JP2010207815A - 洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の洗浄方法でも除去できない灰化物等の汚染物を除去できる高清浄度の洗浄方法の提供。
【解決手段】固形炭酸粒子を被洗浄材に噴射することにより、前記被洗浄材上の付着物を除去した後に、炉内において前記被洗浄材を加熱冷却する加熱冷却工程を含む被洗浄材の洗浄方法であって、前記加熱冷却された被洗浄材を、比抵抗15MΩ以上の純水に浸漬する浸漬工程と、前記浸漬工程において、前記被洗浄材に超音波振動を与える超音波振動工程を含む洗浄方法であり、前記洗浄後に、50℃以上の窒素雰囲気下で前記被洗浄材を乾燥させる第1乾燥工程を含む洗浄方法。
【選択図】なし

Description

本発明は洗浄方法に関し、特に、半導体製造装置を構成する部材である、石英部材、樹脂部材、金属部材、カーボン部材、セラミックス部材、シリコン部材等の洗浄方法に関する。
CVD装置、イオン注入装置、エッチング装置、アッシング装置、スパッタリング装置などの半導体装置では様々なセラミックス部材、石英部材が使用されている。このような半導体製造装置に用いられるセラミックス部材、石英部材の洗浄、および洗浄による再生は、半導体装置の製造コストを低減させる。
半導体製造装置では、たとえばセラミックスクランプリング、セラミックスドーム、フォーカスリング、キャプチャーリング、ガスノズルなどのセラミックス部材、および、テフロン(登録商標)リング等の樹脂部材、アルミプレート等の金属部材、カーボン電極等のカーボン部材、石英リング等の石英部材、Si電極等のシリコン部材等が使用されている。これらの部材には、半導体製造過程でAl、F、Cl、Si、C、Oなどを成分とする汚染物が付着し、この汚染物が洗浄によって除去される対象物となる。
これらの汚染物を除去するのに、従来は酸や有機溶剤による湿式洗浄や、乾式洗浄が行われていた。たとえば特開平11−8216号公報には酸による湿式洗浄が、特開平11−90365号公報には、有機溶媒による湿式洗浄が開示され、また特開平9−328376号公報には乾式洗浄が開示されている。
しかし、これらの湿式洗浄や乾式洗浄では、環境に大きな負荷をかけ、さらには、洗浄してもセラミックス部材、石英部材上に付着した微粒子を十分に除去することができなかった。
そこで、特開2003−126794号公報に記載されている、固形炭酸粒子をセラミックス部材の表面に噴射して被洗浄材の表面の付着物を剥離除去した後に、炉内においてセラミックス部材を加熱冷却して洗浄する洗浄方法がなされるようになった。
特開平11−8216号公報 特開平11−90365号公報 特開平9−328376号公報 特開2003−126794号公報
しかしながら、固形炭酸粒子をセラミックス部材、石英部材の表面に噴射した後に、炉内において被洗浄材を加熱冷却して洗浄する洗浄方法では、前記加熱冷却後におけるセラミックス部材、石英部材表面上の灰化物等の汚染物が完全に除去されていないことが多かった。
また、近年、半導体デバイスはさらに微細化が進み、上述の洗浄方法でも除去できない被洗浄部材表面の微小な灰化物等の残渣が、ウェハープロセスの歩留まりに大きく影響している。
そこで、現在、従来の洗浄方法でも除去できない灰化物等の汚染物を除去できる高清浄度の洗浄方法が求められている。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の態様は、固形炭酸粒子を被洗浄材に噴射して前記被洗浄材上の付着物を除去した後に、炉内において前記被洗浄材を加熱冷却する加熱冷却工程を含む洗浄方法であって、前記加熱冷却工程後に、さらに前記被洗浄材の表面上の付着物を除去する付着物除去工程を含む洗浄方法である。
