JP2010223667A - 力センサー素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゲームコントローラ、ナビゲーション装置、PND、IMU(慣性姿勢計測装置
)等に使用する小型、小面積で、且つ高感度の力センサー素子を実現する手段を得る。
【解決手段】応力感応素子5と、この応力感応素子5の上面側及び下面側に夫々配置され
、延出方向と交差する方向に溝部12a、12b、14a、14b及び22a、22b、
24a、24bを有する第1及び第2の梁10、20と、を備えている。第1及び第2の
梁10、20の端部11a、11b及び21a、21bは、応力感応素子5に固定されて
いると共に、第1の梁10の略中央に受力面が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、力センサー素子に関し、特に力を伝える梁を2つ組み合わせて、加わる力を
倍加して応力感応素子に伝える構造を用いた力センサー素子に関するものである。
力センサー素子、或いは力センサー素子を用いた加速度検出素子はゲームコントローラ
、ナビゲーション装置、PND(Personal Navigation Device)、IMU(慣性姿勢計測
装置)等に使用されている。 圧電振動子に加わる応力と共振周波数変化との関係を利用
した力検出素子、及び力センサー装置が実用化されている。圧電振動子に双音叉型圧電振
動子を用いることにより、応力に対する感度が良好となり、僅かな力の変化から例えば高
度差、深度差等を検知することができる。
特許文献1には、双音叉型圧電振動子を用いた加速度センサー素子、加速度センサーが
開示されている。
図7は、特許文献1に開示されている加速度センサー素子の構成を示した図であり、(
a)は平面図、(b)は(a)のQ−Qにおける断面図である。
この図7に示す加速度センサー素子60は、Zカット水晶基板70の裏面にハーフエッ
チングで凹部78を形成し、更にエッチングしてY軸に平行な略長方形の貫通孔73、7
4、75を開設して、周縁部よりも厚さが薄い一対の振動腕81、85を有する双音叉型
水晶振動素子80が形成されている。振動腕81、85のそれぞれには、表裏両面からY
軸方向に溝が穿設され、表裏面、側面に励振電極が形成されている。
図7に示す加速度センサー素子60に+Z方向の加速度を加えると、慣性力により固定
部71を基部として−Z方向に撓み、振動腕81、85は伸張される。振動腕81、85
が伸張されると、双音叉振動素子の共振周波数は増加する。つまり、加速度を加えたとき
の加速度センサー素子60の共振周波数と、基準周波数との差とから加速度の大きさを測
定することができる。一方、−Z方向の加速度を加えると振動腕81、85は圧縮され、
双音叉振動素子の共振周波数は低い方へ変化する。
このように、双音叉型振動片80が、厚さ方向において+Z方向に偏って形成されてい
るために、−Z軸方向に撓むときには振動腕81、85が伸張されるため共振周波数は高
くなり、+Z軸方向に撓むときには振動腕81、85が収縮されるために共振周波数は低
くなる。従って、加えられる加速度の方向とその大きさを検出することができると開示さ
れている。
また、特許文献2には、加速度計と力変換装置が開示されている。
図8は、特許文献2に開示されている従来の力変換装置の構造を示す断面図である。
この図8に示すような力変換装置86は、2つの同一構造の力変換デバイス87、88
がパッド94を共有した構造をしている。力変換デバイス87(88)は、一対の振動腕
91を有する双音叉振動素子の両固定端93に、夫々2つの連結子92を菱型状に連結し
、力変換デバイス87(88)の図中上部の2つの連結子92はパッド96(94)に連
結し、図中下部の2つの連結子92はパッド94(96)に連結している。なお、力変換
装置86は、水晶基板を用いて一体的に形成されている。このように構成される力変換装
置86は、中央のパッド94に図中上下方向の力が加えられると、例えば一方の力変換デ
バイス87には圧縮応力が、他方の力変換デバイス88には伸長応力が作用し、力変換デ
バイス87、88の夫々に設けられた双音叉振動素子の周波数の変化は、互いに逆に変化
する。
特開2007−163244公報 米国特許第5289719号明細書
しかしながら、特許文献1に開示された加速度センサー素子は、小型化を図る場合に加
