JP2010218805A - 有機電界発光素子、発光素子アレイ、露光ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents

有機電界発光素子、発光素子アレイ、露光ヘッド及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】発光輝度を向上させる。
【解決手段】遮光マスク74を有さない構成では、光を取り出すための光取り出し部174Aと同じ面積を有する有機EL層で生じた光が照射されるのに対して、遮光マスク74を設けることで開口74A(光取り出し部)よりも広い面積を有する有機EL層72からの光が照射されるので、発光輝度(単位面積あたりの明るさ)が向上する。
【選択図】図8

Description

本発明は、有機電界発光素子、発光素子アレイ、露光ヘッド及び画像形成装置に関する。
発光素子としては、特許文献1に開示される有機EL素子が公知である。特許文献1に開示される有機EL素子は、高輝度発光で長寿命を実現することを目的とし、以下のように構成されている。
特許文献1の有機EL素子は、対向する陽極電極2と陰極電極5の間に複数個の発光ユニット3−1、3−2....3−nを有し、各発光ユニットがそれぞれ1層の等電位面を形成する層4−1、4−2....4−nによって仕切られていることを特徴とする。
特開2003−45676号公報
本発明は、発光輝度を向上させることを課題とする。
本発明の請求項1に係る有機電界発光素子は、第1電極と、前記第1電極と対をなし、光を透過する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置され、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧が印加されることにより発光する発光層と、前記第2電極から見て前記発光層の配置側とは反対側に配置され、前記発光層から前記第2電極側へ発光する光の一部を遮蔽する光遮蔽部と、を備える。
本発明の請求項2に係る有機電界発光素子は、請求項1の構成において、前記光遮蔽部は、前記発光層からの光を反射する光反射性を有する。
本発明の請求項3に係る有機電界発光素子は、請求項1又は請求項2の構成において、前記光遮蔽部は、金属で形成されている。
本発明の請求項4に係る有機電界発光素子は、請求項3の構成において、前記光遮蔽部は、Alで形成されている。
本発明の請求項5に係る有機電界発光素子は、請求項1〜4のいずれか1項の構成において、前記第1電極が、前記発光層からの光を反射する光反射性を有する。
本発明の請求項6に係る有機電界発光素子は、請求項1〜5のいずれか1項の構成において、前記光遮蔽部材及び前記第1電極は、共振器構造を有する。
本発明の請求項7に係る発光素子アレイは、請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機電界発光素子が千鳥状に配置されている。
本発明の請求項8に係る露光ヘッドは、請求項7に記載の発光素子アレイと、前記発光素子アレイにより生成された光を集光し、被照射面に結像する結像素子アレイと、を備える。
本発明の請求項9に係る画像形成装置は、潜像を保持する潜像保持体と、前記潜像保持体に光を照射して潜像を形成する請求項8に記載の露光ヘッドと、前記露光ヘッドによって形成された潜像を現像する現像装置と、を備える。
本発明の請求項1の構成によれば、光遮蔽部を有さない場合に比べ、発光輝度を向上させることができる。
本発明の請求項2の構成によれば、光遮蔽部が光反射性を有さない場合に比べ、発光輝度を向上させることができる。
本発明の請求項3の構成によれば、光遮蔽部が金属で形成されていない場合に比べ、外部と第2電極との電気接続が取りやすくなる。
本発明の請求項4の構成によれば、光遮蔽部がAlで形成されていない場合に比べ、光取り出し効率を向上できる。
本発明の請求項5の構成によれば、第1電極が光反射性を有さない場合に比べ、指向性(光などが空間中に出力されるとき、その強度が方向によって異なる性質)が向上する。
本発明の請求項6の構成によれば、共振器構造を有さない場合に比べ、指向性が向上する。
本発明の請求項7の構成によれば、千鳥状に配置されていない場合に比べ、高密度な発光アレイが得られる。
本発明の請求項8の構成によれば、本構成を有さない場合に比べ、高精細な画像書き込みが可能となる。
