JP2010212490A - 光パルス発生器およびそれを用いた光計測器 - Google Patents

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Abstract

【課題】単色性に優れた複数の波長の光パルスを連続して高速で生成でき、小型且つ安価で計測器への組み込みが容易な光パルス発生器およびそれを用いた光計測器を提供する。
【解決手段】光を発する発光素子1と、光の波長を掃引する波長掃引手段2を有し、出力光の波長を周期的に変化させる波長掃引光源3と、波長掃引光源3の出力光を受光する第1および第2の受光器7、11と、波長掃引光源3の出力光の波長が周期的に掃引されている間、モードホップによって生じる第1の受光器7の出力信号の不連続変化を検出するモードホップ検出手段8と、該不連続変化がなくなるように発光素子1への注入電流を変化させる注入電流制御手段4と、波長掃引光源3の出力光を受光し、第2の受光器11の出力信号をトリガ信号として、波長掃引光源3の出力光を所望の時間だけ透過させる光スイッチ9と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光パルス発生器とそれを用いた光計測器に関する。
近年、光パルスを試験光として光部品や光ファイバの品質評価を行うことが広く行われている。その代表例として、光ファイバ網における光ファイバの破断箇所などの検出に用いられているOTDR(Optical Time-Domain Reflectometer)などが挙げられる。
OTDRは、光パルスを被測定光ファイバへ入射し、該光ファイバ中で生じる散乱光や反射光を検出することで、光ファイバの破断箇所を正確に求めることができる装置である。ただし、検出される散乱光や反射光は微弱であるため、多数回の測定結果を積分して測定精度を向上させている。
ここで用いられる光パルス発生源は、例えば半導体レーザ素子であり、同素子を直接変調したり、同素子からの出力光を光スイッチで制御したりすれば固定波長の光パルスを容易に得ることができる。
しかしながら、最近利用が進められている光波長ルーティングネットワークでは、光信号の伝送経路(光ファイバ)は光信号の波長ごとに異なる。そのため、従来のような固定波長の光パルスを試験光として用いた場合、該固定波長以外の光信号が伝送される経路を測定できないという問題があった。
ここではOTDRを例として挙げたが、一般的に、波長依存性を有する被測定物の品質評価を行う場合には同様のことが問題となる。
この問題を解決する手段として、波長可変光源を用いることが考えられる(例えば、特許文献1参照)。同光源を用いれば、所定の範囲において所望の波長の光を出力することができるため、出力光の波長を所望の値に合わせた後、光スイッチ等により出力光をパルス的に取り出せば、光パルスを生成できる。
特許第3069643号明細書
しかしながら、特許文献1に開示された波長可変光源は波長掃引速度が非常に遅く、波長を所望の値に合わせるのに秒オーダーの時間を要する。このため、複数波長の光パルスを発生させるために、まずある波長に合わせて光パルスを発生し、次に別の波長に合わせて光パルスを発生するという手順を繰り返すと、非常に時間がかかってしまい、高々60波長の光パルスを発生させるのに、分オーダーの時間を要してしまうという問題があった。これは、光源からの出力光の波長が不連続に突然変化してしまうモードホップという現象を回避するために、複雑な制御が必要となることが一因となっている。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、モードホップを生じず、波長飛びのない安定した波長掃引を実現することで、単色性に優れた複数の波長の光パルスを連続して高速で生成できる光パルス発生器を提供することを目的とする。さらに、小型且つ安価で計測器への組み込みが容易な光パルス発生器およびそれを用いた光計測器を提供することも目的とする。
本発明の光パルス発生器は、光を発する発光素子と、該発光素子を含む外部共振器を形成して該外部共振器において共振する光の波長を掃引する波長掃引手段を有し、出力光の波長を周期的に変化させる波長掃引光源と、前記波長掃引光源の出力光の一部を受光し、該受光された光の強度に応じた電気信号を出力する第1の受光器と、前記波長掃引光源の出力光の波長が周期的に掃引されている間、前記第1の受光器の出力を監視し、モードホップによって生じる前記第1の受光器からの前記電気信号の不連続変化を検出するモードホップ検出手段と、前記モードホップ検出手段によって検出された前記第1の受光器の前記電気信号の不連続変化がなくなるように前記発光素子への注入電流を変化させる注入電流制御手段と、前記波長掃引光源の出力光の別の一部を受光し、所定波長の光を透過させる光フィルタと、前記光フィルタを透過した所定波長の光を受光し、該受光された光の強度に応じた電気信号を出力する第2の受光器と、前記波長掃引光源の出力光を受光し、前記第2の受光器から出力された電気信号をトリガ信号として、該波長掃引光源の出力光を所望の時間だけ透過させる光スイッチと、を備え、所望の波長を含む光パルスを出力する構成を有している。
この構成により、モードホップが生じない状態で、連続的に波長を掃引する掃引光源の出力光を、光フィルタを波長の基準として、光スイッチでパルス的に取り出すことにより、単色性に優れた所望の複数の波長の光パルスを連続して高速に生成することができる。
