JP2010223365A - 振動防止装置、振動防止方法および振動防止プログラム - Google Patents

振動防止装置、振動防止方法および振動防止プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】周期的に運動する運動体から伝わる振動が機器へ及ぼす影響を抑えることができ、調整が容易な振動防止装置を提供する。
【解決手段】偏心した運動体の周期的運動から伝わる振動を防止する振動防止装置100であって、振動が伝わる被振動体に設けられ、振動の第1成分を検知する第1の振動検知部111と、運動体の運動に基づき位相同期信号を生成する位相同期信号生成部150と、検知された振動の第1成分および生成された位相同期信号に基づいて、検知された振動の第1成分を相殺する振動を発生させる第1の振動発生信号を生成する第1の信号生成ユニット110と、第1の振動発生信号に基づいて被振動体を駆動する第1の駆動部116と、を備える。これにより、微小な位置決め等への振動の影響を未然に防止することができる。また、運動体の種類を問わず適用でき、設置の際の細かい調整は不要である。
【選択図】図1

Description

本発明は、偏心した運動体の周期的運動から伝わる振動を防止する振動防止装置、振動防止方法および振動防止プログラムに関する。
従来、工作機械、半導体や液晶の製造設備など振動を嫌う機器の設置には、防振台などを用いて、床から伝わる振動を遮断している。一方で、これら機器自体に駆動系としてモータ、スピンドルなどが使われている。したがって、どれほど床の振動の防止を徹底しても、これら機器自身に取り付けられている駆動系から振動が発生し、機器の精度が制限される。
これに対して振動の発生原因であるモータやスピンドルなどの偏心を抑えることで、ある程度振動を防止することができるが、市販品のモータやスピンドルの偏心をバランスさせる作業は、かなりの労力と熟練を必要とする。したがって、偏心のバランス作業により作業負担が増加し、機器の価格を上げる一因ともなっている。また、一度バランスさせたモータやスピンドルが経年劣化で偏心が悪化した場合には、機器の振動が増えるため、再度駆動系を機器から外してバランスを取る作業も必要となる。
このようなバランス調整作業について、能率を高めようとする技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1記載の回転バランス修正方法は、工具ホルダを装着してスピンドルを高速回転させ、振動センサと回転センサによってスピンドルと工具ホルダとから回転体の不釣り合い量と不釣り合いの角度位置とを測定する。一方で、回転体に試し重りをつけ、その回転体を高速回転して、不釣り合い量と不釣り合いの角度位置を測定する。そして、二つの測定データからベクトル演算し、回転体の不釣り合い位置においてドリルユニットによりバランス修正リングを不釣り合い重さに対応する量だけ切削して回転体の回転バランスを修正している。
特開2002−219629号公報
しかしながら、上記の技術では結局バランスの修正に作業が必要となる。また、自動的に調整されないため、修正時期により振動の影響が大きいことがある。スピンドルの種類に応じて対応を変える必要があり、作業負担や監視負担も大きい。また、バランス修正リングを切除するためにはスピンドルへのリングの取り付け等、調整が難しいことがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、周期的に運動する運動体から伝わる振動が機器へ及ぼす影響を抑えることができ、調整が容易な振動防止装置、振動防止方法および振動防止プログラムを提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明の振動防止装置は、偏心した運動体の周期的運動から伝わる振動を防止する振動防止装置であって、前記振動が伝わる被振動体に設けられ、前記振動の第1成分を検知する第1の振動検知部と、前記運動体の運動に基づき位相同期信号を生成する位相同期信号生成部と、前記検知された振動の第1成分および生成された位相同期信号に基づいて、前記検知された振動の第1成分を相殺する振動を発生させる第1の振動発生信号を生成する第1の信号生成ユニットと、前記第1の振動発生信号に基づいて前記被振動体を駆動する第1の駆動部と、を備えることを特徴としている。
このように本発明の振動防止装置は、被振動体を駆動することで振動を相殺する振動を発生させるため、振動を抑制することができる。これにより、周囲で行われる微小な位置決め等への振動の影響を未然に防止することができる。また、本発明の振動防止装置は、偏心の調整等を行うことはなく、運動体に対して直接働きかけないため、運動体の種類を問わず適用できる。また、構造が単純であり、設置の際の細かい調整は不要である。
