JP2010206371A - 波長多重光通信システム、波長多重光通信システムの光信号分散補償方法、及びプログラム - Google Patents

波長多重光通信システム、波長多重光通信システムの光信号分散補償方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】伝送路から入力された光信号の波形補正を行う最適分散補償値を高精度で設定し、かつ設定時間を短縮化することができる波長多重光通信システムを提供する。
【解決手段】信号処理回路7が、既に実装されている波長チャネルAの光信号の誤り率が最小となる分散値を分散補償値と決定する。新たな波長チャネルBが増設されたとき、上位装置9が、信号処理回路7からの分散補償値情報に基づいて、波長チャネルAの中で波長チャネルBと波長が最も近い波長チャネルA1の分散補償値を初期値として設定する。すると、演算回路8が、上位装置9で設定された初期値から走査を開始して、波長チャネルBの最適分散補償値を求める。これによって、分散補償器5は、その最適分散補償値に基づいて波長チャネルBの分散補償制御を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、分散によって波形変化した光信号の波形補正を行う光信号分散補償機能を有する波長多重光通信システムなどに関し、特に、分散した個別の光信号について波形補正を行う光信号分散補償機能を有する波長多重光通信システム、波長多重光通信システムの光信号分散補償方法、及びこの方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
従来、一般的に行われている波長多重光通信システムにおける光信号分散補償方法について説明する。図5は、従来の波長多重光通信システム100の構成を示すブロック図である。図5に示す波長多重光通信システム100において、分散によって波形変化した光信号が伝送路101から伝送されてくると、この波形変化した光信号は、分散補償器102によって分散補償された光信号として光信号受信器103へ入力される。さらに、分散補償された光信号は、光信号受信器103によって電気データ信号と電気クロック信号とに分けられて信号処理回路104へ入力され、所望の信号処理が行われる。このとき、演算回路105が、信号処理回路104からの信号情報に基づいて光信号の分散値情報を演算し、この分散値情報を分散補償器102へフィードバックしている。したがって、分散補償器102は、伝送路101を介して入力された、分散によって波形変化した光信号に対して、波形変形を補正して分散補償された光信号を光信号受信器103へ送信することができる。
また、光伝送装置の分散補償設定方法において、異なる波長の光伝送ユニットを増設する際に、増設ユニットの可変分散補償器の初期補償量を、既存の光伝送ユニットの設定値を利用して自動設定することで設定時間を短縮化する技術も開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、波長分割多重の特定の波長による既存の光伝送ユニットを運用している場合において、異なる波長の光伝送ユニットを増設する際に、増設ユニットの可変分散補償器の初期補償量を既存の光伝送ユニットの設定値を利用して自動的に設定することが可能となるので、設定時間を短縮化することができる。さらに、既存の光伝送ユニットが1ユニットの場合及び2ユニット以上に対応して最適な分散補償量を決定することができる。
特開2008−228002号公報
しかしながら、上記従来の波長多重光通信装置における光信号分散補償方法は、次のような幾つかの問題点がある。第一の問題点は、伝送路として使用する光ファイバの長さや種類などの違いによって光信号の分散値が決まるため、波形変化した光信号の分散値が伝送路の条件によって異なることがある。そのため、波長チャネルごとに個別に光信号の分散補償を行う場合は、分散補償器102の分散補償が可能な全範囲に亘って走査して、光信号の最適分散補償値を確認しなければならない。また、第二の問題点は、波長多重光通信システムにて波長チャネルを増設する場合は、波長チャネルごとに分散補償器102によって光信号の分散補償を行うため、全ての波長チャネルについて光信号の分散補償の走査を行わなければならない。そのため、光信号を最適分散補償値に設定するまでの時間が長くなってしまう。
