JP2010209739A - 鞍乗り型車両のエンジン点火時期制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの暖機程度に応じて適正な点火時期をV型エンジンの前後のバンク毎に設定する。
【解決手段】前方バンク151および後方バンク152とからなるV型エンジン15の点火時期制御装置である。エンジン冷却水温を検出する水温センサ17で検出されたエンジン冷却水温が上昇中か否かによって暖機中か否かを判断するとともに、エンジン冷却水温が予定値に上昇したことをもって暖機完了と判断する暖機判断部30を備える。暖機中と判断された場合は、前方バンク151および後方バンク152の点火時期をエンジン冷却水温の上昇に応じて徐々に進角側に変化させる手段を有する。点火時期の進角値は、前方バンク側を後方バンク側より大きく設定している。
【選択図】図1

Description

本発明は、鞍乗り型車両のエンジン点火時期制御装置に関し、特に、V型エンジンの前後のバンク毎に点火時期を設定可能な、鞍乗り型車両のエンジン点火時期制御装置に関する。
特許文献1には、V型エンジンの、前後の気筒のうち一方に関して点火時期を遅らせることによって該気筒の燃焼圧力を低下させてエンジン振動を抑えるように構成したV型エンジンの燃焼制御装置が開示されている。また、特許文献2には、エンジン始動時の冷却水温に基づいて触媒暖機用の基準点火遅角量を演算し、エンジン始動後の経過時間に基づいてバンク別の点火遅角量を演算し、基本点火時期とバンク別の点火遅角量とを基にバンク別の気筒の点火時期を制御する手段を有するエンジンの点火時期制御装置が開示されている。
特開平6−193538号公報 特開平8−284786号公報
特許文献1、2に開示された装置によれば、V型エンジンの前後のバンク別に点火時期を異ならせることが知られているが、エンジンの始動から暖機完了までの間の不安定期に前後のバンクの点火時期が大きく離れてしまうと、一層不安定な状態となってしまうことがある。特に、自動二輪車の前後V型バンクエンジンでは、周囲を囲われていない前方バンクと、後方バンクとの違いなどに配慮することが望まれる。
本発明の目的は、前後V型エンジンのバンク毎に点火時期を異ならせることで、エンジン音に違いを持たせてリズム感を演出するとともに、暖機中や各バンクの特性に配慮して回転を安定させられる鞍乗り型車両のエンジン点火時期制御装置を提供することにある。
前記目的を達成するための本発明は、車体前方側に配置される前方バンクと車体後方側に配置される後方バンクとからなるV型エンジンを有し、前記前方バンクおよび前記後方バンクの点火時期を互いに異ならせることができる鞍乗り型車両のエンジン点火時期制御装置において、エンジン冷却水温を検出する水温センサと、前記水温センサで検出されたエンジン冷却水温が上昇中か否かによって暖機中か否かを判断するとともに、エンジン冷却水温が予定値に上昇したことをもって暖機完了と判断する暖機判断手段とを具備し、前記暖機判断手段によって暖機中と判断された場合は、前記前方バンクの点火時期をエンジン冷却水温の上昇に応じて徐々に進角側に変化させるように構成し、前記前方バンクおよび前記後方バンクの点火時期は、前記前方バンク側を前記後方バンク側より進角側に設定している点に第1の特徴がある。
また、本発明は、前記暖機判断手段で暖機完了と判断され、アイドル運転に移行した場合は、アイドル運転用に予め設定した点火時期で前記前方バンクおよび前記後方バンクの進角値が、前記前方バンク側を前記後方バンク側より大きくしてアイドル点火時期に固定される点に第2の特徴がある。
また、本発明は、前記後方バンク側の点火時期は一定の進角値に固定したままとされている点に第3の特徴がある。
また、本発明は、前記V型エンジンは前記前方バンクおよび前記後方バンク毎に1〜6つの気筒を備えている点に第4の特徴がある。
また、本発明は、前記前バンクの点火時期は、エンジン冷却水温の上昇に応じて段階的に進角側に変化させる点に第5の特徴がある。
また、本発明は、所定時間毎のエンジン冷却水温の変化量によって該エンジン冷却水温の上昇が検出された場合に、前記前バンクの点火時期を予定された進角値だけ移行させる点に第6の特徴がある。
また、本発明は、前記予定された進角値が、エンジン冷却水温の前記変化量に対応して予めマップに設定されている点に第7の特徴がある。
