JP2010212710A - 半導体装置 - Google Patents

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Yoshihiro Ikura
巧裕 伊倉
Naoki Kumagai
直樹 熊谷
Yuichi Harada
祐一 原田
Shinichi Jinbo
信一 神保
Kazuhiko Yoshida
和彦 吉田
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Abstract

【課題】統合型のインテリジェントスイッチデバイス、統合型の入力信号・伝達ICまたは統合型のパワーICなどに用いられる横型MOSFETにおいて、複雑な分離構造を用いずに、より小さいチップ面積で高ESD耐量および高サージ耐量を具えた半導体装置を提供する。
【解決手段】P型半導体よりなるエミッタ領域25、ベース領域として機能するNウェル領域10およびP型エピタキシャル成長層13およびP型半導体基板12をコレクタとするベースオープンの縦型バイポーラトランジスタの表面電極26と、横型MOSFETのドレイン電極22とを金属電極配線27により電気的に接続し、高ESD電圧や高サージ電圧が印加されたときに、ベースオープンの縦型バイポーラトランジスタの動作によりESDおよびサージエネルギーを吸収するとともに、破壊に至る横型MOSFETの降伏耐圧以下の電圧に制限する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高耐圧デバイスに係り、特に高ESD(Electro Static Discharge:静電放電)耐量および高サージ耐量を具えた横型MOSFETを有する半導体装置に関し、さらに、統合型のインテリジェントスイッチデバイス、統合型の入力信号・伝達ICまたは統合型のパワーICなどを構成する半導体装置に関する。
従来より、高ESD耐量およびEMC(Electro Magnetic Compatibility)を含む高ノイズ耐量が要求される自動車電装機器および各種産業機器、モータコントロール、OA(オフィスオートメーション)機器、モバイル(携帯)機器または家庭電化機器等において、複数のパワー半導体素子と駆動制御回路等とを同一チップ上に集積した統合型のインテリジェントスイッチデバイスが用いられている。(下記特許文献1)
図7は、誘電体分離技術を用いた従来の統合型のインテリジェントスイッチデバイスの構成を示す断面図である。図7に示すように、横型パワーMOSFET部1、その駆動制御をおこなうための駆動制御回路を構成するCMOS回路部2、およびバイポーラトランジスタやツェナーダイオード等により構成される横型サージ吸収素子部3は、それぞれN型半導体のエピタキシャル成長層7,8,9に形成されている。
これらN型エピタキシャル成長層7,8,9は、P型半導体基板4の上に積層されたシリコン酸化膜5、およびトレンチ絶縁分離構造を構成するシリコン酸化膜6により、相互に絶縁分離されている。このような分離構造によって、サージ電圧、ノイズ印加および横型パワーMOSFET部1の自らの動作に起因する横方向の寄生誤動作が防止されている。
図8は、PN接合分離技術を用いた従来の統合型のインテリジェントスイッチデバイスの構成を示す断面図である。図8に示すように、P型半導体基板4の上に、高不純物濃度の埋め込みエピタキシャル成長層15を介して、N型エピタキシャル成長層7,8,9が積層されている。N型エピタキシャル成長層7,8,9のそれぞれの間には、接地電位(GND)が印加された高不純物濃度のP型半導体拡散分離領域16が設けられている。このP型半導体拡散分離領域16と、より高電位にバイアスされたN型エピタキシャル成長層7,8,9との間でPN接合逆バイアス分離構造が構成されており、横方向の寄生誤動作が防止されている。
特開2001−127287号公報
しかしながら、上述した誘電体分離技術を用いたデバイスを、ESD耐量、サージ・ノイズ耐量の要求が厳しい自動車用途に用いる場合には、横型サージ吸収素子部3を構成するバイポーラトランジスタやツェナーダイオード等の面積が大きくなってしまうため、微細化によるチップ面積の縮小効果が損なわれてしまう。また、横型パワーMOSFET部1を構成する半導体素子自体のESD耐量およびサージ耐量を高めようとすると、アバランシェ動作時の寄生破壊動作を防ぐような高不純物濃度層等を設けたり、大面積化したりする必要があるが、そうすることによって単位面積あたりのオン抵抗特性が犠牲になってしまう。
