JP2010217267A - 鍵駆動装置、アップライト型自動演奏ピアノ及びプログラム - Google Patents

鍵駆動装置、アップライト型自動演奏ピアノ及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】自動演奏を行う鍵盤楽器においてソフトペダルを踏んだ場合の鍵の駆動の性能を向上させることのできる技術を提供する。
【解決手段】自動演奏ピアノ100のサーボ制御を実行するフィードバックループには、軌道リファレンスにも同期、鍵の操作位置の目標値rx及び操作速度の目標値rvの少なくともいずれか一方が供給され、ゲイン値算出部33は、目標値rx及び目標値rvの少なくともいずれか一方に基づきゲイン値を可変設定する。このとき、ゲイン値算出部33は、ソフトペダルが踏まれている場合とそれ以外の場合とで異なるテーブルを参照してゲイン値を設定する。鍵センサ8の出力と目標値rx及び目標値rvの少なくともいずれか一方との偏差に対してゲイン値を乗算し、その乗算結果に基づきソレノイド5を駆動する。
【選択図】図2

Description

本発明は、鍵盤楽器における鍵駆動装置に関する。
自動演奏を行う自動演奏ピアノ等において、演奏情報が表す打弦速度を忠実に再現するために、鍵の動作速度(押鍵速度)を制御する技術が種々提案されている。例えば、特許文献1には、鍵盤位置に応じて制御パラメータを切り替える方法が提案されている。
特開2005−292769号公報
ところで、アップライトピアノ型の自動演奏ピアノにおいて、ソフトペダルが踏まれた状態で自動演奏が行われた場合、ソフトペダルが踏まれるとハンマレールが弦に近づきハンマが持ち上げられる状態となるため、ハンマが二度打ちしてしまう等の不安定な動作が発生してしまう場合があった。また、ソフトペダルが踏まれることによって、目標とする速度や発音タイミングを得ることができず、意図しない強打打鍵になってしまうなどの問題があった。
本発明は、自動演奏を行う鍵盤楽器においてソフトペダルを踏んだ場合の鍵の駆動の性能を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、鍵と、前記鍵を駆動するための駆動手段と、前記鍵の動きに応じた物理量を検出する検出手段と、鍵操作に応じて回動する質量体の回動ストロークが通常演奏時よりも減らされている状態か否かを判断する判断手段と、前記鍵の位置の目標値及び操作速度の目標値の少なくともいずれか一方を生成する目標値生成手段と、前記判断手段の判断結果に基づいてゲイン値を可変設定するとともに、前記位置の目標値及び操作速度の目標値の少なくともいずれか一方に基づきゲイン値を可変設定するゲイン値設定手段であって、前記判断手段によって前記質量体の回動ストロークが前記通常演奏時の量より少ない状態と判断されたときに、押鍵初期位置から所定範囲内のゲイン値を、通常演奏時のゲイン値より小さくするように設定するゲイン値設定手段と、前記検出手段の出力と前記目標値の偏差に対して、前記ゲイン値設定手段によって設定されたゲイン値を乗算し、その乗算結果に基づき前記駆動手段をサーボ制御する制御手段とを具備することを特徴とする鍵駆動装置を提供する。
また、本発明は、上述の鍵駆動装置を有するアップライト型自動演奏ピアノを提供する。
また、本発明は、鍵と、前記鍵を駆動するための駆動手段とを備えた鍵駆動装置を、前記鍵の動きに応じた物理量を検出する検出手段と、鍵操作に応じて回動する質量体の回動ストロークが通常演奏時よりも減らされている状態か否かを判断する判断手段と、前記鍵の位置の目標値及び操作速度の目標値の少なくともいずれか一方を生成する目標値生成手段と、前記判断手段の判断結果に基づいてゲイン値を可変設定するとともに、前記位置の目標値及び操作速度の目標値の少なくともいずれか一方に基づきゲイン値を可変設定するゲイン値設定手段であって、前記判断手段によって前記質量体の回動ストロークが前記通常演奏時の量より少ない状態と判断されたときに、押鍵初期位置から所定範囲内のゲイン値を、通常演奏時のゲイン値より小さくするように設定するゲイン値設定手段と、前記検出手段の出力と前記目標値の偏差に対して、前記ゲイン値設定手段によって設定されたゲイン値を乗算し、その乗算結果に基づき前記駆動手段をサーボ制御する制御手段として実現させるためのプログラムを提供する。
本発明によれば、自動演奏を行う鍵盤楽器においてソフトペダルを踏んだ場合の鍵の駆動の性能を向上させることができる。