(2)また、本発明の振動防止装置は、前記第1の信号生成ユニットが、前記検知された振動の第1成分を前記生成された位相同期信号を用いて検波し、平均化して前記生成された位相同期信号を用いて乗算することで前記第1の振動発生信号を生成することを特徴としている。
これにより、運動体の周期的運動に同期する成分を利用して、偏心による運動を抽出できる。そして、運動体から伝わる振動を再現し、これを相殺する振動を発生できる。
(3)また、本発明の振動防止装置は、前記第1の駆動部が、前記運動体の周期的運動の中心を通り、前記第1の駆動部の振動方向に平行な直線上に配置されていることを特徴としている。運動体から伝わる振動は、運動体の周期的運動の中心を通る直線上で最も大きいため、この振動を抑制することで効率的に振動を防止することができる。
(4)また、本発明の振動防止装置は、前記振動の第1成分とは異なる方向の第2成分に対応する第2の振動検知部、第2の信号生成ユニットおよび第2の駆動部を更に備え、第2の振動検知部は、前記振動が伝わる被振動体に設けられ、前記振動の第2成分を検知し、前記第2の信号生成ユニットは、前記振動の第2成分を相殺する振動を発生させる第2の振動発生信号を生成し、第2の駆動部は、前記第2の振動発生信号に基づいて前記被振動体を駆動することを特徴としている。これにより、多次元的に合成されて伝わる振動を防止することができる。
(5)また、本発明の振動防止装置は、前記運動体が、回転体であり、前記各振動検知部および前記各駆動部は、前記回転体の軸に垂直な面上で直交する2方向成分に対して設けられ、前記各信号生成ユニットは、前記2方向成分に対して、それぞれ相殺する振動を発生させる振動発生信号を生成することを特徴としている。これにより、モータやスピンドルの回転による振動を防止することができる。
(6)また、本発明の振動防止方法は、偏心した運動体の周期的運動から被振動体を介して伝わる振動を防止する振動防止方法であって、前記被振動体の振動の第1成分を検知するステップと、前記運動体の運動に基づき位相同期信号を生成するステップと、前記検知された振動の第1成分および生成された位相同期信号に基づいて、前記検知された振動の第1成分を相殺する振動を発生させる第1の振動発生信号を生成するステップと、前記第1の振動発生信号に基づいて前記被振動体を駆動するステップと、を含むことを特徴としている。これにより、周囲で行われる微小な位置決め等への振動の影響を未然に防止することができる。
(7)また、本発明の振動防止プログラムは、偏心した運動体の周期的運動から被振動体を介して伝わる振動を防止する振動防止プログラムであって、検知された被振動体の振動の第1成分および運動体の運動の位相に基づいて、前記検知された振動の第1成分を相殺する振動を発生させる第1の振動発生信号を生成する処理をコンピュータに実行させ、前記第1の振動発生信号を出力し、前記被振動体を駆動させることを特徴としている。これにより、周囲で行われる微小な位置決め等への振動の影響を未然に防止することができる。
本発明によれば、微小な位置決め等への振動の影響を未然に防止することができる。また、本発明の振動防止装置は、偏心の調整等を行うことはなく、運動体に対して直接働きかけないため、運動体の種類を問わず適用できる。また、構造が単純であり、設置の際の細かい調整は不要である。
本発明に係る振動防止装置のブロック図である。 本発明に係る振動防止装置の特徴的な動作を示すフローチャートである。 本発明に係る振動防止装置の一例を示す正面図である。 本発明に係る振動防止装置の電気的構成を示す回路図である。 振動を模式的に示す図である。 振動を模式的に示す図である。 回転体から伝わる振動とアクチュエータが与える加速度とを示す図である。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
(振動防止装置の構成)
図1は、振動防止装置100のブロック図である。振動防止装置100は、偏心した運動体(振動源)の周期的運動から伝わる振動を防止する。図1に示すように、振動防止装置100は、第1の振動検知部111、第1の信号生成ユニット110、第1の駆動部116、第2の振動検知部121、第2の信号生成ユニット120、第2の駆動部126および位相同期信号生成部150を備えている。