一方、上述したPN接合分離技術を用いたデバイスでは、横型パワーMOSFET部1を構成する半導体素子の高電流動作やESD耐量、ノイズ耐量の向上のため、複数の横方向バイポーラトランジスタや、サイリスタ構造を備える必要がある。これらの横方向素子に流れる電流によって素子間あるいはウェル間で電位変動が生じ、この電位変動によって、誤動作したり、2次破壊に至りやすい。このような欠点を有するPN接合分離技術を用いたデバイスを自動車用途に用いる場合には、埋め込みエピタキシャル成長層15を設けたり、P型半導体拡散分離領域16をより高不純物濃度にして横方向ツェナーダイオードに使用したりしているが、横方向の寄生バイポーラトランジスタやサイリスタの根本的な特性改善には至っていない。そのため、ESD耐量やサージ耐量の向上のためのチップ面積の増加は無視できず、徐々に誘電体分離構造に移行してきている。
いずれにしても、上述した理由により、同一基板上で高サージ電圧、高ESD耐量の統合型のパワーICや統合型の通信IC等を実現するためには、要求の増す微細化によるチップ面積のシュリンク目標に反して大幅なチップ面積の増大やコストの増大を招く。そのため、外付けダイオードや抵抗、外付けコンデンサ等を付加することによって、高ESD耐量を実現させる場合が多い。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、複雑な分離構造を必要とせず、より小さいチップ面積で高ESD耐量および高サージ耐量を具えた横型MOSFETを有する半導体装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、複雑な分離構造を必要とせず、より小さいチップ面積で高ESD耐量および高サージ耐量を具えた横型MOSFETを用いて構成される、複数のパワー半導体素子とその駆動制御回路等とを同一チップ上に集積した統合型のインテリジェントスイッチデバイス、複数のデジタルおよびアナログ信号入力・伝達回路等を一チップに集積した統合型の入力信号・伝達IC、またはそれらデバイスやICにマイクロコンピュータとの通信のためのシリアル通信回路等を集積した統合型のパワーICを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究をおこなった。その内容について説明する。本発明者らは、60V定格の横型MOSFET、縦型MOSFETおよび縦型ツェナーダイオードの素子領域面積に対するESD耐量を求める実験をおこなった。なお、基板、プロセス条件および素子耐圧は同一である。また、ESD耐量の測定条件として、主に日本国内における自動車用途で用いられる150pF−150Ωの条件を用いて実施した。この自動車用途で要求されるESD耐量は10kV〜15kV以上であり、特に前記MOSFETに要求される実力耐量は25kV以上である。この要求を満たせない場合には、外付けディスクリート部品として保護コンデンサ、ダイオードおよび抵抗等を追加することによって、前記MOSFET等を備えたパワーIC等が実用化されている。その代わり、ディスクリート部品を外付けするので、全体的な大型化とコストが増大するという不利益がある。ディスクリート部品を外付けせず、MOSFETを用いて上述したESD耐量要求を満たすためには、素子面積を十分大きくする必要がある。特に、横型MOSFETでは、10kVのESD耐量を達成するためには、10mm2を超える大きな面積が必要である。それに対して、縦型ツェナーダイオードでは、パッド電極レベルの0.2mm2の小さな素子面積で30kVのESD耐量を達成することができる。
横型MOSFETにおいては、微細化が進み、それによって単位面積あたりのオン抵抗が下がり、60V定格では1mΩcm2まで発展してきている。現在、自動車用途でもっとも多い数百mΩのオン抵抗領域では、横型MOSFETの素子面積は数mm2程度で十分である。今後、ますますパワーICに搭載される素子面積が微細化によって小さくなるため、ESD耐量は下がる傾向にある。本発明者らは、横型MOSFET、縦型MOSFETおよび縦型ツェナーダイオードの素子面積に対するESD耐量の関係を、データとして同じ尺度で定量化した。それによって、横型MOSFET、縦型MOSFETおよび縦型ツェナーダイオードについて、ESD耐量の傾向と問題を定量的に扱うことができるようになった。
本発明にかかる横型MOSFETは、縦型サージ吸収素子として縦型バイポーラトランジスタのベースオープンとさせた構造について実験をおこなったところ、この構造が効果的にESD耐量を確保できることが判明した。