本発明の第2の態様は、固形炭酸粒子を被洗浄材に噴射して、前記被洗浄材上の付着物を除去した後に、炉内において前記被洗浄材を加熱冷却する加熱冷却工程を含む洗浄方法であって、前記加熱冷却された被洗浄材を、比抵抗15MΩ以上の水に浸漬する浸漬工程を含む洗浄方法である。
前記浸漬工程において、被洗浄材を浸漬する水槽中に比抵抗15MΩ以上の水を供給し、前記水槽の上部から水槽中の水をオーバーフローさせるオーバーフロー工程を含むことができる。
また、前記浸漬工程において、前記被洗浄材に超音波振動を与える超音波振動工程を含むことができる。
さらに、前記浸漬工程において、空気または窒素を用いたバブリングを行うバブリング工程を含むことができる。
当該浸漬工程で用いられる、抵抗15MΩ以上の水は純水であることが好ましい。
本発明の第3の態様は、固形炭酸粒子を被洗浄材に噴射して前記被洗浄材上の付着物を除去した後に、炉内において前記被洗浄材を加熱冷却する加熱冷却工程を含む洗浄方法であって、前記加熱冷却された被洗浄材に、比抵抗15MΩ以上の水を6〜8Kgf/cmの圧力で噴射する水噴射工程を含む洗浄方法である。
当該水噴射工程で用いられる、抵抗15MΩ以上の水は純水であることが好ましい。
本発明の第4の態様は、固形炭酸粒子を被洗浄材に噴射して前記被洗浄材上の付着物を除去した後に、炉内において前記被洗浄材を加熱冷却する加熱冷却工程を含む洗浄方法であって、前記加熱冷却された被洗浄材に、固形炭酸粒子を再度噴射する固形炭酸粒子再噴射工程を含む洗浄方法である。
本発明の第5の態様は、固形炭酸粒子を被洗浄材に噴射して、前記被洗浄材上の付着物を除去した後に、炉内において前記被洗浄材を加熱冷却する加熱冷却工程を含む洗浄方法であって、酸素、窒素、水またはアルゴン雰囲気下で、前記加熱冷却された被洗浄材にプラズマを照射するプラズマ照射工程を含む洗浄方法である。
本発明において、上記洗浄方法による洗浄後に、50℃以上の窒素雰囲気下で前記被洗浄材を乾燥させる第1乾燥工程を含むことができる。前記第1乾燥工程後に、前記被洗浄材を真空乾燥させる第2乾燥工程を含むことができる。
また、本発明において、上記洗浄方法による洗浄中に被洗浄材と固形炭酸粒子との摩擦で発生する静電気を、除電装置を設置して除電環境を維持することにより、静電気による付着物の再付着防止をする洗浄方法であって、静電気による付着物の被洗浄材に対する再付着を防止する除電環境洗浄工程を含む洗浄方法。
本発明において、前記加熱冷却工程前に、前記被洗浄材をビーズブラスト処理するビーズブラスト工程を含むことができる。
また、本発明において、被洗浄材としては石英リング等の石英部材、テフロン(登録商標)リング等のテフロン(登録商標)を含む樹脂部材、アルミプレート等の金属部材、カーボン電極等のカーボン部材、およびセラミックスクランプリング等のセラミックス部材、Si電極等のシリコン部材等がある。
洗浄に使用された固形炭酸粒子は、洗浄後昇華してしまうので、洗浄後の処理は不要であり、また研磨力はほとんどないので、被洗浄材を傷めることもないのである。
また、本発明により、従来の洗浄方法で充分に除去できない灰化物等のパーティクルを除去できるようになる。このような高清浄度の洗浄方法によって、さらに微細化が進んだ半導体デバイスを製造することが可能になり、また当該半導体デバイスの製造における歩留まりを向上させることができる。また、酸系薬液洗浄に比べ被洗浄材へのダメージが少ないため、被洗浄材の長寿命化を図ることができる。
さらに、本発明の洗浄方法によれば、半導体製造装置の処理チャンバ内への汚染影響を抑え、従来の湿式洗浄方法や乾式洗浄方法に比べて、環境への負荷を格段に減少させることができる。