本発明の請求項9の構成によれば、本構成を有さない場合に比べ、高精細な画像が得られる。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略図である。 図2は、本実施形態に係る露光ヘッドの構成を示す概略図である。 図3は、本実施形態に係る露光ヘッドからの発光光が感光体ドラムに結像される状態を模式的に示した模式図である。 図4は、本実施形態に係る露光ヘッドの構成と示す発光面側から見た概略図である。 図5は、本実施形態に係る有機EL素子の構成を示す概略図である。 図6は、本実施形態に係る有機EL素子において、反射電極を凹レンズ構造とした概略図である。 図7は、本実施形態に係る有機EL素子において、反射電極を凹レンズ構造とした概略図である。 図8は、遮光マスク74を有する構成と遮光マスク74を有さない構成を比較するための概略図である。 図9は、ボトムエミッション構造とした変形例に係る有機EL素子の構成を示す概略図である。 図10は、比較例1に係る有機EL素子の構成を示す概略図である。 図11は、比較例1と実施例1〜3との評価結果を示す表である。
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
(本実施形態に係る画像形成装置の構成)
まず、本実施形態に係る画像形成装置の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略図である。
画像形成装置10は、用紙等の記録媒体Pが収容される記録媒体収容部12と、記録媒体Pにトナー画像を形成する画像形成部14と、記録媒体収容部12から画像形成部14へ記録媒体Pを搬送する搬送手段16と、画像形成部14によって形成されたトナー画像を記録媒体Pに定着させる定着装置18と、定着装置18によってトナー画像が定着された記録媒体Pが排出される記録媒体排出部(図示省略)と、を備えている。
画像形成部14は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のトナー画像が形成される画像形成ユニット22C、22M、22Y、22Kと、画像形成ユニット22C、22M、22Y、22Kで形成されたトナー画像が転写される中間転写体の一例としての中間転写ベルト24と、画像形成ユニット22C、22M、22Y、22Kで形成されたトナー画像を中間転写ベルト24に転写する一次転写部材の一例としての一次転写ロール26と、中間転写ベルト24に転写されたトナー画像を記録媒体Pに転写する二次転写部材の一例としての二次転写ロール28と、を備えている。
画像形成ユニット22C、22M、22Y、22Kは、表面に静電潜像が形成される像保持体として、一方向(図1において時計回り方向)へ回転する感光体ドラム30をそれぞれ有している。
各感光体ドラム30の周囲には、感光体ドラム30の回転方向上流側から順に、感光体ドラム30の表面を帯電させる帯電装置32と、帯電した感光体ドラム30の表面を露光して感光体ドラム30の表面に静電潜像を形成する露光装置としての露光ヘッド34と、感光体ドラム30の表面に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像装置36と、トナー画像が中間転写ベルト24に転写された後の感光体ドラム30の表面に残留しているトナーを除去する除去装置40と、が設けられている。
中間転写ベルト24は、二次転写ロール28に対向する対向ロール42、駆動ロール44及び支持ロール46によって支持され、感光体ドラム30と接触しながら一方向(図1において反時計回り方向)へ循環移動するようになっている。
一次転写ロール26は、中間転写ベルト24を挟んで、感光体ドラム30に対向している。一次転写ロール26と感光体ドラム30との間には、感光体ドラム30上のトナー画像が中間転写ベルト24に一次転写される一次転写位置が形成される。この一次転写位置において、一次転写ロール26が感光体ドラム30の表面のトナー画像を圧接力と静電力により中間転写ベルト24に転写するようになっている。
二次転写ロール28は、中間転写ベルト24を挟んで対向ロール42と対向している。二次転写ロール28と対向ロール42との間には、中間転写ベルト24上のトナー画像が記録媒体Pに二次転写される二次転写位置が形成される。
搬送手段16は、記録媒体収容部12に収容された記録媒体Pを送り出す送出ロール50と、送出ロール50によって送り出された記録媒体Pを二次転写位置へ挟持搬送する搬送ロール対52と、を備えている。
定着装置18は、二次転写位置より搬送方向下流側に配置されており、二次転写位置で転写されたトナー画像を記録媒体Pへ定着させる。
二次転写位置より搬送方向下流側であって、定着装置18よりも搬送方向上流側には、定着装置18に記録媒体Pを搬送する搬送部材の一例としての搬送ベルト54が配置されている。
以上の構成により、本実施形態に係る画像形成装置10では、まず記録媒体収容部12から送り出された記録媒体Pが、搬送ロール対52によって二次転写位置へ送り込まれる。
一方、中間転写ベルト24には、画像形成ユニット22C、22M、22Y、22Kで形成された各色のトナー画像が重ねられて、カラー画像が形成される。二次転写位置へ送り込まれた記録媒体Pは、中間転写ベルト24上に形成されたカラー画像が転写される。