また、本発明者らは、より高不純物濃度の型半導体基板(エピ)とその裏面に、より高濃度の半導体基板(サブ)を備えた0.1mm2の60〜120V定格の縦型ツェナーダイオードについて、基板エピ、サブの濃度と厚さの条件を変えて、ESD想定の大電流を通電した際のツェナーダイオードの動作抵抗とESD耐量の関係について調べた。面積が同じであれば、ツェナーダイオードの動作抵抗が小さいほどESD耐量が大きいことがわかった。
また、ESD耐量を10kV以上にするためには、ツェナーダイオードの動作抵抗を1Ω以下にする必要があり、またESD耐量を1kV以上にするには、ツェナーダイオードの動作抵抗を8Ω以下にする必要があることがわかった。これより、ESD耐量を高くするためには、耐圧定格を保ちながら、より高不純物濃度基板を用い、より高不純物濃度の拡散を形成し、リーチスルーまたはパンチスルーの条件に設定することが有効であると推定される。上述した結果に基づいて、ESD耐量が1kV以上で、動作抵抗が8Ω以下を狙い、パッド面積と同程度である0.1mm2の素子面積で達成する40V定格以上を想定した半導体基板の抵抗率とリーチスルー、パンチスルーの耐圧降伏条件は、型半導体基板の抵抗率とすれば約0.3Ωcm〜10Ωcmの範囲となる。
さらには、横型MOSFETの保護素子として、ベースオープンとした構造の縦型バイポーラトランジスタを用いると、ベース・エミッタをショートした構造の縦型バイポーラトランジスタを用いた場合に比べて耐圧が低いため、ESD印加時の保持電圧を低く抑えられ、発熱が少なく、電流集中を緩和でき、シリコンの溶融による熱破壊を避けることが可能である。また、より高不純物濃度の型半導体基板(エピ)とより高濃度の半導体基板(サブ)を用いることは、統合型のパワーICが抱える問題の一つである横方向の寄生バイポーラ、サイリスタ動作を回避するのに有効である。
本発明は、上記知見に基づきなされたものであり、P型の半導体基板上に形成されたN型の第1のウェル領域およびN型の第2のウェル領域と、前記第1のウェル領域に形成された横型MOSFETと、前記半導体基板をコレクタ領域、前記第2のウェル領域をベース領域、前記第2のウェル領域内に形成されたP型の第3の領域をエミッタ領域として構成されたベースオープンの縦型バイポーラトランジスタの縦型サージ吸収素子と、前記横型MOSFETのドレイン電極と前記ベースオープンの縦型バイポーラトランジスタのエミッタ電極とを電気的に接続する電極配線とを具備し、前記第1のウェル領域と前記第2のウェル領域とは離れ、かつ第1のウェル領域より第2のウェル領域が深いことを特徴とする。また、本発明は、縦型バイポーラトランジスタのエミッタ領域の周辺長を長くすることを特徴とする。
いずれの発明によっても、高ESD電圧や高サージ電圧が印加されたときには、縦型バイポーラトランジスタが動作して、ESDおよびサージエネルギーが吸収されるとともに、破壊に至る横型MOSFETの降伏耐圧以下の電圧に制限される。
本発明によれば、通常MOSFET動作にはなんら影響を与えず、ESDやサージ等の印加時にのみ、縦方向サージ吸収および電圧制限動作をおこなうため、従来の横方向サージ吸収デバイスに比べて十分小さい面積で高ESD耐量および高サージ耐量を有する半導体装置を得ることができる。したがって、半導体装置の微細集積化に伴うESD耐量およびサージ・ノイズ耐量の低下を抑制し、チップ面積の大幅な増加を招くことなく、より低コストな半導体基板を用いて高ESD耐量および高サージ・ノイズ耐量を有する、より低価格の統合型のパワーICおよび統合型の通信IC等を実現することができる。
本発明の参考例1の半導体装置の要部の構成を示す断面図である。 本発明の参考例のバイポーラトランジスタの逆方向特性図である。 本発明の実施例の半導体装置の要部の構成を示す断面図である。 本発明の実施例の半導体装置の要部の構成を示す断面図である。 本発明の実施例1〜におけるサージ吸収素子部のエミッタ構造を示す斜視部分断面図である。 本発明の実施例1〜の半導体装置の配置例を模式的に示す平面図および断面図である。 従来の統合型のインテリジェントスイッチデバイスの構成を示す断面図である。 従来の統合型のインテリジェントスイッチデバイスの他の構成を示す断面図である。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1にかかる半導体装置は、横型MOSFETと縦型サージ吸収素子とを、特別な素子分離構造を形成せずに、同一半導体基板上に形成し、横型MOSFETのドレイン電極またはソース電極と縦型サージ吸収素子の表面電極とを金属電極配線により電気的に接続した構成となっている。以下、具体的に実施例1〜を挙げ、図面を参照しつつ説明する。なお、実施例において、参考例1と同じ構成については、参考例1と同一の符号を付して説明を省略する。
