JP2010218891A - 分散型エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光輝度に優れ、寿命の改善された分散型EL素子を提供する。
【解決手段】背面電極及び透明電極からなる一対の電極の間に少なくとも絶縁層及び発光層を有する分散型エレクトロルミネッセンス素子であって、該絶縁層に含まれる誘電体粒子の平均粒子サイズが0.40〜1.0μmの範囲にあり且つ該絶縁層に含まれる誘電体粒子の体積比率が30〜60%であることを特徴とし、前記発光層に含まれる蛍光体粒子の平均粒子サイズが1μm以上20μm未満及び粒子サイズの変動係数が3%以上40%未満であることが好ましい。前記分散型エレクトロルミネッセンス素子の層内部のいずれかに赤色変換材料を含有するか、前記発光層内に前記蛍光体粒子とは別に赤色発光する蛍光体粒子を含有してもよい。
【選択図】なし

Description

本発明は、高輝度で長寿命のエレクトロルミネッセンス(EL)粉末粒子を分散塗布した発光層を有する分散型EL素子(以下、EL素子とも記す)に関するものである。
EL蛍光体は電圧励起型の蛍光体であり、該蛍光体粉末を電極の間に挟んで発光素子とした分散型EL素子と薄膜型EL素子が知られている。分散型EL素子の一般的な形状は、蛍光体粉末を高誘電率のバインダー中に分散したものを、少なくとも一方が透明な二枚の電極の間に挟み込んだ構造からなり、両電極間に交流電場を印加することにより発光する。EL蛍光体粉末を用いて作製された発光素子は数mm以下の厚さとすることが可能で、面発光体であり、発熱が少なく、発光効率が良いなど数多くの利点を有する為、道路標識、各種インテリアやエクステリア用の照明、液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ用の光源、大面積の広告用の照明光源等をしての用途が期待されている。
しかし、蛍光体粉末を用いて作製された発光素子は、他の原理に基づく発光素子に較べて発光輝度が低く、また発光寿命が短いという欠点があり、この為従来から種々の改良が試みられてきた。
分散型EL素子の発光輝度を高めるためには、例えば素子にかける電圧を高めることが考えられるが、単純に素子の電圧を上げると、消費電力が増加し、また周辺の電源回路のコストに繋がるばかりでなく、発光寿命を低下させたり、高電界による素子破壊が起こりやすくなったりする。蛍光体の実効的な電界強度を増加させることを目的として、絶縁層の誘電率高め、絶縁層の膜厚を薄くすることが特許文献1に記載されている。
しかしながら、絶縁層の誘電率を高めるために誘電体粒子の比率を高めた場合、相対的にバインダー比率が低下するため塗布性が低下すること、絶縁層の膜厚を薄くした場合、耐絶縁性が低下することなど、十分な発光特性(輝度と寿命の両立)を得られないことなどが問題であった。
特許文献2には、絶縁層に用いるのと同じ材料を用いて光散乱層を形成し、多重散乱を起こさせることによる、赤色変換材料による色変換波長の長波化が記載されている。
特開2005−158491号公報 特開2005−302693号公報
しかし、特許文献2に記載の技術では、絶縁層としての機能は果たしていないことや、それに用いる材料の特性についてはほとんど記載がなかった。
従って本発明は、発光輝度に優れ、寿命の改善された分散型EL素子を提供することを目的とするものである。
本発明者等が鋭意検討した結果、絶縁層中の高誘電体粒子の平均粒子サイズおよび充填比率を適度に設定することで、高輝度かつ長寿命を達成したことを見出し、本発明を成すに至った。
即ち、本発明は以下の要件により達成される。
(1)背面電極及び透明電極からなる一対の電極の間に少なくとも絶縁層及び発光層を有する分散型エレクトロルミネッセンス素子であって、該絶縁層に含まれる誘電体粒子の平均粒子サイズが0.40〜1.0μmの範囲にあり且つ該絶縁層に含まれる誘電体粒子の体積比率が30〜60%であることを特徴とする分散型エレクトロルミネッセンス素子。
(2)前記発光層に含まれる蛍光体粒子の平均粒子サイズが1μm以上20μm未満及び粒子サイズの変動係数が3%以上40%未満であることを特徴とする(1)の分散型エレクトロルミネッセンス素子。
(3)前記分散型エレクトロルミネッセンス素子の層内部のいずれかに赤色変換材料を含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の分散型エレクトロルミネッセンス素子。
