JP2002170663A - 有機発光素子及びその製造方法 - Google Patents

有機発光素子及びその製造方法

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JP2002170663A
JP2002170663A JP2000368221A JP2000368221A JP2002170663A JP 2002170663 A JP2002170663 A JP 2002170663A JP 2000368221 A JP2000368221 A JP 2000368221A JP 2000368221 A JP2000368221 A JP 2000368221A JP 2002170663 A JP2002170663 A JP 2002170663A
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organic light
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JP2000368221A
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Takayuki Tejima
隆行 手島
Yasuhiro Shimada
康弘 島田
Takayuki Yagi
隆行 八木
Yoichi Osato
陽一 大里
Seiji Mashita
精二 真下
Kazunori Ueno
和則 上野
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Canon Inc
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/85Arrangements for extracting light from the devices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
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    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/85Arrangements for extracting light from the devices
    • H10K50/858Arrangements for extracting light from the devices comprising refractive means, e.g. lenses

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  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光の取り出し効率が高く、かつ機械的強度が
高く、発光素子アレイの高集積化を達成できる有機EL
素子、及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 平坦な透明基板1上に形成された複数の
凸型部2上に、透明電極3、有機発光層4、及び金属電
極5を有し、凸型部2の屈折率n1と透明基板1の屈折
率n2がn1<n2の関係を満たしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陽極と陰極間に有
機化合物の発光層を有する積層型の有機発光素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、Tang等(Appl.Phy
s.Lett.51(1987)p913)は、2つの
電極間に2つの有機薄膜を真空蒸着法により積層するこ
とで有機発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素
子:以下、「有機EL素子」という。)を作製し、低い
駆動電圧で高輝度を実現した。これに端を発し、積層型
の有機EL素子の研究が活発に行われるようになった。
【0003】例えば、ドットマトリックス発光させる有
機EL素子の一般的な構造は、図6に示すように、ガラ
スからなる基板111に透光性のITO膜を一面に形成
し、このITO膜をストライプ状にエッチングして透明
電極112を形成し、その表面にトリフェニルアミン誘
導体(TPD)等のホール輸送材料を設け、その上に発
光材料であるアルミキレート錯体(Alq3)等の電子
輸送材料を積層することで有機EL層113を形成し、
次にAl,Li,Ag,Mg,In等の背面電極114
を、上記透明電極112のパターンと直交する方向にス
トライプ状に真空蒸着等で形成した構造となる。透明電
極112と背面電極114の交点に所定の電流を流すこ
とで有機EL層113で発光を行い、ガラス基板111
側に光を射出する。このような簡便な素子構造であり、
低コスト化の可能性があり、大面積のディスプレイや、
長尺が必要な電子写真複写機用ライン光源として期待さ
れる事となっている。自発光型ディスプレイ(O.Ho
sokawa,et.al.,SID 98 DIGE
ST,p7)や、発光素子アレイを用いる電子写真複写
機の様な画像形成装置(特開平11−196248号公
報)等の応用開発が活発となっている。
【0004】製品化に際し発光素子の発光輝度を増やす
