JP2013206603A - 燃料電池装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料利用率をより高くしても、燃焼部での燃焼を安定して行い、発熱量の低下及び燃焼性の悪化を防止すること。
【解決手段】燃料電池部5は、改質ガスが通流する燃料通流部13と空気が通流する空気通流部14とを有するセル15を並列状態で複数並べて構成され、燃焼部は、セル15の燃料噴出部18から噴出される改質ガスとセル15の空気噴出部19から噴出される空気とを混合して燃焼させる燃焼空間としてセル15に隣接して備えられ、セル15における燃料噴出部18及び空気噴出部19に近接する近接位置には、その燃料噴出部18と空気噴出部19とに亘る状態で、通気性と電気絶縁性とを有する板状の多孔体21を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、収納容器内に、原燃料を改質する改質器と、前記改質器にて改質された改質ガスと空気とを反応させて発電する固体酸化物形の燃料電池部と、その燃料電池部に隣接して配設されて前記燃料電池部での反応後に残存する改質ガスに酸化剤を混合させて燃焼させる燃焼部とが備えられ、前記燃焼部での燃焼により得られる熱を用いて前記改質器での改質を行う燃料電池装置に関する。
上記のような燃料電池装置として、従来、燃料電池部が、改質ガスが供給されるアノードと空気が供給されるカソードとを有するセルを並列状態で複数並べて構成されているものがある(例えば、特許文献1、2参照。)。この特許文献1、2に記載の装置では、燃焼部が燃料電池部の上方に隣接する空間にて構成されており、その燃焼部では、アノードを通過した改質ガス(アノードオフガス)とカソードを通過した空気(カソードオフガス)とを混合して燃焼させている。
このように、特許文献1、2に記載の装置では、燃料電池部における反応にて消費し切れなかった改質ガス(アノードオフガス)を燃焼させて、その燃焼によって得られる熱を改質器での改質に用いている。そして、燃料電池部における反応にて消費し切れなかった改質ガス(アノードオフガス)を燃焼させる際の酸化剤には、カソードを通過した空気(カソードオフガス)を用いている。
特開2010−225454号公報 特開2010−67547号公報
上述の如く、従来の燃料電池装置では、原燃料を、燃料電池部にて発電に使用するだけでなく、燃焼部での燃焼にも使用している。そして、例えば、供給される原燃料の全体量に対して燃料電池部にて発電に使用する原燃料は、70〜75%(以下、この割合を燃料利用率と呼称する)としており、残りの25〜30%の原燃料を燃焼部での燃焼に使用している。
最近、電力需要の高まりもあり、発電効率を更に向上させるために、燃料利用率をより高くすることが求められている。しかしながら、燃料利用率をより高くする場合には、燃料電池部にて発電に使用される原燃料の量が増加するので、その増加に伴って燃焼部での燃焼に使用される原燃料の量が減少することになる。したがって、上記特許文献1、2に記載の燃料電池装置の如く、燃焼部にて改質ガス(アノードオフガス)を燃焼させる際の酸化剤として、カソードを通過した空気(カソードオフガス)を用いている場合には、燃焼部での燃焼において、その空気(カソードオフガス)の供給量が変化することなく、燃料ガス成分の絶対量が減少して発熱量の低下を招くとともに、燃料ガス成分の濃度減少(混合気の空気比が、例えば10以上)による燃焼性の悪化を招くことになる。発熱量の低下によって、収納容器の断熱性能及び熱回収性能を高める必要性が生じ、コストアップ及び構成の複雑化を招くことになるばかりでなく、燃焼部での燃焼により十分な熱を得られなくなる可能性もある。また、燃焼性の悪化によっても、十分な熱を得られなくなる可能性があり、更に、排ガス中に多量の未燃成分が残存して、その未燃成分の除去等を行うための排ガス処理触媒への負担が増大するものとなる。