また、第三の問題点は、各波長チャネルの個別の光信号を分散補償する場合は、波長チャネルごとに個別に補償する光信号の分散補償値が事前には分からないため、分散補償器102によって光信号の分散補償が可能な全範囲を走査し、データ信号の誤り率が最小になる分散補償値を確認して光信号の最適分散補償値の設定制御を行う必要がある。そのため、光信号の分散補償が可能な全範囲を走査してデータ信号の誤り率の確認を行うことにより、分散補償する光信号の最適分散補償値を確認して設定しなければならないために、光信号の波形補正を行うための最適分散補償値に設定するまでの時間が長くかかってしまう。
また、前記特許文献1の技術は、あらかじめ、基準波長と分散係数、及びスロープ値の光ファイバの特性データを記録し、波長信号を増設していく際には、記録した定数から計算して分散補償値を割り出し、割り出した分散補償値を初期値として設定して分散補償を行うものである。したがって、各波長信号に対する分散補償値及び波長から直線補完した分散値により、増設された波長信号の分散値を予測することはできない。そのため、高精度かつ高速で最適分散補償の制御を行うことはできない。さらに、前記特許文献1の技術は、伝送路の波長分散特性が線形近似でモデル化が可能である場合には有効であるが、伝送路の波長分散特性は複数の要素から構成されているため、必ずしも線形的にはならない。そのため、伝送路の状況によっては最適分散補償値から大きく外れるおそれがある。つまり、伝送路の波長分散特性が非線形となるおそれがあるので、高精度に最適分散補償の制御を行うことができない。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、伝送路から入力された光信号の波形補正を行う最適分散補償値を高精度で設定し、かつ設定時間を短縮化することができる波長多重光通信システム、波長多重光通信システムの光信号分散補償方法、及びこの方法をコンピュータに実行させるプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る波長多重光通信システムは、分散によって波形変化した個別の光信号の波形補正を行う光信号分散補償機能を有する波長多重光通信システムであって、波長チャネルBの実装時において、既に実装されている波長チャネルAの分散補償値を初期値として設定し、その初期値から走査を開始して波長チャネルBの最適分散補償値を決定するように構成されている。なお、波長チャネルAが複数であるときは、その波長チャネルAの中から、波長チャネルBと波長が最も近い波長チャネルA1を選択し、波長チャネルA1の分散補償値を初期値として設定するように構成されている。
本発明に係る波長多重光通信システムの好適な実施形態としては、分散によって波形変化した個別の光信号の波形補正を行う光信号分散補償機能を有する波長多重光通信システムであって、各波長チャネルの誤り率が最小となる分散値を分散補償値と決定する信号処理回路と、新たな波長チャネルBが増設されたとき、信号処理回路からの分散補償値情報に基づいて、既に実装されている波長チャネルAの中で、波長チャネルBと波長が最も近い波長チャネルA1の分散補償値を初期値として設定する上位装置と、上位装置が設定した初期値から走査を開始して、波長チャネルBの最適分散補償値を求める演算回路と、演算回路が求めた最適分散補償値に基づいて、波長チャネルBの分散補償制御を行う分散補償器とを備える構成を採っている。
また、本発明は、波長多重光通信システムの光信号分散補償方法を提供することもできる。すなわち、分散によって波形変化した個別の光信号の波形補正を行う光信号分散補償機能を有する波長多重光通信システムの光信号分散補償方法であって、波長チャネルBの実装時において、既に実装されている波長チャネルAの分散補償値を初期値として設定し、その初期値から走査を開始して波長チャネルBの最適分散補償値を決定する波長多重光通信システムの光信号分散補償方法を提供することもできる。
