JP2001289046A - 水冷式エンジンにおける冷却水の温度安定化装置 - Google Patents

水冷式エンジンにおける冷却水の温度安定化装置

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JP2001289046A
JP2001289046A JP2000101144A JP2000101144A JP2001289046A JP 2001289046 A JP2001289046 A JP 2001289046A JP 2000101144 A JP2000101144 A JP 2000101144A JP 2000101144 A JP2000101144 A JP 2000101144A JP 2001289046 A JP2001289046 A JP 2001289046A
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cooling water
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Yoshiyuki Sekiya
義之 関谷
Kazuhiko Mori
和彦 森
Masayuki Toriyama
正雪 鳥山
Takeshi Yanagisawa
毅 柳沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ラジエータとの間で冷却水を循環させるウォー
タージャケットがエンジン本体に設けられる水冷式エン
ジンにおいて、ラジエータおよびウォータージャケット
間での冷却水循環回路での冷却水量減少を防止し、冷却
水の温度を安定化する。 【解決手段】ウォータージャケット62内の水温を代表
する温度を検出する温度検出器74の検出温度が、ウォ
ータージャケット内での冷却水の沸騰温度に対応した値
に設定される設定温度に達するのに応じて、制御ユニッ
ト75が、エンジンEの出力を低下させるようにエンジ
ン制御手段76を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジエータとの間
で冷却水を循環させるウォータージャケットがエンジン
本体に設けられる水冷式エンジンにおいて、冷却水の温
度を安定化させるための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる水冷式エンジンにおいて
は、たとえば特開平3−64621号公報で開示される
ように、ラジエータでの冷却水の温度を検出し、その検
出結果に応じて電動ファンを回転させることにより、冷
却水の温度が上昇することを防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記電動フ
ァン等の不調によりラジエータおよびウォータージャケ
ット間での冷却水循環回路での冷却水の温度が上昇し、
ラジエータキャップからの蒸発量が増大すると、ラジエ
ータおよびウォータージャケット間での冷却水循環回路
での冷却水量が減少するので、上記従来のように、ラジ
エータでの冷却水温に応じて電動ファンの回転制御を行
なうようにしているだけでは、冷却水の減少を正確に検
知することは困難となる。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、ラジエータおよびウォータージャケット間で
の冷却水循環回路での冷却水量減少を防止して、冷却水
の温度を安定化するようにした水冷式エンジンにおける
冷却水の温度安定化装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、ラジエータとの間で冷却水
を循環させるウォータージャケットがエンジン本体に設
けられる水冷式エンジンにおいて、エンジンの出力を変
化させ得るエンジン制御手段と、前記ウォータージャケ
ット内の水温を代表する温度を検出する温度検出器と、
該温度検出器の検出温度が設定温度に達するのに応じて
前記エンジンの出力を低下させるように前記エンジン制
御手段を制御する制御ユニットとを備え、前記設定温度
が、前記ウォータージャケット内での冷却水の沸騰温度
に対応した値に設定されることを特徴とする。
【0006】このような構成によれば、ウォータージャ
ケット内での冷却水の沸騰温度に対応した温度に、ウォ
ータージャケット内の水温を代表する温度を検出する温
度検出器の検出値が達したときに、制御ユニットがエン
ジンの出力を低下させるようにエンジン制御手段を制御