自動演奏ピアノの外観の一例を示す斜視図である。 自動演奏ピアノの主要部の機能的構成と電気的構成の一例を示す図である。 自動演奏ピアノの主要部の構成を示すブロック図である。 鍵センサの構成の一例を示す図である。 ソフトペダルに係る自動演奏ピアノの構成の一例を示す図である。 モーションコントローラにおいて実行されるサーボ制御のシステム構成の一例を機能的に示すブロック図である。 ゲイン値を算出するために参照されるテーブルの一例を示す図である。 ゲイン値を算出するために参照されるテーブルの一例を示す図である。 鍵の駆動制御において実現すべき軌道リファレンスと、それに応じた鍵の駆動軌道(制御量)の実測例とを示す軌道図である。 鍵の駆動制御において実現すべき軌道リファレンスと、それに応じた鍵の駆動軌道(制御量)の実測例とを示す軌道図である。 鍵の駆動制御において実現すべき軌道リファレンスと、それに応じた鍵の駆動軌道(制御量)の実測例とを示す軌道図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動演奏ピアノ100の外観の一例を示す斜視図である。自動演奏ピアノ100の前面には、演奏者によって操作される鍵1が複数配置されている。なお、以下の説明においては、演奏者からみて鍵1の前端が押し下げられる状態を「押鍵」といい、鍵1の前端が押し下げられた状態から押し上げられる状態となることを「離鍵」という。自動演奏ピアノ100の前面にはディスクドライブ120が設けられている。ディスクドライブ120は、例えばDVD(Digital Versatile Disk)やCD(Compact Disk)などの記録媒体に記録された楽曲データを読み出し、読み出した楽曲データを自動演奏ピアノ100に供給する。また、自動演奏ピアノ100の前面には操作パネル130が設けられており、さらに自動演奏ピアノ100の下方にはソフトペダル110a、弱音器ペダル110b、長音ペダル110cが設けられている。操作パネル130は、タッチパネル形式の液晶ディスプレイであり、楽譜などの各種情報の表示手段として機能するとともに、この自動演奏ピアノ100における各種の動作モードの設定や処理の指示を行うための操作手段として機能する。
図2は、自動演奏ピアノ100の主要部の機能的構成と電気的構成を示す図であり、図3は自動演奏ピアノ100の主要部の構成を示すブロック図である。図2に示すように、自動演奏ピアノ100には、鍵1の運動をハンマ3に伝達するアクションメカニズム2と、ハンマ3によって打撃される弦4と、鍵1を駆動するソレノイド5と、弦4の振動を止めるためのダンパ6と、ハンマ3の動きに応じた物理量を検出するハンマセンサ7と、鍵1のそれぞれに対応して設けられた複数の鍵センサ8などが設けられている。
自動演奏ピアノ100は、図1に示すように、ソフトペダル110aと、弱音器ペダル110bと、長音ペダル110cとを備える。ソフトペダル110aは、踏み込んだ状態とするとハンマ3の待機位置が弦4に近づく(打弦距離が短くなる)ことで、音量が小さくなる。元々ハンマ3は弦4の手前2〜3mmで鍵盤からの動きを遮断(レット・オフ)され、自由運動で打弦するが、きわめて弱い音を速い動きで繰り返す場合には、ハンマ3が弦4を打たないミス・タッチとなる。そこでソフトペダル110aを使用して打弦距離を幾らか短くする(ハンマの回動するストローク量を減らす)ことで、弱く弾いた場合でもミス・タッチを起こしにくくする効果がある。弱音器ペダル110bが踏まれると、弦4を打つハンマ3と弦4の間にフェルトが挟まれ、きわめて小さい音が出される。長音ペダル110cが踏まれると、鍵1を離してもダンパ6が弦4に接することなく音が続く。
図2に示す複数のソレノイド5は、演奏者からみて各鍵1の後端側(図2の左側)の下方にそれぞれ配置されている。このソレノイド5に対してモーションコントローラ12から駆動電流が供給されると、プランジャが上昇して鍵1の後端を突き上げ、バランスピンPを中心に鍵1を回動させる。これにより、鍵1の前端側が下に押し下げられることになる。さらに、この動きに連動してアクションメカニズム2が作動し、ダンパ6が弦4から離れるとともに、ハンマ3が回動して打弦して発音する。このような作用を利用して楽曲データに応じた楽音を発生させることを、自動演奏という。また、演奏者が自ら鍵1を押鍵した場合も、上述のアクションメカニズム2の作用によって、ハンマ3が弦4を打撃することで発音がなされる。これを手動演奏という。
この実施形態では、後述するように、ソレノイド5の駆動をサーボ制御する自動演奏制御構成が適用されている。そのため、鍵センサ8の検出出力をフィードバック信号として後述するモーションコントローラ12に供給する。
また、鍵1の下面側には、鍵1の動きに応じた適宜の物理量(位置、速度等)を検出するための鍵センサ8が設けられている。各鍵1の前端側(図の右側)の下方に、複数の鍵センサ8は各鍵1に対応して配置されている。各々の鍵センサ8は、対応する鍵1の運動状態を検出するための手段を構成しており、その状態に応じた検出信号をモーションコントローラ12及び演奏記録部13に出力する。鍵の運動状態とは、鍵1の位置や速度のほか、加速度などをも含む概念である。本実施形態では、鍵センサ8が鍵1の時系列の位置を検出する。
