JP7326150B2 - グロメット - Google Patents

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Description

本発明は、グロメットに関する。
車両のワイヤハーネス等に適用される従来のグロメットには、例えば、車両パネルに対して当該車両パネルの外側から挿入して嵌合する構造を有するインナ付きグロメットがある。このようなグロメットは、例えば、合成ゴム、エラストマ等の軟質性の材料で構成されるグロメットアウタと、硬質性の合成樹脂材料で構成されるグロメットインナとを有する。
例えば、特許文献1には、アウタ部材に、溝部の周方向部分的に、その底部から開口部側に向けて深さ方向中途部まで突出する第1嵌合凸部が形成されていることで、本体部の密着部側部分が、第1嵌合凸部より溝部の開口部側の部分が比較的弾性変形しやすく、アウタ部材に対してインナ部材を嵌入しやすいグロメットが開示されている。
また、特許文献2には、環状突出部を環状シール部の環状溝内に挿入する際に、ガイド面を環状シール部に押し当てることで、環状シール部を広げることができ、環状突出部を環状溝内に容易に嵌め込むことができるグロメットが開示されている。
特開2011-223747号公報 特開2014-33563号公報
ところで、従来のグロメットは、グロメットインナと車両パネルとの間にグロメットアウタのシールリップを挟み込んで防水を行う構造上、グロメットインナにはフランジが設けられている。グロメットアウタにグロメットインナを嵌合する組立作業において、グロメットインナのフランジをグロメットアウタの嵌合溝に嵌め込むために、手作業でシールリップ部分をめくって嵌合していることから、作業負荷の点で改善の余地がある。
本発明は、グロメットアウタにグロメットインナを嵌合する組立作業において、作業負荷を低減することができるグロメットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るグロメットは、弾性体として形成され、内部に配索材が挿通され、固定対象物の両側面のうちの一方の側面に接触し、当該側面と前記配索材との間を止水するグロメットアウタと、前記グロメットアウタより硬質体として形成され、内部に前記配索材が挿通された状態で前記グロメットアウタに嵌合されるグロメットインナと、を備え、前記グロメットインナは、筒状に形成され、内周側に前記配索材が挿通されるインナ本体と、前記インナ本体の軸方向の一方の外周端から前記軸方向と直交する平面において外側に突出して形成された環状のフランジ部と、を有し、前記グロメットアウタは、筒状に形成され、内周側に前記配索材が挿通される筒状部と、前記筒状部の軸方向の一方の外周端から前記軸方向と直交する平面において外側に突出して形成された板状の本体部と、前記本体部の外周端から前記軸方向の一方に突出し、環状に形成され、前記固定対象物の前記側面に接触する環状部と、前記環状部の内周面から前記軸方向と直交する径方向の外側に向けて凹状に形成され、前記フランジ部が嵌合する嵌合溝と、を有し、前記本体部は、前記軸方向に直交する平面において前記環状部を広げるための治具を係合可能にする係合受け部を有し、前記係合受け部は、周方向に沿って間隔を空けて複数配置されることを特徴とする。
また、上記グロメットにおいて、前記係合受け部は、前記本体部の外周面から前記軸方向と直交する平面において外側に突出して形成された突出部であり、前記突出部は、前記軸方向に貫通し、前記治具が挿入される係止孔を有するものである。
また、上記グロメットにおいて、前記係合受け部は、前記本体部の外周面から前記軸方向と直交する平面において外側に突出して形成された突出部であり、前記突出部は、基部に連結された先端部を有し、前記先端部は、前記周方向における断面が略円形に形成され、前記治具の挟持部が挟み込むことが可能である。
また、上記グロメットにおいて、前記係合受け部は、前記本体部の軸方向の一方の面から他方の面に向けて形成される係止孔であるものである。