するので、ウォータージャケット内での冷却水の沸騰が
持続することを防止して、ラジエータからの冷却水の蒸
発を抑え、ラジエータおよびウォータージャケット間で
の冷却水循環回路での冷却水量減少を防止してエンジン
の冷却水の温度を安定化することができる。
【0007】また請求項2記載の発明は、上記請求項1
記載の発明の構成に加えて、前記温度検出器は、前記ウ
ォータージャケット内の水温を直接検出するようにして
エンジン本体に取付けられることを特徴とし、かかる構
成によれば、ラジエータおよびウォータージャケット間
での冷却水循環回路での冷却水の沸騰を速やかに検出す
ることができる。
【0008】請求項3記載の発明は、上記請求項1記載
の発明の構成に加えて、車両に搭載される前記エンジン
と、駆動輪との間に、エンジン回転数の上昇に伴って動
力を伝達する遠心クラッチが設けられ、点火を制御する
前記エンジン制御手段は、エンジンの出力を低下するよ
うに前記制御ユニットで制御されるときに前記遠心クラ
ッチの接続回転以上である設定回転数までエンジン回転
数を低下させることを特徴とし、かかる構成によれば、
エンジン出力の低下を緩やかとしつつ、運転者に制御状
態を正確に検知させることができる。
【0009】請求項4記載の発明は、上記請求項2記載
の発明の構成に加えて、前記温度検出器は、前記ウォー
タージャケット内の底部の水温を直接検出するようにし
てエンジン本体に取付けられることを特徴とし、かかる
構成によれば、冷却水の減少が生じていても冷却水の沸
騰を確実に検出することができる。
【0010】さらに請求項5記載の発明は、上記請求項
1記載の発明の構成に加えて、前記ラジエータには、該
ラジエータの放熱容量を前記エンジンの発熱量よりも常
時大とすべく、クランクシャフトに連動、連結される冷
却ファンが付設されることを特徴とし、かかる構成によ
れば、通常の状態では冷却水の沸騰が生じることはない
ので、冷却水循環回路での冷却水の減少に伴なう沸騰を
正確に検知することができ、ウォータージャケット内で
の冷却水の沸騰が持続することを防止して冷却水循環回
路での冷却水量減少を防止し、エンジンの冷却水の温度
を安定化することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明す
る。
【0012】図1〜図7は本発明の一実施例を示すもの
であり、図1はスクータ型自動二輪車の全体側面図、図
2は図1の2−2線拡大断面図、図3は図2の要部拡大
図、図4は図2の4−4線矢視図、図5はパワーユニッ
トを図1の5−5線矢視方向から見た図、図6はエンジ
ンの制御系統図、図7は検出温度およびメインスイッチ
のオン・オフに応じた制御期間を示す図である。
【0013】先ず図1において、操向ハンドル11によ
り操舵される前輪Wfと、スイング式のパワーユニット
Pにより駆動される後輪Wrとを備えたスクータ型の自
動二輪車Vの車体フレームFは、フロントフレーム1
2、センターフレーム13およびリヤフレーム14に3
分割される。フロントフレーム12は、ヘッドパイプ1
2a、ダウンチューブ12bおよびステップフロア支持
部12cを一体に備えたアルミ合金の鋳造品から構成さ
れる。パワーユニットPがピボット15を介して上下揺
動自在に支持されるセンターフレーム13はアルミ合金
の鋳造品から構成され、前記フロントフレーム12の後
端に結合される。パワーユニットPの後上方に延びるリ
ヤフレーム14は環状のパイプ材から構成され、その上
面に燃料タンク16が支持される。センターフレーム1
3の上面にはヘルメットケース17が支持されており、
シート18を一体に有するカバー19によってヘルメッ
トケース17および燃料タンク16が開閉自在に覆われ
る。
【0014】パワーユニットPは、シリンダを車体前方
に向けて配置した水冷式の単気筒4サイクルエンジンE
と、エンジンEの左側面から車体後方に延びるベルト式
無段変速機Tとを一体に結合して成り、ベルト式無段変
速機Tの後部上面がリヤクッション20を介してセンタ
ーフレーム13の後端に結合される。ベルト式無段変速
機Tの上面にはエアクリーナ21が支持され、ベルト式
無段変速機Tの右側面にはマフラー22が支持され、エ
ンジンEの下面には起立・倒伏可能なメインスタンド2
3が支持される。
【0015】図2〜図4において、エンジンEのエンジ
ン本体24は、クランクシャフト25に沿って鉛直方向
に延びる割り面26により分割された第1および第2エ
ンジンブロック27,28を備えており、第1エンジン