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、供給される原燃料の全体量に対して燃料電池部にて発電に使用する原燃料の割合である燃料利用率をより高くしても、燃焼部での燃焼を安定して行い、発熱量の低下及び燃焼性の悪化を防止することができる燃料電池装置を提供する点にある。
この目的を達成するために、本発明に係る燃料電池装置の特徴構成は、収納容器内に、原燃料を改質する改質器と、前記改質器にて改質された改質ガスと空気とを反応させて発電する固体酸化物形の燃料電池部と、その燃料電池部に隣接して配設されて前記燃料電池部での反応後に残存する改質ガスに酸化剤を混合させて燃焼させる燃焼部とが備えられ、前記燃焼部での燃焼により得られる熱を用いて前記改質器での改質を行う燃料電池装置において、
前記燃料電池部は、前記改質ガスが通流する燃料通流部と空気が通流する空気通流部とを有するセルを並列状態で複数並べて構成され、
前記燃焼部は、前記セルの燃料噴出部から噴出される前記改質ガスと前記セルの空気噴出部から噴出される前記空気とを混合して燃焼させる燃焼空間として前記セルに隣接して備えられ、
前記セルにおける前記燃料噴出部及び前記空気噴出部に近接する近接位置には、その燃料噴出部と空気噴出部とに亘る状態で、通気性と電気絶縁性とを有する多孔体を備えている点にある。
本特徴構成によれば、多孔体(絶縁性通気体)を備えることで、その多孔体の内部を改質ガスと空気とが通流することになり、改質ガスと空気との混合促進を図ることができるとともに、改質ガスと空気との混合気に熱の再循環を促進することができる。これにより、多孔体の内部での燃焼反応を促進させることができ、燃料噴出部及び空気噴出部の噴出方向で多孔体の下流側に火炎を形成させる、或いは、多孔体の内部に火炎を形成させることができ、燃焼部での燃焼を安定して行うことができる。よって、熱量変動に対する発熱量の平準化を図ることができるとともに、改質ガスと空気との混合気の流量変化に対する燃焼反応の開始点の安定化を図ることができる。
本発明に係る燃料電池装置の更なる特徴構成は、前記多孔体は、平面視において複数の前記セルを並列状態で並べて構成された前記燃料電池部の全体を覆うように備えられている点にある。
本特徴構成によれば、多孔体は、燃料電池部の全体を覆っているので、燃料電池部のどの箇所においても、その燃料電池部に隣接する燃焼部での燃焼を安定して行うことができる。これにより、燃焼部での燃焼により十分な熱を得ることができ、その得られた熱を改質器での改質に有効に活用することができる。
本発明に係る燃料電池装置の更なる特徴構成は、前記多孔体は、その厚みが略均一になるように構成されている点にある。
本特徴構成によれば、多孔体の厚みが略均一であるので、多孔体のどの箇所でも、改質ガスと空気との混合促進、及び、改質ガスと空気との混合気への熱の再循環等の多孔体による効果を、多孔体のどの箇所でも均一に発揮することができる。よって、燃焼部での燃焼をより安定して行うことができる。
本発明に係る燃料電池装置の更なる特徴構成は、前記多孔体は、セラミクスにて構成されている点にある。
このように、多孔体をセラミクスにて構成することで、耐熱性と電気絶縁性を有する適切な材料にて多孔体を構成することができる。
本発明に係る燃料電池装置の更なる特徴構成は、前記多孔体は、繊維状材料にて構成されている点にある。
このように、多孔体を繊維状材料にて構成することで、熱応力の影響を緩和することができ、しかも、柔軟性を有することから、セルとの接触によりセルを損傷してしまうことを防止することができる。
