JP2010221754A - 船外機 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンおよび変速機を冷却することができる船外機を提供すること。
【解決手段】船外機1は、エンジン2の動力をプロペラ3に伝達するための変速機21と、変速機21を収容するケーシング6と、エンジン2を冷却するためのエンジン冷却機構29と、変速機21を冷却するための変速機冷却機構30とを含む。エンジン冷却機構29は、ポンプ32によりケーシング6の周囲の水を取り込んで、取り込んだ水を、チューブ34および第2流路36を含むエンジン冷却水流路を介してエンジン2に供給する。また、変速機冷却機構30は、変速機21に隣接して設けられたウォータージャケット40と、船舶の走行に伴う水流によって動圧が作用するケーシング6の所定位置に形成された取水口39と、取水口39とウォータージャケット40とを繋ぎ、エンジン冷却水流路とは独立して設けられた第3流路41とを含む。
【選択図】図2

Description

この発明は、船舶に与えるべき推進力を発生する船外機に関する。
船外機は、船舶に取り付けられ、その船舶に与えるべき推進力を発生する装置である。たとえば、特許文献1に船外機の一例が開示されている。この船外機は、推進力を発生するプロペラと、プロペラを回転させるためのエンジンと、エンジンの動力をプロペラに伝達するためのドライブシャフトとを備えている。この船外機は、さらに、ドライブシャフトの途中部に介装された変速機を備えている。
国際公開WO2007/007707号
エンジンが始動されると、主として燃焼熱および摩擦熱によってエンジンが高温になる。そのため、エンジンのオーバーヒートを防止するために、エンジンを冷却する必要がある。
また、変速機内でギヤその他の回転部品が回転すると、主として摩擦熱によって変速機が高温になる。より具体的には、変速機内に貯留された潤滑オイルや、変速機に設けられたギヤ、シールリングその他の可動部品が高温になる。そのため、潤滑オイルの劣化や変速機の熱疲労を防止したり、シールリングの温度を適切な範囲内に維持したりするために、変速機を冷却する必要がある。
そこで、この発明の目的は、エンジンおよび変速機を冷却することができる構造を備えた船外機を提供することである。
前記目的を達成するための請求項1記載の発明は、船舶に与えるべき推進力を発生する船外機であって、推進力を発生するプロペラと、前記プロペラを回転させるための動力を発生するエンジンと、前記エンジンの動力を前記プロペラに伝達するための変速機と、前記変速機を収容するケーシングと、ポンプにより前記ケーシングの周囲の水を取り込んでエンジン冷却水流路を介して前記エンジンへと供給することにより前記エンジンを冷却するエンジン冷却機構と、前記ケーシング内で前記変速機に隣接して設けられた冷却用ジャケットと、船舶の走行に伴う水流によって動圧が作用する前記ケーシングの所定位置に形成された取水口と、前記取水口と前記冷却用ジャケットとを繋ぎ、前記エンジン冷却水流路とは独立して設けられた変速機冷却水流路とを含む、船外機である。
この発明によれば、ケーシングの周囲の水がポンプによって船外機の内部に取り込まれて、エンジン用冷却水流路を介してエンジンに供給される。これにより、エンジンが冷却される。一方、変速機の冷却のために、変速機のケーシング内には冷却用ジャケットが変速機に隣接して設けられている。この冷却用ジャケットは、変速機冷却水流路によって取水口に連通している。この取水口は、船舶の走行に伴う水流によって動圧が作用するケーシングの所定位置に形成されている。そのため、本発明に係る船外機が備えられた船舶が走行すると、ケーシングの周囲の水が取水口から変速機冷却水流路に入り、動圧によって冷却用ジャケットに送り込まれる。これにより、ケーシングの周囲の水が冷却水として冷却用ジャケットに供給され、変速機の熱が奪われる。したがって、変速機が冷却される。
船舶が停止しているときには、冷却用ジャケットへの動圧による送水は期待できない。しかし、船舶の停止時には、変速機内での発熱がわずかであるから、冷却用ジャケット内の冷却水を高速に置換する必要がない。よって、この発明の構成により、必要時(船舶の走行時)に十分な量の冷却水を冷却用ジャケットに供給できる。
この発明では、変速機冷却水流路は、エンジン冷却水流路とは独立して設けられているので、変速機冷却水流路とエンジン冷却水流路との間での水の流通が防止されている。すなわち、本発明では、変速機を冷却するための機構(以下、この項において「変速機冷却機構」という。)とエンジン冷却機構とは互いに独立している。
このように、本発明では、エンジン冷却機構および変速機冷却機構によって、それぞれ、エンジンおよび変速機が冷却される。また、変速機冷却機構が、エンジン冷却機構とは独立しているので、エンジンおよび変速機をそれぞれ十分に冷却することができる。
たとえば、前述の取水口および変速機冷却水流路を設ける代わりに、エンジン冷却水流路を途中で分岐させて、当該流路を流れる水の一部を冷却用ジャケットに供給する構成が考えられる。しかし、このような構成では、エンジンへの供給水量が減少するので、エンジンが十分に冷却されないおそれがある。エンジンに十分な量の冷却水を供給するためにポンプの容量を大きくすることが考えられるが、冷却機構が大型化し、ひいては船外機の大型化を招くうえ、コストも嵩む。