ブロック27はシリンダブロック27aおよびクランク
ケース半部27bを構成し、第2エンジンブロック28
はクランクケースの他の半部を構成する。第1エンジン
ブロック27の前端には、第1および第2エンジンブロ
ック27,28とともにエンジン本体24を構成するシ
リンダヘッド29が結合され、シリンダヘッド29の前
端にはヘッドカバー30が結合される。第1および第2
エンジンブロック27,28の右側面には発電機カバー
31が結合される。
【0016】ベルト式無段変速機Tは、相互に結合され
る右側ケーシング32および左側ケーシング33を備え
ており、右側ケーシング32の前部右側面が、第1およ
び第2エンジンブロック27,28の左側面に結合され
る。また右側ケーシング33の後部右側面には減速機ケ
ーシング34が結合される。
【0017】第1エンジンブロック27が備えるシリン
ダ35の内部に摺動自在に嵌合するピストン36は、コ
ネクティングロッド37を介してクランクシャフト25
に連接される。シリンダヘッド29にはカムシャフト3
8が回転自在に支持されており、シリンダヘッド29に
設けられた吸気バルブおよび排気バルブ(図示せず)が
前記カムシャフト38によって開閉駆動される。第1エ
ンジンブロック27に設けられたチェーン通路39内に
はタイミングチェーン40が収納され、該タイミングチ
ェーン40が、クランクシャフト25に設けられた駆動
スプロケット41とカムシャフト38に設けられた従動
スプロケット42とに巻き掛けられる。これによりカム
シャフト38は、クランクシャフト25の2回転につき
1回転する。
【0018】右側ケーシング32および左側ケーシング
33の内部に突出するクランクシャフト25の左端には
駆動プーリ43が設けられる。該駆動プーリ43は、ク
ランクシャフト25に固定された固定側プーリ半体44
と、固定側プーリ半体44に対して接近・離間可能な可
動側プーリ半体45とを備えており、可動側プーリ半体
45はクランクシャフト25の回転数の増加に応じて半
径方向外側に移動する遠心ウエイト46によって、固定
側プーリ半体44に接近する方向に付勢される。
【0019】右側ケーシング32の後部および減速機ケ
ーシング34間に支持された出力軸47に設けられた従
動プーリ48は、出力軸47に相対回転可能に支持され
た固定側プーリ半体49と、固定側プーリ半体49に対
して接近・離間可能な可動側プーリ半体50とを備えて
おり、可動側プーリ半体50はスプリング51で固定側
プーリ半体49に向けて付勢される。また固定側プーリ
半体49と出力軸47との間に、エンジン回転数が設定
回転数を超えるのに伴って動力伝達状態となる遠心クラ
ッチ52が設けられる。そして駆動プーリ43および従
動プーリ48間に無端状のVベルト53が巻き掛けられ
る。
【0020】右側ケーシング32および減速機ケーシン
グ34間には前記出力軸47と平行な中間軸54および
車軸55が支持されており、出力軸47、中間軸54お
よび車軸55間に減速ギヤ列56が設けられる。そして
減速機ケーシング34を貫通して右側に突出する車軸5
5の右端に駆動輪である後輪Wrが設けられる。
【0021】而して、クランクシャフト25の回転動力
は駆動プーリ43に伝達され、該駆動プーリ43からV
ベルト53、従動プーリ48、遠心クラッチ52および
減速ギヤ列56を介して後輪Wrに伝達される。
【0022】クランクシャフト25の右側に設けられた
交流発電機57は発電機カバー31により覆われてお
り、その発電機カバー31の右側にラジエータ58が設
けられる。このラジエータ58に冷却風を供給すべく、
クランクシャフト25の右端に固定された冷却ファン5
9が交流発電機57およびラジエータ58間に配置され
る。これによりラジエータ58の放熱容量は、エンジン
Eの発熱量よりも常時大となる。
【0023】冷却ファン59およびラジエータ58は、
発電機カバー31に締結される合成樹脂製のカバー60
で覆われ、該カバー60の外側面には外部から空気を導
入するためのルーバー61が設けられる。
【0024】第1エンジンブロック27のシリンダブロ
ック27aと、シリンダヘッド34とにはウォータージ
ャケット62が設けられており、このウォータージャケ
ット62内の冷却水を吸引する冷却水ポンプ63がカム
シャフト38の右端に連結される。この冷却水ポンプ6
3から吐出される冷却水を前記ラジエータ58に導くか
否かを冷却水の温度に応じて切換えるサーモスタット6
4を収納したサーモスタットケース65が、シリンダヘ
