JP6011820B2 - ゴム絶縁体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ゴム絶縁体及びその製造方法に関するものである。
従来から、電力ケーブルの端部同士を接続する中間接続部には、絶縁を施すために、該中間接続部の外周に絶縁材料からなるゴム絶縁体を装備することが行われている。
ゴム絶縁体(ワンピース型直線接続部品)100は、電力ケーブルの導体接続部の外周を覆うように設けられた円筒状の内部電極層120と内部電極層120の外周全体を覆うように設けられた補強絶縁層130と、補強絶縁層130の外周に設けられた外導層140とを一体的に成型した円筒状のゴム絶縁ユニットを有している(図7参照)。
内部電極層120には、図6に示すように、電力ケーブルの外周及び電力ケーブルの導体を接続する導体接続部の外周に合わせて断面形状が円形となる中心孔121が形成されている。
上記従来のゴム絶縁体100の形成方法を図7に基づいて説明する。
図示のように、ゴム絶縁体100の外形を象った金型に、予め成形した内部電極層120及び外導層140をセットし、金型150内に補強絶縁層130の材料となる絶縁ゴム材料を充填する。この時、内部電極層120は、中心孔121に挿入された丸棒状の芯金151により金型150の内部で所定位置に支持される。
また、補強絶縁層130中のボイドを抑制するために、真空ポンプ152により金型150の内部を真空引きし、真空計153で所定の低圧状態を監視しつつ金型150に設けられた注入口(図示略)から絶縁ゴム材料を金型150内に充填することが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
特開昭63−91211号公報
ところで、内部電極層120の近傍は電界が高いため、ボイドや剥離等の欠陥を生じると、電気絶縁破壊に至る可能性が高くなる。この電気絶縁破壊を防ぐためには、内部電極近傍への樹脂充填時に、十分に真空を引くことが必要となる。
上述したように、金型150の外側から真空を引きながら、樹脂を金型150内に充填しているが、金型150内への絶縁ゴムの充填状態により、内部電極層120の端部に絶縁ゴム材料が充填されるのは充填完了の間際になる傾向がある。金型内に充填する樹脂中には、わずかにガス成分が溶解している場合があり、これらの影響により、内部電極層120の近傍に樹脂が充填されるときに、十分にガス圧を低下させることができないおそれがあった。
本発明は、電気絶縁破壊の発生を抑制するゴム絶縁体及びその製造方法を提供することをその目的とする。
請求項1記載の発明は、ゴム絶縁体において、
電力ケーブルの導体接続部の外周を覆う円筒状の内部電極層と、
前記内部電極層の外周全体を覆うように設けられた補強絶縁層と、
前記補強絶縁層の外周に設けられた外導層とを備えるゴム絶縁体において、
前記内部電極層の中心孔の断面形状を多角形状としたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のゴム絶縁体において、
前記補強絶縁層の両端部に、ストレスコーン部を設けたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、
電力ケーブルの導体接続部の外周を覆い、中心孔の断面形状が多角形状である円筒状の内部電極層と、前記内部電極層の外周全体を覆うように設けられた補強絶縁層と、前記補強絶縁層の外周に設けられた外導層とを備えるゴム絶縁体の製造方法において、
前記ゴム絶縁体の金型の内部で、予め形成された前記内部電極層の前記中心孔に中空丸棒状の芯金を挿入して支持し、
前記芯金は、前記内部電極層の前記中心孔の内面に通じる吸気孔を備え、
前記芯金の吸気孔から前記金型内部の減圧を行いつつ前記補強絶縁層の絶縁ゴム材料を前記金型に充填することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載のゴム絶縁体の製造方法において、
前記補強絶縁層の両端部に、ストレスコーン部を形成することを特徴とする。
