JP2010225454A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】気化部および改質部を備える改質器と複数のセルスタックとが一体的に配置された固体酸化物形燃料電池において、運転中の複数のセルスタックの間における温度分布の不均一性を改善する技術を提供する。
【解決手段】固体酸化物形燃料電池1000は、筐体500の内部に、第1と第2のセルスタック100,110と、改質器200とを備える。第1のセルスタック100は、改質器200の気化部の下方に配置され、第2のセルスタック110は、改質器200の改質部の下方に配置されている。固体酸化物形燃料電池1000では、酸化ガス流路が、第2のセルスタック110からの熱伝達量が、第1のセルスタック100からの熱伝達量より多くなるように、非対称に形成されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、燃料電池に関する。
燃料電池には、炭化水素の改質反応により得られた水素含有ガス(燃料ガス)の供給を受けて、水素と酸素との電気化学反応によって発電するものがある。燃料電池の中でも、固体酸化物形燃料電池は比較的高温(例えば、600℃以上)で運転するため、燃料電池の発電に伴う排熱を、上記改質反応を行うための改質器の加熱に利用する場合がある。これまで、燃料電池の排熱の利用効率を向上するとともに、燃料電池の小型化を実現するために、気化部および改質部を備える改質器と複数の燃料電池セルが集電部材を間に介して配列されたセルスタックとを一体的に筐体内に配置した固体酸化物形燃料電池が提案されてきた(特許文献1等)。
ところで、固体酸化物形燃料電池の発電中には、そのセルスタックにおける温度分布が不均一となる場合がある。この場合には、固体酸化物形燃料電池では、例えば、次のような問題があった。セルスタックの比較的高温な領域では、発電された電気を集電するための集電部材の表面の酸化が促進されるため、当該領域における集電部材の抵抗が増大してしまう。また、当該領域における集電部材を構成する組成の一部が飛散して燃料電池セルのカソード側の電極に付着し、電極の劣化が引きおこされる可能性が増大してしまう。さらに、気化部および改質部を備える改質器と複数個のセルスタックとが一体的に筐体内に収容された固体酸化物形燃料電池では、その運転中において、各セルスタックと改質器との間における熱交換量が相違することにより、各セルスタック同士の間においてその運転温度が不均一となる場合があった。これまで、こうした問題について、十分な工夫がなされてこなかったのが実情であった。
特開2007−59377号公報 特開2002−289250号公報 特開2005−235526号公報
本発明は、気化部および改質部を備える改質器と複数個のセルスタックとが一体的に配置された固体酸化物形燃料電池において、運転中の各セルスタックの温度分布を改善する技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
外部から導入される水を気化させるとともに、外部から導入される原燃料を昇温して水蒸気を含む原燃料ガスを生成する気化部および該気化部から供給された前記原燃料ガスを改質して燃料ガスを生成する改質部を備える改質器と、複数の燃料電池セルを配列してなる複数個のセルスタックと、前記改質器および前記セルスタックを収容するとともに、前記燃料電池セルの配列方向に沿って設けられた第1および第2の側面を有する筐体と、外部から該筐体内に導入され、前記セルスタックに供給される酸化ガスを流すための酸化ガス流路とを備え、前記気化部及び前記改質部は、前記複数個のセルスタックの上方の位置に略水平に配置されており、前記複数個のセルスタックは、前記気化部の下方に配置された第1のセルスタックと、前記気化部の下方には配置されていない第2のセルスタックとを含み、前記第1のセルスタックは、前記第1の側面の側に配置されるとともに、前記第2のセルスタックは、前記第2の側面の側に配置されており、前記酸化ガス流路は、前記第1の側面の側に設けられた第1側面酸化ガス流路と前記第2の側面の側に設けられた第2側面酸化ガス流路とのうち、少なくとも前記第2側面酸化ガス流路を含むとともに、前記第2のセルスタックから酸化ガスへの熱伝達量が、前記第1のセルスタックから酸化ガスへの熱伝達量より多くなるように、前記第1の側面の側と前記第2の側面の側とで非対称に形成された第1の流路構成と、前記第2のセルスタックから前記筐体外部への熱伝達量が、前記第1のセルスタックから前記筐体外部への熱伝達量より多くなるように、前記第1の側面の側と前記第2の側面の側とで非対称に形成された第2の流路構成とのうち、少なくともいずれかの流路構成を有する、固体酸化物形燃料電池。
この固体酸化物形燃料電池によれば、第1の流路構成を有する酸化ガス流路においては、気化部により冷却されて運転温度が比較的低くなる第1のセルスタックより、比較的運転温度が高くなる第2のセルスタックが、より冷却される。また、第2の流路構成を有する酸化ガス流路においては、第1のセルスタックが配置される側の保温性が向上するため、第1のセルスタックから筐体外部への放熱が低減される。すなわち、比較的運転温度が高くなる第2のセルスタックが、より冷却される。従って、改質器と複数個のセルスタックとが一体的に筐体内に配置された固体酸化物形燃料電池において、第1または第2の流路構成を有する酸化ガス流路を用いることにより、その運転中の各セルスタック間における温度分布の不均一性が改善される。
[適用例2]
適用例1に記載の固体酸化物形燃料電池であって、前記第1の流路構成を有する前記酸化ガス流路は、前記第1側面酸化ガス流路および前記第2側面酸化ガス流路を備えるとともに、前記第2側面酸化ガス流路が、前記第1側面酸化ガス流路よりも上下方向に長い、固体酸化物形燃料電池。
この固体酸化物形燃料電池によれば、流路の長さの差の分だけ、第1のセルスタックから第1側面酸化ガス流路へと伝達される熱量より、第2のセルスタックから第2側面酸化ガス流路へと伝達される熱量が増大する。従って、比較的運転温度が高くなる第2のセルスタックが、より冷却されることとなり、改質器と複数個のセルスタックとが一体的に筐体内に配置された固体酸化物形燃料電池において、その運転中の各セルスタック間における温度分布の不均一性が改善される。
[適用例3]
適用例1に記載の固体酸化物形燃料電池であって、前記第1の流路構成を有する前記酸化ガス流路は、前記第2側面酸化ガス流路を備え、かつ前記第1側面酸化ガス流路を備えていない、固体酸化物形燃料電池。
この固体酸化物形燃料電池によれば、第2側面酸化ガス流路によって、比較的運転温度が高くなる第2のセルスタックが冷却される。従って、改質器と複数個のセルスタックとが一体的に筐体内に配置された固体酸化物形燃料電池において、運転中の各セルスタック間における温度分布の不均一性が改善される。
[適用例4]
適用例1に記載の固体酸化物形燃料電池であって、前記第2の流路構成を有する前記酸化ガス流路は、前記第1側面酸化ガス流路および前記第2側面酸化ガス流路を備えるとともに、前記第1側面酸化ガス流路が、前記筐体の前記第1の側面の内側に設けられた外側流路と、前記外側流路より内側に設けられた内側流路とを有する、固体酸化物形燃料電池。
この固体酸化物形燃料電池によれば、第1側面側において、外側流路を設けることにより、筐体外部への放熱が抑制され、第1のセルスタック側の保温性が向上する。従って、第1のセルスタック側からの放熱量を第2のセルスタック側からの放熱量より低減でき、改質器と複数個のセルスタックとが一体的に筐体内に配置された固体酸化物形燃料電池において、運転中の各セルスタック間における温度分布の不均一性が改善される。
[適用例5]
適用例1ないし適用例4のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池であって、前記酸化ガス流路は、前記第1と第2のセルスタックの間において、上方から下方へと垂下され、前記酸化ガスを前記第1と第2のセルスタックを構成する前記燃料電池セルの下端部側に供給するための酸化ガス導入部材を備え、前記複数の燃料電池セルのそれぞれには、前記燃料ガスを上方へと誘導するガス流路が設けられ、前記複数個のセルスタックは、前記燃料電池セルの配列方向に沿って互いに並列に配置され、前記セルスタックのそれぞれの上端には、前記燃料電池セルで利用されなかった前記燃料ガスを燃焼させる燃焼部が設けられ、前記酸化ガス流路は、前記第1の流路構成または前記第2の流路構成において、前記第2のセルスタックの下方からの熱伝達量より、前記第2のセルスタックの上方からの熱伝達量の方が多くなるように形成されている、固体酸化物形燃料電池。