ことは重要であり、上述のような2層の積層構造と、さ
らに電子輸送層を加えてキャリア輸送と発光の機能を分
けてホールと電子(あるいは励起子)を有効に閉じ込め
発光の向上を図る3層構造(Jpn.J.Appl.P
hys.27(1988)L269.L713)のもの
が提案されている。
【0005】高い発光効率の有機材料の研究開発とは別
に、有機EL素子の光の射出機構を最適化する検討もな
されている。有機EL素子による発光は指向性を持た
ず、素子を構成するガラス基板や層の界面での反射・吸
収があるため、光を有効に取り出すことが難しい。特開
平10−041071号公報のように、共振器構造によ
り光の取り出し効率を向上し、発光輝度を上げる提案を
している。これによると、ガラス基板上に反射層、有機
EL層、反射層を積層した共振器(マイクロキャビテ
ィ)を用いることにより、発光に指向性を持たせること
が可能となり、有機薄膜からの発光を有効に透明基板側
に取り出すことができる。
【0006】このように基板の構成を変える事で、高輝
度な有機EL素子ができ、製品の実現可能性がますます
高まってきている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在の
ディスプレイやライン光源の解像度と比較すると、有機
EL素子を用いた発光素子アレイは単位発光素子(画
素)サイズが大きく、液晶ディスプレイや化合物半導体
LEDアレイ等に比べて単位長さ当りの素子数が少な
く、集積度が低い。集積度を上げると素子サイズが小さ
くなり、従って発光面積が小さくなり、輝度が低下して
しまう。未だ、単位長さ当りの素子数(または集積度)
は十分とは言えず、有機EL層から出た発光を有効に外
部に取り出す為の素子構造の提案が望まれている。
【0008】また、特開平10−208875号公報で
は、溶媒除去可能な樹脂凹部に下地層、透明電極を成膜
し、透明電極をパターニングし、凹部が形成された成形
型を対面させ、間に樹脂を注入し硬化させる。その後樹
脂凹型を除去し、下地層の平坦部を残して凸部の下地層
を酸により除去し発光層、背面電極層を順次形成する方
法が提案されている。これによれば、発光層から出射し
た光は凸部の内側に向かって進行し、凹面から出射され
た状態になり、所定の焦点に向かって収束し効率良く発
光する。ところが発光素子の寸法が小さくなると、素子
と光を取り出す基板面との距離が相対的に長くなり、全
反射条件を満たす為、凸部を小さくできない。また、マ
イクロレンズ凸部を長尺化し樹脂厚を薄くすることによ
って、これは回避できるが、機械的強度が低下し実装時
に破損してしまったりして、取扱いが困難になる。
【0009】更に、この方法で作製される素子において
は、下地層の一部を酸によって除去する際、パターニン
グされた透明電極の隙間から酸が樹脂に触れてしまい、
樹脂が変性してしまうおそれがある。また、母型を除去
する際有機溶媒を用いるため、母型の間に注入する樹脂
はその有機溶媒耐性が要求され限定されてしまう。さら
に、注入した樹脂の硬化収縮による反りも発生してしま
い、デバイスとしての性能に悪影響を与えてしまう。
【0010】本発明は、上記課題に鑑みて創案されたも
のであり、その目的は、光の取り出し効率が高く、かつ
機械的強度が高く、発光素子アレイの高集積化を達成す
ることができる有機EL素子、及びその製造方法を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明の有機EL素子は、平坦な透明基板上に形成され
た複数の凸型部上に、透明電極、有機発光層、及び金属
電極を有し、透明基板上の凸型部の屈折率n1と透明基
板の屈折率n2がn1<n2の関係を満たしているもの
である。
【0012】上記有機発光素子において、透明基板の有
機発光層の形成部分とは反対側の面に、前記凸型部にそ
れぞれ対向するように、前記凸型部の凸面方向とは反対
の向きの凸型部が形成されていることが好ましい。
【0013】また、凸型部の凸面形状が半球形状である
ことが好ましい。
【0014】あるいは、凸型部の凸面形状が半円柱形状
であることが好ましい。
【0015】さらに、共振器構造を備えていることが好
ましい。
【0016】また、本発明の有機発光素子の製造方法
は、平坦な透明基板上に複数の凸型部を形成する工程
と、該凸型部の凸面上にパターニングした透明電極層を
積層する工程と、該透明電極上に有機発光層を積層する
工程と、該有機発光層上に金属電極を積層する工程とを
有するものである。
【0017】上記有機発光素子の製造方法において、凸
型部を形成する工程が、透明基板上に樹脂層を形成し、
フォトリソグラフィーとエッチングによって樹脂層をパ
ターニングし、パターニングされた樹脂を熱変形温度以
上のリフロー工程を行って変形させることにより、所望
の形状の凸型部を形成することが好ましい。
【0018】また、透明電極を積層する工程が、フォト
リソグラフィとエッチングを用いて、透明電極をパター
ニングすることが好ましい。
【0019】さらに、共振器構造を形成する工程を有す
ることが好ましい。
【0020】そして、透明基板の有機発光層の形成部分
とは反対側の面に、前記凸型部にそれぞれ対向するよう
に、前記凸型部の凸面方向とは反対の向きの凸型部を形
成する工程を有することが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明するが、本発明は本実施の形態に
