JP2010220885A - 医療用デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】生体組織がいかなる形態であっても生体組織を損傷あるいは押し潰すことなく生体組織を適切に把持でき、生体組織の接合をより確実に行うことができる、手技の容易化かつ確実化が図られた、使い勝手のよい、医療用デバイスを提供する。
【解決手段】生体組織M1,M2を重積状に整列させた状態で接合手段30により接合する医療用デバイスであって、カテーテル11内に設けられた本体ロッド12の先端部に、生体組織M1,M2との接触圧を検知する圧力センサーSを設けたことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、生体に生じた欠損を閉鎖する医療用デバイスの改良に関する。
最近、脳卒中や偏頭痛の心原性要因として卵円孔開存症(以下、PFO:Patent Foramen Ovale)が問題となっている。このPFOの治療デバイスは、器具を右心房から卵円孔を挿通し左心房に配置した後、卵円孔を閉鎖するように卵円孔弁を心房中隔に引き寄せて、卵円孔弁と心房中隔とを重積状に整列させ、電気エネルギを印加することにより卵円孔弁と心房中隔とを接合し、PFOを閉鎖するもので、例えば、下記特許文献1〜特許文献4に記載のものが提案されている。
特許文献1のデバイスは、一対のワイヤーにより卵円孔弁を平坦化すると共に、位置決めして心房中隔と重積状に整列させ、カテーテルから突出した針状部材を卵円孔弁と心房中隔を貫通して穿刺するものである。
特許文献2のデバイスは、サクションにより卵円孔弁を心房中隔に引き寄せて重積状に整列させた状態で、カテーテルから突出した針状の挿通部材を卵円孔弁と心房中隔を貫通して穿刺するものである。
特許文献3のデバイスは、一対のワイヤーにより卵円孔弁を平坦化すると共に、位置決めして心房中隔と重積状に整列させ、カテーテルから突出した針状部材を卵円孔弁と心房中隔を貫通して穿刺した後、この貫通孔に留め部材を配置し、卵円孔弁と心房中隔とを連結固定し、前記留め部材を留置するものである。
特許文献4のデバイスは、本件出願人のものであるが、卵円孔弁と心房中隔を一対の電極により挟持するとき、一方を針電極、他方を平板状電極としたもので、針電極を卵円孔弁に穿刺した後、他方の電極との間で卵円孔弁と心房中隔を挟持し、両電極から電気エネルギを印加することにより生体組織を確実に接合させるものである。このデバイスは、先天性の心房中隔欠損症(ASD)、PFO、心室中隔欠損症(VSD)、動脈管開存症(PDA)といった欠損を閉鎖する場合にも使用でき、汎用性の高いものであり、特に、体内に異物を留置せず、構成が簡単で、手技も容易となり、確実に卵円孔弁と心房中隔を接合できる。
WO2007/024514A1 WO2007/024519A1 WO2007/024615A1 WO2007/100067A1
このようなデバイスを用いてPFOの治療を行う場合、卵円孔弁と心房中隔からなる生体組織を適切に融着乃至接合させる重要な要素は、加熱温度、加熱時間及び生体組織の把持力であり、これらが適切に設定されてはじめてPFOを治癒させることができる。これら要素の内、加熱温度及び加熱時間は、比較的精度よく制御できるものの、生体組織の把持力(つまり、卵円孔弁を心房中隔に引き寄せて両者が接触している状態を維持する力)に関しては、適切か否かの判断が極めて困難である。
特に、卵円孔弁と心房中隔を重積状に整列させる手段は、極めて細いカテーテルの先端に設けられ、把持する範囲も限られており、卵円孔弁と心房中隔は人により極めて形状や大きさも異なっているので、両者の把持状態や把持力を適切に行うことは容易ではない。
例えば、従来のデバイスのように、カテーテルの先端に設けられている一対のワイヤーやサクション部材を用いて卵円孔弁と心房中隔を重積状に整列させ、この状態を保持して、針状の挿通部材を卵円孔弁に穿刺する場合には、予め心房中隔にカテーテルの先端を当てて、挿通部材の位置を確認した後に行うことになるが、心房中隔にカテーテルの先端が当っているか否かは、カテーテルを心房中隔に押し当てないと分からない。ところが、この押し当て力が大きいと心房中隔などに損傷を与えるおそれがある。
また、卵円孔弁と心房中隔を重積状に整列させたとしても、卵円孔弁や心房中隔は、表面が平滑なものではなく、その厚さも均一な状態ではないため、重積状態を保持する把持力が適切か否かの確認も容易ではない。特に、PFOでは、心房中隔の下端部分が卵円孔弁との間で隙間なく確実に閉塞されていることが好ましいが、卵円孔弁の長さが一定でないため、適切に把持されているか否かの判断は容易ではない。