この固体酸化物形燃料電池によれば、燃焼部によって運転温度が比較的高くなる傾向にある第2のセルスタックの上端部側を、運転温度が比較的低くなる傾向にある下端部側より酸化ガス流路への熱伝達量を多くすることで冷却できるため、改質器と複数個のセルスタックとが一体的に筐体内に配置された固体酸化物形燃料電池において、運転中の各セルスタックにおける温度分布が改善されるとともに、第2のセルスタックの上下方向における温度分布が改善される。
[適用例6]
適用例5に記載の固体酸化物形燃料電池であって、前記酸化ガス流路は、前記第2側面酸化ガス流路と前記酸化ガス導入部材とを接続する中間酸化ガス流路を含み、前記第2側面酸化ガス流路と、前記中間酸化ガス流路とのそれぞれに、前記酸化ガスを外部から導入するための酸化ガス導入口が設けられている、固体酸化物形燃料電池。
この固体酸化物形燃料電池によれば、酸化ガス出口配管に流入する酸化ガスの温度を中間酸化ガス流路に設けられたガス導入口から流入する酸化ガスによって低下させることができる。従って、第1と第2のセルスタックの酸化ガス出口配管と対向するそれぞれの側面側を、より冷却することができる。
[適用例7]
適用例5または適用例6に記載の固体酸化物形燃料電池であって、前記第2側面酸化ガス流路は、その内側に、前記酸化ガスを、前記燃焼部と対向する領域に誘導した後、下方へと誘導し、折り返して再び上方へと誘導する流路壁を有する、固体酸化物形燃料電池。
この固体酸化物形燃料電池によれば、酸化ガスを熱媒体として、第2のセルスタックにおける比較的温度が高くなる領域から比較的温度が低くなる領域へと熱を伝達できる。従って、運転中の第2のセルスタックの上下方向における温度分布が改善される。
[適用例8]
適用例5に記載の固体酸化物形燃料電池であって、前記第1の流路構成を有する前記酸化ガス流路は、前記燃焼部の外周に配置される外周配管を有し、該外周配管は、少なくとも、前記第2の側面に沿って配置される第2側面配管と、前記第2側面配管の一端側に接続され、前記第1の側面側に延びる水平配管とを備えるとともに、前記外周配管は、前記第2のセルスタック側の端部が前記酸化ガスの入口として構成されるとともに、前記第1のセルスタック側に配置される端部が前記酸化ガスの出口として構成されている、固体酸化物形燃料電池。
この固体酸化物形燃料電池によれば、酸化ガス流路(外周配管)中を流れる酸化ガスは、第2のセルスタックの側から第1のセルスタックの側へと、燃焼部の熱を受けて昇温されながら流れる。従って、第2のセルスタックから酸化ガス流路(外周配管)へと伝達される熱量が、第1のセルスタックから酸化ガス流路(外周配管)へと伝達される熱量より増大する。即ち、比較的運転温度が高くなる第2のセルスタックが、より冷却されることとなり、運転中の各セルスタック間における温度分布の不均一性が改善される。
[適用例9]
適用例5ないし適用例7のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池であって、前記酸化ガス流路は、下流側の流路断面積より上流側の流路断面積の方が大きい、固体酸化物形燃料電池。
この燃料電池によれば、酸化ガス流路における酸化ガスの流速は下流側ほど速くなるため、酸化ガス流路の下流側ほど、酸化ガスがセルスタックから受ける熱伝達量が増加する。従って、酸化ガス流路によって、比較的高温となるセルスタックの上端部をより冷却することができ、運転中の各セルスタックの上下方向における温度分布を改善することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、固体酸化物形燃料電池、その固体酸化物形燃料電池を備えた燃料電池システム、その燃料電池システムを搭載した車両等の形態で実現することができる。
第1実施例における固体酸化物形燃料電池の構成を示す概略図。 第1実施例における固体酸化物形燃料電池の構成を示す概略図。 第1のセルスタックの構成を示す概略図。 (A),(B)はそれぞれ、運転中の第1と第2のセルスタックにおける温度分布を説明するための模式図。 第2実施例における固体酸化物形燃料電池の構成を示す概略図。 第2実施例における固体酸化物形燃料電池の他の構成例を示す概略図。 第3実施例における固体酸化物形燃料電池の構成を示す概略図。 第3実施例の固体酸化物形燃料電池における第2側面酸化ガス流路内に設けられた流路壁の構成を示す概略図。 第3実施例における固体酸化物形燃料電池の他の構成例を示す概略図。 第3実施例の固体酸化物形燃料電池の他の構成例における第1側面酸化ガス流路内の流路壁の構成を示す概略図。 第4実施例における固体酸化物形燃料電池の構成を示す概略図。 第4実施例の固体酸化物形燃料電池における酸化ガスの流れと、酸化ガスへの熱伝達とを説明するための模式図。 第5実施例における固体酸化物形燃料電池の構成を示す概略図。 第6実施例における固体酸化物形燃料電池の構成を示す概略図。 第6実施例における固体酸化物形燃料電池の構成を示す概略図。 第7実施例における固体酸化物形燃料電池の構成を示す概略図。
A.第1実施例:
図1及び図2は、本発明の一実施例としての固体酸化物形燃料電池(以下、「燃料電池」と略す場合がある。)の構成を示す概略図である。図1は、燃料電池1000を正面方向に沿って見たときの図であり、図2は、燃料電池1000を上方から重力方向に沿って見たときの図である。より具体的には、図1は、図2に示す1−1切断における概略断面図であり、図2は、図1に示す2−2切断における概略断面図である。図1及び図2には、各図が対応するように、三次元方向を示す矢印x,y,zが示されている。なお、図1では、矢印yの示す方向は、紙面奥行き方向と一致しており、矢印xは、紙面に対して右方向を示し、矢印zは、紙面に対して上方向を示している。矢印zの示す方向と反対の方向が重力方向である。
この燃料電池1000は、外部から水素含有ガス(燃料ガス)を生成するための水蒸気改質に用いられる原燃料と、酸素含有ガス(酸化ガス)との供給を受けて発電する固体酸化物形燃料電池である。燃料電池1000には、改質器200と、第1と第2のセルスタック100,110とが、略直方体形状の筐体500の内部空間である発電室550に一体的に配置されている。改質器200は、外部から供給された原燃料を水蒸気改質し燃料ガスを生成する装置である。2つのセルスタック100,110はそれぞれ、水素と酸素の電気化学反応によって発電する複数の中空平板状の燃料電池セル120が矢印yの方向に沿って集電部材(図1及び図2においては図示せず)を介して配列されている。
なお、図1及び図2では、改質器200の改質部(後述)として機能する部位にクロスハッチングを付し、気化部(後述)として機能する部位及び2つの配管211,221(後述)に斜線ハッチングを付してある。また、図2では、2つのセルスタック100,110は、一点鎖線によって図示されている。
改質器200は、第1と第2のセルスタック100,110の上方において水平に配置されており(図1)、重力方向に沿って見たときに、燃料電池1000の正面方向に開いた略コの字形状を有している(図2)。より具体的には、改質器200は、矢印yの方向に沿って互いに平行に延びる略四角柱形状を有する第1と第2の本体部210,220と、燃料電池1000の背面側において第1と第2の本体部の端部を連結する第3の本体部230とを備える。なお、第1の本体部210は、図1及び図2の紙面に向かって右側に配置され、第2の本体部220は、紙面に向かって左側に配置されている。
第1の本体部210には、燃料電池1000の正面側の面に、燃料電池1000の外部から原燃料と改質反応に用いられる水分(以後、「改質用水」と呼ぶ)とを導入するための原料導入配管211が設けられている。以後、原燃料及び改質用水を含む改質に用いられる原料を単に「原料」と呼ぶ。なお、本実施例の燃料電池1000では、原燃料として、メタン(CH4)含有ガスを用いているが、その他の原燃料として、プロパン、ブタン、灯油、ナフサ等の炭化水素燃料や、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル等の含酸素燃料を用いることもできる。また、第2の本体部220の正面側の端部には、重力方向に延びる配管221が設けられている。配管221は、燃料ガスマニホールド部240(後述)に接続されている。
