JP2010212779A - サンプリング周波数変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】サンプリング周波数変換装置に関し、変換するサンプリング周波数の比が簡単な整数比でない場合や、サンプリング周波数の揺らぎに対して、出力側のサンプリング周波数のみに同期して、周波数変換後の離散信号を出力する。
【解決手段】第1のサンプリング周波数の離散信号データを、該第1のサンプリング周波数のクロックで取り込んでラッチする第1のラッチ部1−1と、第1のラッチ回路1−1から出力される離散信号データを、第2のサンプリング周波数の整数倍の周波数のクロックで取り込んで出力するオーバサンプリング同期部1−2と、オーバサンプリング同期部1−2の出力信号の低域成分を通過させるデジタルフィルタ1−3と、デジタルフィルタ1−3から出力される信号を、第2のサンプリング周波数のクロック毎に間引いて出力するデシメーション部1−4を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、サンプリング周波数変換装置に関する。本発明は、例えばCD(Compact Disc)等のデジタルオーディオ出力信号と伝送路で配信するオーディオ信号等との信号間のように、非同期の又はサンプリング周波数が異なるデジタル信号間で、サンプリング周波数を変換する装置(SRC:Sampling Rate Converter)に関する。
一例として民生用のCD(Compact Disc)のサンプリング周波数は44.1kHzであるが、業務用のオーディオ機器や伝送路上でのサンプリング周波数は32kHzや48kHzなどである。サンプリング周波数の相違によりデータ量も異なるものとなり、データ量を含めたサンプリング速度の変換が必要になる。このような要求を満たす回路や素子としてサンプリング周波数変換装置(SRC)が用いられる。
一般にサンプリング周波数が異なるデジタル信号同士を結合させる場合、サンプリング周波数の相違によりデータ量(情報量)自体が異なり、これはPLL(Phase-locked loop)回路のような位相同期回路を用いて一方の速度を他方の速度に合わせることで実現できるものではない。
図7はサンプリング周波数変換装置(SRC)一般的な説明図である。デジタルオーディオ機器7−1からは、デジタルオーディオ信号とサンプリング周波数の信号が送出される。一般的な例として、サンプリング周波数Fsoは44.1kHzであり、デジタルオーディオ出力信号は、このサンプリング周波数に同期して出力される。
デジタル伝送装置7−3は、伝送路にデジタルオーディオ信号を、伝送網のクロックに同期させて送出するもので、例えばITU−TのJ.41勧告に従う場合、サンプリング周波数Fstは32kHzである。サンプリング周波数変換装置(SRC)7−2は、デジタル伝送装置7−3から32kHzの同期信号を入力し、デジタルオーディオ信号を速度変換する。なお、この図ではサンプリング周波数変換装置(SRC)7−2を独立したブロックとして示しているが、実際はデジタル伝送装置7−3に内蔵される場合が多い。
サンプリング周波数変換の最も簡単な手法としては、第1のサンプリング周波数の入力データを、デジタルアナログ変換により一度アナログ信号に変換し、該アナログ信号を、第2のサンプリング周波数でアナログデジタル変換して出力するという手法がある。
上述の手法によるサンプリング周波数変換装置(SRC)7−2の構成について諸術すると、該サンプリング周波数変換装置(SRC)7−2は、DAコンバータ7−4とADコンバータ7−5とを備える。
そして、図7の(a)に示すFso=44.1kHzでサンプリングされたデジタルオーディオ信号を、DAコンバータ7−4により同図(b)に示すようにアナログ信号に変換する。このアナログ信号を、ADコンバータ7−5により同図(c)に示すように32kHzのサンプリング周波数でデジタル信号に変換する。同図(b)のアナログ信号波形に対し、同図(a)及び同図(c)は縦の直線が離散的なデジタル信号を現す。
サンプリング信号の周波数の違いや揺らぎは、全てアナログ信号に変換することで吸収されてしまうと言ってよい。即ち、この手法は変換するサンプリング周波数が如何なる比であっても、また、サンプリング周波数の揺らぎに対しても対応することができる優れた手法といえる。しかし、問題はデジタルアナログ変換及びアナログデジタル変換を行うことによるSN比の劣化や、アナログ信号処理におけるノイズの増加である。
サンプリング周波数の変換の他の手法として、アナログ信号に変換することなくデジタル信号のまま処理する手法がある。この手法は、最小公倍数の高周波サンプリングデータに変換し、デジタルフィルタで処理することで情報量の変換を行うものである。