(4)前記発光層内に前記蛍光体粒子とは別に赤色発光する蛍光体粒子を含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の分散型エレクトロルミネッセンス素子。
(5)赤色変換材料を含む赤色変換材料層が、発光層と背面電極との間にあることを特徴とする請求項(3)に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
(6)前記赤色発光する蛍光体粒子の平均粒子サイズが1μm以上20μm未満及び粒子サイズの変動係数が3%以上40%未満であることを特徴とする(4)記載の分散型エレクトロルミネッセンス素子。
なお、本発明において蛍光体粒子とは、電圧の印加によって、発光するものを意味する。
本発明の分散型EL素子は、高輝度と長寿命を両立するものである。また、赤色材料との組み合わせによって白色発光を得ようとした場合に、優れた色再現性(演色性)を示すものである。
以下、本発明について詳しく説明する。
<誘電体粒子>
本発明のEL素子の絶縁層は誘電体粒子(以下、高誘電体材料または高誘電率粒子とも記す)を含有する。高誘電体材料は、誘電率と絶縁性が高く、且つ高い絶縁破壊電圧を有する材料であれば任意のものが用いられる。また高誘電率材料は粒子として後述の有機バインダーとともに絶縁層を形成する。さらに高誘電率材料は光反射率が高いほうが望ましい。高誘電率材料は、EL素子内で蛍光体から発生した光を後方で反射、散乱させ、前方に光を取り出す機能を有しており、この機能を高めることで結果として発光輝度を高めることができる。
このような高誘電率材料の例としては、BaTiO、KNbO、LiNbO、LiTaO、Ta、BaTa、Y、Al、AlONなどが挙げられる。日本化学工業社製のBaTiO粉末パルセラムが好適に用いられる。
使用される高誘電率材料の平均粒子サイズは、0.40〜1.0μmである。0.40μm未満の場合、可視光波長よりも平均粒子サイズのほうが小さくなるため、光の散乱としてレイリー散乱が支配的となるため、散乱の効果が薄れてしまう。それに対して0.40μm以上の場合はミー散乱が支配的となり、蛍光体の発光を効率的に散乱することができる。平均粒子サイズが1.0μmを超えると、バインダーとの相溶性が低下し、塗布性が悪化するため好ましくない。平均粒子サイズとしては0.42〜0.80μmが好ましく、0.44〜0.65μmが更に好ましい。
高誘電率粒子の平均粒子サイズの測定は、例えば堀場製作所製・レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920のような、レーザー散乱による方法を用いることができる。ここで、平均粒子サイズはメジアン径を指すものとする。
<蛍光体粒子>
本発明に好ましく用いられる蛍光体粒子としては、具体的には第II族元素と第VI族元素とから成る群から選ばれる元素の一つあるいは複数と、第III族元素と第V族元素とから成る群から選ばれる一つあるいは複数の元素とから成る半導体の粒子であり、必要な発光波長領域により任意に選択される。例えば、CdS,CdSe,CdTe,ZnS,ZnSe,ZnTe,CaS,SrS,GaP,GaAsなどが挙げられる。中でも、ZnS,CdS,CaSなどが好ましく用いられる。
本発明における蛍光体粒子は、当業界で広く用いられる焼成法(固相法)で形成することができる。例えば、硫化亜鉛の場合、液相法で10nm〜50nmの微粒子粉末(通常生粉と呼ぶ)を作成し、これを一次粒子すなわち母体物質として用いる。硫化亜鉛には高温安定型の六方晶系と低温安定型の立方晶系の2つの結晶系があるが、いずれを使用してもよく、また混在していてもよい。これに付活剤や共付活剤と呼ばれる不純物、融剤ともに坩堝にて900℃〜1300℃の高温で30分〜10時間焼成し、中間蛍光体粒子を得る。適切な平均粒子サイズ、粒子サイズ変動係数の低い蛍光体粒子を得るのに好ましい焼成温度は950℃〜1250℃、さらに好ましくは1000℃〜1200℃である。また好ましい焼成時間は30分〜6時間、さらに好ましくは1時間〜4時間である。なお、本発明においては、平均粒子サイズがいずれも1μm以上20μm未満及び粒子サイズの変動係数が3%以上40%未満であることが好ましい。
