JP2010219490A - 窒化ガリウム系半導体膜を成長する方法、窒化ガリウム系半導体電子デバイスを作製する方法、エピタキシャル基板、及び窒化ガリウム系半導体電子デバイス - Google Patents

窒化ガリウム系半導体膜を成長する方法、窒化ガリウム系半導体電子デバイスを作製する方法、エピタキシャル基板、及び窒化ガリウム系半導体電子デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】良好な表面モフォロジ及び良好なキャリア濃度を提供できる、窒化ガリウム系半導体膜を含むエピタキシャル基板を提供する。
【解決手段】GaNウエハの主面は、エリア(b)〜エリア(e)を含む。エリア(b)は、オフ角ゼロの付近における六角錐状のモフォロジを示す。エリア(c)は、<1−100>方向に0.2度以上1.0度以下及び<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下のオフ角の範囲における、非常に平坦な表面モフォロジを示す。エリア(d)は、合成オフ角1.0度以下であってエリア(b)及びエリア(c)に挟まれたエリアにおける、線状の表面モフォロジを示す。エリア(e)は、合成オフ角1.0度を超えるエリアにおける点状の表面モフォロジを示す。
【選択図】図8

Description

本発明は、窒化ガリウム系半導体膜を成長する方法、窒化ガリウム系半導体電子デバイスを作製する方法、エピタキシャル基板、及び窒化ガリウム系半導体電子デバイスに関する。
特許文献1には、III族窒化物系電子デバイスが記載されている。このIII族窒化物系電子デバイスのドリフト層は基板主面上に設けられる。また、ドリフト層は、1×1017cm−3未満のシリコン濃度を有するn型III族窒化物系半導体からなる。このシリコンはドナーとして作用する。合成オフ角は基板主面の全体にわたって0.15度以上である。ドリフト層内における炭素濃度は3×1016cm−3以下である。
特開2007−299793号公報
発明者らの知見によれば、III族窒化物半導体デバイスのデバイス特性は、III族窒化物半導体膜の結晶品質だけでなく、このIII族窒化物半導体膜の下地の面方位にも敏感である。
発明者らの試みによれば、下地の半導体面のオフ角がゼロに非常に近く小さいとき、エピタキシャル層の成長においてステップフロー成長が生じにくくなる。また、エピタキシャル層に取り込まれる炭素不純物が増える。炭素不純物の増加により、エピタキシャル層ではキャリア補償が生じる。これらは、結果としてデバイス特性を劣化させる。一方、下地の半導体面の面方位がc軸から数度の角度で大きく傾けているとき、下地結晶の面方位がc面から大きく外れる。これ故に、エピタキシャル層の成長において、微視的にはいくつかの面方位で結晶が成長する。この結果、表面モフォロジが荒れる。
結晶成長における上記の現象は、III族窒化物半導体デバイスにおいて、逆方向の電界分布の不均一を引き起こし,局所的な炭素不純物の取り込み量に不均一を引き起こし、また炭素不純物に起因するキャリア濃度の不均一を引き起こす。これらの現象を総合的に解決してデバイス特性の向上を可能にするが望まれている。
本発明は、上記の事情を鑑みて為されたものであり、良好な表面モフォロジ及び所望のキャリア濃度を提供できる、窒化ガリウム系半導体膜を成長する方法を提供することを目的とする。また、本発明は、この窒化ガリウム系半導体膜を含む、窒化ガリウム系半導体電子デバイスを作製する方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、上記の窒化ガリウム系半導体膜を含むエピタキシャル基板を提供することを目的とする。さらにまた、本発明は、上記の窒化ガリウム系半導体膜を用いる窒化ガリウム系半導体電子デバイスを提供することを目的とする。
本発明の一側面は、窒化ガリウム系半導体膜を成長する方法である。この方法は、(a)六方晶系窒化ガリウムからなる主面を有する基板を準備する工程と、(b)前記基板の前記主面上に、キャリア濃度1×1017cm−3以下の窒化ガリウム系半導体膜をエピタキシャルに成長する工程とを備える。前記基板の前記主面のオフ角は、前記主面の全体にわたって、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100>方向に0.3度以上1.0度以下、及び<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下であり、前記オフ角は、前記基板の前記主面の法線と該六方晶系窒化ガリウムのc軸との成す角により規定される。
本発明の別の側面は、窒化ガリウム系半導体電子デバイスを作製する方法である。この方法は、(a)六方晶系窒化ガリウムからなる主面を有する基板を準備する工程と、(b)前記基板の前記主面上に、キャリア濃度1×1017cm−3以下の窒化ガリウム系半導体膜を含むエピタキシャル半導体領域を成長する工程と、(c)前記エピタキシャル半導体領域上に電極を形成する工程とを備える。前記基板の前記主面のオフ角は、前記主面の全体にわたって、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100>方向に0.3度以上1.0度以下、及び<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下であり、前記オフ角は、前記基板の前記主面の法線と該六方晶系窒化ガリウムのc軸との成す角により規定される。
本発明のまた別の側面は、窒化ガリウム系半導体電子デバイスのためのエピタキシャル基板である。このエピタキシャル基板は、(a)六方晶系窒化ガリウムからなる主面を有する基板と、(b)前記基板の前記主面上に設けられ、キャリア濃度1×1017cm−3以下の窒化ガリウム系半導体膜とを備える。前記基板の前記主面のオフ角は、前記主面の全体にわたって、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100>方向に0.3度以上1.0度以下、及び<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下であり、前記オフ角は、前記基板の前記主面の法線と該六方晶系窒化ガリウムのc軸との成す角により規定される。
本発明の更なる別の側面は、窒化ガリウム系半導体電子デバイスである。窒化ガリウム系半導体電子デバイスは、(a)六方晶系窒化ガリウムからなる主面を有する支持基体と、(b)前記基板の前記主面上に設けられ、キャリア濃度1×1017cm−3以下の窒化ガリウム系半導体膜とを備える。前記支持基体の前記主面のオフ角は、前記主面の全体にわたって、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100>方向に0.3度以上1.0度以下、<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下であり、前記オフ角は、前記支持基体の前記主面の法線と該六方晶系窒化ガリウムのc軸との成す角により規定される。
この発明によれば、窒化ガリウム系半導体膜を基板上にエピタキシャル成長するとき、<1−100>方向において基板のオフ角が0.3度未満に小さいとき、炭素不純物が窒化ガリウム系半導体膜に多く取り込まれる。これ故に、デバイス特性が劣化する。また、<1−100>方向において基板のオフ角が1.0度より大きいと共に<1−210>方向において基板のオフ角が−0.3度未満及び+0.3度より大きいとき、窒化ガリウム系半導体膜の表面モフォロジが荒れる。これは、窒化ガリウム系半導体膜の表面における平坦性が失われ、デバイス特性が劣化する。
本発明の別の側面は、窒化ガリウム系半導体電子デバイスを作製する方法である。この方法は、(a)六方晶系窒化ガリウムからなる主面を有する基板を準備する工程と、(b)前記基板の前記主面上に、キャリア濃度1×1017cm−3以下の窒化ガリウム系半導体膜を含むエピタキシャル半導体領域を成長する工程と、(c)前記エピタキシャル半導体領域上に電極を形成する工程とを備える。前記基板の前記主面は第1及び第2のエリアを有し、前記エピタキシャル半導体領域は、前記基板の前記主面の前記第1及び第2のエリア上に設けられた第1及び第2の部分を含み、前記電極は前記第1の部分の表面上に形成され、前記基板の前記主面の前記第1のエリアにおけるオフ角が、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100>方向に0.3度以上1.0度以下、<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下であり、前記オフ角は、前記基板の前記主面の法線と該六方晶系窒化ガリウムのc軸との成す角により規定される。
この発明によれば、窒化ガリウム系半導体膜を基板上にエピタキシャル成長するとき、<1−100>方向において基板のオフ角が0.3度未満に小さいとき、炭素不純物が窒化ガリウム系半導体膜に多く取り込まれる。これ故に、デバイス特性が劣化する。また、<1−100>方向において基板のオフ角が1.0度より大きいと共に<1−210>方向において基板のオフ角が−0.3度未満及び+0.3度より大きいとき、窒化ガリウム系半導体膜の表面モフォロジが荒れる。これは、窒化ガリウム系半導体膜の表面における平坦性が失われ、デバイス特性が劣化する。窒化ガリウム系半導体電子デバイスのための電極が第1の部分の表面上に形成されるので、基板表面のオフ角の分布に起因するデバイス特性劣化を避けることができる。