ここで、図2には、改質器200内部における原料および改質反応によって生成された燃料ガスの流れが矢印で図示されている。原料導入配管211から供給された原料は、第1の本体部210の上流側(斜線ハッチングが付された部位)において加熱され、改質用水が気化するとともに、原燃料が改質反応に適した温度にまで昇温される。以後、当該斜線ハッチングが付された部位を「気化部」と呼ぶ。なお、気化部は、その下流側の内部に原燃料を昇温するためのセラミックスボール(例えばAl23、ZrO2)などが収容されているものとしても良い。
水蒸気を含む昇温された原燃料ガスは、第1の本体部210の下流側から第3の本体部230を介して第2の本体部220へと流れる。原燃料ガスは、この第1の本体部210の下流側及び第2と第3の本体部220,230(クロスハッチングが付された部位)において、燃料ガスを生成するための水蒸気改質に供される。以後、当該クロスハッチングが付された部位を「改質部」と呼ぶ。なお、この改質部の内部には、水蒸気改質を促進するためのルテニウム系触媒やニッケル系触媒などの触媒が配置されている。水素を含む燃料ガスは、配管221へと流れる。以後、配管221を「燃料ガス配管221」と呼ぶ。
図3は、第1のセルスタック100の構成を示す概略図であり、図1に示す3−3切断に相当する断面を示している。図3には、図1及び図2の三次元方向を示す矢印x,y,zと対応する矢印x,y,zが図示されている。なお、第2のセルスタック110の構成も第1のセルスタック100と同様であるため、その説明及び図示は省略する。
第1のセルスタック100の各燃料電池セル120は、固体電解質10と、アノード21と、カソード22と、支持基材30と、インターコネクタ40とで構成され、各燃料電池セル120の間には、集電部材42が配置されている。より具体的には、中空平板状の支持基材30の第1の面31と、その湾曲した2つの側面33とをアノード21が被覆し、アノード21の外表面を固体電解質10が被覆している。カソード22は、支持基材30の第1の面31側の固体電解質10上に配置されている。支持基材30の第2の面32には、発電された電気を集電するためのインターコネクタ40が積層されている。なお、インターコネクタ40は、燃料ガスと酸化ガスとを分離し、混合しない役割を果たしている。固体電解質10の両端部とアノード21の両端部は、インターコネクタ40に接合されている。各燃料電池セル120は、カソード22と集電部材42とが接するように連続的に配置され、電気的に直列に接続される。
なお、支持基材30の内部には、矢印z方向に延びる燃料ガスのための複数の(図では4本の)ガス流路孔36が設けられている。支持基材30は、気孔率が10〜50%の多孔質部材で構成されており、ガス流路孔36内部からアノード21へと燃料ガスを透過させることができる。また、集電部材42は、その内部に中空部43を有している。中空部43は、酸化ガスのための流路として機能する(後述)。
ここで、燃料電池1000における反応ガス(燃料ガス及び酸化ガス)と排ガスの流路について、図1及び図2を用いて以下に説明する。なお、図1には、燃料ガス及び酸化ガスの流れを示す実線矢印が図示されており、排ガスの流れを示す破線矢印が図示されている。
筐体500の発電室550の底部には、平板状の断熱材である床断熱材600が配置され、その上に燃料ガスマニホールド部240が積層されている。この燃料ガスマニホールド部240の内部には、燃料ガスが流入する燃料ガス室245が設けられており、上述した燃料ガス配管221が接続されている。2つのセルスタック100,110は、この燃料ガスマニホールド部240の上において、燃料電池セル120の配列方向が矢印yの方向と一致するように載置されている。2つのセルスタック100,110の各燃料電池セル120に設けられたガス流路孔36は、燃料ガスマニホールド部240の上面に設けられた貫通孔246を介して燃料ガス室245と接続されている。この構成により、改質器200で生成された燃料ガスは、燃料ガス配管221を介して燃料ガスマニホールド部240の燃料ガス室245へと流入する。燃料ガス室245の燃料ガスは、各燃料電池セル120のガス流路孔36へと流入し、発電反応に供されつつ上方へと流れる。
一方、筐体500には、その上面部510や、互いに対向する第1と第2の側面部520,530、底面部540の各壁面を多重構造とすることによって、酸化ガス(酸素含有ガス、例えば空気等。)のための流路や、電気化学反応で消費されなかった燃料ガスを燃焼して生じる排ガスを排出するための流路が形成されている。具体的には、各流路は、以下のように形成されている。上面部510は、外側の上面部外壁512と内側の上面部内壁514を有しており、上面部外壁512と上面部内壁514との間には、酸化ガスが流入する酸化ガス室310が設けられている。筐体500の底面部540も同様に、外側(下側)の底面部外壁542と内側(上側)の底面部内壁544とを有しており、底面部外壁542と底面部内壁544との間には、排ガスが流入する排ガス室400が設けられている。なお、底面部内壁544の上面には、床断熱材600が配置されている。また、底面部外壁542のほぼ中央には、排ガス室400の排ガスを燃料電池1000の外部へと誘導するための排ガス配管401が接続されている。
筐体500の右側の第1の側面部520は、中央隔壁522と、流路外壁524と、流路内壁526とを有する。中央隔壁522は、上面部内壁514から、底面部外壁542まで延びる壁面を構成する。流路外壁524は、中央隔壁522の外側において、上面部外壁512から下方に延びる隔壁である。流路外壁524と中央隔壁522との間には、酸化ガスを流すための第1側面酸化ガス流路320が形成されている。第1側面酸化ガス流路320は上方において、酸化ガス室310と接続する。流路内壁526は、中央隔壁522より内側において、底面部内壁544から上方に延びる隔壁である。流路内壁526と中央隔壁522との間には、排ガス室400と接続する排ガス流路410が形成されている。なお、流路内壁526の上端は、2つのセルスタック100,110の上端と同程度もしくはそれ以上の高さであり、発電室550の上方において、排ガス流路410と発電室550とは、つながっている。
筐体500の左側の第2の側面部530も、第1の側面部520と同様に、中央隔壁532と、流路外壁534と、流路内壁536とを有しており、各隔壁532,534,536の間に、第2側面酸化ガス流路330と、排ガス流路410とが形成されている。なお、第1側面酸化ガス流路320と第1のセルスタック100との間の距離は、第2側面酸化ガス流路330と第2のセルスタック110との間の距離とほぼ同じである。
ここで、第1側面酸化ガス流路320及び第2側面酸化ガス流路330には、外部から酸化ガスの供給を受けるための酸化ガス導入口321,331が、それぞれの下端に設けられている。なお、第1側面酸化ガス流路320の下端及び第2側面酸化ガス流路330の下端はそれぞれ、各セルスタック100,110の中央部より高い位置に設けられており、第1側面酸化ガス流路320の下端は、第2側面酸化ガス流路330の下端より上側に位置している。即ち、2つの側面酸化ガス流路320,330は、酸化ガス導入口321,331の設けられている位置の高さもそれぞれ異なり、非対称に形成されている。各酸化ガス導入口321,331から、第1側面酸化ガス流路320または第2側面酸化ガス流路330に供給された酸化ガスは、酸化ガス室310において混合される。
発電室550のほぼ中央には、酸化ガス室310と接続された酸化ガス導入部材300が設けられている。具体的には、酸化ガス導入部材300は、その上端が上面部内壁514に接続されており、改質器200の第1と第2の本体部210,220の間及び2つのセルスタック100,110の間のほぼ中央を通って、発電室550の下方に向かって垂下されている。なお、酸化ガス導入部材300の下端には、各セルスタック100,110の側面下端部側に向かって開口する開口部305が設けられている。
酸化ガス室310の酸化ガスは、酸化ガス導入部材300の内部を上方から下方に向けて流れ、開口部305を介して、第1と第2のセルスタック100,110のそれぞれの側面下端部へと供給される。ここで、酸化ガス室310は、第1側面酸化ガス流路320または第2側面酸化ガス流路330と、酸化ガス導入部材300とを接続する中間酸化ガス流路であると解釈することもできる。
さらに、第1と第2のセルスタック100,110のそれぞれの側面下端部へと供給された酸化ガスの一部は、集電部材42(図3)に設けられたスリットを介して、集電部材42の中空部43へと流入し、中空部43の内部を下方から上方へと、発電反応に供されつつ流れる。集電部材42の中空部43に流入しなかった酸化ガスは、2つのセルスタック100,110や、酸化ガス導入部材300の外表面に沿って、セルスタック100,110の下端部側から上端部側へと流れる。