[参考例1]
図1は、参考例1の半導体装置の要部の構成を示す断面図である。図1に示すように、高不純物濃度のP型半導体基板12上に、それよりも不純物濃度が低いP型半導体よりなるエピタキシャル成長層13が設けられている。このP型エピタキシャル成長層13の表面層には、N型半導体よりなる第1のNウェル領域14とN型半導体よりなる第2のNウェル領域10とが、互いに接触した状態で設けられている。第1のNウェル領域14にはパワー半導体素子として横型MOSFETが形成されている。第2のNウェル領域10には縦型サージ吸収素子として縦型PNPバイポーラトランジスタが形成されている。図1に、縦型PNPバイポーラトランジスタの記号を、符号11を付して示す。これら横型MOSFETと縦型PNPバイポーラトランジスタ11とは、LOCOS酸化膜を介して素子分離されている。
第1のNウェル領域14の表面層の一部には、P型半導体よりなるPウェル領域17が設けられている。Pウェル領域17の表面層には、高不純物濃度のP型半導体領域18およびこれに接触するN型半導体よりなるソース領域19と、N型半導体よりなる拡張ドレイン領域20とが、離れて設けられている。Pウェル領域17の、ソース領域19と拡張ドレイン領域20との間の領域、すなわちチャネル領域の表面には、ゲート酸化膜を介してゲート電極21が形成されている。ドレイン電極22は、拡張ドレイン領域20内のドレイン領域23に接触して基板表面に設けられている。ソース電極24はソース領域19に接触して基板表面に設けられている。
第1のNウェル領域より深く形成された第2のNウェル領域10の表面層には、P型半導体よりなるエミッタ領域25が設けられている。第2のNウェル領域10はベース領域として機能する。これらNウェル領域10、エミッタ領域25、および基板をコレクタ領域として、縦型PNPバイポーラトランジスタ11が構成されている。この縦型PNPバイポーラトランジスタ11の基板表面に形成された表面電極26は、エミッタ領域25にのみ接触している。つまり、縦型PNPバイポーラトランジスタ11は、ベースオープンとさせた構造となっている。表面電極26は、横型MOSFETのドレイン電極22に金属電極配線27を介して電気的に接続されている。表面電極26およびドレイン電極22には、例えば電源電位が印加される。また、基板裏面に設けられた裏面電極28には、例えば接地電位が印加される。
上述した構成の半導体装置では、図1に示すように、P型エピタキシャル成長層13と第1のNウェル領域14とのPN接合面には、第1の縦型ツェナーダイオード29が構成される。また、Pウェル領域17と第1のNウェル領域14とのPN接合面には、寄生ダイオード30が構成される。
なお、参考例1の半導体装置において、Pウェル領域17がドレイン領域23まで伸びておらずゲート電極21下で終端し、符号20で示した拡張ドレイン領域がない構造としてもよい。
上述した参考例1の構造によれば、第1のNウェル領域14と第2のNウェル領域10とが接触しているため、縦型サージ吸収素子を内蔵する横型MOSFETの平面サイズが小さくなるという利点がある。
図2は、バイポーラトランジスタの逆方向特性図である。横軸が静的な降伏電圧で、BVCEOがベース開放のコレクタ・エミッタ間電圧で、BVCBOがエミッタ開放のコレクタ・ベース間電圧であり、縦軸が電流である。ベース開放のコレクタ・エミッタ間の降伏電流Jcは、空乏層中で発生した正孔がベース領域に入ることによってベース電位が上昇してバイポーラトランジスタがオンすることによって流れる。ベースオープンの縦型バイポーラトランジスタによれば、ベース・エミッタショートの縦型バイポーラトランジスタよりも耐圧が低いため、ESD印加時の保持電圧を低く抑えられ、発熱が少なく、電流集中を緩和でき、シリコンの溶融による熱破壊を避けることができる。
図3は、実施例の半導体装置の要部の構成を示す断面図である。図3に示すように、実施例の半導体装置では、第1のNウェル領域14と第2のNウェル領域10とは接触していない。すなわち、第2のNウェル領域10は、第1のNウェル領域14から離れて形成されている。
