見積もり、コルゲートチューブの配線位置等を設計することができる。
なお、上記の実施形態では、コルゲートチューブ用固定具1が予め本体上部11と本体下部12とに分割して開閉可能に構成されている例について説明したが、コルゲートチューブ用固定具1は、円筒孔内にコルゲートチューブ2を挿入した後、外部からの加圧により突起部16と凹部21とを嵌合可能であれば、必ずしも本体を開閉可能に構成する必要はない。
なお、上記実施形態では、コルゲートチューブ用固定具1が合成樹脂素材で形成される例について説明したが、突起部16を押し込み可能に構成されていれば、コルゲートチューブ用固定具1は、合成樹脂素材以外の素材で形成されても構わない。例えば、コルゲートチューブ用固定具1は、金属素材で形成されても構わない。
本発明に係るコルゲートチューブ用固定具は、コルゲートチューブの所望の位置に組み付け可能なコルゲートチューブ用固定具などとして有用である。
1 コルゲートチューブ用固定具
2 コルゲートチューブ
11 本体上部
12 本体下部
13 ヒンジ部
14 ロック部
15 車体取付部
16α、16β 突起部
21 凹部
22 凸部
162 連結部
163 押し込み孔

Claims (1)

  1. 外周面において軸方向に環状の凸部と凹部とが交互に連続形成された蛇腹管状のコルゲートチューブを固定する固定具であって、
    前記コルゲートチューブを挿通可能な円筒孔を有する本体部と、
    前記凹部および前記凸部の何れかに各々対応し、前記円筒孔の内周面に配置され、前記円筒孔の半径外方向へ押し込み可能な複数の突起部とを備え、
    前記コルゲートチューブが内部に挿通された状態で前記本体部を外部から押圧した場合、前記凸部に対応する前記突起部は当該対応する凸部と当接して前記円筒孔の半径外方向へ押し込まれ、前記凹部に対応する前記突起部は当該対応する凹部に嵌合して、当該凹部に嵌合した突起部により当該コルゲートチューブの軸方向の移動を係止する、コルゲートチューブ用固定具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017068947A1 (ja) * 2015-10-20 2017-04-27 住友電装株式会社 ワイヤハーネス
CN107401541A (zh) * 2016-05-19 2017-11-28 利萨·德雷克塞迈尔有限责任公司 锁定元件
CN114789274A (zh) * 2022-05-24 2022-07-26 江苏奥瑞斯智能装备有限公司 一种周向固定防偏移双壁波纹管管端切割设备

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