さらに、本発明は、前記前バンクの進角値が、前記後方バンクの点火時期に対する増加分で設定される点に第8の特徴がある。
第1〜8の特徴を有する本発明によれば、エンジン始動後から暖機中は、エンジン冷却水温に応じて徐々に前後のバンクの点火時期が離れていくので、暖機中のエンジンの回転が不安定になることはなくなる。また、周囲が露出していて、後方バンクよりも冷却されやすい前方バンクが進角されていくので、前後バンクの暖機具合も平準化され、一層安定的な暖機運転が達成される。したがって、暖機中および暖機後のアイドル中のエンジン回転数を違和感なく安定させることができる。また、バンク毎の点火時期を違えているので、シリンダ内圧がバンク毎に異なり、その結果、排気音にも違いが出て、独特のリズム感が得られる。
本発明の一実施形態に係る点火時期制御装置の要部機能を示すブロッ 本発明の一実施形態に係る点火時期制御装置を備えたV型エンジンを搭載した自動二輪車の左側面図である。 自動二輪車1のエンジン冷却水の循環経路を示す図である。 バンク毎の点火時期の推移を示すタイミングチャートである。 点火時期制御の処理例を示すフローチャートである。 点火時期マップの一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る点火時期制御装置を備えたV型エンジンを搭載した自動二輪車の左側面図である。
図2において、自動二輪車1は、いわゆるダブルクレードル形式の車体フレーム2を具備している。車体フレーム2は、図示しないヘッドパイプと、このヘッドパイプの後方に前端を溶接されたブラケット3と、ブラケット3に前端が溶接された左右一対のメインフレーム4と、ブラケット3の下方に上端が溶接された左右一対のダウンチューブ5と、このダウンチューブ5をメインフレーム4に連結するセンターフレーム6とから構成されている。
ヘッドパイプには、フロントフォーク7が回動自在に連結されている。フロントフォーク7の下端部には前輪8が回転自在に支持されており、さらに、前輪8の上方にはフロントフェンダ9が配置され、フロントフォーク7で支持されている。
ヘッドパイプの前部には、ヘッドライト10が取り付けられ、フロントフォーク7中間部には左右一対のフロントウィンカ11が取り付けられ、フロントフォーク7の上部には、ステアリングハンドル12が取り付けられている。ステアリングハンドル12には左右一対のバックミラー13が取り付けられる。
メインフレーム4の上には燃料タンク14が配置され、メインフレーム4とダウンチューブ5とで囲まれたスペースには、水冷式のV型2気筒のエンジン15が搭載されている。エンジン15は車体前方側に配置される前方バンク(前気筒)151と、車体後方側に配置される後方バンク(後気筒)152とからなる。エンジン15はダウンチューブ5に支持されている。エンジン15の前方には、ラジエータ16がダウンチューブ5の前面に貼り付いて設置されており、ラジエータ16とエンジン15との間で冷却水を循環させることにより、エンジン15を冷却することができる。ラジエータ16の冷却水入口付近には、エンジンの冷却水温を検出する水温センサ17(図3参照)が設けられる。
エンジン15の上方に設けられた燃料タンク14の後方にはフロントシート18が装着されている。フロントシート18の後方にはリヤシート19が装着されており、リヤシート19の下側にはリアフェンダ20が取り付けられている。リアフェンダ20にはストップランプ21、左右一対のリアウィンカ22、ライセンスライト23が取り付けられている。
また、車体フレーム2のセンターフレーム6の後方下部には、ピボットシャフト24が左右(水平方向)に挿通されている。ピボットシャフト24には、中空のスイングアーム(リアフォーク)25が揺動自在に支持されており、スイングアーム25の上方にはリアクッション26が、車体フレーム2とスイングアーム25の後端部とを連結する形で取り付けられている。そして、スイングアーム25の後端部には後輪26が、リアフェンダ42の下方で回転自在に支持されており、スイングアーム25内には、エンジン15の動力を後輪26に伝えるプロペラシャフトが回転自在に設けられる。