サンプリング周波数の比がM:Nの整数比の場合の処理として、例えば下記の特許文献1に開示されている。特許文献1に開示のものは、入力信号と出力信号の二つのサンプリング周波数の最小公倍数のサンプリング周波数に変換するため、入力信号のサンプリングデータの間にゼロを挿入してインターポレーションを行う。
そして、デジタルフィルタを通して不要なスペクトルを全て削除した最小公倍数のサンプリング周波数のデータ列に変換する。そのデータ列から出力信号のサンプリング周波数でデータを間引く(デシメートする)ことで、入力情報の欠落無く、サンプリング周波数を変換する。
図8に上述のデジタル処理の手法によるサンプリング周波数の変換の例を示す。同図の(a)はサンプリング周波数Fsoが44.1kHzの入力信号を示す。この入力信号の各サンプル点の間に、S/P変換ゼロ挿入部8−1により、同図(b)に示すように44.1kHzと32kHzの最小公倍数である14.012MHzのゼロレベル信号を挿入する。
この例では320倍のサンプル点にインターポレーション(ゼロ挿入)が行われるので、元の入力信号の間に319個のゼロレベル信号が挿入されることになる。その信号を44.1kHzの1/2以下の周波数、例えば20kHz以下を通過させる急峻なローパスフィルタ(LPF)8−2を通すことで、図の(c)に示すように、ゼロレベル信号が無くなり、アナログ信号のレベルに追従した14.012MHzのサンプル値が得られる。
ローパスフィルタ(LPF)8−2を通す信号は、32kHzとの最小公倍数である14.012MHzの信号であるため、ローパスフィルタ(LPF)8−2から出力される信号は、1/32kHzの周期で発生するので、その信号をデシメーション部8−3により32kHzの周波数でデシメートすることにより取り出し、同図(d)に示すように32kHzのサンプリング周波数のサンプル値が出力される。
ここで注意すべき点は、図8の(c)の波形のレベルは、同図(b)の波形のレベルと同じ大きさで表しているが、実際には(b)に示す一本の信号レベルのエネルギーが319本のゼロと平滑されるため、(c)の波形のレベルは、単純計算で1/320に信号レベルが低下することになる。
1/320はdBで表すと−50.1dBである。信号レベルは1/2(即ち1bit減少)が−6.02dBであるので、50.3/6.02=8.3bitに相当する。従って、入力信号レベルのデジタルデータが24bitであるとすると、15bit相当まで信号レベルが減少することになる。その分は計算結果を増幅する必要がある。2進数のデジタルデータであれば、9bit分シフトすることに相当する。デジタルフィルタが倍精度の32bitであれば影響はあまりないが、16bitの場合には演算誤差が非常に大きくなり、実際には使用不可能である。
サンプリング周波数が異なるもの同士をデジタル処理で結合する一般的な理論は、下記の非特許文献1により述べられている。また、上述のサンプリング周波数の比がM:Nの整数比の場合の処理としては、下記の特許文献1に開示されている。この方法は理論的に正しいが次のような欠点がある。
第一の欠点は、変換するサンプリング周波数が32kHと48kHzといったように、簡単な整数比(2:3)であれば、最小公倍数のサンプリング周波数は96kHzと低い周波数で済む。しかし、変換するサンプリング周波数が44.1kHzと32kHzといったような場合、比は441:320となり、最小公倍数は14.012MHzと非常に大きな値となる。
更なる問題は44.1kHzなどのサンプリングタイミング自体の揺らぎが大きい場合に、サンプリング周波数が変動し、最小公倍数は常に変動することになる。この問題に対処するために、下記の特許文献2に記載のものは、厳密な最小公倍数を用いることなく、整数比は簡単なもので近似し、データをリニアに補間するという手法を用いている。
下記の特許文献3は、最小公倍数が非常に大きくなることを避け、周波数領域に変換(デジタルフーリエ変換と逆フーリエ変換)する手法を提案しているが、これは処理が複雑になる。下記の特許文献4ではB−スプライスラインと呼ばれる数学的曲線による補間により、時間変動への対策を行っている。
下記の特許文献5は、ΣΔ変換のADコンバータ内におけるサンプリング周波数の違いを処理するもので、周波数の比は異なるものの、基本的に周波数の揺らぎは無い。特許文献6(デジタル/アナログ変換システム及び方法)は、ΣΔ型のAD・DAコンバータにおいて、PLLにより異なる周波数に制御されるブロックを結合する発明である。