速度αを力F(F=α×m)に変換する質量mが小さくなり、検出感度を上げられないと
いう問題と、圧電基板を数度に分けてエッチング加工するため、コスト低減が難しいとい
う問題点があった。また、他軸感度の抑制が難しいという問題点があった。また、演算し
て力、加速度を求める際に基準周波数源が必要であるという問題点もあった。
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、小型、小面積で、且つ高感度の力
センサー素子を提供することにある。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の
形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]応力感応素子と、該応力感応素子の上面側及び下面側に夫々配置された第
1及び第2の梁と、を備え、前記第1及び第2の梁の対向する2つの端部は、前記応力感
応素子に固定されており、前記第1及び第2の梁は前記2つの端部を結ぶ方向と交叉する
方向に溝部を有し、前記第1の梁の略中央に受力面が形成されていることを特徴とする力
センサー素子である。
応力感応素子を第1の梁と第2の梁で挟み、且つ第1及び第2の梁には第1及び第2の
梁の延出方向と交差する方向に溝部が形成されているので、応力感応素子が片持ち支持で
用いられる場合に比べて、応力感応素子の両端部から倍加した応力が応力感応素子に加わ
る。そのため、高感度の力センサー素子が構成できるという効果と、小面積で低背型の力
センサーが構成できるという効果がある。
[適用例2]前記第1及び第2の梁の前記溝部は、前記第1及び第2の梁の延出方向と
交差する方向の仮想中心線に対して略対称であることを特徴とする適用例1に記載の力セ
ンサー素子である。
第1及び第2の梁の溝部は、これらの梁の延出方向と交差する方向の仮想中心線に対し
て略対称に形成されているので、力センサー素子には、その両端部から応力を加えること
ができ、力センサー素子の感度を上げることができるという効果がある。
[適用例3]前記第1の梁の前記溝部と前記第2の梁の前記溝部とは、前記応力感応素
子の延出方向の仮想中心線に対して略対称であることを特徴とする適用例1に記載の力セ
ンサー素子である。
第1の梁の溝部と第2の梁の溝部とは、応力感応素子の延出方向の仮想中心線に対して
略対称になるように形成されているので、力センサー素子に垂直方向の力が作用する際に
、第1及び第2の梁はあたかもパンタグラフのように作用し、応力感応素子が片持ち支持
の応力感応素子に比べ倍加した応力が加わるため、力センサー素子の感度が向上するとい
う効果がある。
[適用例4]前記受力面には、質量体が固定されていることを特徴とする適用例1に記
載の力センサー素子である。
第1の梁の受力面に質量体を固定することにより、力センサー素子を加速度検出素子と
して用いる場合に検出感度を上げることができるという効果がある。
[適用例5]絶縁基板に搭載されていることを特徴とする適用例1乃至4の何れか1項
に記載の力センサー素子である。
力センサー素子を絶縁基板、例えばパッケージに搭載することにより、力センサー素子
の用法が容易になるという効果がある。また、力センサー素子を加速度検出素子として用
いる場合にはパッケージを気密封止すると品質維持が容易となるという効果がある。
本発明の一実施形態に係る力センサー素子の構成を示す分解斜視図である。 図1に示した力センサー素子の構成を示した図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。 (a)、(b)、(c)は双音叉型圧電振動素子を説明する図である。 本実施の形態の力センサー素子の断面図と、応力の伝わる様子を説明する図である。 第2の実施の形態に係る力センサー素子の断面図と、応力の伝わる様子を説明する図である。 力センサー素子を絶縁容器に収容したときの断面図である。 従来の加速度センサー素子の構成を示した図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のQ−Qにおける断面図である。 従来の力変換装置の構造を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る力センサー素子の構成を示す分解斜視図ある。また
図2は、図1に示した力センサー素子の構成を示した図であり、(a)は断面図、(b)