ここで、図4は、鍵センサ8の構成の一例を示す図である。同図(a)は、鍵センサ8の外観を示す斜視図であり、同図(b)は、その断面図であり、同図(c)は、その正面図である。鍵センサ8は、フォトインタラプタと呼ばれる半導体モジュールを備えており、その中央付近には切り欠き部101aが設けられている。この切り欠き部101aを挟んで対向する位置に、フォトトランジスタ103と発光ダイオード104とが設けられている。鍵1の下面には、光の透過率が上方に向かって徐々に小さくなる半透明の透過板102が設けられている。この透過板102が鍵1の運動に応じて切り欠き部101a内を上下方向に移動する。鍵センサ8は、発光ダイオード104を発光させ、その光の受光量に応じてフォトトランジスタ103に流れる電流値を検出することで、透過板102の上下方向の位置(つまり鍵1の位置)を検出する。コントローラ11は、この透過板102の位置の時間的変化を見ることで、鍵1の速度を算出する。鍵センサ8の出力は、後述する演奏記録部13とモーションコントローラ12の双方に供給され、演奏収録時の演奏情報の作成と自動演奏制御のサーボ制御とに利用される。
図2及び図3の説明に戻る。ハンマセンサ7は、ハンマ3の動きに応じた適宜の物理量(位置、速度等)を検出するためのセンサである。ハンマセンサ7の出力信号は、演奏記録部13に供給されて、当該演奏収録時の演奏情報の生成に利用される。鍵センサ8とハンマセンサ7は、センサ出力信号に基づき、押鍵タイミング、押鍵速度、離鍵タイミング、離鍵速度、打弦タイミング、打弦速度等、ピアノ演奏操作に関わる種々の情報を計測することができるセンサであれば、どのようなセンサ構成を採用してもよい。この実施形態では、鍵センサ8及びハンマセンサ7の一例として、鍵1又はハンマ3の動作ストロークの全工程について連続的な位置情報を示すアナログ信号を出力可能な光学式の位置センサを採用する。周知のとおり位置情報を適宜微分することで速度情報を得ることができるので、位置センサを採用した場合も打弦速度等の速度情報を取得できる。
コントローラ11は、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)11aなどの演算装置と、ROM(Read Only Memory)11bやRAM(Random Access Memory)11c或いはフラッシュメモリなどの記憶装置とを備えている。コントローラ11は、ROM11bやフラッシュメモリなどに記憶されている制御プログラムや制御データに基づいて、自動演奏ピアノ100の各部を制御する。楽曲データは、上述した記録媒体に限らず、コントローラ11のフラッシュメモリに記憶されていてもよい。コントローラ11のROM11b又はフラッシュメモリなどの記憶装置には、詳しくは後述するフィードバックゲイン値を算出するためのテーブルが複数記憶されている。
コントローラ11は、自動演奏を行う際には、どの鍵1をどのタイミングで動作させるかを算出して各鍵1の軌道データを生成し、その軌道データに基づいて、鍵1を駆動するための駆動信号をモーションコントローラ12に供給する。この駆動信号には、各時刻における鍵1の位置指示値rxとそれに対応した速度を示す速度指示値rvが含まれている。モーションコントローラ12は、自動演奏を行う際には、コントローラ11から供給される駆動信号に含まれる位置指示値rxと速度指示値rvに応じた励磁電流をソレノイド5に供給することで、ソレノイド5のプランジャを上昇又は下降させる。さらに、モーションコントローラ12は、鍵センサ8から供給されるフィードバック信号としての出力位置yx及び出力速度yvと、位置指示値rx及び速度指示値rvとを比較し、両者が一致するようにサーボ制御を行う。これにより、コントローラ11が指示したとおりに鍵1が駆動されることになる。また、後述する演奏情報再生時にコントローラ11の制御の下で生成されるソレノイド駆動用の制御信号は、PWM発生器25を介してPWM形式の電流信号(以下PWM信号と略称)に変換され、ソレノイド5に出力される。
次に、ソフトペダル110aに係る自動演奏ピアノ100構成について、図5を参照しつつ説明する。図5は、この自動演奏ピアノ100のソフトペダル110aに係る構成の一例を示す図である。図において、ソフトペダル110aは底板112に回動自在に設けられている。このソフトペダル110aにはソフトペダル天秤113の一端が連結されており、ソフトペダル天秤113の他端はソフトペダル用突上棒114に当接している。そして、このソフトペダル用突上棒114の先端はハンマレール115に下方から係合している。このハンマレール115は、図5において紙面垂直方向に並んだ一連のハンマ3,3,…の各ハンマシャンクと当接しており、これらのハンマの初期位置を規制する。ハンマレール115はソフトペダル用突上棒114によって上方に突き上げられることにより、ハンマレールヒンジ118を介し図1において時計廻りに回動する。この結果、各ハンマ3,3,…が弦4に接近し、ハンマの加速道程が短縮され、音量が弱められる。