本発明に係る燃料電池装置の更なる特徴構成は、前記セルは、前記燃料噴出部と前記空気噴出部との並び方向で前記燃料噴出部と前記空気噴出部とを第1間隔を隔てて備えており、前記多孔体における孔の間隔は、前記第1間隔に対して1/5〜1/20に構成されている点にある。
本特徴構成によれば、多孔体における孔部の間隔が、小さくなり過ぎることがなく、改質ガスと空気との混合促進を適切に図ることができるのに十分な間隔を確保することができる。よって、改質ガスと空気との混合促進、及び、改質ガスと空気との混合気への熱の再循環等の多孔体による効果を適切に発揮することができる。
本発明に係る燃料電池装置の更なる特徴構成は、前記多孔体は、複数の多孔状の単位体をその厚み方向で重ね合わせて構成されており、それら複数の多孔状の単位体を重ね合わせるに当たり、厚み方向で隣接する多孔状の単位体における孔部の位置がその厚み方向視で異なる位置になるように重ね合わされている点にある。
本特徴構成によれば、改質ガスと空気との混合気は、多孔体の内部を、直線的に通流するのではなく、横方向にも通流しながら、ジグザグ状に通流することになる。このように、混合気が横方向にも通流することで、改質ガスと空気との混合促進、及び、改質ガスと空気との混合気への熱の再循環等の多孔体による効果を適切に発揮できる。よって、多孔体の内部にて燃焼反応を完了させ易くなり、多孔体の内部に火炎を形成させ易くなる。
本発明に係る燃料電池装置の更なる特徴構成は、前記燃焼部は、前記燃料噴出部及び前記空気噴出部の噴出方向で前記多孔体の下流側に、前記改質ガスと前記空気とを混合して燃焼可能な燃焼空間を備えている点にある。
本特徴構成によれば、燃料噴出及び空気噴出部の噴出方向で多孔体の下流側に、改質ガスと空気とを混合して燃焼可能な十分な燃焼空間を確保することができる。これにより、例えば、燃料電池装置の運転初期や、多孔体の内部で不完全燃焼となった場合でも、多孔体の下流側に確保された燃焼空間にて適切に燃焼させることができる。よって、燃料電池装置の運転初期や、多孔体の内部で不完全燃焼となった場合でも、燃焼部での燃焼を安定して行うことができる。
本発明に係る燃料電池装置の更なる特徴構成は、前記燃料噴出部及び前記空気噴出部の噴出方向で前記多孔体の下流側の燃焼空間には、点火源が備えられている点にある。
このように、多孔体の下流側の燃焼空間に備えられた点火源にて点火することで、例えば、燃料電池装置の運転初期には、その燃焼空間での燃焼を適切に開始させて、燃焼部での燃焼を安定して行うことができる。
燃料電池装置の全体概略図 燃料電池部を示す斜視図 燃料電池部の要部を拡大した側面図 多孔体の設置構成を示した燃料電池部の側面図 多孔体の設置構成を示した燃料電池部の側面図 多孔体の設置構成を示した燃料電池部の要部の側面図 多孔体の設置構成を示した燃料電池部の要部の側面図 燃料利用率を変化させた状態で改質温度を変化させたときの燃焼率の変化を確認した実験結果を示すグラフ
本発明に係る燃料電池装置の実施形態について、図面に基づいて説明する。
この燃料電池装置は、図1に示すように、都市ガス等の原燃料を脱硫する脱硫器1と、改質水タンク2から供給される改質水から水蒸気を生成する気化器3と、気化器3にて生成された水蒸気を用いて脱硫器1にて脱硫された原燃料を水蒸気改質する改質器4と、改質器4にて改質された改質ガスと空気とを反応させて発電する固体酸化物形の燃料電池部5と、燃料電池部5での反応後に残存する改質ガスと空気とを混合して燃焼させる燃焼部6とが備えられている。そして、燃料電池装置には、収納容器7が備えられており、その収納容器7内に、気化器3、改質器4、燃料電池部5、及び、燃焼部6が収納されている。
