JP2010221668A - レーザスクライブ装置 - Google Patents

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【課題】曲線を含む加工ラインに沿ってスクライブラインを形成する装置において、冷却のための機構の移動制御を簡単にする。
【解決手段】この装置は、テーブル1と、レーザビーム形成機構2と、ガルバノスキャナ3と、冷却機構4と、各コントローラ5,7,8と、を備えている。レーザビーム形成機構2はレーザビームを形成し、ガルバノスキャナ3はガラス基板上にビームスポットを形成する。冷却機構4は、冷却ノズル20から冷却媒体を吐出し、固定された位置に冷却スポットを形成する。そして、各コントローラによって、冷却スポットが常にビームスポットの終端部に位置するようにテーブル1が移動制御され、ビームスポットが加工ラインに沿って走査される。このとき、レーザビームと冷却ノズル20とが干渉するのを避けるために、冷却ノズル20が退避位置に移動させられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザスクライブ装置、特に、脆性材料基板表面の加工ラインに沿ってレーザビームを照射し、脆性材料基板を加工ラインに沿ってクラックを形成するためのレーザスクライブ装置に関する。
ガラス基板等の脆性材料基板(以下、ガラス基板を例にとって説明する)を分断する場合は、ガラス基板上の表面にスクライブラインを形成し、その後、ガラス基板に対して押圧力を加える方法が一般的である。これにより、スクライブラインに沿ってガラス基板を分断させることができる。
これに対して、レーザビームを使用してスクライブラインを形成する方法が実用化されている。レーザビームを使用してスクライブラインを形成する方法では、まず、ガラス基板に対して、レーザ発振装置からレーザビームが照射される。このレーザビームは、スクライブ予定ライン(以下、加工ラインと記す)に沿って所定範囲の加熱領域であるビームスポットをガラス基板上に形成する。そして、固定されたガラス基板に対してレーザ発振装置が移動するか、あるいは、固定されたレーザ発振装置に対してガラス基板が移動するか等により、ビームスポットがガラス基板上を加工ラインに沿って移動する。
また、ガラス基板の表面におけるレーザビーム照射領域の近傍には、冷却水等の冷却媒体が冷却ノズルから吹き付けられて冷却スポットが形成されるようになっている。ここでは、レーザビームが照射されるガラス基板の表面は、レーザビームによる加熱によって圧縮応力が生じた後に冷却媒体が吹き付けられることにより、引張り応力が生じる。このように、圧縮応力が生じた領域に近接した領域に引張り応力が生じるため、両領域間に、それぞれの応力に基づく応力勾配が発生し、ガラス基板には、ガラス基板に予め形成された切れ目から加工ラインに沿うように連続したクラックが発生する。
以上のようなレーザビームを使用した装置において、曲線を含む加工ラインに沿ってスクライブラインを形成できるようにした装置も提供されている(特許文献1参照)。
ここでは、2つの振動ミラーを有するスキャナを光学系に設け、この2つの振動ミラーの振動振幅を制御することによりビームスポットの長さ及び曲率を制御するようにしている。
特表2003−520682
特許文献1の装置では、直線のみならず曲線を含む加工ラインに沿ってレーザビームを走査することができ、またビームスポットの近傍に冷却スポットを追従させていくことにより、任意のスクライブラインに沿ってガラス基板を分断することができる。
しかし、ビームスポットに冷却スポットを追従させるためには、冷却ノズルの移動を高精度に制御する必要がある。また、冷却ノズルを含む冷却のための機構には、冷却媒体を通すための配管や継ぎ手等が設けられており、これらの配管や継ぎ手等を含む機構をビームスポットに追従させて移動させると、冷却媒体の漏れ等を招くおそれがある。