図5において、ペダルセンサ119は、ソフトペダル110aが踏まれることによって回動するソフトペダル110aの位置を検出するためのセンサである。ペダルセンサ119の出力信号は、コントローラ11に供給されて、後述するゲイン値の算出処理において利用される。この実施形態では、ペダルセンサ119の一例として、光学式の位置センサを採用するが、これに限らず、圧力センサ等の他の方式のセンサを用いてもよい。要は、ソフトペダルの位置(ソフトペダルが踏まれているか否か)を検出するものであればどのようなものであってもよい。
次に、当該自動演奏ピアノ100において実行される演奏録音動作及び演奏情報の再生動作の概略について説明する。図1において、演奏記録部13は、演奏録音処理に関るモジュールに相当し、また、再生前処理部10及びモーションコントローラ12は演奏情報の再生処理に関るモジュールに相当する。これら各モジュールが担う各種演算処理によって実現される各種機能は、CPU11aが実行するソフトウェアプログラムによって実施されてよいが、これに限らず、該各モジュールが担う各種演算処理を実行する信号処理回路を備えることで、該各モジュールの各種機能をハードウェア装置によって構成しても差し支えない。
演奏記録部13では、鍵センサ8やハンマセンサ7から出力された各検出信号に基づき演奏情報の生成・記録処理を行う。すなわち、ハンマセンサ7の検出信号に基づき打弦速度及び打弦時刻に関する情報を求め、また、鍵センサ8の検出信号に基づき押鍵速度及び押鍵時刻に関する情報を求め、これら演奏イベントに関する種々の情報に基づき演奏者によるピアノ演奏の演奏内容を表す演奏情報を生成する。ここで生成される演奏情報は、MIDI形式等、適宜のデータフォーマットで作成されてよい。生成された演奏情報は、演奏記録部13において正規化処理された後に、適宜の記憶装置に記録されうる。ここで前記正規化処理とは、ピアノの個体差を吸収するための処理である。
再生前処理部10では、ディスクドライブ120や、図示しないリアルタイム通信装置等から供給される演奏情報に基づいて、該演奏情報に含まれる各演奏イベントを再現するための鍵の軌道データを生成し、これをモーションコントローラ12に供給する。ここで前記鍵の軌道データは、或る時間区間での時間経過に応じた鍵の位置の変化を表すデータであり、演奏情報に含まれる打弦速度情報(ハンマに与えられるべき打弦速度)を実現するために鍵が描くべき軌道を計算によって求めたものである。
モーションコントローラ12では、供給された軌道データを用いて各時刻におけるソレノイド駆動用の目標値を生成する。モーションコントローラ12には、また、鍵センサ8の検出信号に対応する物理量情報(位置、速度或いは加速度等)がフィードバック信号として入力されている。モーションコントローラ12は、基本的には、前記目標値(軌道データ)と鍵センサ8の検出信号とに基づき、ソレノイド5を駆動するための制御信号uを生成し、制御信号uに応じた励磁電流をソレノイド5に出力することで、鍵1の挙動をサーボ制御するものである。
モーションコントローラ12は、直接にはソレノイド5に対して励磁電流を与えて、これを駆動するものであるが、その制御の目的は、最終的には、適切なハンマ3の打弦速度を実現すべく鍵1を駆動することにあり、軌道リファレンスが表わす押鍵速度情報に忠実な鍵1の押鍵速度を再現することに制御の重点が置かれる。前述の通り、鍵1のストローク幅(レスト位置−エンド位置間)は略10mmである。よって、モーションコントローラ12は、目標値(軌道リファレンス)が表す押鍵速度を、比較的狭い限られた動作範囲(略10mm)内において、忠実に再現することを要請される。また、ソレノイド5と鍵1とは、夫々機械的に独立した動作系であり、異なる運動伝達の性質を持つことから、単純に実現すべき鍵の軌道データのみを考慮したソレノイド駆動信号(制御信号u)では、鍵1の軌道再現性が不十分である。この実施形態によれば、詳しくは後述するように、モーションコントローラ12において、サーボ制御のゲイン係数を供給された目標値(軌道リファレンス)に応じて変更することで、鍵の速度再現性を高精度に高めることができるようになる。
