JP2010214329A - セラミック多孔質膜およびセラミック多孔質膜の製造方法 - Google Patents

セラミック多孔質膜およびセラミック多孔質膜の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010214329A
JP2010214329A JP2009066213A JP2009066213A JP2010214329A JP 2010214329 A JP2010214329 A JP 2010214329A JP 2009066213 A JP2009066213 A JP 2009066213A JP 2009066213 A JP2009066213 A JP 2009066213A JP 2010214329 A JP2010214329 A JP 2010214329A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
membrane
base material
film
ceramic porous
titania
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009066213A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5274321B2 (ja
Inventor
Masahiro Wakita
昌宏 脇田
Naoki Kobayashi
小林  直樹
Kazuhiro Kuriyama
和大 栗山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP2009066213A priority Critical patent/JP5274321B2/ja
Publication of JP2010214329A publication Critical patent/JP2010214329A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5274321B2 publication Critical patent/JP5274321B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

【課題】苛性ソーダを用いた膜洗浄に対して高い耐食性を有するセラミック多孔質膜を提供する。
【解決手段】主に、食品加工分野で使用されるセラミック多孔質膜の構造に関し、流体の流路となる複数の貫通セルと、該貫通セルを形成する隔壁を有する多孔質アルミナ基材と、該隔壁の表面に形成されたMF膜と、該基材の流体流路方向端面に形成されたガラスシール層を有するセラミック多孔質膜において、ガラスシール層の下面に、チタニアまたはジルコニアの層を有する。
【選択図】図1

