JP6638334B2 - プラズマ処理装置部品のクリーニング方法及びクリーニング装置 - Google Patents

プラズマ処理装置部品のクリーニング方法及びクリーニング装置 Download PDF

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Description

本発明は、ドライエッチングなどに使用するプラズマ処理装置部品のクリーニング方法及びクリーニング装置に関し、特に効率よく短時間でプラズマ処理装置部品をクリーニングする方法及びクリーニング装置に関する。
従来から、半導体の製造工程等では、ガスをプラズマ化して被処理基板(例えば、半導体ウェハ)に作用させ、被処理基板にエッチング処理やスパッタ処理あるいはイオン注入処理等を施す際にプラズマ処理装置が用いられている。また、このようなプラズマ処理装置としては、処理チャンバ内に平板状の上部電極と下部電極とが平行に対向するように配置され、これらの電極間に高周波電力を印加してプラズマを発生させながら、ガス供給部からエッチングガスを供給する、いわゆる平行平板型のプラズマ処理装置が知られており、さらに、このような構造のプラズマ処理装置において磁界を用いてプラズマ密度を制御するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなプラズマ処理装置では、プラズマエッチング等のプラズマ処理を繰り返して行うと、プラズマとの反応による副生成物が処理チャンバ内に配置された各種構成部材(部品)、特に上部電極に副生成物が付着し次第に増大したり、ガス供給部のガス穴内に付着した場合にはガス供給量が減少したりするなど、プラズマ処理に悪影響を与える可能性がある。このため、定期的に処理チャンバ内の構成部材に付着した付着物を除去するクリーニングを行っている。
このプラズマ処理装置の部品のクリーニング方法としては、処理チャンバ内に酸素、水素、窒素などのクリーニングガスのプラズマを発生させて付着物をエッチングし除去する方法が知られている(特許文献2)。
また、処理チャンバ内にクリーニングガスのプラズマを発生させてプラズマによって付着物をエッチングするとともに複数のコイルに通電して磁界を発生させ、かつ上部電極に付着した付着物の径方向における厚さに応じて該複数のコイルに通電する通電量をコイル毎に変更する方法が提案されている(特許文献3)。
特開2013−149722号公報 特開2009−99858号公報 特開2015−170611号公報
ところで、近年メモリ等の半導体デバイスの微細化、高集積化は限界に近くなっており、積層によって容量を増やす3次元NANDメモリ等が主流になっている。この3次元NANDメモリは、積層数を増やすことによって容量を増やすことができるが、積層数が増える分、プラズマエッチング工程の処理時間も延びるので、処理チャンバ内の付着物も増加する。このため上述したようなチャンバ内のクリーニングを頻繁に行わなければならず、クリーニングを効率的に短時間で行う方法の開発が求められていた。
ここで、処理チャンバ内のプラズマ処理装置の構成部材への付着物は、プラズマ化するガスの一成分として用いられているハロゲン系ガス(例えばCF)とイットリアやアルマイトなどの半導体材料とのプラズマによる反応生成物(例えばYFやAlF)が主なものであり、これを除去する必要がある。
しかしながら、特許文献2及び特許文献3に記載されたクリーニング方法は、プラズマ処理装置のチャンバ内でクリーニングガスのプラズマを発生させて構成部材の付着物をエッチングして除去するものであるので、処理効率が悪く構成部材に付着した副生成物が厚いときには十分に除去できない、という課題がある。
そこで、処理チャンバ内のプラズマ処理装置の構成部材、特に上部電極への付着物が多い時には、これを処理チャンバ内から一旦取り出して、化学薬品やサンドブラストにより付着物を除去している。しかしながら、処理チャンバ内の上部電極に付着する副生成物はプラズマ密度分布の状態などにより処理チャンバ内に付着する厚さは均一ではないので、付着した副生成物の厚さが薄い部分では、付着物が除去された後もクリーニングが継続されるので、クリーニング対象となる上部電極など構成部材の素材自体が損耗してしまうという課題がある。また、除去作業に非常に手間がかかる、という課題もある。