以上をまとめると、サンプリング周波数の差異を吸収するサンプリング周波数変換装置(SRC)としては、異なるサンプリング周波数の最小公倍数の周波数に変換すると非常に高い周波数となり、その信号を通すローパスフィルタ(LPF)を構成することは現実的でない。その代替手段として補間すべき信号を特殊な計算により求める手法や、周波数領域に変換する回路などが提案されている。
次に微小なサンプリング周波数のずれによる影響について、図9を参照して説明する。図9の(a)は44.1kHzのサンプリング周波数にずれがなく理想的な場合を示し、(b)は44.1kHzのサンプリング周波数が100ppm増加した場合を示し、(c)は44.1kHzのサンプリング周波数が100ppm減少した場合を示している。ここで1ppmは1,000,000個に1個の割合でパルスが増加又は減少したことを意味する。
図9の(a)に示すように、44.1kHzのサンプリング周波数にずれがない(0ppm)信号は、22.6757μsecの周期の離散的な信号として出力される。なお、該離散的な信号の10,000個の周期は、約226msecとなる。
44.1kHzのサンプリング周波数が100ppm(10,000個に1個)の割合で高い周波数にずれた場合、図9(b)に示すように、離散信号の周期は22.6735μsecとなり、(a)の理想状態の場合に対して100ppm、つまり1/10000だけ時間が短くなる。その短い周期で連続して10,000個の離散信号を送出すると、理想状態に対して、(b)に示すように226msec後に離散信号のデータが一つ不足する。
不足したデータは、一つ前のデータをそのまま補間して入力するか、或いは一つ後のデータとの平均値を取って線形補間する処理が必要になる。44.1kHzが100ppmの割合で低い周波数にずれた場合は、逆に226msec後に離散信号のデータが一つ伝搬されない(欠落する)ことになる。そのため、(c)に示すように、次のデータを入力する等の処理が必要になる。
226msecとは、周波数では4.41Hzであり、非常に低周波数で可聴域外のスペクトルである。周波数の精度が100ppmというのは、相当良好な値であり、高精度の水晶発振器による制御がなければ実現できない。もし単純なCDプレーヤ等のモータのサーボ制御等でデジタルデータが出力される場合は、0.1%以上の変動が予見される。変動が大きければ、離散信号のデータの不足又は欠落の起こる時間は更に短くなる。同様の計算で、1000ppm(0.1%)では44.1Hz、10000ppm(1%)では441Hzとなるので、高調波を含めると十分に可聴域に入ってくる周期的なノイズとなってしまう。
特開平5−91287号公報 特開平11−27096号公報 特開平8−23262号公報 特開2006−345508号公報 特表平9−502847 特開平10−51309
Digital Methods for Conversion Between Arbitrary Sampling Frequencies :IEEE Transactions pm Acoustic ,Speech and Signal Processing Vol.ASSP-32,No.3 JUNE 1984 TOR A.RAMSTAD
サンプリング周波数を変換する際に、デジタルオーディオ装置等からのデジタル信号のサンプリング周波数と伝送路で配信するデジタル信号のサンプリング周波数等のように、変換するサンプリング周波数の比が簡単な整数比でない場合、処理が複雑になり回路規模が増大するという問題がある。
また、変換するサンプリング周波数の比が簡単な整数比(1:1を含む)であっても、サンプリング周波数のクロック精度の差等により、サンプリングデータの抜けや不足が起こるという問題がある。また、オーディオ機器のモータ駆動やそのサーボ回路などの揺らぎによる伝送信号のサンプリング周波数が変動し、サンプリングデータの抜けや不足が起こる場合がある。これらはすべてサンプリング周波数の変動・揺らぎによるものであるが、その状態は一律でない。本発明はこれらの問題を解決する手段を提供する。
本発明のサンプリング周波数変換装置は、第1のサンプリング周波数の離散信号を、第2のサンプリング周波数の離散信号に変換するサンプリング周波数変換装置において、前記第1のサンプリング周波数の離散信号データを、該第1のサンプリング周波数のクロックで取り込んでラッチする第1のラッチ部と、前記第1のラッチ回路から出力される離散信号データを、前記第2のサンプリング周波数の整数倍の周波数のクロックで取り込んで出力するオーバサンプリング同期部と、前記オーバサンプリング同期部の出力信号の低域成分を通過させるデジタルフィルタと、前記デジタルフィルタから出力される信号を、前記第2のサンプリング周波数のクロック毎に間引いて出力するデシメーション部と、