図6は、上記モーションコントローラ12において実行されるサーボ制御のシステム構成を機能的に示すブロック図である。以下、この発明に係るサーボ制御における制御アルゴリズムの一例について説明する。なお、図6において、1点鎖線で囲むフィードバックループにおける各種演算処理は、CPU11aが実行するソフトウェアプログラムによって実施される。
図6において、目標値生成部30は、再生すべき演奏情報に応じて生成された鍵の軌道データ(軌道リファレンス)に基づき、或る時刻における該軌道リファレンスの位置成分を表す位置目標値rx及び速度成分を表す速度目標値rvを生成する。目標値生成部30で生成された各事象(位置及び速度)についての目標値は、所定のサンプル時間(例えば1ms毎)に従って、並行に送出される。なお、この実施形態において、鍵1はレスト位置(ストローク0mm)からエンド位置(レスト位置から略10mm押し下げられた位置)の間でストロークするものであるため、位置目標値rxの値は、一例として、ミリメートル(mm)単位で表現でき、0〜10mmの範囲の値をとりうる。また、速度目標値rvの値は、一例として、ミリメートル毎秒(mm/s)単位で表現でき、0〜500mm/sの範囲の値をとりうる。
目標値生成部30で生成された位置目標値rx及び速度目標値rvは、所定のサンプル時間(例えば1ms毎)に従って、次段の位置比較部31及び速度比較部32に夫々入力される。位置比較部31及び速度比較部32には、前記位置目標値rx及び速度目標値rvと共に、後述する位置フィードバック信号及び速度フィードバック信号が夫々負帰還入力される。位置比較部31は、目標値生成部30で生成した位置目標値rxから該位置フィードバック信号を減算して、両者の差分を表す位置偏差exを求める。また、速度比較部32では、速度目標値rxと速度フィードバック信号を減算して、両者の差分を表す速度偏差exを求める。
図6において、ゲイン値算出部33には、目標値生成部30から出力された位置目標値rxが供給されるとともに、ソフトペダルセンサ119によって検出されたソフトペダル110aの位置を示す値(以下「ペダル位置値」)を供給される。ゲイン値算出部33は、ソフトペダルセンサ119から供給されたペダル位置値と目標値生成部30から供給された位置目標値rxに基づき、後述する算出テーブルを参照して、前記位置偏差exに対して乗算すべき位置ゲイン値kx(サーボゲイン係数)を算出する。このように、位置目標値rxに応じて位置偏差exに対するサーボゲイン係数を可変することで、各時刻における鍵のストローク位置の位置目標値rxに対する追従性を向上させることができる。位置ゲイン値kxを可変制御して、各時刻の位置目標値rxを精密に再現することによって、時間経過に応じた鍵1のストローク位置の変化の再現性、つまり、鍵1の動作速度の再現性を向上させることができるようになる。また、ゲイン値算出部33は、固定値fを出力する。出力された固定値fは加算部36の出力値に加算される。
図7及び図8は、位置ゲイン値kxを算出するためにゲイン値算出部33において参照するテーブルの一例を示す図である。このテーブルは図2に示すROM11b或はRAM11cなど適宜のメモリ内に記憶されていてよい。図7は、ソフトペダル110aが踏まれている状態(以下「オン状態」)において参照されるテーブルであり、図8は、ソフトペダル110aが踏まれていない状態(以下「オフ状態」)において参照されるテーブルである。図7に示すテーブルには、位置ゲイン値kxの算定の条件として位置目標値rxが0〜4mm未満の値を表すか、4mm以上〜8mm未満の間の値を示すか、8mm以上の値を表すかが設定されており、位置目標値rxが4mm未満の場合は、位置ゲイン値kxは「0.3」に設定されるとともに、速度ゲイン値kvは「0.3」に設定される。また、位置目標値rxが4mm以上〜8mm未満の間の場合には、位置ゲイン値kxは「0.3」に設定されるとともに、速度ゲイン値は「0.5」に設定される。また、位置目標値rxが8mm以上の場合には、位置ゲイン値kxは相対的に小さい値「0.15」に設定されるとともに、速度ゲイン値kvは「0.6」に設定される。なお、固定値としては、位置目標値rxが4mm以上の場合においては、速度リファレンスに応じたものとし、9%+(rv−100)/100%とするとともに、位置目標値が0〜4mm未満のときは10%の固定値とする。
なお、前記ゲイン値算出テーブルに指標として設定された値等は、一例であってこれに限定されるものではない。また、位置ゲイン値kxや速度ゲイン値kvの算出はテーブル参照に限らず、例えば、位置目標値rxや速度目標値rvをパラメータとする適宜の演算式によって求めるよう構成してもよい。