本発明は、固形炭酸粒子を被洗浄材に噴射することにより、前記被洗浄材上の付着物を除去した後に、炉内において前記被洗浄材を加熱冷却する加熱冷却工程を含む洗浄方法であって、前記加熱冷却工程後に、前記被洗浄材の表面上の灰化物を除去する灰化物除去工程を含む洗浄方法である。本発明において、例えばセラミックス部材、石英部材を被洗浄材として用いられることができる。
以下に、本発明の洗浄方法を、各工程に分けて詳細に説明する。
1.固形炭酸粒子噴射工程
本発明の洗浄方法は、固形炭酸粒子を圧縮空気と共に供給する固形炭酸粒子噴射工程がなされることによって実施できる。高速で噴射された固形炭酸粒子は被洗浄材の表面に付着した金属イオンやパーティクル等の汚染物を突き破り、被洗浄材表面に達すると変形し、横方向に広がろうとする。このエネルギが汚染物を持ち上げ剥離する「ガス状ウエッジ」として作用して、被洗浄材上に付着した汚染物を洗浄除去できる
固形炭酸粒子噴射工程は、たとえば、ドライアイスペレットを供給する装置と、ドライアイスペレットを噴射するための圧縮空気を供給するエアコンプレッサと、ドライアイスペレット供給装置とエアコンプレッサに連通され被洗浄材にドライアイスペレットを噴射するノズルと、作業ボックスと、除去された汚染物を回収する回収装置とを備えた表面汚染除去装置によって、行われることができる。
ここで、固形炭酸とはドライアイスのことをいい、固形炭酸粒子はドライアイスの粒子を意味する。また、固形炭酸粒子は、物理的破壊強度が小さくて固形炭酸粒子が被洗浄材表面と汚染物の境界面まで到達する程度の大きさを有し、かつ、被洗浄材の結合粒子を切断しない程度の粒径を有することが好ましい。被洗浄材の材質と付着物の性状に応じて、好ましい粒径は変化するが、一般的な半導体製造装置用セラミックス部材を被洗浄剤とする場合には、前記固形炭酸の粒子の粒径は300μm〜3mmが好ましい。
固形炭酸粒子を噴射する際の被洗浄材に対する好ましい噴射圧力も、被洗浄材の材質と付着物の性状に応じて変化するが、一般的な半導体製造装置用セラミックス部材、石英部材を被洗浄材とする場合には、前記噴射圧力は、0.1〜0.6MPが好ましい。
2.加熱冷却工程,ビーズブラスト工程
さらに本発明では、固形炭酸粒子の噴射による洗浄の後に加熱冷却工程がなされる。具体的には、加熱冷却工程は、炉内等で加熱処理した後に冷却処理することによって行われる。
具体的には、加熱処理によって、固形炭酸粒子洗浄では除去できなかった被洗浄材内部の粒子間の汚染物を、被洗浄材の気孔内に入り込んでいた金属系の汚染物とともに被洗浄材の表面から浮き上がらせて酸化焼成し、その後の冷却処理によって、酸化焼成された汚染物を還元焼成して、灰化物等の汚染物を除去することができる。
加熱処理は密閉または排気の機能を備えたガス炉または電気炉で行い、炉内雰囲気は大気と同じでよい。この大気に、被洗浄材の材質および除去する汚染物の種類と性状に応じて少量のアンモニアガスまたは二酸化炭素ガスを供給することができる。たとえば、セラミックス部材に付着した金属塩化物や金属フッ化物を除去する場合、大気に少量(30〜50ppm)のアンモニアガスを添加した炉内雰囲気として、金属塩化物や金属フッ化物を還元して除去することができる。また、炉内に二酸化炭素ガスを供給して酸素欠乏状態で加熱すると、酸化物を還元して除去することができる。
加熱処理における炉内温度は、被洗浄材の材質と付着物の性状に応じて変化するが、一般的な半導体製造装置用セラミックス部材を被洗浄材とする場合には、700〜1300℃とすることが好まし。石英部材を被洗浄材とする場合には、700〜1100℃とすることが好ましい。また、加熱処理時間は好ましくは2〜5時間である。