変速機を冷却した後に冷却用ジャケットから排出される水を再びエンジン冷却水流路に合流させれば、エンジンへの供給水量を十分に確保できる。しかし、この場合には、変速機の熱を奪って温まった水がエンジンに供給されるので、エンジンが十分に冷却されないおそれがある。
別の構成として、エンジン冷却水流路の途中部に冷却水ジャケットを介装する構造が考えられる。しかし、このような構成では、変速機の熱を奪って温まった水がエンジンに供給されるので、やはり、エンジンが十分に冷却されないおそれがある。
これに対して、本発明では、互いに独立したエンジン冷却機構および変速機冷却機構を設けることにより、エンジンおよび変速機をそれぞれ十分に冷却することができる。しかも、本発明では、船舶の走行に伴って発生する動圧を利用して変速機が冷却されるので、ポンプやこれに関連する機器を変速機冷却機構に備える必要がない。したがって、変速機冷却機構の構成が簡易である。むろん、エンジン冷却機構には、エンジンの冷却のために必要十分な容量のポンプを備えればよいから、船外機全体が過度に大型化したり、大幅なコスト増加を招来したりすることがない。
請求項2記載の発明は、前記変速機は、ミッションケース内に複数の機構が収容されたものであり、前記ケーシングは、前記ミッションケースとの間に空間が形成されるように前記変速機を収容するものであり、前記冷却用ジャケットは、前記ミッションケースの外壁面と前記ケーシングの内壁面とにより形成されたものである、請求項1記載の船外機である。
この発明によれば、冷却用ジャケットが、ミッションケースの外壁面とケーシングの内壁面とにより形成されており、冷却用ジャケットに相当するミッションケースとケーシングとの間の空間に、変速機冷却水流路が接続されている。したがって、たとえば、ミッションケースの外壁に加工が施されて、ミッションケースの外壁内部に冷却用ジャケットが形成されている場合に比べて、冷却用ジャケットの形成が容易である。
請求項3記載の発明は、前記ケーシングは、前記プロペラの回転軸線が水平となる前記船外機の基準姿勢において前記プロペラの上方に位置するプレート(たとえば、キャビテーションプレート)を有するものであり、前記取水口は、前記プロペラの近傍で、かつ、前記プレートの下方に配置されたものである、請求項1または2記載の船外機である。
船舶の走行に伴って波が発生すると、この波はプロペラの上方に位置するプレートによって上から抑えられる。これにより、プレートの下方のケーシング近傍には大きな動圧が発生する。また、プレートの下方におけるプロペラ近傍のケーシング近傍には、プロペラの回転が引き起こす水流によって動圧が発生する。そのため、プロペラの近傍で、かつ、プレートの下方の位置には、比較的大きな動圧が発生する。したがって、本発明に係る船外機が備えられた船舶が走行すると、ケーシングの周囲の水が、動圧によって確実に冷却用ジャケットに送り込まれ、冷却用ジャケットに十分な量の水が供給される。これにより、変速機が十分に冷却される。
請求項4記載の発明は、前記取水口は、前記プロペラの回転軸線が水平となる前記船外機の基準姿勢において前記ケーシングを正面から見たときに見える位置に形成されたものである、請求項1または2記載の船外機である。
本発明に係る船外機が基準姿勢にある状態において、当該船外機が備えられた船舶が前進走行すると、ケーシングの正面には比較的大きな動圧が作用する。したがって、この発明によれば、船舶が前進走行しているときに、ケーシングの周囲の水が、動圧によって確実に冷却用ジャケットに送り込まれ、冷却用ジャケットに十分な量の水が供給される。これにより、変速機が十分に冷却される。船舶の停止時または後進走行時はエンジンの回転速度が低いので、変速機からの発熱はわずかである。したがって、前進走行時の動圧を利用することによって、必要時(前進走行時)に、必要量の水を冷却用ジャケットに供給できる。
請求項5記載の発明は、船体に対して船外機を傾けることにより、前記ケーシングの正面を下に向けた状態で当該ケーシングを上方に移動させるためのチルト機構をさらに含む、請求項4記載の船外機である。
この発明によれば、ケーシングの正面を下に向けた状態で当該ケーシングを上方に移動させることができる(船外機のチルトアップ)。したがって、冷却用ジャケットに水が貯留されている状態で、船外機がチルトアップされると、冷却用ジャケットに貯留された水が変速機冷却水流路および取水口を通って船外機から排水される。これにより、船外機を使用しないときには冷却用ジャケット内の水を排水できるから、船外機の錆び付きなどを抑制または防止することができる。
請求項6記載の発明は、前記プロペラの回転軸線が水平となる前記船外機の基準姿勢において、前記取水口および変速機冷却水流路は、前記冷却用ジャケットよりも下方に配置されており、前記船外機の基準姿勢において、前記冷却用ジャケットは、前記船舶の速さが所定値以下のときに、少なくとも一部が前記ケーシングの周囲の水面よりも下方に位置するように配置されたものである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の船外機である。