は平面図である。また図3は、双音叉型圧電振動素子を説明する図である。
図1及び図2に示すように本実施の形態の力センサー素子1は、応力感応素子5と、応
力感応素子5の上面側及び下面側に夫々配置され、延出方向と交差する方向に溝部を有す
る第1及び第2の梁10、20と、質量体30と、を備えている。
第1の梁10の端部11a、11bは、応力感応素子5の基部6a、6bの上面に接着
剤を介して固定される。また、第2の梁20の端部21a、21bは、応力感応素子5の
基部6a、6bの下面に接着剤を介して固定される。第1の梁10の上面の略中央にある
受力面に、質量体30の下側中心部に設けた突起部31を接着剤を介して固定する。
応力感応素子5としては、例えば双音叉型圧電振動素子を用いることができる。双音叉
型圧電振動素子5は、互いに平行に延在する一対の振動ビーム(振動腕)7a、7bと、
一対の振動ビーム7a、7bの両端部に夫々連結され一体化された基部6a、6bと、を
備えている。一対の振動ビーム7a、7bには、振動ビーム7a、7bがその長手方向に
対し互いに対称な屈曲振動をするように、励振電極が形成されている。
図3を用いて双音叉型圧電振動子5について簡単に説明する。
双音叉型圧電振動素子5は、図3(a)に示すような一対の基部6a、6b及び基部6
a、6b間を連設する2つの振動ビーム7a、7bを備えた圧電基板からなる応力感応部
と、圧電基板の振動領域上に形成した励振電極と、を備えている。
図3(a)は、双音叉型圧電(水晶)振動素子5の振動姿態を示す平面図である。
双音叉型圧電振動素子5の振動モードが、振動ビーム7a、7bの長手方向の中心軸に
対して、互いに対称な振動モードで振動するように励振電極を配置する。
図3(b)は、双音叉型圧電振動素子5に形成する励振電極と、ある瞬間に励起される
励振電極上の電荷の符号を示した平面図である。図3(c)は励振電極の結線を示す模式
断面図である。
双音叉型圧電振動素子は伸張・圧縮応力に対する感度が良好であり、例えば高度計用、
或いは深度計用の応力感応素子として使用した場合には、分解能力が優れているために僅
かな気圧差から高度差、深度差を知ることができる。
双音叉型水晶振動素子の周波数温度特性は、上に凸の二次曲線であり、その頂点温度は
水晶結晶のX軸(電気軸)の回りの回転角度に依存する。一般的には頂点温度が常温(2
5℃)になるように各パラメータを設定する。
双音叉型水晶振動素子の2本の振動腕に外力Fを加えたときの共振周波数fFは以下の
如くである。
F=f0(1−(KL2F)/(2EI))1/2・・・(1)
ここで、f0は外力がないときの双音叉型水晶振動素子の共振周波数、Kは基本波モー
ドによる定数(=0.0458)、Lは振動ビームの長さ、Eは縦弾性定数、Iは断面2
次モーメントである。断面2次モーメントIはI=dw3/12より、式(1)は次式のよ
うに変形することができる。ここで、dは振動ビームの厚さ、wは幅である。
F=f0(1−SFσ)1/2・・・(2)
但し、応力感度SFと、応力σとはそれぞれ次式で表される。
F=12(K/E)(L/w)2・・・(3)
σ=F/(2A)・・・(4)
ここで、Aは振動ビームの断面積(=w・d)である。以上から双音叉型水晶振動子に
作用する力Fを圧縮方向のとき負、伸張方向(引張り方向)を正としたとき、力Fと共振
周波数fFの関係は、力Fが圧縮力で共振周波数fFが減少し、伸張(引張り)力では増加
する。また応力感度SFは振動ビームのL/wの2乗に比例する。
また、応力感応素子としては、双音叉型水晶振動子に限らず、伸張・圧縮応力によって
周波数が変化する圧電振動素子であれば、どのようなものも用いることが可能である。
第1の梁10は、図1及び図2に示すように細長い薄板の延出方向(長手方向)と交差
(直交)する方向に複数の溝部を有している。
溝部の一例として図1に示すように、第1の梁10の長手方向(Y軸方向)と直交する
中心線(X軸方向)C1寄りの下面側に、中心線に対し対称な溝部12a、12bを形成
すると共に、第1の梁10の両端部11a、11b寄りの上面側に中心線C1に対し対称
な溝部14a、14bを形成する。
第1の梁10に形成される溝部12a、12b(14a、14b)は、中心線C1に対
して対称であり、且つ溝部12a、12bが形成される面(図1では下面)と、溝部14
a、14bが形成される面(図1では上面)とは、互いに異なる面とすることが重要であ