図8に示すテーブルには、位置ゲイン値kxの算定の条件として位置目標値rxが0〜4mmの値を表すか、4〜8mmの間の値を示すか、8mm以上の値を表すかが設定されており、位置目標値rxが4mm以下の場合は、位置ゲイン値kxは「0.5」に設定されるとともに、速度ゲイン値kvは「0.3」に設定される。なお、位置目標値の範囲は、図7と同様である。また、位置目標値rxが4〜8mmの間の場合には、位置ゲイン値kxは「0.3」に設定されるとともに、速度ゲイン値は「0.5」に設定される。また、位置目標値rxが8mm以上の場合には、位置ゲイン値kxは相対的に小さい値「0.15」に設定されるとともに、速度ゲイン値kvは「0.6」に設定される。図7と図8とを比較すると明らかなように、ゲイン値算出部33は、位置目標値rxが0〜4mmの値においては、ソフトペダル110aの位置がオン状態の位置である場合に、ソフトペダル110aの位置がオフ状態の位置である場合よりも、位置ゲイン値kxの値が小さくなるように、位置ゲイン値kxの値を設定する。なお、固定値としては、速度リファレンスに応じたものとし、9%+(rv−100)/100%とする。
図6の説明に戻る。位置成分増幅部34では、ゲイン値算出部33から出力された位置ゲイン値kxによって位置偏差exを乗算し、その結果である位置制御信号uxを出力する。位置成分増幅部34から出力される位置制御信号uxは、ソレノイド5に供給すべき励磁電流における位置成分の使用比率(パーセンテージ)に換算せられた値をとる。すなわち、位置成分増幅部34では、位置偏差exが表す位置成分の制御量を、ミリメートル単位による表現から、後段のPWM発生器におけるデューティ比の増減値)に対応する値に単位変換している。
また、速度成分増幅部35は、速度偏差evを所定の速度ゲイン値kvで乗算して、速度制御信号uvを出力する。図に示す例では、速度成分増幅部35における速度ゲイン値kvは所定の固定値で与えられている。速度ゲイン値kvは、実験により適切な値に設定しうるもので、当該サーボ制御においては速度制御に重点が置かれることから、位置ゲイン値rxよりも大きい値に設定されることになる。速度成分増幅部35から出力される速度制御信号uvは、ソレノイド5に供給すべき励磁電流における速度成分の使用比率(パーセンテージ)に換算せられた値をとる。すなわち、速度成分増幅部35では、速度偏差evが表す速度成分の制御量を、ミリメートル毎秒単位による表現から、後段のPWM発生器におけるデューティ比の増減値)に対応する値に単位変換している。
位置成分増幅部34及び速度成分増幅部35から出力された位置制御信号ux及び速度制御信号uvは次段の加算部36において加算され、その加算結果が制御信号uとして出力される。制御信号uは、最終的にソレノイド5に対して供給すべき電流信号(言い換えれば、PWM発生器25におけるデューティ比の増減値)に対応する値をとる。制御信号uは、PWM発生器25(図6の機能ブロック「PWM化」に相当)を介して、PWM形式の励磁電流uiに変換され、ソレノイド5に供給される。なお、この例ではソレノイド5に対して供給する電流信号として、PWM形式の信号を適用する例を示しているが、当該電流信号の形式はこれに限定されるものではない。
ソレノイド5が制御信号uに応じた励磁電流により通電されると、通電されたソレノイド5に対応して設けられた鍵1が駆動される。鍵センサ(位置センサ)8は、駆動された鍵1のストローク位置ykを検出し、所定のサンプリング時間に従って、鍵のストローク位置ykに対応するアナログ検出信号yxaを出力する。該アナログ検出信号yxaは、AD変換器24を介してディジタル信号(鍵位置信号yxd)に変換される。正規化処理部38は、鍵位置信号yxdにおける鍵1及び鍵センサ8毎の個体差を補正する処理を行い、正規化した鍵位置検出値yxを出力する。この鍵位置検出値yxは、位置目標値rxと比較するための位置フィードバック信号yxとして、位置比較部31へ帰還入力(負帰還)される。また、鍵位置検出値yxは速度生成部39に供給される。速度生成部39では、該鍵位置検出値yxを適宜微分演算(例えば多項式適合等)することにより、該鍵1の速度情報を算出する。算出方法の一例として、ある任意のサンプリング時点について前後7点での位置情報(鍵位置検出値)を使用した2次曲線適合によって鍵1の速度情報(鍵速度値yv)を算出しうる。鍵速度値yvは、速度目標値rvと比較するための速度フィードバック信号yvとして、速度比較部32へ帰還入力(負帰還)される。
上記図6に示すサーボ制御の構成によれば、位置成分及び速度成分の双方についてサーボ制御を行うと共に、位置偏差exに対するゲイン値kxを、位置目標値rxに応じて2段階で可変設定するよう構成したことで、実際の鍵1の軌道を軌道リファレンスに対して精密に追従させることができるようになる。