本発明に係るグロメットは、グロメットアウタにグロメットインナを嵌合する組立作業において、作業負荷を低減することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係るグロメット及びワイヤハーネスの概略構成を示す第1斜視図である。 図2は、実施形態に係るグロメット及びワイヤハーネスの概略構成を示す第2斜視図である。 図3は、実施形態に係るグロメットの概略構成を示す分解斜視図である。 図4は、実施形態に係るグロメットの概略構成を示す縦断面図である。 図5は、実施形態に係るグロメットアウタに治具が装着された状態を示す平面図である。 図6は、実施形態に係るグロメットアウタにグロメットインナが嵌合される直前の状態を示す平面図である。 図7は、実施形態に係る治具の一例を示す模式図である。 図8は、実施形態の第1変形例に係るグロメットアウタの概略構成を示す平面図である。 図9は、実施形態の第1変形例に係る治具の一例を示す模式図である。 図10は、図8中の係合受け部の概略構成を示す部分縦断面図である。 図11は、実施形態の第2変形例に係るグロメットアウタの概略構成を示す平面図である。 図12は、図11中の係合受け部の概略構成を示す部分縦断面図である。
以下に、本発明におけるグロメットの実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、下記実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
まず、第1実施形態に係るグロメットについて図1~図7を参照しつつ説明する。図1は、実施形態に係るグロメット及びワイヤハーネスの概略構成を示す第1斜視図である。図2は、実施形態に係るグロメット及びワイヤハーネスの概略構成を示す第2斜視図である。図3は、実施形態に係るグロメットの概略構成を示す分解斜視図である。図4は、実施形態に係るグロメットの概略構成を示す縦断面図である。図5は、実施形態に係るグロメットアウタに治具が装着された状態を示す平面図である。図6は、実施形態に係るグロメットアウタにグロメットインナが嵌合される直前の状態を示す平面図である。図7は、実施形態に係る治具の一例を示す模式図である。なお、図1及び図2では、配索材及び車両パネルを二点鎖線で表している。
以下の説明では、図1~図6(図8、図10~図12を含む)の各図における軸方向は、本実施形態におけるグロメットの軸方向である。特に、軸方向のうち、車両パネルの外側面から内側面に向かう方向を第1方向とし、第1方向の反対方向を第2方向とする。この第1方向は、車両パネルに対してグロメット1を嵌合するときの嵌合方向に相当する。第2方向は、グロメットアウタに対してグロメットインナを嵌合するときの嵌合方向に相当する。なお、以下の説明で用いる各方向は、特に断りのない限り、グロメットアウタにグロメットインナが嵌合された嵌合状態での方向として説明する。
グロメット1は、自動車等の車両(不図示)に配索されるワイヤハーネスWHに組み込まれるものである。ワイヤハーネスWHは、例えば、車両に搭載される各機器間の接続のために、電源供給や信号通信に用いられる複数の配索材Wを束にして集合部品とし、コネクタ等で複数の配索材Wを各機器に接続するようにしたものである。図1、図2に示すワイヤハーネスWHは、配索材Wと、グロメット1とを備える。ワイヤハーネスWHは、この他、さらに、コルゲートチューブ、樹脂テープ、プロテクタ等の外装部材、電気接続箱、固定具など種々の構成部品を含んで構成されてもよい。配索材Wは、例えば、金属棒、電線、電線束等によって構成される。金属棒は、導電性を有する棒状部材の外側を、絶縁性を有する被覆部によって覆ったものである。電線は、複数の導電性を有する金属素線からなる導体部(芯線)の外側を、絶縁性を有する被覆部によって覆ったものである。電線束は、当該電線を束ねたものである。ワイヤハーネスWHは、例えば、複数の配索材Wを束ねて集約すると共に、束ねられた配索材Wの端末に設けられたコネクタ等を介して各種機器が電気的に接続される。