を備えたことを特徴とする。
本発明は離散信号を、入力信号のサンプリング周波数に関係なく、出力信号のサンプリング周波数の整数倍でオーバサンプリングしてサンプリング周波数を変換することにより、サンプリング周波数の変換が単純な整数倍(M/N)の比ではなく、更にサンプリング周波数が時々刻々微妙に変化する場合でも、出力側のサンプリング周波数のみに同期したタイミングで、周波数変換後の離散信号を出力することが可能となる。
発明の実施形態を示す図である。 本発明の具体回路例を示す図である。 本発明の動作をスペクトルの形で表した図である。 S/P変換ラッチ回路の後段にラッチ回路を設けた構成例を示す図である。 LRCKと同期してデータを取り込む構成例を示す図である。 本発明による微小なサンプリング周波数のずれによる影響の説明図である。 サンプリング周波数変換装置(SRC)一般的な説明図である。 従来のデジタル処理の手法によるサンプリング周波数の変換の例を示す図である。 従来の微小なサンプリング周波数のずれによる影響の説明図である。
図1は本発明の実施形態を示す。同図(a)に示すサンプリング周波数Fsoが44.1kHzの離散的なデジタル信号は、初段のS/P変換ラッチ回路1−1により、まず、サンプリング周波数Fsoのクロックでラッチ(一時的に記憶)される。その記憶されたデジタル信号は、オーバサンプリング同期回路1−2により、サンプリング周波数Fsoよりも十分に高いFst×Nの周波数でサンプリングされる。ここで、Fstは、変換後のサンプリング周波数であり、Nは整数である。
その結果、離散的な波形は、図1の(b)に示す波形のように、Fst×Nの周波数のサンプリング点で同一レベルの信号が連続して現れる波形になる。これは、初段のS/P変換ラッチ回路1−1でラッチされた信号は、入力信号のサンプリング周波数Fsoでしか変化しないので、図1(b)に示すように、入力信号のサンプリング周波数Fsoで階段状に変化する波形になる。
図8に示した従来例と比較すると、従来例では、入力信号のサンプリング点の離散信号以外は、ゼロレベルの信号を補間(インタ−ポレーション)したが、本発明では、入力された離散信号と同一レベルの離散信号を連続的に挿入して補間したことに等しい。
この階段状の高周波離散信号を、次段のローパスフィルタ(LPF)1−3に通すことで、同図(c)に示すように、包絡線の波形が滑らかな離散信号になる。この手法の特徴は、ゼロレベルの信号を補間しないため、信号レベルの低下が殆ど無いことである。ローパスフィルタ(LPF)1−3の出力の離散信号を、デシメーション部1−4で、変換後のサンプリング周波数Fstで間引くこと(デシメーション)により、同図(d)に示す信号が出力され、サンプリングの速度変換が完了する。
まとめると、本発明は離散信号を、入力信号のサンプリング周波数Fsoに関係なく、出力信号のサンプリング周波数Fstの整数倍でオーバサンプリングすることにより、サンプリング周波数を変換することである。こうすることにより、サンプリング周波数の変換が単純な整数倍(M/N)の比ではなく、更にサンプリング周波数が時々刻々微妙に変化する場合でも、出力側のサンプリング周波数Fstのみに同期したタイミングで、周波数変換後の離散信号が出力されることとなる。
なお、非同期状態でデータを取り込むことによるエイリアス(不要折返し)の発生が懸念されるが、元々、デジタルオーディオ信号のサンプリング周波数は、短期的・長期的に刻々と変動しているものであり、時間軸上での特性劣化は、振幅成分での特性向上により相殺される。
図2は本発明の具体回路例を示す。デジタルオーディオ装置の出力信号は、一般に、オーディオのシリアルデータであるDATAと、そのDATAを読み込むためのクロック信号であるBCK(Bit Clock)と、ステレオの左チャネル(L−ch)と右チャネル(R−ch)とを区切るクロック信号でもあるLRCKとから構成される。
LRCKを基にどのタイミングでどのシリアルデータが出現するかは、標準化された各種仕様により規定されている。図2の下部に、DATA、BCK及びLRCKのタイミングチャートを示している。なお、DATAは、1サンプル値を24bitで表しているものとする。
シリアルデータDATAは、S/P変換ラッチ回路2−1に入力され、並列データとして例えば24bitの並列データに変換され、一時的に保持(ラッチ)される。次ぎにオーバサンプリング同期回路2−2で、並列データは、出力サンプリング周波数FstのN倍の周波数で高速サンプリングされる。
