JP2010218096A - 数値設定器およびインバータ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回転可能であるとともにその回転軸方向に押圧可能な操作ノブ5と、操作ノブ5の回転に応じたパルス信号を発生するパルス発生器10と、操作ノブ5の押圧によりオンされる押圧スイッチ11とを設ける。制御部9は、パルス発生器10および押圧スイッチ11からの出力信号に基づいて操作ノブ5の押圧操作、回転操作および押しながら回転操作を検出する。制御部9は、回転操作に応じて数値を変更する数値変更モード中に、押しながら回転操作を検出すると、その数値の増減量の倍率を変更する。
【選択図】図1
Description
以下、本発明の第1の実施形態について図1〜図13を参照しながら説明する。
図2は、インバータ装置の前面構成を概略的に示す外観図である。この図2に示すように、インバータ装置1の前面には、数値表示器2および表示ランプ群3からなる表示部4と、操作ノブ5および操作キー群6からなる操作部7が設けられている。
制御部9は、操作ノブ5が押された時点(時刻t1)から離された時点(時刻t2)までの時間が、所定時間T1以上且つ所定時間T2未満である場合には短押し操作がなされたと判断する(図3参照)。また、操作ノブ5が押された時点(時刻t1)から所定時間T2以上経過した場合には長押し操作がなされたと判断する(図4参照)。また、操作ノブ5が押された時点(時刻t2)から離された時点(時刻t3)までの時間が所定時間T1未満である場合には押圧操作がなされなかったと判断する(図5参照)。本実施形態では、所定時間T1を0.03秒に設定するとともに所定時間T2を0.5秒に設定しているが、これらの値は適宜変更可能である。
制御部9は、パルス信号が2パルス発生する毎に操作ノブ5に対する回転操作が1回なされたと判断するようになっている。例えば、図6の場合では、6回の回転操作がなされたと判断する。また、ユーザが操作ノブ5に対して回転操作を行う際、操作の状態、例えば力の加え加減などによっては、操作ノブ5が誤って押圧されてしまう場合もある。本実施形態では、このような押圧については押圧操作とみなさず、単に回転操作がなされたと判断するようにしている。
制御部9は、スイッチ状態信号がHレベルである間にパルス信号が2パルス発生する毎に操作ノブ5に対して押しながら回転操作が1回なされたと判断する(図7および図8参照)。図7は、押圧操作した後、その押圧状態を維持したまま回転操作を行った場合である。図8は、回転操作をしている間に押圧操作を行い、その押圧状態を維持したまま回転操作を継続した場合である。
なお、操作ノブ5に対する回転操作(または押しながら回転操作)が1回なされたと判断するためのパルス数は、上記した2パルスに限らずともよく、例えば1パルスでもよいし、3パルス以上でもよい。
数値変更モードでは、運転周波数指令値に対応する複数桁の数値のうち、変更対象となる桁の数値が回転操作の回数に応じて増減される。具体的には、時計回りの回転操作が1回なされる毎に変更対象桁の数値が1ずつ増加し、反時計回りの回転操作が1回なされる毎に変更対象桁の数値が1ずつ減少する。なお、数値表示状態から数値変更モードに移行したこの段階では最下位の桁が変更対象桁となっている。この数値変更モード中に、短押し操作がなされると、運転周波数指令値が決定(設定)され、数値表示状態に戻る。
図12は、数値の変更対象桁の移動を行なわずに運転周波数指令値の設定変更を行う場合の手順の一例を示している。ここでは、インバータ装置1の運転が停止された状態で、運転周波数指令値を30.0Hzから50.0Hzに設定変更する場合を想定している。まず、MODEキー6cが操作されることにより、標準モニタモードに移行すると、数値表示器2にインバータ装置1の運転周波数の数値が表示されるとともに、Hzランプ3bが点灯表示される(図12(a))。この場合、インバータ装置1の運転が停止されているため、運転周波数の数値は「0.0」となっている。
この数値変更モードにおいて、長押し操作または押しながら回転操作がなされると、桁移動モードに移行する。桁移動モードに移行すると、%ランプ3aとHzランプ3bの両方が点滅表示される(図13(b))。