なお、蛍光体粒子の平均粒子サイズや粒子サイズ変動係数の測定は、上記の高誘電率粒子の平均粒子サイズの測定と同様に、堀場製作所製・レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920のような、レーザー散乱による方法を用いることができる。
また融剤としては、20質量%以上用いることが好ましい。さらには30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましい。ここにおける融剤の割合は、融剤の割合(質量%)=融剤の質量/(原料蛍光体1次粒子の質量+融剤の質量)で示される。例えば、後述する銅付活硫化亜鉛蛍光体のように、生粉に付活剤である銅を予め混入させておく場合においては、付活剤である銅も蛍光体原料粉末と一体となっており、このような場合は、銅も含め蛍光体原料粉末の質量と計量するものとする。
融剤は、室温の質量と焼成温度での質量は異なる場合がある。例えば塩化バリウムは、室温ではBaCl2・2H2Oの状態で存在しているが、焼成温度では水和水が失われ、BaCl2となっていると考えられる。しかし、ここでの融剤の割合とは、室温で安定な状態での、融剤の質量をもとに計算される。
さらに、本発明では、上記焼成によって得られる中間蛍光体粉末中に含まれる過剰の付活剤、共付活剤及び融剤を除去するためにイオン交換水で洗浄することが好ましい。
焼成によって得られる中間蛍光体粒子の内部には、自然に生じた面状の積層欠陥(双晶構造)が存在する。これにさらにある範囲の大きさの衝撃力を加えることにより、粒子を破壊することなく、積層欠陥の密度を大幅に増加させることができる。衝撃力を加える方法としては、中間蛍光体粒子同士を接触混合させるか、アルミナ等の球体を混ぜて、混合させる(ボールミル)か、粒子を加速させ衝突させる方法などが従来知られている。特に硫化亜鉛の場合、立方晶系と六方晶系の2つの結晶系が存在し、前者では最密原子面((111)面)はABCABC・・・の三層構造をなし、後者ではc軸に垂直な最密原子面がABAB・・・の二層構造を形成している。このため、硫化亜鉛結晶にボールミル等で衝撃を与えた場合、立方晶系で最密原子面のすべりが起こり、C面が抜けると、部分的にABABの六方晶となり、刃状転位が生じ、またAB面が逆転して双晶が生じることもある。一般に結晶中の不純物は格子欠陥部分に集中するため、積層欠陥を有する硫化亜鉛を加熱して硫化銅などの付活剤を拡散させると積層欠陥に析出する。付活剤の析出部分と母体の硫化亜鉛との界面がエレクトロルミネッセンス発光体の中心となることから、本発明においても輝度向上のためには積層欠陥の密度が高いことが好ましい。
次いで、得られた中間体蛍光体粉末に第2回の焼成をほどこす。第2回目は、第1回目より低温の500℃〜800℃で、また短時間の30分〜3時間の加熱(アニーリング)をする。これにより、付活剤を積層欠陥に集中的に析出させることができる。
その後、該中間蛍光体を、塩酸等の酸でエッチングして表面に付着している金属酸化物を除去し、さらに表面に付着した付活剤を、KCN等で洗浄して除去する。続いて乾燥を施してエレクトロルミネッセンス蛍光体を得る。
このような方法により、平均粒子サイズ1μm以上20μm未満、粒子サイズ変動係数3%以上40%未満の粒子を得ることができ、本発明ではこのような粒子を用いることが望ましい。
また、他の蛍光体の形成方法として、レーザー・アブレーション法、CVD法、プラズマ法、スパッタリングや抵抗加熱、電子ビーム法などと、流動油面蒸着を組み合わせた方法、等の気相法と、複分解法、プレカーサーの熱分解反応による方法、逆ミセル法やこれらの方法と高温焼成を組み合わせた方法、凍結乾燥法、等の液相法や、尿素溶融法、噴霧熱分解法なども用いることができる。
また本発明の蛍光体粒子は付活剤として銅を含む硫化亜鉛であること、さらには6族から10族までの第2遷移系列に属する金属元素を少なくとも1種類含有することが好ましい。中でもモリブデン、白金、イリジウムが好ましい。これらの金属は硫化亜鉛中に硫化亜鉛1モルに対して1×10-7モルから1×10-3モルの範囲で含まれることが好ましく、1×10-6モルから5×10-4モル含まれることがより好ましい。これらの金属は硫化亜鉛微粉末と所定量の硫酸銅と共に脱イオン水に添加し、スラリー状にした上でよく混合し、乾燥してから共付活剤や融剤と共に焼成を行うことで硫化亜鉛粒子に含有させることが好ましいが、これらの金属を含む錯体粉末をフラックスと混合しておきこの共付活剤や融剤を用いて焼成を行い硫化亜鉛粒子に含有させることも好ましい。いずれの場合も金属を添加する際の原料化合物としては使用する金属元素を含む任意の化合物を使用することが出来るが、より好ましくは、金属または金属イオンに酸素、または窒素が配位した錯体を用いることが好ましい。配位子としては無機化合物でも有機化合物であってもよい。これらにより、より一層の輝度向上及び長寿命化が可能となる。