トナー画像が転写された記録媒体Pは、定着装置18へ搬送され、転写されたトナー画像が定着装置18により定着される。トナー画像が定着された記録媒体Pは、記録媒体排出部(図示省略)へ排出される。以上のように、一連の画像形成動作が行われる。
なお、画像形成装置の構成としては、上記の構成に限られず、例えば、中間転写体を有さない直接転写型の画像形成装置でもよく、種々の構成とすることが可能である。
(露光ヘッドの構成)
次に、露光ヘッドの構成を説明する。図2及び図3は、本実施形態に係る露光ヘッドの構成を示す概略図である。
各露光ヘッド34は、図2及び図3に示すように、主走査方向に長尺状に形成された基板60と、発光素子アレイの一例としての有機EL素子アレイ62と、有機EL素子アレイ62により生成された光を集光し感光体ドラム30に結像する結像素子アレイの一例としてのセルフォックレンズアレイ64と、を備えている。
有機EL素子アレイ62は、有機電界発光素子の一例としての有機EL素子70を有している。有機EL素子70は、画素数(ドット数)に応じて、基板60に主走査方向へ沿って複数配列されている。具体的には、有機EL素子70は、図4に示すように、千鳥状に配置されている。
千鳥状の配置は、具体的には、以下のとおりとされる。有機EL素子70が予め定められたピッチで主走査方向に沿って配列された列が、並列に2列配置される。各列の有機EL素子70のピッチは同じピッチとされ、一方の列は他方の列に対して、主走査方向に半ピッチ程度ずれている。このように千鳥配置にすることにより、千鳥配置でない構成に比して、単位長さ当たりの素子数が多くなる。
また、基板60には、有機EL素子70を駆動する駆動回路の一例としてのドライバIC66が複数設けられている。ドライバIC66は、複数の有機EL素子70を個別に駆動するようになっている。
セルフォックレンズアレイ64は、ロッドレンズ64Aが複数配列されて構成されており、複数の有機EL素子70の光射出側に配置されている。
セルフォックレンズアレイ64では、1ドットに対して複数のロッドレンズ64Aで正立等倍結像するように、各ロッドレンズ64Aが2次元状に配列されている。従って、各有機EL素子70からの発光光は、対応する複数のセルフォックレンズアレイ64を介して感光体ドラム30の表面に結像される。このように、有機EL素子70からの発光光によって、感光体ドラム30が露光されて潜像が形成される。
なお、有機EL素子70に組み合わせる光学レンズとしては、セルフォックレンズアレイ64に限られず、シリンドリカルレンズを組み合わせても良い。また、個々の有機EL素子70上にマイクロレンズを接合しても良い。
(有機EL素子の構成)
次に、有機EL素子の構成を説明する。図5は、本実施形態に係る有機EL素子の構成を示す概略図である。
有機EL(エレクトロルミネッセント)素子70は、第1電極の一例としての反射電極71と、前記第1電極と対をなす第2電極の一例としての透明電極73と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置された発光層の一例としての有機EL層72と、前記第2電極から見て前記発光層の配置側とは反対側に配置された光遮蔽部の一例としての遮光マスク74とを備えている。
反射電極71は、基板60上に形成されている。反射電極71は、有機EL素子70がトップエミッション構造をとる時は、陽極として用いられる。
反射電極71は、後述のように、遮光マスク74とで共振器構造を形成する為に、高反射率の金属、高反射率のアモルファス合金を用いるのが良い。高反射率の金属としては、例えば、Al、Ag、Mo、W、Ni、Crなどがある。高反射率のアモルファス合金としては、例えば、NiP、NiB、CrP及びCrBなどがある。なお、反射電極71の材料としては、上記の材料に限られるものではない。
また、反射電極71は、図6及び図7に示すように、凹型のレンズ構造としても良い。この凹レンズ構造では、ガラスで形成された基板60上に有機又は無機材料からなる下地形成層76を予め形成し、その予め形成しておいた下地形成層76に対し、結晶異方エッチング法、高密度プラズマを用いた反応性イオンエッチング法、またはマイクロインプリンティング法を用いて凹型パターンを加工し、該凹型パターンに電極材料を蒸着、又はスパッタすることで形成される。凹部の形状は、図6に示すように、円孔状に湾曲する構成であってもよいし、図7に示すように、V字状に屈曲する構成であってもよい。
このように、凹型のレンズ構造とすることにより、後述の共振構造において、光取り出し部への集光性が向上し、発光の指向性の向上及び強度向上する。
有機EL層72は、反射電極71側に形成されたホール注入層及びホール輸送層と、透明電極73側に形成された電子注入層及び電子輸送層と、ホール注入層及びホール輸送層と電子注入層及び電子輸送層との間に形成された発光層とを備えている。