本発明の課題は、特に、曲線を含む加工ラインに沿ってスクライブラインを形成する装置において、冷却のための機構の移動制御を簡単にすることにある。
請求項1に係るレーザスクライブ装置は、脆性材料基板表面の加工ラインに沿ってレーザビームを照射し、加工ラインに沿ってクラックを形成するための装置であって、脆性材料基板が載置されるテーブルと、レーザビーム形成機構と、ビームスポット形成機構と、冷却機構と、テーブル移動制御手段と、ビームスポット制御手段と、冷却ノズル退避手段と、を備えている。レーザビーム形成機構はテーブル上の脆性材料基板に照射するレーザビームを形成する。ビームスポット形成機構は、レーザビームを受けて、脆性材料基板上に所定範囲のビームスポットを形成する。冷却機構は、冷却ノズルから冷却媒体を吐出し、固定された位置に冷却スポットを形成する。テーブル移動制御手段は、固定位置に形成される冷却スポットが常にビームスポットの終端部に位置するように、テーブルを移動制御する。ビームスポット制御手段は、テーブルの移動に連動させて、ビームスポットが加工ラインに沿って走査するようにビームスポット形成機構を制御する。冷却ノズル退避手段は、ビームスポット形成機構からのレーザビームと冷却ノズルとが干渉するのを避けるために、冷却ノズルを退避させる。
この装置では、レーザビーム形成機構によってレーザビームが形成され、このレーザビームを受けたビームスポット形成機構によって、脆性材料基板上に所定範囲のビームスポットが形成される。一方、冷却ノズルからは冷却媒体が吐出され、固定された位置に冷却スポットが形成される。そして、固定位置に形成される冷却スポットが常にビームスポットの終端部に位置するように、テーブルが移動制御される。また、このテーブルの移動に連動させてビームスポットの位置が制御され、ビームスポットが加工ラインに沿って走査される。このとき、レーザビームと冷却ノズルとが干渉しないように、冷却ノズルが退避させられる。
ここでは、冷却スポットが常に固定された位置に形成される。このため、冷却ノズルは、レーザビームとの干渉を避けるための退避位置に移動させるだけで良く、高精度な位置制御が不要になる。また、冷却ノズルを頻繁に移動させる必要がないので、冷却ノズル等から冷却媒体が漏れ出るのを避けることができる。
また、本件発明において、脆性材料基板とは、建材用ガラス、自動車用窓ガラス、FPD等のガラス回路基板、焼結材料のセラミックス、単結晶シリコン、半導体ウエハ、セラミック基板、サファイヤ基板、石材等が含まれる。
請求項2に係るレーザスクライブ装置は、請求項1の装置において、ビームスポット形成機構は、レーザビーム形成機構で形成されたレーザビームをテーブル面上のX軸方向に移動させるための第1ミラー機構と、レーザビーム形成機構で形成されたレーザビームをテーブル面上でX軸に直交するY軸方向に移動させるための第2ミラー機構と、を有している。
ここでは、第1ミラー機構と第2ミラー機構とを連動して作動させることにより、テーブル面上で、曲線を含む任意のラインに沿ってビームスポットを走査することができる。そして、曲線を含む加工ラインであっても、テーブルはX軸方向及びY軸方向に移動させるだけで良く、従来装置のような回転移動は不要であるので、テーブル駆動機構が簡単になる。
請求項3に係るレーザスクライブ装置は、請求項2の装置において、冷却機構とビームスポット形成機構とを含み、加工基準軸を有する加工ヘッドをさらに備えている。そして、冷却機構は、冷却ノズルに加えて冷却ノズル旋回機構をさらに含み、冷却ノズルは加工基準軸の延長線上の脆性材料基板上に冷却スポットを形成するものであり、冷却ノズル旋回機構は加工基準軸を中心として冷却ノズルを回転移動させ、ビームスポット形成機構は加工基準軸を中心として脆性材料基板の所定の範囲にビームスポットを形成する。
請求項4に係るレーザスクライブ装置は、請求項1から3のいずれかの装置において、ビームスポット形成機構は、冷却スポットから加工ラインに沿った走査方向前方の一定区間をレーザビームが繰り返し照射するように第1ミラー機構及び第2ミラー機構を駆動制御する。