図4は、実施例の半導体装置の要部の構成を示す断面図である。図4に示すように、実施例の半導体装置では、Pウェル領域17がドレイン領域23まで伸びておらずゲート電極21下で終端している。また、実施例の半導体装置では、図3において、符号20で示した拡張ドレイン領域がない。この実施例では、縦型PNPバイポーラトランジスタが形成される側のウェル領域と横型MOSFETが形成される側のウェル領域とを接触させた場合には、縦型バイポーラトランジスタがエミッタ・ベースショートとなり十分なESD耐量が望めないため、該ウェル同士を分離した構造となっている。
上述したように、縦型サージ吸収素子が形成される側のウェル領域と横型MOSFETが形成される側のウェル領域とを分離させた場合には、ESD印加時における縦型サージ吸収素子動作時にも横型MOSFET側のウェル領域内への横方向に拡散するキャリアの注入を抑制し、より横型MOSFETへのESD印加時の影響をなくすことができる。また、この構造では、横型MOSFETのNウェル領域14はドレイン電位に接続できるので、Pウェル領域17をダブルリサーフ条件としMOSFETの高耐圧化を図ることができる。したがって、縦型サージ吸収素子が形成される側のウェル領域と横型MOSFETが形成される側のウェル領域とを接触させた構造(参考例1)と、分離した構造(実施例1、2)のいずれかを、チップ面積をより小さくするか、ESD耐量をどこまで必要とするかということを判断して選べばよい。
上述した実施例1〜において前記縦型PNPバイポーラトランジスタ11の降伏耐圧を決める条件は、第2のNウェル領域10の接合深さおよび不純物濃度と、P型エピタキシャル成長層13の抵抗率および厚さとの関係に基づいて決まる。いずれの例でも、P型半導体基板12との間でパンチスルーまたはリーチスルーが起こるような条件とすれば、動作抵抗が下がり、単位面積あたりのESD耐量がより向上する。
具体的には、前記縦型PNPバイポーラトランジスタ11の降伏耐圧は、横型MOSFETが形成されている第1のNウェル領域14とP型エピタキシャル成長層13との接合降伏耐圧以下である。そして、P型エピタキシャル成長層13の抵抗率は0.3〜10Ωcmであり、P型半導体基板12の抵抗率は0.1Ωcm以下である。
図5は、実施例1〜におけるサージ吸収素子部のエミッタ構造を示す斜視部分断面図である。サージ吸収素子部である縦型バイポーラトランジスタのエミッタ電流は、エミッタ電流集中効果により、エミッタ周辺部に電流が集中し、中央部には僅かしか電流が流れない。このため、電流の不均一分布が引き起こされる。この電流集中を緩和するために、エミッタ面積に対して大きな周辺長をもつエミッタ領域が必要である。図5(a)は通常のストライプのエミッタ構造で、エミッタ領域25とその上のLOCOS酸化膜の開口部が共にストライプ形状となっており、周辺長36もストライプである。図5(b)は櫛歯状のエミッタ構造で、LOCOS酸化膜の開口部が櫛歯状となっており、これに対するエミッタ領域25aもLOCOS酸化膜の開口部に対応する櫛歯状となっており、周辺長36aが櫛歯状とすることで長くなっている。図5(c)は梯子状のエミッタ構造で、LOCOS酸化膜の開口部が(a)と同じストライプ状に加え、更にその間に島状のLOCOS酸化膜37を設けてエミッタ領域25bを梯子状とすることで、ストライプの周辺長36に加え島状のLOCOS酸化膜37の外周の周辺長36bによって周辺長が長くなっている。図5(d)はストライプ状のエミッタ構造で、LOCOS酸化膜の開口部が(a)と同じストライプ状に加え、更にその間に別のストライプ状のLOCOS酸化膜38を設けて2つのストライプのエミッタ領域25c、25dとすることで、ストライプの周辺長36がストライプ状のLOCOS酸化膜38の両側にも形成され周辺長が一層長くなっている。なお、これらは、LOCOS酸化膜の開口部から不純物を注入してエミッタ領域を形成しているため、開口部形状とエミッタ領域の形状が対応した形状となっているが、別のマスクを用いて先に不純物を注入してエミッタ領域を形成し、LOCOS酸化膜に穴あけをして開口部を形成する場合は、開口部形状とエミッタ領域の形状は必ずも一致しないが、何ら問題ない。
図6は、実施例1〜の半導体装置において、チップレイアウトにおける無駄をもっとも回避することができる配置例を示す図であり、同図(a)は平面レイアウト図、(b)および(c)は(a)のA−A線における断面構造の要部を模式的に示す図である。図6(a)に示すように、横型MOSFET31では、通常、ドレイン電極およびソース電極をそれぞれパッド領域まで配線するための電極配線32,33とワイヤーボンディングパッド34,35の領域が必要となる。これら電極配線32,33の直下またはワイヤーボンディングパッド34,35の領域の直下に、上述した構成の縦型サージ吸収素子を形成することにより、チップ面積全体に対するサージ吸収素子面積の割合を小さくすることができる。図6(b)は、たとえば参考例1の断面図であり、図6(c)はたとえば実施例の断面図である。