また、本発明の別の側面は、窒化ガリウム系半導体電子デバイスを作製する方法である。この方法は、(a)六方晶系窒化ガリウムからなる主面を有する基板を準備する工程と、(b)前記基板の前記主面上に、キャリア濃度1×1017cm−3以下の窒化ガリウム系半導体膜を含むエピタキシャル半導体領域を成長する工程と、(c)前記エピタキシャル半導体領域上に電極を形成する工程とを備える。少なくとも電極の範囲の前記支持基体の前記主面のオフ角が、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100>方向に0.3度以上1.0度以下、<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下であり、前記オフ角は、前記基板の前記主面の法線と該六方晶系窒化ガリウムのc軸との成す角により規定される。
電極はエピタキシャル半導体領域の一部分上に形成される。エピタキシャル半導体領域の該一部分は、基板主面の一部分上に成長される。基板主面の該一部分おけるオフ角が上記のオフ角の範囲であるので、基板表面のオフ角の分布に起因するデバイス特性劣化を避けることができる。
本発明の更なる別の側面は、窒化ガリウム系半導体電子デバイスである。窒化ガリウム系半導体電子デバイスは、(a)六方晶系窒化ガリウムからなる主面を有する支持基体と、(b)前記基板の前記主面上に設けられ、キャリア濃度1×1017cm−3以下の窒化ガリウム系半導体膜とを備える。前記支持基体の前記主面は、第1のエリアと該第1のエリアを囲む第2のエリアとを有し、前記エピタキシャル半導体領域は、前記支持基体の前記主面の前記第1及び第2のエリア上に設けられた第1及び第2の部分を含み、前記支持基体の前記主面の前記第1のエリアにおけるオフ角が、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100> 方向に0.3度以上1.0度以下、<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下であり、前記オフ角は、前記支持基体の前記主面の法線と該六方晶系窒化ガリウムのc軸との成す角により規定される。
この発明によれば、窒化ガリウム系半導体膜を支持基体上にエピタキシャル成長するとき、<1−100>方向において支持基体のオフ角が0.3度未満に小さいとき、炭素不純物が窒化ガリウム系半導体膜に多く取り込まれる。これ故に、デバイス特性が劣化する。また、<1−100>方向において支持基体のオフ角が1.0度より大きいと共に<1−210>方向において支持基体のオフ角が−0.3度未満及び+0.3度より大きいとき、窒化ガリウム系半導体膜の表面モフォロジが荒れる。これは、窒化ガリウム系半導体膜の表面における平坦性が失われ、デバイス特性が劣化する。窒化ガリウム系半導体電子デバイスのための電極からの電流の主要な経路となるエピタキシャル半導体領域が、支持基体の第1エリア上に設けられる。これ故に、支持基体表面のオフ角の分布に起因するデバイス特性劣化を避けることができる。
本発明の更なる別の側面は、窒化ガリウム系半導体電子デバイスである。窒化ガリウム系半導体電子デバイスは、(a)六方晶系窒化ガリウムからなる主面を有する支持基体と、(b)前記基板の前記主面上に設けられ、キャリア濃度1×1017cm−3以下の窒化ガリウム系半導体膜とを備える。少なくとも半導体電子デバイス構造の範囲の前記支持基体の前記主面のオフ角が、該六方晶系窒化ガリウムの<1 −100> 方向に0. 3度以上1.0 度以下、<1 −210 >方向に− 0. 3度以上+0 .3度以下であり、前記オフ角は、前記支持基体の前記主面の法線と該六方晶系窒化ガリウムのc軸との成す角により規定される。
この発明によれば、窒化ガリウム系半導体膜を支持基体上にエピタキシャル成長するとき、<1−100>方向において支持基体のオフ角が0.3度未満に小さいとき、炭素不純物が窒化ガリウム系半導体膜に多く取り込まれる。これ故に、デバイス特性が劣化する。また、<1−100>方向において支持基体のオフ角が1.0度より大きいと共に<1−210>方向において支持基体のオフ角が−0.3度未満及び+0.3度より大きいとき、窒化ガリウム系半導体膜の表面モフォロジが荒れる。これは、窒化ガリウム系半導体膜の表面における平坦性が失われ、デバイス特性が劣化する。窒化ガリウム系半導体電子デバイスのための電極からの電流の経路となる半導体電子デバイス構造のエピタキシャル半導体領域が、所望範囲のオフ角を有するエリア上に形成される。これ故に、支持基体表面のオフ角の分布に起因するデバイス特性劣化を避けることができる。
本発明では、前記窒化ガリウム系半導体膜の成長における(窒素原料の供給モル量)/(III族原料の供給モル量)は1250以上であることができる。前記窒化ガリウム系半導体膜の成長における成長温度は摂氏1050度以上であることができる。この方法によれば、原料過飽和度の高い成長条件を用いて、低キャリア濃度及び低炭素濃度のIII族窒化物半導体膜を成長できる。
また、(窒素原料の供給モル量)/(III族原料の供給モル量)は10000以下であることができる。前記窒化ガリウム系半導体膜の成長における成長温度は摂氏1100度以下であることができる。
本発明に係る方法では、前記III族窒化物半導体膜の成長における成長圧力は200Torr以上であることができる。この方法は、III族窒化物半導体膜の炭素濃度を低くするために有用である。また、前記III族窒化物半導体膜の成長における成長圧力は300Torr以下であることができる。
本発明に係る方法では、前記窒化ガリウム系半導体膜の成長は、有機金属原料及び窒素原料を含みn型ドーパントガスを含まない原料ガスを用いて行われることができる。この方法によれば、いわゆるアンドープの窒化ガリウム系半導体膜を提供できる。
本発明では、前記窒化ガリウム系半導体膜はキャリア濃度1×1016cm−3以下であることができる。本発明によれば、パワーデバイスのために有用な窒化ガリウム系半導体膜が提供される。
本発明では、前記窒化ガリウム系半導体膜の厚さは3マイクロメートル以上であることができる。この発明によれば、高耐圧のために有用な窒化ガリウム系半導体膜が提供される。また、前記窒化ガリウム系半導体膜の厚さは100マイクロメートル以下であることができる。
本発明では、前記窒化ガリウム系半導体膜の表面粗さ(rms)は1nm以下であることができる。この発明によれば、良好な表面モフォロジを有する窒化ガリウム系半導体膜が提供される。この窒化ガリウム系半導体膜は、パワーデバイスのために有用である。
本発明では、前記窒化ガリウム系半導体膜の転位密度は1×10cm−2以下であることができる。この発明によれば、窒化ガリウム系半導体膜の電子トラップの密度が低減される。
本発明に係る方法では、前記窒化ガリウム系半導体膜は、炭素濃度1×1016cm−3以下の窒化ガリウム半導体からなることができる。この発明によれば、窒化ガリウム系半導体膜におけるキャリア補償を低減できる。また、窒化ガリウム系半導体膜の炭素濃度は、3×1015cm−3以下であることが良い。
本発明に係る方法は、前記窒化ガリウム系半導体膜上にショットキ電極を形成する工程を更に備えることができる。この方法によれば、ショットキ電極を含む電子デバイスに、良好な表面モフォロジの窒化ガリウム系半導体膜を提供できる。
本発明では、窒化ガリウム系半導体膜は基板の表面にホモ接合を成す。ことがよい。例えば、窒化ガリウム系半導体膜はGaNからなり、基板はGaNからなることができる。
本発明に係る方法は、前記窒化ガリウム系半導体膜上に別の窒化ガリウム系半導体膜を成長する工程と、前記別の窒化ガリウム半導体膜上にオーミック電極を形成する工程とを更に備えることができる。前記窒化ガリウム系半導体膜は第1導電型を有しており、前記別の窒化ガリウム系半導体膜は第2導電型を有する。前記別の窒化ガリウム系半導体膜は前記窒化ガリウム系半導体膜とpn接合を成す。
この方法によれば、pn接合を含む電子デバイスにおいて、良好な表面モフォロジの窒化ガリウム系半導体膜を提供できる。
本発明では、窒化ガリウム系半導体膜は基板の表面にホモ接合を成すと共に、別の窒化ガリウム系半導体膜は窒化ガリウム系半導体膜の表面にホモ接合を成す。例えば、窒化ガリウム系半導体膜はGaNからなり、別の窒化ガリウム系半導体膜はGaNからなり、基板はGaNからなることができる。
本発明に係る窒化ガリウム系半導体電子デバイスは、前記エピタキシャル半導体領域上に、開口を有する絶縁膜を形成する工程を更に備えることができる。前記電極は、前記開口を通して前記エピタキシャル半導体領域に接続されるショットキ電極を含む。
この窒化ガリウム系半導体電子デバイスによれば、ショット電極を有する電子デバイスに、優れた性能指数(VB/RON)を提供できる。
本発明に係る窒化ガリウム系半導体電子デバイスでは、前記窒化ガリウム系半導体膜はGaNからなり、前記基板はGaNからなることがよい。この発明によれば、良好な結晶品質の二元化合物を用いて電子デバイスが提供される。
本発明に係る窒化ガリウム系半導体電子デバイスでは、前記窒化ガリウム系半導体膜は第1導電型を有する。当該方法は、前記窒化ガリウム系半導体膜上に別の窒化ガリウム系半導体膜を成長する工程と、前記エピタキシャル半導体領域上に、開口を有する絶縁膜を形成する工程とを更に備えることができる。前記電極は、前記開口を通して前記エピタキシャル半導体領域に接続されるオーミック電極を含み、前記第2導電型窒化ガリウム系半導体膜は前記窒化ガリウム系半導体膜とpn接合を成す。
この窒化ガリウム系半導体電子デバイスによれば、pn接合を有する電子デバイスに、優れた性能指数(VB/RON)を提供できる。