さらに、熱エネルギを付与して卵円孔弁と心房中隔とを接合する場合においても、熱エネルギの付与により生体組織は熱収縮し、これにより生体組織の把持状態も変化することになり、把持力も低下し、場合によっては、生体組織とデバイスとの間に血流が流入し、血流の過熱により血栓が生じるおそれもある。万一血栓が生じると、これが脳へと流れ、脳梗塞を引き起こすおそれもある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、生体組織がいかなる形態であっても生体組織を損傷あるいは押し潰すことなく生体組織を適切に把持し、生体組織の接合をより確実に行うことができ、手技の容易化かつ確実化が図られ、しかも、手技中において生体組織の保護が確実な、使い勝手のよい、医療用デバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成する第1の発明に係る医療用デバイスは、生体組織を重積状に整列させた状態で接合手段により接合する医療用デバイスであって、カテーテル内に設けられた本体ロッドの先端部に、前記生体組織との接触圧を検知する圧力センサーを設けたことを特徴とする。
上記目的を達成する第2の発明に係る医療用デバイスは、本体ロッドの先端に設けられた整列手段により生体組織を重積状に整列させた状態で接合手段により接合する医療用デバイスであって、前記本体ロッドの先端部に前記生体組織との接触圧を緩衝する緩衝材を設けたことを特徴とする。
第1の発明は、本体ロッドの先端部に生体組織との接触圧を検知する圧力センサーを設けたので、生体組織の端部などが接触したことを検知でき、生体組織の所定位置まで前記本体ロッドの先端部が到達したことが分かり、また、生体組織が重積状に整列した場合もその接触圧により整列状態の良否が判別でき、さらに接合時には接合手段が所定の把持力となるまで整列あるいは接合時の把持をやり直すことができ、手技の容易化かつ確実化が図られた、使い勝手のよい、医療用デバイスとなる。
前記整列手段を収納し保持する支持具をカテーテルの先端部に設け、これに前記圧力センサーを設けると、圧力センサーの設置も容易で、最適な位置や状態に設置でき、操作性も向上し、しかも前記整列手段のユニット化が可能で、医療用デバイスの製造作業の面で有利となる。
前記整列手段を、生体組織を拡開し平坦化する拡張ワイヤーと、前記本体ロッド若しくは支持具に形成された受面部とから構成すれば、両生体組織を整列し易くなる。
前記整列手段を、前記本体ロッド若しくは支持具に形成された受面部と、負圧により前記生体組織の少なくとも一方を吸引し変位させるサクション部材とから構成すれば、薄い生体組織であっても両生体組織の整列が容易になる。
前記整列手段を、前記本体ロッド若しくは支持具に形成された受面部と、生体組織の一方を引き寄せる位置決めワイヤーと、から構成すれば、比較的簡単な構成で、生体組織の整列や保持ができる。
前記整列手段を、前記本体ロッド若しくは支持具に形成された受面部と、当該受面部の平坦部との間で前記生体組織の端部などを挟持するように開き角度が付与された挟持ワイヤー、から構成すれば、どのような形態の生体組織であっても前記受面部と挟持ワイヤーとの間で保持でき、両生体組織の整列が容易になる。
前記整列手段を、前記生体組織のいずれか一方に穿刺される穿刺部と、当該穿刺部と共働し前記両生体組織を挟持する挟持部材と、から構成すれば、前記穿刺部の穿刺により位置固定した状態で挟持部材との間で生体組織を挟持でき、どのような形態の生体組織であっても保持でき、両生体組織の整列が容易になるのみでなく、当該整列手段を接合手段としても使用でき、整列から接合という一連の操作がきわめて容易になる。
前記圧力センサーに、前記両生体組織と接する部位に緩衝材を設ければ、位置決め時などに前記生体組織を損傷せず、手技が容易でかつ安全なものとなる。
前記圧力センサーが、前記生体組織に対する押圧力が所定の閾値を越えると警告手段を作動させると、位置決め時などに前記生体組織を損傷せず、手技が容易でかつ安全なものとなる。
前記接合手段を、前記両生体組織を穿刺し挿通する挿通部材と、手元操作部の操作により放射状に拡開される網状部材と、から構成すれば、前記両生体組織を穿刺した状態で網状部材を開き、前記受面部との間で前記両生体組織を挟持でき、手技が容易になる。
前記接合手段が、挟持した前記両生体組織を接合させる前記両生体組織を接合させる熱エネルギを前記整列手段に付与する熱エネルギ付与手段であれば、両生体組織の接合を外部操作で容易に行うことができ、手技の容易なデバイスになる。
前記熱エネルギ付与手段が、前記両電極部材間の生体組織のインピーダンスにより電流を制御する高周波バイポーラ方式とすれば、人により相違する生体組織の状態に応じて容易に対応でき、安全性と手技の利便性が得られる。
前記接合手段を、挿通部材により形成された貫通孔に挿通され、両生体組織を貫通して挟持するクリップ手段とすれば、前記両生体組織の接合性が確実になる。
第2の発明は、本体ロッドの先端部に生体組織との接触圧を緩衝する緩衝材を設けたので、手技中に、生体組織の端部などと本体ロッドが接触しても、不必要に生体組織を加圧したり傷つけることを防止でき、生体組織の保護が確実な、安全性の高い、使い勝手のよい、医療用デバイスとなる。