船舶の速さが所定値以下になると、船舶の速さが所定値を越えるときに比べて、ケーシングに作用する動圧が小さくなる。したがって、動圧によって冷却用ジャケットに供給される水量が減少する。一方、この発明によれば、船舶の速さが所定値以下のときであっても、ケーシングの周囲の水が、水圧(静圧)によって取水口および変速機冷却水流路を通って冷却用ジャケットの少なくとも一部に供給される。したがって、船舶の速さが所定値以下のときであっても、変速機が確実に冷却される。船舶の停止中または低速走行中には、変速機の発熱量はわずかである。したがって、冷却用ジャケット内の水を高速に置換しなくとも、変速機を十分に低温に保持することができる。
請求項7記載の発明は、前記変速機は、潤滑剤が内部を循環するように構成されており、前記船舶の速さが所定値以下のときに、前記船外機の基準姿勢において前記ケーシングの周囲の水面よりも下方に位置する潤滑剤貯留部を有するものである、請求項6記載の船外機である。
この発明によれば、船舶の速さが所定値以下であり、ケーシングに作用する動圧が小さい場合でも、変速機に設けられた潤滑剤貯留部が確実に冷却される。したがって、潤滑剤貯留部に貯留された潤滑剤が確実に冷却される。そのため、船舶の停止中または低速走行中においても、冷却された潤滑剤が変速機内を循環して、変速機全体が冷却される。
請求項8記載の発明は、前記冷却用ジャケットは、前記変速機冷却水流路を通って供給される水を取り込むための受水口と、前記受水口よりも上方に位置し、冷却用ジャケットに取り込まれた水を冷却用ジャケットの外に排水させるための排水口とを有するものである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の船外機である。
この発明によれば、ケーシングの周囲の水が変速機冷却水流路を通って受水口から冷却用ジャケットに供給される。また、冷却用ジャケットにおける水位が排水口の位置まで達すると、冷却用ジャケットに貯留された水が排水口からあふれて排出される。したがって、船舶の走行が継続されると、変速機の熱を奪って温まった水が排水口を通って冷却用ジャケットから排出されながら、低温の水が受水口を通って冷却用ジャケットに供給され続ける。これにより、変速機が効率的に冷却される。
冷却用ジャケットから排出された水は、エンジン冷却水流路を流れる水に合流することなく船外機から排出されることが好ましい。このようにすれば、変速機の熱を奪って温まった水がエンジンに供給されることを防止することができる。したがって、エンジンを効率的に冷却することができる。
本発明の第1実施形態に係る船外機の側面図である。 船外機の前後方向に沿う船外機の縦断面図である。 船外機の左右方向に沿う船外機の要部の縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る船外機の要部の縦断面図である。
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る船外機1の側面図である。船外機1は、エンジン2によってプロペラ3を回転させて、船舶に推進力を与えるものである。図1では、船外機1が基準姿勢にある状態を示している。基準姿勢とは、プロペラ3の回転軸線L1が水平となる船外機1の姿勢である。以下では、船外機1が基準姿勢にある状態に基づいて説明する。また、以下では、船外機1を船体4に取り付けるための取付構造、エンジン2の動力をプロペラ3に伝達するための伝達構造、および船外機1を冷却するための冷却構造について説明する。最初に、図1を参照して取付構造について説明する。
船外機1は、推進力を発生するプロペラ3と、プロペラ3を回転させるための動力を発生するエンジン2と、エンジン2が収容されたカウリング5と、カウリング5の下部に連結されたケーシング6とを備えている。エンジン2は、たとえば、V型6気筒の4サイクルエンジンである。エンジン2は、クランクシャフト7(図2参照)が鉛直になるように配置されている。また、ケーシング6は、アッパーケース8と、ロワーケース9とによって構成されている。プロペラ3は、ロワーケース9によって保持されている。
ロワーケース9の横断面は、左右方向(図1における紙面に垂直な方向)に対称の流線形に形成されている。左右方向へのロワーケース9の幅は、後述のドライブシャフト10(図2参照)が位置する箇所で最大になっている。プロペラ3は、ロワーケース9に設けられたキャビテーションプレート11の下方に配置されている。キャビテーションプレート11は、プロペラ3の上方において、プロペラ3に近接した位置で水平な姿勢で配置されている。船外機1は、低速走行時や後進時を除く船舶の通常走行時において、キャビテーションプレート11とケーシング6の周囲の水面(図1における二点鎖線S1参照)とがほぼ同じ高さになるように船体4に取り付けられる。