図3は、自動二輪車1のエンジン冷却水の循環経路を示す図である。図3において、ラジエータ16は、その外形が略直方体であり、最も大きい面積を有して互いに対向している2面の一方が、走行風を受けるように車体前方に指向されている。ラジエータ16には上部の入口161から冷却水が導入され、下部の出口162から冷却水が導出される。ラジエータ16から導出された冷却水は、水ポンプ37に導入され、水ポンプ37で加圧されて吐出され、後方バンク152の冷却ジャケット(図示せず)を経由して、前方バンク151の冷却ジャケット(図示せず)に供給される。そして、後方バンク152および前方バンク151を冷却した冷却水は、入口161からラジエータ16に戻される。
前方バンク151とラジエータ16の入口161とをつなぐ管路38には、水温センサ17およびサーモスタット39が設けられている。ラジエータ16の入口161と出口162とをつなぐバイパス管路40が設けられており、サーモスタット39は、水温センサ17で検知された冷却水温が所定温度よりも低い場合に、冷却水をバイパス管路40に案内して、冷却水の過冷却を回避する。
冷却水の循環路は図3のように構成されているので、後方バンク152を冷却した後の冷却水が前方バンク151に循環される。したがって、エンジン始動後、前方バンク151は、後方バンク152よりも早く暖機される。
図1は、点火時期制御装置の要部機能を示すブロック図であり、この機能はマイクロコンピュータによって実現される。図1において、前バンク点火時期設定部28には、前方バンク専用の点火時期が所定時間毎のエンジン水温変化量の関数として記憶されたマップ(図6参照)が格納されている。後バンク点火時期設定部29には、同様に、後方バンク専用の点火時期が、所定時間毎のエンジン水温変化量の関数として記憶されたマップが格納されている。
前バンク点火時期設定部28および後バンク点火時期設定部29に記憶されているマップはエンジン冷却水温差に応じて徐々に進角させた点火時期を設定してある。なお、前バンク点火時期設定部28は冷却水温差に応じて徐々に進角する点火時期を設定しておくのがよいが、後バンク点火時期設定部28には、冷却水温差にかかわらず固定値として点火時期を設定してあってもよい。また、前バンクの点火時期は、冷却水温が暖機運転完了を示す温度に上昇した後は、所定の進角値を有する点火時期に固定される。
いずれにしても、前方バンク151の方を後方バンク152の方より点火時期の進角量を大きくして前方バンク151の点火時期を後方バンクの点火時期より早くする。前方バンク151は後方バンク142と比べて走行風が当たり易いので、進角により燃焼圧力を高めて暖機をしやすくするためである。なお、図3に示したような冷却水の循環経路を設けているので、点火進角によって暖機されるのと相まって、前方バンクは良好に暖機することができる。
暖機判断部30は、水温センサ17から入力される検出水温が上昇中であるか否かによって暖機中か暖機が終了したかを判断する。なお、暖機中であることの判断の要素としてエンジン回転数を加えても良い。例えば、ファーストアイドル状態では暖機中エンジン回転数が所定のファーストアイドル回転数に設定されるので、この回転数と検出水温とを併せて暖機中か否かの判断をすることができる。
暖機中は、前バンク点火時期設定部28と後バンク点火時期設定部29から冷却水温に応じて読み出される点火時期に従って、前方バンク151、後方バンク152毎に点火を行う。暖機が完了したと判断されれば、アイドル期間に入り、アイドル期間用に予め設定した点火時期マップに切り換える。暖機後点火時期マップは、前方バンク用と後方バンク用とに別個に設けられる(前方バンク暖機後マップ32、後方バンク暖機後マップ33)。
エンジン15のクランク軸と同期に回転されるクランク角リラクタ(等間隔で配置された複数の突起と突起が不在の歯欠け部とからなる)に対向配置されたクランク角センサ31が設けられる。クランク角センサ31から出力されるクランク角信号によって点火時期判断部34で点火時期が判断される。点火時期判断部34は、クランク角信号が前方バンク点火時期設定部28と後方バンク点火時期設定部29とから入力される点火時期を示したときに、それぞれ、前方バンク151、後方バンク152の点火装置35に点火指示を入力する。
図4はバンク毎の点火時期の推移を示すタイミングチャートである。図4において、横軸は時間軸、縦軸は冷却水温TW、エンジン回転数NE、点火時期IG01(前方バンク)、およびIG02(後方バンク)を示す。