第1の発明の第1実施形態に係るPFO閉鎖デバイスを示す全体概略図である。 同第1実施形態の要部斜視図である。 同第1実施形態の挿通部材を示す斜視図である。 同第1実施形態の整列手段の作動状態を示す斜視図である。 (A)は同実施形態の接合手段の一例を示す正面図、(B)は同接合手段の作動状態を示す正面図、(C)は(B)のC−C線に沿う矢視図である。 第1実施形態による生体組織の挟持状態を示す要部断面図である。 圧力センサーの変形例を示す要部断面図である。 本発明の第2実施形態に係るデバイスの要部斜視図である。 第2実施形態による生体組織の挟持状態を示す要部断面図である。 本発明の第3実施形態に係るデバイスの要部斜視図である。 本発明の第4実施形態に係るデバイスの要部断面図である。 同実施形態による生体組織の挟持状態を示す要部断面図である。 同実施形態の変形例を示す要部断面図である。 (A)及び(B)はクリップ手段の一例を示す正面図である。 同クリップ手段によるクリップ状態を示す要部断面図である。 第2の発明に係るPFO閉鎖デバイスを示す要部概略図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<第1実施形態>
第1の発明における第1実施形態の医療用デバイスは、PFO閉鎖デバイスである。図1に示すように、PFO閉鎖デバイスは、基端側に設けられた手元操作部10と、手元操作部10に基端が取り付けられたカテーテル11と、カテーテル11のルーメンL1内に設けられた長尺な本体ロッド12と、本体ロッド12の先端部分に設けられ、卵円孔弁M2及び心房中隔M1を重積状に整列させる整列手段20と、整列手段20により整列された卵円孔弁M2及び心房中隔M1を熱エネルギにより融着あるいは壊死し接合させる接合手段30と、を有している。なお、以下の説明において、デバイスの手元操作部側を「基端側」、整列手段20側を「先端側」と称す。また、図1中、「L」は左心房、「R」は右心房を示す。
さらに詳述する。整列手段20は、図2に示すように、本体ロッド12の先端部分に設けられた支持具21に収納保持されている。支持具21は、端部が丸み付けされた円柱体の先端部を削落することにより形成され、平坦な受面部22と直立壁23とを有し、背面側には軸線方向に伸延する溝部24が形成されている。
直立壁23には、比較的扁平なルーメンL2が開設され、ルーメンL2には、卵円孔Oを拡開するばね鋼などの弾性線材からなるY字状をした拡張ワイヤー26が常時は突出しないように収納されている。拡張ワイヤー26の基端側には、操作コード27が連結され、手元操作部10を操作することにより、図4に示すように、拡張ワイヤー26をルーメンL2から卵円孔Oに向って突出し、その弾性により卵円孔Oを引き伸ばし、デバイスを卵円孔Oの中心に調心し、卵円孔弁M2と心房中隔M1を相互に重積状になるように整列させるようになっている。
一方、受面部22は、整列された卵円孔弁M2と心房中隔M1が当接する部分として構成されており、ここには、受面部22の面に対し直交する貫通孔28が前述の溝部24と連通するように設けられている。
特に、本実施形態では、受面部22に、心房中隔M1の端面と当接する部位に圧力センサーSも設けられている。圧力センサーSは、カテーテル12の先端を心房中隔M1の端面に押し当てたとき、外部のモニターなどでその押圧力から後述の挿通部材31の位置の良否や、強い押圧力による心房中隔M1の損傷防止や、心房中隔M1を受面部22に引き寄せたときの卵円孔弁M2と心房中隔M1との密着状態の良否などを検知するものである。ただし、この押し当て力が大きいと心房中隔M1などに損傷を与えるおそれがあるので、心房中隔M1に対する押圧力が所定の閾値を越えると、例えば、モニターで表示したり、警報を発したりする警告手段(不図示)を作動させ、位置決め時における生体組織の損傷を防止している。
圧力センサーSは、受面部22における心房中隔M1の端面が当接する部位、つまり、受面部22の表面のみでなく、図7に示すように、心房中隔M1の縁部が当接する部位、つまり、受面部22の直立壁23に設けてもよい。このようにすれば、挿通部材31の位置の良否や、心房中隔M1の損傷防止に有効なものとなる。
また、圧力センサーSは、図7に示すように、圧力センサーSの表面の生体組織と接する部位に緩衝材Cを設けてもよい。緩衝材Cにより心房中隔M1の損傷をさらに確実に防止できる。 本実施形態の接合手段30は、図1,2に示すように、溝部24内に設けられた操作管33内に挿通された挿通部材31と、挿通部材31の先端部に設けられ、手元操作部10での操作により放射状に拡開され、受面部22との間で卵円孔弁M2と心房中隔M1を挟持する網状部材32(図5参照)と、受面部22と網状部材32との間に熱エネルギを付与する熱エネルギ付与手段50と、を有している。
挿通部材31は、図3に示すように、常時は中空の操作管33内に位置されている先端が尖った形状の穿刺部31aと、穿刺部31aに連設された中空の穿刺ロッド31bとから構成されている。操作管33は、先端が溝部24の頂部内面に形成される連結点35で回動可能に連結され、連結点35の近傍には変形可能な柔軟部36が設けられている。
挿通部材31は、常時は、図2に示すように、支持具21内に直状をした状態で収納されているが、手元操作部10において、操作管33を、図3の矢印方向に押圧すると、図4に示すように、操作管33が連結点35を中心に回動すると共に、柔軟部36が変形し、その先端は貫通孔28と同一軸線となる。したがって、この状態で穿刺ロッド31bを手元操作部10で押し出し操作すれば、貫通孔28から突出する。