また、アッパーケース8には、ステアリングシャフト12を介してスイベルブラケット13が取り付けられている。ステアリングシャフト12は鉛直方向に沿って配置されている。アッパーケース8は、スイベルブラケット13に対してステアリングシャフト12の中心軸線まわりに回動可能である。また、スイベルブラケット13には、チルトシャフト14を介してクランプブラケット15が取り付けられている。船外機1は、このクランプブラケット15によって船体4の船尾に取り付けられる。チルトシャフト14は水平方向に沿って配置されている。スイベルブラケット13は、クランプブラケット15に対してチルトシャフト14の中心軸線まわりに回動可能である。クランプブラケット15に対してスイベルブラケット13を上方側に回動させることにより、船体4に対して船外機1を傾けて、ロワーケース9の正面(図1ではロワーケース9の左側の面)を下に向けた状態でロワーケース9を上方に移動させることができる(船外機1のチルトアップ)。この実施形態では、スイベルブラケット13およびチルトシャフト14がチルト機構に相当する。
また、アッパーケース8の左右の側面には、それぞれ、カバー16が取り付けられている。アッパーケース8の左右の側面には、それぞれ、開口17(図3参照)が形成されている。アッパーケース8の左右の開口17は、それぞれ、カバー16によって覆われている。また、この実施形態では、アッパーケース8が上下に分割されている。アッパーケース8は、2つの分割体8a、8bによって構成されている。
図2は、船外機1の前後方向(図1における紙面の左右方向)に沿う船外機1の縦断面図である。以下では、図2を参照して、エンジン2の動力をプロペラ3に伝達するための伝達構造について説明する。
船外機1は、ドライブシャフト10と、プロペラシャフト18と、ドライブシャフト10の回転をプロペラシャフト18に伝達するための歯車機構19と、プロペラシャフト18の回転方向を切り替えるためのシフト機構20と、ドライブシャフト10の途中部に連結された変速機21とを備えている。
ドライブシャフト10は、鉛直方向に沿って配置されている。ドライブシャフト10は、同軸的に配置された複数のシャフトにより構成されている。ドライブシャフト10は、ケーシング6によって中心軸線まわりに回転可能に保持されている。ドライブシャフト10の上端部は、カウリング5内に位置している。ドライブシャフト10の上端部は、クランクシャフト7の下端部に一体回転可能に連結されている。クランクシャフト7の回転は、ドライブシャフト10に伝達される。また、ドライブシャフト10の下端部は、ロアーケーシング6内に位置している。ドライブシャフト10の下端部は、歯車機構19に連結されている。
プロペラシャフト18は、水平方向に沿って配置されている。プロペラシャフト18は、ロアーケーシング6によって中心軸線まわりに回転可能に保持されている。プロペラシャフト18の前端部は、ロアーケーシング6内に位置している。プロペラシャフト18の前端部は、シフト機構20に連結されている。また、プロペラシャフト18の後端部は、ロアーケーシング6から後方に突出している。プロペラシャフト18の後端部には、プロペラ3が一体回転可能に連結されている。
歯車機構19は、ドライブギヤ22、前進用ドリブンギヤ23、および後進用ドリブンギヤ24を備えている。ドライブギヤ22、前進用ドリブンギヤ23、および後進用ドリブンギヤ24は、いずれもたとえば傘歯車である。ドライブギヤ22、前進用ドリブンギヤ23、および後進用ドリブンギヤ24は、いずれも環状に形成されている。前進用ドリブンギヤ23および後進用ドリブンギヤ24は、それぞれ、ドライブギヤ22に噛み合っている。
ドライブギヤ22は、回転軸線が鉛直となる姿勢で、歯部を下に向けて配置されている。ドライブシャフト10の下端部は、ドライブギヤ22の内周に嵌合している。これにより、ドライブシャフト10の下端部は、ドライブギヤ22に一体回転可能に連結されている。
また、前進用ドリブンギヤ23および後進用ドリブンギヤ24は、それぞれ、ロアーケーシング6によって中心軸線まわりに回転可能に保持されている。前進用ドリブンギヤ23および後進用ドリブンギヤ24は、回転軸線が水平となる姿勢で配置されている。前進用ドリブンギヤ23および後進用ドリブンギヤ24は、互いの歯部が向かい合うように、前後方向に間隔をあけて配置されている。プロペラシャフト18の前端部は、前進用ドリブンギヤ23および後進用ドリブンギヤ24の内周を挿通している。前進用ドリブンギヤ23および後進用ドリブンギヤ24は、プロペラシャフト18の前端部に対して相対回転可能である。
ドライブシャフト10の回転は、ドライブギヤ22によって前進用ドリブンギヤ23および後進用ドリブンギヤ24に伝達される。ドライブシャフト10の回転が前進用ドリブンギヤ23および後進用ドリブンギヤ24に伝達されると、前進用ドリブンギヤ23および後進用ドリブンギヤ24は、互いに逆方向に回転する。
シフト機構20は、ドッグクラッチ25と、カム機構26とを備えている。ドッグクラッチ25は、前進用ドリブンギヤ23と後進用ドリブンギヤ24との間に配置されている。ドッグクラッチ25の内周には、プロペラシャフト18の前端部がスプライン嵌合している。ドッグクラッチ25は、プロペラシャフト18の外周に沿って軸方向に移動可能である。ドッグクラッチ25は、カム機構26によって押されて、プロペラシャフト18の外周に沿って軸方向に移動する。ドッグクラッチ25がプロペラシャフト18の外周に沿って軸方向に移動することにより、プロペラシャフト18の回転、およびプロペラシャフト18の回転方向が制御される。