限られない。
【0022】図1は、本発明の有機EL素子の一実施形
態を示す断面図である。図示するように、本発明の有機
EL素子は、透明基板1上に発光する光を集光するため
の凸型部2が形成され、該凸型部2の曲面上に光を透過
し有機発光層4に電圧を印加させるための透明電極3が
パターニングされている。さらにその上に、有機発光層
4と金属電極5が順次形成されている。
【0023】ここで透明基板上に形成された凸型部2の
屈折率n1と透明基板1の屈折率n2とがn1<n2の
関係を満たすことにより、有機発光層4から出射した光
は凸型部2内に入射し、屈折率による偏向と曲面による
偏向を同時に利用することができる。また更にn1<n
2であるので、透明基板1と凸型部2との界面でのプリ
ズム現象によって、凸型部2から透明基板1内への出射
向きを制御することができる。このように屈折率を利用
する面を2つ利用することにより、凸型部2上に形成し
た有機EL素子サイズを小さくしても集光効率を上げら
れ、透明基板1と凸型部2との界面でのプリズム現象に
よって出射向きを制御することができるため、透明基板
1を厚くすることが可能となり、単位長さ当りの素子数
(または集積度)を多くでき機械的強度も高くできる。
【0024】さらに、図4に示すように、凸型部2上に
多層構造積層誘電体よりなる底部反射層6を設け、共振
器構造をとることによって、視角の変化に伴う発光波長
の偏移を低減することが可能となる。
【0025】ここで、凸型部2においては、透明基板1
上に樹脂層を形成し、半導体フォトリソグラフィーとエ
ッチングによって所望の凸型部ピッチ、個数に応じて樹
脂層をエッチングし、パターニングする。なお、ここで
樹脂層にフォトレジストを用いるとエッチング工程を省
略することができる。
【0026】次に、パターニングされた樹脂を熱変形温
度以上のリフロー工程を行い、樹脂の熱変形性及び表面
張力によりパターニングされた樹脂は球面形状に変形す
る。ここで、基板の表面エネルギー及び樹脂の厚みを制
御していれば、自在に凸型部形状及び曲率を制御するこ
とができる。また、樹脂層をライン状にパターニングす
れば、長尺状の凸型部を形成することができ、この凸型
部曲面上にライン状に透明電極3をパターニングし、さ
らにその上に有機発光層4と金属電極5を形成すれば、
有機EL素子はライン光源として機能する。
【0027】凸型部2の材料は、用いる透明基板1に比
べて低屈折率となる発光波長に対して透明な材料から選
択される。また、透明電極3、有機発光層4、金属電極
5等を形成する製造の加熱工程に耐熱性があり、化学的
腐蝕がなく、機械的強度を持つ材料から、有機材料、無
機材料の何れかの材料よりプロセス適合性のある材料を
選択する。
【0028】底部反射層6としては、実質的に吸収の無
い材料からなる互層から構成される。その材料として
は、例えばSiO2、SIxy、TiO2が挙げられる。
【0029】有機発光層4は、陽極と接触する有機ホー
ル注入及び輸送層と、該有機ホール注入及び輸送層と接
合する有機電子注入及び輸送層とからなる。有機ホール
注入及び輸送層は、単一材料又は複数材料から形成され
る。同様に、有機電子注入及び輸送層は単一材料又は複
数材料から形成される。有機発光層4は典型的には蒸着
により成膜し積層されるが、有機薄膜を形成することが
可能なCVD法、分子線蒸着方法(MBE法)、ディッ
ピング法、スピン塗布法、キャスティング法、バーコー
ト法、ロールコート法等を用いて堆積してもよい。
【0030】ホール注入及び輸送層の材料としては、例
えばトリフェニルジアミン誘導体、オキサジアゾール誘
導体、ポリフィリル誘導体、スチルベン誘導体等を用い
ることができる。
【0031】電子注入及び輸送層の材料としては、従来
提案された発光材料を適用でき、例えば8−ヒドロキシ
キノリノール及びその誘導体の金属錯体、テトラフェニ
ルブタジエン誘導体、ジスチリルアリール誘導体、クマ
リン誘導体、キナクリドン誘導体、ペリレン系誘導体、
ポリメチン系誘導体、アントセラン誘導体、ポリビニル
カルバゾールなどを用いることができる。
【0032】有機EL素子の電極として、陰極材料とし
ては仕事関数の小さいものが用いられ、例えばAl、L
i、Ag、Mg、In、或いはこれらの合金等を用いる
ことができ、陽極材料としては仕事関数の大きなものが
望ましく、例えばITO、酸化錫、金、白金、パラジウ
ム、セレン、イリジウム、ヨウ化銅などを用いることが
できる。光を取り出す側の電極である透明電極3として
は、ITO、酸化錫は光透過性が高く好ましい。この
為、透明電極側を陽極に用いることが好ましい。
【0033】本発明では、本実施形態で述べた有機EL
素子について金属電極5側に有機材料や無機材料からな
る保護層を設け、素子を酸素や湿気から守る構成をとる
ことも可能であり、何ら本発明の特徴を阻害するものと
はならない。また、不活性ガスで素子を封入する等によ
り、素子の耐環境性の向上を図ることも可能である。
【0034】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限るものではない。
【0035】〔実施例1〕図1は、実施例1の有機EL
素子を示す断面図である。透明電極3と金属電極5の間
に電圧を印可すると、有機発光層4に電子と正孔が注入
される。これらの注入された電子と正孔が有機発光層4