蛍光体粒子は、粒子の表面に非発光シェル層を有していても良い。この非発光シェル層の詳細については、特開2005−283911号公報の〔0028〕〜〔0033〕等に記載の通りである。
<絶縁層>
本発明のEL素子における絶縁層は、上記の高誘電体粒子を含有し、通常、有機バインダーとともに形成されるものである。絶縁層中の高誘電体粒子の含有量は、体積比率で30〜60%である。30%未満であると高誘電体粒子の比率が低いため、絶縁層自体の誘電率が低下し、発光層に有効に電界がかからなくなるため好ましくない。30%以上の場合は、絶縁層としての誘電率が高くなり発光層に有効に電界がかかると予想される。しかしながら本発明者が鋭意検討した結果、60%を超えると急激に塗布性が低下し、平滑な塗布面を形成することができず、発光ムラが生じたり耐久性が低下することがわかった。驚くべきことに、60%を超えて絶縁層を形成すると、高誘電体粒子同士が接触する確率が高くなり、光線進路が閉ざされ結果として光が層内に閉じ込められ出て来れず、高輝度化の効果がほとんどなくなることがわかった。この体積比率は、好ましくは35〜57%であり、さらに好ましくは40〜55%である。
このようなことから、絶縁層中における、高誘電体粒子の平均粒子サイズや体積比率を適度に規定した本発明はEL素子の高輝度化に寄与できるものと考える。
膜厚みは、10μm以上35μm未満であることが望ましい。より好ましくは12μm以上33μm未満であり、15μm以上33μm未満がさらに好ましい。膜厚が薄すぎると絶縁破壊が起きやすくなり、厚すぎると発光層にかかる電圧が小さくなり、実質的に発光効率が低下するため好ましくない。
絶縁層に用いることができる有機バインダーとしては、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース系樹脂のように、比較的誘電率の高いポリマーや、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッ化ビニリデンなどの樹脂が挙げられる。これらの樹脂に、BaTiOやSrTiOなどの高誘電率の微粒子を、絶縁層中における体積比率が上記範囲になり、かつ所望の誘電率が得られるように調整して混合・分散する。分散方法としては、ホモジナイザー、遊星型混練機、ロール混練機、超音波分散機などを用いることができる。
<発光層>
蛍光体粒子を用いてEL素子を作成する場合、これら粒子を有機分散媒に分散して、その分散液を塗布し発光層を形成させる。
有機分散媒としては、有機高分子材料、または高沸点の有機溶剤を用いることが出来るが、有機高分子材料を主に構成される有機バインダーが好ましい。
上記有機バインダーとしては、誘電率の高い素材が望ましく、含フッ素高分子化合物(例えばフッ化エチレン、3フッ化1塩化エチレンを重合単位として含む高分子化合物)、または水酸基がシアノエチル化された多糖類(シアノエチルプルラン、シアノエチルセルロース)、ポリビニルアルコール(シアノエチルポリビニルアルコール)、フェノール樹脂や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッ化ビニリデンなどの樹脂が挙げられ、これらを全部または一部含んでなることが好ましい。また、これらのバインダーに、BaTiO3やSrTiO3などの高誘電率の微粒子を適度に混合して誘電率を調整することもできる。
蛍光体粒子のバインダーへの分散方法としては、ホモジナイザー、遊星型混練機、ロール混練機、超音波分散機などを用いることができる。
このようなバインダーと上記蛍光体粒子との配合割合は、発光層中の上記蛍光体粒子の含有量が固形分全体に対して30〜90質量%となる割合とするのが好ましく、60〜85質量%となる割合とするのが更に好ましい。これにより発光層の表面を平滑に形成することができる。
バインダーとしては、水酸基がシアノエチル化された高分子化合物を発光層全体の有機分散媒のうち質量比で20%以上、更に好ましくは50%以上使用するのが特に好ましい。
