JP2010221817A - 自動車用樹脂成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鍔部2に、文字や数字、記号、シンボル等の形状に不透明樹脂層10の表面を隆起させた。そして、この隆起部5の表面を覆う半透明樹脂層11を極めて薄肉とし、その厚み(図3中、幅a)は0.5mmとした。さらに、隆起部5の周面を、夫々外方へ傾斜する傾斜面5aとし、傾斜面5aの表面を覆う半透明樹脂層11の厚み(図3中、幅b)は、傾斜面5aにしたがって徐々に肉厚となるようにしている。したがって、正面から表示4を視認する際、隆起部5表面の色が周囲の不透明樹脂10の色とは異なって(周囲よりも薄く)見え、表示4が目視可能となる。
【選択図】図3
Description
一方、自動車用サイドバイザー等の自動車用樹脂成形品では、たとえばメーカーや車種を示す文字や数字、記号、シンボル等の表示を望まれる場合がある。このとき、上記従来の自動車用樹脂成形品では、文字や数字等が表示されたステッカー等のシール部材を、自動車用樹脂成形品の表面(たとえば、自動車用サイドバイザーの鍔部等)に貼着することによって対応していた。
また、上記目的を達成するために、本発明のうち請求項2に記載の発明は、板厚3mmにおける全光線透過率が20%以下の第1半透明樹脂層若しくは不透明樹脂層の表面を、板厚3mmにおける全光線透過率が40%以上95%以下の第2半透明樹脂層により覆った二重構造を有する自動車用樹脂成形品であって、前記第1半透明樹脂層若しくは不透明樹脂層の表面に、文字や数字、記号、シンボル等からなる表示の形状とされた隆起部を形成するとともに、、前記隆起部の表面を、前記第2半透明樹脂により覆わず露出させたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記隆起部の周面が拡がる方向への傾斜面に形成され、前記傾斜面の表面を覆う前記第2半透明樹脂の厚みが、前記傾斜面にしたがって徐々に肉厚となっていることを特徴とする。
また、特に請求項3及び4に記載の発明によれば、傾斜面を利用して全光線透過率の高い半透明樹脂(請求項3では第2半透明樹脂層、請求項4では第1半透明樹脂板)を徐々に肉厚とすることで、表示に立体感をもたせることができ、意匠性の点においても優れた自動車用樹脂成形品を提供することができる。
サイドバイザー1は、自動車の窓枠(図示せず)に貼着される帯状の鍔部2と、鍔部2から膨出状に設けられ、鍔部2を窓枠へ貼着した際に窓の周縁を覆う庇部3とを備えてなる。また、サイドバイザー1は、濃色(たとえば、濃青色)の不透明樹脂、及び半透明(ここでは板厚3mmにおける全光線透過率が40〜50%)樹脂の二種類の樹脂から成形されている。そして、サイドバイザー1の左右端部を除いては鍔部2及び庇部3の上部が、不透明樹脂層10の表面を半透明樹脂層11により覆ってなる二重構造とされており、庇部3の中央から下部にかけては半透明樹脂層11のみによって成形されている。尚、サイドバイザー1の左右端部は、鍔部2から庇部3の下部にかけて全て二重構造(不透明樹脂層10の表面に半透明樹脂層11が位置する)とされている。また、本発明における全光線透過率は、JISK7105で定められている評価方法にもとづいて測定されたものである。
また、傾斜面5a部分においては、半透明樹脂層11の厚みが傾斜面5aにしたがって徐々に肉厚とされているため、全光線透過率は肉厚となるにつれて徐々に低くなる。つまり、入射し不透明樹脂層10で反射した光の透過率が傾斜面5aに沿って徐々に異なることになる。したがって、傾斜面5aにおいて、不透明樹脂層10の色は徐々に濃くなるように見えるため、隆起部5の形状が浮き上がって見える、すなわち表示4に立体感が生じる。さらに、隆起部5が、断面台形状に成形されているため、その上面の輪郭によって表示4は鮮明に視認される。