図9は、ソフトペダル110aが押されていない状態(オフ状態)において、図8に示すテーブルを参照してゲイン値を設定した場合の、鍵の駆動制御において実現すべき軌道リファレンスと、それに応じた鍵の駆動軌道(制御量)の実測例とを示す軌道図である。また、図10は、図9に対する比較対象として、ソフトペダル110aが押されている状態(オン状態)において、図8に示すテーブルを参照してゲイン値を設定した場合の、鍵の駆動制御において実現すべき軌道リファレンスと、それに応じた鍵の駆動軌道(制御量)の実測例とを示す軌道図である。
図11に示されるように、ソフトペダル110aがオフ状態において用いるテーブル(図8に示すテーブル)をそのまま用いて鍵の駆動制御を行った場合は、鍵が不安定な動作となる場合があった。このような不具合が発生する理由は以下の通りである。ソフトペダル110aが踏まれるとハンマレール115が弦4に近づきハンマ3が持ち上げられる状態となる。すなわち、バットとジャックの間に隙間が発生し鍵1の動き始めの3mm程度はハンマ3部分の負荷が失われた状態での制御となる。これによりオフ状態の制御パラメータではゲインが強めの設定となり鍵1が発振するなどの不安定な動作の原因となっていた。
図11は、ソフトペダル110aが押されている状態(オン状態)において、図7に示すテーブルを参照してゲイン値を設定した場合の、鍵の駆動制御において実現すべき軌道リファレンスと、それに応じた鍵の駆動軌道(制御量)の実測例とを示す軌道図である。上述の問題を解決するためにジャックがバットに接触するまでの不安定な位置での制御パラメータのゲインを低めの設定にすることにより、鍵1の発振が抑えられスムーズな動作が可能となる。図10と図11とを比較すると明らかなように、ソフトペダル110aが踏まれている状態において図7に示すテーブルを参照することによって、鍵の軌道が滑らかな動きになる。
以上説明したように、この実施形態によれば、サーボゲインの係数(位置ゲイン値及び速度ゲイン値の少なくともいずれか一方)を、供給された位置目標値rx及び速度目標値rvの少なくとも何れか一方に応じて可変制御することで、軌道リファレンスが表す押鍵速度(サーボ制御の目標値)に対する実際の押鍵速度(サーボ制御の制御量)の追従性を向上することができ、演奏情報の再現性を高めることができる。また、本実施形態によれば、鍵の駆動の制御パラメータをソフトペダル110aが踏まれた状況で正常に動作するように最適化し、実際のソフトペダルの動きを検出することにより、そのパラメータを切り替える。このように、ソフトペダル110aが踏まれているか否かによって参照するテーブルを切り替えることにより、ソフトペダルを踏んだ場合の鍵の駆動の性能を向上させることができる。より具体的には、本実施形態によれば、鍵が比較的スムーズな等速運動を行うことができ、また、鍵1の二度打ちが解消される。また、本実施形態によれば、図11に例示したように、目標とする速度、発音タイミングで打鍵を行うことができるようになった。
<変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。以下にその一例を示す。なお、以下の各態様を適宜に組み合わせてもよい。
(1)上述の実施形態においては、ゲイン値算出部33に目標値(位置目標位置rx及び/又は速度目標値rv)を供給して、該目標値に応じて、フィードバックループの補正値(制御パラメータ:ゲイン値、固定値)を可変する例について説明したが、これに限らず、鍵盤速度や鍵盤位置の実測値(つまり速度信号yv、位置信号yx)に基づき各制御パラメータを設定するよう構成することも可能である。
(2)上述の実施形態において、上記図6のサーボ構成によれば、鍵1に対応して設けられた位置センサ(鍵センサ8)の出力に基づく鍵の位置情報及び速度情報をフィードバック信号として利用する例を示したが、センサによって動作検出する部材及び該センサが検出する次元は上記の例に限定されない。すなわち、鍵センサ8は位置センサに限らず速度センサであってもよく、双方を適宜組み合わせてもよいし、また、鍵の動作のセンサ出力をフィードバック制御に利用する構成に限らず、ハンマの位置情報や速度情報をフィードバック信号として利用しても良いし、ソレノイドのプランジャの動作速度情報をフィードバック信号として利用することも可能である。
(3)上述の実施形態に係るコントローラ11又はモーションコントローラ12が実行するプログラムは、磁気テープ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光記録媒体、光磁気記録媒体、RAM、ROM等の記録媒体に記録した状態で提供し得る。また、インターネットのようなネットワーク経由で自動演奏ピアノ100にダウンロードさせることも可能である。
また、上述の実施形態においては、モーションコントローラ12において実行する各種演算処理(サーボ制御)は、CPU11aが実行するソフトウェアプログラムによって実施される構成を示したが、これに限らず、ハードウェア装置によって上記各種演算処理を実行するよう構成することも可能である。