また、加熱処理に次いで行われる冷却処理によって、酸化焼成された汚染物が還元焼成される。当該冷却処理は、徐冷によって行われることが好ましい。これによって、灰化物等の汚染物を除去できる。
また、本発明は、当該加熱冷却工程の前に、被洗浄材をビーズブラスト処理するビーズブラスト工程を含むことができる。
ビーズブラスト工程では、例えば、数百ミクロン〜数十ミクロンのアルミナ粉、炭化珪素粉、石英粉等を被洗浄材の表面に空気と共に噴射し、磨減性グリッドとしての作用によって、被洗浄材表面の汚染物(反応生成物等)を除去する。当該噴射は、上述した固形炭酸粒子の噴射と同様の条件および装置を用いて行うことができる。
3.浸漬工程
前記加熱冷却処理によっても、除去しきれなかった被洗浄材の表面にある灰化物等の汚染物は、前記加熱冷却工程後の被洗浄材を水槽中の水に浸漬する浸漬工程によって、除去される。
ここで、水槽中の水は、金属イオン等の不純物が少ないことが好ましく、当該水は、好ましくは比抵抗15MΩ以上の純水である。
また、水槽中の水の純度を保つために、所定の速度で水槽中に水を供給し続け、汚れた水を水槽上部からオーバーフローさせることが好ましい。
浸漬工程で、さらに高効率に被洗浄材の洗浄を行うために、被洗浄材に超音波振動を与える(超音波振動工程)ことが好ましい。具体的には、被洗浄材に与える超音波の振動数と超音波を与える時間は被洗浄材の材質と付着物の性状に応じて変化する。一般的な半導体製造装置用セラミックス部材、石英部材を被洗浄材とする場合には、17KHz〜60KHzの超音波振動を15〜60分間与えることが好ましい。
また、浸漬工程で、高効率に被洗浄材の洗浄を行うために、水槽中でバブリングを行うことが好ましい。具体的には、当該発生装置から発生した泡が被洗浄材全体に行き渡るように、水槽の底面や側面にバブリング発生装置を装着することによって行われる。
前記バブリング発生装置に供給され、バブルを構成するガスは空気または窒素が用いられる。
4.水噴射工程
前記加熱冷却処理によっても、除去しきれなかった被洗浄材の表面にある灰化物等の汚染物は、前記加熱冷却工程後の被洗浄材に水を噴射する、水噴射工程によって除去される。当該水噴射工程で用いられる水噴射装置は一般的な噴射装置が用いられる。
また、この水噴射工程で噴射される水は、金属イオン等の不純物が少ないことが好ましく、さらに好ましくは比抵抗15MΩ以上の純水である。また、噴射される際の水圧は、好ましくは6〜8Kgf/cm3である。
5.固形炭酸粒子再噴射工程
前記加熱冷却処理によっても、除去しきれなかった被洗浄材の表面にある灰化物等の汚染物は、前記加熱冷却工程後の被洗浄材に再度、固形炭酸粒子を噴射する、固形炭酸粒子再噴射工程によって除去される。
この固形炭酸粒子再噴射工程は、加熱冷却工程の前に行われる固形炭酸粒子噴射工程と同様の装置によって行われる。
固形炭酸粒子再噴射工程で噴射される固形炭酸粒子の粒径は300μm〜3mmが好ましい。また前記噴射の噴射圧力は、0.1〜0.6MPaが好ましい。
当該固形炭酸粒子再噴射工程における固形炭酸粒子の粒径、噴射圧力および噴射時間は、固形炭酸粒子噴射工程の噴射と同じ条件で行われても良いし、異なる条件で行われても良い。
6.プラズマ照射工程
前記加熱冷却処理によっても、除去しきれなかった被洗浄材の表面にある灰化物等の汚染物は、前記加熱冷却工程後の被洗浄材にプラズマを照射する、プラズマ照射工程によって除去される。