第1の振動検知部111は、振動が伝わる被振動体に設けられ、振動の第1成分を検知し、第1の振動信号を生成する。被振動体は、たとえば回転体を直接あるいは支持部材を介して支持する台座や壁部材等である。被振動体は、硬くて振動に対する応答性の高い物質で形成されているほど好ましい。第1の振動検知部111は、たとえば振動センサを有しており、振動を検知する。振動センサは一般的なものであればよく、振動センサとしては加速度センサを用いることができる。
位相同期信号生成部150は、運動体の運動の位相を検知し、位相同期信号を生成する。たとえば、回転体に対しては回転角を位相として検知することができ、位相同期信号生成部150として回転角センサを設けることができる。また、運動体が電気的に駆動されるものであれば、駆動用の信号をモニタし位相同期信号を生成してもよい。
第1の信号生成ユニット110は、第1の振動信号を位相同期信号で検波し、検波された第1の振動信号を平均化する。そして、平均化された第1の振動信号を位相同期信号で乗算して第1の振動発生信号を生成する。第1の振動発生信号に基づいてアクチュエータ等の第1の駆動部116が駆動することで、被駆動体に検知された振動の第1成分を相殺する振動を発生させることができる。
第1の信号生成ユニット110は、第1の検波部112、第1の平均化部113、第1の乗算部114および第1の加算部115を備えている。第1の検波部112は、検知された位相の位相同期信号とその位相を90°遅らせた位相同期信号とにより第1の振動信号を検波し、同相検波信号および直交検波信号を生成する。
第1の平均化部113は、第1の振動信号をそれぞれ平均化し、第1の乗算部114は、平均化された第1の振動信号のそれぞれに検知された位相の位相同期信号とその位相を90°遅らせた位相同期信号とを乗算する(後述の図4の例参照)。第1の加算部115は、乗算されたそれぞれの第1の振動信号を加算し、第1の駆動部116に出力する。このように、同じ周波数で同期をとることで元の振動と同じ振動を発生させることができる。
第1の駆動部116は、第1の振動発生信号に基づいて、被駆動体の振動の第1成分とは反対方向に被振動体を駆動する。これにより、振動を打ち消し、周囲で行われる微小な位置決め等への振動の影響を未然に防止することができる。また、振動源に近い場所で振動を打ち消すことができるため、効果が大きく、周囲の機械の精度が飛躍的に向上する。なお、第1の駆動部116は、運動体の周期的運動の中心を通り、第1の駆動部の振動方向に平行な直線上に配置されていることが好ましい。運動体から伝わる振動は、運動体の周期的運動の中心を通る直線上で最も大きいため、この振動を抑制することで効率的に振動を防止することができる。
運動体は、偏心(重さが偏っている)しており周期的運動を行う。たとえばモータに搭載されたロータ等の回転体であってもよい。回転体の振動は2成分に分解でき、2次元的な振動として対応できる。なお、振動防止装置100は、偏心の調整等を行うことはなく、運動体に対して直接働きかけないため、運動体の種類を問わず適用できる。
第2の振動検知部121、第2の信号生成ユニット120および第2の駆動部126は、第1の振動検知部111、第1の信号生成ユニット110、第1の駆動部116と同様の機能を有しており、振動の第2成分を検知し、第2成分を相殺する振動を発生させ、第2の振動発生信号に基づいて被振動体を駆動する。
第2の信号生成ユニット120は、第2の検波部122、第2の平均化部123、第2の乗算部124および第2の加算部125を備えている。第2の検波部122、第2の平均化部123、第2の乗算部124および第2の加算部125は、第1の検波部112、第1の平均化部113、第1の乗算部114および第1の加算部115と同様の機能を有しており、振動の第2成分を検知し、第2成分を相殺する振動を発生させ、第2の振動発生信号に基づいて被振動体を駆動する。
なお、上記の振動防止装置100の例では、信号の2成分に対応した構成が採用されているが、1成分対応の構成であってもよく、その場合には、一方の振動検知部、信号生成ユニットおよび駆動部があれば十分である。また、信号の3成分に対応した構成が採用されてもよく、その場合に、振動防止装置100は、さらに第3の振動検知部、第3の信号生成ユニットおよび第3の駆動部を備える。
各振動検知部111、121および駆動部116、126は、回転体の軸に垂直な面上で直交する2方向成分に対して設けられている。各信号生成ユニット110、120は、2方向成分に対して、それぞれ相殺する振動を発生させる振動発生信号を生成する。なお、上記の機能は、回路によって構成されていてもよいし、コンピュータプログラムの実行により同等の機能が構成されていてもよい。