ッド34の右側面に結合されており、シリンダヘッド3
4およびサーモスタットケース65によって囲まれた空
間に前記冷却水ポンプ63が収納される。
【0025】図5を併せて参照して、ラジエータ58の
前下部とサーモスタットケース65とが冷却水管路66
で接続され、サーモスタットケース65と第1エンジン
ブロック27内のウォータージャケット62とが冷却水
管路67で接続される。
【0026】また後輪Wrを上方から覆うリヤフェンダ
ー68は、ラジエータ58とともに揺動するようにして
パワーユニットPに取付けられ、ラジエータ58の後上
部に設けられた給水口58aにゴムホース等の可撓性を
有する給水管路69を介して接続されるフィラーネック
70が、リヤフェンダー68に着脱可能に締結される。
このフィラーネック70の上端開口部はキャップ71で
開閉可能に閉じられる。
【0027】フィラーネック70には、冷却水を溢流さ
せるオーバーフロー管70aが設けられ、このオーバー
フロー管70aは、図示しないリザーバタンクに接続さ
れる。またフィラーネック70と、シリンダヘッド29
内のウォータージャケット62とがゴムホース等の可撓
性を有する冷却水管路72で接続される。
【0028】エンジンEの暖機運転が完了した状態で
は、カムシャフト38により駆動される冷却水ポンプ6
3から排出された冷却水は、サーモスタットケース65
および冷却水管路67を経て第1エンジンブロック27
およびシリンダヘッド29内のウオータジャケット61
に供給され、そこを通過する間にエンジンEを冷却した
後に冷却水管路71、フィラーネック70および給水管
路69を経てラジエータ58に供給される。そしてラジ
エータ58を通過する間に温度低下した冷却水は、冷却
水管路66およびサーモスタット64を経て前記冷却水
ポンプ63に戻される。一方、エンジンEが暖機運転中
であって冷却水温度が低いときにはサーモスタット64
が作動し、冷却水はラジエータ58を通過することなく
エンジンEの内部を循環して速やかに温度上昇する。
【0029】図6において、エンジンEの作動は制御ユ
ニット75で制御されるものであり、この制御ユニット
75には、バッテリ77からの電力がメインスイッチ7
8の導通に応じて供給される。また交流発電機57で生
じた交流電力をレギュレータ79で整流することによる
得られる直流電力でバッテリ77を充電することも可能
である。
【0030】またメインスイッチ78には、前輪側のブ
レーキ操作に応じて導通するストップスイッチ80と、
後輪側のブレーキ操作に応じて導通するストップスイッ
チ81とから成る並列回路が接続されており、メインス
イッチ78の導通状態で前記両ストップスイッチ80,
81の少なくとも一方が導通することにより、ストップ
ランプ82が点灯する。
【0031】前記両ストップスイッチ80,81から成
る並列回路はスタータスイッチ83を介して制御ユニッ
ト75に接続されており、両ストップスイッチ80,8
1の少なくとも一方が導通している状態、すなわち前輪
側および後輪側の少なくとも一方でブレーキ操作を行な
っている状態でスタータスイッチ83をオン操作するこ
とにより、エンジンEの始動を指示する信号が制御ユニ
ット75に入力される。制御ユニット75は、その信号
入力に応じてリレー84,85,86を制御してスター
タモータ87を起動せしめ、それによりエンジンEが始
動する。
【0032】また制御ユニット75には、エンジンEの
回転数を検出するためのパルスジェネレータ88からの
信号、燃料タンク16内の燃料残量を検出する燃料検出
器89の検出信号、ならびにスロットル閉じ操作に応じ
てエンジンEを一旦停止するためのスロットル開度を検
出するスロットルセンサ90の検出信号が制御ユニット
75に入力される。
【0033】エンジンEの吸気系に設けられた気化器
(図示せず)には、PTCヒータで加熱されるワックス
の膨張・収縮に応じて始動時の燃料供給量を制御するバ
イパス式始動装置91が付設されており、このバイパス
式始動装置91の前記PTCヒータも制御ユニット75
で制御される。
【0034】さらにウォータージャケット62内の水温
を代表する温度を検出する温度検出器74の検出値が制
御ユニット75に入力されており、制御ユニット75
は、該温度検出器74の検出値に応じて、エンジンEの
出力を変化させ得るエンジン制御手段としての点火装置
76を制御する。
【0035】すなわち制御ユニット75は、図7で示す
ように、ウォータージャケット62内での冷却水の沸騰