以後、本明細書においては、酸化ガス導入口321,331から、2つの側面酸化ガス流路320,330及び酸化ガス室310、酸化ガス導入部材300の開口部305までを含む酸化ガスの流路を、単に「酸化ガス流路」と呼ぶ。なお、図1に示す燃料電池1000においては、酸化ガス流路は、酸化ガス導入口321より導入された酸化ガスが、第1側面酸化ガス流路320、酸化ガス室310を介して、酸化ガス導入部材300の開口部305より各セルスタック100,110に供給される第1の酸化ガス流路と、酸化ガス導入口331より導入された酸化ガスが、第2側面酸化ガス流路330、酸化ガス室310を介して、酸化ガス導入部材300の開口部305より各セルスタック100,110に供給される第2の酸化ガス流路とを備えて構成されている。
ところで、2つのセルスタック100,110の上端部からは、発電反応に供されることのなかった燃料ガスが排出されている。発電反応に供されることのなかった燃料ガスと酸化ガスとは、2つのセルスタック100,110の上端部と改質器200の第1と第2の本体部210,220の底面との間において混合される。燃料電池1000の起動時において、2つのセルスタック100,110の上端部で、この混合ガスが点火手段(図示せず)によって着火して燃焼する。本明細書では、この燃焼反応に供される2つのセルスタック100,110の上端部と改質器200の第1と第2の本体部210,220の底面との間の領域を「燃焼部」と呼ぶ。改質器200の気化部及び改質部は、この燃焼部における燃焼反応の発熱を利用して、改質用水の気化及び原燃料ガスの水蒸気改質を行う。燃焼後の排ガスは、改質器200の底面や、側面及び上面に沿って流れ、左右の各側面方向に設けられた排ガス流路410へと流入し、排ガス室400を経て、排ガス配管401から、燃料電池1000の外部へと排出される。
ところで、この燃料電池1000では、筐体500の外表面が断熱材505によって被覆されており、これによって燃料電池1000の外部への放熱が低減されている。また、燃料電池1000では、発電室550の各部に適宜、断熱材が配置されているものとしても良い。例えば、各セルスタック100,110と各流路内壁526,536との間に、断熱材が配置されるものとしても良い。また、第2のセルスタック110と酸化ガス導入部材300との間や、第1のセルスタック100と酸化ガス導入部材300との間に断熱材が全体もしくは一部に設置されても良い。発電室550の各部に配置されたこれらの断熱材は、発電反応で消費されなかった酸化ガスが、燃焼部における燃料ガスの燃焼にも利用されることなく排ガス流路410に流入することを抑制する、即ち、未反応酸化ガスのショートカットを抑制する役割を果たす。また、これらの断熱材は、未反応酸化ガスのショートカットによって、局部的に空気利用率が上昇し、酸化ガスが不足してしまうことに伴って発生する、カソード材料の還元によるセルスタックの耐久性低下を抑制する役割も果たす。
図4(A),(B)はそれぞれ、運転中の燃料電池1000における第1と第2のセルスタック100,110の温度分布を説明するための模式図である。図4(A),(B)にはそれぞれ、第1の側面部520の側から燃料電池1000を見たときの第1と第2のセルスタック100,110が模式的に示されている。なお、図4(A),(B)には、第1と第2のセルスタック100,110のそれぞれの上方に配置されている改質器200の第1又は第2の本体部210,220が一点鎖線で図示されている。また、図4(A)には、第1側面酸化ガス流路320と、酸化ガス導入口321と、酸化ガス室310とが二点鎖線で図示され、図4(B)には、第2側面酸化ガス流路330と、酸化ガス導入口331と、酸化ガス室310とが二点鎖線で図示されている。さらに、図4(A),(B)には、酸化ガス導入部材300が二点鎖線で図示されている。
一般に、複数の燃料電池セル120が配列されたセルスタックでは、運転中の動作温度は、燃料電池セル120の配列方向における中央部が高くなる傾向にある。従って、第1と第2のセルスタック100,110においても、燃料電池セル120の配列方向の中央部が高温となり、配列方向の端部が低温となる。また、燃料電池1000では、各セルスタック100,110の上端部において、発電反応に供されることのなかった燃料ガスを燃焼させることに伴い、2つのセルスタック100,110は、その上端部側が高温となる。具体的には、運転中の各セルスタック100,110において、上述の温度分布に従って、500℃〜1100℃の範囲で運転温度のばらつきが発生する可能性がある。
各セルスタック100,110で温度分布が不均一になると、各セルスタック100,110の比較的高温な領域では、各燃料電池セル120のインターコネクタ40や集電部材42の表面において構成部材の一部が酸化し、例えば、酸化クロム(Cr23)などの酸化被膜の生成が促進されてしまう。酸化被膜の生成が促進されると、各燃料電池セル120同士の間の接触抵抗が増大し、発電された電気の集電効率が低下する。また、当該高温領域では、各燃料電池セル120のインターコネクタ40や集電部材42の構成部材の一部(例えば、Cr)が飛散してカソード22に付着し、カソード22の劣化が引きおこされてしまう。さらに、一般に、運転温度が比較的高い領域では発電量が増大するため、当該領域における構成部材の劣化が促進される可能性がある。それゆえ、運転中の各セルスタック100,110の温度分布が不均一となると、比較的高温となる領域の劣化が局所的に促進され、燃料電池1000の劣化の原因となる。
ところで、改質器200は、燃料電池1000の運転中には、各セルスタック100,110の上端部側より低い温度で作動する。具体的には、改質器200は、2つのセルスタック100,110の運転温度や燃焼反応の反応熱を利用することによって、気化部が、100℃〜200℃程度で作動し、吸熱反応である水蒸気改質反応が行われる改質部が、約600℃程度で作動する。即ち、燃料電池1000の運転中には、改質器200は、2つのセルスタック100,110(特には上端部側)に対して冷却部として機能する。従って、この燃料電池1000では、改質器200によって、2つのセルスタック100,110の上端部側が、他の部位に比較して著しく高温となることが抑制される。
また、この燃料電池1000では、酸化ガス導入口321,331から温度の低い酸化ガス(室温の酸化ガス等)が供給される。酸化ガスは、2つの側面酸化ガス流路320,330や、酸化ガス室310、酸化ガス導入部材300において流路外部との熱交換により昇温されて、2つのセルスタック100,110の側面下端部側から供給される。即ち、2つの側面酸化ガス流路320,330や、酸化ガス室310、酸化ガス導入部材300も、燃料電池1000の運転中に、2つのセルスタック100,110に対して冷却部として機能する。特に、この燃料電池1000では、もっとも低温となる酸化ガスの入口である酸化ガス導入口321,331が、各セルスタック100,110の比較的高温となる上端部側に配置されている。従って、この燃料電池1000では、酸化ガスによって、さらに、2つのセルスタック100,110の上端部側が、他の部位に比較して著しく高温となることが抑制される。さらに、この燃料電池1000では、酸化ガス導入部材300が、第1と第2のセルスタック100,110の間において上端部側から下端部側へと垂下されている。そのため、酸化ガス導入部材300中の酸化ガスを熱媒体として、第1と第2のセルスタック100,110の上端部側の熱を、比較的運転温度が低くなる下端部側へと伝達することができ、第1と第2のセルスタック100,110の上下方向における温度分布の不均一性が改善される。
ところで、上述したように、改質器200では、気化部と改質部とで作動温度が異なる。また、第1のセルスタック100は、気化部を有する第1の本体部210の下方に配置され、第2のセルスタック110は、気化部を有さない第2の本体部220の下方に配置されている。従って、第1と第2のセルスタック100,110同士の間で、改質器200の気化部または改質部から受ける冷却効果が不均一となり、第1と第2のセルスタック100,110同士の間における運転温度が不均一となる可能性がある。即ち、第2のセルスタック110が、気化部の下方に配置された第1のセルスタック100より運転温度が高温となり、第2のセルスタック110の劣化が促進されてしまう可能性がある。また、2つのセルスタック100,110の運転温度にばらつきがあると、燃料電池1000の全体としての発電効率が低下する原因となる。