本発明に係る窒化ガリウム系半導体電子デバイスでは、前記窒化ガリウム系半導体膜はp型GaNからなり、前記別の窒化ガリウム系半導体膜はn型GaNからなり、前記支持基体はn型GaNからなることができる。この発明によれば、良好な結晶品質の二元化合物を用いて電子デバイスが提供される。
本発明に係る窒化ガリウム系半導体電子デバイスでは、支持基体の主面の第1及び第2のエリアを含むとき、前記支持基体の前記主面の前記第2のエリアは、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100> 方向に0.3度以下1.0度以上、又は<1−210>方向に−0.3度以下+0.3度以上の範囲のオフ角を有する部分を含んでいても良い。デバイス特性は、支持基体主面の第2のエリア上に形成されたエピタキシャル半導体領域の結晶品質にあまり敏感ではないからである。
本発明に係る窒化ガリウム系半導体電子デバイスを作製する方法は、(d)前記エピタキシャル半導体領域を成長する前に、前記基板の前記主面の複数の位置においてオフ角を見積もる工程と、(e)前記オフ角の見積もり結果に基づき、前記基板の前記主面を前記第1及び第2のエリアの区画を行う工程と、(f)前記電極の形成に先立って、前記区画に基づき前記基板の前記主面上における電極配列を決定する工程とを備えることができる。前記電極の位置は、前記電極配列に従う。
この方法によれば、区画に基づき電極配列を決定するので、所望のオフ角範囲のエリア上に位置する電極を有する窒化ガリウム系半導体電子デバイスの数を増加させることができる。また、この方法によれば、区画に基づき電極配列を決定するので、所望のオフ角範囲のエリアに接合する電極面積を増加させることができる。
本発明に係る窒化ガリウム系半導体電子デバイスを作製する方法は、(g)前記エピタキシャル半導体領域を成長する前に、前記基板の前記主面の複数の位置においてオフ角を見積もる工程と、(h)前記オフ角の見積もり結果に基づき、前記基板の前記主面を前記第1及び第2のエリアの区画を行う工程とを備えることができる。前記エピタキシャル半導体領域上に前記絶縁膜を形成する前記工程は、前記エピタキシャル半導体領域上に絶縁層を成長する工程と、前記区画に基づき前記基板の前記主面上における開口配列を決定する工程と、前記決定に従って、前記絶縁層に前記開口の配列を形成する工程とを含むことができる。前記開口の位置は、前記電極配列に従う。好ましくは、前記開口は、前記第1のエリア上に位置する。
この方法によれば、区画に基づき開口配列を決定するので、所望のオフ角範囲のエリア上に設けられた開口を有する窒化ガリウム系半導体電子デバイスの数を増加させることができる。また、この方法によれば、区画に基づき開口配列を決定するので、メタル接合のための開口に、所望範囲のオフ角を有するエリアが露出される。
本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述から、より容易に明らかになる。
以上説明したように、本発明によれば、良好な表面モフォロジ及び良好なキャリア濃度を提供できる、窒化ガリウム系半導体膜を成長する方法が提供される。また、本発明によれば、この窒化ガリウム系半導体膜を含む、窒化ガリウム系半導体電子デバイスを作製する方法が提供される。さらに、本発明によれば、上記の窒化ガリウム系半導体膜を含むエピタキシャル基板を提供することを目的とする。さらにまた、本発明によれば、上記の窒化ガリウム系半導体膜を用いる窒化ガリウム系半導体電子デバイスが提供される。
図1は、本実施の形態に係る窒化ガリウム系半導体電子デバイス及びエピタキシャル基板を作製する方法における主要な工程フローを示す図面である。 図2は、エピタキシャル基板を作製する方法における主要な工程を示す図面である。 図3は、図1の示される工程フローで作製される電子デバイスを示す図面である。 図4は、エピタキシャル基板Eの主面におけるオフ角の分布を示す図面である。 図5は、実施例1におけるGaNウエハのオフ角分布を示す図面である。 図6は、エピタキシャルウエハにおけるキャリア密度の分布を示す図面である。 図7は、キャリア密度とオフ角との関係を示す図面である。 図8は、エピタキシャル基板の主面の全体にわたって表面モフォロジを示す図面である。 図9は、エリア(b)の表面モフォロジを表す図面である。 図10は、エリア(c)の表面モフォロジを表す図面である。 図11は、エリア(d)の表面モフォロジを表す図面である。 図12は、エリア(e)の表面モフォロジを表す図面である。 図13は、電子デバイスの性能指数とオフ角との関係を表す図面である。 図14は、本実施の形態に係る窒化ガリウム系半導体電子デバイス及びエピタキシャル基板を作製する方法における主要な工程フローを示す図面である。 図15は、図14の示される工程フローで作製される電子デバイス及びエピタキシャル基板の層構造を示す図面である。 図16は、図14の示される工程フローで作製される電子デバイスを示す図面である。
本発明の知見は、例示として示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解できる。
引き続いて、添付図面を参照しながら、本発明の窒化ガリウム系半導体膜を成長する方法、窒化ガリウム系半導体電子デバイスを作製する方法、エピタキシャル基板を作製する方法、エピタキシャル基板、及び窒化ガリウム系半導体電子デバイスに係る実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。引き続く説明では、例えば結晶軸方向<000−1>は方向<0001>の反対として示される。
図1は、本実施の形態に係る窒化ガリウム系半導体電子デバイス及びエピタキシャル基板を作製する方法における主要な工程フローを示す図面である。図2は、上記び方法における主要な工程を示す図面である。工程S101では、図2(a)に示されるように、基板11を準備する。基板11は、六方晶系窒化ガリウムからなる主面11aと裏面11bとを有する。主面11aの全体においてオフ角AOFFを規定する。オフ角AOFFは、窒化ガリウム基板11の主面11aの法線(「法線ベクトルVN」で表される)と窒化ガリウム基板11のc軸(「c軸ベクトルVC」で表される)との成す角度によって規定される。オフ角AOFFは、主面11aの全体にわたって、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100>方向に0.3度以上1.0度以下の範囲の角度(θ)及び<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下の範囲の角度(θ)によって規定される。この角度AOFFの条件は主面11aの全体にわたって満たされる。基板11は導電性を有しており、例えばn型GaNから成ることができる。合成オフ角は(θ +θ 1/2によって規定される。
また、基板11は例えばGaNウエハであることができる。GaNウエハの転位密度は1×10cm−2以下である。また、この転位密度は1×10cm−2以下であることができる。
窒化ガリウム系半導体電子デバイスのためのエピタキシャル基板を基板11を用いて作製する。結晶成長は、例えば有機金属気相成長法で行うことができる。
工程S102では、基板11の主面11aのサーマルクリーニングを行う。このために、図2(b)に示されるように、基板11を成長炉10のサセプタ10a上に配置する。必要な場合には、水素及びアンモニアを含むガスG0を供給した雰囲気中で基板11の主面11aを熱処理する。この熱処理により、エピタキシャル成長のための前処理が温度TTCで基板11の主面11aに施される。前処理温度TTCは、例えば摂氏1050度であることができる。
工程S103では、図2(c)に示されるように、成長炉10のサセプタ10a上の基板11上に、エピタキシャル半導体領域13を形成する。エピタキシャル半導体領域13を形成するために、例えば、一又は複数の窒化ガリウム系半導体層を基板11の主面11a上に成長する。成長される窒化ガリウム系半導体は、例えばGaN、AlGaN、InGaN等であることができる。
例えば、一実施例では、工程S104では、有機ガリウム原料及び窒素原料を含む原料ガスG1を成長炉10に供給して、1×1017cm−3以下のキャリア濃度を有する窒化ガリウムエピタキシャル膜15を主面11a上に成長する。窒素原料は、例えばアンモニア(NH)等であることができる。有機ガリウム原料は、トリメチルガリウム(TMG)、トリメチルアルミニウム(TMAl)、トリメチルインジウム(TMIn)等であることができる。有機ガリウム原料は、高度に精製されたものを用い、シリコンといった不純物が低減されたものを準備する。
窒化ガリウムエピタキシャル膜15の成長条件は例えば以下のものを用いることができる。有機ガリウム原料と窒素原料との供給モル比([V]/[III])は1250以上であることができる。高い供給モル比を用いることによって、V族サイトを占める炭素量を低減できる。供給モル比([V]/[III])は10000以下であることができる。供給モル比([V]/[III])が高すぎると、結晶の成長界面をNで覆われてしまい、Gaが到達しにくくなり、Ga抜けの欠陥が増加する。