このようにして得られる発光層の厚みは20μm以上80μm未満が好ましく、より好ましくは25μm以上75μm未満である。20μm以上において、発光層の表面の良好な平滑性を得ることができ、また、80μm未満において蛍光体粒子に有効に電界をかけることができ、好ましい。特に、後述の遮断層を設けた場合には、前述の絶縁層の膜厚を薄くし、且つ発光層の膜厚を厚くすることにより、初期輝度の低下を回復するとともに、十分な耐久性効果を得ることができ、好ましい。更に、良好な初期輝度を得るためには、発光層の膜厚は70μm以下であることが好ましい。
<遮断層>
本発明のEL素子は、透明電極と発光層との間に遮断層を有していても良い。この遮断層の詳細については、特開2007−12466号公報の〔0013〕〜〔0020〕等に記載の通りである。
<赤色材料>
本発明のエレクトロルミネッセンス素子では、例えば、青緑に発光する蛍光体粒子を用いている場合、白色発光を作るために青緑に発光する蛍光体粒子の他に赤色に発光する発光材料を使用する。赤色の発光材料は、青緑発光する蛍光体粒子の発光を吸収し赤色に変換する有機材料もしくは赤色のエレクトロルミネッセンスを示す無機材料のいずれでも良い。前者は特に有機物の蛍光染料または蛍光顔料が好適に用いられ、発光層中に分散しても、絶縁層中に分散してもよく、発光層と透明電極の間や透明電極に対して発光層と反対側に位置させてもよい。後者は青緑に発光する蛍光体材料と同様、発光層に含有させることもできるし、透明電極と絶縁層の間に青緑に発光する蛍光体材料を含有する層とは別に赤色無機蛍光体材料層として導入することもできる。
本発明に好ましく用いられる赤色発光の蛍光体粒子としては、前述の青緑に発光する蛍光体材料と同様に、その母体材料は第II族元素と第VI族元素とから成る群から選ばれる元素の一つあるいは複数と、第III族元素と第V族元素とから成る群から選ばれる一つあるいは複数の元素とから構成され、必要な発光波長領域により任意に選択される。付活剤としては特に限定されるものではないが、例えばCuやMnなどの遷移金属などから、共付活剤は例えばF、Cl、Br、Iなどの第VII族元素やAl、Ga、Inなどの第IIIから選択される。さらにCe、Eu、Smなどの希土類もドープされていることが望ましい。具体的にはZnS:Cu,InやCaS:Eu,Ceなどがそれにあたる。
以下では特に赤色変換有機材料について詳細に説明する。
本発明のエレクトロルミネッセンス素子において、白色発光時の赤色の発光波長として好ましくは590nm以上650nm以下である。この範囲に含まれる赤色発光波長を得るには、赤色変換材料を発光層に含有させても、発光層と透明電極の間に入れても、透明電極を中心として発光層の反対側に入れてもよいが、絶縁層に含有させることが最も好ましい。赤色変換材料を含む絶縁層は、本発明におけるエレクトロルミネッセンス素子中の絶縁層が全て赤色変換材料を含む層とすることも好ましいが、素子中の絶縁層を2つ以上に分割し、そのうちの一部が赤色変換材料を含む層とすることがより好ましい。赤色変換材料を含む層は、赤色変換材料を含まない絶縁層と発光層の間に位置することが好ましく、赤色変換材料を含む層の両側を赤色変換材料を含まない絶縁層で挟まれる様に位置させることも好ましい。
赤色変換材料を含む層を赤色変換材料を含まない絶縁層と発光層の間に位置させる場合、赤色変換材料を含む層は1μm以上20μm以下であることが好ましく、より好ましくは3μm以上17μm以下である。赤色変換材料を含む層が両側から赤色変換材料を含まない絶縁層に挟まれる様に位置する場合、赤色変換材料を含む層は1μm以上20μm以下であることが好ましく、より好ましくは3μm以上10μm以下である。赤色変換材料を含む層が両側から赤色変換材料を含まない絶縁層に挟まれる様に位置する場合には赤色変換材料を含む層に誘電体粒子を含有させず、高誘電率バインダーと赤色変換材料のみの層にすることも好ましい。
ここで使用される赤色変換材料が粉末の状態にある時の発光波長として好ましくは590nm以上750nm以下であることが好ましく、より好ましくは600nm以上650nm以下であり、最も好ましくは605nm以上、630nm以下である。この赤色変換材料がエレクトロルミネッセンス素子に添加され、エレクトロルミネッセンス発光時の赤色の発光波長としては前述の様に590nm以上、650nm以下であることが好ましく、より好ましくは595nm以上630nm以下であり、最も好ましくは600nm以上、620nm以下である。