しかし、この燃料電池1000では、第2側面酸化ガス流路330の下端の位置が、第1側面酸化ガス流路320の下端の位置より低い構成としている。この構成によって、第2側面酸化ガス流路330の流路面積が、第1側面酸化ガス流路320の流路面積より多くなる。即ち、この面積差の分だけ、第2のセルスタック110から第2側面酸化ガス流路330へと伝達される熱量が、第1のセルスタック100から第1側面酸化ガス流路320へと伝達される熱量より多くなる。従って、第2のセルスタック110が、第1のセルスタック100よりも冷却され、第1と第2のセルスタック100,110の間における運転中の温度分布の不均一性が改善される。
このように、この燃料電池1000によれば、改質器200や、酸化ガス流路を流れる酸化ガスによって、運転中の各セルスタック100,110の上下方向における温度分布の不均一性が改善される。また、この燃料電池1000では、第2のセルスタック110からの熱伝達量が、第1のセルスタック100からの熱伝達量より多くなるように、第1側面酸化ガス流路320と第2側面酸化ガス流路330とが非対称に形成されている。そのため、各セルスタック100,110の間における運転中の温度分布の不均一性が改善される。
B.第2実施例:
図5は、本発明の第2実施例としての燃料電池1000Aの構成を示す概略図である。図5は、第1の側面部520側の酸化ガス流路(図1における第1側面酸化ガス流路320)が設けられていない点と、第2側面酸化ガス流路330の下端と酸化ガス導入口331の位置が異なる点以外は、図1とほぼ同じである。なお、この燃料電池1000Aの構成は、以下に説明する点以外は、第1実施例の燃料電池1000と同様である。
この燃料電池1000Aでは、第1側面酸化ガス流路320が設けられておらず、酸化ガス室310は、第2側面酸化ガス流路330側から酸化ガス導入部材300が設けられた中央部までしか設けられていない。即ち、この燃料電池1000Aでは、第2のセルスタック110側にのみ酸化ガス流路が設けられている構成(即ち、第2の酸化ガス流路のみを備える構成)となり、酸化ガス流路は、第2のセルスタック110からの熱伝達量が、第1のセルスタック100からの熱伝達量より多くなる。従って、改質器200の冷却効果により、比較的運転温度が高くなる傾向にある第2のセルスタック110を、比較的運転温度が低くなる傾向にある第1のセルスタック100より冷却することができ、運転中の燃料電池1000Aにおける各セルスタック100,110間の温度分布の不均一性が改善される。
また、この燃料電池1000Aでは、第2側面酸化ガス流路330の酸化ガス導入口331が、第1実施例の燃料電池1000(図1)より上側の位置に設けられている。即ち、酸化ガス導入口331が、第2のセルスタック110の上端部により近い位置に設けられている。従って、発電反応に供されることのなかった燃料ガスを燃焼させることに伴い、燃料電池1000Aの運転中に最も高温となる傾向にある第2のセルスタック110の上端部側を、外部から供給された温度の低い酸化ガスによって、より冷却することが可能となる。
図6は、第2実施例における燃料電池の他の構成例を示す概略図である。図6は、第2側面酸化ガス流路330の下端と酸化ガス導入口331の位置が異なる点以外は、図5とほぼ同じである。なお、この燃料電池1000aの構成は、以下に説明する点以外は、第2実施例の燃料電池1000Aと同様である。この燃料電池1000aでは、第2側面酸化ガス流路330の下端が第2のセルスタック110の下端より下側に位置しており、その位置に酸化ガス導入口331が設けられている。図6の燃料電池1000aでは、第2側面酸化ガス流路330の流路面積が、図5の燃料電池1000Aより大きい。従って、第2側面酸化ガス流路330への熱伝達量が増加するため、第2側面酸化ガス流路330において、より高い温度に昇温された酸化ガスを第1と第2のセルスタック100,110へと供給することが可能である。ただし、第2のセルスタック110の上端部側をより冷却したい場合には、図5の燃料電池1000Aの構成が好ましく、酸化ガスをより昇温したい場合には、図6の燃料電池1000aの構成が好ましい。
このように、第2実施例の燃料電池1000A,1000aでは、第2のセルスタック110からの熱伝達量が、第1のセルスタック100からの熱伝達量より多くなるように、酸化ガス流路が非対称に形成されている。そのため、各セルスタック100,110の間における運転中の温度分布の不均一性が改善される。
C.第3実施例:
図7は、本発明の第3実施例としての燃料電池1000Bの構成を示す概略図である。図7は、第2側面酸化ガス流路330の下端の位置が異なる点と、酸化ガス導入口331の位置が異なる点と、第2側面酸化ガス流路330内に流路壁340が設けられている点以外は、図5とほぼ同じである。なお、この燃料電池1000Bの構成は、以下に説明する点以外は、第2実施例の燃料電池1000Aと同様である。
この燃料電池1000Bでは、第2側面酸化ガス流路330の下端が、第2のセルスタック110の下端より下方に位置している。また、酸化ガス導入口331は、第2のセルスタック110の中央部と同程度の高さの位置に設けられている。第2側面酸化ガス流路330に設けられた流路壁340は、中央隔壁532と流路外壁534とに接合された壁面として構成されている。
図8は、第2側面酸化ガス流路330内に設けられた流路壁340の構成を示す概略図であり、図7に示す8−8切断における概略断面図である。なお、図8には、第2のセルスタック110の位置を一点鎖線によって図示してあり、酸化ガス導入口331が設けられている位置をニ点鎖線によって図示してある。また、図8には、酸化ガスの流れを示す矢印を図示してある。
流路壁340は、第1と第2の流路壁341,342を有している。第1の流路壁341は、上に開いた略コの字形状を有し、酸化ガス導入口331を囲むように設けられている。第2の流路壁342は、下に開いた略コの字形状を有し、第1の流路壁341を囲むように設けられている。より具体的には、第1の流路壁341の2つの上端部341eは、第2のセルスタック110の上端部の近傍に位置しており、第1の流路壁341の下底部341b(下方の略水平な壁面)は、酸化ガス導入口331のほぼ直下に位置している。また、第2の流路壁342の2つの下端部342eは、第2のセルスタック110の下端近傍に位置しており、上底部342b(上方の略水平な壁面)は、第2のセルスタック110の上端より上側に位置している。なお、第2の流路壁342の2つの側壁部342s(重力方向に延びる2つの壁面)はそれぞれ、第2のセルスタック110の上端部側において紙面に向かって中央側に折れ曲がり、上底部342bと連結されている。
この流路壁340の構成により、酸化ガス導入口331から第2側面酸化ガス流路330に供給された酸化ガスは、第1の流路壁341の2つの側壁部341s(矢印z方向に延びる2つの壁面)に誘導されて第2のセルスタック110の上端部側に流れる。さらに、酸化ガスは、第2の流路壁342の上底部342bによって、紙面に向かって左右の方向にそれぞれ分岐し、2つの側壁部342sに誘導されて第2のセルスタック110の下端部側へと流れる。第2側面酸化ガス流路330の下端まで流れた酸化ガスは、2つの側壁部342sに沿って折り返し、再び第2のセルスタック110の上端部側へと流れ、酸化ガス室310へと流入する。
このように、この燃料電池1000Bでは、流路壁340によって、運転中に比較的高温となる第2のセルスタック110の上端部から比較的低温となる下端部へと、酸化ガスを熱媒体として、熱を伝達させることができる。即ち、燃料電池1000Bでは、酸化ガス流路が、第2のセルスタック110の下端部からの熱伝達量より、第2のセルスタック110の上端部からの熱伝達量の方が多くなるように形成されている。従って、運転中の第2のセルスタック110における温度分布が改善される。
図9及び図10は、第3実施例における燃料電池の他の構成例を示す概略図である。図9は、流路壁340bを備える第1側面酸化ガス流路320が追加されている点と、第1側面酸化ガス流路320と連結するように酸化ガス室310が延長されている点以外は、ほぼ図7と同じである。なお、第1側面酸化ガス流路320の下端の位置は、第2側面酸化ガス流路330の下端の位置より上側に位置している。図10は、図9の10−10切断における概略断面図であり、第1側面酸化ガス流路320における流路壁340bの構成を示す概略図である。流路壁340bは、第1側面酸化ガス流路320の下端の位置に応じて、第2の流路壁342の下端部342eの位置が異なる点以外は、第2側面酸化ガス流路の流路壁340(図8)と同じである。