このデータが次段のローパスフィルタ(LPF)2−3に入力される。ローパスフィルタ(LPF)2−3はデジタルフィルタであり、その構成はFIR(Finite Impulse Response)フィルタでもIIR(Infinite Impulse Response)フィルタでもよく、出力サンプリング周波数Fstの1/2以下に厳密に帯域制限する。このフィルタの条件としては、出力サンプリング周波数FstのM倍の周波数で動作するものとすると、MとNは一般にN≧Mである。
ローパスフィルタ(LPF)2−3の出力は、デシメーション部2−4において、出力サンプリング周波数Fstでデシメーション(間引き)される。デシメーション(間引き)されたデータは、シリアルデータとして出力する場合は、パラレルデータをシリアルデータに変換するP/S変換部2−5により処理される。
LSIの進歩により、従来は不可能であった高次のデジタルフィルタも比較的簡単に実現することができる。また、ローパスフィルタ(LPF)として、FIRフィルタでなく、IIRフィルタを使用することにより、ハードウェア量を削減することができる。
図3は本発明の動作をスペクトルの形で表したものである。デジタルオーディオ信号は、44.1kHz毎の離散信号であり、オーディオ成分は、通常20kHz以下であるので、同図の(a)のように、0〜20kHzのスペクトルと、そのスペクトルが44.1kHzの両側で折り返す形となる。
更に、44.1kHzの整数倍の88.2kHzや132.3kHz等に同様のスペクトルが現れる。この信号をオーバサンプリングするために、例えば、出力サンプリング周波数32kHzの32倍の1024kHzでサンプリングする。すると、そのスペクトルは、同図(b)のように、1024kHz毎に、同図(a)のスペクトルが全域に繰り返して現れるスペクトルとなる。
この場合、22.6757μsec(=1/44.1kHz)毎のデータが、0.9765μsec(=1/1024kHz)毎に細かくサンプリングされたことに等しい。前述のように100ppmの揺らぎでも226msec毎に1サンプル分22.6757μsecずれるのに比べ、この例では僅か0.9765μsecしかずれない。約1μsecの時間幅でのオーディオ信号の振幅差は僅かであるので、時間的な変動による歪よりも振幅の歪が大幅に改善されることになる。
オーバサンプリングの速度は高い程望ましいが、ローパスフィルタ(LPF)の実現手段との兼ね合いで最適値が定まる。ローパスフィルタ(LPF)により、図3(c)に示すように帯域制限され、この例では0〜15kHzのスペクトル(32kHzの1/2以下)に帯域制限される。このスペクトルの信号を32kHzでデジメーションして出力することにより、図3の(d)に示すスペクトルの信号が出力される。
図4はS/P変換ラッチ回路2−1の後段にラッチ回路4−1を設けた構成例を示す。一般に、同期していない信号を取り込む同期/非同期回路の場合、ラッチしたデータがまさに変化しようとするタイミングでデータの取り込みが行われると、正常にデータを取り込めない場合がある(レーシング)。
これを防ぐために図4に示すように、S/P変換ラッチ回路2−1の後段に、LRCKを僅かに遅らせたクロックLRCKでS/P変換ラッチ回路2−1の出力データを打ち抜くラッチ回路4−1を設ける。LRCKは、例えば出力サンプリング周波数FstのN倍のクロックの数クロック分、LRCKを遅らせたクロックとすることができる。
図4の右側に上述の回路動作のタイムチャート示す。(a)はS/P変換ラッチ回路2−1から出力されるオーディオ信号のパラレルデータData、(b)はLRCK、(c)は出力サンプリング周波数FstのN倍のクロック、(d)はLRCK、(e)はラッチ回路4−1から出力されるデータを示している。
図4のタイムチャートから分かるように、S/P変換ラッチ回路2−1から出力されるオーディオ信号のパラレルデータDataが変化するタイミング(LRCKに同期したタイミング)から僅かにずらした、パラレルデータDataが変化しないタイミング(LRCKに同期したタイミング)で、S/P変換ラッチ回路2−1の出力データを取り込むことにより、正常にデータを取り込むことができる。このデータを、出力サンプリング周波数FstのN倍のクロックで、オーバサンプリング同期回路2−2に連続的に出力する。
図4の(f)は、LRCKを、出力サンプリング周波数FstのN倍のクロックの数クロック分遅らせたクロックLRCKを生成する回路例を示している。この回路例は、出力サンプリング周波数FstのN倍のクロックを2クロック分遅らせた回路例を示している。