る。
第1の梁10は、可撓性を有し、その中心部15に力が作用した場合、第1の梁10は
溝部12a、12b、14a、14bより、撓むように動作する。
第2の梁20は、細長い薄板の延出方向(長手方向)と交差(直交)する方向に複数の
溝部を有し、長手方向(Y軸方向)と直交する中心線(X軸方向)C2に沿って対称な突
出部26a、26bを備えている。
溝部の一例として図1に示すように、第2の梁20の長手方向(Y軸方向)と直交する
中心線(X軸方向)C2寄りの上面側に、中心線C2に対し対称な溝部22a、22bを
形成すると共に、第2の梁20の両端部21a、21b寄りの下面側に中心線C2に対し
対称な溝部24a、24bを形成する。第2の梁20に形成される溝部22a、22b(
24a、24b)は、中心線C2に対して対称であり、且つ溝部22a、22bが形成さ
れる面(図1では上面)と、溝部24a、24bが形成される面(図1では下面)とは互
いに異なる面であることが重要である。
第2の梁20は、可撓性を有し、その端部21a、21bに力が作用した場合、第2の
梁20は、溝部22a、22b、24a、24bより、撓むように動作する。
突出部26a、26bの端部は、力センサー素子1をパッケージ等の容器に収容する際
にパッケージの段差部と接合する固定部として用いる。
質量体30は、本実施の形態の力センサー素子1を力センサーとして用いる場合には必
ずしも必要としないが、加速度検出素子として用いる場合には、加速度検出感度を上げる
ために必要となる。つまり、加速度αと力Fとの関係は、F=α×mであり、質量mを増
すことにより、大きな力Fが得られるからである。質量体30は矩形薄板状であり、図1
に示す力センサー素子1を加速度検出素子として、パッケージ等の容器に収容する際に組
み立て易いよう、H字状に括れた形状に形成するとよい。質量体30はその中心の下面側
に突起部31を有しており、質量体30と第1の梁10とを夫々の中心部で接合する。
図1に示した応力感応素子5、第1及び第2の梁10、20、質量体30は、薄い基板
、例えばZカット水晶基板にフォトリソグラフィ技法とエッチング手法を用いて形成する
ことができる。
ここで重要な点は、第1の梁10に形成する溝部12a、12b、14a、14bと、
第2の梁20に形成する溝部22a、22b、24a、24bとが、応力感応素子5の長
手方向(Y軸方向)の中心線に対して夫々略対称に形成されている点である。
力センサー素子1の組み立ては、第2の梁20の両端部21a、21b上面に接着剤3
6を塗布し、応力感応素子5の両基部6a、6bを重ねて接合する。応力感応素子5の両
基部6a、6bに接着剤36を塗布し、第1の梁10の両端部11a、11bを重ねて接
合する。
次に、質量体30の突起部31に接着剤を塗布し、該突起31と第1の梁10の中心部
15とを接合する。応力感応素子5の振動ビーム7a、7bと、第1の梁10の下面及び
第2の梁20の上面とは、接着剤36の厚さのため間隙があり、接することはない。
本実施の形態の力センサー素子1の上面、つまり質量体30の上面に図中下方の力Fが
加わる場合の力センサー素子1の動作を、図4を用いて説明する。
下方の力Fが質量体30の中心に加わると、第1の梁10の中心部15には下方の力が
作用し、第1の梁10の溝部12aと溝部14aとの間、及び溝部12bと溝部14bと
の間には、溝部12a、12b及び14a、14bを第1の梁10の夫々下面及び上面に
設けたことにより、図4に示すように夫々対称で、且つ第1の梁10の主面(Y軸方向)
と傾斜した圧縮応力が作用する。
第1の梁10に傾斜した圧縮応力が作用すると、この圧縮応力が応力感応素子5の基部
6a、6bを介して第2の梁20に伝わる。溝部22a、22b及び24a、24bを第
2の梁20の夫々上面及び下面に設けたことにより、第2の梁20の溝部22aと溝部2
4aとの間、及び溝部22bと溝部24bとの間には、図4に示すように夫々対称で、且
つ第2の梁10の主面(Y軸方向)と傾斜した圧縮応力が作用する。
第1の梁10に加わるY軸から傾斜した圧縮応力と、第2の梁20に加わるY軸から傾
斜した圧縮応力とは、応力感応素子5の長手方向の中心線に対して略対称である。
梁に溝部の形成する面と位置、つまり溝部を主面の上面あるいは下面、その位置により
、梁に生じる応力の傾斜が異なる。
図4の第1の梁10の例では、溝部12aは中央寄りで下面側に、溝部14aは端部寄