グロメット1は、例えば、固定対象物である車両パネル100を境界にして区画された2つの空間に渡って配索材Wを配索する際に、当該車両パネル100に形成された貫通孔101(図2)に挿入し嵌合することで配索材Wを車両パネル100に固定するものである。車両パネル100は、例えば、車両の車体等を構成する金属板である。貫通孔101は、長円形状に形成されており、車両パネル100を貫通方向(板厚方向)に沿って貫通する。貫通孔101は、車両パネル100の両側面のうちの一方の側面100aから他方の側面100bにかけて貫通する。車両パネル100を境界にして区画された2つの空間は、例えば、車内空間(キャビン等)と車外空間(エンジンコンパートメント等)である。また、グロメット1は、ワイヤハーネスWHの配索材Wが挿通され当該配索材Wの周囲に外装された状態で貫通孔101に組み付けられることで、貫通孔101を通る配索材Wを保護すると共に当該貫通孔101を止水(防水)するものである。グロメット1は、貫通孔101の防水の他、防塵、遮音等の機能も有する。グロメット1は、グロメットインナ3と、グロメットアウタ2とを備える。
グロメットインナ3は、例えば、絶縁性を有する硬質の合成樹脂材料により形成されるものである。グロメットインナ3は、グロメットアウタ2より硬質体として形成され、内部に配索材Wが挿通された状態でグロメットアウタ2に嵌合されるものである。グロメットインナ3は、グロメットアウタ2の軸方向における第1方向(嵌合方向)側から装着され、グロメット1を構成する(図3)。グロメットインナ3は、インナ本体10と、フランジ部20とを有する。
インナ本体10は、筒状に形成されており、内周側に配索材Wが挿通される部分である。また、インナ本体10は、グロメットアウタ2が装着されると共に、車両パネル100の貫通孔101に嵌合される部分である。インナ本体10は、軸方向から視た場合において、貫通孔101と同様に、長円形状に形成されている。
フランジ部20は、環状に形成されており、インナ本体10の軸方向の一方(第2方向)の外周端から軸方向と直交する平面において外側に突出して形成された部分である。また、フランジ部20は、グロメットアウタ2が装着される部分である。フランジ部20は、軸方向が板厚方向となる枠板状に形成される。フランジ部20は、グロメットアウタ2の本体部40の形状に応じた形状に形成され、ここでは軸線が軸方向に沿った略C字型形状の板状のフランジ部分として形成される。フランジ部20は、グロメットアウタ2にグロメットインナ3が嵌合された嵌合状態において、環状部50の内側面に設けられた嵌合溝51に嵌まり込むようになっている。
グロメットアウタ2は、弾性体として形成され、内部に配索材Wが挿通され、車両パネル100の両側面のうちの一方の側面100aに接触し、当該側面100aと配索材Wとの間を止水するものである。グロメットアウタ2は、グロメットインナ3と比較して相対的に高い可撓性を有するように形成され、グロメットインナ3がグロメットアウタ2と比較して相対的に高い剛性を有するように形成される。グロメットアウタ2は、絶縁性を有する軟質性の材料、例えば、合成ゴム、エラストマ、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等により形成される。グロメットアウタ2は、筒状部30と、本体部40と、環状部50と、嵌合溝51とを有する。
筒状部30は、筒状に形成されており、内周側に配索材Wが挿通される部分である。筒状部30は、円筒管状に形成され、内部空間が挿通空間部30aを構成する。挿通空間部30aは、配索材Wが挿通される空間である。グロメットアウタ2は、本体部40の内部空間部である嵌合挿通空間部40bと筒状部30の挿通空間部30aとが連通され、当該嵌合挿通空間部40bと当該挿通空間部30aとに渡って配索材Wが挿通される。