サイドバイザー21は、上記実施形態のサイドバイザー1と略同様に構成されており、表示24に係る構成のみが異なっている。サイドバイザー21における表示24では、サイドバイザー1の表示4同様、不透明樹脂層10に前方へ隆起する隆起部25を形成しているものの、隆起部25の表面(特に正面)を半透明樹脂層11によって覆うことなく、サイドバイザー21の正面に露出させている。尚、隆起部25の周面は、サイドバイザー1同様、拡がる方向へ傾斜する傾斜面25aとされており、該傾斜面25aの表面を覆う半透明樹脂層11の厚みは傾斜面25aにしたがって徐々に肉厚とされている。
したがって、サイドバイザー1同様、雨によってシール部材が剥がれてしまう等の表示が損なわれる事態が生じないし、製造工程の簡易化を図ることができる。また、シール部材を採用する場合と比較して、表示24に立体感をもたせることができ、意匠性の向上も図ることができる。
さらにまた、実施形態及び第1変更例のサイドバイザー1、21においては、隆起部5、25の形状に係り、その周面を必ずしも傾斜面5a、25aとする必要はなく、周面を垂直面としてもよい。またさらに、表示4、24、34の形成位置についても適宜変更可能である。
Claims (4)
- 板厚3mmにおける全光線透過率が20%以下の第1半透明樹脂層若しくは不透明樹脂層の表面を、板厚3mmにおける全光線透過率が40%以上95%以下の第2半透明樹脂層により覆った二重構造を有する自動車用樹脂成形品であって、
前記第1半透明樹脂層若しくは不透明樹脂層の表面に、文字や数字、記号、シンボル等からなる表示の形状とされた隆起部を形成するとともに、前記隆起部の表面を覆う前記第2半透明樹脂層の厚みを、少なくとも前記隆起部の周縁を覆う箇所よりも薄肉としたことを特徴とする自動車用樹脂成形品。 - 板厚3mmにおける全光線透過率が20%以下の第1半透明樹脂層若しくは不透明樹脂層の表面を、板厚3mmにおける全光線透過率が40%以上95%以下の第2半透明樹脂層により覆った二重構造を有する自動車用樹脂成形品であって、
前記第1半透明樹脂層若しくは不透明樹脂層の表面に、文字や数字、記号、シンボル等からなる表示の形状とされた隆起部を形成するとともに、、前記隆起部の表面を、前記第2半透明樹脂により覆わず露出させたことを特徴とする自動車用樹脂成形品。 - 前記隆起部の周面が拡がる方向への傾斜面に形成され、前記傾斜面の表面を覆う前記第2半透明樹脂の厚みが、前記傾斜面にしたがって徐々に肉厚となっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車用樹脂成形品。
- 板厚3mmにおける全光線透過率が40%以上95%以下の第1半透明樹脂板の裏面に、文字や数字、記号、シンボル等からなる表示の形状とされた凹部を形成するとともに、前記凹部の底面から前記裏面にかけての段差面を、前記凹部の底面から徐々に肉厚となる傾斜面とする一方、前記傾斜面を含む前記凹部内面を、厚さ3mmにおける全光線透過率が20%以下の第2半透明層若しくは不透明層により覆ったことを特徴とする自動車用樹脂成形品。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012106688A (ja) * | 2010-11-19 | 2012-06-07 | Toyoda Gosei Co Ltd | 自動車用サイドバイザー |
JP2016222202A (ja) * | 2015-06-03 | 2016-12-28 | Dnp田村プラスチック株式会社 | 自動車用バイザー |
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JPS6136041A (ja) * | 1984-07-30 | 1986-02-20 | Toyoda Gosei Co Ltd | 装飾体 |
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-
2009
- 2009-03-23 JP JP2009070545A patent/JP2010221817A/ja active Pending
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