プラズマ照射工程で行われるプラズマ照射としては、例えば、石英等の絶縁容器(バレル型)の周りに電極を配置して、その電極に高周波電力を加え、その際に、酸素を導入してプラズマを励起することによって行われる。励起されて発生した酸素ラジカル、あるいは酸素イオンを被洗浄材表面に付着した汚染物と反応させて、いわゆる灰化(アッシング)作用によって該汚染物を反応脱離させ、排気によって取り除かれる。プラズマ照射工程におけるプラズマ照射時間は、被洗浄材やその表面に付着した汚染物の量によって異なるが、一般的な半導体製造装置用セラミックス部材を被洗浄剤とする場合には、プラズマ照射時間は30〜90分であることが好ましい。
7.乾燥工程
上記、浸漬工程、水噴射工程、固形炭酸粒子再噴射工程またはプラズマ照射工程を経た後に、被洗浄材を乾燥させる(第1乾燥工程)。乾燥は窒素雰囲気下で行われることが好ましい。また、被洗浄材の材質と付着物の性状に応じて、好ましい乾燥温度は変化するが、一般的な半導体製造装置用セラミックス部材、石英部材を被洗浄剤とする場合には、乾燥温度は常温でも良く、一般的には20〜80℃が好ましい。
また、第1乾燥工程の後に、被洗浄材をさらに真空乾燥させることができる(第2乾燥工程)。
8.除電環境洗浄工程
また、上記浸漬工程、水噴射工程、固形炭酸粒子再噴射工程、プラズマ照射工程または乾燥工程を経た被洗浄材に、上記セラミックス部材、石英部材に固形炭酸粒子を噴射する洗浄中に、被洗浄部材と固形炭酸粒子との摩擦で発生する静電気を除電装置を設置して除電環境を維持しながら洗浄をおこない、静電気によって新たに汚染物が付着することを防止すべく、被洗浄材を除電によって洗浄されることが好ましい(除電環境洗浄工程)。
除電環境洗浄工程は、具体的には、高電圧コロナ放電の下で空気を通過させてイオン化した空気を用意し、当該イオン化した空気中に被洗浄材を置くことによって、あるいはファン等でイオン化した空気を被洗浄材に吹き付けることによって行われる。イオン化した空気は、一般的なイオナイザを用いられることができ、またイオナイザは、ファンタイプでも天井に設置するバータイプでも用いることが可能である。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。ただし、本発明は、下記の実施例に制限されるものではない。
半導体製造用ウエハ前処理に使用する装置に装着されるセラミックス部材と石英部材は、洗浄方法により、ウエハ前処理の際に、金属イオンやパーティクルがウエハ表面上に付着する。そこで、本実施例では、被洗浄材として、セラミックス部材としてセラミックスクランプリング、および石英部材として石英リングを用いた。
本実施例では、固形炭酸粒子噴射工程、加熱冷却工程、超音波振動工程を含む純水浸漬工程および乾燥工程から成る洗浄方法を用いた。前記洗浄方法における、各工程の具体的条件は以下の通りである。
[固形炭酸粒子噴射工程]
被洗浄材:セラミックスクランプリングと石英リング
固形炭酸粒子の粒径:平均粒径約300μm〜3mm
エア圧力:約0.1〜0.6MPa
噴射時間:1個あたり約30分

[加熱冷却工程]
加熱洗浄加熱炉:電気炉
炉内雰囲気:昇温期では酸化性雰囲気,保持期〜冷却期では還元性雰囲気炉内温度
炉内温度:セラミックスクランプリングでは1300℃,石英リングでは800℃
処理時間:昇温期では3時間,保持期では3時間,冷却期では6時間

[超音波振動工程を含む純水浸漬工程]
用いた水:比抵抗15MΩ以上の純水
超音波の振動数:45KHz
洗浄時間:15分

[乾燥工程]
用いた気体:窒素
温度:常温
時間:3時間
他方、本実施例と同じ被洗浄材であるセラミックスクランプリングと石英リングを、固形炭酸粒子噴射工程と加熱冷却工程と乾燥工程からなる従来の洗浄方法を用いて洗浄した(比較例1)。比較例1における固形炭酸粒子噴射工程と加熱冷却工程と乾燥工程は、本実施例の条件と全く同じ条件で行われた。