上述した実施の形態1によれば、縦型サージ吸収素子として縦型バイポーラトランジスタ11を用いた場合、高ESD電圧や高サージ電圧が印加されると、縦型バイポーラトランジスタ11が動作して、ESDおよびサージエネルギーを吸収するとともに、破壊に至る横型MOSFETの降伏耐圧以下の電圧に制限するため、横型MOSFETの破壊を防ぐことができる。通常のMOSFET動作時には、縦型バイポーラトランジスタ11はドレイン(エミッタ)電圧がコレクタ・エミッタ間電圧VCEO以下の場合に、縦型バイポーラトランジスタ11がオンしないため、動作になんら影響を与えない。また、従来の横型サージ吸収素子よりも十分小さい素子領域で安定して高ESD耐量、高サージ耐量が得られるため、チップ面積を小さくすることができる。
以上において本発明は、上述した各実施の形態および各実施例に限らず、種々変更可能である。また、本発明は、P型およびN型の導電型を逆にしても同様に成り立つ。
このような、縦型サージ吸収素子を採用したので、シリアル通信回路、デジタル信号入力・伝達回路、アナログ信号入力・伝達回路、ハイサイド型インテリジェントスイッチデバイス及びローサイド型インテリジェントスイッチデバイスが組み合わされた統合型のパワーICに対して、横型サージ吸収素子に比べて半分以下の素子面積で同等のESD耐量を確保することができるようになり、ESD耐量の要求の厳しい自動車電装機器への適用に大いに役立つ。
14 第1のNウェル領域
10 第2のNウェル領域
13 P型半導体基板(エピタキシャル成長層)
12 基板裏面のP型半導体層(半導体基板)
26 表面電極
17 第1のPウェル領域
22 ドレイン電極
24 ソース電極
27 金属電極配線
11 縦型サージ吸収素子(縦型バイポーラトランジスタ)
32,33 電極配線
34,35 ワイヤーボンディングパッド

Claims (8)

  1. 型の半導体基板上に形成された型の第1のウェル領域および型の第2のウェル領域と、前記第1のウェル領域に形成された横型MOSFETと、前記半導体基板をコレクタ領域、前記第2のウェル領域をベース領域、前記第2のウェル領域内に形成された型の第3の領域をエミッタ領域として構成されたベースオープンの縦型バイポーラトランジスタの縦型サージ吸収素子と、前記横型MOSFETのドレイン電極と前記ベースオープンの縦型バイポーラトランジスタのエミッタ電極とを電気的に接続する電極配線とを具備し、前記第1のウェル領域と前記第2のウェル領域とは離れ、かつ第1のウェル領域より第2のウェル領域が深いことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記縦型バイポーラトランジスタのエミッタ領域上の酸化膜の開口部が櫛歯形状または2つ以上の開口であることによってエミッタ領域の周辺長を長くしたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記縦型バイポーラトランジスタは、前記横型MOSFETのドレイン電極をパッド領域まで配線するための電極配線の直下に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記縦型バイポーラトランジスタは、前記横型MOSFETのドレイン電極をパッド領域まで配線するための電極配線の、ワイヤーボンディングパッド領域の直下に配置されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記縦型バイポーラトランジスタの降伏耐圧は、前記第1のウェル領域と前記半導体基板との接合降伏耐圧以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記半導体基板の裏面に、型でより不純物濃度が高い半導体層を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記半導体基板の抵抗率は0.3〜10Ωcmであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 前記半導体基板の裏面の半導体層の抵抗率は0.1Ωcm以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の半導体装置。
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