より具体的には、カム機構26は、前進位置と、後進位置と、ニュートラル位置とを含む複数の位置にドッグクラッチ25を移動させることができる。前進位置は、ドッグクラッチ25が前進用ドリブンギヤ23に噛み合う位置であり、後進位置は、ドッグクラッチ25が後進用ドリブンギヤ24に噛み合う位置である。また、ニュートラル位置は、ドッグクラッチ25がいずれのドリブンギヤ23、24にも噛み合わない位置である。
ドッグクラッチ25が前進位置にあるとき、前進用ドリブンギヤ23の回転は、ドッグクラッチ25を介してプロペラシャフト18に伝達される。これにより、プロペラシャフト18およびプロペラ3が、所定の方向(前進方向)に一体回転して、船体4を前進させる推進力が発生する。また、ドッグクラッチ25が後進位置にあるとき、プロペラシャフト18およびプロペラ3が、ドッグクラッチ25が前進位置にあるときとは反対の方向(後進方向)に一体回転して、船体4を後進させる推進力が発生する。さらに、ドッグクラッチ25がニュートラル位置にあるとき、ドライブシャフト10からプロペラシャフト18への動力伝達が切断される。
変速機21は、ミッションケース27を備えている。ミッションケース27には、歯車機構などの複数の機構が収容されている。変速機21は、遊星歯車機構および多板クラッチを含む構成のものであってもよいし、トルクコンバータなどの流体継手を含む構成のものであってもよいし、遊星歯車機構、多板クラッチおよび流体継手を含む構成のものであってもよい。ミッションケース27の下端部には、潤滑剤(たとえばATF(Automatic Transmission Fluid))を貯留するための変速機用オイルパン28が形成されている。変速機21は、ミッションケース27内で潤滑剤が循環するように構成されている。
図3は、船外機1の左右方向に沿う船外機1の要部の縦断面図である。以下では、図2および図3を参照して、船外機1を冷却するための冷却構造について説明する。
船外機1は、エンジン2を冷却するためのエンジン冷却機構29と、変速機21を冷却するための変速機冷却機構30とを備えている。エンジン冷却機構29は、エンジン用取水口31と、エンジン冷却水流路と、ウォーターポンプ32とを備えている。エンジン用取水口31は、たとえば、ロアーケーシング6の側面に形成されている(図1参照)。エンジン用取水口31は、船外機1の前後方向に関して、ドライブシャフト10よりもやや後方に配置されている。エンジン用取水口31は、図2に示すように、ロアーケーシング6に形成された第1流路33によってウォーターポンプ32の内部空間に連通されている。また、ウォーターポンプ32の内部空間は、図2に示すように、ウォーターポンプ32に取り付けられたチューブ34、およびエンジン用オイルパン35に沿って設けられた第2流路36によって、図示しないエンジン用ウォータージャケットに連通されている。この実施形態では、第1流路33、チューブ34、および第2流路36を含むエンジン用取水口31からエンジン用ウォータージャケットに至るまでの経路が、エンジン冷却水流路を形成している。エンジン用取水口31は、1つに限らず、複数設けられていてもよい。
ウォーターポンプ32は、円筒状のポンプボディ37と、ポンプボディ37内に収容されたゴム製のインペラ38とを備えている。インペラ38は、ポンプボディ37内で、ポンプボディ37に対して偏心して組み付けられている。インペラ38は、ドライブシャフト10の途中部に一体回転可能に連結されている。インペラ38は、ドライブシャフト10によって回転駆動される。
インペラ38が回転すると、ポンプボディ37内に負圧が生じる。これにより、ケーシング6の周囲の水が、エンジン用取水口31から第1流路33内に取り込まれて、第1流路33を通ってポンプボディ37内に吸い込まれる。また、ポンプボディ37内に吸い込まれた水は、インペラ38の回転によって、ポンプボディ37内から吐出される。そして、吐出された水は、チューブ34および第2流路36を通ってエンジン2(より具体的には、前述のエンジン用ウォータージャケット)に供給される。これにより、ケーシング6の周囲の水が冷却水としてエンジン2に供給され、エンジン2が冷却される。また、エンジン2に供給された水は、再びケーシング6内を通ってケーシング6外に排出される。
変速機冷却機構30は、変速機用取水口39と、ウォータージャケット40とを備えている。変速機用取水口39は、船舶の走行に伴う水流によって動圧が作用するロワーケース9の所定位置に形成されている。この実施形態では、図2に示すように、変速機用取水口39が、ドライブシャフト10よりも前方で、かつ、キャビテーションプレート11より下方に配置されている。変速機用取水口39は、ケーシング6を正面から見たときに見える位置に形成されている。変速機用取水口39は、ロワーケース9に形成された第3流路41によってウォータージャケット40に連通されている。変速機用取水口39および第3流路41は、ウォータージャケット40よりも下方に配置されている。また、変速機用取水口39の開口面積および第3流路41の流路面積は、たとえば、ウォータージャケット40の体積に対して小さくされている。変速機用取水口39は、1つに限らず、複数設けられていてもよい。また、第3流路41は、変速機用取水口39の数に対応して複数設けられていてもよい。