また、窒化ガリウムエピタキシャル膜15の成長温度T1は摂氏1050度以上であることができる。高い温度に成長炉を保つことによって、有機金属原料の分解を促進できる。この高温成長によって、メチル基といった炭化水素フラグメントがガリウム原子から離脱しやすくなる。温度T1は摂氏1100度以下であることができる。成長温度が高すぎると、GaNの分解が促進してしまい、蒸気圧の高いNが優先的に抜けていってしまう。それが原因で、N抜けによる欠陥が増加する。この方法によれば、これらの条件によって、窒化ガリウムエピタキシャル膜15中においてアクセプタとして作用する炭素量を低減できる。さらに、成長炉10の圧力P1は200Torr(1Torrは133.322Paで換算される)以上であることができる。高い圧力に成長炉10を保つことによって、有機金属原料の分解を促進できる。この促進によって、炭素が、ガリウム原子と共に堆積中の窒化ガリウムに取り込まれることを低減できる。圧力P1は760Torr以下であることができる。通常、不純物のCは、NHと反応しCH(メタン)になって外部に取り出されるが、成長圧力が低いと、NHとの反応が鈍り、結晶中へのCの取り込みが増え、欠陥が増えるためである。
窒化ガリウムエピタキシャル膜15の成長の後に、工程S105では、エピタキシャル基板Eを成長炉10から取り出すことができる。
別の実施例では、工程S104において窒化ガリウムエピタキシャル膜15して後に、工程S104の後であって工程S105に先だって、工程S106で窒化ガリウムエピタキシャル膜15上に別の窒化ガリウムエピタキシャル膜17を成長する。窒化ガリウムエピタキシャル膜17の成長のために、有機ガリウム原料及び窒素原料を含む原料ガスG1を成長炉10に供給する。窒化ガリウムエピタキシャル膜17の導電型は窒化ガリウムエピタキシャル膜15の導電型と反対であることができ、例えば別の窒化ガリウムエピタキシャル膜17はp型を示す。このために、窒化ガリウムエピタキシャル膜17の成長の際に、p型ドーパント(例えば、マグネシウム(Mg))を原料ガスに添加する。窒化ガリウムエピタキシャル膜17の成長条件としては、例えば窒化ガリウムエピタキシャル膜15の成長条件を利用できる。窒化ガリウムエピタキシャル膜17の成長の後に、工程S105では、エピタキシャル基板Eを成長炉10から取り出すことができる。
基板11上へのエピタキシャル成長では、エピタキシャル膜15中には貫通転位が存在しており、これらの貫通転位は基板11から引き継いだものである。しかしながら、本実施の形態に係るオフ角AOFFの範囲では、ステップフロー成長によりドリフト層用のエピタキシャル膜が成長されるので、このエピタキシャル膜の貫通転位密度は基板11の貫通転位密度よりも小さくできる。必要な場合には、窒化ガリウムエピタキシャル膜15及び/又は17上に、更なる一又は複数の窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜を成長することができる。
引き続き、電子デバイスを作製するための工程を行う。工程S107において、図3に示されるエピタキシャル基板Eのエピタキシャル半導体領域13の主面13a上に絶縁膜19を堆積する。絶縁膜19は、例えばシリコン系無機絶縁体からなることができ、例えばシリコン酸化物、シリコン窒化物等であることができる。絶縁膜19は開口19aを有する。
工程S108では、窒化ガリウム系半導体電子デバイスのための電極21a、21b、21cをエピタキシャル基板E上に形成する。これらの工程により、窒化ガリウム系半導体電子デバイスのための基板生産物PSH、PPNが作製される。窒化ガリウム系半導体電子デバイスとして、例えばショットキダイオード、pn接合ダイオード、縦型電界効果トランジスタ、高電子移動度トランジスタ等を作製できる。この後に、基板生産物PSH、PPNを分離して個々の窒化ガリウム系半導体電子デバイスを形成する。
図3(a)を参照すると、窒化ガリウム系半導体電子デバイスのための基板生産物PSHが示されている。この図面では、窒化ガリウム系半導体電子デバイスとして、ショットキバリアダイオードDSHの一チップ分が示されている。ショットキバリアダイオードDSHは、基板(支持基体)11と、基板11の主面11a上に設けられた窒化ガリウムエピタキシャル膜(ドリフト層)15とを含む。基板11の主面11aと窒化ガリウムエピタキシャル膜15とは接合23aを成しており、この接合23aはホモ接合であることができる。電極(アノード)21aは、窒化ガリウムエピタキシャル膜15上に設けられており、絶縁膜19の開口19aを介して窒化ガリウムエピタキシャル膜13に接触している。電極21aは、フィールドプレート構造を有しており、また窒化ガリウムエピタキシャル膜15にショットキ接合23bを成す第1の部分20aと、第1の部分20aを収容する開口19aの周囲に設けられ絶縁膜19上に位置する第2の部分20bとを有する。第2の部分20bのエッジは開口19aのエッジから十分に離れている。
電極(カソード)21bは、基板11の裏面11b上に設けられており、電極21bは、例えば裏面11bの全面に形成されている。電極21bと裏面11bとは接合23cを成し、この接合23cはオーミック接合であることができる。
窒化ガリウムエピタキシャル膜15はキャリア濃度1×1016cm−3以下であるので、ドリフト層に有用である。窒化ガリウムエピタキシャル膜15の厚さは3マイクロメートル以上であることができ、またその厚さは100マイクロメートル以下であることができる。窒化ガリウムエピタキシャル膜15の主面の表面粗さ(rms)は1nm以下であり、この膜15は良好な表面モフォロジを有する。これ故に、この窒化ガリウムエピタキシャル膜15は、ショットキ接合23bのために有用である。
図3(b)を参照すると、窒化ガリウム系半導体電子デバイスのための基板生産物PPNが示されている。この図面では、窒化ガリウム系半導体電子デバイスとして、pn接合ダイオードDPNの一チップ分が示されている。この図面では、窒化ガリウム系半導体電子デバイスとして、pn接合ダイオードDPNの一チップ分が示されている。pn接合ダイオードDPNは、基板(支持基体)11と、基板11の主面11a上に設けられた窒化ガリウムエピタキシャル膜(n型ドリフト層)15と、このドリフト層上に設けられた窒化ガリウムエピタキシャル膜(p型層)17とを含む。基板11の主面11aと窒化ガリウムエピタキシャル膜15とは接合23aを成す。窒化ガリウムエピタキシャル膜15と窒化ガリウムエピタキシャル膜17とはpn接合23dを成しており、この接合23dはホモ接合であることができる。
電極(アノード)21cは、窒化ガリウムエピタキシャル膜17上に設けられており、絶縁膜19の開口19aを介してエピタキシャル半導体領域13に接触している。電極21cは、フィールドプレート構造を有しており、またオーミック接合23eをエピタキシャル半導体領域13に成す第1の部分22aと、開口19aを規定する絶縁膜19上に位置する第2の部分22bとを有する。第2の部分22bのエッジは開口19aのエッジから十分に離れている。電極(カソード)21bは、基板11の裏面11b上に設けられており、電極21bは裏面11bの全面に形成されている。電極21bと裏面11bとは接合23cを成す。
窒化ガリウムエピタキシャル膜15はキャリア濃度1×1016cm−3以下であるので、ドリフト層に有用である。窒化ガリウムエピタキシャル膜13の厚さは3マイクロメートル以上であることができ、またその厚さは100マイクロメートル以下であることができる。窒化ガリウムエピタキシャル膜15の主面の表面粗さ(rms)は1nm以下であり、この膜15は良好な表面モフォロジを有する。この窒化ガリウムエピタキシャル膜15は、pn接合23dのために有用である。
窒化ガリウムエピタキシャル膜17のキャリア濃度は窒化ガリウムエピタキシャル膜15のキャリア濃度より大きい。これ故に、窒化ガリウムエピタキシャル膜17を形成するために有用である。窒化ガリウムエピタキシャル膜17の主面の表面粗さ(rms)は1nm以下であり、この膜17は良好な表面モフォロジを有する。この窒化ガリウムエピタキシャル膜17は、良好なオーミック接合23eのために有用である。
図4は、エピタキシャル基板Eの主面におけるオフ角の分布の例を示す図面である。エピタキシャル基板Eのエピタキシャル領域13の主面13aの全体において、オフ角BOFFを規定する。オフ角BOFFは、エピタキシャル領域13の主面13aの法線(「法線ベクトルVM」で表される)とエピタキシャル領域13のc軸(「c軸ベクトルVC」で表される)との成す角度によって規定される。オフ角BOFFは、主面13aの全体にわたって、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100>方向に0.3度以上1.0度以下及び<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下である。この角度BOFFは主面13aの全体にわたって満たされる。エピタキシャル基板Eの基板11のc面は、例えば凹状及び凸状のいずれかの形状に反っていることがある。この反りの寄与として、基板11の主面11aには、オフ角の分布が生じる。例えばc面の反りの曲率半径に応じて、主面13aの全体にわたるオフ角の分布及び表面モフォロジを制御できる。基板11の主面サイズは2インチサイズの基板の面積以上である。