また、本発明は、分散によって波形変化した個別の光信号の波形補正を行う光信号分散補償機能を有する波長多重光通信システムの光信号分散補償方法であって、既に実装されている波長チャネルAの光信号の誤り率が最小となる分散値を分散補償値と決定する第1のステップと、新たな波長チャネルBが増設されたときは、第1のステップで決定された分散補償値情報に基づいて、波長チャネルAの中で波長チャネルBと波長が最も近い波長チャネルA1の分散補償値を初期値として設定する第2のステップと、第2のステップで設定された初期値から走査を開始して、波長チャネルBの最適分散補償値を求める第3のステップと、第3のステップで求めた最適分散補償値に基づいて、波長チャネルBの分散補償制御を行う第4のステップとを含む波長多重光通信システムの光信号分散補償方法を提供することもできる。
また、本発明は、前記各発明における波長多重光通信システムの光信号分散補償方法をコンピュータに実行させるプログラムを提供することもできる。
本発明によれば、波長多重光通信システムにおいて、既に実装されている波長チャネルで設定した分散補償値を増設する波長チャネルの初期値として用いることができるので、最適分散補償値の走査時間を短縮することができる。また、最適分散補償値の走査時間は伝送路の波長分散特性のモデルに依存されることなく、既に実装されている波長チャネルと増設する波長チャネルとの間の波長間隔のみに依存される。そのため、波長チャネルの増設数が増えていくごとに、増設される波長チャネルと、既に実装されている波長チャネルとの波長間隔が狭くなる可能性が高まるので、設定した初期値と最適分散補償値とのズレが少なくなる。その結果、初期値を走査する箇所を狭い範囲に限定することができるので、この面からも走査時間が短くすることができる。
波長多重光通信システムにおける光信号送信器から光信号受信器までの一般的な構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る波長多重光通信システム10の要部の構成を示すブロック図である。 図2の波長多重光通信システム10における波長チャンネル1の分散補償値の設定完了までの流れを示すフローチャートである。 図2の分散補償器4によって分散補償値を走査して誤り率をプロットした特性図である。 従来の波長多重光通信システムの構成を示すブロック図である。
《本発明に係る実施形態の概要》
本発明の実施形態に係る波長多重光通信システムは、新たに増設する波長チャネル(波長チャネルB)の実装時において、既に実装されている波長チャネル(波長チャネルA)での個別の光信号の分散補償値を初期値として設定し、その初期値から走査を開始して新たに増設する波長チャネル(波長チャネルB)の最適分散補償値を決定する光信号分散補償機能を備えている。これによって、新たに増設する波長チャネル(波長チャネルB)における最適分散補償値の設定時間を短縮化し、光信号の分散補償を高速かつ高精度で行うことができる。
言い換えると、波長多重光通信システムにおける波長チャンネルごとの個別の光信号について分散補償を行う光信号の分散補償方法において、新たな波長チャンネル(波長チャネルB)を実装するときは、既に実装されている波長チャンネル(波長チャネルA)の中で、新たな波長チャンネル(波長チャネルB)と波長が最も近い波長チャネル(波長チャネルA1)のその時点での分散補償値を初期値として設定する。その上で、ここで設定した初期値を基点として、個別の光信号の分散補償値を走査することにより新たな波長チャンネル(波長チャネルB)の最適分散補償値を決定する。これにより、光信号の分散補償制御を高速で行うことができる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る波長多重光通信システムの実施形態について詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一要素は原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
《従来技術との対比》
まず、本発明の実施形態に係る波長多重光通信システムの分散補償が従来技術からどのように改良されたかを示すために、従来技術と対比しながら説明する。図1は、波長多重光通信システムにおける光信号送信器から光信号受信器までの一般的な構成を示すブロック図である。なお、図1は、4つの波長チャンネルの光信号が光信号送信器から光信号受信器へ送信される場合の構成を示している。