ウォータージャケット40は、ミッションケース27に隣接して設けられている。より具体的には、図3に示すように、ミッションケース27は、アッパーケース8内に収容されている。また、図3に示すように、アッパーケース8とミッションケース27との間には、空間が形成されている。このアッパーケース8とミッションケース27との間の空間がウォータージャケット40を形成している。すなわち、ウォータージャケット40は、ミッションケース27の外壁面とアッパーケース8の内壁面とによって形成されている。したがって、たとえば、ミッションケース27の外壁に加工が施されて、ミッションケース27の外壁内部にウォータージャケットが形成されている場合に比べて、ウォータージャケットの形成が容易である。
また、ウォータージャケット40は、ミッションケース27の下端から上端の全域にわたってミッションケース27に隣接している。また、ウォータージャケット40は、前述のエンジン冷却水流路とは独立して設けられており、ウォーターポンプ32の内部空間も含めてエンジン冷却機構29から切り離されている。同様に、第3流路41は、エンジン冷却機構29から切り離されている。したがって、変速機冷却機構30は、エンジン冷却機構29から切り離されており、エンジン冷却機構29とは独立している。
また、ウォータージャケット40の少なくとも一部(この実施形態では、ウォータージャケット40の下端部)は、船舶が停止または低速走行しているときに(具体的には、船舶が滑走状態に至る速度よりも小さい速度で走行しているときに)、ケーシング6の周囲の水面(図2および図3における二点鎖線S2参照)よりも下方に位置するように配置されている。また、変速機21に設けられた変速機用オイルパン28は、船舶が停止または低速走行しているときに、ケーシング6の周囲の水面よりも下方に位置するように配置されている。さらに、図2に示すように、ウォータージャケット40の下端部には、第3流路41を通って供給される水を取り込むための受水口42が形成されている。第3流路41は、受水口42を介してウォータージャケット40に連通されている。また、図3に示すように、ウォータージャケット40の上端部は、アッパーケース8の左右の側面にそれぞれ形成された2つ開口17によってケーシング6外の空間に連通している。この実施形態では、開口17が、ウォータージャケット40内に取り込まれた水をウォータージャケット40外に排水させるための排水口に相当する。
停止時、低速走行時および後進時を除く船舶の通常走行時には、ロワーケース9の正面や側面の前方側に、船舶の走行に伴う水流によって大きな動圧が作用する。したがって、変速機用取水口39から第3流路41に入った水は、動圧によって第3流路41を上昇する。これにより、第3流路41に入り込んだ水がウォータージャケット40に到達して、ケーシング6の周囲の水が冷却水としてウォータージャケット40に供給される。このようにして、変速機21が冷却される。そして、ウォータージャケット40における水位が、開口17の位置まで到達すると、開口17から水が溢れて、ウォータージャケット40に貯留された水が、前述のエンジン冷却水流路を流れる水に合流することなく、ケーシング6の周囲に排出される。したがって、本実施形態に係る船外機1が備えられた船舶の通常走行が継続されると、変速機21の熱を奪って温まった水が開口17を通ってウォータージャケット40から排出されながら、低温の水が受水口42を通ってウォータージャケット40に供給され続ける。これにより、変速機21が効率的に冷却される。また、ウォータージャケット40に貯留された水がエンジン冷却水流路を流れる水に合流することなく排出されるので、温まった水がエンジン2に供給されることが防止されている。これにより、エンジン2が効率的に冷却される。
一方、停止時や船舶が低速で走行しているときには、ロワーケース9の正面や側面の前方側に作用する動圧が小さいので、動圧によってウォータージャケット40に供給される水量が少なくなる。しかしながら、ウォータージャケット40の下端部は、船舶の停止時または低速走行時に、ケーシング6の周囲の水面よりも下方に位置するように配置されており、さらに、変速機用取水口39および第3流路41は、ウォータージャケット40より下方に配置されている。したがって、船舶が停止しているときや低速で走行しているときであっても、ケーシング6の周囲の水が、水圧(静圧)によって、変速機用取水口39および第3流路41を通ってウォータージャケット40の下端部に入り込む。そのため、船舶が停止しているときや低速で走行しているときであっても、ミッションケース27の下端部が水の中に浸される。これにより、変速機21が冷却される。