Description

本発明はセラミック多孔質膜およびセラミック多孔質膜の製造方法に関するものである。
セラミック多孔質膜は、簡便な操作により液体中の懸濁物質や微生物等を効果的に除去し得るため、食品加工分野で使用されることも多い。
一般に食品加工分野で使用される機器類は、機器に付着するタンパク成分の除去を目的として、苛性ソーダで洗浄される。例えば、洗浄対象が有機膜の場合には、0.01〜0.05重量%もしくはpH12以下の苛性ソーダで洗浄を行うことが通常であるが、有機膜に比べて耐食性の強いセラミック多孔質膜の場合には、0.5〜2重量%程度の苛性ソーダを用いて洗浄を行うことも可能である。
図6には、通常、食品加工分野で使用されるセラミック多孔質膜の断面説明図を示している。図6に示すように、該セラミック多孔質膜7は、弾性材料からなるO−リング等のシール材8によって、基材の外周面側9と基材の端面側10とが、気密的に隔離されるようにハウジング11内に収納されて使用される。該基材を構成するセラミック多孔体(比較的平均細孔径が大きい)の端面の構造に関し、端面をガラスシール5で被覆する技術が開示されている(特許文献1)。
基材の端面をガラスシールで被覆することにより、該端面部分から被処理流体が基材の内部に浸入し、被処理流体が濾過膜を透過することなく基材の外周面側に流出してしまうことを防止することができる。
ただし、0.5〜2重量%程度の苛性ソーダを用いた洗浄を繰り返し行うと、ガラスシールと基材の境界面が浸食される傾向があり、その耐食性が十分ではない問題があった。
特開2006−263498号公報
本発明の目的は、前記問題を解決し、苛性ソーダを用いた膜洗浄に対して高い耐食性を有するセラミック多孔質膜およびその製造方法を提供することである。
上記課題を解決するためになされた本発明に係るセラミック多孔質膜は、流体の流路となる複数の貫通セルと、該貫通セルを形成する隔壁を有する多孔質アルミナ基材と、該隔壁の表面に形成されたMF膜と、該基材の流体流路方向端面に形成されたガラスシール層を有するセラミック多孔質膜において、ガラスシール層の下面に、チタニアまたはジルコニアの層を有することを特徴とするものである。
上記課題を解決するためになされた本発明に係るセラミック多孔質膜の製造方法は、多孔質アルミナ基材に設けられた複数の貫通セルの内壁面にMF膜を形成したうえ、この多孔質アルミナ基材の両端面をガラスシールするセラミック多孔質膜の製造方法において、MF膜の形成後、この多孔質アルミナ基材の両端面をガラスシールする前に、この多孔質アルミナ基材の両端面にチタニアまたはジルコニアを含浸させることを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のセラミック多孔質膜の製造方法において、多孔質アルミナ基材の両端面をガラスシール後に、多孔質アルミナ基材に設けられた複数の貫通セルの内壁面に、更に、UF膜を形成することを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、請求項3記載のセラミック多孔質膜の製造方法において、多孔質アルミナ基材に設けられた複数の貫通セルの内壁面に、更に、NF膜を形成することを特徴とするものである。
請求項5記載の発明は、請求項2〜4の何れかに記載のセラミック多孔質膜の製造方法多孔質基材の流体流路方向端面から10mm〜50mmまでにチタニアまたはジルコニアを含浸させることを特徴とするものである。
本発明に係るセラミック多孔質膜およびその製造方法は、多孔質基材の端面を被覆するガラスシールを形成する工程に先立ち、精密ろ過膜を有する多孔質基材の流体流路方向端面にチタニアまたはジルコニアを含浸させる工程を設けたことを特徴とするものである。従来より、セラミック多孔質膜の洗浄を0.5〜2重量%程度の苛性ソーダを用いて繰り返し行うと、ガラスシールと基材の境界面が浸食される現象が観察されていた。これは、基材成分のアルミナとガラス成分との反応により生じたネフェリン中に含有されるNaOおよびKOが、苛性ソーダと反応性を有し、該反応部位に僅かに空隙が生じることに起因する。これに対し、本発明の前記構成によれば、ガラスシールを形成する前に、基材の端部にチタニアまたはジルコニアを含浸させ、基材のアルミナ質とガラス成分が接触する確率を低下させることができる。これにより、ガラスシールと基材の境界面におけるネフェリンの生成率が低下し、ネフェリン中に含有されるNaOおよびKOが苛性ソーダと反応して基材に空隙が生じる現象を抑制することができる。即ち、上記効果を有する本発明の構成によれば、苛性ソーダを用いた膜洗浄に対して高い耐食性を有するセラミック多孔質膜を得ることができる。
請求項5記載の発明は、多孔質基材の流体流路方向端面から10mm〜50mmまでにチタニアまたはジルコニアを含浸させる構成を有するものである。従来より、多孔質基材上にセラミック多孔質膜を成膜する方法として、クロスフロー濾過法が一般的に採用されていた。モノリス形状等の管状の基材内表面に成膜を行う際のクロスフロー濾過法では、管状の基材表面に形成される膜厚が、基材下部ほど厚くなり、基材上部ほど薄くなる傾向がみられる。本願出願人は、これらの膜厚不均一部分は膜の上下端部20〜50mm付近に集中的に生じることを経験的に見出している。該膜厚不均一部分はクラック発生や膜層欠落の要因となる問題があった。これに対し、本発明の前記構成によれば、精密ろ過膜(以下、MF膜という)層の形成段階で生じたクラックや不完全な膜層部分を効果的に補修し、膜の阻止率を改善することができる。
本発明の第一工程の説明図である。 第一工程終了後の基材断面説明図である。 第二工程終了後の基材断面説明図である。 バブルポイント法による試験結果である。 PEGの阻止率である。 従来から食品加工分野で使用されるセラミック多孔質膜の断面説明図である。 バブルポイント測定装置の説明図である。