以上のような本発明では、特に、曲線を含む加工ラインに沿ってスクライブラインを形成する装置において、冷却のための機構の移動制御を簡単にすることができる。
本発明の一実施形態によるレーザスクライブ装置の概略構成図。 冷却ノズルの角度データを説明するための図。 冷却ノズルの角度データを作成するためのフローチャート。 位置制御データを作成するためのフローチャート。 他の実施形態による冷却ノズルの退避用位置データを説明するための図。 他の実施形態による冷却ノズルの退避用位置データの例。
[全体構成]
図1は、本実施の一実施形態によるレーザスクライブ装置の概略構成図である。この装置は、ガラス基板等の脆性材料基板表面のスクライブ予定ライン(加工ライン)に沿ってレーザビームを照射し、脆性材料基板を加工ラインに沿ってクラックを形成するための装置である。そして、この装置は、脆性材料基板Gが載置されるテーブル1と、レーザビーム形成機構2と、ビームスポット形成機構3と、冷却機構4と、を備えている。また、この装置は、各機構部1〜4を制御するために、テーブルコントローラ5と、レーザコントローラ6と、ガルバノスキャンコントローラ7と、冷却ノズル回転用モータコントローラ8と、を備えている。そして、各コントローラ5〜8を制御するための中央制御装置10が設けられている。
なお、ここでは、説明の便宜のために、図1に示すように、水平面内で互いに直交するX軸及びY軸を規定し、さらにこれらに直交する鉛直軸としてのZ軸を規定する。また、ここでは、脆性材料基板Gとして、ガラス基板を例にとって説明する。
テーブル1は、X軸及びY軸の2軸方向にそれぞれ移動自在であり、図示しないモータやボールネジ等を含む駆動手段によって各方向に駆動されるようになっている。そして、このテーブル1の移動はテーブルコントローラ5によって制御される。なお、テーブルコントローラ5は、全体の制御を司る中央制御装置10によって制御されるようになっている。
レーザビーム形成機構2は、レーザ光を出力するレーザ発振器12と、複数のミラー13,14と、集光レンズ15と、を有している。レーザ発振器12はレーザコントローラ6によって制御され、レーザコントローラ6は中央制御装置10によって制御されるようになっている。
ビームスポット形成機構3はガルバノスキャナで構成されている。このガルバノスキャナ3は、加工ラインに沿って一定区間の長さの加熱領域としてのビームスポットSbを形成するものであり、2つのミラー16a,16bと、この2つのミラー16a,16bをそれぞれ回転駆動するためのアクチュエータ17a,17bと、を有している。そして、各アクチュエータ17a,17bはガルバノスキャナコントローラ7によって制御され、ガルバノスキャナコントローラ7は中央制御装置10によって制御されるようになっている。このガルバノスキャナコントローラ7による制御によって、ビームスポットSbは、図1に示す加工基準軸C(後述)を中心とする所定の範囲内に、加工基準軸(後述)がビームスポットSbの終端部側になるように形成される。
冷却機構4は、先端から冷却水等の冷却媒体を吐出する冷却ノズル20と、冷却ノズル20を加工基準軸Cの回りに旋回させるためのモータ(図示せず)を含む冷却ノズル旋回機構21と、を有している。冷却ノズル20は、ビームスポットSbの終端部、すなわち冷却スポットScに冷却媒体を吐出する。ここでは、冷却スポットScは固定された位置であり、加工基準軸Cとガラス基板Gとが交わる位置である。冷却ノズル旋回機構21のモータは冷却ノズル回転用モータコントローラ8によって制御され、冷却ノズル回転用モータコントローラ8は中央制御装置10によって制御されるようになっている。このような冷却機構4では、冷却ノズル旋回機構21による冷却ノズル20の旋回の中心軸は加工基準軸Cと一致しており、また冷却ノズル20によって形成される冷却スポットScは加工基準軸C上のガラス基板表面に形成される。すなわち、このような機構では、冷却ノズル旋回機構21によって冷却ノズル20の位置をどのように変更しても、冷却スポットScは固定された位置に形成されることになる。