本発明は、ゴム絶縁体の内部電極層の中心孔の断面形状を多角形状としたので、芯金を内部電極層の中心孔に挿入したときに、芯金の外周面と中心孔の内面との間で多角形の角部に相当する部分に隙間を形成することができる。従って、ゴム絶縁体の金型内に補強絶縁層の絶縁ゴム材料を充填するときに、芯金を通じて内部電極層の中心孔内の隙間からその両端部で真空引きを行うことができ、絶縁ゴム材料からガスが生じた場合や残留空気が残っているような場合でも、これを除去できる。このため、内部電極層の両端部及びその周囲において、ボイドや隙間等の発生を抑制することができ、電気絶縁破壊の発生を抑制し、絶縁性能の優れるゴム絶縁体を形成することが可能となる。
電力ケーブルの中間接続部にゴム絶縁体を配置した状態を示すケーブルの中心線に沿った断面による断面図である。 ゴム絶縁体の内部電極層の中心線に垂直な断面による断面図である。 中心孔の内面と芯金の外周面との間の隙間が好適な寸法範囲内となる中心孔の外接円の内径と多角形の角の数との組み合わせの例を示す説明図である。 金型とゴム絶縁体の中心線に沿った断面による断面図である。 金型に補強絶縁層の絶縁ゴム材料を充填する構成を示す構成図である。 従来のゴム絶縁体の内部電極層の中心線に垂直な断面による断面図である。 金型に補強絶縁層の絶縁ゴム材料を充填する従来の構成を示す構成図である。
[発明の実施形態の概要]
本発明の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。
本実施形態は、電力ケーブル90,90の中間接続部94を絶縁するために被覆装着されるゴム絶縁体10に関するものである。
[電力ケーブル]
図1は、電力ケーブル90,90の中間接続部にゴム絶縁体10を配置した状態を示す断面図である。
上記電力ケーブル90,90は、中心に導体部91を備え、当該導体部91を内側から順番に内部半導電層、絶縁層、外部半導電層が被覆している。
そして、電力ケーブル90,90の端部同士を接続する場合には、内部半導電層、絶縁層及び外部半導電層を端部から所定の長さではぎ取り、これによって露出したそれぞれの電力ケーブル90,90の導体部91,91を筒状の導体からなる導体接続管92の両端部から挿入し、締め付け又は半田付け等により接続する。そして、導体接続管92の外周に半導電テープを巻き付けて半導電テープ層93を形成することで中間接続部94を形成する。
[ゴム絶縁体]
ゴム絶縁体10は、図1に示すように、電力ケーブル90,90の導体接続部94の外周を覆う円筒状の内部電極層20と、内部電極層20の外周全体を覆うように設けられた補強絶縁層30と、補強絶縁層30の外周に設けられた外導層40と、補強絶縁層30の中心線方向の両端部に形成されたストレスコーン部50,50とを備えている。
上記補強絶縁層30は、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレン等の絶縁性材料から形成されている。
また、内部電極層20、外導層40及びストレスコーン部50は、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレン等の絶縁性材料にカーボンを添加した半導電性ゴムから形成されている。
補強絶縁層30は、その外周面は中心線方向に沿って外径が一定であり、外周面における外径が一定な部分が外導層40に被覆される。
また、補強絶縁層30の中心線方向の両端部は、ストレスコーン部50側に向かってその外径が徐々に縮径する円錐形状に形成されている。
さらに、補強絶縁層30の中心には内部電極層20が配置され、中心線方向における内部電極層20の両側には後述する内部電極層20の中心孔21と同心となる中心孔31,31が形成されている。これらの中心孔31,31には、電力ケーブル90,90が挿入され、中心孔31,31の内径は電力ケーブル90,90の外径よりも幾分小さく設定されている。これにより、補強絶縁層30は電力ケーブル90,90を締め付けた状態で保持し、補強絶縁層30の中心孔31,31の内周面と電力ケーブル90,90の外周面との間の隙間の発生を抑制している。
ストレスコーン部50は、補強絶縁層30側が凹状であって、当該補強絶縁層30の一端部の円錐形状に対応して補強絶縁層30側に向かってその内径が徐々に拡径する形状となっている。そして、ストレスコーン部50の内周面と補強絶縁層30の外周面とは隙間なく密着している。