また、前述のように、変速機用オイルパン28は、船舶の停止時または低速走行時に、ケーシング6の周囲の水面よりも下方に位置するように配置されている。したがって、船舶が停止しているときや低速で走行しているときであっても、変速機用オイルパン28に貯留された潤滑剤が確実に冷却される。また、変速機21は、ミッションケース27内で潤滑剤が循環するように構成されている。したがって、船舶が停止しているときや低速で走行しているときには、冷却された潤滑剤がミッションケース27内を循環する。そのため、変速機21全体が水に浸されていなくても、冷却された潤滑剤によって変速機21全体が冷却される。さらに、船舶が停止しているときや低速で走行しているときは、高速で走行しているときに比べて変速機21の発熱量が少ないので、このような冷却方法であっても、変速機21全体が十分に所定温度まで冷却される。本実施形態では、このようにして船舶の速度に応じた量の水がウォータージャケット40に供給され、船舶の速度に応じた必要十分な冷却が変速機21に行われる。
また、走行状態の船舶が停止すると、船舶の走行に伴う水流によってケーシング6に作用していた動圧が消滅する。したがって、動圧によるウォータージャケット40への水の供給が停止される。そのため、ウォータージャケット40の水位が高いときに船舶が停止すると、ウォータージャケット40に貯留された水が第3流路41および変速機用取水口39を通ってケーシング6の周囲に排水される。しかしながら、この実施形態では、変速機用取水口39の開口面積および第3流路41の流路面積がウォータージャケット40の体積に対して小さくされているので、ウォータージャケット40の水位が高いときに船舶が停止したとしても、ウォータージャケット40の水位は急激に下がらない。そのため、船舶が停止してから暫くの間は、変速機21のほぼ全体が水によって直接冷却される。したがって、たとえば、通常の速度(低速を除く速度)で前進している船舶が急停止しても、停止してから暫くの間は、変速機21のほぼ全体が十分に冷却される。これにより、船舶が停止した場合でも、安定した変速機21の冷却が継続される。
以上のように本実施形態では、エンジン冷却機構29および変速機冷却機構30によって、それぞれ、エンジン2および変速機21が冷却される。また、変速機冷却機構30が、エンジン冷却機構29とは独立しているので、エンジン2および変速機21を十分に冷却することができる。
たとえば、変速機用取水口39および第3流路41が設けられておらず、エンジン冷却水流路を途中で分岐させて、当該流路を流れる水の一部をウォータージャケット40に供給する構成が考えられるかもしれない。しかし、このような構成では、エンジン2への供給水量が減少するので、エンジン2が十分に冷却されないおそれがある。ウォータージャケット40に供給された水を再びエンジン冷却水流路を流れる水に合流させれば、エンジン2への供給水量を十分に確保できると考えられる。しかし、この場合には、変速機21の熱を奪って温まった水がエンジン2に供給されるので、エンジン2が十分に冷却されないおそれがある。
また、エンジン冷却水流路の途中部にウォータージャケット40を介装する構成が考えられるかもしれない。しかし、この構成の場合にも、温まった水がエンジン2に供給されるので、エンジン2が十分に冷却されないおそれがある。
これに対して、本実施形態では、互いに独立したエンジン冷却機構29および変速機冷却機構30を設けることにより、エンジン2および変速機21を十分に冷却することができる。しかも、本実施形態では、船舶の走行に伴って発生する動圧を利用して変速機21が冷却されるので、ウォーターポンプ32やこれに関連する機器が変速機冷却機構30に不要である。したがって、変速機冷却機構30の構成が簡易である。また、ウォーターポンプ32はエンジン2の冷却のために必要十分な容量を有していればよい。したがって、大型でコストの嵩む大容量のポンプを用いる必要がない。
図4は、本発明の第2実施形態に係る船外機101の要部の縦断面図である。この図4において、前述の図1〜図3に示された各部と同等の構成部分については、図1等と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
この第2実施形態と前述の第1実施形態との主要な相違点は、変速機用取水口の配置である。より具体的には、前述の第1実施形態では、変速機用取水口39が、ケーシング6を正面から見たときに見える位置に配置されていたのに対し、この第2実施形態では、変速機用取水口139が、図4に示すように、プロペラ3の近傍で、かつ、キャビテーションプレート11の下方に配置されている。変速機用取水口139は、ケーシング6の内部に形成された空間43に連通している。また、空間43には、チューブ44の一端が接続されており、ウォータージャケット40の下端部に形成された受水口142には、チューブ44の他端が接続されている。変速機用取水口139は、空間43およびチューブ44によってウォータージャケット40に連通されている。したがって、この第2実施形態では、空間43およびチューブ44が変速機冷却水流路として機能している。空間43およびチューブ44は、エンジン冷却水流路とは独立して設けられている。
この第2実施形態に係る船外機101が備えられた船舶が走行すると、船舶の走行に伴って発生する波がキャビテーションプレート11によって上から抑えられて、キャビテーションプレート11の下方に動圧が発生する。また、キャビテーションプレート11の下方におけるプロペラ3近傍の位置には、プロペラ3の回転による水流によって動圧が発生する。そのため、プロペラ3の近傍で、かつ、キャビテーションプレート11の下方の位置には、比較的大きな動圧が発生する。したがって、船外機101が備えられた船舶が走行すると、ケーシング6の周囲の水が、動圧によって確実にウォータージャケット40に送り込まれ、ウォータージャケット40に十分な量の水が供給される。これにより、変速機21が十分に冷却される。