中央制御装置10は、RAM、ROM及びCPUを含むマイクロコンピュータを含み、各コントローラ5〜8を同期して制御する。
なお、ガルバノスキャナ3、冷却ノズル20及び冷却ノズル旋回機構21は、1つの加工ヘッド22に設けられており、加工ヘッド22は、加工の中心軸として、鉛直方向に加工基準軸Cを有している。
[位置制御データ]
テーブルコントローラ5、ガルバノスキャナコントローラ7、及び冷却ノズル回転用モータコントローラ8は、それぞれ以下のような位置制御のためのデータを有している。
<テーブルコントローラ>
前述のように、冷却スポットは固定された位置であるので、テーブルコントローラ5は、冷却スポットScをテーブル1に対して相対的に移動させるためのX,Y座標データを有している。このX,Y座標データによってテーブル1が移動させられ、冷却スポットScが加工ラインに沿って相対的に移動することになる。
<ガルバノスキャナコントローラ>
ガルバノスキャナコントローラ7が有する位置制御データによって2つのミラー16a,16bが振動させられる。この2つのミラー16a,16bの振動によって、加工ラインの冷却スポットScの位置から、その移動方向前方の一定区間について、レーザビームが繰り返し照射される。すなわち加工ラインに沿って所定範囲のビームスポットSbが形成されることになる。
より詳細には、前述のように、冷却スポットScが加工ラインに沿って相対的に移動するようにテーブル1が移動させられる。したがって、このテーブル1の移動に連動させて、次にどの位置に向かってレーザビームを照射しなければならないかを予め計算により求めておき、そのデータによって2つのミラー16a,16bが振動させられる。これにより、ビームスポットSbは見かけ上は加工ラインに沿って移動することになる。
<冷却ノズル回転用モータコントローラ>
冷却ノズル回転用モータコントローラ8は、基本的には、冷却ノズル20とレーザビームとが干渉しないように、冷却ノズル20を退避させるための位置制御データを有していればよい。したがって、冷却ノズル退避用の位置を予め複数個所設定しておき、レーザビームの位置データに応じてその複数の退避位置のいずれかに冷却ノズル20を退避させればよい。
ただ、この実施形態では、冷却ノズル回転用モータコントローラ8の位置制御データは、図2に示すように、加工ラインの接線上に冷却ノズル20が位置するように設定された角度データを採用している。
この場合の角度データの算出のためのフローチャートを図3に示している。まず、ステップS1では、テーブル1の位置制御データの各X,Y座標データについて、冷却スポットScの位置である冷却ポイント位置P,Pn+1の位置データ(X,Y)及び(X’,Y’)を読み出す。次にステップS2において、各データと、それと隣接するX,Y座標データとからベクトル(ΔX,ΔY)を算出する。そして、ステップS3において、ステップS2で算出されたベクトルの方向に冷却ノズル20の角度が一致する角度データ(θ)を算出する。
以上のような角度データによって冷却ノズル20を旋回させることによって、冷却ノズル20とレーザビームとの干渉を確実に避けることができる。
[位置制御データの作成]
以上のような位置制御データは、図4に示すような手順にしたがって作成される。