りで上面側に形成されているので、第1の梁10の主面方向(Y軸方向)に対し右下がり
の圧縮応力が作用する。
一方、溝部12bは、中央寄り下面側に、溝部14bは端部寄りで上面側に形成されて
いるので、第1の梁10の主面方向(Y軸方向)に対し右上がりの圧縮応力が作用する。
つまり、第1の梁10の主面の直交するZ軸方向の中心線に対し、対称な応力が作用する

第1の梁10と、第2の梁20とに加わる応力(図4の例は圧縮力)は、応力感応素子
5の長手方向(Y軸方向)に対して対称であり、第1及び第2の梁10、20は、丁度パ
ンタグラフのように動作し、応力感応素子5には圧縮応力が作用する。応力感応素子5、
例えば双音叉型圧電(水晶)振動子に圧縮応力が作用すると、双音叉型圧電(水晶)振動
子の共振周波数は減少する。双音叉型圧電(水晶)振動子の周波数の変化から質量体30
に加わる力の大きさと方向を検出することができる。
図4の質量体30の上面に図中上方の力Fが加わる場合の、力センサー素子1の動作に
ついて説明する。
上方の力Fが質量体30の中心に加わると、第1の梁10の中心部に上方の力が作用し
、第1の梁10の溝部12aと溝部14aとの間、及び溝部12bと溝部14bとの間に
は、Z軸方向に対して互いに対称で、且つ第1の梁10の主面(Y軸方向)に対し、夫々
右下がり、右上がりに傾斜した伸長応力が作用する。
第1の梁10に傾斜した伸長応力が作用すると、該伸長応力が応力感応素子5の基部6
a、6bを介して第2の梁20に伝わり、第2の梁20の溝部22aと溝部24aとの間
、及び溝部22bと溝部24bとの間には、Z軸方向に対して夫々対称で、且つ第2の梁
10の主面(Y軸方向)に対し、夫々右上がり、右下がりに傾斜した伸長応力が作用する

第1の梁10と、第2の梁20とに加わる伸長応力は応力感応素子5の長手方向(Y軸
方向)に対して対称であり、第1及び第2の梁10、20は、丁度パンタグラフのように
動作し、応力感応素子5には伸長応力が作用する。応力感応素子5、例えば双音叉型圧電
(水晶)振動子に伸長応力が作用すると、双音叉型圧電(水晶)振動子の共振周波数は増
加する。双音叉型圧電(水晶)振動子の周波数の変化から質量体30に加わる力の大きさ
と方向を検出することができる。
力センサー素子1を加速度検出素子として用いる場合は、力センサー素子1に図中上方
の加速度αが印加されると、慣性力により力F(=α×m、mは質量)が下方に作用する
。力Fが力センサー素子1に作用し、応力感応素子5の周波数変化から力Fの大きさと方
向が検出することは既に説明した。力Fと質量mとから加速度αの大きさと方向を求める
ことができる。
第1の梁10の受力面(第1の梁10の中心部15)に質量体30を固定することによ
り、力センサー素子1を加速度検出素子として用いる場合に検出感度を上げることができ
るという効果がある。
図5は、第2の実施の形態に係る力センサー素子の構成を示す断面図である。
この図5に示す力センサー素子2が力センサー素子1と異なる点は、溝部を設ける第1
及び第2の梁の面と溝部の位置である。即ち、力センサー素子2の第1の梁10’には中
央寄りの上面に溝部12’a、12’bが形成され、両端部寄りの下面に溝部14’a、
14’bが形成されている。
力センサー素子2の第2の梁20’には、中央寄りの下面に溝部22’a、22’bが
形成され、両端部寄りの上面に溝部24’a、24’bが形成されている。
力センサー素子2の質量体30に図中下方の力Fが加わると、第1の梁10’の中心部
には下方の力が作用し、第1の梁10’の溝部12’aと溝部14’aとの間、及び溝部
12’bと溝部14’bとの間には、図5に示すようにZ軸方向の中心線に対し、互いに
対称で、且つ第1の梁10’の主面(Y軸方向)に対し、夫々右上がり、右下がりに傾斜
した圧縮応力が作用する。
第1の梁10’に傾斜した圧縮応力が作用すると、この圧縮応力が応力感応素子5の基
部6a、6bを介して第2の梁20’に伝わり、溝部22’aと溝部24’aとの間、及
び溝部22’bと溝部24’bとの間には、図5に示すようにZ軸方向の中心線に対し、
互いに対称で、且つ第2の梁10’の主面(Y軸方向)対し、夫々右下がり、右上がりに
傾斜した圧縮応力が作用する。
第1の梁10’と、第2の梁20’とに圧縮応力が加わると、応力感応素子5に伸長応
力を作用する。応力感応素子5、例えば双音叉型圧電(水晶)振動子に伸長応力が作用す