図4(a)を参照すると、エピタキシャル領域13の主面13aにおける結晶軸の配列が示されている。主面13aの中心Ax付近を通る線分L1は、主面13aのエッジE10からエッジE20まで延びている。線分L1は、例えば<1−100>方向に規定されることができる。主面13aにおいて線分L2は、<1−100>軸を基準にある角(+θ1)でc軸回りに線分L1を回転させた別の結晶軸の方向を示しており、主面13aのエッジE11からエッジE21まで延びている。主面13aにおいて線分L3は、<1−100>軸を基準にある角(−θ1)でc軸回りに線分L1を回転させた更に別の結晶軸の方向を示しており、主面13aのエッジE12からエッジE22まで延びている。線分L4及びL5、線分L6及びL7並びに線分L8及びL9も、線分L1及びL2と同様に規定されることができる。線分L0〜L8が、一例として示された扇状の配列に従って拡がるとき、主面13aの全体にわたって、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100>方向に0.3度以上1.0度以下及び<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下の範囲にオフ角BOFFの分布を収めることができる。線分L1〜L9は互いに交差することはない。基板11の主面11aにおいても、上記のような一群の結晶軸は、同様な配列を有することができる。
図4(b)を参照すると、エピタキシャル領域13の主面13aにおけるオフ角の分布が示されている。主面13aの中心Ax付近を通る曲線C1は、主面13aのエッジF10からエッジF20まで延びている。オフ角BOFFは、主面13aに規定された曲線C1上において等しい値AG1を有する。また、曲線C2は、主面13aのエッジF11からエッジF21まで延びている。オフ角BOFFは、主面13aに規定された曲線C2上において等しい値AG2を有する。さらに、曲線C3は、主面13aのエッジF13からエッジF23まで延びている。オフ角BOFFは、主面13aに規定された曲線C3上において等しい値AG3を有する。曲線C4も曲線C1〜C3と同様に規定される。例えば、値AG4<AG3<値AG1<値AG2の関係が満たされる。例示された曲線C1〜C4は凸曲線であり、主面13aのエッジ上の一点から始まり別の点で終端する。基板11の主面11aにおいても、オフ角AOFFは同様な分布を有することができる。また、主面13a上においては、等オフ角曲線は閉じない。等オフ角曲線は、例えば円弧で表される。
(実施例1)
自立GaNウエハを準備した。このGaN基板は、HVPE法で作製されたインゴットから切り出された。GaNウエハは実質的なc面主面を有する。このGaNウエハは、ドットコア型と呼ばれる構造を有する。ドットコア型は、高い転位密度を有する複数の第1の領域と、低い転移密度を有する単一の第2の領域とを含む。第1の領域は、アレイ状に配列されている。第2の領域は第1の領域を囲む。GaNウエハは2インチサイズの大きさを有しており、その直径は約50mmである。成長バッチ毎の成長条件のばらつきの影響を受けることなく、オフ角に応じた表面モフォロジの変化を観察するために好適なオフ角分布のGaN基板を準備した。
図5を参照すると、GaNウエハのオフ角分布が示されている。GaNウエハでは、A方向はm軸(<1−100>軸)方向に規定され、B方向はa軸(<1−210>軸)方向に規定される。オフ角の分布は、以下に示される:
A方向(<1−100>軸)に関して:−0.5度〜+1.5度。
B方向(<1−210>軸)に関して:−1.0度〜+1.0度。
GaN基板の中心におけるオフ角はA方向に0.5度であり、B方向にゼロ度である。この中心を通過しm軸方向に延びる線分上の一点においてオフ角AOFFはゼロである。また、線分上においては、該中心から20mm離れた一方の点上でA方向のオフ角は1.4度であり、該中心から20mm離れた他方の点上でA方向のオフ角は−0.4度である。オフ角の分布は、GaN基板の中心に関して6回対称性を有する。
このGaNウエハ上に、有機金属気相成長法でGaNのエピタキシャル成長を行った。このGaNウエハ上にGaN膜を成長した。GaN膜の厚さは3μmであった。エピタキシャル基板の作製では以下に示すアンドープの成膜条件を用いた:
トリメチルガリウム(TMG)の流量:56sccm(320μmol/分)
アンモニア(NH)の流量:9slm(0.4mol/分)
サセプタ温度:摂氏1050度
炉内圧力:200Torr
キャリアガス流量:11slm。
エピタキシャル基板の主面上にテストエレメントグループ(TEG)のための構造物を作製した。基板主面には、複数の区画のアレイが作製された。TEGのための各区画は例えば2.4mm×3.2mmサイズであり、GaNウエハの裏面にはオーミック電極が作製された。各区画には、複数種類の特性評価用デバイスが含まれていた。特性評価用デバイスの一つは、ショットキ電極を含む。このショットキ電極及びオーミック電極を用いて、C−V特性及びI−V特性を測定した。
図6は、エピタキシャルウエハにおけるキャリア密度の分布を示す図面である。図7は、キャリア密度とオフ角との関係を示す図面である。図6及び図7を参照すると、オフ角0.3度未満の範囲では、キャリア密度が低下していた。この低下は、オフ角0.3度未満のGaN膜では、炭素不純物の増加によりキャリア補償が生じたものである。<1−100>軸方向に関して、オフ角が0.35度以上1度以下の範囲において、キャリア濃度は安定する。
図8は、エピタキシャル基板の主面における表面モフォロジを示す図面である。表面モフォロジは、顕微鏡・AFM・指針段差計を用いて観測した。図8(a)は、オフ角分布に関連づけた主面の全エリアを示す図面である。図8(a)を参照すると、c軸回りの六回対称性が現れている。GaNウエハの主面は、図8(b)〜図8(e)にそれぞれ示されたエリア(b)〜エリア(e)を含む。図8(b)は、オフ角ゼロの付近における表面モフォロジを示す図面である。図8(c)は、<1−100>方向に0.2度以上1.0度以下及び<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下のオフ角の範囲における表面モフォロジを示す図面である。図8(d)は、合成オフ角1.0度以下であってエリア(b)及びエリア(c)に挟まれたエリア(d)における表面モフォロジを示す図面で
ある。図8(e)は、合成オフ角1.0度を超えるエリア(e)における表面モフォロジを示す図面である。
図9(a)を参照すると、エリア(b)の表面モフォロジを表す顕微鏡像が示されており、表面モフォロジは多数の六角錘状の突起を含む。図9(b)を参照すると、顕微鏡像のスケッチが示されており、六角錘の側面の傾斜角αは0.1度〜1.0度の範囲であり、六角錘の底面の一辺LHEXは、50μm〜500μm程度であり、六角錘の高さHHEXは200nm〜2000nmであった。
図10(a)を参照すると、エリア(c)の表面モフォロジを表す顕微鏡像が示されており、表面モフォロジは非常に平坦である。図10(b)を参照すると、表面モフォロジを表す顕微鏡像が示されている。その表面は平坦であり、わずかなラフネスの高さの分布は1nm〜10nmであった。表面粗さ(rms)はエリア100μm×100μmにおいて0.936nmであり、いくつかの観測結果から表面粗さ(rms)は5nm以下であった。表面が良好な平坦性を示すとき、表面粗さ(rms)は例えば1nm以下であった。
図11(a)を参照すると、エリア(d)の表面モフォロジを表す顕微鏡像が示されており、表面モフォロジは多数の線状の突起を含む。図11(b)を参照すると、顕微鏡像のスケッチが示されており、線状突起の断面における側面の傾斜角βは0.1度〜2.0度の範囲であり、線状突起の幅の一辺LSTRPは、10μm〜100μm程度であり、線状突起の高さHSTRPは50nm〜500nmであった。
図12(a)を参照すると、エリア(e)の表面モフォロジを表す顕微鏡像が示されており、表面モフォロジは多数の点状の突起を含む。図12(b)を参照すると、表面モフォロジを表す顕微鏡像が示されている。点状の突起における高さの分布は10nm〜100nmであった。表面粗さ(rms)はエリア100μm×100μmにおいて9.447nmであった。図13は、電子デバイスの性能指数とオフ角との関係を示す図面である。図13において、横軸は<1−100>軸上における方向に関する性能指数を振る舞いを示す図面である。性能指数は、デバイス耐圧VB及びオン抵抗RONを用いて(VB/RON)で規定される。性能指数は、オフ角0.2度以上1.0度以下の範囲で良好な値である。デバイスの耐圧及びオン抵抗は、ショットキバリアダイオードの逆方向特性及び順方向特性を用いて測定された。デバイス耐圧VBは、逆方向のリーク電流が1x10−3[A/cm]なったときの電圧によって規定され、オン抵抗RONは、順方向の電流が500[A/cm]なったときの微分抵抗によって規定される。
本実施例では、ショットキバリアダイオードを例示的に説明したけれども、他の構造の電子デバイス、例えばpn接合ダイオード、縦型電界効果トランジスタ、高電子移動度トランジスタ等においても良好なデバイス特性を得られる。
以上説明したように、GaNウエハの六方晶系のc軸から0.3度以上のオフ角を有するGaN半導体面を用いるとき、エピタキシャル層の炭素不純物の取り込み量が低減されてキャリア補償の影響が低減される。また、GaNウエハの六方晶系の<1−100>方向に0.2度以上1.0度以下、<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下のオフ角を有するGaN半導体面上にエピタキシャル層を成長するとき、平坦な表面のエピタキシャル層を得ることができる。また、GaNウエハの六方晶系のc軸から<1−100>方向に0.45度以上0.7度以下及び<1−210>方向に−0.1度以上+0.1度以下のオフ角を有するGaN半導体面上にエピタキシャル層を成長するとき、更に平坦な表面のエピタキシャル層を得ることができる。