この対策として、付着物の少ない箇所での構成部材の損耗を抑制するために、化学薬品の濃度やサンドブラストの照射圧力を低下させることも考えられるが、そうすると付着物の除去に必要な時間が長くなったり、付着物の除去が不完全となったりする虞があるため現実的でない、という課題がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、クリーニング時における上部電極など被対象物の損耗を抑制することができるとともに、プラズマによるYFなどのフッ化物の付着物を効率よく短時間で除去することの可能なプラズマ処理装置部品のクリーニング方法及びこのクリーニング方法を実施するためのクリーニング装置を提供することを目的とする。
上記目的に鑑み、本発明は第一に、被処理基板を収容する処理チャンバと、前記処理チャンバ内に配設され、前記被処理基板が載置される下部電極と、前記下部電極と対向する上部電極とを有するプラズマ処理装置の前記処理チャンバ内の構成部材に付着した付着物を除去するプラズマ処理装置部品のクリーニング方法であって、前記処理チャンバ内の構成部材をプラズマ化した水蒸気を含む処理ガスで処理することを特徴とするプラズマ処理装置部品のクリーニング方法を提供する(発明1)。
かかる発明(発明1)によれば、水(水蒸気)をプラズマ化すると水素ラジカル(H・)とヒドロキシラジカル(OH・)とが生成する。プラズマ処理における構成部材における付着物は、ほとんどはハロゲン系ガスとイットリアやアルマイト(Al)などの半導体材料とが反応したYFやAlFなどのフッ化物であるので、この構成部材を、水蒸気プラズマで処理することにより、生成した水素ラジカル(H・)が付着物となっているYF、AlFなどのフッ化物中のFと反応してHFとすることでこれを除去する。また、残存するY、Alなどのフッ化物中の陽イオン側の元素は、ヒドロキシラジカル(OH・)との反応によりイットリア(Y)、アルマイト(Al)などの酸化物となる。これらによりプラズマ処理装置の処理チャンバ内の上部電極などの構成部材自身の損耗を抑制して、効率よく短時間で該構成部材をクリーニングすることができる。
上記発明(発明1)においては、前記水蒸気を含む処理ガスが、希ガス、酸素、窒素及び水素の1種又は2種以上を含有するのが好ましい(発明2)。
かかる発明(発明2)によれば、上述したプラズマ化した水蒸気によるクリーニング効果に加え、プラズマ化した他のガス成分によるエッチング効果も期待できる。このエッチング効果は酸化物よりもフッ化物に対してより優先する傾向を示すので、効率的にプラズマ処理装置部品をクリーニングすることができる。
上記発明(発明1,2)においては、前記処理ガスをプラズマ化するための高周波出力(RF出力)が5〜300W/cmであるのが好ましい(発明3)。
かかる発明(発明3)によれば、上記出力で処理ガスに高周波電力を付与することで、該処理ガスを効率的にプラズマ化することができるとともに処理対象である付着物が付着した構成部材自身の損耗が軽微で済む。
上記発明(発明1〜3)においては、前記水蒸気を含む処理ガスを減圧状態下で0.5〜20Paの圧力となるように供給するのが好ましい(発明4)。
かかる発明(発明4)によれば、処理空間を減圧した状態で上記圧力の処理ガスを供給することで、該処理チャンバ内の処理ガスを効率よくプラズマ化しながら素早く拡散させて、短時間でクリーニングすることができるとともに処理対象である構成部材自身に与える影響が軽微で済む。