網状部材32は、図5(A)に示すように、中空の穿刺ロッド31bの先端部近傍に一体に設けられ、拡開時の状態を示す図5(C)より明らかなように、細い形状記憶金属の線材により構成されている。つまり、手元操作部10で穿刺ロッド31bを押し出し操作し、網状部材32を支持具21の貫通孔28から穿刺部31aと共に突出させれば、網状部材32は、図5(B)(C)に示すように、自ら放射方向外方に拡開する。そして、この拡開状態から少し後退移動させれば、穿刺部31aが穿刺した心房中隔M1と卵円孔弁M2を受面部22との間で挟持することになる。
熱エネルギ付与手段50は、生体組織に電流を流すことにより生じるジュール熱により卵円孔弁M2と心房中隔M1を融着あるいは壊死し、相互に接合するものである。したがって、網状部材32と受面部22を電極として機能するものにより構成し、卵円孔弁M2と心房中隔M1を網状部材32と受面部22との間で挟持した状態で、網状部材32と受面部22との間に熱エネルギ付与手段50により電流を流すと、卵円孔弁M2及び心房中隔M1に熱エネルギを供給することができ、これにより両者を接合することができる。
熱エネルギ付与手段50としては、電極部材間の生体組織のインピーダンスにより電流を制御する高周波バイポーラ方式とすれば、人により相違する生体組織の状態に応じて容易に対応でき、安全性と手技の利便性が得られ、好ましい。
次に、本実施形態の作用を説明する。
まず、ガイドワイヤールーメンL3からガイドワイヤーを先行挿入し、PFOを通って左心房に向って伸延した後、本体ロッド12を押すと、ガイドワイヤーに沿うように本体ロッド12の先端部がカテーテル11から突出し、支持具21がPFOの右心房R側に位置される。
次に、操作コード27を操作して拡張ワイヤー26を支持具21から卵円孔Oに向って突出すると、卵円孔O内に入ったY字状の拡張ワイヤー26が開き、その弾性により卵円孔Oを引き伸ばし、また、この拡張ワイヤー26の卵円孔Oに対する開き固定により支持具21もPFOに対し略中央の位置に調心された状態で位置決めされる。
本実施形態では、支持具21の位置、つまりPFOに対する挿通部材31の位置の確認は、受面部22に設けられた圧力センサーSにより行う。カテーテル12の先端を心房中隔M1の端面に押し当てると、拡張ワイヤー26と受面部22との間の心房中隔M1が圧力センサーSに当接乃至押圧され、その押し当て力が外部のモニターなどで表示される。この押し当て力の値が所定の範囲内であれば、正常にカテーテル12の先端が心房中隔M1の端面に当接していることが分かる。この押し当て力の値が所定の閾値を越えると、心房中隔などに損傷を与えるおそれがあるので、心房中隔M1に対する押圧を停止する。
PFOに対する挿通部材31の位置が正常であれば、操作管33をカテーテル11内に押し込むように押圧する。この押圧により操作管33の先端は連結点35で回動し、柔軟部36が変形し、操作管33の先端が貫通孔28と同一軸線となる。手元操作部10で穿刺ロッド31bを操作し、貫通孔28から突出すると、図6に示すように、挿通部材31が卵円孔弁M2と心房中隔M1を貫通すると共に、網状部材32が自ら放射方向外方に拡開する。そして、穿刺ロッド31bを僅かに後退させるように牽引操作すると、網状部材32と受面部22との間で心房中隔M1と卵円孔弁M2を挟持し、心房中隔M1と卵円孔弁M2を密着させることができる。
本実施形態では、この牽引操作時に、心房中隔M1が圧力センサーSを押すことになるので、この時点でも挟持状態の心房中隔M1と卵円孔弁M2との間に適正な圧力が掛けられているか否かを検知できる。特に、PFOでは、心房中隔M1の下端部分が卵円孔弁M2との間で隙間なく確実に閉塞されていることが好ましいが、本実施形態では、圧力センサーSが直立壁23の直近位置に配置されているので、心房中隔M1の下端部分での圧着状態を検知することができる。
この挟持状態が適正であれば、熱エネルギ付与手段50を作動し、網状部材32と受面部22との間により電流を流すと、卵円孔弁M2及び心房中隔M1に熱エネルギが供給され、卵円孔弁M2と心房中隔M1を相互に融着させることができる。
<第2実施形態>
前述した実施形態では、整列手段20として拡張ワイヤー26を、卵円孔弁M2の引き寄せるときの接合手段30として網状部材32と穿刺ロッド31bをそれぞれ用いているが、本実施形態では、整列手段20として負圧により生体組織を吸引し変位させるサクション部材40を使用し、卵円孔弁M2を引き寄せる接合手段30として穿刺ロッド31bを使用している。
図8は第2実施形態に係るデバイスの要部斜視図であり、図9は同実施形態による生体組織の挟持状態を示す要部断面図であるが、図1〜7に示す部材と共通する部材には同一符号を付し、説明は省略する。
本実施形態のデバイスは、図8に示すように、本体ロッド12の先端部分に設けられた支持具21のルーメンL2に、整列手段20としてのサクション部材40が設けられている。サクション部材40も、基端側に連結された操作コード27の操作によりルーメンL2から出没自在に構成されているが、この基端部にはコンプレッサなどの吸引源(不図示)も連結され、負圧が導かれるようにしている。
一方、接合手段30としての位置決めワイヤー41は、中空の穿刺ロッド31b内を挿通して設けられ、先端が、卵円孔弁M2を引き寄せ易いように穿刺部31a近傍から放射方向に突出するように構成されている。位置決めワイヤー41を放射方向に突出する構成としては、例えば、穿刺ロッド31b内に形成されている位置決めワイヤー41をガイドする通路形状を、いわばL字状に形成する。位置決めワイヤー41の基端側は、操作管33及び穿刺ロッド31bと共に、手元操作部10まで伸延されている。