図14は、本実施の形態に係る窒化ガリウム系半導体電子デバイス及びエピタキシャル基板を作製する方法における主要な工程フローを示す図面である。工程S201では、図15(a)に示されるように、基板31を準備する。基板11は、六方晶系窒化ガリウムからなる主面31aと裏面31bとを有する。オフ角AOFFは主面31aにおいて規定される。このオフ角AOFFは、基板11と同様に、主面31aの法線ベクトルVNと窒化ガリウムのc軸ベクトルVCとの成す角度によって規定される。オフ角AOFFは、主面31aの全体にわたって分布している。主面31aは、第1角度エリア31c及び第2角度エリア31dを有する。第1角度エリア31cは第1の角度条件AG1を満たすと共に、第2角度エリア31dは第2の角度条件AG2を満たす。
第1の角度条件AG1:該六方晶系窒化ガリウムの<1−100>方向に0.3度以上1.0度以下の範囲の角度(θ)及び<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下の範囲の角度(θ)。
第2の角度条件AG2:第1の角度条件から外れる角度。
主面31aは、第2角度エリアを含まなくてもよい。基板31は導電性を有しており、例えばn型GaNから成ることができる。既に説明したように、合成オフ角は(θ +θ 1/2によって規定される。また、基板31は例えばGaNウエハであることができる。このGaNウエハの転位密度は1×10cm−2以下である。また、この転位密度は1×10cm−2以下であることができる。
工程S202では、基板31の主面上の複数の位置におけるオフ角の見積もりを行う。オフ角の見積もりは、例えばX線回折によって行われることができる。X線回折によれば、測定点におけるオフ角の見積もりが得られる。複数の測定点におけるオフ角から、主面31aにおけるオフ角の分布を見積もることができる。オフ角分布の見積もり結果は、例えばオフ角マップ等により規定される。図8(a)及び図8(c)を参照すると、オフ角の分布は、第1の角度条件AG1は<1−100>方向及び<1−210>方向に沿って延在すると共に所定のオフ角範囲を有する領域である。この領域が十分に広くなるようにGaN結晶体を成長するとき、全主面で第1角度条件AG1を満たす基板を得ることもできる。図15(b)を参照すると、<1−100>軸又は<1−200>軸が基板の中心エリア(例えば中心点)を通過している。しかしながら、図15(b)に示されるように、基板の中心エリア31cは第1角度条件AG1を満たすけれども、基板表面の周辺が第1角度条件AG1を満たさないエリアである基板もある。図15(b)では、第1角度条件AG1を満たすエリアは複雑な形状をしていないけれども、良好なデバイス特性を提供できるエリアの形状は、個々の基板のオフ角分布に依存する。
工程S203では、オフ角の見積もり結果に基づき、基板主面31aの区画を行う。主面31aの区画によって、主面31aを第1角度エリアと第2角度エリアに区分けする。主面31a上において、第1の角度条件を満たす領域が、良好なデバイス特性を提供できる。
工程S204では、基板31の主面31aのサーマルクリーニングを行う。このために、このサーマルクリーニングは、例えば工程S102におけるサーマルクリーニングと同様に行うことができる。
窒化ガリウム系半導体電子デバイスのためのエピタキシャル基板を基板31を用いて作製する。結晶成長は、例えば有機金属気相成長法で行うことができる。
工程S205では、成長炉のサセプタ上に基板31を配置した後に、基板31の主面31上にエピタキシャル半導体領域を形成する。エピタキシャル半導体領域は一又は複数の窒化ガリウム系半導体層を含むことができる。成長される窒化ガリウム系半導体は、例えばGaN、AlGaN、InGaN、InAlGaN等であることができる。エピタキシャル半導体領域は、キャリア濃度1×1017cm−3以下の窒化ガリウム系半導体膜を含む。エピタキシャル半導体領域は、工程S103において成長されたエピタキシャル半導体領域13と同じ構造を有することができる。窒化ガリウムエピタキシャル膜の成長の後に、エピタキシャル基板を成長炉から取り出すことができる。
工程S206では、電極の形成に先立って、区画に基づき基板31の主面31a上における電極配列を決定する。この電極配列の規定は、例えば、開口を有する絶縁膜を形成することによって行われる。具体的には、工程S207では、エピタキシャル基板上に絶縁層を成長する。この絶縁層は、例えば酸化シリコン等のシリコン系無機絶縁体等からなることができ、例えば絶縁膜19と同様であることができる。工程S208では、区画に基づき、基板主面における開口の配列を決定する。エピタキシャル基板上における開口配列の位置の調整は、例えば開口を規定するフォトマスク又はレチクルをエピタキシャル基板に位置合わせする際に行われる。開口の配列は、例えば第1角度エリア上になるべく多数の開口が位置するように決定されることが良い。工程S209では、区画に基づき、基板主面における開口の配列を形成する。開口の形成は、例えばフォトリソグラフィ及びエッチングを用いて行われることができる。個々の開口には、エピタキシャル半導体領域の表面が露出される。これらの露出面の全てが、第1の角度条件を満たす主面部分上に形成されていないとき、以下の条件が満たされる開口配置が良い:第1の角度条件を満たす主面部分上に設けられる露出面の総和を第2の角度条件を満たす主面部分上に設けられる露出面の総和より大きくする開口配置。また、以下の条件が満たされる開口配置が良い:第1の角度条件を満たす主面部分上に設けられる露出面の総和を最大化する開口配置。さらに、以下の条件が満たされる開口配置が良い:第1の角度条件を満たす主面部分上に露出面の全てが位置する開口の数を第2の角度条件を満たす主面部分上に露出面の全てが位置する開口の数よりも大きくする配向配置。またさらに、以下の条件が満たされる開口配置が良い:第1の角度条件を満たす主面部分上に露出面の全てが位置する開口の数の総和を最大化する開口配置。
この方法によれば、区画に基づき開口配列を決定するので、所望のオフ角範囲のエリア上に設けられた開口を有する窒化ガリウム系半導体電子デバイスの数を増加させることができる。また、区画に基づき開口配列を決定するので、メタル接合のための開口に、所望範囲のオフ角を有するエリアが露出される。好ましくは、開口は、第1角度エリア上に位置する。
工程S210では、窒化ガリウム系半導体電子デバイスのための電極の配列をエピタキシャル基板上に形成する。電極の形成は、工程S108における電極形成と同様に行われる。これらの工程により、窒化ガリウム系半導体電子デバイスとして、例えばショットキダイオード、pn接合ダイオード、縦型電界効果トランジスタ、高電子移動度トランジスタ等を作製できる。この後に、基板生産物を分離して個々の窒化ガリウム系半導体電子デバイスを形成する。
この方法によれば、区画に基づき電極配列を決定するので、所望のオフ角範囲のエリア上に位置する電極を有する窒化ガリウム系半導体電子デバイスの数を増加させることができる。区画の境界に素子が配置されることがあるけれども、この方法によれば、区画に基づき電極配列を決定するので、所望のオフ角範囲のエリアに接合する電極面積を増加させることができ、特性低下を抑制できる。
図14に示される製造方法によれば、窒化ガリウム系半導体膜を基板上にエピタキシャル成長するとき、<1−100>方向において基板のオフ角が0.3度未満に小さいとき、炭素不純物が窒化ガリウム系半導体膜に多く取り込まれる。これ故に、デバイス特性が劣化する。また、<1−100>方向において基板のオフ角が1.0度より大きいと共に<1−210>方向において基板のオフ角が−0.3度未満及び+0.3度より大きいとき、窒化ガリウム系半導体膜の表面モフォロジが荒れる。これは、窒化ガリウム系半導体膜の表面における平坦性が失われ、デバイス特性が劣化する。窒化ガリウム系半導体電子デバイスのための電極が第1角度エリアの表面上に形成されるので、基板表面のオフ角の分布に起因するデバイス特性劣化を避けることができる。
また、少なくとも電極の範囲の基板31の主面31aのオフ角が、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100>方向に0.3度以上1.0度以下、<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下である。電極はエピタキシャル半導体領域の主面における一部分上に形成される。エピタキシャル半導体領域の該一部分は、基板主面31aの一部分上に成長される。基板主面31aの該一部分おけるオフ角が上記のオフ角の範囲であるので、基板表面31aのオフ角の分布に起因するデバイス特性劣化を避けることができる。
図16は、図14に示される工程フローで作製される電子デバイス及びエピタキシャル基板の層構造を示す図面である。窒化ガリウム系半導体電子デバイス41は、六方晶系窒化ガリウムからなる主面43aを有する支持基体43と、支持基体43の主面43a上に設けられたエピタキシャル半導体領域45と、エピタキシャル半導体領域45に接合を成す第1の電極47と、該接合49を規定する開口51aを有する絶縁膜51と、支持基体43の裏面43b上に設けられた第2の電極53とを備える。エピタキシャル半導体領域45は、キャリア濃度1×1017cm−3以下の窒化ガリウム系半導体膜を含む。支持基体43の主面43aは、第1のエリア44aと該第1のエリア44aを囲む第2のエリア44bとを有する。エピタキシャル半導体領域45は、支持基体43の主面43aの第1及び第2のエリア上に設けられた第1及び第2の部分46a、46bを含む。支持基体43の主面43aの第1のエリア44aにおけるオフ角が、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100> 方向に0.3度以上1.0度以下、<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下である。