エンジン始動直後は、前方バンク151および後方バンク152のそれぞれの点火時期は同じである。エンジン始動直後はエンジン水温が低いので、点火時期を互いに異ならせると、エンジン回転数が不安定になるからである。そして、暖機が進んで、冷却水温TWが徐々に上昇していき、例えば、冷却水温TWが75°Cになったときに、点火時期IG01と点火時期IG02のうち、点火時期IG01を、冷却水温TWに応じて進角側にずらせている。このとき、エンジンはまだ暖機途中であるので、点火時期のずれの大きさは、一気に大きくせずに、冷却水温TWが上昇するにつれて、点火時期のずれの大きさを段階的に大きくしていく。
そして、暖機終了時点(冷却水温80°C)に至ったときは、暖機後マップ32、33に従って、点火時期を設定する。図4の例では、前方バンク暖機後マップ32から進角度13°が読み出され、後方バンク暖機マップ33から進角度5°が読み出され、このタイミングで、前方バンク151側、および後方バンク152側の、暖機終了後のそれぞれの点火時期が決定され、アイドル中はこの点火時期が維持される。
暖機完了後のアイドル回転中は、前方バンク151および後方バンク152の点火時期の差が最も大きくなっているので、エンジンシリンダ内圧(指圧)の差は大きくなり、結果的に排気圧力も大きく異なる。したがって、この排気圧力の相違によって前後のバンクに対応する排気管から排出される排気音が互いに異なるものとなり、アイドル中に一定のリズム感を有する排気音を発生させることができる。
なお、暖機中は点火時期の差を、徐々に広げていき、暖機完了後の、安定した運転状態で点火時期の差を最大にするようにしているので、エンジン回転数NEを安定した状態に維持できる。図4の例では1000rpmで安定している。
図5は、点火時期制御の処理例を示すフローチャートである。図5において、ステップS1では、始動アイドル制御を開始する。ステップS2では、水温センサ17の検知出力を読み取り、エンジン冷却水温TWとして記憶する。ステップS3では、冷却水温TWが、暖機終了を判断するための第1の設定温度TW1(図4の例では80°C)以上か否かを判断する。冷却水温TWが第1の設定温度TW1以上であれば、ステップS4に移行して通常制御を行う。
冷却水温TWが第1の設定温度TW1未満であれば、ステップS5に進んで、冷却水温TWが、点火時期進角判断のための第2の設定温度TW2(図4の例では75°C)未満か否かを判断する。冷却水温TWが第2の設定温度TW2未満であれば、ステップS6に進んで、前方バンク151および後方バンク152の点火時期θigとして共通の進角値(暖機開始進角値)を設定する。暖機開始進角値は、例えば、「8°」とする。
冷却水温TWが第2の設定温度TW2以上であれば、ステップS5は否定となって、ステップS7に進み、点火時期の暖機初期値を設定する。暖機初期値は図4の例では「5°」としている。
ステップS8では、水温センサ17の検知出力を読み取り、エンジン冷却水温TWnとして記憶する。ステップS9では、ステップS8で記憶したエンジン冷却水温TWとステップS2で記憶した冷却水温TWn(TWn-1)との差ΔTW(ΔTW=TWn−TWn-1)を算出し、冷却水温差(所定時間毎の冷却水温変化量)ΔTWが「0」でないか否かを判断する。冷却水温差ΔTWが「0」でなければ、ステップS10に進んで、前バンク点火時期設定部28と後バンク点火時期設定部29とを参照して、冷却水温差 ΔTWに基づいて前方バンク151および後方バンク152それぞれの点火時期(進角変化量)Δθigを検索する。なお、後バンク点火時期設定部29には冷却水温差ΔTWにかかわらず、固定値を設定しておいてもよいのは上述したとおりである。
ステップS11では、前方バンク151の点火時期がアイドル用の点火時期(アイドル点火時期)か否かを判断する。点火時期がアイドル点火時期に収束していれば、暖機完了であり、この処理を終える。点火時期がアイドル点火時期に収束していない場合は、ステップS11からステップS2に進む。
冷却水温差ΔTWが「0」であれば、つまり前回検出時から冷却水温が上昇していなければ、現状の点火時期が維持され(ステップS12)、ステップS11に進む。