(4)上述の実施形態では、0〜4mmを固定値としたが、この範囲は0mm側を基点として範囲は適宜設定可能である。また、固定値の数値は上述した実施形態で示した値に限定されない。更に、固定値でなく、他の範囲よりも一定値に近い傾きとなるような関数で定義するようにしてもよい。
(5)上述の実施形態では、アップライト型の自動演奏ピアノの例を示したが、本発明が適用される鍵盤楽器はこれに限らず、ハンマのストローク量を減ずると切替ができる操作子とアクション機構とを有する電子楽器において鍵をサーボ駆動するものにも適用可能である。
(6)上述の実施形態では、ソフトペダルの位置を検出することで、ハンマのストロークが減らされていることを検出するようにしたが、全部又は一部のハンマの位置(例えば、ハンマの初期位置)を検出して、それに応じてサーボゲインを切り替えるようにしてもよい。要は、コントローラ11が、鍵操作に応じて回動する質量体(ハンマ)の回動ストロークが通常演奏時よりも減らされている状態か否かを判断し、回動ストロークが通常演奏時の量より少ない状態と判断されたときに、押鍵初期値から所定範囲内のゲイン値を、通常演奏時のゲイン値よりも大きくするように設定するようにすればよい。
1…鍵、2…アクションメカニズム、3…ハンマ、4…弦、5…ソレノイド、6…ダンパ、7…ハンマセンサ、8…鍵センサ、10…再生前処理部、11…コントローラ、11a…CPU、11b…ROM、11c…RAM、12…モーションコントローラ、13…演奏記録部、14…電子楽音発生部、24…AD変換器、25…PWM発生器、30…目標値生成部、31…位置比較部、32…速度比較部、33…ゲイン値算出部、34…位置成分増幅部、35…速度成分増幅部、36…加算部、38…正規化処理部、39…速度生成部、100…自動演奏ピアノ、101a…切り欠き部、102…透過板、103…フォトトランジスタ、104…発光ダイオード、110a…弱音ペダル、110b…ソフトペダル、110c…長音ペダル、112…底板、113…ソフトペダル天秤、114…ソフトペダル用突上棒、115…ハンマレール、118…ハンマレールヒンジ、119…ペダルセンサ、120…ディスクドライブ、130…操作パネル。

Claims (3)

  1. 鍵と、
    前記鍵を駆動するための駆動手段と、
    前記鍵の動きに応じた物理量を検出する検出手段と、
    鍵操作に応じて回動する質量体の回動ストロークが通常演奏時よりも減らされている状態か否かを判断する判断手段と、
    前記鍵の位置の目標値及び操作速度の目標値の少なくともいずれか一方を生成する目標値生成手段と、
    前記判断手段の判断結果に基づいてゲイン値を可変設定するとともに、前記位置の目標値及び操作速度の目標値の少なくともいずれか一方に基づきゲイン値を可変設定するゲイン値設定手段であって、前記判断手段によって前記質量体の回動ストロークが前記通常演奏時の量より少ない状態と判断されたときに、押鍵初期位置から所定範囲内のゲイン値を、通常演奏時のゲイン値より小さくするように設定するゲイン値設定手段と、
    前記検出手段の出力と前記目標値の偏差に対して、前記ゲイン値設定手段によって設定されたゲイン値を乗算し、その乗算結果に基づき前記駆動手段をサーボ制御する制御手段と
    を具備することを特徴とする鍵駆動装置。
  2. 前記請求項1に記載の鍵駆動装置を有するアップライト型自動演奏ピアノ。
  3. 鍵と、前記鍵を駆動するための駆動手段とを備えた鍵駆動装置を、
    前記鍵の動きに応じた物理量を検出する検出手段と、
    鍵操作に応じて回動する質量体の回動ストロークが通常演奏時よりも減らされている状態か否かを判断する判断手段と、
    前記鍵の位置の目標値及び操作速度の目標値の少なくともいずれか一方を生成する目標値生成手段と、
    前記判断手段の判断結果に基づいてゲイン値を可変設定するとともに、前記位置の目標値及び操作速度の目標値の少なくともいずれか一方に基づきゲイン値を可変設定するゲイン値設定手段であって、前記判断手段によって前記質量体の回動ストロークが前記通常演奏時の量より少ない状態と判断されたときに、押鍵初期位置から所定範囲内のゲイン値を、通常演奏時のゲイン値より小さくするように設定するゲイン値設定手段と、
    前記検出手段の出力と前記目標値の偏差に対して、前記ゲイン値設定手段によって設定されたゲイン値を乗算し、その乗算結果に基づき前記駆動手段をサーボ制御する制御手段
    として実現させるためのプログラム。
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