原燃料は、昇圧ポンプ8の作動により原燃料供給路9を通して脱硫器1に供給される。改質水タンク2の改質水は、改質水ポンプ10の作動により改質水供給路11を通して気化器3に供給される。そして、原燃料供給路9において脱硫器1よりも下流側部位が改質水供給路11の途中部位に合流されており、合流された改質水と原燃料とが収納容器7内に備えられた気化器3に供給される。また、気化器3と改質器4との間及び改質器4と燃料電池部5との間は、流体供給路12にて接続されており、この流体供給路12を通して、気化器3から改質器4へ原燃料が供給されるとともに、改質器4から燃料電池部5へ改質ガスが供給される。
燃料電池部5(セルスタック)は、改質ガスが下方側から上方側に通流する燃料通流部13と空気が下方側から上方側に通流する空気通流部14とを有するセル15を並列状態で複数並べて構成されている。そして、図示は省略するが、燃料通流部13を改質ガスが通流することで燃料極に改質ガスが供給され、空気通流部14を空気が通流することで空気極に空気が供給され、燃料極と空気極との間にはイットリアをドープしたジルコニア等で構成される固体酸化物電解質が設けられている。
燃料電池部5には、改質器4から流体供給路12を通して供給される改質ガスを受け入れるガスマニホールド16が備えられており、複数のセル15は、ガスマニホールド16の上方側に水平方向に並ぶように配置されている。そして、ガスマニホールド16と複数のセル15における燃料通流部13とが連通接続されており、ガスマニホールド16に供給された改質ガスが複数のセル15における各燃料通流部13に対して下方側から供給される。
一方、複数のセル15における各空気通流部14に対する空気の供給については、空気ブロワ(図示省略)の作動により収納容器7に形成された外部と連通する空気取り入れ部17を通して収納容器7外の空気が収納容器7内に供給され、その空気が複数のセル15における各空気通流部14の下方側から上方側に向けて供給される。この空気通流部14への空気の供給については、例えば、空気取り入れ部17から取り入れた空気を図外の空気供給路にて収納容器7内に下端部近傍に導き、その空気供給路の空気噴出孔等により空気通流部14の下端部近傍において側方からその内部に供給され、空気通流部14を下方側から上方側に通流するように供給される。ちなみに、セルとしては、燃料通流部及び空気通流部を備えた各種の形状や構成のセルが適応可能であり、その形状や構成については図1や図2に示すものに限られない。
複数のセル15の夫々には、図2に示すように、その上端部に、燃料通流部13を通流した改質ガスを噴出する燃料噴出部18と空気通流部14を通流した空気を噴出する空気噴出部19とが備えられている。燃料噴出部18は、セル15の長手方向(セル15の並び方向に直交する方向)に間隔を隔てる状態でセル15の上端面部に形成された複数の噴出孔にて構成されている。空気噴出部19は、セル15の長手方向(セル15の並び方向に直交する方向)の全長に亘って一連に形成された開口にて構成されている。これにより、燃料噴出部18からその上方側に改質ガスが噴出され、空気噴出部19からその上方側に空気が噴出されている。
燃焼部6は、複数のセル15の夫々における燃料噴出部18から噴出される改質ガスと空気噴出部19から噴出される空気とを混合して燃焼させる燃焼空間としてセル15の上方側に隣接して備えられている。そして、その燃焼部6の上部に改質器4及び気化器3が配置されており、燃焼部6の燃焼により得られた熱が、改質器4での改質及び気化器3での水蒸気の生成に用いられている。また、収納容器7には、燃焼部6にて燃焼された燃焼排ガスを外部に排出させる排出部20が下面部等に形成されている。