また、本発明の光パルス発生器は、前記注入電流制御手段は、前記波長掃引光源の波長掃引の周期と同期させて、前記発光素子への前記注入電流を可変制御する構成を有している。
また、本発明の光パルス発生器は、前記注入電流制御手段は、波長掃引中における前記第1の受光器からの前記電気信号の不連続変化がなく且つ波長掃引範囲における光出力がほぼ一定となるように前記注入電流を可変制御する構成を有している。
これらの構成により、連続して高速に生成される複数の光パルスそれぞれのパワーを調整することができる。
また、本発明の光パルス発生器は、前記発光素子またはその周囲の温度を検出する温度センサと、少なくとも前記発光素子の温度を可変するためのペルチェ素子と、前記温度センサの出力と前記第1の受光器の出力に基づいて前記ペルチェ素子への供給電流を制御することで、前記発光素子からの出射光の波長掃引範囲における平均出力が所望の値となるようにする温度制御手段と、を備えている構成を有している。
この構成により、周囲温度が変動していても、モードホップを抑制することができるため、周囲温度によらず、単色性に優れた所望の複数の波長の光パルスを連続して高速に生成することができる。
また、本発明の光パルス発生器は、前記発光素子は、2つの端面のうち少なくとも一方の端面が低反射率面であるとともに、基台上に固定され、前記波長掃引手段が、前記発光素子の前記低反射率面からの出射光を平行光に変換する前記基台上に固定されたコリメートレンズと、光を回折するための回折溝が平行に形成されている回折面を有し、前記コリメートレンズから出射された光が、前記回折溝と直交し且つ前記回折面に対して非直交となる所定の入射角で所定入射位置に入射される状態で前記基台上に固定された回折格子と、前記回折格子の前記回折面と対向する反射板を有し、前記回折格子の前記回折溝と平行な特定位置の軸を中心にして前記回折面と直交する平面内で回動可能に形成され、前記コリメートレンズから出射されて前記回折格子の前記回折面に入射した光に対する回折光のうち前記反射板の反射面に直交する光路に沿った光を反射して逆光路で前記回折格子に戻し、該戻された光を入射光路と同じ光路で前記コリメートレンズを介して前記発光素子へ戻す前記基台上に固定された回動ミラーとを有し、前記回動ミラーの回動中心位置からの前記回折格子の前記所定入射位置までの距離r、前記回動中心位置から前記反射面を延長した平面までの距離L2、前記発光素子の実効共振器端面から前記回折格子の前記所定入射位置に至る光路長L1および前記回折格子の前記回折面への光入射角αとの間に、r=(L1−L2)/sin αの関係を成立させて、前記回動ミラーの前記反射面の角度変化に応じて前記発光素子から前記コリメートレンズおよび前記回折格子の前記回折面を経て前記回動ミラーの前記反射面に至る共振器長を変化させ、前記発光素子が出射する光の波長を所定の範囲内で連続的に変化させるリトマン方式外部共振器型である構成を有している。
この構成により、理論的にモードホップを生じない配置を実現できるため、モードホップをさらに抑制することができる。
また、本発明の光パルス発生器は、前記基台上に固定され、前記コリメートレンズから出射された光を前記回折格子の前記所定入射位置に向けて反射する固定ミラーをさらに備え、前記発光素子、前記コリメートレンズ、前記固定ミラーおよび前記回折格子が前記回動ミラーの一面側に配置され、前記発光素子から前記固定ミラーを介して前記回折格子に至る光路が、前記回動ミラーと非交差である構成を有している。
この構成により、回動ミラーの回動機構を簡素化でき、その回転軸を安定化できるため、モードホップをさらに抑制できるだけでなく、外部共振器を小型化できるため、光パルス発生器も小型化することができる。
また、本発明の光パルス発生器は、前記発光素子から前記コリメートレンズを介し、前記固定ミラーに至る光路が、前記回折格子の前記回折溝と平行となるように、前記発光素子、前記コリメートレンズおよび前記固定ミラーが配置された構成を有している。
この構成により、外部共振器をさらに小型化できるため、光パルス発生器をより小型にすることができる。
また、本発明の光パルス発生器は、前記回動ミラーは、前記基台に固定されたフレームと、前記フレームの内側に配置され一面側に前記反射面が形成された前記反射板と、前記反射板の外縁と前記フレームの内縁との間を連結する捩れ変形可能で前記回折格子の前記回折溝と平行な一直線上に並ぶ一対の連結部とで一体的に形成され、前記反射板の端に力を周期的に付与する回動駆動手段により、前記連結部を中心に前記反射板を往復回動させる構成を有している。
この構成により、回動ミラーの回動機構は捩れバネにより実現され、そこには一切の接触部や摩擦部を必要としないため、回転軸の安定度が格段に向上し、振動や衝撃などの外乱に関わらず、所望の波長の光パルスを安定して発生させることができる。
本発明の光計測器は、上記のいずれかの光パルス発生器と、前記光パルス発生器から出力された前記光パルスを被測定物へ入射したのち、該被測定物から出射される出射光を受光し、該受光された光の強度に応じた電気信号を出力する受光部と、前記出力された各光パルスの波長と前記各光パルスに対する前記受光部からの前記電気信号を対応づけて保存するメモリ部と、前記メモリ部に保存された前記波長と前記受光部からの前記電気信号を処理する演算部と、を備える構成を有している。