運転周波数指令値または各種パラメータ値を設定する数値変更モード中に、押しながら回転操作が行われることにより、数値変更の対象とする桁が変更される。運転周波数指令値またはパラメータ値の設定可能な範囲が広い場合であっても、上記のとおり数値変更の対象とする桁を変更して数値の増減量を調整すれば、素早い回転操作を必要とすることなく且つ少ない操作量の回転操作により、各数値を所望の目標値に設定可能となるので、運転周波数指令値およびパラメータ値の設定に係る操作の操作性を向上させることができる。また、このように数値の増減量を調整できるので、運転周波数指令値およびパラメータ値について、大幅な変更から微調整まで可能となる。
以下、本発明の第2の実施形態について図14〜図16を参照しながら、第1の実施形態と異なる部分を主体に説明する。
まず、制御部9における操作ノブ5の各操作状態を検出するための判断方法について図15および図16を参照して説明する。図15および図16は、第1の実施形態における図3相当図である。制御部9は、操作ノブ5に対する操作状態として、短押し操作、長押し操作および回転操作を検出する。つまり、本実施形態の制御部9は、押しながら回転操作を検出しない。このため、制御部9は、図15に示すように、パルス信号が発生している(回転操作がなされている)間に、スイッチ状態信号がHレベルに転じ、そのHレベルである状態が所定時間T1以上且つ所定時間T2未満だけ継続した場合、回転操作の途中で短押し操作がなされたと判断する。また、制御部9は、図16に示すように、回転操作がなされている間に、スイッチ状態信号がHレベルに転じ、そのHレベルである状態が所定時間T2以上継続した場合、回転操作の途中で長押し操作がなされたと判断する。
以下、第2の実施形態に対し、標準モニタモードおよび設定モニタモードにおける状態遷移のための操作内容を変更した本発明の第3の実施形態について図17を参照しながら、第2の実施形態と異なる部分を主体に説明する。
なお、本発明は上記し且つ図面に記載した各実施形態に限定されるものではなく、次のような変形又は拡張が可能である。
桁移動モード中に%ランプ3aおよびHzランプ3bの両方を点灯表示させてもよい。桁移動モード中に点滅表示または点灯表示させるランプは、%ランプ3aおよびHzランプ3bに限らずともよく、表示ランプ群3の他の表示ランプを用いてもよいし、新たに表示手段を設けてもよい。また、桁移動モード中であることをユーザに報知する手段は、表示ランプの表示に限らずともよい。例えば、数値変更モード中に変更対象の桁を点滅表示させるとともに他の桁を点灯表示させ、桁移動モード中に変更対象の桁を高輝度で点滅表示させるとともに他の桁を点灯表示させてもよい。この方法によれば、数値表示器2の表示状態だけで桁移動モード中であることを報知できる。
桁移動モード中、数値表示器2に運転周波数指令値またはパラメータ値を表示させていたが、これらの表示は必要に応じて行なえばよい。これらを表示しない場合に、変更対象となる桁の7セグメントLEDの一部だけ点灯または点滅表示させてもよい。これにより、桁移動モードにおいて変更対象の桁と他の桁とが明確に区別可能となる。さらに、このようにすれば、7セグメントLEDの表示状態つまり数値表示器2の表示状態だけで、数値変更モードと桁移動モードとの区別を行うことができる。変更対象の桁の表示状態と、他の桁の表示状態とを異ならせる制御は必要に応じて行えばよい。例えば、この制御に代えて、変更対象の桁をユーザに対して報知するための表示手段を新たに設けてもよい。数値表示器は、複数桁の数値を表示可能なものであればよく、例えば液晶表示装置などで構成してもよい。
第3の実施形態において、制御部9は、押しながら回転操作を検出可能に構成してもよい。その場合、数値変更モード中、押しながら回転操作が検出されると桁移動モードに移行するとともに、この押しながら回転操作の回数に応じて変更対象桁を移動させるように構成すればよい。なお、この場合も、桁移動モード中に押圧状態が解除されても数値変更モードに戻らず、その後に短押し操作がなされたときに数値変更モードに戻るようにすればよい。