図1において、波長多重光通信システムの4個の光信号送信器1a,1b,1c,1dからそれぞれの光信号Sg1が光多重器2へ送信され、これらの光信号Sg1は光多重器2によって波長が多重化される。そして、多重化された光信号は伝送路3へ出力される。伝送路3を通った光信号は光分離器4で波長チャネルごとに分離され、個別分散補償器5a,5b,5c,5dを介して各光信号が光信号受信器6a,6b,6c,6dへ入力される。このとき、それぞれの光信号送信器1a,1b,1c,1dから出力された各光信号Sg1は伝送路3を通るため、光ファイバの長さや種類による光分散の影響によって光信号が波形変化を起こす。
そこで、伝送路3で波形変化した光信号は、個別分散補償器5a,5b,5c,5dによって分散の影響による波形変化が補正され(つまり、分散補償され)、各光信号受信器6a,6b,6c,6dへ入力される。このようにして、分散補償されて各光信号受信器6a,6b,6c,6dへ入力された光信号は光/電気変換、クロック抽出、及び信号識別再生が行われ、各光信号受信器6a,6b,6c,6dから電気データ信号と電気クロック信号(いずれも図示せず)を出力する。
一般的に、伝送路3では、光ファイバの分散値の影響を受けて光信号の波形が分散劣化する。すなわち、光ファイバの伝送距離、光ファイバの種類、あるいは光信号のスペクトラム幅及び光信号のビットレートなどによって分散劣化の影響は変化し、光信号送信器1a,1b,1c,1d、光信号受信器6a,6b,6c,6d及び伝送路3により、光信号の分散劣化が光信号受信6a,6b,6c,6dの許容範囲を越える場合は、光信号の品質を劣化させる。したがって、その光信号を再生させたデータ符号信号に誤りを発生させるために、個別分散補償器5a,5b,5c,5dによって波長チャンネルごとに光信号の分散補償を行う必要がある。
ところが、個別分散補償器5a,5b,5c,5dによって個別に光信号の分散補償を行う場合は、伝送路3の条件(つまり、光ファイバの長さや種類など)が不明であるため、光信号の分散補償が可能な設定値(分散補償値)を全範囲に亘って走査し、データの誤り率が最小になる分散値を探し出す。そして、その分散値を最適な分散補償値とし、個別の光信号の最適分散補償値として設定するため、最適分散補償値に設定制御するまでにかなりの時間がかかってしまう。
そこで、このような不具合を解消するために、本実施形態では、新たな波長チャネル(例えば、Pch)の実装時において、既に実装されている波長チャンネル(例えば、Ach、Bch、Cch、Dch)の中から、新たな波長チャネル(Pch)と波長が最も近い波長チャネル(例えば、Bch)を選択し、選択された波長チャネル(Bch)のその時点での分散補償値を初期値として設定する。このようにして、初期値として設定された分散補償値から走査を行うことにより、分散補償が可能な設定値の全範囲を走査しなくても、設定した初期値の近辺のみを走査することで実際の最適分散補償値の検出を行うことが可能となる。これによって、分散補償を行うために設定される分散値の設定時間を短縮化することができる。
このようにして、本発明の実施形態では、波長多重光通信システムにて個別の光信号の分散補償を行う波長チャネルにおいて、増設される波長チャネルの実装時に、既に実装されている波長チャネルの中で、増設される波長チャネルと波長がもっとも近い波長チャネルの分散補償値を初期値として設定する光信号分散補償機能を有している。したがって、新たに波長チャネルを増設する際に、伝送路の条件(つまり、伝送路の長さや種類など)が不明の状態とは異なり、分散補償が可能な設定値の全範囲を走査する必要がないため、実際の最適分散補償値を設定する時間を短縮化することが可能となる。以下、本発明に係る波長多重光通信システムの光信号分散補償方法について実施形態で明らかにする。
《実施形態》
図2は、本発明の実施形態に係る波長多重光通信システム10の要部の構成を示すブロック図である。まず、図2に示す波長多重光通信システム10の構成を説明する。波長多重光通信システム10は、光信号を伝送する伝送路3、光信号の波形劣化を補償する分散補償器5、波形補正された光信号を受信する光信号受信器6、光信号の誤り率の確認を行う信号処理回路7、信号処理回路7からの信号情報に基づいて分散値情報(分散補償値情報)を演算し、この分散値情報を分散補償器5へフィードバックする演算回路8、及び光信号受信器6から報告された分散補償値を記録・管理する上位装置9を含んで構成されている。