本実施形態の受面部22にも、心房中隔M1の端面若しくは縁部と当接する部位に圧力センサーSが設けられている。なお、本実施形態の接合手段30は、レーザーなどを照射することにより生体組織を融着乃至開始させるようにした熱エネルギ付与手段50Aである。第1実施形態のような電流を流すことにより生じるジュール熱により卵円孔弁M2と心房中隔M1を相互に融着あるいは壊死させて接合するものであってもよい。
本実施形態でも、まず、術者は、ガイドワイヤールーメンL3からガイドワイヤーを先行挿入し、PFOを通って左心房に向って伸延した後、本体ロッド12を押すことによりガイドワイヤーに沿うように本体ロッド12の先端部をカテーテル11から突出し、支持具21をPFOの右心房R側に位置させる。
次に、操作コード27を操作してサクション部材40を支持具21から卵円孔Oに向って突出すると、図9に示すように、負圧により卵円孔弁M2がサクション部材40に引き寄せられる。
本実施形態でも、カテーテル12の先端を心房中隔M1の端面に押し当てると、サクション部材40と受面部22との間の心房中隔M1が圧力センサーSに当接するかあるいは心房中隔M1により押圧されるので、支持具21の位置、つまりPFOに対する挿通部材31の位置の確認を、受面部22に設けられた圧力センサーSにより行うことができる。
PFOに対する挿通部材31の位置が正常であれば、操作管33を押圧し、挿通部材31を卵円孔弁M2と心房中隔M1に貫通する。この貫通後、位置決めワイヤー41を挿通部材31から突出し、牽引すると、図9に示すように、位置決めワイヤー41の先端が卵円孔弁M2の引き寄せ、心房中隔M1と卵円孔弁M2を密着させることができる。
この牽引時にも心房中隔M1が圧力センサーSを押すことになるので、圧力センサーSと生体組織との接触圧により心房中隔M1と卵円孔弁M2との間に適正な圧力が掛けられているか否か、つまり適正な挟持状態となっているか否かを検知できる。
挟持状態が適正であれば、熱エネルギ付与手段50Aを作動し、レーザー光を照射すると、卵円孔弁M2及び心房中隔M1に熱エネルギが供給され、卵円孔弁M2と心房中隔M1を融着乃至壊死させ、両者を接合させることができる。
<第3実施形態>
本実施形態は、整列手段20を、支持具21の直立壁23より受面部22に向って出没自在に設けられ、受面部22との間で心房中隔M1の端部若しくは縁部を挟持するように開き角度θが付与された挟持ワイヤー42により構成したものである。つまり、第2実施形態のサクション部材40を挟持ワイヤー42としたものである。
図10は第3実施形態に係るデバイスの要部斜視図であり、図1〜9に示す部材と共通する部材には同一符号を付し、説明は省略する。
本実施形態のデバイスは、図10に示すように、本体ロッド12の先端部分に設けられた支持具21のルーメンL2に、整列手段20としての挟持ワイヤー42を出没自在に設けている。挟持ワイヤー42は、前述の操作コード27と一体化され、牽引あるいは押し出し操作によりルーメンL2から出没自在に構成されている。
本実施形態の受面部22にも、心房中隔M1の端面若しくは縁部と当接する部位に圧力センサーSを設けてもよいが、開き角度θが付与された挟持ワイヤー42と受面部22との間で心房中隔M1を挟持することになるため、圧力センサーSは、図10に示すように、直立壁23に設けることが好ましい。勿論、受面部22と直立壁23の両方に圧力センサーSを設けてもよいことはいうまでもない。なお、本実施形態の接合手段30も、レーザーなどを照射することにより生体組織を融着乃至開始させるようにした熱エネルギ付与手段50Aを使用することが好ましい。
本実施形態も、ガイドワイヤーを先行挿入した後、本体ロッド12の先端部がカテーテル11から突出し、支持具21をPFOの右心房R側に位置させる。
次に、操作コード27を操作して挟持ワイヤー42を支持具21から卵円孔Oに向って突出すると、図10に示すように、心房中隔M1の端面を受面部22と開き角度θが付与された挟持ワイヤー42との間で挟持する。開き角θは、特に限定されるものではないが、30度程度が好ましい。
本実施形態も、カテーテル12の先端を心房中隔M1の端面に押し当てると、心房中隔M1が圧力センサーSに当接乃至押圧されるので、支持具21の位置の確認を圧力センサーSにより行うことができる。PFOに対する挿通部材31の位置が正常であれば、操作管33を押圧し、挿通部材31を卵円孔弁M2と心房中隔M1に貫通する。この貫通後、位置決めワイヤー41を挿通部材31から突出し、牽引すると、図10に示すように、位置決めワイヤー41の先端が卵円孔弁M2を引き寄せ、心房中隔M1と卵円孔弁M2を密着させることができる。
この密着時にも心房中隔M1が圧力センサーSを押すことになるので、圧力センサーSと生体組織との接触圧により心房中隔M1と卵円孔弁M2との間に適正な圧力が掛かっているか否か、つまり適正な挟持状態となっているか否かを検知できる。なお、この場合の圧力センサーSの位置としては、受面部22とする方がより正確に挟持状態を検知できる。