図6は、前バンク点火時期設定部28に設定されたマップの例を示す図である。図6において、横軸は冷却水温差ΔTWであり、縦軸は点火時期の進角変化量Δθigである。図6において、特性Aは、冷却水温差ΔTWが大きいほど、進角変化量Δθigは直線的に大きく設定されている。また、特性Bは、冷却水温差ΔTWが、所定量変動する毎に階段状に進角変化量Δθigが変化している。いずれにしても、冷却水温が大きく変化した場合には点火時期の進角量を大きく変化させて追随するようにしている。
上述のように、本実施形態によれば、V型エンジンにおいて、暖機後の前方バンクの点火時期を後方バンクの点火時期より進角させて、前方バンクと後方バンクとのシリンダ内圧に差を設け、アイドル中の排気音に一定のリズムを持たせるようにした。特に、暖機中は冷却水温差に応じて前後バンクの点火時期の差を段階的に変えていったので、エンジン回転数に影響を与えることなく点火時期に差を設けることができる。
また、前方バンクは後方バンクより冷却されやすいので、点火時期を進めることによって、迅速な暖機を可能にすることができる。
なお、本実施形態では、本発明をV型2気筒のエンジンに適用した例を示したが、2気筒に限らず、各バンクに複数(2〜6)の気筒を含む、V4型乃至V12型等、多気筒エンジンにも適用できる。
1…自動二輪車、 15…エンジン、 17…水温センサ、 28…前バンク点火時期設定部、 29…後バンク点火時期設定部、 30…暖機判断部

Claims (8)

  1. 車体前方側に配置される前方バンクと車体後方側に配置される後方バンクとからなるV型エンジンを有し、前記前方バンクおよび前記後方バンクの点火時期を互いに異ならせることができる鞍乗り型車両のエンジン点火時期制御装置において、
    エンジン冷却水温を検出する水温センサと、
    前記水温センサで検出されたエンジン冷却水温が上昇中か否かによって暖機中か否かを判断するとともに、エンジン冷却水温が予定値に上昇したことをもって暖機完了と判断する暖機判断手段とを具備し、
    前記暖機判断手段によって暖機中と判断された場合は、前記前方バンクの点火時期をエンジン冷却水温の上昇に応じて徐々に進角側に変化させるように構成し、
    前記前方バンクおよび前記後方バンクの点火時期は、前記前方バンク側を前記後方バンク側より進角側に設定していることを特徴とする鞍乗り型車両のエンジン点火時期制御装置。
  2. 前記暖機判断手段で暖機完了と判断され、アイドル運転に移行した場合は、アイドル運転用に予め設定した点火時期で前記前方バンクおよび前記後方バンクの進角値が、前記前方バンク側を前記後方バンク側より大きくしてアイドル点火時期に固定されることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両のエンジン点火時期制御装置。
  3. 前記後方バンク側の点火時期は一定の進角値に固定したままとされていることを特徴とする請求項1または2記載の鞍乗り型車両のエンジン点火時期制御装置。
  4. 前記V型エンジンは前記前方バンクおよび前記後方バンク毎に1〜6つの気筒を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鞍乗り型車両のエンジン点火時期制御装置。
  5. 前記前バンクの点火時期は、エンジン冷却水温の上昇に応じて段階的に進角側に変化させることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両のエンジン点火時期制御装置。
  6. 所定時間毎のエンジン冷却水温の変化量によって該エンジン冷却水温の上昇が検出された場合に、前記前バンクの点火時期を予定された進角値だけ移行させることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両のエンジン点火時期制御装置。
  7. 前記予定された進角値が、エンジン冷却水温の前記変化量に対応して予めマップに設定されていることを特徴とする請求項6記載の鞍乗り型車両のエンジン点火時期制御装置。
  8. 前記前バンクの進角値が、前記後方バンクの点火時期に対する増加分で設定されることを特徴とする請求項7記載の鞍乗り型車両のエンジン点火時期制御装置。
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