次に、図2に示す波長多重光通信システム10の動作を概略的に説明する。分散により波形変形した光信号が伝送路3から送信されてくると、この光信号は、分散補償器5を介して光信号受信器6へ入力される。伝送路3では、光ファイバによる分散の影響によって送信される光信号の波形が劣化してしまう。そこで、分散補償器5を経由させることにより、分散の影響による光信号の波形劣化を補正して、波形補正された光信号が光信号受信器6へ入力される。
光信号受信器6は入力された光信号を電気信号に変換し、光信号受信器6から出力された電気データ信号及び電気クロック信号は次段の信号処理回路7へ入力される。そして、信号処理回路7によって、伝送路3を伝送されてきた光信号の誤り率の確認が行われる。
そして、演算回路8が、信号処理回路7から受信した誤り率に関連する信号情報に基づいて分散値情報を演算し、この分散値情報を分散補償器5へフィードバックする。これによって、分散補償器5は、誤り率が最小になるように光信号の分散補償値を制御し、分散補償された光信号が光信号受信器6へ送信される。さらに、誤り率が最小になるように補償された分散補償値は、演算回路8から上位装置5へ報告される。
すると、上位装置9は、各光信号受信器6(つまり、図1の光信号受信器6a,6b,6c,6d)から、信号処理回路7を介して、演算回路8を経由して報告された分散補償値を自己のメモリへ記録する。
そして、上位装置9は、光信号波長多重システム10に新たに増設された波長チャネルの波長に最も近い波長を有する波長チャネルを受信している光信号受信器(例えば、図1の6b)の分散補償値を、増設された波長チャネルの個別分散補償器(例えば、図1の5d)の初期の分散値(初期値)として設定する。これによって、増設された波長チャネルの個別分散補償器(5d)は、設定された初期値の周辺のみを走査して、増設された波長チャネルの最適分散補償値を見つけ出す。
次に、図2に示す波長多重光通信システム10における光信号分散補償方法について詳細に説明する。図3は、図2の波長多重光通信システム10における波長チャンネル1の分散補償値の設定完了までの流れを示すフローチャートである。また、図4は、図2の分散補償器4によって分散補償値を走査して誤り率をプロットした特性図であり、横軸に各データの分散補償値を示し、縦軸に誤り率を示している。したがって、図3及び図4を用いて、波長多重光通信システム10における光信号分散補償方法について説明する。
図3において、まず、光信号波長多重システム10に波長チャネル1を実装する(ステップS1)。この場合、分散補償器5は、伝送路の条件が不明であるため補償可能な分散補償値の全範囲を走査する必要があるので、図4に示すように、補償可能な分散補償値の全範囲をN等分(つまり、DATA1〜DATANまでN等分)して、N箇所でデータ信号の誤り率を測定する。
したがって、まず、DATA1のデータ信号の誤り率を測定し、DATA1の誤り率を演算回路8に記録すると共に、演算回路8で変数a=1を定義する(ステップS2)。次に、演算回路8から分散補償器5へ分散値補償情報(分散値情報)のDATA2を入力する(ステップS3)。そして、信号処理回路7でDATA2のデータ信号の誤り率を検出し(図4参照)、DATA2の誤り率を演算回路8に記録すると共に、演算回路8で変数a=2を定義する(ステップS4)。このようにして、変数aが分割されたデータ数Nに達するまで、ステップS3〜ステップS5の処理を繰り返し(ステップS5)、変数aが分割されたデータ数Nに達したら、データ信号の誤り率が最小になったDATA(つまり、図4のDATAM)を最適分散補償値として演算回路8に記録すると共に、この最適分散補償値を分散補償器5へ設定する(ステップS6)。これによって、波長チャネル1における最適分散補償値の設定を完了する。
すなわち、波長チャネル1のN箇所においてデータ信号(光信号)の誤り率を測定し、誤り率が最小である分散補償値の誤り率を検出する。つまり、図4におけるDATAMのデータ信号の誤り率を最適分散補償値として検出し、この最適分散補償値を、波長チャネル1を分散制御するための最適分散補償値として分散補償器5に設定する。このようにして、誤り率が最小である分散補償値(DATAM)を波長チャネル1の最適分散補償値として検出し、検出された最適分散補償値(DATAM)を演算回路8に記録すると共に、分散補償器5へ検出した最適分散補償値(DATAM)を設定する。