本発明は、流体の流路となる複数の貫通セルを形成する隔壁の表面にMF膜層を有するアルミナ質基材を用い、該MF膜層を有する多孔質基材の流体流路方向端面に、チタニアまたはジルコニアを含浸させる工程(以下、第一工程という)と、該端面にチタニアまたはジルコニアを含浸させた多孔質基材を焼成後、該多孔質基材の端面を被覆するガラスシールを形成する工程(以下、第二工程という)から構成される。以下に、本発明の好ましい実施形態を示す。
(第一工程)
図1には、本発明の第一工程の説明図を示している。
本発明に用いるアルミナ質基材1は、アルミナ質からなる隔壁を有し、その隔壁によって流体の流路となる貫通セル2が形成されている。該貫通セル2を形成する隔壁の表面にはMF膜層6を有している。
図1に示すように、本発明の第一工程では、該アルミナ質基材1の上下端部1a、1bにチタニアを含浸させる。該含浸は、基材の端部から10〜50mmの範囲内とする。該アルミナ質基材1の上下端部に含浸させるチタニアは、チタニアゾル液3として調整されたものを用いる。
本実施形態では、チタニアゾル液3として調整されたチタニアを基材の上下端部に含浸させているが、その他にも、ジルコニアゾル液や、チタニア粒子液、ジルコニア粒子液に含浸させることもできる。
図2には、第一工程終了後の基材断面説明図を示している。図2に示すように、基材端部で前記のチタニアゾル液と接触した部分には、チタニア層4が形成されている。なお、基材をジルコニアゾル液やジルコニア粒子液に含浸させた場合には、ジルコニア層が形成される。
本発明では、アルミナ質基材1端部に前記のチタニア層またはジルコニア層を形成した上で、基材端部にガラスシール加工処理を施すことにより、アルミナとガラス成分との反応を抑制している。アルミナとガラス成分との反応を抑制することにより、ネフェリンの生成を抑制することができる。ネフェリンはアルミナとガラス成分との反応により生じ、ネフェリン中に含有されるNaOおよびKOは苛性ソーダと反応性を有する。従って、膜形成時にネフェリンの生成自体を抑制することができれば、膜の苛性ソーダに対する耐食性を向上させることができる。本発明では、基材と、基材端部に形成されるガラスコート層との間に、緩衝層としてのチタニア層またはジルコニア層を設けることにより、基材のアルミナ質と、ガラスコート層のガラス成分との接触確率を低下させネフェリンの生成を抑制している。
なお、MF膜は従来手法に従ってクロスフロー循環法で作成したものを用いる。該クロスフロー濾過法では、成膜終了時にコート液の循環を止めて、更に基材内に残存するコート液を、成膜面の両側の圧力差によりー側から他側へ透過させて排出するが、循環停止後のコート液は重力の影響を受けるため、基材下部でのコート液滞留時間が長くなり、管状の基材表面に形成される膜厚が、基材下部ほど厚くなり、基材上部ほど薄くなる傾向がみられる。したがって、モノリス形状の基材内表面にクロスフロー濾過法でMF膜の成膜を行う場合には、膜厚の大きくなる基材下部1bでは焼成段階でクラックが生じやすく、基材上部1aでは膜厚が薄くなる不完全膜形成部位が観察される。
該クラックや不完全膜形成部位が存在する当該上下端部では、膜の正常部分と比べ、膜の細孔径が大きくなっていると考えられる。このように、基材の上下端部でMF膜層の欠陥部(以下、ピンホールという)が存在する場合、MF膜の分離性能が低下する問題が生じる。また、該MF膜層に重ねてUF膜層やNF膜層を形成する場合には、UF膜やNF膜の膜形成粒子が、該ピンホールを透過してしまう等の原因により、UF膜層やNF膜層の分離性能も低下する問題が生じる。
該ピンホールは、基材の長さによらず、各両端部から20〜50mmの位置に集中して発生する。これに対し、本発明の第一工程では、アルミナ質基材1の端部から10〜50mmの範囲内で、その上下端部1a、1bにチタニアを含浸させるため、該ピンホールを効果的に埋めて補修する効果も発揮しうる。なお、当該ピンホール補修効果を発揮するためには、チタニアまたはジルコニアの粒子径が0.05〜0.1μm程度あることが好ましい。
(第二工程)
第二工程では、基材端面にチタニアまたはジルコニアを含浸させた多孔質基材を焼成後、該多孔質基材の端面を被覆するガラスシール7を形成する。ガラスシールとは、少なくとも前記基材の端面を被覆するように配置された液不透過性のシール材を意味する。このガラスシールは、被処理流体が基材端面から基材内部に浸入することを防止するための部材である。
ガラスシールは、従来手法に従って形成すればよく、例えば、以下のような方法により形成することができる。まず、種々の材質のガラス原料を既に述べた好ましい組成となるように混合し、溶融して均一化し、これを冷却した後に平均粒径10〜20μm程度となるように粉砕したフリットを用意する。次いで、そのフリットに対し、水、及び有機バインダを加えて混合することによりガラスシール形成用スラリーを調製する。そのガラスシール形成用スラリーをセラミックフィルタの両端面に塗布し、乾燥した後、焼成することにより、ガラスシールを形成することができる。
以下に、本発明の実施例を示す。
モノリス形状を有し、各セルの表面にMF膜を有するアルミナ質基材の両端部をチタニアまたはアルミナを含有する含浸液に浸漬させた。MF膜には0.1μm品を用い、浸漬時間は15〜30秒とした。浸漬後、12〜24時間自然乾燥させた。乾燥後、500〜1000℃で焼成した(100度/hで昇温し、最高温度を1時間保持後、100度/hで冷却した)。焼成後、基材端部を釉薬で焼結しシールした。