本実施例において洗浄されたセラミックスクランプリングと石英リングと比較例1において洗浄されたセラミックスクランプリングと石英リングについて、それらの表面上に付着した金属イオン量を調べた。
その結果、本実施例で洗浄されたセラミックスクランプリング等を装着した装置でのウエハ表面上の金属イオン量は、比較例1で洗浄されたセラミックスクランプリング等を装着した装置でのウエハ表面上のそれに比べて大幅に減少していた。具体的には、各金属イオンについての減少率は表1のとおりであった。
金属イオンと同様に、本実施例と比較例1のそれぞれの洗浄方法で洗浄された、セラミックスクランプリング等を装着した装置でのウエハ上にあった全てのパーティクルの数を測定した。図1は、当該測定の結果をヒストグラムで表したものである。
このヒストグラムによれば、従来の洗浄方法で洗浄された比較例1のセラミックスクランプリングと石英リングは、本発明の洗浄方法で洗浄された実施例1のセラミックスクランプリングと石英リングに比べて、パーティクル数の少ないセラミックスクランプリングと石英リングを提供できることがわかる。実際、本実施例で洗浄されたほとんどのセラミックスクランプリングと石英リングにおいて、それらの表面上にあるパーティクルが30以下あるため、本発明の洗浄方法が、極めて高い歩留まりを実現できる。
また、本実施例と比較例1の方法で洗浄された後のセラミックスクランプリング等を装着した装置において、洗浄後のウエハ上のパーティクル数の平均値(トータルパーティクル数平均値)について調べたところ、比較例1のトータルパーティクル数平均値は21.42であったのに対し、実施例1のトータルパーティクル数平均値は16.00であった。このように、超音波振動工程を含む純水浸漬工程を経た本実施例のセラミックスクランプリングと石英リングでは、トータルパーティクル数平均値も大きく低下していることがわかった。
次に、従来の湿式洗浄方法と本発明の洗浄方法における、洗浄によるエッチング量(削れ量)を比較した。この比較のために、まず、石英部材である石英テストピースを用意し、当該テストピースを、フッ酸と純水との体積比が1対9の比率で混合して得られたフッ化水素水溶液を用いて、湿式洗浄方法によって洗浄した(比較例2)。
同様に、比較例2で用いた石英テストピースと同じ石英テストピースを本実施例の方法で洗浄した。
本実施例と比較例2の洗浄はそれぞれ10サイクル、15サイクル行い、それぞれの石英テストピースの洗浄後のエッチング量を調べた。その結果は表2の通りとなった。
このように、従来の湿式洗浄方法で洗浄された比較例2では、洗浄される度にエッチングされたのに対し、本発明の洗浄方法で洗浄された実施例では、石英テストピースはエッチングされることはなかった。
また、洗浄前の石英テストピースと上記2つの試験例(実施例と比較例2)による15サイクルの洗浄を行った石英テストピースの表面を、KEYENCE社のVE−7800によるSEM画像を撮影した。図2は、比較例2の洗浄方法による洗浄後と当該洗浄前の石英テストピースの表面を示すSEM画像である。図3は、本実施例の洗浄方法による洗浄後と当該洗浄前の石英テストピースの表面を示すSEM画像である。
これらの画像から、比較例2の洗浄がなされた石英テストピースはその表面が荒れてダメージを受けていることがわかる。他方、本実施例の洗浄がされた石英テストピースは、表面が荒れることなく、洗浄の前後でほとんど変化していないことがわかる。
これらから、本実施例の洗浄方法では、石英部材等の被洗浄材を何回も繰り返し使用できるため、従来の湿式洗浄に比べて被洗浄材の長寿命化が達成される。
本発明の活用法として、例えば、半導体デバイス製造に使用される各工程の装置備品を高度に洗浄することが可能となり、歩留まり向上に貢献することができる。