これら有機層は低分子、もしくは高分子有機材料による有機薄膜を積層することで形成される。有機薄膜の形成法としては、CVD(化学気相成長 、Chemical Vapor Deposition)法、分子線蒸着法、ディッピング法、スピンコート法、キャスト法、印刷法、インクジェット法、スプレー法などを用いて成膜しても良い。
ホール注入層の材料としては、フタロシアニン類(CuPcなどを含む)またはインダンスレン系化合物などの低分子材料、MTDATA(4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン)、ポリアニリン、PEDOT/PSS(ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォネート)等の高分子材料等が用いられる。
ホール輸送層の材料としては、例えばトリフェニルジアミン誘導体、ポリフィリル誘導体、スチルベン誘導体、オキサジアゾール誘導体、テトラフェニレンジアミン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、カルバゾール誘導体、スチルベン誘導体、アリールヒドラゾン誘導体、ポルフィリン系化合物等を用いることができる。
発光層としては、キレート型有機金属錯体、多核又は縮合芳香環化合物、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、スチリルアリーレン誘導体、シロール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサチアゾール誘導体、又はオキサジアゾール誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、又はポリアセチレン誘導体等が挙げられる。
電子輸送層としてはオキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、トリアジン誘導体、フェニルキノキサリン類、チオフェン誘導体、キレート型有機金属錯体等が用いられる。
電子注入層としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はそれらを含む合金、アルカリ金属フッ化物、またはアルカリ土類金属をドープしたアルミニウムキノリノール錯体を用いてもよい。
有機EL層72上に形成される透明電極73は、光を透過する透過性を有し、陰極として用いられる。透明電極73は、例えば、スパッタ法により積層される。透明電極73は、SnO2、In2O3、ITO、IZO:Alなどの導電性金属酸化物を用いて形成される。
透明電極73を陰極として用いる場合には、有機EL層72の最上層を電子注入層として電子注入効率を高めることが望ましい。透明電極73は、波長400〜800nmの光に対して好ましくは50%以上、より好ましくは80%以上の透過率を有することが望ましい。透明電極73は、通常50nm以上、好ましくは50nm〜1μm、より好ましくは100〜300nmの範囲の厚さを有することが望ましい。
透明電極73及び上記の反射電極71は、図4に示すように、それぞれ帯状に形成されており、その交差部に発光部78が形成される。反射電極71は発光部78毎に分割されており、発光部78に流れる電流は個別に制御される。透明電極73は全ての発光部78に対して共通に形成されている。
バンク(隔壁)75は、素子分離するためのものであり、ポリイミド系又はアクリル系の樹脂からなる。バンク75は、例えば、フォトリソグラフィーによって形成される。なお、バンク75は、反射性金属で被覆した後、絶縁膜でコーティングしてもよい。この場合、有機EL素子70外部への光の漏れが減少し、発光強度が上昇する。
遮光マスク74は、有機EL層72から透明電極73側へ発光する光の一部を遮蔽し、透明電極73から光が取り出される光取出部としての出口を制限する。
遮光マスク74は、有機EL層72から発せられた光を反射電極71との間で共振器構造を形成するために、高反射率の金属、高反射率のアモルファス合金を用いるのが良い。高反射率の金属としては、例えば、Al、Ag、Mo、W、Ni、Crなどがある。高反射率のアモルファス合金としては、例えば、NiP、NiB、CrP及びCrBなどがある。なお、遮光マスク74の材料としては、上記の材料に限られるものではない。
遮光マスク74には、光の一部を通過させるための開口74Aが形成されている。遮光マスク74の開口74Aの形成法は、マスクで穴形成部を覆った後蒸着、スパッタで穴あきパターンを形成する方法や、フォトリソグラフィーを用いたエッチングなどが挙げられる。
ここで、図8(A)に示すように、上記のような遮光マスク74を有さない構成では、光を取り出すための光取り出し部174Aと同じ面積を有する有機EL層で生じた光が照射されるのに対して、図8(B)に示すように、遮光マスク74を設けることで開口74A(光取り出し部)よりも広い面積を有する有機EL層72からの光が照射されるので、発光輝度(単位面積あたりの明るさ)が向上する。