本発明の光計測器は、前記演算部が、前記波長ごとに前記メモリ部に保存された複数の前記受光部からの前記電気信号を、波長ごとに平均化処理する構成を有している。
これらの構成により、単色性に優れた所望の複数の光パルスを連続して被測定物に入射させることができるため、被測定物の検査を短時間で効率的に行うことができるとともに、平均化処理などにより、検査で得られるデータのS/N比を向上させることもできる。
本発明は、単色性に優れた複数の波長の光パルスを連続して高速で生成でき、小型且つ安価で計測器への組み込みが容易な光パルス発生器およびそれを用いた光計測器を提供するものである。
本発明の第1の実施形態の光パルス発生器の構成を示すブロック図 トリガ信号と光スイッチから出力される光パルスの関係を示すグラフ 本発明の第1の実施形態の光パルス発生器に使用される発光素子の構成を示す断面図 本発明の第1の実施形態の光パルス発生器に使用される波長掃引光源の構成を示す平面図 本発明の第1の実施形態の光パルス発生器に使用される波長掃引光源が波長を連続的に掃引するための条件を説明するための模式図 波長掃引光源の回動ミラーの分解斜視図 本発明の第1の実施形態の光パルス発生器が出力する光パルスを模式的に示すグラフ 従来の固定波長の光パルス(a)および本発明の第1の実施形態の光パルス発生器で生成される光パルス(b)の波長特性を模式的に示すグラフ モードホップが生じるメカニズムを説明するための模式的なグラフ 本発明の第2の実施形態の光パルス発生器における注入電流の制御方法を示すグラフ 本発明の第2の実施形態の光パルス発生器における注入電流の制御方法を示すグラフ 本発明の第2の実施形態の光パルス発生器における注入電流の制御方法を示すグラフ 本発明の第3の実施形態の光パルス発生器の構成を示すブロック図 本発明の第4の実施形態の光計測器の構成を示すブロック図 駆動信号、トリガ信号および受光部の出力信号の関係を示すグラフ
以下、本発明に係る光パルス発生器およびそれを用いた光計測器の実施形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係る光パルス発生器の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。
即ち、図1に示すように、第1の実施形態の光パルス発生器20は、光を発する発光素子1、および、発光素子1を含む外部共振器を形成して、該外部共振器において共振する光の波長を掃引する波長掃引手段2を有する波長掃引光源3と、発光素子1を駆動且つ制御する注入電流制御手段4が用いられる。
例えば、波長掃引光源3の光出力は第1のビームスプリッタ5で分岐され、その一方の分岐光はさらに別の第2のビームスプリッタ6で分岐される。第2のビームスプリッタ6で分岐された一方の光は第1の受光器7で受光される。該受光された光の強度に応じた第1の受光器7からの出力信号はモードホップ検出手段8により監視され、モードホップが生じたならばそれを消すように、注入電流制御手段4により発光素子1への注入電流Idが制御される。第1のビームスプリッタ5で分岐された他方の分岐光は光スイッチ9へ入射される。
第2のビームスプリッタ6で分岐された他方の光は、光フィルタ10へ入射される。光フィルタ10は、例えば、波長掃引時に所望の光パルスの波長が出力される直前の波長のみ透過するように設定されている。この時、所望の波長が出力される直前に第2の受光器11に光が入射され、図2に示すように第2の受光器11の出力信号をトリガとして光スイッチ9を所望の時間だけONにすれば、光スイッチ9から光パルスを出力することができる。
出力したい光パルスが複数の波長となる場合、それらの波長の直前の波長で光を透過する光フィルタ10を用意すればよい。また、第2の受光器11の出力信号をトリガとして、光スイッチ9を複数回ON/OFFさせ、所望の波長近傍の波長を持つ光パルスを複数生成することもできる。ここではエタロンのように特定波長で光を透過する例を挙げたが、ガスセルのように特定波長で光を吸収するフィルタを用い、その吸収ピークをトリガとしてもよい。
発光素子1は、図3の光の伝搬方向に沿って切断した断面図に示すように、例えば、n型InP(インジウム・リン)からなるn型半導体基板101の上に、InGaAsP(インジウム・ガリウム・砒素・リン)からなる活性層102(なお、ここで言う活性層102は、MQWとそれを挟むSCH層を含む)、p型InPクラッド層103、InGaAs(インジウム・ガリウム・砒素)からなるコンタクト層104が順次積層されて構成される半導体レーザである。
さらに、n型半導体基板101の下面には下部電極105、コンタクト層104上には上部電極106が蒸着形成されている。また、2つの端面1a、1bのうちの一方の端面1aの反射率が他方の端面1bの反射率より低く形成されている。
図4は本実施形態の光パルス発生器20に使用される波長掃引光源3の構成を示す平面図である。
波長掃引光源3は、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)スキャナを用いたリトマン型の外部共振型波長掃引光源である。ここで、波長掃引手段2は、基台21上に、発光素子1の低反射端面である一方の端面1aから出射された光を平行光に変換するコリメートレンズ23と、コリメートレンズ23から出射された平行光を回折する回折格子25と、固定の軸(以下、回動中心位置と記す)周りに往復回動可能であり、回折格子25によって回折された平行光を反射して逆光路で回折格子25へ再入射させる回動ミラー30と、を備える。