チタニアまたはアルミナを含有する含浸液としては、以下のものを用いた。TiOゾル液(実施例1)、TiO粒子液(実施例2)、ZrOゾル液(実施例3)、ZrO粒子液(実施例4)、SiOゾル液(比較例1)。
TiO2ゾル液(実施例1)は、イオン交換水を攪拌しながら60〜70℃に加熱し、そこにテトラ-イソ-プロキシチタンを添加した後、90〜100℃に加温して、30分間攪拌を継続した後、硫酸を添加し、pH約1.5に調節し、その後自然冷却させて、蒸発分のイオン交換水を添加して元の全量にして得たものである。テトラ-イソ-プロポキシチタンに含有されるチタニア濃度は、TiO濃度>27.8%であり、テトラ-イソ-プロポキシチタンの代表的溶媒はi-プロパノール、n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン、メチルクロロフォルムである。
TiO粒子液(実施例2)は、水に酸化チタンと分散剤(合成ポリカルボン酸塩)を加え、玉石等で粉砕後、この液を更に希釈して、室温で静置した後、沈殿物を除いた液を更に希釈して得たものである。ZrOゾル液(実施例3)は、ジルコニアゾル(ZrO:31%)をエタノールと混合させ希釈して得たものである。ZrO粒子液(実施例4)は、水に酸化ジルコニア、分散剤(合成カルボン酸円)、消泡剤を加えて得たものである。SiOゾル液(比較例1)は、メタノールシリカゾル(SiO:30%)をエタノールと混合させ希釈して得たものである。
(EPAMによる定性測定結果)
EPMA(電子プローブ微小分析)とは電子線照射による微小領域の構成元素検出と同定、および濃度の分析を行うものである。EPMAによる定性測定では、SiOゾル(比較例1)の場合、釉薬と膜部の界面に何も対策を施していない場合(比較例2)に比べNa、Kが検出され、NaO、KOが形成されていると考えられる。TiO粒子、TiOゾル、ZrO粒子、ZrOゾルについては、何も対策を施していない場合に比べ、生成が少なかった。
(バブルポイント法による試験結果)
バブルポイント法とは、液体で満たされた膜に気体を圧縮した状態で供給し、気体が液体の表面張力を破って透過する圧力を測定する方法である。(出典:膜学実験法、発行元:日本膜学会)。この圧力を測定する事により、膜の最大孔径を測定する事が出来き、次式で表される。
D=4σcosθ/P
D:最大細孔径
σ:表面潮力
θ:接触角
P:圧力
同一の膜、液体で測定を行う場合、表面張力、接触角は同じである為、圧力のみが判れば良い。通常、液体には純水を用い、気体には、溶解しない窒素などが用いられる。
図7には、バブルポイント測定装置12の説明図を示している。バブルポイント法では、図7に示すように、純水を満たした水槽13中に沈めて脱気した試験エレメント(本発明では、セラミック多孔質膜7)を、バブルポイント測定装置12のシール治具14を介してセットする。その後、1次側からNを加圧し、基材表面からの気泡発生を目視で確認する。発泡圧力の経時変化を測定し、もし、低下すれば膜が劣化したと判断する事が出来る。
150mmの長さの試験サンプルを作成し、2%−NaOHの70℃に浸漬させ、バブルポイントを1週間毎に測定した。なお、2%−NaOH水溶液は1週間毎に新品に入れ替えた。
上記薬液条件にて浸漬させ0.3MPaのNの加圧にて発泡の起きた時間を図4に示す。なお、図4において、浸漬時間は3000hを上限とし、この時間で発泡しなくても3000hと表記した。
TiOゾル液を用いた時が最も耐蝕性が高い結果となった。
(PEGの阻止率測定結果)
モノリス形状を有し、各セルの表面にMF膜を有するアルミナ質基材の両端部をチタニアまたはアルミナを含有する含浸液に浸漬させた。MF膜には0.1μm品を用い、浸漬時間は15〜30秒とした。浸漬後、12〜24時間自然乾燥させた。乾燥後、500〜1000℃で焼成した(100度/hで昇温し、最高温度を1時間保持後、100度/hで冷却した)。焼成後、基材端部を釉薬で焼結しシールした。シール後、UF膜を製膜し、更にNF膜を製膜し、該NF膜の分離性能を調べた。NF膜の分離性能はPEGの阻止率を指標とした。なお、焼成温度は、基材焼成温度>MF膜焼成温度>緩衝層(チタニア層またはジルコニア層)焼成温度>ガラスシール釉薬焼成温度>UF膜焼成温度>NF膜焼成温度となっており、焼成温度の高いものから低いものへと、順に焼成を行う。
PEGの阻止率を図5に示す。なお、図5において、「対策あり」とは本発明を適用したものをいい、「対策なし」とは本発明を適用していないものをいう。
対策無しの場合、90%の阻止の分子量が2500、即ち、分画分子量2500であるのに対し、対策を施したNF膜では分画分子量2000となった。特に、分子量7500のPEGについては、対策を施す事でほぼ100%阻止率事が出来、MF膜上の欠陥を埋めているものと推測される。(確率対数グラフでは100%をプロット出来ないため、便宜上99%と表す)。なお、分画分子量とは特定の分子量を持つ物質を90%以上阻止可能な細孔膜サイズを表わすものであり、例えば、分画分子量2500〜3000の膜とは、分子量2500〜3000g/molのポリエチレングリコール(PEG)を90%以上阻止可能な細孔膜サイズを有する膜をいう。
本発明では、MF膜の一部にTiOをエレメントに含浸させる事によって、MF膜上の欠陥(ピンホール)を埋める事にもなり、その結果、その上に製膜するUF膜、NF膜の分離特性も向上したと考えられる。
1 アルミナ質基材
1a、1b アルミナ質基材上下端部
2 貫通セル
3 チタニアゾル液
4 チタニア層
5 ガラスシール
6 MF膜層
7 セラミック多孔質膜
8 シール材
9 基材の外周面側
10 基材の端面側
11 ハウジング
12 バブルポイント測定装置
13 水槽
14 シール治具