また、ストレスコーン部50の内周面は、内径が徐々に拡径することで傾斜しているため、補強絶縁層30の先端部に生じる電界集中を緩和することができる。
また、ストレスコーン部50は、補強絶縁層30と同様に、その中心部に内部電極層20の中心孔21と同心となる中心孔51が形成されている。この中心孔51も、電力ケーブル90が挿入され、その内径が電力ケーブル90の外径よりも幾分小さく、締め付け圧により電力ケーブル90の外周面との間の隙間の発生を抑制している。
外導層40は、前述したように、補強絶縁層30の外周面の外径が一定な部分を被覆している。そして、補強絶縁層30の両端部に位置するストレスコーン部50,50と外導層40とにより補強絶縁層30の外周面全体を被覆し、電界の外部の漏れを防止している。
内部電極層20は、中心線方向に沿ってその外径が一定の円筒状に形成され、補強絶縁層30,外導層40及びストレスコーン部50,50と同心となるように配置されている。
そして、内部電極層20の中心孔21は、図2に示すように、中心線方向に対して垂直な面に沿った断面形状が多角形状となっている。なお、図2では正十二角形を例示しているが、正多角形であることが望ましいが、単なる多角形でも良い。また、角の数は増減可能であるが多い方がより望ましい。
内部電極層20の中心孔21の断面形状を多角形状とするのは、補強絶縁層30の形成のために絶縁ゴム材料を後述する金型60(図4,図5参照)に充填する際に、図2に示すように、中心孔21に挿入する芯金61の吸引孔612から金型60の内部の真空引きを行うことができるようにするためである。
内部電極層20の中心孔21の断面形状を多角形状とし、丸棒状の芯金61を中心孔21に挿入すると、中心孔21の内面の多角形の角部に相当する部分と芯金61の外周面との間には隙間が発生する。そして、芯金61の内部が減圧されると、芯金61の内部からその外周面まで貫通した吸引孔612から中心孔21の多角形の角部によって生じる隙間を通じて内部電極層20の両端部において空気の吸引が行われ、金型60の内部の真空引きを行うことができる。
従って、中心孔21の内面の多角形の角部に相当する部分と芯金61の外周面との間には、気体が通過することが可能なある程度の隙間が必要となる。例えば、およそ50μm程度の隙間があれば気体が通過して、良好な真空引きを行うことができる。なお、隙間は、中心孔21の外接円の半径と芯金61の外周の半径との差から求められる。
また、その一方で、内部電極層20は、電力ケーブル90,90の導体部91,91と電気的接続が維持できる程度に導体接続管92の外周の半導電テープ巻き層93と接触することが要求される。従って、中心孔21の内面の多角形の角部に相当する部分と芯金61の外周面との間の隙間はある程度の範囲内に抑える必要がある。例えば、およそ100μm以下の隙間であれば電気的接続を維持することができる。
つまり、吸引と電気的接続の観点から、中心孔21の内面の多角形の角部に相当する部分と芯金61の外周面との間の隙間は、50μm以上100μm以下とすることが望ましい。
この隙間の寸法は、中心孔21の外接円の内径と多角形の角の数に応じて増減可能である。図3は、上記好適な寸法範囲内となる中心孔21の外接円の内径と多角形の角の数との組み合わせの例を示している。図3における「製品内径」は中心孔21の外接円の内径を示し、その数値の単位はmmである。
例えば、中心孔21の外接円の内径を49mmとし、正45角形とした場合、隙間はおよそ60μmとなり、中心孔21の外接円の内径を64mmとし、正52角形とした場合、隙間はおよそ58μmとなり、中心孔21の外接円の内径を78mmとし、正60角形とした場合、隙間はおよそ53μmとなる。このように、中心孔21の外接円の内径を大きくしても、多角形の角の数を増やせば隙間は小さくできる。
[ゴム絶縁体の形成用の金型]
次に、上記ゴム絶縁体10を形成するための金型60について図4及び図5に基づいて説明する。
この金型60は、別工程で予め形成された内部電極層20及び外導層40を金型60の内部の所定位置に配置して、ゴム絶縁体10の絶縁ゴム材料を金型60の内側に充填することにより、ストレスコーン部50を形成する前の状態のゴム絶縁体10(ゴム絶縁体10Aとする)を形成するためのものである。