回折格子25は、基台21に垂直に固定されており、光を回折するための回折溝(図示せず)が基台21に垂直な向きで平行に形成されている回折面25aを有する。
ここで、図5に示すように、回折格子25の回折面25aを回動ミラー30の回動中心位置O側へ延長した平面をH1、発光素子1の内部の屈折率を考慮した実効共振端面1cを延長した平面をH2、回動ミラー30の反射板32の反射面32aを延長した平面をH3とする。
また、波長掃引光源3は、基台21上に固定され、コリメートレンズ23から出射された光を回折格子25の所定入射位置Gに向けて反射する固定ミラー24をさらに備える。固定ミラー24は、平面H3と平面H1とで挟まれる空間で、且つ回折格子25の所定入射位置Gと回動ミラー30の回動中心位置Oとの間の位置に配置される。
発光素子1およびコリメートレンズ23は、平面H3で区切られる2つの空間のうち回折格子25を含む空間側に配置される。なお、発光素子1から回折格子25までの光路は回動ミラー30に対して非交差である。
この回動ミラー30は、図6の分解斜視図に示すように、導電性を有する基板(例えばシリコン基板)に対するエッチング処理等によって形成され、上板31a、下板31b、横板31c、31dで横長矩形枠状に形成されたフレーム31と、フレーム31の内側に同心状に配置され、少なくとも一面側に光を反射するための反射面32aが形成された横長矩形の反射板32と、フレーム31の上板31a、下板31bの互いに対向する内縁中央から反射板32の上縁中央および下縁中央まで上下に一直線上に並ぶようにそれぞれ延びてフレーム31の上板31a、下板31bと反射板32との間を連結し、捩れ変形して反射板32を回動させる一対の連結部33、34と、を有する。
また、回動ミラー30のフレーム31の横板31c、31dの一方(ここでは横板31c)の両面には、反射板32に静電的に外力を与えるための電極板35、36がそれぞれ絶縁性を有するスペーサ37を介して取り付けられている。電極板35、36は、反射板32の一端側(ここでは左端側)の両面にスペーサ37の厚み分の隙間を開けた状態でオーバラップしている。
さらに、回動ミラー30は、図4に示すように、反射板32に外力を与え、一対の連結部33、34の中心を結ぶ線を回動中心位置Oとして反射板32を所定角度範囲で往復回動させる駆動手段としての駆動装置40を有する。
駆動装置40は、回動ミラー30のフレーム31を基準電位として2つの電極板35、36に対して、例えば位相が180度ずれた駆動信号V1、V2を印加して、電極板35、36と反射板32の端部との間に静電的な吸引力を交互に生じさせ、反射板32を往復回動させる。
この駆動信号V1、V2の周波数は、回動ミラー30の反射板32の形状、重さおよび連結部33、34の捩れバネ定数等によって決まる反射板32の固有振動数に等しくなるように設定されているので、少ない駆動電力で反射板32を大きな角度で往復回動させることができる。
この反射板32の往復回動により、波長掃引光源3内の実効光路長、および、回折格子25の回折面25aに対する反射板32の反射面32aの角度が変化して、波長掃引光源3から出力されるレーザ光の波長が連続的且つ周期的に変化する。
ここで、固定ミラー24から発光素子1の実効共振端面1cまでの実効光路長L3と、固定ミラー24から回折格子25の回折面25aの所定入射位置Gまでの光路長L4と、回動ミラー30の反射板32の回動中心位置Oから平面H3までの距離L2と、回動中心位置Oから回折格子25の回折面25aの所定入射位置Gまでの距離rと、回折格子25の回折面25aに対する光の入射角αとの関係が下の式を満たすように各部を設定することで、モードホップフリーで連続波長掃引を行うことが可能となる。
r=(L3+L4−L2)/sin α ・・・・・・(1)
即ち、波長掃引光源3は、固定ミラー24を介して回折格子25に光を入射させ、反射板32と光路とを交差させない構成を有するため、反射板32に光通過用の穴などを設ける必要がない。このため、剛性低下による変形が起こらず、安定で高速な波長掃引を行うことができる。
従って、このように構成された波長掃引光源3は、非常に高速な波長掃引が可能であり、例えば100nmの波長範囲を約1ミリ秒で掃引できる。
先に光フィルタ10を用いて光スイッチ9をON/OFFするタイミングを計る例を示したが、上記の駆動装置40から出力される駆動信号V1、V2と波長掃引光源3の出力光の波長λの時間的関係を前もって調べておけば、駆動信号V1、V2に基づいて光スイッチ9のON/OFFを切り替えることで所望の波長を持つ光パルスを生成することもできる。
例えば、このことは光スイッチ9が図7に示すような駆動装置40から出力される駆動信号V1、V2と掃引波長λとの時間的関係を予め記憶していることにより実現できる。これにより、光パルス発生器20は、図中の時刻Ti(i=1〜n)を中心とする所定時間幅のみ光スイッチ9がONとなることにより複数の所望の掃引波長λi(i=1〜n)を持つ光パルスを順次発生させることができる。