Claims (5)

  1. 流体の流路となる複数の貫通セルと、該貫通セルを形成する隔壁を有する多孔質アルミナ基材と、該隔壁の表面に形成されたMF膜と、該基材の流体流路方向端面に形成されたガラスシール層を有するセラミック多孔質膜において、
    ガラスシール層の下面に、チタニアまたはジルコニアの層を有することを特徴とするセラミック多孔質膜。
  2. 多孔質アルミナ基材に設けられた複数の貫通セルの内壁面にMF膜を形成したうえ、この多孔質アルミナ基材の両端面をガラスシールするセラミック多孔質膜の製造方法において、
    MF膜の形成後、この多孔質アルミナ基材の両端面をガラスシールする前に、この多孔質アルミナ基材の両端面にチタニアまたはジルコニアを含浸させることを特徴とするセラミック多孔質膜の製造方法。
  3. 多孔質アルミナ基材の両端面をガラスシール後に、多孔質アルミナ基材に設けられた複数の貫通セルの内壁面に、更に、UF膜を形成することを特徴とする請求項2記載のセラミック多孔質膜の製造方法。
  4. 多孔質アルミナ基材に設けられた複数の貫通セルの内壁面に、更に、NF膜を形成することを特徴とする請求項3記載のセラミック多孔質膜の製造方法。
  5. 多孔質基材の流体流路方向端面から10mm〜50mmまでにチタニアまたはジルコニアを含浸させることを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載のセラミック多孔質膜の製造方法。
JP2009066213A 2009-03-18 2009-03-18 セラミック多孔質膜およびセラミック多孔質膜の製造方法 Active JP5274321B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009066213A JP5274321B2 (ja) 2009-03-18 2009-03-18 セラミック多孔質膜およびセラミック多孔質膜の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009066213A JP5274321B2 (ja) 2009-03-18 2009-03-18 セラミック多孔質膜およびセラミック多孔質膜の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010214329A true JP2010214329A (ja) 2010-09-30
JP5274321B2 JP5274321B2 (ja) 2013-08-28