セル15における燃料噴出部18及び空気噴出部19に近接する近接位置には、その燃料噴出部18と空気噴出部19とに亘る状態で、通気性と電気絶縁性とを有する多孔体21(絶縁性通気体)が備えられている。この多孔体21は、例えば板状に形成され、その下面から上面に向けて貫通した貫通孔を備えており、平面視において複数のセル15を並列状態で並べて構成された燃料電池部5の全体を覆うように備えられている。ここで、多孔体21の電気絶縁性については、セル15の並び方向において、一端部のセル15から他端部のセル15までの間での絶縁性(例えば、100V程度の電圧がかかっても、電流が流れない)を有している。これにより、多孔体21がセル15に接触しても、多孔体21に電流が流れることがなく、燃料電池部5での発電を適切に行うことができる。
多孔体21の配置位置である近接位置は、燃焼部6における燃焼空間内で、燃料噴出部18及び空気噴出部19の噴出方向において、燃料噴出部18及び空気噴出部19との間隔がゼロ又は極力小さい位置となっている。これにより、燃焼部6としては、燃料噴出部18及び空気噴出部19の噴出方向で多孔体21の下流側である多孔体21の上側に、改質ガスと空気とを混合して燃焼可能な十分な燃焼空間を確保している。よって、燃料電池装置の運転初期や多孔体21の内部で不完全燃焼となった場合でも、多孔体21の上側に確保された燃焼空間にて適切に燃焼させることができる。また、図示は省略するが、多孔体21の上側に確保された燃焼空間内に点火ヒータ等の点火源が配置されており、燃料電池装置の運転初期には、その点火源にて点火することで燃焼空間での燃焼を適切に開始することができる。
このような多孔体21を備え、その多孔体21の内部を改質ガスと空気とが下方側から上方側に向けて通流することで、改質ガスと空気との混合促進を図ることができるとともに、改質ガスと空気との混合気に熱の再循環を促進することができる。これにより、多孔体21の内部での燃焼反応を促進することができ、例えば、燃料電池装置の運転初期には、多孔体21の上側に火炎を形成させ、その後、図1に示すように、多孔体21の内部に火炎を形成させて燃焼させることができる。よって、燃焼部6での燃焼を安定して行うことができ、熱量変動に対する発熱量の平準化を図ることができるとともに、改質ガスと空気との混合気の流量変化に対する燃焼反応の開始点の安定化を図ることができる。
そして、多孔体21は、その厚みが略均一になるように構成されている。ちなみに、この多孔体21の厚みについては、多孔体21での放熱量や圧損が過剰に大きくならない範囲で、多孔体21の内部にて燃焼反応を完了させるのに十分な厚みを有するのが好ましい。
多孔体21は、図3に示すように、複数の多孔状の単位体22をその厚み方向で重ね合わせて構成されている。図3では、3つの多孔状の単位体22を重ね合わせた例を示している。例えば、多孔状の単位体22としては、太さ11μmのアルミナ繊維を質量180g/m2に平織りしたアルミナ繊維織布物を用いることができる。また、多孔状の単位体22については、その他のセラミクス繊維による織物、綿状体や焼結体等を用いることができる。このようにして、多孔体21は、例えば、繊維状のセラミクスにて構成されている。ちなみに、多孔体21は、織布物に限らず、綿状のものや板状のものも適応することができる。
複数の多孔状の単位体22を重ね合わせるに当たり、厚み方向で隣接する多孔状の単位体22における孔部23の位置がその厚み方向視で異なる位置になるように重ね合わされている。これにより、改質ガスと空気との混合気は、多孔体21の内部を、直線的に上方側に通流するのではなく、横方向にも通流しながら、ジグザグ状に通流することになる。よって、多孔体21の内部において、混合気を横方向にも通流させることで、混合促進、及び、混合気への熱の再循環を効果的に図ることができる。
また、複数のセル15の夫々は、燃料噴出部18と空気噴出部19との並び方向で燃料噴出部18と空気噴出部19とを第1間隔K1を隔てて備えており、多孔体21における孔部23の間隔は、第1間隔K1に対して1/5〜1/20に構成されている。これにより、多孔体21における孔部23の間隔が、小さくなり過ぎることがなく、改質ガスと空気との混合促進を適切に図ることができるのに十分な間隔を確保することができる。