なお、遮光マスク74は、導電性を有するので、透明電極73と接触させ、あわせて電極として用いても良い。これにより、外部との電機接続がしやすい。
本実施形態では、遮光マスク74と反射電極71とにより共振器構造が形成されても良い。
たとえば発光領域が反射電極71と有機EL層72の界面に存在すると仮定すると、光取り出し波長λに対して遮光マスク74と反射電極71間の距離Lは
L=n(λ/2):n=1,2,・・・
とすればよい。
共振器構造では、共振器の共振器長に応じた波長で伝播する波動の重ね合わせを生じ、単位角度、単位スペクトルで見た場合に、発光が増大し、指向性が向上する。これにより、照射口を小さくした場合でも、高輝度が維持される。
また、図9に示すように、有機EL素子70は、ボトムエミッション構造としても良い。その場合は、透明基板60には、遮光マスク74、透明電極73、有機EL層72、反射電極71の順になる。この場合においては、透明電極73は陽極とされ、反射電極71は陰極とされる。
〔実施例〕
次に、実施例について説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限るものではない。
<実施例1(トップエミッション)>
実施例1では、図5に示すように、まず、洗浄をしたガラス基板60上にフォトリソグラフィーを用いてバンク75を形成する。このバンク75の形成パターンは、有機EL素子70の密度を大きくするため、千鳥配置とした。その後、Alを100nm蒸着することにより反射電極71を形成した。
次に、バンク75により囲まれた画素形成部に、ITOを200nmスパッタにより形成した後、インクジェット法によりPEDOT/PSS,正孔輸送層、発光層の順に有機機能層を形成し、有機EL層72とした。
次にCa:30nm,ITO:250nmをスパッタすることで透明電極73(陰極)を形成した後、開口74Aに相当する位置に蒸着マスクをし、Al蒸着により穴あきパターンを形成することで、反射性を有する遮光マスク74を形成した。
本実施例による有機EL素子の透明電極73と反射電極71との間に電圧を印加して有機EL層72を発光させ、遮光マスク74の光の取り出し面側で発光強度を測定した。比較として、遮光マスク74を持たないガラス基板上に作製した有機EL素子の発光強度を測定した。
この結果、実施例1の有機EL素子70は、遮光マスク74を持たない有機EL素子に比べて、発光強度が高かった。すなわち、実施例1の有機EL素子の構成によって、集光効率を上げられることがわかった。
<実施例2(ボトムエミッション)>
まず、図9に示すように、洗浄をしたガラス基板60上にフォトリソグラフィーにより、開口74Aに相当するドットパターンを形成し、その後、画素形成部にスパッタによりAlパターンを形成する。このパターンは有機EL素子70の密度を大きくする為、千鳥配置とした。その後リフトオフすることにより、反射性を有する遮光マスク74が形成される。
次に、遮光マスク74の孔を埋めフラットにする為、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)をスピンコートし、絶縁膜77を形成した。
次に、レジスト(ポリイミド)をスピンコートし、フォトリソグラフィーにより、遮光マスク74の位置に合わせてバンク75を形成した。次に、画素形成部に透明電極73(陽極)を、ITOをスパッタすることにより形成した。
次に、バンク75により囲まれた画素形成部に、インクジェット法によりPEDOT/PSS,正孔輸送層、発光層の順に有機EL層72を形成した。
最後に、反射電極71(陰極)をCa,Alの順に蒸着し、有機EL素子を形成した。
この構造では、回路が形成される基板側から光を取り出す為開口率が低下し、実施例1に比べ発光効率が低下することがわかった。
<実施例3(トップエミッション+レンズ構造)>
まず、図6に示すように、洗浄をしたガラス基板60上にPMMAをスピンコーターにより塗布した後、200℃まで過熱し、PMMAを軟化させた。その後、球状の凸型が形成された金型モールドを樹脂上に押し付け、徐冷することで樹脂上に半球状の凹型形状を転写することで下地形成層76を形成した。このパターンは、有機EL素子70の密度を大きくする為、千鳥配置とした。
次に、フォトリソグラフィーを用いてその半球凹型を囲む形状にポリイミドのバンク75を形成し、その後Alを100nm蒸着し、ITOを200nmスパッタすることでレンズ型の反射電極71(陽極)を形成した。
次に、バンク75により囲まれた画素形成部に、インクジェット法によりPEDOT/PSS,正孔輸送層、発光層の順に有機EL層72を形成した。