(振動防止装置の動作)
次に、このように構成された振動防止装置100の動作を説明する。図2は、振動防止装置100の特徴的な動作を示すフローチャートである。
まず、振動防止装置100は、被振動体に伝わる振動および位相を検知する(ステップS1)。そして、振動信号を検知された位相の位相同期信号とその位相を90°遅らせた位相同期信号とで検波する(ステップS2)。次に、検波された振動信号を平均化し、振動の強度と位相を検出する(ステップS3)。なお、平均化された信号の強度の2乗平均は振動の強度を反映している。次に、平均化された振動信号に、検知された位相の位相同期信号とその位相を90°遅らせた位相同期信号とを乗算する(ステップS4)。そして、位相同期信号を乗算された振動信号を出力し(ステップS5)、アクチュエータを駆動する。実際には、これらの一連の処理を繰り返すことになる。なお、繰り返し途中に終了を判断する処理があってもよい。
(振動防止装置の構成例)
図3は、振動防止装置100の一例を示す正面図である。設置されたモータ201に対して、振動防止装置100は、モータ201から生じる振動を防止するために設置されている。モータ201は、内部に回転体(図示せず)を有しており、支持部202によって、板状の台座210(被振動体)に設置されている。台座210は、静止している機器のボデー250に固定されており、台座210に対して垂直に板状の壁部材220(被振動体)が接合されている。モータ201には、回転体の回転角を検知する回転角センサ151が設けられている。なお、モータ201は、高速回転可能なスピンドルであってもよい。
モータ201がある側から見て台座210の反対側の面には、垂直振動センサ111および垂直伸縮アクチュエータ116が設けられている。垂直振動センサ111および垂直伸縮アクチュエータ116は、たとえばボデーに250に設けられた穴に設置されている。垂直振動センサ111は、回転体から台座210に伝わる振動信号の垂直成分を検知する。垂直伸縮アクチュエータ116は、台座210に伝わる振動信号の垂直成分、すなわち壁部材220から伝わる加速度の垂直成分131を打ち消す加速度141を台座210に与える。垂直伸縮アクチュエータ116は、回転体の軸から垂直(アクチュエータの伸縮方向)に引いた直線上に設置されている。
また、モータ201がある側から見て壁部材220の反対側の面には、水平振動センサ121および水平伸縮アクチュエータ126が壁部材220に接触して設けられている。なお、アクチュエータには、圧電素子を用いることができる。圧電素子のアクチュエータは特に微小で振動数の大きい振動への適用に優れている。水平振動センサ121は、回転体から壁部材220に伝わる振動信号の水平成分を検知する。水平伸縮アクチュエータ126は、壁部材220に伝わる振動信号の水平成分、すなわち壁部材220から伝わる加速度の水平成分132を打ち消す加速度142を壁部材220に与える。水平伸縮アクチュエータ126は、回転体の回転中心から水平(アクチュエータの伸縮方向)に引いた直線上に設置されている。なお、伸縮アクチュエータは、壁部材220の垂直な面上または台座210の水平な面上に設けられていることが好ましい。
回転体は、回転角0°を基点として正面から見て左回転しているものとし、説明のためにある時刻において、回転体の位置が回転角0°の方向に偏芯しているものとする。回転体が0°の回転角にある場合、モータ201には0°方向に引っ張られる振動が発生する。そして、回転体が回転するにつれ、振動の方向も回転し、左回転に偏芯による振動の方向が逐次移動する回転振動になる。この場合には、水平振動センサ121、垂直振動センサ111には、各々振動信号の水平成分、垂直成分に比例した値が検出される。振動防止装置100は、ハード構成上、センサやアクチュエータを所定箇所に設置すればよく、構造が単純であり、設置の際の細かい調整は不要である。なお、アクチュエータは、回転体による振動と同じ振動を発生させる信号を受けたときに反対向きに伸縮するよう向きを調整して設置する。
図4は、振動防止装置100の電気的構成を示す回路図である。図4において、「×」の記号は、乗算回路を示しており、「+」の記号は加算回路を示している。90°移相回路152は、位相センサ151で検出された位相同期信号の位相を90°移相する。なお、位相センサ151および90°移相回路152は、位相同期信号生成部150を構成する。