まずステップS10では、加工ラインのデータに基づいて、冷却スポットScが加工ラインに沿って相対的に移動するように、テーブル位置制御データ(X,Y)を算出する。次にステップS11において、このテーブル位置制御データを参照しつつガルバノスキャナ駆動用のデータ、すなわち2つのミラー16a,16bを振動させるためのデータ(U,V)を算出する。これにより、ビームスポットSbが見かけ上加工ラインに沿って移動することになる。次にステップS12において、ステップS1で得られたテーブル位置制御データに基づいて、冷却ノズル20がレーザビームから退避するように冷却ノズルの位置(角度)データ(θ)を算出する。具体的には、前述のように、加工ラインの接線上に冷却ノズル20が位置するように、冷却ノズル20の角度データを算出する。なお、ステップS12の具体的な処理については、前述のステップS1〜ステップS3で示した通りである。
[動作]
以上のようにして得られた各データに基づいて、各コントローラ5,7,8がテーブル1、ガルバノスキャナ3及び冷却ノズル回転用モータを制御する。これにより、加工ラインに沿ってビームスポットSb及び冷却スポットScが移動し、また冷却ノズル20がビームスポットSb後方の退避位置から冷却媒体を冷却スポットScに吐出し、加工ラインに沿ってスクライブラインが形成される。
具体的には、レーザ発振器12が駆動されると、レーザビームが発振される。レーザビームのエネルギ等はレーザコントローラ6によって制御される。レーザ発振器12から発振されたレーザビームは、2つのミラー13,14及び集光レンズ15を介してガルバノスキャナ3に入力される。ガルバノスキャナ3はガルバノスキャナコントローラ7によって制御されて、ガラス基板G上に所定範囲のビームスポットSbを形成する。ガラス基板G上では、照射されたビームスポットSbに対応した加熱領域が形成される。
一方で、冷却ノズル20からは、ビームスポットSbの終端部、すなわち加熱領域の移動方向の後方側の近傍位置に、冷却媒体が吹き付けられて、冷却スポットScが形成される。
また、クラックを形成する対象となるガラス基板G表面の加工ラインの端部位置には、図示しないカッターホィール等の機械的手段やYAGレーザ等の光学的手段により切れ目が形成されている。ガラス基板G表面に形成されたビームスポット(加熱領域)Sbでは、圧縮応力が発生し、冷却媒体が吹き付けられた冷却スポット(冷却領域)Scには、引張り応力が発生する。このようにして、ビームスポットSb部分の圧縮応力及びその後方側に形成される冷却スポットScの引張り応力が、ガラス基板G上の加工ライン上に形成され、さらにこれらの加熱領域及び冷却領域が、テーブルコントローラ5及びガルバノスキャナコントローラ7による制御によって、加工ライン上で順次移動する。これにより、ガラス基板Gの端部に予め形成された切れ目から垂直方向のクラックが連続して形成され、所望のスクライブラインが形成される。
[特徴]
(1) 冷却スポットScの位置は固定されており、従来装置のように冷却スポットScの位置を高精度に制御する必要がない。
本実施形態では、冷却ノズル20の角度位置が加工ラインの接線上に位置するように制御しているが、制御の遅延や冷却ノズル旋回機構21の動作のタイムラグ等によって冷却ノズル20の位置制御が遅れても、前述のように冷却スポット自体は固定された位置に形成されるので、スクライブラインの形成に悪影響を及ぼすことはない。
(2) ガルバノスキャナ3の第1ミラー16aと第2ミラー16bとを連動させてビームスポットSbを走査しているので、曲線を含む加工ラインであってもテーブルはX軸方向及びY軸方向に移動させるだけで良く、回転移動は不要である。このため、テーブル駆動機構が簡単になる。
(3) 冷却ノズル旋回機構21の旋回の中心軸を加工基準軸と一致させ、冷却スポットScが加工基準軸上の脆性材料基板表面に形成されるように冷却ノズル20を設けたので、冷却ノズル旋回機構21によって冷却ノズル20の位置をどのように変更しても、冷却スポットScは固定された位置に形成される。
[他の実施形態]
前記実施形態では、冷却ノズル20を退避させるために、冷却ノズル20の角度が加工ラインの接線に沿うようにしたが、冷却ノズル20の退避位置は、レーザビームに干渉しなければ良いのであって、前記実施形態に限定されない。