この発明の実施の形態の説明は以上であるが、この発明は、前述の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。たとえば、前述の第1および第2実施形態では、アッパーケース8とミッションケース27との間の空間がウォータージャケット40を形成する場合について説明したが、これに限らない。具体的には、たとえば、ミッションケース27に、歯車機構などの複数の機構を収容する空間とは独立した空間が形成されていて、この独立した空間が変速機21を冷却するための冷却用ジャケットを形成するように構成されていてもよい。その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 船外機
2 エンジン
3 プロペラ
6 ケーシング
8 アッパーケース
11 キャビテーションプレート(プレート)
13 スイベルブラケット(チルト機構)
14 チルトシャフト(チルト機構)
17 開口(排水口)
21 変速機
27 ミッションケース
28 変速機用オイルパン(潤滑剤貯留部)
29 エンジン冷却機構
30 変速機冷却機構
31 エンジン用取水口
32 ウォーターポンプ(ポンプ)
33 第1流路(エンジン冷却水流路)
34 チューブ(エンジン冷却水流路)
36 第2流路(エンジン冷却水流路)
39 変速機用取水口(取水口)
40 ウォータージャケット(冷却用ジャケット)
41 第3流路(変速機冷却水流路)
42 受水口
43 空間(変速機冷却水流路)
44 チューブ(変速機冷却水流路)
101 船外機
139 変速機用取水口(取水口)
142 受水口
L1 (プロペラの)回転軸線

Claims (8)

  1. 船舶に与えるべき推進力を発生する船外機であって、
    推進力を発生するプロペラと、
    前記プロペラを回転させるための動力を発生するエンジンと、
    前記エンジンの動力を前記プロペラに伝達するための変速機と、
    前記変速機を収容するケーシングと、
    ポンプにより前記ケーシングの周囲の水を取り込んでエンジン冷却水流路を介して前記エンジンへと供給することにより前記エンジンを冷却するエンジン冷却機構と、
    前記ケーシング内で前記変速機に隣接して設けられた冷却用ジャケットと、
    船舶の走行に伴う水流によって動圧が作用する前記ケーシングの所定位置に形成された取水口と、
    前記取水口と前記冷却用ジャケットとを繋ぎ、前記エンジン冷却水流路とは独立して設けられた変速機冷却水流路とを含む、船外機。
  2. 前記変速機は、ミッションケース内に複数の機構が収容されたものであり、
    前記ケーシングは、前記ミッションケースとの間に空間が形成されるように前記変速機を収容するものであり、
    前記冷却用ジャケットは、前記ミッションケースの外壁面と前記ケーシングの内壁面とにより形成されたものである、請求項1記載の船外機。
  3. 前記ケーシングは、前記プロペラの回転軸線が水平となる前記船外機の基準姿勢において前記プロペラの上方に位置するプレートを有するものであり、
    前記取水口は、前記プロペラの近傍で、かつ、前記プレートの下方に配置されたものである、請求項1または2記載の船外機。
  4. 前記取水口は、前記プロペラの回転軸線が水平となる前記船外機の基準姿勢において前記ケーシングを正面から見たときに見える位置に形成されたものである、請求項1または2記載の船外機。
  5. 船体に対して船外機を傾けることにより、前記ケーシングの正面を下に向けた状態で当該ケーシングを上方に移動させるためのチルト機構をさらに含む、請求項4記載の船外機。
  6. 前記プロペラの回転軸線が水平となる前記船外機の基準姿勢において、前記取水口および変速機冷却水流路は、前記冷却用ジャケットよりも下方に配置されており、
    前記船外機の基準姿勢において、前記冷却用ジャケットは、前記船舶の速さが所定値以下のときに、少なくとも一部が前記ケーシングの周囲の水面よりも下方に位置するように配置されたものである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の船外機。
  7. 前記変速機は、潤滑剤が内部を循環するように構成されており、前記船舶の速さが所定値以下のときに、前記船外機の基準姿勢において前記ケーシングの周囲の水面よりも下方に位置する潤滑剤貯留部を有するものである、請求項6記載の船外機。
  8. 前記冷却用ジャケットは、前記変速機冷却水流路を通って供給される水を取り込むための受水口と、前記受水口よりも上方に位置し、冷却用ジャケットに取り込まれた水を冷却用ジャケットの外に排水させるための排水口とを有するものである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の船外機。
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