Family

ID=42973748

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009066213A Active JP5274321B2 (ja) 2009-03-18 2009-03-18 セラミック多孔質膜およびセラミック多孔質膜の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5274321B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012176367A (ja) * 2011-02-28 2012-09-13 Ngk Insulators Ltd セラミック多孔質膜
JP2014046285A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Ngk Insulators Ltd モノリス型分離膜構造体の強度検査装置
JP2019150816A (ja) * 2018-02-28 2019-09-12 京セラ株式会社 多孔質構造体およびそれを用いた分離膜付き多孔質体

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102233697B1 (ko) * 2019-07-15 2021-03-30 한국세라믹기술원 기체 분리막 및 그의 제조방법

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005111380A (ja) * 2003-10-08 2005-04-28 Denso Corp 分子ふるいの製造方法
JP2006263498A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Ngk Insulators Ltd セラミックフィルタ
JP2008246304A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Ngk Insulators Ltd セラミック多孔質膜、その製造方法及びセラミックフィルタの製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005111380A (ja) * 2003-10-08 2005-04-28 Denso Corp 分子ふるいの製造方法
JP2006263498A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Ngk Insulators Ltd セラミックフィルタ
JP2008246304A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Ngk Insulators Ltd セラミック多孔質膜、その製造方法及びセラミックフィルタの製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012176367A (ja) * 2011-02-28 2012-09-13 Ngk Insulators Ltd セラミック多孔質膜
JP2014046285A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Ngk Insulators Ltd モノリス型分離膜構造体の強度検査装置
JP2019150816A (ja) * 2018-02-28 2019-09-12 京セラ株式会社 多孔質構造体およびそれを用いた分離膜付き多孔質体
JP7182482B2 (ja) 2018-02-28 2022-12-02 京セラ株式会社 多孔質構造体およびそれを用いた分離膜付き多孔質体

Also Published As

Publication number Publication date
JP5274321B2 (ja) 2013-08-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Su et al. Porous ceramic membrane with superhydrophobic and superoleophilic surface for reclaiming oil from oily water
JP6723265B2 (ja) 水及びガス分離のための炭素含有膜
JP2873293B2 (ja) 複合体膜及びその製造方法
CN101589455B (zh) 延长作为等离子室材料的氧化钇的寿命
JP4607634B2 (ja) セラミックフィルタ
US7896949B2 (en) Membranes for separation of carbon dioxide
JP5274321B2 (ja) セラミック多孔質膜およびセラミック多孔質膜の製造方法
EP2594329B1 (en) Ceramic filter
US20170232400A1 (en) Ceramic filter
Shen et al. Green and feasible fabrication of loose nanofiltration membrane with high efficiency for fractionation of dye/NaCl mixture by taking advantage of membrane fouling
JP2016052959A (ja) ガラス被覆アルミナ構造物、分離膜エレメント、およびガラス接合剤
WO2008050812A1 (en) Ceramic porous membrane and ceramic filter
JP5269583B2 (ja) セラミック多孔質膜の製造方法
CN108348869B (zh) 复合半透膜及其制造方法
Guo et al. Interpenetrating network nanoarchitectonics of antifouling poly (vinylidene fluoride) membranes for oil–water separation
US11402314B2 (en) Method for inspecting separation membrane structure, method for manufacturing separation membrane module, and method for manufacturing separation membrane structure
JP6449859B2 (ja) 分離膜構造体、および分離膜構造体モジュール
JP2021023938A (ja) 分離膜の製造方法及び分離膜
WO2020080225A1 (ja) 多孔質セラミックス積層体及びその製造方法
JP2019177341A (ja) 複合半透膜および複合半透膜の製造方法
EP3669975A1 (en) Ceramic filter and manufacturing method therefor
US20230028271A1 (en) Ultrasonically surface modified polyethersulfone members and method of making thereof
JP5736609B2 (ja) セラミック多孔質膜
JPWO2016051921A1 (ja) 膜構造体及びその製造方法
WO2015146481A1 (ja) モノリス型基材、モノリス型分離膜構造体及びモノリス型基材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111124

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130201

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130328

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130514

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5274321

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150