本体部40は、板状に形成され、筒状部30の軸方向の一方の外周端から軸方向と直交する平面において外側に突出して形成された部分である。本体部40は、筒状部30、環状部50が設けられる台座部を構成する部分である。本体部40は、閉塞端面部40cを含んで構成され、全体としてドーム状に形成される。本体部40は、軸線方向から視た場合、長円形状に形成される。本体部40は、軸方向の一方(第2方向)側が閉塞端面部40cによって閉塞される一方、軸方向の他方(第1方向)側が開口している。本体部40は、軸方向の一方(第2方向)側が閉塞端面部40cによって形成され、軸方向の他方(第1方向)側が開口して外部と連通する内部空間である嵌合挿通空間部40bを構成する。嵌合挿通空間部40bは、グロメットインナ3が嵌合されると共に配索材Wが挿通される空間部である。本体部40は、軸方向に直交する平面において環状部50を広げるための治具110を係合可能にする8つの係合受け部41を有する。
治具110は、図7に示すように、板状の金属を折り曲げて形成されており、一方の端部がグロメット拡張機(不図示)側に接続され、他方の端部が鉤状(例えばL字状)の形状を有している。ここでグロメット拡張機は、例えば、図5、図6に示すように、略放射状に配置された複数の治具110を有し、複数の治具を利用してグロメットアウタ2の本体部40を、軸方向と直交する平面において外側に拡張するものである。グロメット拡張機は、グロメットアウタ2にグロメットインナ3を嵌合させる組立作業を補助するものである。グロメット拡張機は、各治具110を油圧機構、電磁プランジャ機構等で駆動してもよい。また、グロメット拡張機は、例えば、リンクレバー等を利用した手動によるものであってもよい。治具110は、グロメット拡張機側に接続された基部110aと、基部110aの一方の端部に形成され、係合受け部41の係止孔42に挿入される先端部101bとを有する。先端部101bは、先端側がグロメットアウタ2を傷つけないように湾曲状に形成されている。
係合受け部41は、本体部40において、軸方向を挟んで対向する位置に一組が配置されており、当該一組が周方向に沿って間隔を空けて複数配置される。本実施形態の係合受け部41は、軸方向を挟んで対向する位置に配置された一組が3組配置される。係合受け部41は、上記一組が2つ以上配置されることが好ましい。各係合受け部41は、本体部40の外周面40aから外側に向けて突出して形成される。本実施形態の係合受け部41は、本体部40の外周面40aから軸方向と直交する平面において外側に突出して形成された突出部41Aである。突出部41Aは、軸方向に貫通し、治具110が挿入される係止孔42を有する。突出部41Aは、係止孔42に治具110が挿入され、治具110により径方向外側に向けて引っ張られることから、その外力により容易に損傷しないように構成されることが好ましい。突出部41Aの配置位置は、本体部40が軸方向と直交する平面において外側に効果的に拡張する位置であることが好ましい。係止孔42は、例えば、貫通方向の長さ(深さ)と治具110の先端部110bの長さとが略同じである。また、係止孔42は、例えば、本体部40の周方向の幅と治具110の幅とが略同じである。
環状部50は、本体部40の外周端から軸方向の一方に突出し、環状に形成され、車両パネル100の側面100aに接触する部分である。環状部50は、車両パネル100の側面100aに接触し、当該側面100aとの間を止水する部分(シールリップ)である。環状部50は、グロメット1が貫通孔101の周縁の側面100aに密着し、貫通孔101の全周縁をシールするように構成される。
嵌合溝51は、環状部50の内周面から軸方向と直交する径方向の外側に向けて凹状に形成され、フランジ部20が嵌合する部分である。嵌合溝51は、環状部50の全周に渡って環状の溝部として形成される。嵌合溝51は、図4に示すように、グロメットアウタ2にグロメットインナ3が嵌合された嵌合状態で、グロメットインナ3のフランジ部20が嵌合される。嵌合溝51は、嵌合溝51は、グロメットインナ3のフランジ部20に合わせて形成される。
次に、グロメットアウタ2にグロメットインナ3を嵌合する組立作業の流れについて図5及び図6を参照して説明する。