また、光スイッチ9をON/OFFするタイミングを計る手段として、駆動装置40の駆動信号V1、V2を利用する以外にも、回動ミラー30の反射板32の回動角度を検出する手段を利用してもよい。例えば、反射板32に半導体レーザ(図示せず)からレーザ光を照射し、反射板32からの反射光をPDアレイやPSD(Position Sensitive Detector)(図示せず)を利用して受光すれば、その出力信号から反射板32の回動角度を直接知ることができる。この角度と出力光の波長には一対一の関係があるため、この方法によっても所望の掃引波長λi(i=1〜n)のレーザ光を出力可能なタイミングを検出することができる。
ここで、参考のため本発明に係る光パルス発生器20で生成される光パルスの波長特性を、従来の固定波長の光パルスと比較することにより説明する。図8は、従来の固定波長の光パルス(a)および本発明に係る光パルス発生器20で生成される光パルス(b)の立ち上がりから立ち下がりまでの光強度の時間変化を模式的に示している。
従来の光パルスについては、図8(a)に示すように、単一波長の光スペクトラムの強度が時刻t1から時刻t4(t1<t2<t3<t4)にかけて立ち上がった後に時刻t4から時刻t7(t4<t5<t6<t7)にかけて立ち下がる。これに対して本発明の場合、時刻t1から時刻t7にかけて図8(a)同様に光スペクトラムの強度が上下に変化するとともに、光の波長も時間的に変化するという特徴がある(図8(b))。
このため、本発明に係る光パルス発生器20で生成される光パルスの単色性は従来と比較して多少劣化するものの、光パルスのパルス幅を十分狭くすることにより、単色性の高いパルスを得られる。ここで、例えば、波長掃引光源3の波長掃引範囲が100nm、掃引周期が1msである場合を考える。単純に波長掃引速度が一定とすれば、その値は100nm/1ms=100nm/msである。このとき、パルス幅0.1μsの注入電流Idで発光素子1を駆動すると、光パルスに含まれる波長の幅は最大でも、100nm/ms×0.1μS=10pmであり、十分に単色性の高い光パルスを生成できることがわかる。
即ち、光パルス発生器20は、高速な波長掃引を行いながらも十分に単色性の高い光パルスを発生させることができる。このため、従来では行えなかった、異なる波長の光パルスの高速且つ多数回の発生を実現することができる。
このような高速動作が実現されるのは、波長飛び、即ちモードホップをなくすのに、従来法のように非常に複雑な制御を必要とせず、簡便な手法にもかかわらず、非常に安定した波長掃引を実現しているからである。
ここで、モードホップが生じるメカニズムを図9を用いて説明する。図9(a)はモードホップが生じていないとき、図9(b)はモードホップが生じているときの発光素子1の縦モードと回折格子25の透過率特性をそれぞれ模式的に示したグラフである。ここでは、ある掃引波長(図の上段)からさらに掃引波長を増加させる場合(図の下段)を示している。
式(1)が満たされている場合(モードホップが生じない場合)は、特定の1つの縦モードmの変化に合わせて透過率特性のピークが変化することにより、常に縦モードmが選択されている状態となる(図9(a))。このときの掃引時刻t(掃引波長λに対応)と波長掃引光源3の出力光の光強度Pとの関係は、図9(c)に示すような滑らかな曲線を描く。なお、光強度Pが掃引時刻tに対して依存性を持つのは、波長掃引光源3を構成する光学部品の特性に波長依存性があるためである。
これに対して、例えば波長掃引光源3を構成する光学部品の位置がずれることなどにより、式(1)が満たされない場合(モードホップが生じる場合)は、特定の1つの縦モードmの変化に透過率特性のピークの変化が対応せず、選択される縦モードが1つ隣りのモードm'に飛んでしまう(図9(b))。即ち波長掃引光源3の掃引波長λが不連続に飛ぶこととなる。
さらに、図からわかるように、このときの光強度Pは、ある特定の縦モードの波長と透過率特性のピークが一致している図9(c)の場合と比較して突然小さく、もしくは大きく(図示せず)なる。従って、このときの掃引時刻tと光強度Pとの関係は、図9(d)に示すような不連続な飛びを有するものとなる。
これは、第1の受光器7で容易に検出することができる。モードホップ検出手段8は、第1の受光器7の検出結果に基づいて、光強度Pの変化幅ΔPまたはその時間微分|dP/dt|を算出し、それが予め定めたモードホップ閾値以上となったときにモードホップと見なす。
そして、注入電流制御手段4により、発光素子1に注入する注入電流Idを連続的に増加させ、ΔPまたは|dP/dt|がモードホップ閾値未満となった場合には、そのときの注入電流Idを維持する。
ここで、モードホップ閾値とは、ΔPまたは|dP/dt|がその値以上であるとモードホップが生じていると見なせる値である。一方、ΔPまたは|dP/dt|がその値未満であるとモードホップが生じていないと見なせる。なお、モードホップ閾値は、掃引波長λ(あるいは掃引時刻t)ごとに異なる値をとるものであってもよい。
上記では、ΔPまたは|dP/dt|が予め定めたモードホップ閾値以上となったときに、注入電流Idを連続的に増加させる例を挙げたが、逆に次のようにしてもよい。
即ち、注入電流制御手段4は、ΔPまたは|dP/dt|が予め定めたモードホップ閾値以上となったときに、注入電流Idを連続的に減少させ、ΔPまたは|dP/dt|がモードホップ閾値未満となった場合には、そのときの注入電流Idを維持するものであってもよい。
なお、波長掃引光源3においてはモードホップが発生する波長の再現性がよいため、光パルス発生器を使用する前に予め上記の手順でモードホップが発生しない注入電流Idの値を取得し、初期データとして注入電流制御手段4に記憶させておいてもよい。