温度に対応した値として設定される設定温度TS(たと
えば130℃)に前記温度検出器74の検出温度が達す
るのに応じて、たとえば自動二輪車の走行速度を30k
m/hとする程度に点火タイミングを間引くことでエン
ジンEの出力を低下させるように点火装置76を制御
し、そのような制御状態は、メインスイッチ78の遮断
による点火オフに応じて停止する。
【0036】また制御ユニット75は、前記点火タイミ
ングを間引く制御状態で図6で示す表示ランプ92を点
滅するように制御し、この表示ランプ92の点滅によ
り、冷却水循環回路内で異常が生じていることがライダ
ーに報知される。
【0037】前記温度検出器74は、図3で示すよう
に、ウォータージャケット62内の水温を直接検出する
ようにして、エンジン本体24におけるシリンダブロッ
ク27aに取付けられるものであり、しかも温度検出器
74は、ウォータージャケット62内の底部の水温を直
接検出するようにして前記シリンダブロック27aに取
付けられる。
【0038】次にこの実施例の作用について説明する
と、ウォータージャケット62内での冷却水の沸騰温度
に対応した設定温度TSに、ウォータージャケット62
内の水温を代表する温度を検出する温度検出器74の検
出値が達したときに、制御ユニット75がエンジンEの
出力を低下させるように、点火装置76を制御して点火
を間引くので、ウォータージャケット62内での冷却水
の沸騰が持続することを防止して、ラジエータ58から
の冷却水の蒸発を抑え、ラジエータ58およびウォータ
ージャケット62間での冷却水循環回路での冷却水量減
少を防止してエンジンEの冷却水の温度を安定化するこ
とができる。
【0039】また温度検出器74がウォータージャケッ
ト62内の水温を直接検出するようにしてエンジン本体
24のシリンダブロック27aに取付けられるので、ラ
ジエータ58およびウォータージャケット62間での冷
却水循環回路での冷却水の沸騰を速やかに検出すること
ができ、しかも温度検出器74がウォータージャケット
62内の底部の水温を直接検出するものであるので、冷
却水循環回路冷却水の減少が生じていても冷却水の沸騰
を確実に検出することができる。
【0040】さらにラジエータ58には、クランクシャ
フト25に連動、連結される冷却ファン59が付設され
ており、該ラジエータ58の放熱容量がエンジンEの発
熱量よりも常時大とされている。このため、通常の状態
では冷却水の沸騰が生じることはなく、前記冷却水循環
回路での冷却水の減少に伴なう沸騰を正確に検知するこ
とができ、ウォータージャケット62内での冷却水の沸
騰が持続することを防止して冷却水循環回路での冷却水
量減少を防止し、エンジンEの冷却水の温度を安定化す
ることができる。
【0041】本発明の他の実施例として、点火タイミン
グを間引くことでエンジンEの出力を低下させるように
制御するのに代えて、遠心クラッチ52の接続回転以上
である設定回転数までエンジン回転数を低下させるよう
に、段階的に全失火するように前記点火装置76を制御
するようにしてもよく、そうすれば、エンジン出力の低
下を緩やかとしつつ、運転者に制御状態を正確に検知さ
せることができる。
【0042】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行うことが可能である。
【0043】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、ウォータージャケット内での冷却水の沸騰が持続す
ることを防止して、ラジエータからの冷却水の蒸発を抑
え、ラジエータおよびウォータージャケット間での冷却
水循環回路での冷却水量減少を防止してエンジンの冷却
水の温度を安定化することができる。
【0044】また請求項2記載の発明によれば、ラジエ
ータおよびウォータージャケット間での冷却水循環回路
での冷却水の沸騰を速やかに検出することができる。
【0045】請求項3記載の発明によれば、エンジン出
力の低下を緩やかとしつつ、運転者に制御状態を正確に
検知させることができる。
【0046】請求項4記載の発明によれば、冷却水の減
少が生じていても冷却水の沸騰を確実に検出することが
できる。
【0047】さらに請求項5記載の発明によれば、冷却
水循環回路での冷却水の減少に伴なう沸騰を正確に検知
することができ、ウォータージャケット内での冷却水の
沸騰が持続することを防止して冷却水循環回路での冷却