まず、作業者は、予めグロメットアウタ2の筒状部30及びグロメットインナ3のインナ本体10の各内周側に配索材Wが挿通された状態で、グロメットアウタ2をグロメット拡張機に装着する。グロメット拡張機は、グロメットアウタ2の装着位置を中心として略放射状に周囲に配置された8つの治具110を有する。作業者は、グロメットアウタ2自体を弾性変形させることなく、手作業でグロメットアウタ2の各係合受け部41の係止孔42に各治具110の先端部110bを挿入し、グロメット拡張機にグロメットアウタ2をセットする(図5)。
次に、作業者は、グロメット拡張機を操作し、8つの治具110を同時に軸方向と直交する平面において外側に向けて所定量移動させることで、グロメットアウタ2の本体部40を外側に広げる。本体部40の各係合受け部41に対応する部分は、軸方向と直交する平面において外側に向けて弾性変形していく。本体部40の弾性変形につれて環状部50の嵌合溝51が軸方向の一方(第1方向)側に開口するように弾性変形し、グロメットインナ3のフランジ部20の外径よりも広がることで当該フランジ部20が嵌合溝51に嵌合可能となる(図6)。
次に、作業者は、本体部40が弾性変形したグロメットアウタ2に対して、手作業でグロメットインナ3を嵌合する。環状部50の嵌合溝51が軸方向の一方(第1方向)側に開口するように本体部40が弾性変形しグロメットインナ3のフランジ部20の外径よりも広がることで当該フランジ部20を嵌合溝51に容易に嵌合させることができる。その後、作業者は、グロメット拡張機を操作し、8つの治具110を同時に軸方向と直交する平面において内側に向けて元の位置まで移動させて、グロメットアウタ2の本体部40を弾性復帰させ、組立作業を終了する。
以上のように、第1実施形態におけるグロメット1は、グロメットアウタ2と、グロメットインナ3とを備える。グロメットアウタ2は、筒状部30の軸方向の一方の外周端から軸方向と直交する平面において外側に突出して形成された板状の本体部40を有し、本体部40が、当該平面において環状部50を広げるための治具110を係合可能にする係合受け部41を有する。係合受け部41は、軸方向を挟んで対向する位置に一組が配置されており、当該一組が周方向に沿って間隔を空けて複数配置される。これにより、グロメットインナ3をグロメットアウタ2に嵌合する組立作業において、治具110を各係合受け部41に引っ掛けて当該治具110により外側に向けて引っ張ることで、本体部40の各係合受け部41に対応する部分が軸方向と直交する平面において外側に向けて弾性変形する。本体部40の弾性変形につれて環状部50の嵌合溝51が軸方向の一方側に開口するように弾性変形し、環状部50の内径がグロメットインナ3のフランジ部20の外径よりも広がることでフランジ部20が嵌合溝51に嵌合可能となる。この結果、作業者がグロメットアウタ2の本体部40を押し広げグロメットアウタ2にグロメットインナ3を押し込んで嵌合させる必要がなくなり、グロメットインナ3をグロメットアウタ2に嵌合する組立作業における作業負荷を低減することができる。また、作業工数の短縮を図ることができ、コストダウンを図ることができる。
また、本実施形態におけるグロメット1は、係合受け部41が、本体部40の外周面40aから軸方向と直交する平面において外側に突出して形成された突出部41Aであり、突出部41Aが、軸方向に貫通し、治具110が挿入される係止孔42を有する。これにより、作業者は、治具110の先端部110bに対して係止孔42を容易に挿入することが可能となる。
[実施形態の第1変形例]
次に、本実施形態の第1変形例に係るグロメット1について図8~図10を参照して説明する。図8は、実施形態の第1変形例に係るグロメットアウタの概略構成を示す平面図である。図9は、実施形態の第1変形例に係る治具の一例を示す模式図である。図10は、図8中の係合受け部の概略構成を示す部分縦断面図である。