このように、流路壁340bを有する第1側面酸化ガス流路320を設けることによって、運転中の第1のセルスタック100の上下方向における温度分布を改善することができる。また、第1側面酸化ガス流路320は、第2側面酸化ガス流路330より流路面積が小さく形成されているため、第1と第2のセルスタック100,110の間における温度分布の不均一性も改善することができる。なお、第1側面酸化ガス流路320の流路壁340bは、第2側面酸化ガス流路330の流路壁340とは異なる構成であっても良い。
D.第4実施例:
図11は、本発明の第4実施例としての燃料電池1000Cの構成を示す概略図である。図11は、酸化ガス室310の上方に第2の酸化ガス導入口311が設けられている点以外は、図7とほぼ同じである。なお、この燃料電池1000Cの構成は、以下に説明する点以外は、第3実施例の燃料電池1000Bと同様である。
第2の酸化ガス導入口311は、酸化ガス室310の右側端部において、酸化ガス導入部材300と対向して設けられている。なお、第2の酸化ガス導入口311には、第2側面酸化ガス流路330に設けられた酸化ガス導入口331と同様に、外部から温度の低い酸化ガス(室温の酸化ガス等)が供給される。
図12は、燃料電池1000Cにおける酸化ガスの流れと、各セルスタック100,110から酸化ガス流路への熱伝達を説明するための模式図である。図12では、図11と同様な方向から燃料電池1000Cを見たときの、酸化ガス流路と2つのセルスタック100,110とが模式的に図示されている。なお、図12では、便宜上、第2側面酸化ガス流路330の内部に設けられた流路壁340の図示は省略されている。
燃料電池1000Cには、酸化ガス導入口331から第2側面酸化ガス流路330に、例えば室温T0の酸化ガスが供給される。第3実施例で説明したように、第2側面酸化ガス流路330において酸化ガスは、第2のセルスタック110からの熱を受けて昇温された状態(温度T1)で、酸化ガス室310へと流入する。ここで、酸化ガス室310は、第2の酸化ガス導入口311からも、例えば室温T0の酸化ガスが供給される。従って、酸化ガス室310では、温度T1の酸化ガスと室温T0の酸化ガスとが混合されるため、温度T1より低温(温度T2)の酸化ガスが酸化ガス導入部材300へと流入する。酸化ガス導入部材300では、温度T2の酸化ガスは、2つのセルスタック100,110のそれぞれの内側の側面から熱を受けつつ下方へと流れる。
即ち、この燃料電池1000Cでは、第2の酸化ガス導入口311を設けることにより、酸化ガス導入部材300に流入する酸化ガスの温度を低下させ、2つのセルスタック100,110(特には温度の高い上端部側)から酸化ガス導入部材300を流れる酸化ガスに伝達される熱量を増大させている。これによって、2つのセルスタック100,110のうち、特には、内側の側面上端部側の部位は、酸化ガス導入部材300によって、より冷却される。
このように、第4実施例の燃料電池1000Cでは、第3実施例の燃料電池1000Bよりも、酸化ガス流路が第2のセルスタック110の下端部から受ける熱伝達量より、上端部から受ける熱伝達量が多くなるように形成されている。従って、運転中の第2のセルスタック110における上下方向の温度分布が、さらに改善される。
E.第5実施例:
図13は、本発明の第5実施例としての燃料電池1000Dの構成を示す概略図である。図13は、第1側面酸化ガス流路320Dの構成が異なる点以外は、図1とほぼ同じである。なお、この燃料電池1000Dの構成は、以下に説明する点以外は、第1実施例の燃料電池1000と同様である。
この燃料電池1000Dでは、筐体500の第1の側面部520の流路外壁524が、底面部外壁542まで延びており、第1の側面部520の前面を被覆している。また、第1の側面部520の流路外壁524と中央隔壁522との間には、流路隔壁528が設けられている。流路隔壁528は、上方において上面部外壁512と接合された隔壁であり、その下端は、底面部内壁544と同程度の高さの位置まで延びている。即ち、第5実施例の第1側面酸化ガス流路320Dは、流路隔壁528によって区切られた、外側の流路層323と、内側の流路層325とを有する2層構造となる。
第1側面酸化ガス流路320Dは、酸化ガス導入口321が、外側の流路層323の上端に設けられている。これによって、酸化ガス導入口321から供給された酸化ガスは、外側の流路層323を上方から下方へと流れ、流路隔壁528の下端において折り返し、内側の流路層325を下方から上方へと流れ、酸化ガス室310へと流入する。このように、この燃料電池1000Dでは、第1の側面部520を被覆する多層構造の酸化ガス流路が設けられるため、第1の側面部520における保温性が向上する。従って、第1側面酸化ガス流路320Dにおいて酸化ガスが受ける熱量が外部へと放熱されてしまうことを抑制でき、その分だけ、第1のセルスタック100から酸化ガス流路(第1の酸化ガス流路)へと伝達される熱量が低減される。
このように、第5実施例の燃料電池1000Dでは、第1側面酸化ガス流路320Dと第2側面酸化ガス流路330とが、改質器200の気化部が配置されて比較的運転温度が低くなる傾向にある第1のセルスタック100側の保温性が向上するように非対称に形成されている。従って、第1と第2のセルスタック100,110の間における温度分布の不均一性を低減でき、運転中の燃料電池1000Dにおける温度分布を改善することができる。
F.第6実施例:
図14,図15は、本発明の第6実施例としての燃料電池1000Eの構成を示す概略図である。図14は、燃料電池1000Eを正面側から見たときの概略図であり、2つの側面酸化ガス流路320,330に換えて、発電室550に酸化ガスが流れる外周配管350が設けられている点以外は、ほぼ図13と同じである。図15は、図14のA−A切断における燃料電池1000Eの概略断面図である。図15には、改質器200が配置されている領域を二点鎖線で図示してあり、外周配管350における酸化ガスの流れを示す矢印を図示してある。なお、この燃料電池1000Eの構成は、以下に説明する点以外は、第5実施例の燃料電池1000Dと同様である。
外周配管350は、第1と第2のセルスタック100,110のそれぞれの上端部を囲むように、発電室550内に略水平に配置された正面側に開いた略コの字形状の配管である。より具体的には、外周配管350は、第1と第2の側面部520,530に沿って略水平方向に延びる略四角柱形状を有する第1と第2の側面配管352,353を備える。また、外周配管350は、燃料電池1000Eの背面側において、第1と第2の側面配管352,353のそれぞれの端部を連結する水平配管354を備える。
なお、第1と第2の側面配管352,353はそれぞれ、2つの流路内壁526,536の上端と、改質器200の底面との間に配置されている。また、第1のセルスタック100と第1の側面配管352と間の距離と、第2のセルスタック110と第2の側面配管353との間の距離とはほぼ等しい。
第2の側面部530側に配置された第2の側面配管353の正面側の面には、外部から酸化ガスの供給を受けるための酸化ガス導入口351が設けられている。一方、第1の側面部520側に配置された第1の側面配管352の正面側の端部には、上方の酸化ガス室310と接続するための連結配管355が設けられている。これによって、酸化ガス導入口351から外周配管350へと流入した酸化ガスは、第2の側面配管353、水平配管354、第1の側面配管352の順に流れ、連結配管355を介して酸化ガス室310へと流入する。即ち、この外周配管350は、第2の側面部530側が入口側となり、第1の側面部520側が出口側となるように、非対称な流路として設けられている。
ここで、外周配管350を流れる酸化ガスは、第1と第2のセルスタック100,110の上端部における熱と、燃料ガスの燃焼による反応熱とで昇温される。即ち、この外周配管350は、2つのセルスタック100,110の上端部を冷却する冷却部としても機能する。なお、この燃料電池1000Eでは、第2のセルスタック110から、第1のセルスタック100の順で、2つのセルスタック100,110の上端部からの熱が外周配管350を流れる酸化ガスへと伝達される。従って、第2のセルスタック110側ほど外周配管350へと伝達される熱量が多くなる。