続いて、波長多重光通信システム10へ波長チャネル2を実装する。この場合は、波長チャネル1の最適分散補償値(DATAM)を初期値として分散補償器5に設定を行い、図4のような補償可能な全範囲であるN箇所における走査は行わない。
すなわち、波長チャネル1の最適分散補償値(DATAM)である初期値から、+方向及び−方向に1ステップずつ走査を行うことで、波長チャネル2の最適分散補償値を検出する。また、新たに増設される波長チャネルに対しては、既に実装されている波長チャネルの中から、新たに増設される波長チャネルと波長が最も近い波長チャネルを選択して、選択された波長チャネルの最適分散補償値を初期値としてその周辺の走査を行うことにより、新たに増設される波長チャネルの最適分散補償値を決めて行く。
このようにすることにより、波長チャネルの増設数が増加して行くごとに、既に実装されている波長チャネルとの波長間隔が狭くなる可能性が高まるため、増設する波長チャネルの初期設定値(初期値)と最適分散補償値とのズレが少なくなる。その結果、初期値を中心として行う分散値の走査箇所を狭い範囲に限定することができるので、走査時間をさらに短くすることができる。
以上述べたように、本発明によれば、波長多重光通信システムに増設される波長チャネルに対して、既に実装されている波長チャネルの中で波長がもっとも近い波長チャネルの分散補償値を初期値として設定し、その初期値の周辺を走査することによって最適分散補償値を設定することができる。したがって、最適分散補償値を設定制御するための時間を短縮することができる。また、設定した初期値と最適分散補償値のズレは、増設された波長チャネルと波長が最も近い既実装の波長チャネルとの間の波長間隔のみに依存されるため、伝送路の波長分散特性のモデルに依存されることなく、最適分散補償値の走査時間を短縮することができる。
また、波長多重光通信システムに既に実装されている波長チャネルの分散補償値は、一般的に、波長多重光通信システムの上位装置に対して報告されるため、特定のデバイスを追加することなく、増設される波長チャネルに対して波長が最も近い既実装の波長チャネルの分散補償値を通知するだけでよいので、この面からも最適分散補償値の走査時間の短縮化を図ることができる。
なお、最適分散補償値の走査時間を短くするために、伝送路の蓄積分散や既に実装された波長チャネル群の設定分散値から線形近似を用いて分散マップを作成し、対象の波長チャネルの最適分散補償値を算出し、最適分散補償値を、次に増設する波長チャネルの分散補償の初期値とする分散補償方式の技術が対案されている。しかし、この方式は、伝送路の波長分散特性が線形近似でモデル化できる場合は有効であるが、伝送路の波長分散特性は複数の要素から構成されるために線形的にはならない場合もあるので、伝送路の状態によっては最適分散補償値から大きく外れることもある。
一方、本発明の分散補償方式は、既に実装されている波長チャネルの中から、新たに増設される波長チャネルと波長が最も近い波長チャネルを選択して、その波長チャネルの最適分散補償値を初期値として走査し、新たに増設される波長チャネルの最適分散補償値を決めているので、伝送路の状態に依存されることなく高精度な最適分散補償値を求めることができる。
以上、本発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
なお、前述した波長多重光通信システムの光信号分散補償方法は、コンピュータがプログラムを読み込むことによって実現される。したがって、前述の光信号分散補償方法における各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、前述した各処理が行われる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk−Read Only Memory)、半導体メモリ等をいう。