ると、双音叉型圧電(水晶)振動子の共振周波数は増加する。双音叉型圧電(水晶)振動
子の周波数の変化から質量体30に加わる力の大きさと方向を求めることができる。
力センサー素子2の質量体30に図中上方の力Fが加わる場合は、第1及び第2の梁1
0’、20’に加わる応力は伸張応力となり、応力感応素子5には圧縮応力が加わること
になり、双音叉型圧電(水晶)振動子の共振周波数は減少する。
本実施の形態の力センサー素子1(2)は、応力感応素子5を第1の梁10(10’)
と第2の梁20(20’)で挟み、且つ第1及び第2の梁10、20(10’、20’)
には該第1及び第2の梁10、20(10’、20’)の延出方向と交差する方向に溝部
12a、12b、14a、14b、22a、22b、24a、24b(12’a、12’
b、14’a、14’b、22’a、22’b、24’a、24’b)が形成されている
ので、応力感応素子5が片持ち支持で用いられる場合に比べて、応力感応素子5の両端部
から倍加した応力が応力感応素子5に加わる。そのため、高感度で小面積、低背型の力セ
ンサー素子1(2)が構成できるという効果がある。
また、第1及び第2の梁10、20(10’、20’)の溝部は、これらの梁の延出方
向と交差する方向の仮想中心線に対して略対称に形成されているので、力センサー素子1
(2)にはその両端部から応力を加えることができ、力センサー素子1(2)の感度を上
げることができるという効果がある。
第1の梁10(10’)の溝部と第2の梁20(20’)の溝部とは、応力感応素子5
の延出方向の仮想中心線に対して略対称になるように形成されているので、力センサー素
子1(2)に垂直方向の力が作用する際に、第1及び第2の梁10、20(10’、20
’)はあたかもパンタグラフのように作用し、片持ち支持の応力感応素子に比べ倍加した
応力が加わるため、力センサー素子1(2)の感度が向上するという効果がある。
図6に示すように、図1、5に示した力センサー素子1、2の突出部26a、26bの
下側に接着材を塗布し、絶縁容器40、例えばパッケージの内底部に設けた段差部41に
載置し、前記接着剤を乾燥、硬化させ、固定する。力センサー素子として用いる場合には
、パッケージ40の上面を開放して用いる。また、加速度検出素子として用いる場合には
、パッケージ40の開口部を蓋部材45で気密封止する。
力センサー素子1、2を絶縁基板、例えばパッケージに搭載することにより、力センサ
ー素子の用法が容易になるという効果がある。また、力センサー素子を加速度検出素子と
して用いる場合にはパッケージを気密封止すると品質維持が容易となるという効果がある
1、2…力センサー素子、5…応力感応素子、6a、6b…基部、10’、10…第1の
梁、11a、11b、21a、21b…端部、12a、12b、14a、14b、22a
、22b、24a、24b、12’a、12’b、14’a、14’b、22’a、22
’b、24’a、24’b…溝部、15…中心部、20、20’…第2の梁、26a、2
6b…突出部、30…質量体、31…突起部、36…接着剤、40…絶縁容器、41…段
差部、45…蓋部材、C1、C2…中心線

Claims (5)

  1. 応力感応素子と、該応力感応素子の上面側及び下面側に夫々配置された第1及び第2の
    梁と、を備え、
    前記第1及び第2の梁の対向する2つの端部は、前記応力感応素子に固定されており、
    前記第1及び第2の梁は前記2つの端部を結ぶ方向と交叉する方向に溝部を有し、前記第
    1の梁の略中央に受力面が形成されていることを特徴とする力センサー素子。
  2. 前記第1及び第2の梁の前記溝部は、前記第1及び第2の梁の延出方向と交差する方向
    の仮想中心線に対して略対称であることを特徴とする請求項1に記載の力センサー素子。
  3. 前記第1の梁の前記溝部と前記第2の梁の前記溝部とは、前記応力感応素子の延出方向
    の仮想中心線に対して略対称であることを特徴とする請求項1に記載の力センサー素子。
  4. 前記受力面には、質量体が固定されていることを特徴とする請求項1に記載の力センサ
    ー素子。
  5. 絶縁基板に搭載されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の力セ
    ンサー素子。
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