このように、この燃料電池1000Eの外周配管350は、第2のセルスタック110からの熱伝達量が、第1のセルスタック100からの熱伝達量より多くなるように、非対称に設けられている。この構成によって、比較的運転温度が低くなる傾向にある第1のセルスタック100より、比較的運転温度が高くなる傾向にある第2のセルスタック110が、酸化ガス流路を流れる酸化ガスによって、より冷却される。従って、運転中の燃料電池1000Eにおいて、第1と第2のセルスタック100,110の間における温度分布の不均一性が改善される。
また、外周配管350は、2つのセルスタック100,110の上端部の外周に設けられているため、2つのセルスタック100,110の下端部から受ける熱伝達量より、上端部から受ける熱伝達量の方が多くなる。従って、運転中の第1と第2のセルスタック100,110のそれぞれにおける上下方向の温度分布の不均一性が改善される。
G.第7実施例:
図16は、本発明の第7実施例としての燃料電池1000Fの構成を示す概略図である。図16は、第1側面酸化ガス流路320F及び第2側面酸化ガス流路330Fの構成が異なる点以外は、図1とほぼ同じである。なお、第7実施例の燃料電池1000Fの他の構成は、第1実施例の燃料電池1000と同様である。
この燃料電池1000Fの2つの側面酸化ガス流路320F,330Fはそれぞれ、下端の位置が2つのセルスタック100,110の下端部と同程度の高さとなるように設けられており、それぞれの下端に酸化ガス導入口321,331が設けられている。なお、第7実施例の燃料電池1000Fでは、2つの酸化ガス導入口321,331にはそれぞれ、同じ圧力で、同じ流量の酸化ガスが供給されるものとする。
ここで、2つのセルスタック100,110の下端部近傍の高さにおける第1側面酸化ガス流路320Fの流路断面積をS1とし、同程度の高さにおける第2側面酸化ガス流路330Fの流路断面積をS2とする。また、2つのセルスタック100,110の上端部近傍の高さにおける第1側面酸化ガス流路320Fの流路断面積をS3とし、同程度の高さにおける第2側面酸化ガス流路330Fの流路断面積をS4とする。このとき、各流路断面積S1〜S4は、S1>S3,S2>S4,S1>S2,S3>S4の関係を満たす。即ち、2つの側面酸化ガス流路320F,330Fはそれぞれ、下流側ほど流路断面積が小さくなるように形成されている(S1>S3,S2>S4)。また、第1側面酸化ガス流路320Fと第2側面酸化ガス流路330Fとは、流路断面積に関して非対称に形成され、流路全体の流路断面積を平均したときに、第1側面酸化ガス流路320Fの流路断面積が第2側面酸化ガス流路330Fの流路断面積より大きくなる(S1>S2,S3>S4)。
2つの側面酸化ガス流路320F,330Fではそれぞれ、下流側(セルスタック100,110の上端部側)の流路断面積が小さくなっているため、酸化ガスの流速が下流側ほど速くなる。これに伴って、2つの側面酸化ガス流路320F,330Fを流れる酸化ガスへの熱伝達量は、各セルスタック100,110の上端部からの熱伝達量が、各セルスタック100,110の下端部からの熱伝達量より多くなる。従って、運転中の各セルスタック100,110における上下方向における温度分布の不均一性が改善される。
また、第1側面酸化ガス流路320Fの流路断面積は、流路全体において、第2側面酸化ガス流路330Fの流路断面積より大きく形成されている。そのため、第2側面酸化ガス流路330Fを流れる酸化ガスが第2のセルスタック110から受ける熱伝達量は、第1側面酸化ガス流路320Fを流れる酸化ガスが第1のセルスタック100から受ける熱伝達量より多くなる。さらに、この流路構成によって、筐体500の第1の側面部520側の保温性が向上し、第1の側面部520から外部への放熱量が低減される。即ち、この流路構成によって、第2のセルスタック110が、第1のセルスタック100よりも冷却されやすくなる。
このように、第7実施例の燃料電池1000Fによれば、2つの側面酸化ガス流路320F,330Fの流路断面積をガスの流れに対して下流側ほど小さくすることにより、運転中のセルスタック100,110の上下方向における温度分布を改善することができる。また、2つの側面酸化ガス流路320F,330Fを、第2のセルスタック110からの熱伝達量が多くなるように、流路断面積に関して非対称に形成することにより、運転中の燃料電池1000Fにおいて、第1と第2のセルスタック100,110の間における温度分布の不均一性を改善することができる。
H.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
H1.変形例1:
上記実施例において、改質器200には、原料として、原燃料と改質用水とが供給されていた。しかし、原燃料としては、液体の炭化水素が供給されるものとしてもよい。なお、この場合、外部から供給される原燃料に水が含まれているため、外部から水も合わせて供給されていると解釈できる。
H2.変形例2:
上記実施例において、燃料電池1000,1000A〜1000F,1000a,1000bのそれぞれは、2つのセルスタック100,110を備えていた。しかし、燃料電池には、さらに複数のセルスタックが設けられるものとしても良い。
H3.変形例3:
上記実施例において、酸化ガス流路の流路形状や、酸化ガスの流れ方向を非対称とすることにより、各セルスタック100,110から受ける熱量に差を生じさせていた。しかし、酸化ガス流路は、他の方法によって、各セルスタック100,110からの熱伝達量に差が生じるように、非対称に形成されるものとしても良い。例えば、各セルスタック100,110に対する距離が非対称になるように酸化ガス流路が設けられているものとしても良い。即ち、第2側面酸化ガス流路330と第2のセルスタック110と間の距離が、第1側面酸化ガス流路320と第1のセルスタック100との間の距離より大きくなるように、酸化ガス流路を形成するものとしても良い。また、第2側面酸化ガス流路330より、第1側面酸化ガス流路320が、高い温度の酸化ガスを供給されるものとしても良い。あるいは、第2側面酸化ガス流路330の酸化ガスの流量より、第1側面酸化ガス流路320の酸化ガスの流量が多くなるように、酸化ガスを供給するものとしても良い。
H4.変形例4:
上記実施例において、酸化ガス流路は、燃焼部近傍における温度が著しく高くなることを抑制するために、第2のセルスタック110の下端部からの熱伝達量より、第2のセルスタック110の上端部からの熱伝達量が多くなるように形成されていた。しかし、燃焼部は、省略されるものとしても良く、酸化ガス流路は、第2のセルスタック110の下端部からの熱伝達量が、第2のセルスタック110の上端部からの熱伝達量より多くなるように形成されていても良い。例えば、上記第1実施例において、酸化ガス導入口331が第2のセルスタック110の下端より下方に設けられているものとしても良い。また、上記第6実施例において、外周配管350が、第2のセルスタック110の下方に配置されているものとしても良い。
H5.変形例5:
上記第4実施例において、第2の酸化ガス導入口311は、酸化ガス導入部材300と対向するように上方に設けられていた。しかし、第2の酸化ガス導入口311は、他の位置に設けられていても良い。ただし、第2の酸化ガス導入口311は、酸化ガス導入部材300により近い位置に設けられることが好ましい。これによって、酸化ガス導入部材300に流入する酸化ガスの温度をより低下させることができ、より、2つのセルスタック100,110の上端部側を冷却することができる。
H6.変形例6:
上記第6実施例において、外周配管350は、その形状が左右対称に設けられており、酸化ガスの流れが非対称となるように設けられていた。しかし、外周配管350は、その形状が非対称となるように設けられても良い。即ち、第1のセルスタック100の側ほど、第2のセルスタック110の側より、その表面積が少なくなるように設けられるものとしても良い。また、第1の側面配管352が省略されるものとしても良い。さらに、第2のセルスタック110の側ほど流路断面積が大きくなるように設けられるものとしても良い。
H7.変形例7:
上記第1実施例において、第1側面酸化ガス流路320は、第2側面酸化ガス流路330より酸化ガスの放熱性が低減するように設けられているものとしても良い。具体的には、第1の側面部520の流路外壁524を、第2の側面部530の流路外壁534より熱伝達率の低い部材で構成するものとしても良いし、第1の側面部520側の断熱材505の厚みを第2の側面部530側より厚くするものとしても良い。
H8.変形例8:
上記第7実施例において、燃料電池1000Fには、第1側面酸化ガス流路320Fと第2側面酸化ガス流路330Fとが設けられていた。しかし、第1側面酸化ガス流路320Fは省略されるものとしても良い。また、2つの側面酸化ガス流路320F,330Fの下端の位置が非対称に形成されても良い。このような構成であっても、運転中のセルスタック100,110の上下方向における温度分布及びセルスタック100,110同士の間における温度分布の不均一性を改善することができる。なお、運転中のセルスタック100,110の上下方向における温度分布の不均一性を改善することのみを目的とする場合には、2つの側面酸化ガス流路320F,330Fは流路断面積に関して対称に形成されるものとしても良い。
H9.変形例9:
上記実施例の酸化ガス流路の構成は、各実施例の構成に限定されることなく、各実施例の流路構成を適宜組み合わせることも可能である。具体的には、第7実施例の燃料電池1000Fにおいて、2つの側面酸化ガス流路320F,330Fの内部に第3実施例のように流路壁を設けるものとしても良い。また、第7実施例の燃料電池1000Fにおいて、酸化ガス室310に第4実施例で説明した第2の酸化ガス導入口311が設けられるものとしても良い。
10…固体電解質
21…アノード
22…カソード
30…支持基材
31〜33…支持基材の面
36…ガス流路孔
40…インターコネクタ
42…集電部材
43…中空部
100,110…セルスタック
120…燃料電池セル
200…改質器
210,220,230…第1ないし第3の本体部
211…原料導入配管
221…燃料ガス配管
240…燃料ガスマニホールド部
245…燃料ガス室
246…貫通孔
300…酸化ガス導入部材
305…開口部
310…酸化ガス室
311…第2の酸化ガス導入口
320,320D,320F…第1側面酸化ガス流路
321…酸化ガス導入口
323,325…流路層
330,330F…第2側面酸化ガス流路
331…酸化ガス導入口
340,340b…流路壁
341…第1の流路壁
341b…下底部
341e…上端部
341s…側壁部
342…第2の流路壁
342b…上底部
342e…下端部
342s…側壁部
350…外周配管
351…酸化ガス導入口
352,353…第1と第2の側面配管
354…水平配管
355…連結配管
400…排ガス室
401…排ガス配管
410…排ガス流路
500…筐体
505…断熱材
510…上面部
512…上面部外壁
514…上面部内壁
520…第1の側面部
522…中央隔壁
524…流路外壁
526…流路内壁
528…流路隔壁
530…第2の側面部
532…中央隔壁
534…流路外壁
536…流路内壁
540…底面部
542…底面部外壁
544…底面部内壁
550…発電室
600…床断熱材
1000,1000A〜1000F,1000a,1000b…固体酸化物形燃料電池

Claims (9)

  1. 外部から導入される水を気化させるとともに、外部から導入される原燃料を昇温して水蒸気を含む原燃料ガスを生成する気化部および該気化部から供給された前記原燃料ガスを改質して燃料ガスを生成する改質部を備える改質器と、
    複数の燃料電池セルを配列してなる複数個のセルスタックと、
    前記改質器および前記セルスタックを収容するとともに、前記燃料電池セルの配列方向に沿って設けられた第1および第2の側面を有する筐体と、
    外部から該筐体内に導入され、前記セルスタックに供給される酸化ガスを流すための酸化ガス流路と、
    を備え、
    前記気化部及び前記改質部は、前記複数個のセルスタックの上方の位置に略水平に配置されており、
    前記複数個のセルスタックは、前記気化部の下方に配置された第1のセルスタックと、前記気化部の下方には配置されていない第2のセルスタックとを含み、
    前記第1のセルスタックは、前記第1の側面の側に配置されるとともに、前記第2のセルスタックは、前記第2の側面の側に配置されており、
    前記酸化ガス流路は、前記第1の側面の側に設けられた第1側面酸化ガス流路と前記第2の側面の側に設けられた第2側面酸化ガス流路とのうち、少なくとも前記第2側面酸化ガス流路を含むとともに、
    前記第2のセルスタックから酸化ガスへの熱伝達量が、前記第1のセルスタックから酸化ガスへの熱伝達量より多くなるように、前記第1の側面の側と前記第2の側面の側とで非対称に形成された第1の流路構成と、前記第2のセルスタックから前記筐体外部への熱伝達量が、前記第1のセルスタックから前記筐体外部への熱伝達量より多くなるように、前記第1の側面の側と前記第2の側面の側とで非対称に形成された第2の流路構成とのうち、少なくともいずれかの流路構成を有する、固体酸化物形燃料電池。
  2. 請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池であって、
    前記第1の流路構成を有する前記酸化ガス流路は、前記第1側面酸化ガス流路および前記第2側面酸化ガス流路を備えるとともに、前記第2側面酸化ガス流路が、前記第1側面酸化ガス流路よりも上下方向に長い、固体酸化物形燃料電池。
  3. 請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池であって、
    前記第1の流路構成を有する前記酸化ガス流路は、前記第2側面酸化ガス流路を備え、かつ前記第1側面酸化ガス流路を備えていない、固体酸化物形燃料電池。
  4. 請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池であって、
    前記第2の流路構成を有する前記酸化ガス流路は、前記第1側面酸化ガス流路および前記第2側面酸化ガス流路を備えるとともに、前記第1側面酸化ガス流路が、前記筐体の前記第1の側面の内側に設けられた外側流路と、前記外側流路より内側に設けられた内側流路とを有する、固体酸化物形燃料電池。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池であって、
    前記酸化ガス流路は、前記第1と第2のセルスタックの間において、上方から下方へと垂下され、前記酸化ガスを前記第1と第2のセルスタックを構成する前記燃料電池セルの下端部側に供給するための酸化ガス導入部材を備え、
    前記複数の燃料電池セルのそれぞれには、前記燃料ガスを上方へと誘導するガス流路が設けられ、
    前記複数個のセルスタックは、前記燃料電池セルの配列方向に沿って互いに並列に配置され、
    前記セルスタックのそれぞれの上端には、前記燃料電池セルで利用されなかった前記燃料ガスを燃焼させる燃焼部が設けられ、
    前記酸化ガス流路は、前記第1の流路構成または前記第2の流路構成において、前記第2のセルスタックの下方からの熱伝達量より、前記第2のセルスタックの上方からの熱伝達量の方が多くなるように形成されている、固体酸化物形燃料電池。
  6. 請求項5に記載の固体酸化物形燃料電池であって、
    前記酸化ガス流路は、前記第2側面酸化ガス流路と前記酸化ガス導入部材とを接続する中間酸化ガス流路を含み、
    前記第2側面酸化ガス流路と、前記中間酸化ガス流路とのそれぞれに、前記酸化ガスを外部から導入するための酸化ガス導入口が設けられている、固体酸化物形燃料電池。
  7. 請求項5または請求項6に記載の固体酸化物形燃料電池であって、
    前記第2側面酸化ガス流路は、その内側に、前記酸化ガスを、前記燃焼部と対向する領域に誘導した後、下方へと誘導し、折り返して再び上方へと誘導する流路壁を有する、固体酸化物形燃料電池。
  8. 請求項5に記載の固体酸化物形燃料電池であって、
    前記第1の流路構成を有する前記酸化ガス流路は、前記燃焼部の外周に配置される外周配管を有し、
    該外周配管は、少なくとも、前記第2の側面に沿って配置される第2側面配管と、前記第2側面配管の一端側に接続され、前記第1の側面側に延びる水平配管とを備えるとともに、
    前記外周配管は、前記第2のセルスタック側の端部が前記酸化ガスの入口として構成されるとともに、前記第1のセルスタック側に配置される端部が前記酸化ガスの出口として構成されている、固体酸化物形燃料電池。
  9. 請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池であって、
    前記酸化ガス流路は、下流側の流路断面積より上流側の流路断面積の方が大きい、固体酸化物形燃料電池。
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