本発明によれば、波長チャネルを増設する場合は、既設の波長チャネルの分散補償値を初期値として走査することで最適分散補償値が求められるので、最適分散補償値を設定する時間を短縮することができるため、光ファイバを利用した各種通信機器などに有効に利用することができる。
1a,1b,1c,1d 光信号送信器
2 光多重器
3 伝送路
4 光分離器
5 分散補償器
5a,5b,5c,5d 個別分散補償器
6,6a,6b,6c,6d 光信号受信器
7 信号処理回路
8 演算回路
9 上位装置
10 波長多重光通信システム

Claims (9)

  1. 分散によって波形変化した個別の光信号の波形補正を行う光信号分散補償機能を有する波長多重光通信システムであって、
    波長チャネルBの実装時において、既に実装されている波長チャネルAの分散補償値を初期値として設定し、その初期値から走査を開始して前記波長チャネルBの最適分散補償値を決定することを特徴とする波長多重光通信システム。
  2. 前記波長チャネルAが複数であるときは、その波長チャネルAの中から、前記波長チャネルBと波長が最も近い波長チャネルA1を選択し、前記波長チャネルA1の分散補償値を初期値として設定することを特徴とする請求項1に記載の波長多重光通信システム。
  3. 分散によって波形変化した個別の光信号の波形補正を行う光信号分散補償機能を有する波長多重光通信システムであって、
    各波長チャネルの誤り率が最小となる分散値を分散補償値と決定する信号処理回路と、
    新たな波長チャネルBが増設されたとき、前記信号処理回路からの分散補償値情報に基づいて、既に実装されている波長チャネルAの中で、前記波長チャネルBと波長が最も近い波長チャネルA1の分散補償値を初期値として設定する上位装置と、
    前記上位装置が設定した初期値から走査を開始して、前記波長チャネルBの最適分散補償値を求める演算回路と、
    前記演算回路が求めた最適分散補償値に基づいて、前記波長チャネルBの分散補償制御を行う分散補償器と
    を備えることを特徴とする波長多重光通信システム。
  4. 増設される波長チャネルBの個数が増加するにしたがって、前記初期値は前記最適分散補償値に近づくことを特徴とする請求項3に記載の波長多重光通信システム。
  5. 分散によって波形変化した個別の光信号の波形補正を行う光信号分散補償機能を有する波長多重光通信システムの光信号分散補償方法であって、
    波長チャネルBの実装時において、既に実装されている波長チャネルAの分散補償値を初期値として設定し、その初期値から走査を開始して前記波長チャネルBの最適分散補償値を決定することを特徴とする波長多重光通信システムの光信号分散補償方法。
  6. 前記波長チャネルAが複数であるときは、その波長チャネルAの中から、前記波長チャネルBと波長が最も近い波長チャネルA1を選択し、前記波長チャネルA1の分散補償値を初期値として設定することを特徴とする請求項5に記載の波長多重光通信システムの光信号分散補償方法。
  7. 分散によって波形変化した個別の光信号の波形補正を行う光信号分散補償機能を有する波長多重光通信システムの光信号分散補償方法であって、
    既に実装されている波長チャネルAの光信号の誤り率が最小となる分散値を分散補償値と決定する第1のステップと、
    新たな波長チャネルBが増設されたとき、前記第1のステップで決定された分散補償値情報に基づいて、前記波長チャネルAの中で、前記波長チャネルBと波長が最も近い波長チャネルA1の分散補償値を初期値として設定する第2のステップと、
    前記第2のステップで設定された初期値から走査を開始して、前記波長チャネルBの最適分散補償値を求める第3のステップと、
    前記第3のステップで求めた最適分散補償値に基づいて、前記波長チャネルBの分散補償制御を行う第4のステップと
    を含むことを特徴とする波長多重光通信システムの光信号分散補償方法。
  8. 増設される波長チャネルBの個数が増加するにしたがって、前記初期値は前記最適分散補償値に近づくことを特徴とする請求項7に記載の波長多重光通信システムの光信号分散補償方法。
  9. 請求項5乃至8のいずれか1項に記載の波長多重光通信システムの光信号分散補償方法をコンピュータに実行させるプログラム。
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