(第2の実施形態)
本発明に係る光パルス発生器の第2の実施形態について図面を用いて説明する。第1の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
第1の実施形態で述べたように、本発明においては回動ミラー30が安定な動作をしているので、発光素子1に対する注入電流Idの調整あるいは可変制御により、図9(c)に示したように出力光の光強度Pに飛びのない、モードホップフリーの波長掃引を容易に実現することができる。
ここで、発光素子1に対する注入電流Idの制御としては、前の波長掃引でモードホップが検出された場合に、注入電流Idを所定量変化させて、次の波長掃引を行い、モードホップを検出するという処理を繰り返し、モードホップが発生しない一定の注入電流Idを見つける半固定制御モードと、波長掃引でモードホップが検出された場合、そのモードホップ発生タイミングにおける注入電流Idがモードホップを抑制する電流となるように掃引中に変化させるダイナミック制御モードと、が考えられる。
ダイナミック制御モードの場合、注入電流Idの変化パターンは任意であるが、例えば図10の注入電流aのように、モードホップ発生タイミングtα、tβ(tα<tβ)の少し手前のタイミングごとに段階的に変化するパターンや、注入電流bのように、傾きを持つ直線(あるいは曲線的)で連続的に変化するパターンでもよい。
また、一つの制御例としては、始めに半固定制御モードによりモードホップが発生しない一定の注入電流Idを見つける処理を行い、その処理で全てのモードホップがなくなった場合には処理を終了し、この処理でモードホップが完全になくならない場合に、最もモードホップ発生が少なくなる注入電流Idに設定してから、ダイナミック制御モードによりモードホップごとに注入電流Idを変化させてその発生を抑制する。このような制御により、容易にモードホップをなくすことができる。
なお、前述のように回動ミラー30の回動は安定しているため、掃引波長範囲でモードホップを生じさせない注入電流Idにある程度の幅があり、その範囲内で注入電流Idを変化(半固定制御モード)させることで、図11に示すようにモードホップのない状態で光出力の平均値を変化させることができる。
さらに、また、このモードホップフリーの範囲を積極的に利用し、ダイナミック制御モードを用い、図12に示すように、制御前の元の出力が所望値より大きい波長範囲では元の出力と所望値との差分に応じて注入電流Idを減らし、元の出力が所望値より小さい波長範囲では元の出力と所望値との差分に応じて注入電流Idを増加させ、掃引波長範囲における光出力をほぼ一定(波長対出力の平坦化)にすることが可能となる。
(第3の実施形態)
本発明に係る光パルス発生器の第3の実施形態について図面を用いて説明する。第1および第2の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
波長掃引光源3において実際にモードホップを抑制するためには、既に述べた式(1)を満たすようにサブミクロンオーダーの精度で回動中心位置Oを合わせなければならない。このため、波長掃引光源3を構成する光学部品の熱膨張などにより上記サブミクロンオーダーの精度を維持できない場合には、モードホップが発生してしまう場合がある。
このため、図13に示すように、第3の実施形態の光パルス発生器50は、第2の実施形態の光パルス発生器20の構成に加えて、波長掃引光源3の温度を検出する温度センサ12と、波長掃引光源3全体の温度を一定に保つためのペルチェ素子13と、温度センサ12によって検出された温度に基づいてペルチェ素子13の駆動電流を制御する温度制御手段14と、をさらに備える。
これにより、本実施形態の光パルス発生器50は、波長掃引光源3における局所的な熱膨張を低減することにより、モードホップの発生を抑制することができる。
例えば、温度センサ12によって発光素子1の温度が逐次検出される。温度センサ12によって検出された温度が常にある一定温度になるように温度制御手段14によってペルチェ素子13の駆動電流が制御される。
また、温度制御手段14により発光素子1全体の温度を変化させることによって、波長掃引光源3ひいては光パルス発生器50の光出力の平均値を調整することも可能である。
(第4の実施形態)
図14、15に示すように、第4の実施形態の光計測器51は、第1、第2もしくは第3の実施形態の光パルス発生器20、50と、該光パルス発生器から出力された所望の波長λi(i=1〜n)の光パルスの被測定物70への入射に伴って、被測定物70から出射される出射光を受光し、受光された出射光に応じた出力信号を出力する受光部80を備えている。
ただし、図14には、簡単のため光パルス発生器として第1または第2の実施形態の光パルス発生器20の構成のみを示している。
さらに、光計測器51は、波長掃引手段2から出力される駆動信号V1、V2と、光パルスを発生させるために第2の受光器11から出力されるトリガ信号と、受光部80から出力された出力信号を保存するメモリ部90と、これらメモリ部90に保存されたデータを用いて、波長λi(i=1〜n)それぞれの光パルスに対する、被測定物70の応答特性、即ち受光部80から出力された出力信号を算出する演算部91と、を備えている。
