JP5561008B2 - グロメット - Google Patents
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ワイヤハーネスを配索する自動車が、右ハンドル車と左ハンドル車と相違すると、ワイヤハーネスに外装するグロメット100の小径筒部101の曲げ方向が図6(A)(B)に示すように左右対称方向になる場合が多い。また、右ハンドル車同士であっても車種の相違によって、同一箇所に配索するワイヤハーネスでグロメットの筒部の曲げ方向が相違する場合もある。
前記連結筒部材は長さ方向の両端に周方向に複数の係止爪を備え、
前記車体係止用筒部材およびワイヤハーネス挿通用筒部材には、前記連結筒部材との連結側の内周面に前記係止爪を挿入係止する係止溝を設け、かつ、
前記ワイヤハーネス挿通用筒部材は、前記連結筒部材との連結筒部に一方側に屈曲させた屈曲筒部を連続させ、
前記車体係止用筒部材およびワイヤハーネス挿通用筒部材は、前記連結筒部材との連結部分は対称形状とし、先端面を互いに接触させた状態で、前記連結筒部材の半側部が前記車体係止用筒部材に内嵌すると共に他半側部をワイヤハーネス挿通用筒部材に内嵌し、
前記ワイヤハーネス挿通用筒部材の屈曲筒部の屈曲方向が所定方向となるように前記係止溝に前記連結筒部材の係止爪を係止して連結する構成としていることを特徴とするグロメットを提供している。
よって、左右対称方向に屈曲筒部を屈曲させた右ハンドル車と左ハンドル車に共用できるグロメットとすることができ、さらに、例えば、曲げ方向が左右対称に限定されず、30度の所定間隔相違する場合にも共用で用いることができる。
これは、弾性部材同士を係止するより、樹脂成形品からなる連結筒部材を介して連結する方が係止位置を明確に特定でき、かつ、結合部分に位置ずれを発生させにくくできることに因る。
このように、車体係止用筒部材とワイヤハーネス挿通用筒部材との連結端面を直接接触させ、連結筒部材を内嵌すると、屈曲筒部を車体係止部に近接した位置に設けることができ、車体パネルの貫通穴に装着したグロメットのワイヤハーネス挿通用筒部材を急激に曲げることができる。
前記連結筒部材を対応する多角形の筒部材とし、複数の辺から前記係止爪を突設し、対応する前記係止溝の辺に係止する構成とすることが好ましい。
即ち、周方向に45度間隔をあけて8個設けると、ワイヤハーネス挿通用筒部材の曲げ方向を45度づつ相違させることができる。また、周方向に180度間隔をあけて2個設けると、ワイヤハーネス挿通用筒部材の曲げ方向を180度相違でき、右向き、左向きに変えることができる。
一方、車体係止用筒部材とワイヤハーネス挿通用筒部材との間に介在させて着脱自在に連結する連結筒部材に設ける係止爪は係止溝と同数とし、各係止溝にそれぞれ係止爪を係止させることが好ましい。該構成とすると、周方向全体に安定して連結することができる。
たとえば、連結筒部材を車体係止用筒部材と予め一体的に成形しておくと、組み立て作業は2部材を組み立てれば良いため、作業性を高めることができる。
図1乃至図3に示す第1実施形態のグロメットは、同一車種で、右ハンドル車と左ハンドル車とに共用するものである。
グロメット1は車体係止用筒部材2と、ワイヤハーネス挿通用筒部材3と、連結筒部材4との3部材を連結して形成している。
車体係止用筒部材2とワイヤハーネス挿通用筒部材3とはゴムまたはエラストマーからなる弾性素材で成形している。連結筒部材4は樹脂成形品としている。
該樹脂成形品からなる連結筒部材4は四角筒形状であり、本体10の両端の各4辺から軸線方向に突出する係止片11、12を設け、各係止片の先端に係止爪11a、12aを設けている。
該連結筒部材4の一方の4つの係止片11の係止爪11aは車体係止用筒部材2の4角形状の係止溝25の各辺にそれぞれ係止し、他方の4つの係止片12の係止爪12aはワイヤハーネス挿通用筒部材3の係止溝35の各辺にそれぞれ係止する寸法設定としている。
また、該連結筒部材4の他端の4個の係止爪11aを車体係止用筒部材2の4角形の係止溝25の各辺に係止しているため、連結筒部材4を介した車体係止用筒部材2とワイヤハーネス挿通用筒部材3とを回転不可に結合することができる。
このように、車体パネルPにグロメット1を取り付けた状態で、車体パネルPに近接した位置で屈曲筒部31を右方向または左方向に屈曲させることができる。