乗算回路112aは、垂直振動センサ111(第1の振動検知部)および位相センサ151に接続され、振動信号を、検知された位相の位相同期信号で検波し、同相検波信号を生成する。一方、乗算回路112bは、垂直振動センサ111および90°移相回路152に接続され、振動信号を、検知された位相から90°位相を遅らせた位相同期信号で検波し、直交検波信号を生成する。乗算回路112aおよび乗算回路112bは、第1の検波部112を構成する。
平均化回路113aは、乗算回路112aに接続され、同相検波信号を平均化し、同相平均化信号を生成する。一方、平均化回路113bは、乗算回路112bに接続され、直交検波信号を平均化し、直交平均化信号を生成する。平均化回路113aおよび平均化回路113bは、第1の平均化部113を構成する。
乗算回路114aは、平均化回路113aおよび位相センサ151に接続され、同相平均化信号に位相同期信号を乗算し、同相乗算信号を生成する。乗算回路114bは、平均化回路113bおよび90°移相回路152に接続され、直交平均化信号に90°移相された位相同期信号を乗算し、直交乗算信号を生成する。乗算回路114aおよび114bは、第1の乗算部114を構成する。加算回路115(第1の加算部)は、同相乗算信号および直交乗算信号を加算し、第1の振動発生信号を生成し、垂直伸縮アクチュエータ116に出力する。第1の振動発生信号は、台座210に伝わる垂直方向の振動を反映したものとなる。垂直伸縮アクチュエータ116は、出力された第1の振動発生信号により、垂直に伸縮し、台座210へ振動を打ち消す加速度を与える。
また、乗算回路122aは、水平振動センサ121(第2の振動検知部)および位相センサ151に接続され、振動信号を、検知された位相の位相同期信号で検波し、同相検波信号を生成する。一方、乗算回路122bは、水平振動センサ121および90°移相回路152に接続され、振動信号を、検知された位相から90°位相を遅らせた位相同期信号で検波し、直交検波信号を生成する。乗算回路122aおよび乗算回路122bは、第2の検波部122を構成する。
平均化回路123aは、乗算回路122aに接続され、同相検波信号を平均化し、同相平均化信号を生成する。一方、平均化回路123bは、乗算回路122bに接続され、直交検波信号を平均化し、直交平均化信号を生成する。平均化回路123aおよび平均化回路123bは、第1の平均化部123を構成する。
乗算回路124aは、平均化回路123aおよび位相センサ151に接続され、同相平均化信号に位相同期信号を乗算し、同相乗算信号を生成する。乗算回路124bは、平均化回路123bおよび90°移相回路152に接続され、直交平均化信号に90°移相された位相同期信号を乗算し、直交乗算信号を生成する。乗算回路124aおよび124bは、第2の乗算部124を構成する。加算回路125(第2の加算部)は、同相乗算信号および直交乗算信号を加算し、第2の振動発生信号を生成し、水平伸縮アクチュエータ126に出力する。第2の振動発生信号は、壁部材220に伝わる水平方向の振動を反映したものとなる。水平伸縮アクチュエータ126は、出力された第2の振動発生信号により、水平に伸縮し、壁部材220へ振動を打ち消す加速度を与える。
このように、振動発生信号を各々垂直伸縮アクチュエータ116、水平伸縮アクチュエータ126に加えることで、回転体から発生する回転振動とまったく同じ周波数で回転体により発生する振動と逆向きの回転振動を発生することができる。
なお、さらに奥行き方向の振動についても、同様に第3の振動センサ、乗算回路、平均化回路、加算回路、奥行き伸縮アクチュエータを設けることができる。その場合、奥行き伸縮アクチュエータは、回転体の軸の延長上に設けるのが好ましい。また、上記の例では、90°移相回路が位相同期信号生成部150に含まれているが、プログラムの機能により検波部や乗算部を構成する場合には、検波部や乗算部で移相の処理を行ってもよい。
(偏芯の向き)
図5Aおよび図5Bは、台座210および壁部材220の振動130を模式的に示す図である。振動130は、ある時刻の振動の強さと方向を示している。図5Aの例では、まず偏芯は、最初0°向きを有している。そして、図5Bに示すように、回転体の回転とともに、偏芯の向きも変わる。このとき振動は、水平成分132と垂直成分131とに分解できる。
図6は、振動およびそれに対して各伸縮アクチュエータ116、126が与える振動を示す図である。図6に示すように振動130に対して、水平伸縮アクチュエータ126および垂直伸縮アクチュエータ116により振動130を打ち消す加速度140が被振動体へ与えられる。振動130も、実質的には被振動体に与えられる加速度であり、加速度140はこれと反対向きで大きさが同じである。このようにして、振動をアクティブに抑えることができる。