第1変形例に係るグロメット1は、グロメットアウタ2Aにおいて、係合受け部41の形状が上記第1実施形態とは異なる。第1変形例における係合受け部41は、本体部40の外周面40aから軸方向と直交する平面において外側に突出して形成された突出部41Bである(図8、図10)。突出部41Bは、基部43に連結された先端部44を有する。先端部44は、本体部40の周方向における断面が略円形に形成され、図9に示す治具120の挟持部120a,120bが挟み込むことが可能である。突出部41Bは、先端部44が治具120の挟持部120a,120bにより挟持され、治具120により外側に向けて引っ張られることから、その外力により容易に損傷しないように構成されることが好ましい。突出部41Bの配置位置は、突出部41Aと同様に、本体部40が軸方向と直交する平面において外側に効果的に拡張する位置であることが好ましい。
[実施形態の第2変形例]
次に、本実施形態の第2変形例に係るグロメット1について図7、図11、図12を参照して説明する。図11は、実施形態の第2変形例に係るグロメットアウタの概略構成を示す平面図である。図12は、図11中の係合受け部の概略構成を示す部分縦断面図である。
第2変形例に係るグロメット1は、グロメットアウタ2Bにおいて、係合受け部41が本体部40の外周面40aから突出して形成されたものではなく、本体部40の閉塞端面部40cに形成される点で上記第1実施形態とは異なる。第2変形例における係合受け部41は、本体部40の軸方向の一方の面から他方の面に向けて形成される係止孔45である(図11)。第2変形例の本体部40は、係止孔45に図7に示す治具110が挿入され、治具110により径方向外側に向けて引っ張られることから、その外力により容易に損傷しないように構成されることが好ましい。係止孔45は、図12に示すように、例えば、非貫通孔である。係止孔45は、例えば、貫通方向の長さ(深さ)と治具110の先端部110bの長さとが略同じである。また、係止孔45は、例えば、本体部40の周方向の幅と治具110の幅とが略同じである。
なお、上記実施形態、上記実施形態の第1及び第2変形例では、グロメット1は、軸方向から視て長円形状を有しているが、これに限定されるものではなく、軸方向から視て、円形状、楕円形状、矩形状等であってもよい。
上記実施形態、上記実施形態の第1及び第2変形例では、貫通孔101は、長円形状に形成されているが、これに限定されるものではなく、円形状、楕円形状であってもよい。この場合、インナ本体10は、貫通孔101の形状に合わせて、軸方向から視た場合に、円形状、楕円形状に形成されている。
上記実施形態、上記実施形態の第1及び第2変形例では、係止孔42は、貫通孔であるが、これに限定されるものではなく、第2方向に開口し、貫通しない凹状部であってもよい。
上記実施形態、上記実施形態の第1及び第2変形例では、係合受け部41は、本体部40において、軸方向を挟んで対向する位置に配置された一組が周方向に間隔を空けて3組配置されているがこれに限定されるものではない。本実施形態および変形例では、環状部50の内径がグロメットインナ3のフランジ部20の外径よりも広がるように、本体部40に3組の係合受け部41を配置している。これにより、例えば、作業者がグロメットアウタ2の環状部50を捲ることなく、グロメットインナ3をグロメットアウタ2に嵌合することができる。長円形状を有する本体部40に一組の係合受け部41を配置する場合、本体部40の長径方向に対向する位置に配置されたときは、環状部50が長径方向外側に向けて引っ張られ、長径方向に較べて長径方向と直交する短径方向外側への環状部50の拡張は望めない。この場合、作業者は、フランジ部20を嵌合溝51に嵌合する際に、環状部50の短径方向の両端のいずれか一方(または両方)を手作業で捲る必要がある。また、本体部40の短径方向に対向する位置に一組の係合受け部41が配置されたときは、環状部50が短径方向外側に向けて引っ張られ、長径方向外側への環状部50の拡張は望めない。この場合、作業者は、フランジ部20を嵌合溝51に嵌合する際に、環状部50の長径方向の両端のいずれか一方(または両方)を手作業で捲る必要がある。