さらに、左右ハンドル車に限定されず、本実施形態のグロメットでは、車体係止位置を中心としてワイヤハーネスの曲げ方向が90度づつ相違する場合にも用いることができる。
第2実施形態では、連結筒部材4を六角筒形状とし、長さ方向の両端には6個の各辺から軸線方向に突出させた係止片50、51を設け、各係止片50、51の先端に係止爪50a、51aを突設している。
一方、弾性材からなる車体係止用筒部材2とワイヤハーネス挿通用筒部材3の連結筒部の先端の大径筒部60(61)は六角筒形状とし、開口60a(61a)および内周面も六角形とし、かつ、車体係止用筒部材2の係止溝60b、ワイヤハーネス挿通用筒部材3の係止溝61bも六角形としている。この係止溝60bと61bに連結筒部材4の両側の係止爪50a、51aを係止するようにしている。
なお、第1実施形態の4角形、第2実施形態の六角形に限定されず、八角形等の多角形としてもよい。
樹脂製の連結筒部材70をゴム製の車体係止用筒部材71と2色成形で一体的に設けた一体部材80を設けている。即ち、車体係止用筒部材71の大径部71aの先端面に連結筒部材70の筒状本体72を連続して突設し、その先端に90度間隔をあけて係止片75を突設し、先端に係止爪75aを設けている。該樹脂製の連結筒部材70とゴム製の車体係止用筒部材71とは、連結筒部材70の樹脂成形品をゴム成形金型内にモールドして2色成形で一体化している。
ゴム製のワイヤハーネス挿通用筒部材3は第1実施形態と同様としているため、同一符号を付して説明を省略する。
これにより、前記係止溝35に係止爪を設けた係止片75を嵌合係止した時に、連結筒部材70の樹脂材を車体係止用筒部材71およびワイヤハーネス挿通用筒部材3の弾性材に密着させることができ、止水性能を高めることができる。他の構成及び作用は第1、第2実施形態と同様であるため説明を省略する。
また、第3実施形態では、連結筒部材を車体係止用筒部材と一体的に設けているが、連結筒部材をワイヤハーネス挿通用筒部材と一体的に設けてもよい。
2 車体係止用筒部材
3 ワイヤハーネス挿通用筒部材
4 連結筒部材
11、12 係止片
11a、12a 係止爪
23、33 大径筒部
25、35 係止溝
30 連結筒部
31 屈曲筒部
Claims (3)
- 車体パネルの貫通穴に内嵌係止する車体係止部を設けた車体係止用筒部材と、ワイヤハーネスを挿通させるワイヤハーネス挿通用筒部材と、前記車体係止用筒部材とワイヤハーネス挿通用筒部材とを連結する連結筒部材とを組み合わせてなり、前記車体係止用筒部材とワイヤハーネス挿通用筒部材はゴムまたはエラストマーからなる弾性材からなり、前記連結筒部材は樹脂成形品からなり、
前記連結筒部材は長さ方向の両端に周方向に複数の係止爪を備え、
前記車体係止用筒部材およびワイヤハーネス挿通用筒部材には、前記連結筒部材との連結側の内周面に前記係止爪を挿入係止する係止溝を設け、かつ、
前記ワイヤハーネス挿通用筒部材は、前記連結筒部材との連結筒部に一方側に屈曲させた屈曲筒部を連続させ、
前記車体係止用筒部材およびワイヤハーネス挿通用筒部材は、前記連結筒部材との連結部分は対称形状とし、先端面を互いに接触させた状態で、前記連結筒部材の半側部が前記車体係止用筒部材に内嵌すると共に他半側部をワイヤハーネス挿通用筒部材に内嵌し、
前記ワイヤハーネス挿通用筒部材の屈曲筒部の屈曲方向が所定方向となるように前記係止溝に前記連結筒部材の係止爪を係止して連結する構成としていることを特徴とするグロメット。 - 前記車体係止用筒部材とワイヤハーネス挿通用筒部材との連結部先端には厚肉とした大径筒部を段状に設け、該大径筒部の中空部は断面三角形、四角形、五角形、六角形あるいは八角形の多角形穴とし、該多角形穴の開口に近接した位置に相似形状の多角形状の係止溝を設ける一方、
前記連結筒部材を対応する多角形の筒部材とし、複数の辺から前記係止爪を突設し、対応する前記係止溝の辺に係止する構成としている請求項1に記載のグロメット。 - 前記連結筒部材は、前記車体係止用筒部材またはワイヤハーネス挿通用筒部材と予め一体的に成形している請求項1に記載のグロメット。
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