また、例えば運転周波数指令値の下限値が0.0Hzであるとする。上記各実施形態によれば、現在の運転周波数指令値が30.5Hzであり、変更対象の桁が一の位である場合に桁移動モードを利用しなければ、0.5Hzまでしか設定できない。このような場合に、変更対象の桁に関わらず、反時計回りの回転操作の回数に応じて、小数点以下第一位の桁の数値を減少させて0.0Hzまで減少させるようにしてもよい。このようにすれば、桁移動モードに移行させてから再び数値変更モードに移行させるという操作が低減され、より利便性が向上する。
第1の実施形態においては、押圧スイッチ11として、オルタネイト動作するスイッチを用いることもできる。
本発明の数値設定器は、インバータ装置に限らず、動作条件等を設定可能な機器全般に適用することが可能であり、例えば測定器などに適用してもよい。
Claims (13)
- 周波数およびパラメータ値を設定する数値設定器において、
前記周波数および前記パラメータ値に対応した複数桁の数値を表示する数値表示器と、
回転操作と当該回転操作の回転軸方向への押圧操作とを可能に構成された操作手段と、
前記操作手段の操作に応じて前記周波数および前記パラメータ値を設定するとともに、前記数値表示器の表示を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記回転操作に応じて前記周波数およびパラメータ値に対応した数値を所定の倍率に基づいて増減させるとともに、当該増減させた数値を前記数値表示器に表示させ、
前記回転操作および前記押圧操作を含む倍率変更操作に応じて前記倍率を変更させるように構成されていることを特徴とする数値設定器。 - 前記制御部は、前記押圧操作が行われている状態で前記回転操作が行われると前記倍率変更操作が行われたと判断することを特徴とする請求項1記載の数値設定器。
- 前記制御部は、前記押圧操作が行われた後に前記回転操作が行われると前記倍率変更操作が行われたと判断することを特徴とする請求項1記載の数値設定器。
- 前記押圧操作は、長押し操作であることを特徴とする請求項3記載の数値設定器。
- 前記制御部は、前記押圧操作の開始時点から所定時間経過後の時点までに行われる前記回転操作を無視することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の数値設定器。
- 前記制御部は、前記押圧操作の終了時点から所定時間経過後の時点までに行われる前記回転操作を無視することを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の数値設定器。
- 前記制御部は、前記回転操作が行われている状態で所定時間未満の前記押圧操作が行われた場合には、この押圧操作を無視することを特徴とする請求項2ないし6のいずれかに記載の数値設定器。
- 前記制御部は、前記倍率に応じて、前記数値表示器の複数桁のうち、数値変更可能な最下位の桁の表示状態と他の桁の表示状態とを異ならせることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の数値設定器。
- 前記制御部は、前記数値変更可能な最下位の桁および前記他の桁のいずれか一方を点灯表示させるとともに他方を点滅表示させることを特徴とする請求項8記載の数値設定器。
- 前記制御部は、前記数値変更可能な最下位の桁および前記他の桁のいずれか一方を高輝度表示させることを特徴とする請求項8または9記載の数値設定器。
- 前記数値表示器の各桁は、それぞれ7セグメントLEDにより構成されており、
前記制御部は、前記数値変更可能な最下位の桁の7セグメントLEDと前記他の桁の7セグメントLEDとを、一部のセグメントの表示状態のみ異ならせることを特徴とする請求項8ないし10のいずれかに記載の数値設定器。 - 前記倍率変更操作が行われている期間に、倍率変更操作中であることを使用者に対して報知する操作状態報知手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の数値設定器。
- 請求項1ないし12のいずれかに記載の数値設定器を備えたインバータ装置。
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