水量減少を防止し、エンジンの冷却水の温度を安定化す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スクータ型自動二輪車の全体側面図である。
【図2】図1の2−2線拡大断面図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】図2の4−4線矢視図である。
【図5】パワーユニットを図1の5−5線矢視方向から
見た図である。
【図6】エンジンの制御系統図である。
【図7】検出温度およびメインスイッチのオン・オフに
応じた制御期間を示す図である。
【符号の説明】
24・・・エンジン本体 25・・・クランクシャフト 52・・・遠心クラッチ 58・・・ラジエータ 59・・・冷却ファン 62・・・ウォータージャケット 74・・・温度検出器 75・・・制御ユニット 76・・・エンジン制御手段としての点火装置 E・・・エンジン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02P 9/00 304 F02P 5/15 L (72)発明者 森 和彦 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 鳥山 正雪 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 柳沢 毅 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3G019 BB20 CA11 GA05 GA09 GA11 3G022 BA01 EA08 FA02 GA05 GA08 GA09 3G084 BA16 DA27 DA28 EA04 EA11 FA10 FA20 FA33 3G092 BA10 CA07 CA09 CB04 EA08 EB05 FB06 FB07 HA06Z HE01Z HE09X HE09Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジエータ(58)との間で冷却水を循
    環させるウォータージャケット(62)がエンジン本体
    (24)に設けられる水冷式エンジンにおいて、エンジ
    ン(E)の出力を変化させ得るエンジン制御手段(7
    6)と、前記ウォータージャケット(62)内の水温を
    代表する温度を検出する温度検出器(74)と、該温度
    検出器(74)の検出温度が設定温度に達するのに応じ
    て前記エンジン(E)の出力を低下させるように前記エ
    ンジン制御手段(76)を制御する制御ユニット(7
    5)とを備え、前記設定温度が、前記ウォータージャケ
    ット(62)内での冷却水の沸騰温度に対応した値に設
    定されることを特徴とする水冷式エンジンにおける冷却
    水の温度安定化装置。
  2. 【請求項2】 前記温度検出器(74)は、前記ウォー
    タージャケット(62)内の水温を直接検出するように
    してエンジン本体(24)に取付けられることを特徴と
    する請求項1記載の水冷式エンジンにおける冷却水の温
    度安定化装置。
  3. 【請求項3】 車両に搭載される前記エンジン(E)
    と、駆動輪(Wr)との間に、エンジン回転数の上昇に
    伴って動力を伝達する遠心クラッチ(52)が設けら
    れ、点火を制御する前記エンジン制御手段(76)は、
    エンジン(E)の出力を低下するように前記制御ユニッ
    ト(75)で制御されるときに前記遠心クラッチ(5
    2)の接続回転以上である設定回転数までエンジン回転
    数を低下させることを特徴とする請求項1記載の水冷式
    エンジンにおける冷却水の温度安定化装置。
  4. 【請求項4】 前記温度検出器(74)は、前記ウォー
    タージャケット(62)内の底部の水温を直接検出する
    ようにしてエンジン本体(24)に取付けられることを
    特徴とする請求項2記載の水冷式エンジンにおける冷却
    水の温度安定化装置。
  5. 【請求項5】 前記ラジエータ(58)には、該ラジエ
    ータ(58)の放熱容量を前記エンジン(E)の発熱量
    よりも常時大とすべく、クランクシャフト(25)に連
    動、連結される冷却ファン(59)が付設されることを
    特徴とする請求項1記載の水冷式エンジンにおける冷却
    水の温度安定化装置。
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