次に、Caを20nm蒸着した後、ITOを200nmスパッタすることで透明電極73(陰極)を形成した後、その上部にAlを蒸着することで、反射性を有する遮光マスク74を形成した。
この素子構造では、実施例1と比較し、レンズ構造の効果により発光強度と指向性が向上することがわかった。
<実施例4(トップエミッション+レンズ構造)>
まず、図7に示すように、洗浄をしたガラス基板60上にPMMAをスピンコーターにより塗布した後、200℃まで過熱し、PMMAを軟化させた。その後、断面が三角形である凸型が形成された金型モールドを樹脂上に押し付け、徐冷することで樹脂上に断面が三角形である下地形成層76を形成した。このパターンは、有機EL素子70の密度を大きくする為千鳥配置とした。
次に、フォトリソグラフィーを用いてその半球凹型を囲む形状にポリイミドのバンク75を形成し、その後Alを100nm蒸着し、ITOを200nmスパッタすることで反射電極71(陽極)を形成した。
次にバンクにより囲まれた画素形成部に、インクジェット法によりPEDOT/PSS,正孔輸送層、発光層の順に有機EL層72を形成した。
次にCaを20nm蒸着した後、ITOを200nmスパッタすることで透明電極73(陰極)を形成した後、その上部にマスク蒸着により中央に穴を形成したAlパターンを蒸着することで、反射性を有する遮光マスク74を形成した。
この素子構造では、実施例1と比較し、レンズ構造の効果により発光強度と指向性が向上することがわかった。
(比較例1)
まず、図10に示すように、洗浄をしたガラス基板60上にフォトリソグラフィーを用いて、バンク75を形成する。その後、ITOを250nmスパッタすることで電極171(陽極)を形成した。
次にバンク75により囲まれた画素形成部に、インクジェット法によりPEDOT/PSS、正孔輸送層、発光層の順に有機EL層72を形成した。
次に、Caを20nm蒸着した後、ITOを200nmスパッタすることで透明電極73(陰極)を形成し、比較例素子とした。
(評価)
作製したトップエミッション型有機電界発光素子において、輝度を測定した。比較例1を1とした場合の相対輝度を表1に示す。
図11の表1に示すように、比較例1に比べ、反射性を有する遮光マスク74を有する実施例1は1.4倍輝度が向上した。また、レンズ構造を有する実施例3、4はそれぞれ1.9倍、1.8倍輝度が向上した。
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。
10 画像形成装置
30 感光体ドラム(像保持体)
34 露光ヘッド
36 現像装置
62 有機EL素子アレイ(発光素子アレイ)
64 セルフォックレンズアレイ(結像素子アレイ)
70 有機EL素子
71 反射電極(第1電極)
72 有機EL層(発光層)
73 透明電極(第2電極)
74 遮光マスク(光遮蔽部)

Claims (9)

  1. 第1電極と、
    前記第1電極と対をなし、光を透過する第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に配置され、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧が印加されることにより発光する発光層と、
    前記第2電極から見て前記発光層の配置側とは反対側に配置され、前記発光層から前記第2電極側へ発光する光の一部を遮蔽する光遮蔽部と、
    を備える有機電界発光素子。
  2. 前記光遮蔽部は、前記発光層からの光を反射する光反射性を有する請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 前記光遮蔽部は、金属で形成されている請求項1又は請求項2に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記光遮蔽部は、Alで形成されている請求項3に記載の有機電界発光素子。
  5. 前記第1電極が、前記発光層からの光を反射する光反射性を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  6. 前記光遮蔽部材及び前記第1電極は、共振器構造を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機電界発光素子が千鳥状に配置された発光素子アレイ。
  8. 請求項7に記載の発光素子アレイと、
    前記発光素子アレイにより生成された光を集光し、被照射面に結像する結像素子アレイと、
    を備える露光ヘッド。
  9. 潜像を保持する潜像保持体と、
    前記潜像保持体に光を照射して潜像を形成する請求項8に記載の露光ヘッドと、
    前記露光ヘッドによって形成された潜像を現像する現像装置と、
    を備える画像形成装置。
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