なお、アクチュエータのみの伸縮によって、振動を発生することはできるが、より大きな偏芯に対応するために、アクチュエータの先端に錘を設置し、同じ大きさの加速度を与えられるように調整可能にしてもよい。
100 振動防止装置
110 第1の信号生成ユニット
111 垂直振動センサ(第1の振動検知部)
112 第1の検波部
112a、112b 乗算回路
113 第1の平均化部
113a、113b 平均化回路
114 第1の乗算部
114a、114b 乗算回路
115 加算回路(第1の加算部)
116 垂直伸縮アクチュエータ(第1の駆動部)
120 第2の信号生成ユニット
121 水平振動センサ(第2の振動検知部)
122 第2の検波部
122a、122b 乗算回路
123 第2の平均化部
123a、123b 平均化回路
124 第2の乗算部
124a、124b 乗算回路
125 加算回路(第2の加算部)
126 水平伸縮アクチュエータ(第2の駆動部)
130 振動
131 振動の垂直成分
132 振動の水平成分
140 加速度
141 加速度の垂直成分
142 加速度の水平成分
150 位相同期信号生成部
151 回転角センサ(位相センサ)
152 90°移相回路
201 モータ
202 支持部
210 台座
220 壁部材
250 ボデー

Claims (7)

  1. 偏心した運動体の周期的運動から伝わる振動を防止する振動防止装置であって、
    前記振動が伝わる被振動体に設けられ、前記振動の第1成分を検知する第1の振動検知部と、
    前記運動体の運動に基づき位相同期信号を生成する位相同期信号生成部と、
    前記検知された振動の第1成分および生成された位相同期信号に基づいて、前記検知された振動の第1成分を相殺する振動を発生させる第1の振動発生信号を生成する第1の信号生成ユニットと、
    前記第1の振動発生信号に基づいて前記被振動体を駆動する第1の駆動部と、を備えることを特徴とする振動防止装置。
  2. 前記第1の信号生成ユニットは、前記検知された振動の第1成分を前記生成された位相同期信号を用いて検波し、平均化して前記生成された位相同期信号を用いて乗算することで前記第1の振動発生信号を生成することを特徴とする請求項1記載の振動防止装置。
  3. 前記第1の駆動部は、前記運動体の周期的運動の中心を通り、前記第1の駆動部の振動方向に平行な直線上に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の振動防止装置。
  4. 前記振動の第1成分とは異なる方向の第2成分に対応する第2の振動検知部、第2の信号生成ユニットおよび第2の駆動部を更に備え、
    第2の振動検知部は、前記振動が伝わる被振動体に設けられ、前記振動の第2成分を検知し、
    前記第2の信号生成ユニットは、前記振動の第2成分を相殺する振動を発生させる第2の振動発生信号を生成し、
    第2の駆動部は、前記第2の振動発生信号に基づいて前記被振動体を駆動することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の振動防止装置。
  5. 前記運動体は、回転体であり、
    前記各振動検知部および前記各駆動部は、前記回転体の軸に垂直な面上で直交する2方向成分に対して設けられ、
    前記各信号生成ユニットは、前記2方向成分に対して、それぞれ相殺する振動を発生させる振動発生信号を生成することを特徴とする請求項4記載の振動防止装置。
  6. 偏心した運動体の周期的運動から被振動体を介して伝わる振動を防止する振動防止方法であって、
    前記被振動体の振動の第1成分を検知するステップと、
    前記運動体の運動に基づき位相同期信号を生成するステップと、
    前記検知された振動の第1成分および生成された位相同期信号に基づいて、前記検知された振動の第1成分を相殺する振動を発生させる第1の振動発生信号を生成するステップと、
    前記第1の振動発生信号に基づいて前記被振動体を駆動するステップと、を含むことを特徴とする振動防止方法。
  7. 偏心した運動体の周期的運動から被振動体を介して伝わる振動を防止する振動防止プログラムであって、
    検知された被振動体の振動の第1成分および運動体の運動の位相に基づいて、前記検知された振動の第1成分を相殺する振動を発生させる第1の振動発生信号を生成する処理をコンピュータに実行させ、
    前記第1の振動発生信号を出力し、前記被振動体を駆動させることを特徴とする振動防止プログラム。
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