また、本発明は第二に、被処理基板を収容する処理チャンバと、前記処理チャンバ内に配設され前記被処理基板が載置される下部電極と、前記下部電極と対向する上部電極とを有するプラズマ処理装置の前記処理チャンバ内の構成部材に付着した付着物を除去するプラズマ処理装置部品のクリーニング装置であって、前記処理チャンバから取り出した構成部材を収容するプラズマ容器と、前記プラズマ容器内に配設され前記構成部材が載置される下部電極と、前記下部電極と対向する上部電極と、前記上部電極及び下部電極に高周波電流を供与する高周波電源と、水蒸気を含む処理ガスを噴霧する噴霧機構と、前記プラズマ容器内を減圧する減圧機構とを備えることを特徴とするプラズマ処理装置部品のクリーニング装置を提供する(発明5)。
かかる発明(発明5)によれば、水(水蒸気)をプラズマ化すると水素ラジカル(H・)とヒドロキシラジカル(OH・)とが生成する。プラズマ処理における構成部材における付着物は、ほとんどはハロゲン系ガスとイットリアなどの半導体材料とが反応したYFなどのフッ化物であるので、この構成部材をプラズマ処理装置から取り出して、本装置のプラズマ容器に収容して、下部電極上に載置したらプラズマ容器内を減圧しながら上部電極及び下部電極に高周波電流を供与することで、プラズマ処理装置の構成部材に付着した付着物を水蒸気プラズマで処理することができる。これによりプラズマ処理装置の処理チャンバ内の上部電極などの構成部材自身の損耗を抑制して、効率よく短時間で該構成部材をクリーニングすることができる。
上記発明(発明5)においては、前記プラズマ容器内の前記上部電極と下部電極とが平板で平行に設置されており、前記上部電極側から下部電極に向けてプラズマ化した水蒸気を含む処理ガスが噴霧可能となっているのが好ましい(発明6)。さらに、上記発明(発明5、6)においては、前記プラズマ容器内の前記上部電極が前記プラズマ容器内を上下方向に移動可能となっていて、前記下部電極との距離が可変となっているのが好ましい(発明7)。
かかる発明(発明6、7)によれば、プラズマ化した水蒸気を含む処理ガスを上部電極側から下部電極に向けて吐出することにより、下部電極上に載置した付着物が付着した構成部材を効率よくクリーングすることができる。特に上部電極を上下方向に移動可能とすることで、下部電極上に載置した構成部材の大きさに応じて上部電極と下部電極との距離を水蒸気プラズマによる処理に好適に調整することができる。
本発明のプラズマ処理装置部品のクリーニング方法によれば、プラズマ処理装置の処理チャンバ内の構成部材に付着した付着物をプラズマ化した水蒸気を含む処理ガスにより処理しているので、水蒸気をプラズマ化して生成した水素ラジカル(H・)が付着物となっているYFなどのフッ化物中のFと反応してHFとすることでこれを除去する。また、残存するYなどのフッ化物中の陽イオン側の元素は、ヒドロキシラジカル(OH・)との反応によりイットリア(Y)などの酸化物となり、エッチングなどのように付着物を過度に擦り取って素地を損耗するようなことがなく、選択的に除去することができる。これによりクリーニング対象となるプラズマ処理装置の上部電極などの構成部材の損耗を抑制して、効率よく短時間でプラズマ処理装置部品をクリーニングすることができる。
本発明の一実施形態によるプラズマ処理装置部品のクリーニング装置を模式的に示す概略図である。
以下、本発明の一実施形態によるプラズマ処理装置部品のクリーニング装置及びこれを用いたクリーニング方法について添付図面を参照して説明する。
図1は本実施形態に係るプラズマ処理装置部品のクリーニング装置を示しており、図1において、1はプラズマ容器であり、このプラズマ容器1内には被処理部材(プラズマ処理装置の部品)Sの載置台を兼ねた平板状の下部電極2と、前記平板状の下部電極2と平行に対向して設けられた平板状の上部電極3とが配置されている。本実施形態において上部電極3は、前記プラズマ容器1内を上下方向に移動可能に設けられており、被処理部材Sの大きさに応じて下部電極2との距離が可変となっている。そして、これら下部電極2及び上部電極3は高周波電流を供与するRF(高周波)電源4にそれぞれ接続されていて、RF(高周波)電源4は、所望の周波数及び所望のデューティー比でプラズマ生成用の高周波電力を下部電極2及び上部電極3に印加することができるようになっている。