以下、多孔体21を設置するための構成について説明する。
図4に示すように、複数のセル15の並び方向の両端部に、多孔体21を支持する支持部24a,24bが備えられている。その一端側の支持部24aは、多孔体21の一端部を固定支持しており、その他端側の支持部24bは、多孔体21を載置支持している。このように、多孔体21を支持部24a,24bにて支持することで、セル15の上面との隙間を極力小さくしてその隙間を均一にしながら、複数のセル15を並列状態で並べて構成された燃料電池部5の全体を覆うように多孔体21を配置するように構成されている。ここで、多孔状の単位体22をアルミナ連続繊維の平織物にて構成した場合、その平織物の目の方向を複数のセル15の並び方向に沿うようにしている。そして、多孔体21の他端部を、その他端部側に付勢する付勢手段25を介して、固定部26に連結している。これにより、平織物の目の方向である複数のセル15の並び方向に付勢力を付与した状態で多孔体21を設置することができ、燃料電池部5の全体を覆うように配置しても、その途中部位での折れ曲がり等を防止することができる。よって、改質ガスと空気との混合促進や、改質ガスと空気との混合気への熱の再循環等の多孔体21による効果を適切に発揮することができる。
また、平織物の目の方向である複数のセル15の並び方向に付勢力を付与した状態で多孔体21を設置するために、図5に示すように、付勢手段25に代えて、多孔体21の他端部に錘27を備えることもできる。
図4及び図5に示す設置構成に代えて、図6及び図7に示すように、多孔体21とセル15の上面部とを接触させて、セル15の上面部にて多孔体21を載置支持する状態で、多孔体21を配置することもできる。単に、セル15の上面部にて多孔体21を載置支持するだけでは、多孔体21が横方向に移動してセル15の上面部から落下することが考えられる。そこで、図6に示すように、複数のセル15の並び方向の端部にセル15の上面部よりも上方側に延出されたガイド体28を備え、そのガイド体28にて多孔体21の横方向への移動を規制するように構成することができる。また、図7に示すように、複数のセル15の並び方向の端部にネジ止め用の固定部29を備え、ネジ30にて多孔体21の端部をネジ止め用の固定部29に固定するように構成することもできる。
ここで、本実施形態の燃料電池装置のように多孔体21を備えることで、供給される原燃料の全体量に対して燃料電池部5にて発電に使用する原燃料の割合、すなわち燃料利用率Ufを高くした場合に、燃焼部6での燃焼が安定したか否かについて、図8の実験結果に基づいて説明する。
この実験では、燃料利用率Ufを70%にした場合(図中白抜き四角)、燃料利用率Ufを80%にした場合(図中白抜き菱形)、燃料利用率Ufを80%にした上で多孔体21を備えた場合(図中黒塗り丸)の夫々において、改質器4の表面温度(改質器温度)を変化させたときに、燃焼率がどのように変化するかを確認している。この実験では、多孔体21として、アルミナ連続繊維の平織物を3つ重ね合わせて用いている。燃焼率については、燃料成分をH2とCOとして、(燃料減少モル量)/(燃料供給モル量)として求めている。
図8に示すように、改質器4の表面温度(改質器温度)が高温である場合には、燃焼率も高く100%に近いものとなっているが、改質器4の表面温度(改質器温度)が低くなると、燃焼率も低くなる。特に、燃料利用率Ufを70%にした場合(図中白抜き四角)から、燃料利用率Ufを上げて、燃料利用率Ufを80%にした場合(図中白抜き菱形)には、燃焼率の低下が著しい。例えば、改質器温度については、改質器の全体で高温となっているわけではなく、局部的に低温となっている箇所もある。よって、燃料利用率Ufを80%にした場合(図中白抜き菱形)には、燃焼部での燃焼が不安定となる。