上記金型60は、図4に示すように、内部電極層20を支持する中空丸棒状の芯金61を両側から挟み込んで保持する一対の型枠62,63からなり、それぞれの型枠62,63には、ゴム絶縁体10Aをその中心線を含む平面で二分割した分割体に応じた凹部621,631と、芯金61を保持する断面半円形の溝部622,632とが形成されている。
なお、金型60には内部の真空引きを行うための吸気孔と内部にゴム絶縁体10の絶縁ゴム材料を充填する充填孔とが形成されているが図4では図示を省略する。
図5に示すように、金型60の各吸気孔64には真空ポンプ65が接続され、金型60の内部の真空引きが行われる。
複数の吸気孔64は、金型60内部のゴム絶縁体10Aの中心線方向における一端部、他端部及び中央部に相当する部位の各所に設けられており、中心線方向の全体に渡って真空引きを行うことができる。
なお、ゴム絶縁体10Aの中心線方向における中央部に形成された吸気孔64は、外導層40によって塞がれないように、当該外導層40の対応箇所に貫通穴が形成されている。
また、真空ポンプ65から吸気経路611に至る経路の途中には真空計66が設置されており、真空引きの際の圧力を検出し、適正な圧力となるように真空ポンプ65の駆動が制御される。
また、芯金61には、その中心に位置し、芯金61の一端部側のみが開口している吸気経路611と吸気経路611から外周面に通じる複数の吸気孔612とが形成され、吸気経路611の一端部が真空ポンプ65に接続されている。
芯金61の外径は、内部電極層20の中心孔21の多角形の内接円と等径又は幾分大きくすることが望ましいが、中心孔21の多角形の角部の隙間を確保できるサイズとすることが望ましい。
芯金61の複数の吸気孔612は、いずれも芯金61の長手方向の中央部に配置されている。そして、芯金61に対して内部電極層20は長手方向の中央部に配置された状態で当該芯金61が金型60に保持される。従って、芯金61の複数の吸気孔612は、いずれも内部電極層20の中心孔21の内面に通じる配置となっている。これにより、真空ポンプ65が駆動すると、芯金61の吸気経路611及び複数の吸気孔612から内部電極層20の中心孔21の内面の多角形の角部に相当する部分と芯金61の外周面との間の隙間を介して内部電極層20の両端部で吸引が行われ、当該内部電極層20の両端部におけるゴム絶縁体10の絶縁ゴム材料のボイドや隙間の発生を低減することが可能となっている。
なお、芯金61の複数の吸気孔612は、芯金61の長手方向と芯金61を中心とする円周方向とに沿ってより多く設けても良い。
[金型を用いたゴム絶縁体の製造方法]
まず、金型60の型枠62,63の凹部621,631の内側には離型剤が塗布され、凹部621,631内の所定の設置箇所に予め形成された外導層40を配置する。この時、金型60は二つの型枠62,63からなるので、外導層40も予め二分割されたものを個別に各型枠62,63内に配置してもよい。
また、芯金61の外周面にも離型剤を塗布し、予め形成された内部電極層20の中心孔21に芯金61を挿入し、当該芯金61の長手方向中央部に内部電極層20を配置した状態で各型枠62,63の溝部622,632に芯金61を設置し、各型枠62,63同士を向かい合わせに配置する。この時、内部電極層20が金型60の内部で当該金型60の中心線方向における中心に位置するように芯金61の位置を調節する。
そして、真空ポンプ65を金型60の各吸気孔64と芯金61の吸気経路611の開口した一端部とに接続し、真空引きを開始すると、金型60の内部は減圧される。
そして、真空引きを行いながら金型60の内部にゴム絶縁体10の絶縁ゴム材料の充填を行う。金型60の内部は真空ポンプ65により減圧されているので、絶縁ゴム材料は速やかに金型60の内部に行き渡る。また、内部電極層20の両端部は絶縁ゴム材料の到達遅れる場合があり、従来の形成方法及び従来の内部電極層の構造では、このように絶縁ゴム材料の到達が遅れた部分が当該絶縁ゴム材料から発生したガスのたまり場となって絶縁ゴム材料の充填が妨げられる可能性があった。しかし、内部電極層20の中心孔21は断面形状が多角形状であり、断面円形の芯金61を挿入すると、中心孔21の多角形の角部に隙間を生じるので、芯金61の吸気経路611、各吸気孔612及び上記隙間を介して内部電極層20の両端部から吸気が行われ、絶縁ゴム材料から発生したガスが除去されて、隅々まで絶縁ゴム材料を導くことができる。