また、上部電極3には水蒸気を含む処理ガスWを下部電極2側に向けて噴霧するガス導入管5が設けられていて、このガス導入管5は水蒸気を含む処理ガスWの噴霧機構(図示せず)に連通している。なお、7は下部電極2の冷却手段としてのチラーユニットであり、配管7Aを介して所定温度の冷媒、例えば冷却水が循環供給され、この冷媒の温度によって下部電極2を冷却可能となっている。
ここで本実施形態においてプラズマ容器1は、密封可能で容器内が10−3Paの減圧度となっても耐えうる強度を有しており、1000mm×1000mm以下程度の板状の被処理部材Sを収容できるだけの大きさを有する。
また、水蒸気を含む処理ガスWとしては、水蒸気ガス単独だけでなく、水蒸気ガスに希ガス、酸素、窒素及び水素の1種又は2種以上を10%以下程度、特に5%以下程度配合したものを用いてもよい。これらの他のガス成分をプラズマ化して処理することにより、水蒸気プラズマによる後述するフッ化物の変性による除去効果に加え、エッチング効果も発揮することができる。特に10%以下程度の配合量であれば、エッチング効果は酸化物よりもフッ化物に対してより優先するので、被処理部材Sの素地をいためることもない。
上述したようなプラズマ処理装置部品のクリーニング装置において、処理対象となるプラズマ処理装置部品(被処理部材S)は、半導体基板のプラズマ処理装置の構成部材であり、具体的には被処理基板である半導体ウェハを収容する処理チャンバ、前記処理チャンバ内に配置され半導体ウェハが載置される下部電極、及び前記下部電極と対向する上部電極などが該当する。これらの構成部材は、少なくとも表層の一部がイットリア系材料又はアルマイト系材料であるのが好ましい。そして、本実施形態は、このプラズマ処理装置によるCFなどのハロゲン系ガスを用いたプラズマ処理に起因して、素地であるイットリアなどが変性してYFなどの付着物が付着した構成部材を処理チャンバから取り出して、被処理部材Sとしてクリーニングするためのものである。このような被処理部材Sとしては、YFなどのフッ化物が付着しやすい点で特に上部電極が好適である。
次に上述したような構成を有する本実施形態のプラズマ処理装置部品のクリーニング装置を用いたクリーニング方法について説明する。
まず、プラズマ処理装置の処理チャンバから被処理部材Sとして多量のフッ化物が付着した上部電極を取り出し、プラズマ容器1内の下部電極2上に載置する。そして、上部電極3を上下に可動して上部電極3と被処理部材Sとの距離を適宜調整する。続いてプラズマ容器1を密封したら図示しない減圧装置を起動して排気口6から吸引し、プラズマ容器1内を好ましくは10−3Pa以下にまで減圧する。このようにプラズマ容器1内を10−3Pa以下にまで減圧することにより、被処理部材Sやプラズマ容器1の内表面に付着した不純物を除去することができ、後述する水蒸気プラズマによる処理が容易となるため好ましい。
次に図示しない噴霧機構を起動してガス導入管5から水蒸気を含む処理ガスWを上部電極3側から供給するとともにRF電源4を用いて高周波を印加することで水蒸気を含む処理ガスWをプラズマ化する。このように水蒸気をプラズマ化することにより水素ラジカル(H・)とヒドロキシラジカル(OH・)とが生成し、水素ラジカルが被処理部材Sの付着物となっているYFなどのフッ化物中のFと反応してこれをHFとすることで除去する。また、残存するYなどのフッ化物中の陽イオン側の元素は、ヒドロキシラジカル(OH・)との反応によりイットリア(Y)などの酸化物となる。ここで、YFなどのフッ化物はもともと被処理部材Sのイットリアが変性したものであるので、被処理部材Sに付着した付着物をエッチングなどのように過度に擦り取ることなく選択的に除去することができる。
なお、処理ガスWは、水蒸気ガス以外のガス成分を含んでいても良く、例えば希ガス、酸素、窒素及び水素の1種又は2種以上を含んでいても良い。この場合、上述した水蒸気のプウズマ化による作用に加え、エッチング効果も発揮することができる。特に10%以下程度の配合量であれば、エッチング効果は酸化物よりもフッ化物に対してより優先するので、被処理部材Sの素地をいためることもない。