赤色変換材料を含む層の結合剤としては、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース系樹脂のように、比較的誘電率の高いポリマーや、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッ化ビニリデンなどの樹脂が好ましい。
本発明の赤色変換材料としては、蛍光顔料または蛍光染料を好ましく用いることが出来る。これらの発光中心をなす化合物としては、ローダミン、ラクトン、キサンテン、キノリン、ベンゾチアゾール、トリエチルインドリン、ペリレン、トリフェンニン、ジシアノメチレンを骨格として持つ化合物が好ましく、他にもシアニン系色素、アゾ染料、ポリフェニレンビニレン系ポリマー、ジシランオリゴチエニレン系ポリマー、ルテニウム錯体、ユーロピウム錯体、エルビウム錯体を用いることも好ましい。これらの化合物は単独で用いても複数種類を用いてもよい。また、これらの化合物はさらにポリマー等に分散した後に使用してもよい。上記の範囲に発光極大を有する蛍光顔料としては、シンロイヒ社製の「SEL−1003」を使用できる。
また、上記の蛍光顔料または蛍光染料は、バンドリフレクションフィルター等のフィルターを用いることで、発光極大波長を該範囲内に調整することができる。
<透明電極>
透明電極は、ガラス基板はもとより、ポリエチレンテレフタレートやトリアセチルセルロースベース等の透明フィルム上に、インジウム・錫酸化物(ITO)や錫酸化物、アンチモンドープ酸化錫、亜鉛ドープ酸化錫、酸化亜鉛等の透明導電性材料を蒸着、塗布、印刷等の方法で一様に付着、製膜することで得られる。
また、銀の薄膜を高屈折率層で挟んだ多層構造を用いても良い。さらに、ポリアニリン、ポリピロールなどの共役系高分子などの導電性ポリマーを好ましく用いることができる。
これら透明導電性材料に関しては、東レリサーチセンター発行「電磁波シールド材料の現状と将来」、特開平9−147639号公報等に記載されている。
また上記透明電極としては、上記透明フィルムに上記透明導電性材料を付着・製膜してなる透明な導電性シートや導電性ポリマーに、一様な網目状、櫛型あるいはグリッド型等の金属および/または合金の細線構造部を配置した導電性面を作成して通電性を改善した透明導電性シートを用いることも好ましい。
上記のような細線を併用する場合、金属や合金の細線の材料としては、銅や銀、ニッケル、アルミニウムが好ましく用いられるが、目的によっては、金属や合金の代わりに前述の透明導電性材料を用いてもよい。電気伝導性と熱伝導性が高い材料であることが好ましい。該細線の幅は、任意であるが、0.1μm程度から1000μmの間が好ましい。該細線は、50μmから5cmの間隔のピッチで配置されていることが、好ましく、特に100μmから1cmピッチが好ましい。
該細線構造部の高さ(厚み)は、0.1μm以上10μm以下が、好ましい。特に好ましくは、0.5μm以上5μm以下である。該細線構造部と透明導電膜は、どちらが表面に出ていも良いが、結果として導電性面の平滑性(凹凸)は、5μm以下であることが好ましい。密着性の観点から、0.01μm以上5μm以下が好ましい。特に好ましいのは、0.05μm以上3μm以下である。
ここで、導電性面の平滑性(凹凸)は、3次元表面粗さ計(例えば、東京精密社製;SURFCOM575A−3DF)を用いて5mm四方を測定したときの凹凸部の平均振幅を示す。表面粗さ計の分解能の及ばないものについては、STMや電子顕微鏡による測定によって、平滑性を求める。
細線の幅と高さ、間隔の関係については、細線の幅は、目的に応じて決めればよいが、典型的には、細線間隔の1/10000以上、1/10以下が好ましい。
細線の高さも同様であるが、細線の幅に対して1/100以上10倍以下の範囲が好ましく用いられる。
本発明において用いられる透明電極の表面抵抗率は0.1Ω/□以上100Ω/□以下であることが好ましく、1Ω/□以上80Ω/□以下であることがより好ましい。透明電極の表面抵抗率は、JIS K6911に記載の測定方法に準じて測定された値である。
上記透明電極として金属および/または合金の細線構造部を配置した場合には、光の透過率の減少を抑制することが好ましい。細線の間隔、細線幅や高さを上述の範囲内とすることで、90%以上の光の透過率を確保することが、好ましい。