挟持状態が適正であれば、熱エネルギ付与手段50Aを作動し、レーザー光を照射すると、卵円孔弁M2及び心房中隔M1に熱エネルギが供給され、卵円孔弁M2と心房中隔M1を融着乃至壊死させ、両者を接合させることができる。なお、第1実施形態のような電流を流すことにより生じるジュール熱により卵円孔弁M2と心房中隔M1を相互に融着あるいは壊死させて接合するものであってもよい。
<第4実施形態>
本実施形態は、整列手段20として、卵円孔弁M2に穿刺する穿刺部材45と、心房中隔M1に当接し、穿刺部材45と共働して卵円孔弁M2と心房中隔M1の両者を挟持する挟持部材44と、から構成したものであり、また、この整列手段20は、前述の接合手段を兼用したものとなっている。穿刺部材45と挟持部材44との間に電流を流し、これにより生じるジュール熱で卵円孔弁M2と心房中隔M1を相互に融着あるいは壊死させて接合する熱エネルギ付与手段50が使用されている。
図11は第4実施形態に係るデバイスの要部斜視図、図12は同実施形態による生体組織の挟持状態を示す要部断面図であり、図1〜9に示す部材と共通する部材には同一符号を付し、説明は省略する。
本実施形態の整列手段20は、図11に示すように、心房中隔M1の一側面に直接接触する挟持部材44と、卵円孔弁M2に穿刺する穿刺部材45とから構成されている。挟持部材44と穿刺部材45は、いずれも電極部材として機能するものであり、基部が中空の本体ロッド12の先端に接合された支持具21に保持され、支持具21から突出されると、相互に対向する位置を取るように位置規制されて収納されている。
挟持部材44は、全体的に扁平な板状で所定の幅Wを有する平板部47と、基端部に接続された一対の線材部48とから構成され、支持具21のルーメンL4,L5によりその平面位置が規制されており、また、U字状に形成された線材部48の基端側に1本の操作コード27aが接続され、操作コード27aを軸方向に進退させることにより支持具21から突出したり、穿刺部材45側に向って近接するように変位する。
線材部48は、折曲部48aと直状部48bを有し、直状部48bが支持具21のルーメンL4,L5に進退可能に挿通されているので、操作コード27aを牽引操作すれば、折曲部48aが支持具21のルーメンL4,L5の入口部分に入り込むとき、挟持部材44を穿刺部材45に対し、平面位置が規制された状態で近接離間するように変位させることができ、細い本体ロッド12の先端部であっても生体組織の挟持を容易にかつ円滑に行うことができる。
挟持部材44は、平板部1aの材質としては、SUS材であってもよいが、電極としての機能を果たし、生体に悪影響を及ぼさないもの、例えば、金、銀、白金、タングステン、パラジウムまたはこれらを含む合金や、Ni-Ti合金、チタン合金等を使用することが好ましい。
穿刺部材45は、支持具21に形成されたルーメンL6,L7によりその平面位置が規制された状態で進退可能に保持されており、また、U字状に形成された基端側に接続されている操作コード27bを操作することにより先端部が支持具21より出没し得るようになっている。
穿刺部材45は、軸直角断面が円形の、先端が鋭利に尖った極めて細い2本の針部材が相互に離間し、かつ、突出されると先端が拡開するように弾性が付与されている。このような穿刺部材45により卵円孔弁M2を穿刺すれば、様々な形態の卵円孔弁M2や心房中隔M1であっても、穿刺部材45を卵円孔弁M2に位置決めすることができ、卵円孔弁M2と心房中隔M1の挟持操作が容易になる。なお、先端が拡開するよう構成すれば、広範囲の卵円孔弁M2を融着させることができることになり、手技の容易化、迅速化、確実化に寄与する。
穿刺部材45は、針部材として機能するものであればどのようなものであってもよく、中実の針部材のみでなく、中空の円環状のものであってもよい。針部材の外径としては、0.1mm〜2mmのものが好ましい。材質としては、SUSが使用されるが、生体に悪影響を及ぼさないもの、例えば、金、銀、白金、タングステン、パラジウム、チタンまたはこれらを含む合金、Ni−Ti合金等を使用することもできる。本実施形態では、2本の針部材を使用しているが、さらに多数であってもよい。
挟持部材44や穿刺部材45を本体ロッド12から出没させる操作コード27a、27bとしては、細い線状の部材であり、ルーメンL1内で進退可能で、電気導通性があれば、どのようなものであってもよい。例えば、ステンレス、Ni-Ti、チタンなどのワイヤーを使用することが好ましい。
各操作コード27a、27bは、本体ロッド12内を挿通し、手元操作部10及び熱エネルギ付与手段50と電気的に接続されている。
本実施形態では、挟持部材44や穿刺部材45は当初支持具21と共にカテーテル11のルーメンL1内に収容した状態とする。そして、術者は、ガイドワイヤールーメンL3からガイドワイヤーを先行挿入し、PFOを通って左心房に向って伸延した後、本体ロッド12を押すことによりガイドワイヤーに沿うように本体ロッド12の先端部をカテーテル11から突出し、支持具21をPFOの右心房R側に位置させる。
本実施形態も、支持具21を心房中隔M1の端面に押し当てると、受面部22の圧力センサーSに心房中隔M1が当接乃至押圧されるので、支持具21の位置、つまりPFOに対する支持具21の位置の確認ができる。