その後、絶縁ゴム材料が固化すると、ゴム絶縁体10Aが形成される。そして、各型枠62,63からゴム絶縁体10Aを取り外す。この時、芯金61はゴム絶縁体10Aに挿入したままである。
次に、ゴム絶縁体10の外形を象った別の金型にゴム絶縁体10Aを配置し、ストレスコーン部50の材料を充填してゴム絶縁体10Aの両端部にストレスコーン部50,50を形成し、固まってからゴム絶縁体10を金型から取り出し、芯金61を抜いてゴム絶縁体10の製造を終了する。
[技術的効果]
以上のように、ゴム絶縁体10の内部電極層20の中心孔21の断面形状を多角形状としたので、芯金61を内部電極層20の中心孔21に挿入したときに、芯金61の外周面と中心孔21の内面との間で多角形の角部に相当する部分に隙間を形成することができる。従って、ゴム絶縁体10Aの金型60内に補強絶縁層30の絶縁ゴム材料を充填するときに、芯金61を通じて内部電極層20の中心孔21内の隙間からその両端部で真空引きを行うことができ、絶縁ゴム材料からガスが生じた場合や残留空気が残っているような場合でも、これを除去できる。このため、内部電極層20の両端部及びその周囲において、ボイドや隙間等の発生を抑制することができ、電気絶縁破壊の発生を抑制し、絶縁性能の優れるゴム絶縁体10Aを形成することが可能となる。
また、ゴム絶縁体10Aの両端部に、さらに、ストレスコーン部50,50を形成した場合には、各ストレスコーン部50,50により、電力ケーブル90の中間接続部94における電界集中を抑制することができ、より絶縁性能の高いゴム絶縁体10を得ることが可能となる。
[その他]
金型60は、その中心線を含む平面により二分割することができる構造を例示したがこれに限定されない。例えば、金型60を中心線に垂直な面で二分割する構造としても良い。
また、ストレスコーン部50も予め別に形成しておき、ゴム絶縁体10の全体を象った金型の内部に、内部電極層20、外導層40及び各ストレスコーン部50,50を予め配置してからゴム絶縁体10の絶縁ゴム材料の充填を行い、ゴム絶縁体10を形成しても良い。
内部電極層20,外導層40,ストレスコーン部50の形状及び配置は、それぞれの機能を確保できる範囲で適宜変更可能である。
10 ゴム絶縁体
10A ゴム絶縁体
20 内部電極層
21 中心孔
30 補強絶縁層
40 外導層
50 ストレスコーン部
60 金型
61 芯金
90 電力ケーブル
91 導体部
92 導体接続管
94 導体接続部
611 吸気経路
612 吸気孔

Claims (4)

  1. 電力ケーブルの導体接続部の外周を覆う円筒状の内部電極層と、
    前記内部電極層の外周全体を覆うように設けられた補強絶縁層と、
    前記補強絶縁層の外周に設けられた外導層とを備えるゴム絶縁体において、
    前記内部電極層の中心孔の断面形状を多角形状としたことを特徴とするゴム絶縁体。
  2. 前記補強絶縁層の両端部に、ストレスコーン部を設けたことを特徴とする請求項1記載のゴム絶縁体。
  3. 電力ケーブルの導体接続部の外周を覆い、中心孔の断面形状が多角形状である円筒状の内部電極層と、前記内部電極層の外周全体を覆うように設けられた補強絶縁層と、前記補強絶縁層の外周に設けられた外導層とを備えるゴム絶縁体の製造方法において、
    前記ゴム絶縁体の金型の内部で、予め形成された前記内部電極層の前記中心孔に中空丸棒状の芯金を挿入して支持し、
    前記芯金は、前記内部電極層の前記中心孔の内面に通じる吸気孔を備え、
    前記芯金の吸気孔から前記金型内部の減圧を行いつつ前記補強絶縁層の絶縁ゴム材料を前記金型に充填することを特徴とするゴム絶縁体の製造方法。
  4. 前記補強絶縁層の両端部に、ストレスコーン部を形成することを特徴とする請求項3記載のゴム絶縁体の製造方法。
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