ここで水蒸気を含む処理ガスWは0.5〜20Paの圧力となるように供給するのが好ましい。処理ガスWの圧力供給圧が0.5Pa未満ではプラズマ化しにくくなる一方、20Paを超えてもそれ以上の効果の向上が得られないばかりか、被処理部材Sの素地を損耗しやすくなるため好ましくない。
また、RF電源4を用いて高周波を印加する処理ガスWをプラズマ化するための高周波出力は5〜300W/cmであるのが好ましい。高周波出力が5W/cm未満ではプラズマが発生しにくくなり、被処理部材Sに付着したYFなどのフッ化物としての付着物を変性する効果が十分に得られなくなる一方、300W/cmを超えてもそれ以上の効果の向上が得られないばかりか、被処理部材S自体を破損しやすくなるため好ましくない。
上述したようなプラズマ化した処理ガスWによる処理時間は特に制限はないが、あまり長時間では経済的でない一方、短時間では十分なクリーニング効果が得られないことから3〜30分程度行えばよい。
なお、プラズマ化した処理ガスWによる処理中は、下部電極2は非常に高温になり断続的な処理の繰り返しが困難となるなど作業効率が低下するため、本実施形態にようにチラーユニット7により下部電極2を冷却するのが好ましい。
以上、本実施形態について添付図面を参照して説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、各種の変形が可能である。例えば、被処理部材Sは、上部電極に限らずYFなどのフッ化物の層が形成されていれば、他の構成部材(部品)を対象とすることができる。また、本発明の装置は半導体の加工用のプラズマ処理装置自体に水蒸気を含む処理ガスWの噴霧機構を設けて転用してもよい。
以下の具体的実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
〔実施例1〜9〕
アルミニウム板の表面にイットリア溶射により200μmのイットリア被膜を形成しこれを素地とした。このイットリア被膜形成アルミニウム板をCFガスのプラズマに晒すことにより、イットリア被膜の表層に模擬付着物を形成し、被処理部材Sとしてのテストピースを作製した。このテストピース上の付着物の厚さは約2μmであった。
このテストピースを図1に示すクリーニング装置のプラズマ容器1に収容し、このプラズマ容器1内を10−3Pa以下に減圧し、水蒸気を含む処理ガスWを表1に示すように0.5〜25Paで供給するとともに表1に示すように1〜500W/cmの高周波出力で、処理ガスWをプラズマ化して10分間クリーニング処理を行った。これらの処理条件を表1に示す。また、処理後の表層の元素構成比をXPS測定するとともに、素地であるイットリア被膜の膜厚の減少量を計測した。結果を表2に示す。なお、参考例として処理前のテストピースの表層の元素構成比のXPS測定結果を表2にあわせて示す。
〔比較例1〕
実施例1で使用したのと同じテストピースを化学薬品(フッ素系溶剤)により480分間クリーニング処理を行った。処理条件を表1にあわせて示す。また、処理後の表層の元素構成比をXPS測定するとともに、イットリア被膜の膜厚の減少量を計測した。結果を表2にあわせて示す。
〔比較例2〕
実施例1で使用したのと同じテストピースをサンドブラストにより10分間クリーニング処理を行った。処理条件を表1にあわせて示す。また、処理後の表層の元素構成比をXPS測定するとともに、イットリア被膜の膜厚の減少量を計測した。結果を表2にあわせて示す。
Figure 0006638334
Figure 0006638334
表1及び表2から明らかなとおり、テストピースの表層の組成の変化から実施例1〜9のクリーニング方法によれば、10分間の処理時間で参考例と比べてフッ素が減少しており付着物を選択的にクリーニングすることができることがわかる。これはYFなどのフッ化物が水蒸気プラズマに起因する水素ラジカル(H・)と反応して、HFとして除去される一方、陽イオン側のイットリウムがヒドロキシラジカル(OH・)と反応してイットリアとなるためであると考えられる。