本発明においては、透明電極の光の透過率が、550nmの光に対して70%以上であることが好ましく、80%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることが最も好ましい。
また、上記透明電極は、輝度を向上させるため、また白色発光を実現する上で、波長420nm〜650nmの領域の光を80%以上透過することが好ましく、より好ましくは90%以上透過することが好ましい。白色発光を実現する上では、波長380nm〜680nmの領域の光を80%以上透過することがより好ましい。透明電極の光の透過率は、分光光度計によって測定することができる。
<背面電極>
光を取り出さない側の背面電極は、導電性の有る任意の材料が使用出来る。金、銀、白金、銅、鉄、アルミニウムなどの金属、グラファイトなどの中から、作成する素子の形態、作成工程の温度等により適時選択されるが、導電性さえあればITO等の透明電極を用いても良い。更に、耐久性を向上させる観点から、背面電極の熱伝導率は高いことが重要で、2.0W/cm・deg以上、特に2.5W/cm・deg以上であることが好ましい。
また、EL素子の周辺部に高い放熱性と通電性を確保するために、金属シートや金属メッシュを背面電極として用いることも好ましい。
<製造方法>
本発明のEL素子の製造方法については、特に限定されないが、特開2007−12466号公報の〔0046〕〜〔0049〕等に詳細に記載の通りの方法を適宜採ることができる。
<封止>
本発明の分散型EL素子は、最後に封止フィルムを用いて、外部環境からの湿度や酸素の影響を排除するよう加工するのが好ましい。封止の詳細については、特開2007−12466号公報の〔0050〕〜〔0055〕等に記載の通りである。
本発明はEL素子を高輝度(例えば600cd/m2以上)で発光させて用いる用途で特に有効である。具体的には本発明はEL素子の透明電極と背面電極の間に、100V以上500V以下の電圧を印加する駆動条件、または800Hz以上4000KHz以下の周波数の交流電源で駆動する条件で使用する場合に有効である。
以下に、本発明の分散型EL素子の実施例を示すが、本発明の分散型EL素子はこれに限定されるものではない。
実施例1
厚み70μmのアルミニウム電極(背面電極)上に、絶縁層(第1層 厚さ25μm)、発光層(第2層 厚さ55μm)の順序で塗布した。
各層は有機バインダーとしてシアノエチルプルランおよびシアノエチルポリビニルアルコールを質量比で1:1になるように混合して用いた。
絶縁層には、高誘電体粒子として下記表1に示す各平均粒子サイズのBaTiO(日本化学工業製 パルセラムBT)を、下記表1に示す体積比率になるように用いた。
発光層は、下記の方法で調製した蛍光体粒子を有機バインダーに対する体積比率が1:1となるように調製した。
それぞれの層形成用塗布液はジメチルホルムアミドを加えて粘度を調節し、塗布後110℃10時間乾燥させた。
更にインジウム−スズ酸化物を厚み40nmの透明電極を形成するようにスパッタしたポリエチレンテレフタレート(厚み75μm)を透明電極側(導電性面側)がアルミニウム電極側を向くように、透明電極と第2層である蛍光体粒子含有層(発光層)が隣接するようにして190℃のヒートローラーで窒素雰囲気下で圧着した。
アルミニウム電極、透明電極それぞれに電極端子(厚み60μmのアルミニウム板)を配線してから、凸版印刷社製の防湿フィルムであるG X フィルムと挟んで真空脱気しながら熱圧着することで密封し、下記表1のEL素子とした。
蛍光体粒子の調製
ZnS(フルウチ化学製・純度99.999%)150gに水を加えてスラリーとし、0.538gのCuSO4・5H2Oを含む水溶液及び亜鉛に対して0.0001モル%の塩化金酸ナトリウムを添加し、一部にCuを置換した(ZnS1モルに対してCu1.4×10−3モル)ZnS生粉(平均粒径100nm)を得た。得られた生粉25.0gに、BaCl2・2H2O;2.1g、MgCl2・6H2O;4.25g、SrCl2・6H2O;1.0gを加え、1200℃で4時間焼成を行い、蛍光体中間体を得た。上記の粒子をイオン交換水で10回水洗し、乾燥した。得られた中間体をボールミルにて粉砕し、その後700℃4時間でアニールした。