PFOに対する支持具21の位置が正常であれば、操作コード27bを操作して穿刺部材45を支持具21から突出し、この状態で本体ロッド12を卵円孔Oに向って前進させ、穿刺部材45を卵円孔弁M2に穿刺する。この穿刺により穿刺部材45は卵円孔弁M2に位置決めされることになる。
穿刺後、操作コード27aを操作して挟持部材44を支持具21から突出させる。この突出により挟持部材44は、穿刺部材45と対向した位置となる。次に、操作コード27aを牽引操作すると、挟持部材44は、折曲部48aが支持具21のルーメンL4,L5の入口部分に入り込むとき、穿刺部材45に近接するように変位し、穿刺部材45が穿刺している卵円孔弁M2に向かって心房中隔M1の一部を伴って近接し、図12に示すように、卵円孔弁M2と心房中隔M1とを挟持し密着させることができる。
本実施形態も、この挟持時に、心房中隔M1が圧力センサーSを押すことになるので、挟持状態の心房中隔M1と卵円孔弁M2との間に適正な圧力が掛けられているか否かを検知できる。
この挟持状態が適正であれば、熱エネルギ付与手段50を作動し、挟持部材44と穿刺部材45との間に電流を流すと、卵円孔弁M2及び心房中隔M1に熱エネルギが供給され、所定の融着温度を維持しつつ加熱を継続すると、心房中隔M1と卵円孔弁M2の組織が溶融し、コラーゲンやエラスチンなどの接着因子により相互に融着される。
なお、電気エネルギは、制御部により出力を低く制御し、血栓の付着が生じにくくしているので、挟持部材44と穿刺部材45の一部が血液中に露出していても、挟持部材44や穿刺部材45に血栓の付着を防止できる。ただし、挟持部材44や穿刺部材45の血液露出面に熱伝導を抑えるコーティングをすれば、血栓の付着は一層確実に防止されることになり、好ましい。
融着が完了すると、電気エネルギの供給を停止し、穿刺部材45などを支持具21内に収容する。そして、ガイディングカテーテル11と手元操作部10との連結を解き、手元操作部10を外し、ガイディングカテーテル11をガイドとして本体ロッド12を引き出す。この後、ガイディングカテーテル11を生体から抜去すると、手技は完了する。なお、手技の完了後、穿刺部材45の抜去により卵円孔弁M2には極めて小さな穴が残るが、後に治癒され、血栓の発生などの悪影響が生じることはない。
本実施形態は、圧力センサーSを支持具21に設けたものであるが、これのみでなく、図13に示すように、平板部47の一部に圧力センサーSを設けてもよい。圧力センサーSは、安全のため、平板部47内に埋設し、表面が同一面となるようにすることが好ましい。なお、図中47aは断熱材である。
このように平板部47に圧力センサーSを設けると、挟持部材44と穿刺部材45とにより卵円孔弁M2と心房中隔M1とを密着させた状態が確認できるのみでなく、平板部47と穿刺部材45とにより生体組織に加えられる把持力も検知することができる。特に、卵円孔弁M2と心房中隔M1とを融着させるときは、安定した把持力で生体組織を挟持し、卵円孔弁と心房中隔とも密着状態を維持する必要がある。本変形例では、このような把持力を、平板部47に圧力センサーSを設けたことにより直接的に検知することができることから、融着の確実性、安全性などがより高められることになる。
上述した実施形態では、接合手段30は、電気的あるいは光学的な熱エネルギ付与手段50であるが、本発明では、これのみでなく機械的な手段、例えば、図14(A)(B)に示すようなクリップ手段51a,51bを用いてもよい。
これらクリップ手段51(51a,51bの総称)は、血栓が付着しないものであれば、形状記憶金属など種々のものを使用することができる。
クリップ手段51による接合は、例えば、図6に示すような挿通部材31内に操作ロッド(図示せず)を設け、操作ロッドの進退により挿通部材31の先端から押し出されるように構成し、挿通部材31が開設した卵円孔弁M2と心房中隔M1の下孔に押し出すようにすればよい。この押し出しによりクリップ手段51は、図15に示すように、卵円孔弁M2と心房中隔M1を密着させるように係合し、卵円孔Oを閉塞することになる。
第2の発明の実施形態を説明するが、第1の発明と共通する部分は省略し、要部のみについて述べる。
図16は、第2の発明に係るPFO閉鎖デバイスを示す要部概略図である。図16に示すように、本発明に係る医療デバイスは、本体ロッド12の先端部に、生体組織との接触圧を緩衝する緩衝材Cを設けたものである。緩衝材Cを設ける位置としては、前述した医療デバイスの整列手段20や接合手段30などの機能を邪魔しない部分であれば、どのような位置であってもよいが、本実施形態では、本体ロッド12の先端部に設けられた支持具21において、受面部22と直立壁23が生体組織と接触する部分としている。勿論、このような位置のみでなく、受面部22のみあるいは直立壁23のみであってもよく、さらに、図中一点鎖線で示すように、緩衝材Cが支持具21全体を覆うようにしてもよい。
このようにすれば、生体組織の端部などと本体ロッド12が接触したとき、不必要に生体組織を加圧したり傷つけることを防止することができ、生体組織の保護が確実な、極めて安全性の高い、使い勝手のよい、医療用デバイスとなる。