窒化ガリウム系半導体膜を含むエピタキシャル半導体領域45の支持基体43上へのエピタキシャル成長では、<1−100>方向において支持基体43のオフ角が0.3度未満に小さいとき、炭素不純物が窒化ガリウム系半導体膜に多く取り込まれる。これ故に、デバイス特性が劣化する。また、<1−100>方向において支持基体のオフ角が1.0度より大きいと共に<1−210>方向において支持基体のオフ角が−0.3度未満及び+0.3度より大きいとき、窒化ガリウム系半導体膜の表面モフォロジが荒れて、この結果、エピタキシャル半導体領域45の表面モフォロジも荒れる。これ故に、エピタキシャル半導体領域45の表面45aにおける平坦性が失われ、デバイス特性が劣化する。窒化ガリウム系半導体電子デバイスのための電極47の接合49が、支持基体43の第1エリア44a上に設けられる。これ故に、支持基体表面43aのオフ角の分布に起因するデバイス特性劣化を避けることができる。また、この電極47の配置によれば、電極47から電極53への電流の主要な経路となるエピタキシャル半導体領域45が支持基体43の第1エリア44a上に成長されている。さらに、電極47の下に位置する支持基体主面43aの第1エリア44aのオフ角が第1角度条件を満たすだけでなく、第1エリア44aと第2エリア44bとの間に位置する第3のエリア44cも第1角度条件を満たすことが良い。第3のエリア44c上には、エピタキシャル半導体領域45の第3の部分46cが設けられる。第1の部分46a及び第3の部分46cは、窒化ガリウム系半導体電子デバイスのための電極47からの電流の経路となる半導体電子デバイス構造を成す。これら第1の部分46a及び第3の部分46cは主面43aの一部分上に成長されており、この部分は所望範囲のオフ角を有する。これ故に、支持基体表面43aのオフ角の分布に起因するデバイス特性劣化を避けることができる。絶縁膜51は第2及び第3のエリア44b、44c上に成長されたエピタキシャル半導体領域45の表面を覆っており、第3のエリア44cのオフ角が第1角度条件を満たさなくてもよいが、第1角度条件を満たすことが好適である。また、第2のエリア44bのオフ角が第1角度条件を満たすことが好適であるけれども、第1角度条件を満たさなくてもよい。
エピタキシャル半導体領域45は、図3を参照しながら既に説明されたデバイス構造を提供できるエピタキシャル構造を有することができる。支持基体43は、例えばGaNからなる。電極47は、例えば窒化ガリウム系半導体膜にショットキ接合を成すショットキ電極を含むことができる。このショットキ電極はエピタキシャル半導体領域45の第1の部分46aの表面にショットキ接合を成すことが良い。或いは、電極47は、例えば窒化ガリウム系半導体膜にオーミック接合を成すオーミック電極を含むことができる。このオーミック電極はエピタキシャル半導体領域45の第1の部分46aの表面にオーミック接合を成すことが良い。
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
10…成長炉、11…基板、11a…基板主面、11b…基板裏面、AOFF…オフ角、VN…法線ベクトル、VM…法線ベクトル、VC…c軸ベクトル、(θ +θ 1/2…合成オフ角、13…エピタキシャル半導体領域、13a…半導体領域主面、15…窒化ガリウムエピタキシャル膜、E…エピタキシャル基板、G1、G0…ガス、17…窒化ガリウムエピタキシャル膜、19…絶縁膜、19a…絶縁膜の開口、PSH、PPN…基板生産物、DSH…ショットキバリアダイオード、DPN…pn接合ダイオード、23a、23b、23c、23d、23e…接合、21a…電極(アノード)、21b…電極(カソード)、21c…電極、41…窒化ガリウム系半導体電子デバイス、43…支持基体、43a…支持基体主面、45…エピタキシャル半導体領域、47…第1の電極、49…接合領域、51…絶縁膜、51a…絶縁膜開口、53…第2の電極

Claims (37)

  1. 窒化ガリウム系半導体膜を成長する方法であって、
    六方晶系窒化ガリウムからなる主面を有する基板を準備する工程と、
    前記基板の前記主面上に、キャリア濃度1×1017cm−3以下の窒化ガリウム系半導体膜をエピタキシャルに成長する工程と
    を備え、
    前記基板の前記主面のオフ角は、前記主面の全体にわたって、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100>方向に0.3度以上1.0度以下、及び<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下であり、
    前記オフ角は、前記基板の前記主面の法線と該六方晶系窒化ガリウムのc軸との成す角により規定される、ことを特徴とする方法。
  2. 前記窒化ガリウム系半導体膜の表面粗さ(rms)は5nm以下である、ことを特徴とする請求項1に記載された方法。
  3. 前記窒化ガリウム系半導体膜の厚さは3マイクロメートル以上である、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載された方法。
  4. 前記窒化ガリウム系半導体膜はキャリア濃度1×1016cm−3以下である、ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載された方法。
  5. 前記窒化ガリウム系半導体膜はGaInAl1−X−YN(0<X≦1、0≦Y<1、X+Y<1)からなり、
    前記窒化ガリウム系半導体膜の成長における(窒素原料の供給モル量)/(III族原料の供給モル量)は1250以上であり、
    前記窒化ガリウム系半導体膜の成長における成長温度は摂氏1050度以上である、ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載された方法。
  6. 前記窒化ガリウム系半導体膜の成長は、有機金属原料及び窒素原料を含みn型ドーパントガスを含まない原料ガスを用いて行われる、ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載された方法。
  7. 前記窒化ガリウム系半導体膜は、炭素濃度1×1016cm−3以下の窒化ガリウム半導体からなる、ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載された方法。
  8. 窒化ガリウム系半導体電子デバイスを作製する方法であって、
    六方晶系窒化ガリウムからなる主面を有する基板を準備する工程と、
    前記基板の前記主面上に、キャリア濃度1×1017cm−3以下の窒化ガリウム系半導体膜を含むエピタキシャル半導体領域を成長する工程と、
    前記エピタキシャル半導体領域上に電極を形成する工程と
    を備え、
    前記基板の前記主面のオフ角は、前記主面の全体にわたって、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100>方向に0.3度以上1.0度以下、<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下であり、
    前記オフ角は、前記基板の前記主面の法線と該六方晶系窒化ガリウムのc軸との成す角により規定される、ことを特徴とする方法。
  9. 前記窒化ガリウム系半導体膜は1×1016cm−3以下の炭素濃度及び1×1017cm−3以下のキャリア濃度を有する、ことを特徴とする請求項8に記載された方法。
  10. 前記窒化ガリウム系半導体膜の厚さは3マイクロメートル以上である、ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載された方法。
  11. 前記エピタキシャル半導体領域上に、開口を有する絶縁膜を形成する工程を更に備え、
    前記電極は、前記開口を通して前記エピタキシャル半導体領域に接続されるショットキ電極を含む、ことを特徴とする請求項8〜請求項10のいずれか一項に記載された方法。
  12. 前記窒化ガリウム系半導体膜はGaNからなり、
    前記基板はGaNからなる、ことを特徴とする請求項11に記載された方法。
  13. 前記窒化ガリウム系半導体膜は第1導電型を有しており、
    当該方法は、前記窒化ガリウム系半導体膜上に別の窒化ガリウム系半導体膜を成長する工程と、
    前記エピタキシャル半導体領域上に、開口を有する絶縁膜を形成する工程と
    を更に備え、
    前記電極は、前記開口を通して前記エピタキシャル半導体領域に接続されるオーミック電極を含み、
    前記第2導電型窒化ガリウム系半導体膜は前記窒化ガリウム系半導体膜とpn接合を成す、ことを特徴とする請求項8〜請求項12のいずれか一項に記載された方法。
  14. 前記窒化ガリウム系半導体膜はGaNからなり、
    前記第2導電型窒化ガリウム系半導体膜はGaNからなり、
    前記基板はGaNからなる、ことを特徴とする請求項13に記載された方法。
  15. 窒化ガリウム系半導体電子デバイスのためのエピタキシャル基板であって、
    六方晶系窒化ガリウムからなる主面を有する基板と、
    前記基板の前記主面上に設けられ、キャリア濃度1×1017cm−3以下の窒化ガリウム系半導体膜と
    を備え、
    前記基板の前記主面のオフ角は、前記主面の全体にわたって、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100>方向に0.3度以上1.0度以下、<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下であり、