図5はラッチ回路に工夫を施し、LRCKと同期してパラレルデータDataを取り込むことで、従来の手法と同様にゼロを入力する手段を実現したものである。ゼロの挿入により信号振幅が減少するが、従来の手法との同一化が求められる場合には、この手法で達成することができる。
LRCKと同期してパラレルデータDataを取り込むための手段としては、S/P変換ラッチ回路2−1とオーバサンプリング同期回路2−2との間にラッチ回路5−1を設ける。ラッチ回路5−1は、LRCKを僅かに遅らせたクロックLRCKを微分したクロックLRCKBでパラレルデータDataを取り込む。
図5の右側に上述の回路動作のタイムチャート示す。(a)はS/P変換ラッチ回路2−1から出力されるオーディオ信号のパラレルデータData、(b)はLRCK、(c)は出力サンプリング周波数FstのN倍のクロック、(d)はLRCK、(e)はLRCKを微分したクロックLRCKB、(f)はラッチ回路5−1から出力されるデータを示している。
図5のタイムチャートから分かるように、LRCKが変化するタイミングでパラレルデータDataを取り込むことができる。図5の(g)は、LRCKを僅かに遅らせたクロックLRCKを微分したクロックLRCKBを生成する回路例を示している。
図6は本発明による微小なサンプリング周波数のずれによる影響の説明図である。(a)は44.1kHzのサンプリング周波数にずれがなく理想的な場合を示し、(b)は44.1kHzのサンプリング周波数が100ppm増加した場合を示し、(c)は44.1kHzのサンプリング周波数が100ppm減少した場合を示している。
図6の(a)に示すように、44.1kHzのサンプリング周波数にずれがない(0ppm)信号は、22.6757μsecの周期の離散的な信号として出力される。なお、該離散的な信号の10,000個の周期は、約226msecとなる。
44.1kHzのサンプリング周波数が100ppm(10,000個に1個)の割合で高い周波数にずれた場合、図6(b)に示すようにデータの不足が発生するが、そのときは、出力サンプリング周波数Fst×Nが1024kHzであれば、約1use後のデータが入力される。
即ち、226msecに1回発生する22.6μsecのデータの欠落と代替データの挿入は、僅か1μsecの時間ずれた代替データとして挿入される。挿入の頻度は増えるものの、22.6μsec離れた信号の代替に比べ、1μsec離れた信号を代替するのであるから、信号レベルの差はより細かくなる。時間的な変動は、振幅の変動の減少(1/N)により向上し、無視できるようになる。
44.1kHzが100ppmの割合で低い周波数にずれた場合も、(c)に示すように226msec後に離散信号のデータが一つ伝搬されない(欠落する)ことになるが、同様に、1μsec前の代替データが挿入され、時間的な変動は、振幅の変動の減少(1/N)により向上し、無視できるようになる。
1−1 S/P変換ラッチ回路
1−2 オーバサンプリング同期回路
1−3 ローパスフィルタ(LPF)
1−4 デシメーション部

Claims (3)

  1. 第1のサンプリング周波数の離散信号を、第2のサンプリング周波数の離散信号に変換するサンプリング周波数変換装置において、
    前記第1のサンプリング周波数の離散信号データを、該第1のサンプリング周波数のクロックで取り込んでラッチする第1のラッチ部と、
    前記第1のラッチ回路から出力される離散信号データを、前記第2のサンプリング周波数の整数倍の周波数のクロックで取り込んで出力するオーバサンプリング同期部と、
    前記オーバサンプリング同期部の出力信号の低域成分を通過させるデジタルフィルタと、
    前記デジタルフィルタから出力される信号を、前記第2のサンプリング周波数のクロック毎に間引いて出力するデシメーション部と、
    を備えたことを特徴とするサンプリング周波数変換装置。
  2. 前記第1のラッチ部と前記オーバサンプリング同期部との間に、該第1のラッチ部から出力される離散信号データが変化するタイミングからずらしたタイミング位置で、該第1のラッチ部から出力される離散信号データを取り込んでラッチする第2のラッチ部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のサンプリング周波数変換装置。
  3. 前記第2のラッチ部に対して、前記第1のサンプリング周波数のクロックに同期した同期信号の立ち上がり及びたち下がりのタイミングを抽出し、該立ち上がり及び立ち下がりのタイミングの、前記第1のラッチ回路から出力される1つの離散信号データを取り込むことを特徴とする請求項2に記載のサンプリング周波数変換装置。
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