それに対して、燃料利用率Ufを80%にした上で多孔体21を備えた場合(図中黒塗り丸)には、燃料利用率Ufを80%にした場合(図中白抜き菱形)よりも、燃焼率が向上している。これにより、本実施形態の燃料電池装置のように多孔体21を備えることで、燃料利用率をより高くしても、燃焼部6での燃焼を安定させることができる。
本発明は、収納容器内に、原燃料を改質する改質器と、前記改質器にて改質された改質ガスと空気とを反応させて発電する固体酸化物形の燃料電池部と、その燃料電池部に隣接して配設されて前記燃料電池部での反応後に残存する改質ガスに酸化剤を混合させて燃焼させる燃焼部とが備えられ、前記燃焼部での燃焼により得られる熱を用いて前記改質器での改質を行い、燃料利用率をより高くしても、燃焼部での燃焼を安定して行い、発熱量の低下及び燃焼性の悪化を防止することができる各種の燃料電池装置に適応可能である。
4 改質器
5 燃料電池部
6 燃焼部
7 収納容器
13 燃料通流部
14 空気通流部
15 セル
18 燃料噴出部
19 空気噴出部
21 多孔体
22 単位体
23 孔部

Claims (9)

  1. 収納容器内に、原燃料を改質する改質器と、前記改質器にて改質された改質ガスと空気とを反応させて発電する固体酸化物形の燃料電池部と、その燃料電池部に隣接して配設されて前記燃料電池部での反応後に残存する改質ガスに酸化剤を混合させて燃焼させる燃焼部とが備えられ、前記燃焼部での燃焼により得られる熱を用いて前記改質器での改質を行う燃料電池装置であって、
    前記燃料電池部は、前記改質ガスが通流する燃料通流部と空気が通流する空気通流部とを有するセルを並列状態で複数並べて構成され、
    前記燃焼部は、前記セルの燃料噴出部から噴出される前記改質ガスと前記セルの空気噴出部から噴出される前記空気とを混合して燃焼させる燃焼空間として前記セルに隣接して備えられ、
    前記セルにおける前記燃料噴出部及び前記空気噴出部に近接する近接位置には、その燃料噴出部と空気噴出部とに亘る状態で、通気性と電気絶縁性とを有する多孔体を備えている燃料電池装置。
  2. 前記多孔体は、平面視において複数の前記セルを並列状態で並べて構成された前記燃料電池部の全体を覆うように備えられている請求項1に記載の燃料電池装置。
  3. 前記多孔体は、その厚みが略均一になるように構成されている請求項1又は2に記載の燃料電池装置。
  4. 前記多孔体は、セラミクスにて構成されている請求項1〜3の何れか1項に記載の燃料電池装置。
  5. 前記多孔体は、繊維状材料にて構成されている請求項1〜4の何れか1項に記載の燃料電池装置。
  6. 前記セルは、前記燃料噴出部と前記空気噴出部との並び方向で前記燃料噴出部と前記空気噴出部とを第1間隔を隔てて備えており、前記多孔体における孔の間隔は、前記第1間隔に対して1/5〜1/20に構成されている請求項1〜5の何れか1項に記載の燃料電池装置。
  7. 前記多孔体は、複数の多孔状の単位体をその厚み方向で重ね合わせて構成されており、それら複数の多孔状の単位体を重ね合わせるに当たり、厚み方向で隣接する多孔状の単位体における孔部の位置がその厚み方向視で異なる位置になるように重ね合わされている請求項1〜6の何れか1項に記載の燃料電池装置。
  8. 前記燃焼部は、前記燃料噴出部及び前記空気噴出部の噴出方向で前記多孔体の下流側に、前記改質ガスと前記空気とを混合して燃焼可能な燃焼空間を備えている請求項1〜7の何れか1項に記載の燃料電池装置。
  9. 前記燃料噴出部及び前記空気噴出部の噴出方向で前記多孔体の下流側の燃焼空間には、点火源が備えられている請求項8に記載の燃料電池装置。
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