また、長円形状を有する本体部40に二組の係合受け部41を配置する場合、例えば、本体部40の長径方向に対向する位置及び短径方向に対向する位置にそれぞれ配置されたときは、環状部50が長径方向外側及び短径方向外側にそれぞれ引っ張られる。この場合、作業者は、フランジ部20を嵌合溝51に嵌合する際に、例えば、環状部50の長径方向(または短径方向)に対して45°の角度で斜行する方向にある部分を手作業で若干捲る必要がある。つまり、係合受け部41は、軸方向を挟んで対向する位置に配置された一組が、互いに直交する方向にそれぞれ一組ずつ配置された場合、作業者は、必要最小限の手作業でフランジ部20を嵌合溝51に嵌合することができる。係合受け部41は、例えば、作業者が環状部50を捲ることなく、フランジ部20を嵌合溝51に嵌合することができる位置に配置されることが好ましい。また、係合受け部41は、周方向に3つ以上あれば良く、より好ましくは、係合受け部41が均等な間隔で配置されている。
1 グロメット
2,2A,2B グロメットアウタ
3 グロメットインナ
10 インナ本体
20 フランジ部
30 筒状部
30a 挿通空間部
40 本体部
40a 外周面
40b 嵌合挿通空間部
40c 閉塞端面部
41 係合受け部
41A,41B 突出部
42,45 係止孔
43 基部
44 先端部
50 環状部
51 嵌合溝
100 車両パネル
100a,100b 側面
101 貫通孔
110,120 治具
120a 挟持部
W 配索材
WH ワイヤハーネス

Claims (4)

  1. 弾性体として形成され、内部に配索材が挿通され、固定対象物の両側面のうちの一方の側面に接触し、当該側面と前記配索材との間を止水するグロメットアウタと、
    前記グロメットアウタより硬質体として形成され、内部に前記配索材が挿通された状態で前記グロメットアウタに嵌合されるグロメットインナと、を備え、
    前記グロメットインナは、
    筒状に形成され、内周側に前記配索材が挿通されるインナ本体と、
    前記インナ本体の軸方向の一方の外周端から前記軸方向と直交する平面において外側に突出して形成された環状のフランジ部と、を有し、
    前記グロメットアウタは、
    筒状に形成され、内周側に前記配索材が挿通される筒状部と、
    前記筒状部の軸方向の一方の外周端から前記軸方向と直交する平面において外側に突出して形成された板状の本体部と、
    前記本体部の外周端から前記軸方向の一方に突出し、環状に形成され、前記固定対象物の前記側面に接触する環状部と、
    前記環状部の内周面から前記軸方向と直交する径方向の外側に向けて凹状に形成され、前記フランジ部が嵌合する嵌合溝と、を有し、
    前記本体部は、
    前記軸方向に直交する平面において前記環状部を広げるための治具を係合可能にする係合受け部を有し、
    前記係合受け部は、
    周方向に沿って間隔を空けて複数配置される
    ことを特徴とするグロメット。
  2. 前記係合受け部は、
    前記本体部の外周面から前記軸方向と直交する平面において外側に突出して形成された突出部であり、
    前記突出部は、
    前記軸方向に貫通し、前記治具が挿入される係止孔を有する
    請求項1に記載のグロメット。
  3. 前記係合受け部は、
    前記本体部の外周面から前記軸方向と直交する平面において外側に突出して形成された突出部であり、
    前記突出部は、
    基部に連結された先端部を有し、
    前記先端部は、
    前記周方向における断面が略円形に形成され、前記治具の挟持部が挟み込むことが可能である
    請求項1に記載のグロメット。
  4. 前記係合受け部は、
    前記本体部の軸方向の一方の面から他方の面に向けて形成される係止孔である
    請求項1に記載のグロメット。
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