光パルス発生器20から被測定物70へ出力された光は、被測定物70を透過、反射もしくは散乱されて受光部80に受光されて電気信号に変換される。受光部80によって変換された電気信号は演算部91に入力される。
また、第1の実施形態で説明したように、波長掃引手段2は、例えば、回動ミラー30を回転させることで実現されるが、この波長掃引手段2においては回動ミラー30を動作させるため、駆動信号V1およびV2といった、駆動のための基準クロック信号が用いられている。
このとき、前述の図7で説明したように、駆動信号に対して掃引波長λiの光パルスが発生する時間的な関係を予め演算部91に記憶させておけば、その情報を元に、演算部91では、各波長の光パルスに対する被測定物70の応答特性を得ることができる。
また、第2の受光器11から出力されるトリガ信号を利用すれば、より簡便に各光パルスに対する被測定物70の応答特性を得ることができる。即ち、各トリガ信号に対する光パルスの波長は光フィルタ10の透過特性より予めわかっているので、各トリガ信号が駆動信号を基準としたときに何番目のものなのかなど、トリガ信号を区別する手段を演算部91で講じれば、図15に示したような各波長の光パルスに対する被測定物70の応答特性を容易に求めることができる。
これにより、より具体的には、所望の波長λi(i=1〜n)の光パルスの光強度が被測定物70を透過(反射もしくは散乱)された後にどの程度減衰したのかを演算することができる。
所望の同一の波長の複数の光パルスに対する被測定物70の応答を演算部91で平均化処理すれば、信号のS/N比を高めることができるので、より高精度な測定を実現することができる。
また、光パルス発生器20から出力された光パルスの一部を分岐して出力光パルスパワーモニタ(図示せず)に入力し、光パルス発生器20の出力光強度を求め、その出力光強度と、受光部80で受けた被測定物70の光応答を比較することで、より正確に被測定物70の応答特性を評価することができる。
また、本実施形態の光計測器51は被測定物70における反射や後方散乱光を検出するOTDRに利用することも可能である。この場合には、光パルス発生器20と被測定物70との間に光サーキュレータ(図示せず)を挿入し、被測定物70から光パルス発生器20に向かって戻ってくる光のみを受光部80で受けて、演算部91に入力させる構成とすればよい。
これまでの説明では、1つのトリガ信号に対して、1つの光パルスを発生させる例を示してきたが、1つのトリガ信号に対して、複数回光スイッチ9をON/OFF動作させ、複数の光パルスを発生させてもよい。
十分短い時間のうちに、複数のパルスを発生させた場合、正確には各パルスの波長は異なるものの、実質的に同一波長のパルスと見なすこともできる。
また、所定の時間間隔をあけて複数の光パルスを発生させた場合には、上記のように駆動信号を基準とした時刻と波長λiの関係から、各光パルスの波長情報を得ることも可能である。
さらに、光パルスを発生する手段として、光スイッチ9を用いているが、発光素子1への注入電流Idを変調し、発光素子1の出力光を直接変調することで、光パルスを発生させてもよい。
さらに、上記の例では、リトマン型の外部共振器を掃引光源に用いているが、リトロー型、ファブリーペロー型、リングレーザ型などの波長掃引可能な外部共振器であってもよい。
以上説明したように、本実施形態の光計測器は、単色性に優れた複数の波長の光パルスを連続して被測定物に入射させることができるため、被測定物の検査を短時間で効率的に行うことができる。
1 発光素子
1a、1b 端面
1c 実効共振端面
2 波長掃引手段
3 波長掃引光源
4 注入電流制御手段
7 第1の受光器
8 モードホップ検出手段
9 光スイッチ
10 光フィルタ
11 第2の受光器
12 温度センサ
13 ペルチェ素子
14 温度制御手段
20、50 光パルス発生器
21 基台
23 コリメートレンズ
24 固定ミラー
25 回折格子
25a 回折面
30 回動ミラー
31 フレーム
32 反射板
32a 反射面
33、34 連結部
40 駆動装置(回動駆動手段)
51 光計測器
70 被測定物
80 受光部
90 メモリ部
91 演算部

Claims (10)

  1. 光を発する発光素子(1)と、該発光素子を含む外部共振器を形成して該外部共振器において共振する光の波長を掃引する波長掃引手段(2)を有し、出力光の波長を周期的に変化させる波長掃引光源(3)と、
    前記波長掃引光源の出力光の一部を受光し、該受光された光の強度に応じた電気信号を出力する第1の受光器(7)と、
    前記波長掃引光源の出力光の波長が周期的に掃引されている間、前記第1の受光器の出力を監視し、モードホップによって生じる前記第1の受光器からの前記電気信号の不連続変化を検出するモードホップ検出手段(8)と、
    前記モードホップ検出手段によって検出された前記第1の受光器の前記電気信号の不連続変化がなくなるように前記発光素子への注入電流を変化させる注入電流制御手段(4)と、
    前記波長掃引光源の出力光の別の一部を受光し、所定波長の光を透過させる光フィルタ(10)と、
    前記光フィルタを透過した所定波長の光を受光し、該受光された光の強度に応じた電気信号を出力する第2の受光器(11)と、
    前記波長掃引光源の出力光を受光し、前記第2の受光器から出力された電気信号をトリガ信号として、該波長掃引光源の出力光を所望の時間だけ透過させる光スイッチ(9)と、を備え、