得られた蛍光体粒子を、10%のKCN水溶液で洗浄して表面にある余分な銅(硫化銅)を取り除いた後5回水洗を行い、平均粒子サイズ24μm、粒子サイズ変動係数36%の蛍光体粒子Aを得た。
なお、Cu含有量については蛍光体粒子を王水にて溶解し、ICP発光分析によりZnに対するパーセンテージより測定した。また、平均粒子サイズおよび粒子サイズ変動係数は、堀場製作所製・レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920を用いて測定した。
表1に各素子で使用したBaTiO粒子のサイズ、その体積比率を示す。
以上のようにして得られたEL素子について、EL素子101を120V、1.4kHzで駆動した場合に得られる発光輝度100とした場合の各素子の初期輝度の相対値および、同一輝度となるように各素子の駆動電圧を微調整し、同条件で150時間連続駆動後の発光輝度を、初期輝度を100として表した場合の結果を表1に示す。
Figure 2010218891
EL素子101〜103、110はBaTiOの平均粒子サイズが小さいため、光散乱能が低く、比較的初期輝度も低く、同一輝度で連続駆動した後の相対輝度も低いものであった。特にEL素子101はBaTiOの体積比率も低いため、相対輝度が低い。またEL素子103はBaTiOの体積比率が多いが、それより少ないEL素子102と比較して初期輝度や連続駆動後の相対輝度が同等またはそれ以下であり、高輝度化の効果はみられなかった。またEL素子103を素子の背面電極側を凹部として湾曲してみたところ、層内部で界面での剥離が生じ、その後発光が不均一になってしまった。EL素子103は可とう性も低下していた。EL素子104はBaTiOの体積比率が低いこと、EL素子108はBaTiOの体積比率が高いこと、EL素子109はBaTiOの平均粒子サイズが大きいことなどの理由から、初期輝度や連続駆動後の輝度が低く、本発明の範囲外であった。それに対してEL素子105〜107、111〜112は、平均粒子サイズ、BaTiOの体積比率も適切な範囲内にあるので、初期輝度、連続駆動後の相対輝度とも良好な値を示した。
実施例2
蛍光体粒子Aの作製方法において、融剤の使用量をそれぞれBaCl2・2H2O;4.2g、MgCl2・6H2O;11.2g、SrCl2・6H2O;9.0gとなるように変更した以外は、実施例1と同様に行うことで、平均粒子サイズ17μm、粒子サイズ変動係数31%の蛍光体粒子Bを得た。
EL素子106と同一条件で蛍光体粒子Bを用いてEL素子201を作製した。実施例1と同様にEL素子の初期輝度および150時間後の相対輝度を評価した結果、いずれも10%程度向上する改良効果が得られた。
実施例3
EL素子内の絶縁層中に赤色蛍光染料(シンロイヒ製SEL1003)を3.0g/mとなるように含有させた以外は実施例2と同様に作製した。その結果、EL素子106と比べて、初期輝度および150時間後の相対輝度の向上となっただけでなく、演色性(Ra80以上)に優れた白色発光が得られた。

Claims (4)

  1. 背面電極及び透明電極からなる一対の電極の間に少なくとも絶縁層及び発光層を有する分散型エレクトロルミネッセンス素子であって、該絶縁層に含まれる誘電体粒子の平均粒子サイズが0.40〜1.0μmの範囲にあり且つ該絶縁層に含まれる誘電体粒子の体積比率が30〜60%であることを特徴とする分散型エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 前記発光層に含まれる蛍光体粒子の平均粒子サイズが1μm以上20μm未満及び粒子サイズの変動係数が3%以上40%未満であることを特徴とする請求項1記載の分散型エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記分散型エレクトロルミネッセンス素子の層内部のいずれかに赤色変換材料を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の分散型エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記発光層内に前記蛍光体粒子とは別に赤色発光する蛍光体粒子を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の分散型エレクトロルミネッセンス素子。
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