特に水蒸気を含む処理ガスWの圧力が3Paでは、高周波電源の出力を5W/cm以上とすることでクリーニング効果が大きいが、高周波電源の出力が300W/cmを超える実施例9では、イットリア被膜の減少が大きかった。また、高周波電源の出力が300W/cmで水蒸気を含む処理ガスWの圧力が20Paを超える実施例8では、イットリア被膜の損耗がわずかに認められた。
これに対し、化学薬品でクリーニングした比較例1は、8時間の洗浄でほぼ同等の効果であり、処理効率が明らかに悪かった。また、サンドブラストによりクリーニングした比較例2では、素地であるイットリア被膜を大きく損耗してしまい不適当であった。
1…プラズマ容器
2…下部電極
3…上部電極
4…RF(高周波)電源
5…ガス導入管
6…排気口
7…チラーユニット
7A…配管
S…被処理部材
W…水蒸気を含む処理ガス

Claims (7)

  1. 被処理基板を収容する処理チャンバと、前記処理チャンバ内に配設され、前記被処理基板が載置される下部電極と、前記下部電極と対向する上部電極とを有するプラズマ処理装置の前記処理チャンバ内の構成部材に付着した付着物を除去するプラズマ処理装置部品のクリーニング方法であって、
    前記付着物がフッ化物であり、
    前記処理チャンバ内に水蒸気を含む処理ガスを供給し、
    前記水蒸気を含む処理ガスをプラズマ化し、
    プラズマ化した水蒸気を含む処理ガスにより前記処理チャンバ内の構成部材を処理することを特徴とするプラズマ処理装置部品のクリーニング方法。
  2. 前記水蒸気を含む処理ガスが、希ガス、酸素、窒素及び水素の1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置部品のクリーニング方法。
  3. 前記水蒸気を含む処理ガスをプラズマ化するための高周波出力(RF出力)が5〜300W/cmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置部品のクリーニング方法。
  4. 前記水蒸気を含む処理ガスを減圧状態下で0.5〜20Paの圧力となるように供給することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプラズマ処理装置部品のクリーニング方法。
  5. 被処理基板を収容する処理チャンバと、前記処理チャンバ内に配設され前記被処理基板が載置される下部電極と、前記下部電極と対向する上部電極とを有するプラズマ処理装置の前記処理チャンバ内の構成部材に付着した付着物を除去するプラズマ処理装置部品のクリーニング装置であって、
    前記付着物がフッ化物であり、
    前記処理チャンバから取り出した構成部材を収容するプラズマ容器と、
    前記プラズマ容器内に配設され前記構成部材が載置される下部電極と、
    前記下部電極と対向する上部電極と、
    前記上部電極及び下部電極に高周波電流を供与する高周波電源と、
    水蒸気を含む処理ガスを噴霧する噴霧機構と、
    前記プラズマ容器内を減圧する減圧機構と
    を備え
    前記水蒸気を含む処理ガスをプラズマ化し、
    該プラズマ化した水蒸気を含む処理ガスにより前記構成部材を処理することを特徴とするプラズマ処理装置部品のクリーニング装置。
  6. 前記プラズマ容器内の前記上部電極と下部電極とが平板で平行に設置されており、前記上部電極側から下部電極に向けてプラズマ化した水蒸気を含む処理ガスが噴霧可能となっていることを特徴とする請求項5に記載のプラズマ処理装置部品のクリーニング装置。
  7. 前記プラズマ容器内の前記上部電極が前記プラズマ容器内を上下方向に移動可能となっていて、前記下部電極との距離が可変となっていることを特徴とする請求項5又は6に記載のプラズマ処理装置部品のクリーニング装置。
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