    所望の波長を含む光パルスを出力することを特徴とする光パルス発生器。
  2. 前記注入電流制御手段は、前記波長掃引光源の波長掃引の周期と同期させて、前記発光素子への前記注入電流を可変制御することを特徴とする請求項1に記載の光パルス発生器。
  3. 前記注入電流制御手段は、波長掃引中における前記第1の受光器からの前記電気信号の不連続変化がなく且つ波長掃引範囲における光出力がほぼ一定となるように前記注入電流を可変制御することを特徴とする請求項2に記載の光パルス発生器。
  4. 前記発光素子またはその周囲の温度を検出する温度センサ(12)と、
    少なくとも前記発光素子の温度を可変するためのペルチェ素子(13)と、
    前記温度センサの出力と前記第1の受光器の出力に基づいて前記ペルチェ素子への供給電流を制御することで、前記発光素子からの出射光の波長掃引範囲における平均出力が所望の値となるようにする温度制御手段(14)と、を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光パルス発生器。
  5. 前記発光素子は、2つの端面(1a、1b)のうち少なくとも一方の端面が低反射率面であるとともに、基台(21)上に固定され、
    前記波長掃引手段が、
    前記発光素子の前記低反射率面からの出射光を平行光に変換する前記基台上に固定されたコリメートレンズ(23)と、
    光を回折するための回折溝が平行に形成されている回折面(25a)を有し、前記コリメートレンズから出射された光が、前記回折溝と直交し且つ前記回折面に対して非直交となる所定の入射角で所定入射位置に入射される状態で前記基台上に固定された回折格子(25)と、
    前記回折格子の前記回折面と対向する反射板(32)を有し、前記回折格子の前記回折溝と平行な特定位置の軸を中心にして前記回折面と直交する平面内で回動可能に形成され、前記コリメートレンズから出射されて前記回折格子の前記回折面に入射した光に対する回折光のうち前記反射板の反射面(32a)に直交する光路に沿った光を反射して逆光路で前記回折格子に戻し、該戻された光を入射光路と同じ光路で前記コリメートレンズを介して前記発光素子へ戻す前記基台上に固定された回動ミラー(30)とを有し、
    前記回動ミラーの回動中心位置からの前記回折格子の前記所定入射位置までの距離r、前記回動中心位置から前記反射面を延長した平面までの距離L2、前記発光素子の実効共振器端面(1c)から前記回折格子の前記所定入射位置に至る光路長L1および前記回折格子の前記回折面への光入射角αとの間に、
    r=(L1−L2)/sin α
    の関係を成立させて、
    前記回動ミラーの前記反射面の角度変化に応じて前記発光素子から前記コリメートレンズおよび前記回折格子の前記回折面を経て前記回動ミラーの前記反射面に至る共振器長を変化させ、前記発光素子が出射する光の波長を所定の範囲内で連続的に変化させるリトマン方式外部共振器型であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光パルス発生器。
  6. 前記基台上に固定され、前記コリメートレンズから出射された光を前記回折格子の前記所定入射位置に向けて反射する固定ミラー(24)をさらに備え、
    前記発光素子、前記コリメートレンズ、前記固定ミラーおよび前記回折格子が前記回動ミラーの一面側に配置され、前記発光素子から前記固定ミラーを介して前記回折格子に至る光路が、前記回動ミラーと非交差であることを特徴とする請求項5に記載の光パルス発生器。
  7. 前記発光素子から前記コリメートレンズを介し、前記固定ミラーに至る光路が、前記回折格子の前記回折溝と平行となるように、前記発光素子、前記コリメートレンズおよび前記固定ミラーが配置されたことを特徴とする請求項6に記載の光パルス発生器。
  8. 前記回動ミラーは、
    前記基台に固定されたフレーム(31)と、
    前記フレームの内側に配置され一面側に前記反射面が形成された前記反射板と、
    前記反射板の外縁と前記フレームの内縁との間を連結する捩れ変形可能で前記回折格子の前記回折溝と平行な一直線上に並ぶ一対の連結部(33、34)とで一体的に形成され、
    前記反射板の端に力を周期的に付与する回動駆動手段(40)により、前記連結部を中心に前記反射板を往復回動させることを特徴とする請求項6および請求項7に記載の光パルス発生器。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の光パルス発生器(20、50)と、
    前記光パルス発生器から出力された前記光パルスを被測定物(70)へ入射したのち、該被測定物から出射される出射光を受光し、該受光された光の強度に応じた電気信号を出力する受光部(80)と、
    前記出力された各光パルスの波長と前記各光パルスに対する前記受光部からの前記電気信号を対応づけて保存するメモリ部(90)と、
    前記メモリ部に保存された前記波長と前記受光部からの前記電気信号を処理する演算部(91)と、を備えることを特徴とする光計測器。
  10. 前記演算部が、前記波長ごとに前記メモリ部に保存された複数の前記受光部からの前記電気信号を、波長ごとに平均化処理することを特徴とした請求項9に記載の光計測器。
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