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、前述の実施形態では、PFOの閉鎖であるため、心房中隔M1と卵円孔弁M2の組織を熱融着するものであるが、本発明は、これのみに限定されるものではなく、左心耳閉鎖デバイス(Left Atrial Appendage)といった通路状の欠損を閉鎖する場合や、あるいは所定の部位の生体組織Mを熱的に壊死させる場合にも使用可能である。
本発明は、生体組織の欠損部を、簡単かつ安全に閉鎖可能なデバイスとして利用できる。
10…手元操作部、
11…カテーテル、
12…本体ロッド、
20…整列手段、
21…支持具、
22…受面部、
26…拡張ワイヤー、
30…接合手段、
31…挿通部材、
32…網状部材、
40…サクション部材、
41…位置決めワイヤー、
42…挟持ワイヤー、
44…挟持部材、
45…穿刺部、
50,50A…熱エネルギ付与手段、
51…クリップ手段、
C…緩衝材、
M1…心房中隔、
M2…卵円孔弁、
S…圧力センサー。

Claims (13)

  1. カテーテル内に軸線方向に進退可能に設けられた本体ロッドと、
    当該本体ロッドの先端に設けられ、第1生体組織と第2生体組織を重積状に整列させる整列手段と、
    前記カテーテルの基端部に設けられ前記整列手段を操作する手元操作部と、
    前記整列された両生体組織相互を接合させる接合手段と、
    を有する医療用デバイスであって、
    前記本体ロッドの先端部に前記生体組織との接触圧を検知する圧力センサーを設けたことを特徴とする医療用デバイス。
  2. 前記本体ロッドは、先端部に前記整列手段を収納し保持する支持具を有し、当該支持具における、前記整列手段が整列させる前記生体組織のいずれか一方の端部若しくは縁部と接する部位に前記圧力センサーを設けたことを特徴とする請求項1に記載の医療用デバイス。
  3. 前記整列手段は、前記生体組織の少なくとも一方を拡開する拡張ワイヤーと、前記本体ロッド若しくは前記支持具に形成された受面部と、から構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の医療用デバイス。
  4. 前記整列手段は、前記本体ロッド若しくは前記支持具に形成された受面部と、当該本体ロッド若しくは前記支持具に設けられ、負圧により前記生体組織の少なくとも一方を吸引し変位させるサクション部材と、から構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の医療用デバイス。
  5. 前記整列手段は、前記本体ロッド若しくは前記支持具に形成された受面部と、当該本体ロッド若しくは前記支持具に出没自在に設けられ、前記生体組織の一方を引き寄せる位置決めワイヤーと、から構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の医療用デバイス。
  6. 前記整列手段は、前記本体ロッド若しくは前記支持具に形成された受面部と、当該本体ロッド若しくは前記支持具より前記受面部に向って出没自在に設けられ、当該受面部の平坦部との間で前記生体組織のいずれか一方の端部若しくは縁部を挟持するように開き角度が付与された挟持ワイヤーと、から構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の医療用デバイス。
  7. 前記整列手段及び前記接合手段は、前記生体組織のいずれか一方に穿刺される穿刺部材と、前記生体組織のいずれか他方に当接し、前記穿刺部材と共働して前記両生体組織を挟持する挟持部材と、から構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の医療用デバイス。
  8. 前記圧力センサーは、前記生体組織と接する部位に緩衝材を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の医療用デバイス。
  9. 前記圧力センサーは、前記生体組織との接触圧が所定の閾値を越えると警告手段を作動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の医療用デバイス。
  10. 前記接合手段は、前記整列手段により重積状に整列された前記両生体組織を穿刺し挿通する挿通部材と、当該挿通部材に設けられ前記手元操作部の操作により放射状に拡開され、前記受面部との間で前記両生体組織を挟持する網状部材と、を有する請求項3〜6のいずれかに記載の医療用デバイス。
  11. 前記接合手段は、挟持した前記両生体組織を接合させる熱エネルギを付与する熱エネルギ付与手段を有する請求項3〜7又は10のいずれかに記載の医療用デバイス。
  12. 前記熱エネルギ付与手段は、挟持した前記両生体組織のインピーダンスにより電流を制御するバイポーラ方式である請求項11に記載の医療用デバイス。
  13. 前記接合手段は、前記整列手段により重積状に整列された前記両生体組織を穿刺し挿通する挿通部材と、当該挿通部材により形成された貫通孔に挿通され、前記両生体組織を挟持するクリップ手段と、から構成したことを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の医療用デバイス。
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