例えば、図5(a)に示すような加工ラインに沿ってスクライブラインを形成する場合は、加工位置(レーザビームの位置)に応じて冷却ノズル20を90°単位で退避させるように、4つの退避位置(図5(b)参照)を設定しておけば良い。具体的には、図5に示す例では、加工ラインは、加工開始点Sから加工が開始され、加工位置P1→P2→P3→P4→P5→P6→P7→P8→P1(加工終了点)の順に加工がなされる。
この場合は、図5(b)及び図6に示すように、加工位置S〜P3の場合は冷却ノズル20の角度位置を0°とし、加工位置P3〜P5の場合は冷却ノズル20の角度位置を90°とし、加工位置P5〜P7の場合は冷却ノズル20の角度位置を180°とし、加工位置P7〜P1の場合は冷却ノズル20の角度位置を270°としている。
このような加工位置と退避位置との位置関係を設定して冷却ノズル20を位置制御することにより、前記実施形態に比較して、より容易に冷却ノズル20の位置を制御することができる。
1 テーブル
2 レーザビーム形成機構
3 ガルバノスキャナ(ビームスポット形成機構)
4 冷却機構
5 テーブルコントローラ
7 ガルバノスキャナコントローラ
8 冷却ノズル回転用モータコントローラ
10 中央制御装置
16a,16b ミラー
17a,17b アクチュエータ
20 冷却ノズル
21 冷却ノズル旋回機構
22 加工ヘッド
Sb ビームスポット
Sc 冷却スポット

Claims (4)

  1. 脆性材料基板表面の加工ラインに沿ってレーザビームを照射し、加工ラインに沿ってクラックを形成するためのレーザスクライブ装置であって、
    脆性材料基板が載置されるテーブルと、
    前記テーブル上の脆性材料基板に照射するレーザビームを形成するレーザビーム形成機構と、
    前記レーザビームを受けて、前記脆性材料基板上に所定範囲のビームスポットを形成するビームスポット形成機構と、
    冷却ノズルから冷却媒体を吐出し、固定された位置に冷却スポットを形成するための冷却機構と、
    固定位置に形成される前記冷却スポットが常にビームスポットの終端部に位置するように、前記テーブルを移動制御するテーブル移動制御手段と、
    前記テーブルの移動に連動させて、ビームスポットが加工ラインに沿って走査するように前記ビームスポット形成機構を制御するビームスポット制御手段と、
    前記ビームスポット形成機構からのレーザビームと前記冷却ノズルとが干渉するのを避けるために、前記冷却ノズルを退避させるための冷却ノズル退避手段と、
    を備えたレーザスクライブ装置。
  2. 前記ビームスポット形成機構は、
    前記レーザビーム形成機構で形成されたレーザビームを前記テーブル面上のX軸方向に移動させるための第1ミラー機構と、
    前記レーザビーム形成機構で形成されたレーザビームを前記テーブル面上で前記X軸に直交するY軸方向に移動させるための第2ミラー機構と、
    を有する、請求項1に記載のレーザスクライブ装置。
  3. 前記冷却機構と前記ビームスポット形成機構とを含み、加工基準軸を有する加工ヘッドをさらに備え、
    前記冷却機構は前記冷却ノズルに加えて冷却ノズル旋回機構をさらに含み、
    前記冷却ノズルは前記加工基準軸の延長線上の脆性材料基板上に冷却スポットを形成するものであり、
    前記冷却ノズル旋回機構は前記加工基準軸を中心として前記冷却ノズルを回転移動させ、
    前記ビームスポット形成機構は前記加工基準軸を中心として脆性材料基板の所定の範囲にビームスポットを形成する、
    請求項2に記載のレーザスクライブ装置。
  4. 前記ビームスポット形成機構は、冷却スポットから加工ラインに沿った走査方向前方の一定区間をレーザビームが繰り返し照射するように前記第1ミラー機構及び前記第2ミラー機構を駆動制御する、請求項1から3のいずれかに記載のレーザスクライブ装置。
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