内で再結合し、再結合によって生じるエネルギーが蛍光
物質を励起し、励起された蛍光物質が基底状態に戻り、
等方的な光を放つ。透明電極3上で透明基板1側に発光
した光は凸型部2内に入射し、屈折率による偏向と曲面
による偏向を同時に利用することができ、凸型部2に入
射し集光される。また、金属電極5側に向かって発光し
た光は金属電極5の湾曲した凹曲面に反射し、集光され
凸型部2に入射される。
【0036】さらに、凸型部2の屈折率n1と透明基板
1の屈折率n2がn1<n2の関係を満たすことによ
り、透明基板1と凸型部2との界面でのプリズム現象に
よって、凸型部2から透明基板1内への出射向きを制御
することができる。
【0037】図2は、実施例1の有機EL素子の製造工
程を示す説明図である。図示するように、石英基板1上
に熱可塑性の感光性樹脂をスピンコートした。その後フ
ォトリソグラフィープロセスを用い感光性樹脂を円形に
パターニングした(図2(a))。
【0038】その後、感光性樹脂の軟化点の150℃以
上に加熱を行なうことにより、感光性樹脂は軟化し、滑
らかな凸面形状を有する凸型部2となった(図2
(b))。
【0039】次に、透明導電膜であるITOを真空スパ
ッタ法により成膜し(図2(c))、フォトリソグラフ
ィープロセスとエッチングにより、透明電極3を形成し
た(図2(d))。
【0040】次に、アルミキレート錯体からなる有機発
光層4を真空蒸着し(図2(e))、さらにMg−Ag
から金属電極5を多元蒸着により形成し、有機EL素子
を完成した(図2(f))。
【0041】このようにして作製した有機EL素子の透
明電極3、有機発光層4、金属電極5は石英基板1上に
形成した凸型部2の形状を保持したまま形成されてい
る。透明電極3と金属電極5との間に電圧を印加するこ
とによって発光する光は、凸型部2に入射し、透明基板
1と凸型部2との界面でのプリズム現象によって凸型部
2から透明基板1内への出射向きを制御され、光取り出
し効率は高くなり、高集積化された有機EL素子を作製
することができた。また、十分な厚みの石英基板1を用
いることによって、機械的強度の高くすることができ
た。
【0042】〔実施例2〕図3は、実施例2の有機EL
素子を示す断面図である。図示するように、本実施例の
有機EL素子は、透明基板1の両面の凸型部2はパター
ニングされた熱可塑性樹脂をリフローして形成したもの
である。その一方に光を透過し、有機発光層4に電圧を
印加させるための透明電極3が、凸型部2の曲面上にパ
ターニングされている。さらにその上に、有機発光層4
と金属電極5が順次形成されている。
【0043】透明電極3上で透明基板1側に発光した光
は凸型部2内に入射し、屈折率により偏向と曲面による
偏向を同時に利用することができ、凸型部2に入射し集
光される。また、金属電極5側に向かって発光した光
は、金属電極5の湾曲した凹曲面に反射し集光され、凸
型部2に入射される。
【0044】さらに凸型部2の屈折率n1と透明基板1
の屈折率n2がn1<n2の関係を満たすことにより、
透明基板1と凸型部2との界面でのプリズム現象によっ
て凸型部2から透明基板1内への出射向きを制御するこ
とができ、さらに透明基板1から出る光ももう一方に形
成された凸型部2によって集光することができることに
より、輝度の高い有機EL素子を得ることができた。
【0045】〔実施例3〕図4は、実施例3の有機EL
素子を示す断面図である。図示するように、本実施例の
有機EL素子は、透明基板1の表面の凸型部2はパター
ニングされた熱可塑性樹脂をリフローして形成したもの
である。その上に多層構造積層誘電体よりなる底部反射
層6が設けられており、その上に光を透過し有機発光層
4に電圧を印加させるための透明電極3が凸型部2の曲
面上にパターニングされている。さらにその上に、有機
発光層4と金属電極5が順次形成され、共振器構造を有
する有機EL素子である。
【0046】透明電極3上で透明基板1側に発光した光
は、共振器構造によって偏向され、凸型部2内に入射
し、屈折率による偏向と曲面による偏向を同時に利用す
ることができ、凸型部2に入射し集光される。さらに凸
型部2の屈折率n1と透明基板1の屈折率n2がn1<
n2の関係を満たすことにより、透明基板1と凸型部2
との界面でのプリズム現象によって凸型部2から透明基
板1内への出射向きを制御することができた。このよう
に、共振器構造をとることにより、視角の変化に伴う発
光波長の偏移を低減することができ、より輝度の高い有
機EL素子を得ることができた。
【0047】〔実施例4〕図5は、実施例4の有機EL
素子を示す概略図である。図示するように、本実施例の
有機EL素子は、透明基板1上の凸型部2はライン状に
パターニングされた熱可塑性樹脂をリフローして形成し
たものである。光を透過し有機発光層4に電圧を印加さ
せるための透明電極3が、凸型部2上にライン状にパタ
ーニングされている。さらに凸型部2の曲面上に有機発
光層4と金属電極5が順次形成されている。
【0048】透明電極3と金属電極4との間に電圧を印
加することによって発光する光は、凸型部2に入射し、
透明基板1と凸型部2との界面でのプリズム現象によっ
て凸型部2から透明基板1内への出射向きが制御され、
ライン状に集光された。これによって、ライン状に発光
する有機EL素子が得られた。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の有機EL