実施例1と比較例1のそれぞれの洗浄方法で洗浄されたセラミックスクランプリングを装着した装置でのウエハ上のパーティクルの数を示すヒストグラム。 比較例2の洗浄方法による洗浄後と当該洗浄前の石英テストピースの表面を示すSEM画像である。 本実施例の洗浄方法による洗浄後と当該洗浄前の石英テストピースの表面を示すSEM画像である。

Claims (13)

  1. 固形炭酸粒子を被洗浄材に噴射して前記被洗浄材上の付着物を除去した後に、炉内において前記被洗浄材を加熱冷却する加熱冷却工程を含む洗浄方法であって、
    前記加熱冷却工程後に、さらに前記被洗浄材の表面上の付着物を除去する付着物除去工程を含む洗浄方法。
  2. 固形炭酸粒子を被洗浄材に噴射して、前記被洗浄材上の付着物を除去した後に、炉内において前記被洗浄材を加熱冷却する加熱冷却工程を含む洗浄方法であって、
    前記加熱冷却された被洗浄材を、比抵抗15MΩ以上の水に浸漬する浸漬工程を含む洗浄方法。
  3. 請求項2に記載の洗浄方法であって、
    前記浸漬工程において、被洗浄材を浸漬する水槽中に比抵抗15MΩ以上の水を供給し、前記水槽の上部から水槽中の水をオーバーフローさせるオーバーフロー工程を含む洗浄方法。
  4. 請求項2または3に記載の洗浄方法であって、
    前記浸漬工程において、前記被洗浄材に超音波振動を与える超音波振動工程を含む洗浄方法。
  5. 請求項2〜4のいずれかに記載の洗浄方法であって、
    前記浸漬工程において、空気または窒素を用いたバブリングを行うバブリング工程を含む洗浄方法。
  6. 固形炭酸粒子を被洗浄材に噴射して前記被洗浄材上の付着物を除去した後に、炉内において前記被洗浄材を加熱冷却する加熱冷却工程を含む洗浄方法であって、
    前記加熱冷却された被洗浄材に、比抵抗15MΩ以上の水を6〜8Kgf/cmの圧力で噴射する水噴射工程を含む洗浄方法。
  7. 固形炭酸粒子を被洗浄材に噴射して前記被洗浄材上の付着物を除去した後に、炉内において前記被洗浄材を加熱冷却する加熱冷却工程を含む洗浄方法であって、
    前記加熱冷却された被洗浄材に、固形炭酸粒子を再度噴射する固形炭酸粒子再噴射工程を含む洗浄方法。
  8. 固形炭酸粒子を被洗浄材に噴射して前記被洗浄材上の付着物を除去した後に、炉内において前記被洗浄材を加熱冷却する加熱冷却工程を含む洗浄方法であって、
    酸素、窒素、水またはアルゴン雰囲気下で、前記加熱冷却された被洗浄材にプラズマを照射するプラズマ照射工程を含む洗浄方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の洗浄方法であって、前記洗浄後に、50℃以上の窒素雰囲気下で前記被洗浄材を乾燥させる第1乾燥工程を含む洗浄方法。
  10. 請求項9に記載の洗浄方法であって、前記第1乾燥工程後に、前記被洗浄材を真空乾燥させる第2乾燥工程を含む洗浄方法。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の洗浄方法であって、静電気による付着物の被洗浄材に対する再付着を防止する除電環境洗浄工程を含む洗浄方法。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の洗浄方法であって、
    前記加熱冷却工程前に、前記被洗浄材をビーズブラスト処理するビーズブラスト工程を含む洗浄方法。
  13. 前記被洗浄材はセラミックス部材または石英部材である、請求項1〜12のいずれかに記載の洗浄方法。
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