    前記オフ角は、前記基板の前記主面の法線と該六方晶系窒化ガリウムのc軸との成す角により規定される、ことを特徴とするエピタキシャル基板。
  16. 前記窒化ガリウム系半導体膜の厚さは3マイクロメートル以上である、ことを特徴とする請求項15に記載されたエピタキシャル基板。
  17. 前記窒化ガリウム系半導体膜の表面粗さ(rms)は5nm以下である、ことを特徴とする請求項15または請求項16に記載されたエピタキシャル基板。
  18. 窒化ガリウム系半導体電子デバイスであって、
    六方晶系窒化ガリウムからなる主面を有する支持基体と、
    前記基板の前記主面上に設けられ、キャリア濃度1×1017cm−3以下の窒化ガリウム系半導体膜と
    を備え、
    前記支持基体の前記主面のオフ角は、前記主面の全体にわたって、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100>方向に0.3度以上1.0度以下、<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下であり、
    前記オフ角は、前記支持基体の前記主面の法線と該六方晶系窒化ガリウムのc軸との成す角により規定される、ことを特徴とする窒化ガリウム系半導体電子デバイス。
  19. 前記窒化ガリウム系半導体膜にショットキ接合を成すショットキ電極を更に備える、ことを特徴とする請求項18に記載された窒化ガリウム系半導体電子デバイス。
  20. 前記窒化ガリウム系半導体膜はGaNからなり、
    前記基板はGaNからなる、ことを特徴とする請求項18または請求項19に記載された窒化ガリウム系半導体電子デバイス。
  21. 前記窒化ガリウム系半導体膜と前記支持基体との間に設けられた別の窒化ガリウム系半導体膜と、
    前記窒化ガリウム系半導体膜に接合を成すオーミック電極と
    を更に備え、
    前記別の窒化ガリウム系半導体膜は第1導電型を有しており、
    前記窒化ガリウム系半導体膜は第2導電型を有しており、
    前記窒化ガリウム系半導体膜は前記別の窒化ガリウム系半導体膜とpn接合を成す、ことを特徴とする請求項18に記載された窒化ガリウム系半導体電子デバイス。
  22. 前記窒化ガリウム系半導体膜はp型GaNからなり、
    前記別の窒化ガリウム系半導体膜はn型GaNからなり、
    前記支持基体はn型GaNからなる、ことを特徴とする請求項21に記載された窒化ガリウム系半導体電子デバイス。
  23. 窒化ガリウム系半導体電子デバイスを作製する方法であって、
    六方晶系窒化ガリウムからなる主面を有する基板を準備する工程と、
    前記基板の前記主面上に、キャリア濃度1×1017cm−3以下の窒化ガリウム系半導体膜を含むエピタキシャル半導体領域を成長する工程と、
    前記エピタキシャル半導体領域上に電極を形成する工程と
    を備え、
    前記基板の前記主面は第1及び第2のエリアを有し、
    前記エピタキシャル半導体領域は、前記基板の前記主面の前記第1及び第2のエリア上に設けられた第1及び第2の部分を含み、
    前記電極は前記第1の部分の表面上に形成され、
    前記基板の前記主面の前記第1のエリアにおけるオフ角が、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100>方向に0.3度以上1.0度以下、<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下であり、
    前記オフ角は、前記基板の前記主面の法線と該六方晶系窒化ガリウムのc軸との成す角により規定される、ことを特徴とする方法。
  24. 前記窒化ガリウム系半導体膜は1×1016cm−3以下の炭素濃度及び1×1017cm−3以下のキャリア濃度を有する、ことを特徴とする請求項23に記載された方法。
  25. 前記窒化ガリウム系半導体膜の厚さは3マイクロメートル以上である、ことを特徴とする請求項23または請求項24に記載された方法。
  26. 前記エピタキシャル半導体領域上に、開口を有する絶縁膜を形成する工程を更に備え、
    前記電極は、前記開口を通して前記エピタキシャル半導体領域に接続されるショットキ電極を含む、ことを特徴とする請求項23〜請求項25のいずれか一項に記載された方法。
  27. 前記窒化ガリウム系半導体膜はGaNからなり、
    前記基板はGaNからなる、ことを特徴とする請求項26に記載された方法。
  28. 前記窒化ガリウム系半導体膜は第1導電型を有しており、
    当該方法は、前記窒化ガリウム系半導体膜上に別の窒化ガリウム系半導体膜を成長する工程と、
    前記エピタキシャル半導体領域上に、開口を有する絶縁膜を形成する工程と
    を更に備え、
    前記電極は、前記開口を通して前記エピタキシャル半導体領域に接続されるオーミック電極を含み、
    前記第2導電型窒化ガリウム系半導体膜は前記窒化ガリウム系半導体膜とpn接合を成す、ことを特徴とする請求項23〜請求項27のいずれか一項に記載された方法。
  29. 前記窒化ガリウム系半導体膜はGaNからなり、
    前記第2導電型窒化ガリウム系半導体膜はGaNからなり、
    前記基板はGaNからなる、ことを特徴とする請求項28に記載された方法。
  30. 前記エピタキシャル半導体領域を成長する前に、前記基板の前記主面の複数の位置においてオフ角を見積もる工程と、
    前記オフ角の見積もり結果に基づき、前記基板の前記主面を前記第1及び第2のエリアの区画を行う工程と、
    前記電極の形成に先立って、前記区画に基づき前記基板の前記主面上における電極配列を決定する工程と
    を備え、
    前記電極の位置は、前記電極配列に従う、ことを特徴とする請求項23〜請求項29のいずれか一項に記載された方法。
  31. 前記エピタキシャル半導体領域を成長する前に、前記基板の前記主面の複数の位置においてオフ角を見積もる工程と、
    前記オフ角の見積もり結果に基づき、前記基板の前記主面を前記第1及び第2のエリアの区画を行う工程と
    を備え、
    前記エピタキシャル半導体領域上に前記絶縁膜を形成する前記工程は、
    前記エピタキシャル半導体領域上に絶縁層を成長する工程と、
    前記区画に基づき前記基板の前記主面上における開口配列を決定する工程と
    前記決定に従って、前記絶縁層に前記開口の配列を形成する工程と
    を含み、
    前記開口の位置は、前記開口配列に従う、ことを特徴とする請求項26〜請求項29のいずれか一項に記載された方法。
  32. 窒化ガリウム系半導体電子デバイスであって、
    六方晶系窒化ガリウムからなる主面を有する支持基体と、
    前記基板の前記主面上に設けられ、キャリア濃度1×1017cm−3以下の窒化ガリウム系半導体膜と
    を備え、
    前記支持基体の前記主面は、第1のエリアと該第1のエリアを囲む第2のエリアとを有し、
    前記エピタキシャル半導体領域は、前記支持基体の前記主面の前記第1及び第2のエリア上に設けられた第1及び第2の部分を含み、
    前記支持基体の前記主面の前記第1のエリアにおけるオフ角が、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100> 方向に0.3度以上1.0度以下、<1−210>方向に−0.3度以上+0.3度以下であり、前記オフ角は、前記支持基体の前記主面の法線と該六方晶系窒化ガリウムのc軸との成す角により規定される、ことを特徴とする窒化ガリウム系半導体電子デバイス。
  33. 前記窒化ガリウム系半導体膜にショットキ接合を成すショットキ電極を更に備え、
    前記ショットキ電極は前記第1の部分の表面に接合を成す、ことを特徴とする請求項32に記載された窒化ガリウム系半導体電子デバイス。
  34. 前記窒化ガリウム系半導体膜はGaNからなり、
    前記基板はGaNからなる、ことを特徴とする請求項32または請求項33に記載された窒化ガリウム系半導体電子デバイス。
  35. 前記窒化ガリウム系半導体膜と前記支持基体との間に設けられた別の窒化ガリウム系半導体膜と、
    前記窒化ガリウム系半導体膜に接合を成すオーミック電極と
    を更に備え、
    前記オーミック電極は前記第1の部分の表面に接合を成し、
    前記別の窒化ガリウム系半導体膜は第1導電型を有しており、
    前記窒化ガリウム系半導体膜は第2導電型を有しており、
    前記窒化ガリウム系半導体膜は前記別の窒化ガリウム系半導体膜とpn接合を成す、ことを特徴とする請求項34に記載された窒化ガリウム系半導体電子デバイス。
  36. 前記窒化ガリウム系半導体膜はp型GaNからなり、
    前記別の窒化ガリウム系半導体膜はn型GaNからなり、
    前記支持基体はn型GaNからなる、ことを特徴とする請求項35に記載された窒化ガリウム系半導体電子デバイス。
  37. 前記支持基体の前記主面の前記第2のエリアは、該六方晶系窒化ガリウムの<1−100> 方向に0.3度以下1.0度以上、又は<1−210>方向に−0.3度以下+0.3度以上の範囲のオフ角を有する部分を含む、ことを特徴とする請求項32〜請求項36のいずれか一項に窒化ガリウム系半導体電子デバイス。
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