素子によれば、透明電極と金属電極との間に電圧を印加
することによって発光する光は、凸型部内に入射し、屈
折することになり、屈折率による偏向と曲面による偏向
を同時に利用することができ、さらに凸型部の屈折率n
1と透明基板の屈折率n2がn1<n2の関係を満たす
ことにより、透明基板と凸型部との界面でのプリズム現
象によって光の取り出し効率が改善されたため、輝度の
高い有機EL素子を形成することができる。
【0050】また、共振器構造を備えているので、視覚
の変化に伴う発光波長の偏移を低減することができる。
さらに、凸型部との界面でのプリズム現象を用いること
によって、透明基板を厚くすることもでき、機械的強度
の高い有機EL素子を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の有機EL素子を示す断面図である。
【図2】実施例1の有機EL素子の製造工程を示す説明
図である。
【図3】実施例2の有機EL素子を示す断面図である。
【図4】実施例3の有機EL素子を示す断面図である。
【図5】実施例4の有機EL素子を示す概略図である。
【図6】従来の有機EL素子の一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 透明基板 2 凸型部 3 透明電極 4 有機発光層 5 金属電極 6 底部反射層
フロントページの続き (72)発明者 八木 隆行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大里 陽一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 真下 精二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 上野 和則 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB02 AB03 AB18 BA06 CA01 CA05 CB01 DA00 DB03 EA04 EB00 FA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平坦な透明基板上に形成された複数の凸
    型部上に、透明電極、有機発光層、及び金属電極を有
    し、透明基板上の凸型部の屈折率n1と透明基板の屈折
    率n2がn1<n2の関係を満たしていることを特徴と
    する有機発光素子。
  2. 【請求項2】 透明基板の有機発光層の形成部分とは反
    対側の面に、前記凸型部にそれぞれ対向するように、前
    記凸型部の凸面方向とは反対の向きの凸型部が形成され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子
    素子。
  3. 【請求項3】 凸型部の凸面形状が半球形状であること
    を特徴とする請求項1または2に記載の有機発光素子。
  4. 【請求項4】 凸型部の凸面形状が半円柱形状であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の有機発光素
    子。
  5. 【請求項5】 共振器構造を備えていることを特徴とす
    る請求項1乃至4のいずれかに記載の有機発光素子。
  6. 【請求項6】 平坦な透明基板上に複数の凸型部を形成
    する工程と、 該凸型部の凸面上にパターニングした透明電極層を積層
    する工程と、 該透明電極上に有機発光層を積層する工程と、 該有機発光層上に金属電極を積層する工程とを有するこ
    とを特徴とする有機発光素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 凸型部を形成する工程が、透明基板上に
    樹脂層を形成し、フォトリソグラフィーとエッチングに
    よって樹脂層をパターニングし、パターニングされた樹
    脂を熱変形温度以上のリフロー工程を行って変形させる
    ことにより、所望の形状の凸型部を形成することを特徴
    とする請求項6に記載の有機発光素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 透明電極を積層する工程が、フォトリソ
    グラフィとエッチングを用いて、透明電極をパターニン
    グすることを特徴とする請求項6または7に記載の有機
    発光素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 共振器構造を形成する工程を有すること
    を特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の有機発
    光素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 透明基板の有機発光層の形成部分とは
    反対側の面に、前記凸型部にそれぞれ対向するように、
    前記凸型部の凸面方向とは反対の向きの凸型部を形成す
    る工程を有することを特徴とする請求項6乃至9のいず
    れかに記載の有機発光素子の製造方法。
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